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【第322号】もしも『進撃の巨人』が週刊少年ジャンプで連載されていたら
2021-05-05 07:00220pt -
【第321号】『進撃の巨人』と悪いアニキ(その2)
2021-04-28 07:00220ptさて、今回のブロマガですが、前回の続きとして『進撃の巨人』について書かせて下さい。
●マスター・オブ・悪いアニキ
物語が進むと、「更なる悪いアニキ」として登場したジークに、メンター的な人物「トム・クサヴァー」がいたことが描かれます。
実の父親を陥れたジークにとって、真の「父親」的な人物なのですが……『進撃の巨人』を読み進めていくと、ジークによる両親の密告は、悩んだ末にクサヴァーの提案を受け入れたことによるものであったことが明かされます。
この時のクサヴァ―の台詞「両親は君を勝手に利用し見放した、愛さなかったのだ」は、クサヴァ―が実の両親にとって代わる存在であり、ジークが思想的な父親としてクサヴァーを自分の意思で選択したと同時に、ジークに心を奪われていったことを表しています。 -
【第320号】『進撃の巨人』と悪いアニキ(その1)
2021-04-21 07:00さて、今回のブロマガですが、『進撃の巨人』について、ニコ生の補講のようなものを書かせて下さい。
●ビルドゥングス・ロマンと悪いアニキ
同時期に「完結」したということでどうしても『エヴァンゲリオン』と『進撃の巨人』を比較してしまうのですが、どう考えても『進撃の巨人』の方が物語としての出来が良いと思うのですよ。
集団芸術としてのアニメと個人作である漫画というメディアの違い、25年に渡って悩みながら作った自己言及的な物語と当初の構想ほぼそのままで発表できたそれの違い、予算や時間の制限や途中で行ったリブートすらメタ的に物語に取り込んだ作劇とサプライズを上手く使いつつも一つの世界観を守ったある意味保守的なファンタジーとの違い……と、様々な違いがありますが、全体を通したテーマが一貫していて、伏線をきっちり回収して、大きな破綻なく風呂敷を畳めたという意味では、『進撃の巨人』の方が物語としての完成度が高いと言って良いと思います(終始一貫してパンツを脱いで踊る庵野から目が離せず、そこが『エヴァ』の最大の魅力となっているのは、日本文学史における私小説の重要さ以上のものがあると思います)。 -
マクガイヤーチャンネル 第34号 【僕にも『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の脚本は書ける!】
2015-09-28 07:00220ptさて、実写版『進撃の巨人』の後編こと、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド・オブ・ザ・ワールド』が9/19に公開されました。
皆様、ご覧になりましたでしょうか。
「最近のマクガイヤー9月号」でも話題にしましたが、世間の悪評にも関わらず前編は21世紀の特撮としての見せ場あり、童貞物語としての盛り上がりありと、それなりに面白かった、しかし後編はちょっと……というのが自分とナオトさんの共通した評価でした。 -
マクガイヤーチャンネル 第27号 【2015夏映画ガイド その3】
2015-08-10 07:00220pt『進撃の巨人 attack on titan』
ニコ生でもお話しましたが、もう一回。
本作は細田守アニメと同じく毀誉褒貶激しい映画です。その理由は、本作が国民的映画だから……というよりも、原作が国民的に大ヒットし、時代のあれやこれやを映した漫画だからでしょう。
「原作と違う!」という理由で楽しめない人がいるのも分かりますし、原作をなるべく活かす形で映画化する方法もあったと思うのですが、 本作の凄さは原作を改変した部分にあります。それも、単なる改変じゃありません。なんと 主人公が「童貞」 なのです!
勿論、原作の主人公であるエレン15才も童貞でしょう。ただ、原作のミカサは子供の頃に命を救われたという理由でエレンにベタ惚れしています。童貞を捨てようと思えばいつでも捨てられるのです。
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