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記事 44件
  • 篠塚恭一:「”幸せな国”の資源としての外出支援」──街へ出よう(36)

    2017-04-25 12:12  
    先日、老夫妻を横浜港までお見送りにいった時のこと。 「白木の箱に入って帰ってきてもいいの」 そう言って婦人はご主人と長旅へでかけていきました。 80歳を目前にして脳卒中で倒れたご主人は病気をきっかけに入院され、その後老健施設に入ることになったので、ケアハウスに住む婦人とは離ればなれの暮らしです。
  • 篠塚恭一:情報へのアクセス向上で本人が介護旅行を計画する時代に──街へ出よう(35)

    2017-03-27 10:39  
    先日、渋谷区役所の福祉部から連絡があり、平成27年春の選挙ですっかり若返った区長が、地域のNPOや企業と連携をはかりながら、区政をすすめる意向であることを伺いました。現在、厚生労働省は地域包括ケアシステムを機能させるため、市民活動と連携した新しい総合事業をすすめていますが、私はその関係で渋谷区も動き出したのだろうかと思っていました。
  • 篠塚恭一:諦めかけていた旅の実現が家族の別れの準備に──街へ出よう(34)

    2017-02-15 15:15  
    先日、渋谷区役所の福祉部から連絡があり、平成27年春の選挙ですっかり若返った区長が、地域のNPOや企業と連携をはかりながら、区政をすすめる意向であることを伺いました。現在、厚生労働省は地域包括ケアシステムを機能させるため、市民活動と連携した新しい総合事業をすすめていますが、私はその関係で渋谷区も動き出したのだろうかと思っていました。
  • 篠塚恭一:諦めかけていた旅の実現が家族の別れの準備に──街へ出よう(33)

    2016-11-20 10:00  
    先日、5年ほど前にくも膜下出血で倒れ、今も半身麻痺の残る方の家族旅行をコーディネイトしました。行先は沖縄で、倒れてからは初めての父と娘の親子旅です。二人は娘が二十歳になったら一緒に旅をしようと彼女が幼いころから約束していたそうです。それが、突然の病で実現できないまま、家族もあきらめかけていました。しかし、相談に来た娘の話から、ご本人の様子を伺うと、介護は必要だけれど、気持ちは元気で健康的な方のように印象をもちました。
  • 篠塚恭一:新しいタイプの健康産業醸成に向けチャレンジできる社会へ──街へ出よう(32)

    2016-09-28 08:00  
    スポーツクラブを利用する高齢者会員がかなり増えているそうです。 近所のジムでも10年ほど前から平日の昼間には高齢な方がいっぱいで、若い人はもっと働けと無言の視線を感じて肩身の狭い思いをすることが増えました。
  • 篠塚恭一:地域のサービス内容を理解し暮らしを自衛する──街へ出よう(31)

    2016-08-15 10:10  
    運転免許証の更新にいった母親が、しょげて帰ってきました。 視力があと0.1足りずに更新ができなかったというのです。喜寿を迎える父親と二人、田舎で暮らしているので、日常生活に車は欠かせません。運転は自宅から半径3キロくらいの生活圏を買い物や通院で移動するのに絶対必要で、見通しの悪くなる夕方や夜間、雨の日などは運転をしていません。最近では友達の家には行っても車には乗せないという方針を決めているそうで「自衛する老後」を自でいくような運転ぶりでした。
  • 篠塚恭一:旅は最高のリハビリテーション──街へ出よう(30)

    2016-07-06 22:28  
    「高齢者のQOL向上のための外出支援ガイドブック」という小冊子ができあがりました。医療や介護サービスを行う事業者だけでなく、一般家庭にも福祉車両を普及させたいと思う自動車メーカーの取り組みのひとつで、トラベルヘルパーのページでは外出時におすすめする安心の携行品や、車内にあると便利な福祉用具について紹介しています。冊子は介護相談にやってきた方に配布されるそうですので、興味のある方は自治体窓口で尋ねてみてください。
  • 篠塚恭一:コミュニティに頼れない部分を補うトラベルヘルパーの役割──街へ出よう!(29)

    2016-05-31 15:09  
    「おたく様を信じて、きっと頼りにしていますから」 そう伺った後、電話は一方的に切れました。この冬に倒れたお姉さんの退院が決まり、高齢者施設へ移ることになったので、来週末に故郷へ行きたいという相談です。「たったひとりの妹である自分しか、姉に代わって退院手続きや預金口座の開設、入所契約などができない、だからどうしても私がいかなければならない」と念を押されました。こうした急な相談は、トラベルヘルパーの手配が間に合わないため、社内のスタッフで対応することになります。
  • 篠塚恭一:高齢化のスピードに合わせた移動サービス担い手の育成を──街へ出よう(28)

    2016-04-20 12:00  
    「明日の急な葬儀に出席させたいので、ヘルパーとタクシーをお願いできますか。」 そんな、問い合わせが最近増えました。片道30キロ、50キロ、なかには100キロを越える移動の相談もあります。遠く離れたふるさとの施設に、年老いた親を預けて別居している都会暮しの団塊世代が多いからでしょうか。
  • 篠塚恭一:身体の機能を衰えさせない移動手段の確保を──街へ出よう!(27)

    2016-04-07 07:22  
    運転者がいなくても、自由にどこへでも連れて行ってくれるというロボットカー、人工知能が搭載された自動運転車は、その実用も間近だといいます。 日産自動車は、先日開かれたニューヨーク国際自動車ショーで、2016年に自動運転車、いわゆるロボットカーの販売を世界に先駆け日本ではじめると発表しました。トヨタ自動車では、すでに交通事故死者ゼロを目指す安全技術として、高速道路での自動運転技術を公開しており、運転のいらない車が町を走るという夢のような話がいよいよ現実味をおびてきました。