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【結城登美雄の食の歳時記#35】禅と食─日本食のルーツ精進料理と飽食社会(禅と食編・その1)
2014-03-28 09:34食(じき)=すなわち禅なり
日本の食の哲学を作った道元禅師。私たちが食事のときになにげなく使っている「いただきます」という言葉、食材の旬の大切さ、料理をするときの心得などを、日本で初めて本格的に唱えた人です。道元禅師と、精進料理についてお話をしています。 人間は五欲をもつ、そんな存在だといわれています。五欲とは、一)財欲、二)色欲、三)食欲、四)名誉欲、五)睡眠欲です。 まず財欲ですが、お金に対する欲はなかなかつきることがないですね。日本人はバブルまで引き起こしてしまいました。わたしの場合は、少々諦めかけています。色欲。これも思い当たりますね。これも実は諦めています。なにせもういい年ですから。次は、名誉欲。これには若いときにはずいぶん翻弄されました。が、このごろは段々なくなってきました。食欲と睡眠欲。これはまだまだつきるところがありません。食欲がなくなったら人間も終わり。人間が最後まで持
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