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記事 22件
  • <アーカイブ動画>田園回帰の時代をたしかなものに―里山資本主義を生きる若者たち(中山間地域フォーラム)

    2014-04-15 23:32  
    4月6日に放送した「田園回帰の時代をたしかなものに―里山資本主義を生きる若者たち」( 主催:中山間地域フォーラム)をアーカイブにアップしました。《アーカイブ放送》http://www.nicovideo.jp/watch/1397512596 「就職氷河期」が流行語となった20年前の1994年以降、都市から農山村に向かった若者の一群がいました。その10年後の2005年、全国の農山村でよ うやく、しかし他のメディアよりはいち早く、そうした若者の存在に気づいた農文協の雑誌「増刊現代農業」は、『若者はなぜ、農山村に向かうのか』を特集し ました。  それからさらに10年が経過し、農山村に向かう若者たちの潮流に気づいた国(総務省)が、それを後押しするかのように2009年にスタートさせた「地域おこし協力隊」隊員も、すでに全国318自治体で約1000名が活動中です。  明治大学農学部教授の小田切徳美さん
  • 【クリスマス生中継18:00〜!】高野孟×甲斐良治×若者たちの「里山資本主義」(第二弾・ゆるゆる読書会)

    2013-12-17 09:15  
    2013年はどんな一年でしたか?年末の予定は決まりましたか。 さて、 THE JOURNALでは今年最後の生放送として、前回の『脱グローバル論』(10月25日放送)に続き、おじさんジャーナリストと若者たちが一冊の本をテーマにこれからのライフスタイルや農山漁村での暮らし、仕事論などについて語らいます。今回の課題図書は、大ヒット新書『里山資本主義』です。 出演はTHE JOURNAL主宰で来年古希(70歳)を迎えるジャーナリストの高野孟(たかの・はじめ)さんと、農村系出版社の農文協で編集次長をつとめる甲斐良治 (かい・りょうじ)さん。若者は前回の放送(脱グローバル論)にも出演した現役東大学生の坂川裕野さんと、THE JOURNAL編集部の2人です。 クリスマスの夜をゆっくり過ごす方、おひとりさま、おふたりさまもぜひご視聴下さい。2時間たっぷり生中継でお送りします。↓ 番組予約はコチラから! ↓
  • 【アーカイブ放送中】高野孟×甲斐良治×若者たちの「脱グローバル論」〜おじさんと若者で、ゆるゆると日本の未来を話し合ってみましょう〜

    2013-11-02 18:28  
    『日本辺境論』の著者・内田樹氏が世代を超えて企画した勉強会をまとめた『脱グローバル論』 をテキストに、おじさんジャーナリストたちと若者で2時間ほどお話をしてみました。(※一部生放送の部分をカットしてます)【出演(年齢)】高野孟(69/ジャーナリスト)甲斐良治(58/農文協編集次長)山崎笙吾(22/明治大学学生)坂川裕野(23/東京大学学生)長南亮太(23/明治大学学生)上垣喜寛(司会/30/THE JOURNAL編集部)↓番組視聴(アーカイブ)はコチラ↓http://www.nicovideo.jp/watch/1383379939《トークで登場する可能性のある参考文献》 ●『脱グローバル論』(講談社/内田樹編著)http://amzn.to/1bOfcVt●『季刊地域』(農文協)http://amzn.to/1fPtOc4●『里山資本主義(角川oneテーマ21/藻谷 浩介著)htt
  • 8月13日20:00スタート!「大は小を兼ねない!?小が大を兼ねる!」甲斐良治(農村ジャーナリスト)

    2013-08-09 22:18  
    今から4年半ほど前の2008年9月15日、米国投資銀行のリーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機(世界同時不況)へと波及しました。ガソリンの価格は上昇、穀物価格も数倍に膨れ上がり、家計にも大きな影響が出ました。その解決の筋道がまったく見えない08年末、ジャーナリストの甲斐良治(かい・りょうじ)氏から表題の記事を頂き、THE JOURNALで掲載しました。「大は小を兼ねる」ではなく、「小は大を兼ねる」とはいったいどういうことでしょうか?甲斐氏が当時編集長をつとめていた『増刊現代農業』(09年2月発行)のタイトルは「金融危機を希望に転じる」。特集の書き出しには、「危機を打開するのは、人びとが暮らすそれぞれの地域の資源を活用し、自然と調和した経済と生活様式を樹立する『ローカルの力』である」と書かれ、編集後記には「危機を打開するのは農山村に向かった若者たちと、彼らに知恵と技を伝えるローカルの
  • 本当にあった小説「神去なあなあ日常」のある暮らし──国には見えない密かで大きな「自伐林業」の動き

