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記事 6件
  • 自己株買いがもたらす効果

    2022-06-08 14:32  

     ウクライナへの軍事進攻勃発から3か月余りが経過。紛争の事態打開に向けトルコ大統領の懸命の仲介交渉案に光明を求めようという声も一部に出始めたが、日本では混沌としたウクライナ情勢の報道に一種の慣れが感じられる。 慣れと言えば、原油高、物価高騰に円安報道、こうした状況にも慣れが生じ、株安に慣れてきた投資家が株上げの仕掛けでも始めたのか、過去調整トレンドを続けてきた様々な銘柄が動き始めたとの印象も持てる。 新型コロナ感染も3年目に突入し感染のピークを経て、マスク生活も含めデータ発表にも慣れが生じているように感じられる。 ようやく明るさを取り戻しつつある株式相場。日経平均は2万8000円を目前にするまで戻り、三角保合い局面を脱して再び3万円台乗せの世界に向かおうというのか。金利の上昇局面が続く米国においては株高が終焉したような動きではあるが、日本株は相変わらずの低金利政策の下で復活の芽が出始めた
  • 自己株買いの意味

    2022-05-25 15:56  

     発行済み株式数が膨らんだ結果、需給が悪化し株価が低迷。こうした事例が相次ぐ中でその需給悪を改善するために多くの企業は自己株買いを実行することになる。 過去において発行した株式を一旦買い戻すことを自己株買いと称し多くの企業が日常茶飯事的に行っている。特にキャッシュリッチな会社で市場での評価が低いと経営者が判断した場合に打ち出される施策である。 1兆円の自己株買い策を打ち出したソフトバンクGの孫社長がその代表である。1万円以上の株価が今は5000円前後。どのタイミングで自己株買いを行っているのかは不明だが、下振れ局面での下支えになっているものと拝察される。 これに限らずトヨタ(7203)も一旦5月で終えた自己株買いを6月17日から再び実施するとの話。 時価総額が大きい日本を代表する株価意識の強い企業の施策が自己株買い。 株価を堅調に推移させて継続的な評価の維持、向上を図ろうとする企業にとっ
  • 自己株買いの考察

    2022-04-28 13:06  

     株式市場は2つの世界的な恐怖に襲われたため、不安感の下で相場の調整が続いている。 株式相場には全体相場だろうと個別株相場だろうと山と谷があり、この変動を横目に市場に集まっている投資家にリスクとリターンをもたらすことになる。 変動は上にも下にも行くことになるが過去の平均値を下回り、どこまで下がるのか分からない投資家は投げもあって中途半端には手が出せずにボトムを確認するまでは買いを手控えることになる。 そうなると相場は悪循環となる。指標面では明らかに割安だと思えても投げが投げを呼ぶため株価は想定外に下げることになる。 DX関連、ICT関連銘柄など一連の新興市場銘柄の下落などはまさにこうしたパターンで変動してきた。 反対に過去の平均的な株価水準を上回り買い人気が続くと反対にどこまで上がるのかが読めずに売りの手が引っ込み、それを見た買い方の勢いが増して途方もない株価がつくこともある。 こうした
  • 自己株買い

    2021-07-14 15:10  

     企業が発行した株式を市場の内外で買うことを自己株買いという。 株式市場では日常茶飯事にこうした自己株買いは行われている。 この施策は取締役会での決議で実行されるので比較的容易に打ち出せる施策だと言える。 投資家は様々な理由で個別銘柄に投資されているかと思うが、市場の需給が悪化し投資した時から大きく値下がりをした余裕ある企業に対して期待したいのは継続した利益成長や成長施策の打ち出しだけではない。企業価値以下で取引される状況が続くのであれば経営施策として自己株買いは有効だ。 直近ではトヨタ(7203)が上限41百万株、上限2500億円、の自己株買いを9月末まで行うと発表。既に6月中は220万株、21.5億円の自己株買いを行った。 平均単価は9773円。市場内で買うことになるためこのところの株価は全体相場がどうであれ結果としては底堅い。 しかも9月末には5分割というイベントが待っている。 私
  • 自己株買い歓迎

    2020-03-31 22:19  
     結果論かも知れないが日経平均が1万6000円台まで突っ込んできた際は投資のチャンスだと見た投資家も多いと思うが、これは何も個人や機関投資家、外国人投資家に限ったことではなく、株式の発行体である企業にも言えることである。 3月中旬に私はある上場企業を訪ねたのだが、その際に会社の担当者からは「ここまで下げたら私も買いたいですよ・・。」という話になった。「だったら自己株買いされたらどうですか?」と私が言うと「検討はしているのですが、窓口の信託銀行がいやがっていますので実現していない」との話。 私は株価が低迷しているこうした時こそ、会社側の株価への意識を示す自己株買いが実行されるべきだと主張したのだが、その日は即聞き入れてもらうことはなかった。 この会社は3年ほど前にIPOしたのですが、一時は公開価格を大きく上回ったこともあるのですが、その後は下落トレンドを辿り、先般公開価格の半値水準にまで下落
  • 自己株買い礼賛

    2019-05-27 23:37  
     株価が割安だと感じられると経営陣は自己株を買うという施策を打ち出すことになる。 ソフトバンクGの孫社長も思い切った自己株買いで株価の上げを演出。ソニー、三菱商事、キヤノン、三井住友FGなど日本を代表する企業がこのところ自己株買いに?積極的に取り組む動きを見せている。 中堅どころではフランスベッドが発行済み株式の5%以上の比較的まとまった自己株買いを実施。また日本管理センターも株価の低迷が見られる中で上限55万株、同6億円の自己株買いを実施。株高につながっている。 ソルクシーズも上限80万株(6.4%)、上限5億円の自己株買いを本年末まで実行するとしている。 自己株買いを発表すると上限株数や上限額にもよるがかなりの確率で株価は上昇する。個人投資家の皆さんにとっては株高につながる訳で、大いに歓迎したい筈。蓄積した自己資金を遊ばせないで自己株買いに用いる動きが活発化しつあることは歓迎される。