• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 25件
  • 耐える局面

    2023-10-30 22:34  

     短期投資家の手仕舞売りや換金売りに株式市場の中でもグロース市場には冷たい秋風が吹いているようです。 日経平均やTOPIXも引き続き調整色を強めていますが、実際に強烈な調整に見舞われているのはグロース銘柄です。主力銘柄の多くはまだ高値圏にありますが中小型株の多くは値が消えており安値追いを余儀なくされています。 今年は東証の低PBR是正要請が株式市場に適度な刺激を与え、市場の潮流を醸成したと言えますが、そんな是正要請が効果をもたらすのであれば、今の中小型企業の経営者に株価を何とかしろとでも言えばまともな株価形成になるのではないかと思えるぐらいです。 特に直近のIPO銘柄は軒並み公開価格を割り込み、市場参加者も諦めムード。それでもまた復活するだろうと期待する向きもありそうですが、皆様のお考えはいかがでしょうか? 3つ指標のうち、今年はPBRが1倍割れとなっている多くの銘柄に関心が向かいました
  • モノづくり企業の新たな挑戦

    2023-10-30 22:33  

     本誌でも時々取り上げて参りました福岡に本社を置く金属加工を中心にしたモノづくり企業として創業以来積極的な事業展開を行ってきた日創プロニティ(3440)が先週、アナリスト協会主催の決算説明会に登場。 8月本決算についての説明を石田社長とIR担当役員の諸岡取締役で行いました。 石田社長は創業者からバトンタッチした2代目。諸岡取締役は銀行出身で社長の片腕的存在です。 これでアナリスト協会での説明会は2回目ですが、前回よりも今回の方が参加者が多かったとの印象です。 同社は加工の総合商社を標ぼうしており、自社の大きな工場を福岡と福島に置き、金属加工をメインに行っているほか、数年前にM&Aで最初にグループ入りした群馬県所在の吾妻ゴムではゴム加工も行っています。 かつてはソーラーの架台特需で3期間で50億円もの利益を計上。この蓄積資金をM&Aや設備投資に充当しながら業容を拡大してきました。 現在グル
  • 米国株NVIDIAは盤石か

    2023-10-27 15:45  

    1)過去5年間の増収率が過去10年間よりも高い。成長が加速している。 売上と費用との関係が良化し基本的に利益率は長期的みれば改善傾向だ。2)ただし2022年は鬼門だった。コロナ特需の終焉と半導体不況により利益率が大きく悪化。 1996年から2022年までのNVIDIAの売上と費用の変化率のそれぞれの平均は過去26年では増収率平均34%で費用の増加率の平均は31%と年率で3%もの利益率改善傾向がみられる。しかし近年10年では増収率平均は18%となり費用の増加率の平均は17%であり、年率の利益率改善効果は1%となっている。 さらに直近5年でみれば費用の増加率が勝るようになり、利益率が悪化傾向にある。 10年平均よりも5年平均の方が増加率において高いというところに関しては、同社の成長性は引き続き高いということが推察される。22年の費用の大幅増加は経営判断の結果であり、先行投資や既存事業の拡大の
  • 南紀白浜

    2023-10-26 19:28  

     先日、久しぶりに南紀白浜へ行ってきました。泊ったのはいつもと同じ「しらら荘グランドホテル」。初めてここに宿泊して以来、少し古いものの(個人的な感想で)日本を代表するリゾートホテルを気に入ってしまい、年に1~2度は訪れています。 建物は古いながらも綺麗に清掃されており、立地も良く、食事も筆者のような60前後の夫婦には丁度良い量で、美味しい料理が並びます。 いつも、昼過ぎに着く便で南紀白浜に降り立ち、家内が好きなパンダを見にアドベンチャーワールドへ寄ってから、循環バスなどで夕方までにホテルに入ります。 風呂を済ませて6時頃からの夕食を楽しみ、その後は部屋で波の音を聴きながら読書などを堪能するのがルーティンになっています。 パンダのペイントがされた循環バスは停車ボタンを押すと「キャン!」というパンダの鳴き声で反応してくれるのですが、初めは何の音だか分かりませんでした(笑)。 コロナが広まった
  • 【対談】タレント・杉原杏璃さんに聞く。株式投資歴18年で得た経験とこれからの夢-前編

    2023-10-25 12:42  

     華やかなゲストが来てくれました。 10代の頃からタレント、グラビアアイドルとして活動する一方、個人投資家でもある杉原杏璃さんです。 23歳のとき、30万円ほどの貯金を元手に株式投資を始め、5年後には運用資産1000万円を達成し、投資歴17年で“億り人”に。 現在は『株は夢をかなえる道具』(祥伝社)や『マンガでよくわかる株1年生』(かんき出版)などの著書を出版、初心者にもわかりやすく投資術を伝えています。 また、2014年にはグラビアでの経験を活かしたソフト補正下着のブランドを立ち上げ、大手通販専門チャンネルで9年にわたりヒットするロングセラー商品に育てるなど、実業家としても活躍しています。 今回はそんな杉原さんに、前編で個人投資家としてのキャリアについて、後編では40代になった今感じている仕事と資産への考え方を、深掘りしてお話をうかがいました。●切実に、収入を増やすために始めた株式投資
  • 有料メルマガライブラリから(498)「外部環境による、成長企業の株価下落をチャンスにつなげたい」

