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  • 新興国市場は?

    2018-11-16 16:419時間前


     米国中間選挙では民主党が下院を奪い返しました。恐らくは結果がどちらに転んでも、長期的な見通しは立て辛いものの徐々に米国金利の行く先も見えてきましたし、米中の貿易摩擦なども(民主党からの影響もあり)幾らか知的な対応になると考えれば、新興諸国への悪材料もそろそろ出尽くしになるのではないかと期待しています。

     ここ2年ほど、まずは株式市場に資金が流入していましたし、債券市場もボトムが見え始めた(確認できつつある)と考えています。

     他に有効な投資市場(資金を振り向ける先)が見当たらない中で、新興国と言うだけでこれ以上通貨が売られ続けるとも思えませんし、回復を始めてから10年にもなる米国の好調がいつまでも続くとも思えません。最悪なのは米国の債務膨張が止まらなくなり金利が上げ続けるケースですが、まだ暫くは大丈夫と思います。

     多少の乱高下はあるものの、新興国の金融市場は徐々に安定へ向かうのではないかと考えている次第です。もちろん政情不安のニュースが続いている国は別ですが。

     トランプ政権による中国との貿易紛争の拡大、イラン6か国合意からの離脱表明、8月のトルコリラ・ショック・・・等々から時間が経過し、新興国通貨の下落や金利の上昇は峠を越えつつあるように見えます。

     最近の戻りは短期筋の買い戻しによるリバウンドとも考えられますので、慌てて投資するなどはせず、欧州ではイタリア、中東ではトルコ、中南米ではブラジルやメキシコ辺りの金利や為替動向を見ながらで良いかと考えています。


     さて、金融商品の中には新興国通貨を使った10%越えといった魅力的(に見える)な金融商品が各社から売り出されていますが、利回りだけに注目して飛びつくのは非常に危険です。何せ相手は何が起こるか分からない新興国ですから(苦笑)。

     年10%の利回りを得られると言うことは、並行して年10%の損失(変動)の可能性もあると言う事です。しかも金融機関による組成や取扱いの費用も含まれていますので、ザックリ言って、10%のリターンなら15%の変動リスク(損失可能性)を背負っている商品と捉えて投資を検討すべきです。

     大きなリターンを狙う見返りとして大きな変動リスクを受け入れる商品ですから、債券とか投信だから安全などと言うことは(全く!)無く、中長期の投資が大前提でありタイミングも大事です。もちろん短期投資なら単なる博打です。
     検討する際には数年で満期を迎えるような商品は避けてください。損益確率の観点からも数年では圧倒的に投資家不利になります。


     では何故に数年程度の(投資家不利の)商品が多くみられるのかと言えば、設計上の効率や見栄えの良い商品組成をするためという事もありますが、最も重要な点は、数年以上に渡って資金を動かせない商品では資金効率が悪く金融機関の儲けが減るからです。売り買いがあれば必ず販売会社は儲かりますので、長くてもせいぜい3年、4年と言う商品が中心になっている訳です。

     つまり、幾ら利回り10%と言っても、3年程度の商品で往復10%以上もの費用(為替手数料を含む)を抜かれたら3年間の単純計算で実質20%÷3=7%以下にしかなりません。
     平たく言えば、大雑把に、リターンが7%以下でリスクが15%(費用込み)にもなる商品なのですから、分が悪いことは一目瞭然ですね。

     金融機関側は販売手数料が確実に入り、且つ損することはありませんから、投資家利益より見栄えと収入ありきの商品が多数になることは必然です。特に大手証券や大手銀行が取り扱う商品はほぼ全てがこの手の商品です。

     もちろん倍率の高いFXはそれこそ博打中の博打ですから、ギャンブル好きの方以外には倍率数倍を超える取引はお勧めできません(汗)



     ところで、先月下旬のメルマガにて「ZOZOは高過ぎる」と書いてから15%も下がって幾らかホッとしています(苦笑)。個別銘柄の記述をすると気になるもので(汗)

     先月31日に中間実績が発表されましたが、前年同期比で売上は26%伸びているものの利益は27%ダウン。PB商品の不振やコスト増などによって利益率が落ちている訳ですが、そもそも中間時点で前期比それほどの伸びが無いにもかかわらず、通期予想で売上49%増、営業利益22%増の数字を修正しないことに不信感を持ちました。
     その通りなら下期売上が前年比で67%、営業利益で57%も増えることになります。どう考えても無理がありますが、恐らく株価が下がると困るから・・・では無いかと。

     ここ1~2年、数百億円以上も費やして美術品を買い集めたり、贅沢な暮らしが報道されたり、スペースXへの出資は1千億円にものぼると言われています。そんな莫大な金を既に溜め込んでいるとは考えられず、2千億円もの金を何処かから調達しているはずと想像できますし、その原資は自社株くらいしかないと考えられます。

     これはあくまでも想像ですが、37%超保有する自社株担保で上記金額の借り入れをしていると仮定すれば、時価総額が大凡6千億円程度まで下がってしまうと早期返済の話題が出てくる懸念があります。


