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記事 43件
  • 篠塚恭一:真のユニバーサル旅行の実現に向けて

    2019-08-24 14:03  
     トラベルジャーナルという業界専門誌から~分け隔てない旅行の仕組みづくり~という特集への寄稿を頼まれたので、この機会に改めてユニバーサルツーリズムについて考えてみようと思う。

     20数年前、福祉と観光分野の人が一堂に会した「優しい旅へのシンポジウム」で21世紀を迎える社会へ提言したのは、それまでのバリアフリーの旅づくりから旅をユニバーサルデザイン化することだった。当時は障がいを持つ人の社会参加を求める活動のひとつとして、いかに旅行を様々な関係機関と連携して、誰でも利用しやすいものとしていくかにあった。障がいを持つ人の旅は、健常者に比べて大きなバリアが社会の中にたくさん存在していたから、そうしたバリアを取り除いていこうという発想だった。
  • 篠塚恭一:LCCの普及に思うこと(公共交通機関をもっと使い易く──【介護旅行】安全で快適な旅のために(6)

    2019-01-19 21:26  
    今年度も訪日外国人数が過去最高となり、新記録をさらに更新中だそうです。 行楽シーズンを迎えた観光地だけでなく都心にも大きなスーツケースを引きずるように歩く外国人であふれ、今さらですが東京は日本最大の観光地であることに気づかされます。 データでは特に中国や台湾など、東アジアから来る人が急増していて、毎日のようにニュースで流れる政府同士の緊張は町をゆく人の感覚とはずいぶん温度差のあることを実感します。
  • 篠塚恭一:車いす対応の座席予約──【介護旅行】安全で快適な旅のために(5)

    2018-11-25 15:16  
    介護旅行をすすめていく上で困っていることがあります。それは、旅行者の変化にそった新しい時代のサービスインフラが追い付いていないところです。 例えば介護保険制度と同じ年にできた交通バリアフリー法は、この15年間で何度か改正され、その成果として駅や空港ターミナル等のバリアフリー化は格段に進みました。公共交通機関は、障がいを持つ人やお年寄り、さらにはベビーカーを使う人や大きな荷物を抱えた旅行者に優しいサービスを提供するものという意思表示だと思います。
  • 篠塚恭一:感謝の言葉に励まされ──【介護旅行】安全で快適な旅のために(4)

    2018-10-10 09:43  
    先日、旅行から戻ったばかりのお客様が亡くなったとご家族から連絡がありました。旅先でトラベルヘルパーが撮った写真を遺影に使いたいから送ってほしいという内容でした。 最期の旅は、孫の結婚式へ参列することでした。遠い故郷の施設にいる祖父を招きたいと新郎新婦が計画したものです。90歳を越える高齢でしたから周囲も心配して、もしも行けない時にがっかりさせたくないので、本人には出発間際まで内緒で旅の準備をしました。 住まいのある九州から東京まではご家族が世話をして、トラベルヘルパーは羽田空港で出迎えるところからバトンタッチ、サービスに入りました。以前は、出発地からスタッフをつけなければならなかったのですが、今は航空会社のサービスが行き届き、必要なところだけ介助に入るというスポットサービスが提供できるようになっています。 孫との再会を果たした本人は大喜びで無事式にも参列でき元気に帰郷したと聞いていたので突
  • 篠塚恭一:90歳の姑の温泉旅行 認知症でも家族の支えあれば──【介護旅行】安全で快適な旅のために(3)

    2018-04-29 11:44  
    2000年に始まった介護保険制度、その5年程前から福祉分野の旅行が忙しくなった。福祉先進国と言われた欧米諸国への視察が数多く企画され、私はエスコートとして、行政や医療、福祉分野の方と一緒に事例を求めて旅をしていた。  当時は設備や器具などのハード、人材研修などのソフト、本人の暮らし方を助けるサービスデザインの考え方など、いくつかの点で大きな違いがあった。私は素人だったが、こうした違いを生む理由に障がいを持つ人や高齢者自身の意識の差があると感じた。正確に言えば、当事者の生きる力を引き出そうとする環境の差が大きいと思った。
  • 篠塚恭一:欧米で生きる当事者の力学ぶ──【介護旅行】安全で快適な旅のために(2)

    2018-02-04 17:57  
    2000年に始まった介護保険制度、その5年程前から福祉分野の旅行が忙しくなった。福祉先進国と言われた欧米諸国への視察が数多く企画され、私はエスコートとして、行政や医療、福祉分野の方と一緒に事例を求めて旅をしていた。  当時は設備や器具などのハード、人材研修などのソフト、本人の暮らし方を助けるサービスデザインの考え方など、いくつかの点で大きな違いがあった。私は素人だったが、こうした違いを生む理由に障がいを持つ人や高齢者自身の意識の差があると感じた。正確に言えば、当事者の生きる力を引き出そうとする環境の差が大きいと思った。
  • 篠塚恭一:心の奥底で「もう一度旅をしたい」──【介護旅行】安全で快適な旅のために(1)

    2017-10-25 20:54  
    「そんなに大変な思いをしてまで、出かけなくてもいいでしょう」 介護が必要な人の思いを知らない人からは、そう言われることがある。言う方に悪気があるわけでなく、むしろ本人を気遣ってのことだ。しかし、そうした何気ない言葉が周囲の意識に壁をつくり、要介護者の外出を阻んでいるのも現実だ。 トラベルヘルパーの育成をはじめて20年になる。 当時を振り返れば、看病はあっても介護という言葉もなかった。しかし、旅行者の高齢化は社会のそれより早くはじまっていて、サービス現場はいわゆるバリアフリー旅行の必要性を感じていた。 そうした中で、生真面目な日本人の特性が顕著に現れた騒動が起きた。
  • 篠塚恭一:東京五輪2020 残された3年ですべきこと

    2017-08-08 10:19  
    東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと三年となった。インバウンド観光は相変わらず好調で、海外から車いすやシニアカーを持ってくる客も増えている。さらにこれから五輪が近づくにつれて、こうした状況に拍車がかかっていくのだろうと思う。 開催期間中の来場者予測は1000万人とも1500万人ともいわれ、1日100万人近い人が普段にも増して移動することになる。その間、東京の人口も1割増しになるので、今以上に過密都市になることは必至だ。 そうした中で、生真面目な日本人の特性が顕著に現れた騒動が起きた。
  • 篠塚恭一:交通機関や宿泊施設の対応状況について

    2017-07-14 14:34  
    交通機関や宿泊施設の対応状況について 私の専門はトラベルヘルパー(外出支援専門員)®という高齢で介護の必要な人の旅をアシストする人材の育成である。トラベルヘルパーは、単にその人の旅に同行し必要に応じた介助、介護サービスを提供するだけでなく、旅行相談から予約手配、アルバム整理などのアフターフォローまでを行っている
  • 篠塚恭一:「”幸せな国”の資源としての外出支援」──街へ出よう(36)

    2017-04-25 12:12  
    先日、老夫妻を横浜港までお見送りにいった時のこと。 「白木の箱に入って帰ってきてもいいの」 そう言って婦人はご主人と長旅へでかけていきました。 80歳を目前にして脳卒中で倒れたご主人は病気をきっかけに入院され、その後老健施設に入ることになったので、ケアハウスに住む婦人とは離ればなれの暮らしです。