    2013-05-17 17:58  
    「神去村の住人は、「なあなあ」「なあなあ」って言いながら、山と川と水に包まれて毎日を過ごしている」
    横浜育ちの主人公・平野勇気が、山に囲まれた100人ほどの集落で1年間、山仕事を手伝いながら過ごす。小説『神去(かむさり)なあなあ日常』(著・三浦しをん)の集落の住人の大半は60歳以上、生活用品を売っている店は一軒だけ。郵便局も学校もない「不便を絵に描いたような場所」を舞台に、いきいきと暮らす山人の日常が描かれている。読書記録シェアサービス「読書メーター」の感想をみてみると、「身近なように感じるものの、よくよく考えると有り得ない世界でのお話」「高校を卒業したばかりの若者が、田舎の林業の重労働にこんなにすんなり入り込めるはずはないだろう」という感想が並ぶ。山間部に馴染みのない人には、中山間地の暮らしは非現実的で「ファンタジー」のように映るようだ。小説の舞台のような、傾斜地が多く平坦な地が少ない「
  • 【無料公開】甲斐良治:「小は大を兼ねる」――日本的転換で危機を希望に転じる

    2013-05-01 11:30  
    今から4年半ほど前の2008年9月15日、米国投資銀行のリーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機(世界同時不況)へと波及しました。ガソリンの価格は上昇、穀物価格も数倍に膨れ上がり、家計にも大きな影響が出ました。その解決の筋道がまったく見えない08年末、ジャーナリストの甲斐良治(かい・りょうじ)氏から表題の記事を頂き、THE JOURNALで掲載しました。「大は小を兼ねる」ではなく、「小は大を兼ねる」とはいったいどういうことでしょうか?甲斐氏が当時編集長をつとめていた『増刊現代農業』(09年2月発行)のタイトルは「金融危機を希望に転じる」。特集の書き出しには、「危機を打開するのは、人びとが暮らすそれぞれの地域の資源を活用し、自然と調和した経済と生活様式を樹立する『ローカルの力』である」と書かれ、編集後記には「危機を打開するのは農山村に向かった若者たちと、彼らに知恵と技を伝えるローカルの
  • 甲斐良治:食料自給・地産地消を輸出する――世界に広がる農産物直売所

    2009-07-30 13:20  
    53pt
    「高野論説」――「日本の“モノづくり”精神の大元はどこか?」激しく同意しながら拝読。とりわけ「稲作と漁撈を中心とする日本型は、耕地の42%が中山間地にあって、そこでの里山的な森と田畑との循環的な生活技術とそれを担う家族労働 集約的な小規模農家こそが主体と位置づけられるべきである」とのご指摘は、昨今安直な「農業ビジネス論」がマスコミに横溢するなかで(榊原英資氏の『大不 況で世界はこう変わる!』の農業論も残念ながらそうでしたね)、さすがThe Journal!さすが高野塾長!と、膝を打った次第。