     公開企業のオーナーなら資金調達の実態を公表してもらいたいものです。


    (街のコンサルタント)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
  • 【お知らせ】チャンネル炎チャンネル第35回「注目すべきは地味銘柄」をアップしました

    2018-11-15 15:59







     億の近道月曜版執筆でおなじみの炎のファンドマネージャーが、肉声で相場を語る炎チャンネル。
     第35回「注目すべきは地味銘柄」がアップされました。


     第35回「注目すべきは地味銘柄」
    【ニコニコ動画】https://www.nicovideo.jp/watch/1542253983

     ぜひご視聴下さい。

     相場のサマリーや個別銘柄動向などを5~6分にまとめておりますので、
     ご登録頂ければ幸いです。
     目下は無料番組ではありますが、価値あるコンテンツ作りに努めておりますので宜しくお願いします。
  • 為替市場動向~ドル不足、ユーロ安もドル高要因~

    2018-11-15 15:57


     注目された米国中間選挙は、大方の予想通りの上院・共和VS下院・民主で通過しました。その解放感や売り持ちの調整からか、選挙明けの株式相場は反発も見られましたが、それも束の間、様々の事象や背景を理由に株式相場、特にハイテク関連を中心に軟調。リスクオフの流れになりました。

     今朝は、米中貿易協議の再開、米国の輸入自動車関税の当面の見送り情報から、反発も見られましたが、反発力に欠けます。

     ヘッジファンドの解約期限を前にした換金要因もありそうですが、このような季節要因以外に、2019年に景気回復10年目を迎える米国景気が転換期を迎え、調整するかもしれないという景気循環に注目した動きもあるかもしれません。原油価格の急落は先取りの動きとの指摘も聞かれます。


     為替市場の動きは、引き続きドル高基調です。
     リスクオフの流れにおいても、ドル円相場は堅調な動きになっています。
     また、ドルは、対ユーロでも堅調です。

     このドル高の背景になっている大きな要因は、ドル金利でしょう。
     先週のFOMC(連邦公開市場委員会:米国の金融政策決定会合)終了後、市場では「12月の利上げ示唆」と解釈する向きが大方になりましたし、毎年のことながら、年越し要因によるドル不足もあります。
     加えて、FRB(連邦準備銀行)によるバランスシートの縮小も影響しているとも思われます。年越え資金の調達によるものだけなら、時期がくれば落ち着くだろうとは思いますが、他に大きな要因があるとすれば長引く可能性もあります。

     ドルの長期金利に目を向けると、10年米国債利回りで3.1~3.25%の間を往来しています。現在のレジスタンス3.25%が上方へブレークすると3.4~3.5%が視野に入ります。そこまで上昇すると株式への影響も見逃せなくなるのではないかと思われます。

     このところ、市場がリスクオフの流れでも、質への逃避要因での債券の利回り低下はかつてほど見られません。背景として考えられるのは、FRBのバランスシート縮小政策により債券の買い手が減ったこと、またロシア等海外筋が米債の持ち高を減らしているという見方もあります。一方で、米政権は減税などの財政政策のために国債発行は増えています。こうした需給からも、国債利回りの上昇傾向は続く可能性が高いとみられます。


     欧州に目を向けると、期限が迫った英国のEU離脱交渉、イタリアの財政拡大姿勢が、最新ニュースで伝えられます。

     数週間前に「合意なき離脱」リスクを懸念して、ポンドが大きく売られる場面もありましたが、その後、EUとの離脱協定の素案での合意が伝えられ、ポンド、ユーロも反発する場面がありました。
     この協定の素案は本日14日に英閣議にかけられ、更に議会での承認が必要になります。すんなりと承認される予想は少なく、これから紆余曲折あるのではないかと予想されます。通貨ポンドの乱高下の動きには要注意です。

     イタリア政府の方は、EUから予算案の修正を求められたものの、修正要請を拒否する方針で、EU委員会が制裁金を課すことも検討される可能性もあるようです。
     このところのユーロの下落は、このイタリア政府の財政問題も売り材料の一つとなっていますが、ユーロ圏全体の景気の頭打ちが主な背景になっているように思います。

     昨年、景気回復を理由に、欧州中銀が量的緩和政策から正常化へ向けて動き出すことを背景にして、それまで低迷して1ユーロ=1ドルに迫る下落傾向にあったユーロは大きくリバウンドし、今年2月には1.2550台の高値をつけました。しばらく1.15~1.18のレンジで動いていたものの、ここ数
    カ月のEU圏の景況感の悪化がじわじわ効いて、今週に入り1.1215の安値をつけ、ドル高の要因の一つにもなっています。節目である。1ユーロ=1.10を試しにいく可能性も否定できません。


     今週の注目指標として、米国の10月の消費者物価指数(14日)、米国の同月小売売上高があります。
     今月後半の感謝祭から来月のクリスマスまでは海外はホリデーシーズンを前にした持ち高調整により相場が一時的に大きく動くこともありそうです。持ち高の余裕を持った管理を留意しておこうと思います。


     最後までお読みいただき、ありがとうございます。


    ※11月14日日東京時間13時執筆
     本号の情報は11月13日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
     なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


    式町 みどり拝


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)