    2023-10-24 13:00  

     有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。=コラム「外部環境による、成長企業の株価下落をチャンスにつなげたい」= (有料メルマガ第330回・2015/5/19配信号)※注 2015年5月現在の内容ですので留意下さい。【前略】 その企業の資産背景や、事業内容、業績に対する自分なりの情報を研究して持っていると、理屈に合わない大きな下げに付和雷同させられる心配はなくなります。逆にその動きを利用して安く買ったり、高く売ったりすることで利益を増やすこともできるようになります。 これはストップロスのための損切りのために置かれた逆指値が、株価の上下の変動を
  • ベトナム特派員報告

    2023-10-20 12:13  

     億の近道では編集長が出張されたインドからのメッセージが送られたりしたことはあったかと思いますが今回は現在、ベトナムに在住されている四億(ヨンオク)さんからのボランティアの特派員報告をさせて頂きます。 チャイナリスクが意識されてから日本企業は中国への依存度を下げようとしています。生産面では国内回帰の流れがありますし、世界最大の人口を抱えるインドや発展著しいASEANでの生産体制構築があります。 ASEANの中では人口の比較的大きなインドネシア、ベトナム、フィリピンあたりが注目されています。 今回はその中で古くから日本企業が進出してきたベトナムにフォーカスして、現在ベトナム、ホーチミンに在住の四億さんから報告して貰います。 最後までお付き合い下さい。(炎)**************** 億の近道読書の皆さん、こんにちは。 私は一億ではなく四億(ヨンオク)と申します。 億の近道の読書の皆さ
  • 政治への失望の時代に思う

    2023-10-19 14:03  

     政治家の役割は国家予算の再配分にある。 企業経営者であれば優先すべき成長事業へ重点的に資源を配分することができる。それがどれだけ幸せなことか。 国家レベルとなればそういかない。 社会保障費や国債費用など、硬直性的でまずは動かせない。 つまり、現代国家の際立った特徴とは何かと問えば、国家予算の硬直性そのものが国家的性格になってしまっているのであろう。 一方で、個人は個人がゆえに裁量があるはずだったが、現実はどうか。 多くの個人はカツカツのギリギリだ。 わずかな収入の2割は社会保障費や税金となり、3割が家賃。食費は2割で、消費に1割の税金。光熱水道雑費で1割。医療費負担に子供への負担があれば赤字。 カツカツでギリギリの個人像が浮かび上がる。 つまり、国家も個人もカツカツでギリギリの生活を送っている。 だから、どうにか政治家にいってもカツカツでギリギリの状態が改善されるわけはない。 国家とし
  • ベトナムのダナンに進出した日本のIT企業

    2023-10-19 14:02  

     海の向こうではウクライナとロシアに続き、イスラエルとパレスチナが戦争状態。日本周辺でもそうしたきな臭い話が起こりそうな最近の情勢ですがビジネスの世界でもリスクを回避しようとしている動きが見られます。 台湾の総統選挙を前に台湾有事が取り沙汰されていますが、そうした中でチャイナリスクに備える動きが今ますます盛んです。 日本ではTDK、村田、ニデックなど電子部品産業の中国依存度が高いとされますが、パナソニックなど既に中国から撤退しようとする企業が相次いでいます。その多くはASEAN諸国やインドなどの親日国への進出に努めていますが、その中ではベトナムがクローズアップされています。 但しベトナムも共産国家であり、かつては南北分断の時代があり、米国やフランスが絡んでベトナム戦争が1965年から1973年にかけ勃発したという歴史があります。ですから現在のウクライナ戦争やイスラエルとパレスチナ戦争の勃
  • 借金の怖さ

    2023-10-18 01:20  

    「子供たちに借金の怖さを教えてあげてほしい」 学校向けの出張授業ではこのようなご要望をよく伺います。 子供たちが借金地獄に苦しんでほしくないというのは、教育者や保護者が持つ当然の意向です。 ただ、子供達に「借金は怖いんだぞ」「借金で身を滅ぼした人がたくさんいるぞ」という借金否定の話をするだけでは、あまり意味がありません。 わざわざお金の専門家が学校に出張してまで話すことでもありません。 「カイジ」を読んでおけばわかる話です。 一方で、最近は「借金推奨派」の人もいます。 理論としては「借金のプレッシャーでがんばれ」とか「借金をして投資をしてビジネスを成功させろ」とか言ったりしてます。 これらの意見には同調できません。 借金以外でもお尻に火をつける方法はありますし、ビジネス経験がない人が借金して投資をすることは投機と呼ぶからです。 重要なことは「お金の流れ」を知ることで、借金によるデメリット