日本はサンフランシスコ講和条約で独立した。
その時には様々な約束をした。
しかし、不思議に、この約束をほとんどの日本人は知らない。
国際法的には、領土問題は如何なる約束があるかが最も重要である。
次は私の『日本の国境問題』からの抜粋である。
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:サンフランシスコ講和条約での扱い
―吉田首相、千島放棄に合意。千島に択捉、国後が入っていることを明言―
サンフランシスコ講和条約(一九五一年九月八日署名)において、第二章(c)は「日本国は千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄する」とした。
その直前九月七日吉田首相は「千島南部の択捉、国後両島が日本領であることについては帝政ロシアも何らの異議を挟まなかったのであります」と述べている。
この吉田首相の演説は二つの意味で重要である。
一つは「「千島南部
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「しかし、ここに仕掛けが潜んでいる。米英は北方領土問題を残すことによって日ソ関係の進展を阻もうとしている。」という言及について。
じつは同様な企みは尖閣諸島に関しても合った模様。NYに本拠をおく中国語新聞、大紀元(英語名Epoch Times)(2012年9月7日付)によれば、かつて人民日報は1953年3月26日付(日本語版では1958年となっているが誤植らしい)で、米国が中国政府のラジオ放送になりすまして、中国外交部の公式見解として、「中国は琉球書とえへの主権を絶対に放棄しない」という「デマの情報」と広げていたと報じている。すなわち、その当時、米国と強烈に対抗していた中国政府は「米国の狙いは、日本への領土返還を求める沖縄人民の強い感情に水を差すためだ」と理解していたようである。そのような分析が果たして真実であるかどうかは不明だが、中国のその見解は興味深い。
なお、蛇足として今の日本人にとってもっと興味あるのは周恩来首相は1953年1月8日の人民日報において、「琉球諸島は…尖閣諸島や崎島諸島、大東諸島、沖縄諸島なんど7組の島からなっている」と書いているとのこと。
中国の著名な学者、呉祚来氏が「昔は米国帝国主義を孤立させるため、我が政府は釣魚島が日本のものと認めていたのではないか…かつては釣魚島を人に渡し、今度は国民を煽って取り戻させようとしている。国民をバカ扱いか」と2012年8月17日に発言したため、大騒ぎになっていると大紀元は報道している。面白いですね。
訂正:「中国は琉球書とえへの主権を」は「中国は琉球諸島への主権を」と訂正します。
北方領土については、米英が、ソ連を対日戦争に参加させるための「エサ」としたのであり、敗戦国の日本に、その範囲を論じる資格が無いのは当然である。
日本政府は「国後・択捉は千島列島に含まれない」と言うが、世界地図を見せて、納得できる人がいるだろうか。この2島には、1万人以上のロシア人が生活しているのに、住民を無視して返還を求めることが現実的とは思えない。こんな無茶な要求をすることで、却って国際社会の信頼を失うのではないだろうか。ロシア領であることを認めた上で、平和条約の締結や、歯舞・色丹の返還を求めるのが筋だと思う。
>>3
「国後・択捉は千島列島に含まれない」と言うが、世界地図を見せて、納得できるかどうか、ということについて、
地学的にいえば、国後・択捉は千島列島に含まれると考えるのは当然かも知れない。だが、kuril Islandsとか千島列島とは人間が勝手に付けた名前であり、領土権に係る命名である。その意味で言えば、世界地図を見て、全く無知なひとに樺太を指さして日本列島の一部だと言えば、案外納得するかもしれない。すなわち、物理的な地形と名称は別物である。だから、「国後・択捉は千島列島に含まれない」と主張することはあながち無理なことではない。しかし、
日本の主張は、サンフランシスコ条約に署名したことは事実が、ロシアが北方4島を奪った(終戦前後に実弾が飛び交う戦いがあって、日本の守備隊が白旗を掲げて降伏したことは事実であり、サンフランシスコ条約の締結より何カ月も前にロシアは北方4島を武力で侵略したと言うのが事実である)のは交戦国の武力行為、即ち侵略行為であり、サンフランシスコ条約は日本が4島放棄を敗戦国として奪い取られることを認めざるを得なかったことにすぎない。それら4島は元は日本の領土であり(1855年の日露和親条約に基づき)、住民も住んでいた領土なのだから、なんとか返してちょうだいよとお願いするだけ。大雑把な構図としてちょうど、沖縄の変換をアメリカにお願いしたのと同じだ。だから、必ずしも可能性がない話でも、無理な話でもない。ただし、膨大な国土で日本の2倍に足りないロシアという国の有能な異性医者として、プーチンはできるだけ4島を高い金で売りたいというだけであろう。
ロシア側に見返りに日本から欲しいもの(例えば経済協力)があればそれをダシに、交渉してみるのはあっても良いが、損な取引に終わるに違いが無いような気がする。だれも住みたがらない寒い寒い小さな土地を取り返すことにどれほどの意義があるか、国土安全上も現在の軍事技術の下ではほとんど無意味のように思う。昆布、鮭、カニ、ウニなどの産物はロシアの漁師に採らせて買い取る方がスマートではないか。私は釧路に行ってそれらのロシアの漁師の姿を見てきた。地元の人たちもかなりな親近感を抱いているようだ。北方問題となると勢いずく一部の人たちや、外交官という人種にとっては領土問題は格好の飯の種であろうが。
訂正:「異性医者」-->「為政者」
日本は一度完全に負けているので、何もかも失って、生きるためにアメリカにすがったのだということがよくわかりました。そういう時期にさしかかっているのですね。確かにため息しか出てこないのですが、それでもこの国にはまだ可能性があるのかもしれないと思わせる部分もあり、結局よくわからなくなります。お金だけの問題なのか、もう完全に組み込まれて身動きが取れないのか、その辺もわかりません。
アメリカの工作がいかに狡猾であるかということがよくわかりました。やっとわかったというのは愚かだったかもしれません。憎むべきはこのプロトコールを生み出している巨大な権力ですが、組み込まれてしまった人間を取り戻せるのか、その可能性があるから僕らはここに導かれたんだと。ネットの力、その可能性。でもやはりたかがネット、それはリアルではなく、リアルには金の力が支配する世界。それが現実です。八方ふさがりの中で君は戦う意思があるの?
孫崎さん。今回はまた市民が負けました。それは市民の民度が低いだけじゃなくて、権力と戦う知識人のレベルも戦えるまで達していません。パチンコ、プロレス、スポーツ、ディズニー、ハリウッド、全部計画的に埋め込んでいるほどの手の入れよう。マスコミや警察権力も、重要なものはすべて握られています。左翼的な運動も右翼も、宗教も政治も、経済も官僚もそして学者までも。僕らの認識は甘過ぎます。たかがネット。でもそのために生まれた場所です。そのはずだと、なぜか僕には確信があるのです。取り返したい。それができるなら。
たしかに諦めないことですね。良心のかけらは感じますよ。