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【第296号】黒沢清と「他人の心の中」という「向こう側」
2020-11-04 07:00220ptさて、今回のブロマガですが、先日のニコ生でちゃんと言い切れなかったような気がしたもので、再度黒沢清について書かせて下さい。
●なぜ半透明ビニールが怖いのか
黒沢清作品といえば、頻出するのが半透明のビニールカーテンやガラスです。
この半透明の仕切りの向こうに正体不明の重要な「なにか」がいて、時にそれは怪しく蠢いたり奇怪な音を発したりしている……というやつです。 -
【第294号】黒沢清の考える映画を映画館でみる意味
2020-10-21 07:00220ptさて、今回のブロマガですが、番組でもちょっと紹介した黒沢清の書く本について紹介させて下さい。
●伊丹十三との確執の理由
押井守や黒沢清といった映画監督が書く文章が好きです。もしかすると、彼らが監督する映画そのものよりも好きかもしれません。
なんでこんなにも好きなのか色々と理由を考えると、多分彼らは映画監督として極めて有能であるので、「映像でしか表現できないこと」と「映像では表現不可能なこと」の二つをしっかりと理解しており、文章を書くときは「映像では表現できず、文章でしか表現できないこと」に注力しているからなんじゃないかと思います。
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