     ただ一点、「日本の農業自体もまた他の先進国と同様、輸出産業へと転換することが出来るだろう」との説には「(食料、農産物の場合)無前提に輸出=善としてよいか」との疑問が残った。
     高野さんのいう「家族労働集約的な小規模農家」1億5000万人で構成される世界組織「ビア・カンペシーナ」(「百姓の道」、本部ホンジュラス、 92年設立)は「いかなる国家と人民も彼ら自身の農業を定義する権利を持っている」とする「食料主権」を掲げ、その考え方は、新自由主義と対米従属からの 脱却をすすめるエクアドル、ニカラグア、ベネズエラなどでは新憲法にも盛り込まれるようになっている。政治思想家の関曠野氏はこの食料主権について「農産物を単なる商品として流通させる貿易自由化や現地の自作農の存続を困難にする食料援助などは主権の侵害となろう。さらにこれは食料に関連して国土や食文化 の在り方にも及ぶ自分独自の生活様式を選び守る権利」であると述べている(『自給再考 グローバリゼーションの次は何か』)。要するに国家、地域、家族、 個人レベルでも、食料は「自給」を第一義的に追求すべきであり、その妨げとなるような輸出入や援助はすべきではないという原則である。いま日本の農家は、 たとえば汚染米事件を引き起こしたミニマム・アクセス米のような農産物輸入による価格下落に苦しんでいるけれど、たとえ立場が逆転したとして、輸出で他国 の農家を苦しめてよいはずはない。
     ビア・カンペシーナがそうであるように、世界の「家族労働集約的な小規模農家」は競争ではなく共生・共存をめざし、さまざまな交流活動を行なっているが、わが日本でも、90年代から全国の農山村で自然発生的に立ち上がった「農産物直売所」が国際的な注目を集め、JICAなどを介して交流がすすんでいる。
     たとえば長野県伊那市に年間8億円を売り上げるグリーンファームという直売所がある。
     
  • 甲斐良治:100万都市にクマがいるのは日本だけ/鴨川朝市

    2007-02-05 18:04  
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    夕方、広島県廿日市市のNPO法人日本ツキノワグマ研究所の米田一彦さんが突然やってきた。長野県上田市での講演に行く途中だとのこと。
    米田さんは、1948年青森県生まれ。秋田県庁で鳥獣保護行政を担当していたが、85年にクマの生態調査に個人の立場で参加したことで、役所仕事と両立が不可能になり、86年退職。90年に西中国地方のクマ保全をめざして広島県吉和村(現廿日市市)に転居した。
    そして91年に日本で初めて奥山放獣を手がけた。奥山放獣とは、捕獲したクマをむやみに殺してしまうのではなく、一度はトウガラシ入りのクマ撃退スプレーを鼻先に吹き付け、「人間は恐ろしい」と学習させて奥山に放つこと。
    ただし、同ツキノワグマ研究所のHPに「当所は愛護団体ではありません」とあるように、「一度だけは許す」という考え方で、再び里に現れ、農作物に被害を与えたり、人家に入り込んだりしたら「捕殺もやむを得ない場合もある
  • 甲斐良治:宮崎県知事に「あったまにきた!」

    2006-11-24 11:42  
    「官製談合」疑惑で大揺れの宮崎県庁。だが本日の宮崎日日新聞によれば、昨日、県青少年タウンミーティング(内閣府、青少年育成国民会議など主催)が開催され、「県内の高校生約100人が安藤知事らを囲んで、宮崎の将来について語るパネルディスカッションがあり、農畜産業の展望などについて新鮮で熱い議論が交わされた」とのこと。


    パネルディスカッションのテーマは「知事と語ろう 宮崎の将来について」。パネリストは安藤知事(!)と県立看護大教授ほか、高校生3人。
    高校生たちだって、疑惑の知事とディスカッションしたくはなかっただろうし、疑惑の件について質問もしたかっただろうに、いまこの時期に「知事と語ろう 宮崎の将来」はないだろう。これだって露骨な「やらせのTM」じゃないか!
    蓮舫さんじゃないが、「あったまにきた!」

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  • 甲斐良治:誰が学校を建てたのか その2

    2006-11-02 11:34  
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    「京都では明治政府の学制発布より3年も前に、64校もの小学校が町衆によって建てられていた!」――そのことを知ったのは9月15日、思想史家・関曠野氏を中心とするメーリングリスト「時代塾」での関氏の投稿によってだった。『よみがえる廃校』(「増刊現代農業」11月号)の締め切りは目前だったが、農村だけでなく都市部でも「学校は住民が自前で建てた」ことを示す格好の事例だと考え、急遽、関氏に原稿を依頼、大阪在住の元西日本新聞記者・渡邊美穂さんに「京都市学校歴史博物館」の写真を撮ってもらうことにした。


    番組小学校の歴史が展示してある京都市学校歴史博物館。旧開智小学校
     詳細はぜひ、『よみがえる廃校』の「『番組小学校』に結実した町衆の自治の精神」をご参照いただきたいが、ここでは概略を紹介したい。
     幕末動乱のさなか、新時代の到来を予感した京都の画家、書家、香具商など市井の知識人の寄合があり、彼らは福沢諭