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パリテロ攻撃.米国加州銃乱射事件、西側の強行姿勢(総括)、-テロとの戦いは失敗する
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パリテロ攻撃.米国加州銃乱射事件、西側の強行姿勢(総括)、-テロとの戦いは失敗する

2015-12-20 06:34
  • 9
 

私は石川県出身ということもあり、北国新聞の欄「北風抄」に定期的に寄稿している。ここに、「パリテロ攻撃.米国加州銃乱射事件、西側の強行姿勢(総括)、-テロとの戦いは失敗する」論評を寄稿したので、それを掲載する・

**************************************

1113日パリのコンサート劇場などでのテロ攻撃で130人以上の人が死亡した。米国カリフォルニア州サンバーナディーノの福祉施設で12月12日、銃乱射事件が発

生し、14人が死亡した。

 こうしたテロ行為をうけて、西側諸国がイスラム国攻撃の姿勢を強めている。

 11月15日、フランス軍はシリアにあるイスラム国拠点に空爆をした。ドイツ政府

は12月1日、「イスラム国」掃討作戦に参加し、戦闘機や空中給油機、最大で1200

人の兵士を派遣させる計画を閣議決定した。英国下院は12月2日、「イスラム国

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問題は宗教でなく差別だ」

この世の中には、さまざまな差別がある。様々な差別はあっても、皆が許容できる範囲であれば、社会に対する不満が充満する。不満が充満しても、社会が少しずつでも受け入れる方向にあれば、多くの人は許容しながら、己の復活の機会を辛抱強く待つことができる。問題は、許容する度量が社会になく、富める者と貧しい者の格差が天文学的になり、貧しいものを見捨てるようなことになれば、貧しくとも集団となって、社会を攻撃する方向に向いていくことが避けられない。

人間の生きることの基本であり、宗教の基本原理である「普遍的絶対性」に、西の指導者たちは、目を開くべきであり、孫崎さんのお話のように、「混乱紛争を武力で圧殺」しようとしても不可能であることに気付くべきでしょう。何代も差別の生活を強いられ、戦争に身をさらされ、いつ死ぬかわからない瀬戸際におかれた人間の生きるしぶとさは、いったん火が付くと止められない怖さを思い知らされることが、来ないとは言えない.

例えが悪いかもしれないが、人間のがん細胞が、貧者の集団と理解すれば、貧者たちをどのようにしていけばよいかわかることであり、一気に薬で攻撃すれば、がん細胞は他に転移していくのです。前立腺から膀胱に、膀胱から大腸に、大腸から肺に転移する恐ろしい病気の蔓延現象が起きることと同じです。

No.1 108ヶ月前

<ISのタンクローリー攻撃にやっと踏み切った米国の苦しい裏事情>
http://diamond.jp/articles/-/83113?page=4

 だが反政府派の主体はISおよびアルカイダ系のヌスラ戦線と
 その同調者だから、それらを和平交渉から排除せざるをえず、
 そうすれば実体のない交渉となってしまう。

 仮にISやヌスラ戦線の支配地をそのまま残して停戦しても、
 内戦の再燃は必至で、難民・避難者は安心して帰郷できない。

 また、もしアサド政権(シリア政府)が崩壊すれば、いまでも
 対立抗争をしているISとヌスラ戦線などがシリアの支配権を巡って
 次の内戦を始めそうだし、それでどちらかが勝っても、
 シリアはテロ組織の支配する国となり、難民は戻れない。

 ロシアのようにアサド政権を支援して、シリア政府軍にテロ集団
 であるISやヌスラ戦線を討伐させて内乱を鎮定し、その後各国が
 シリア復興を援助して難民が戻れるようにする以外に、現実的な
 策は無いのではないか、と考えざるをえない。

No.2 108ヶ月前

<田中宇氏:イラクでも見えてきた「ISIS後」>
http://tanakanews.com/151213kurd.htm

 スンニとクルドのうち、クルド人は以前から自治組織や軍隊を持ち、
 しかも指導層がイランと親しい。クルドは、シーア派主導のイラク政府
 と互角に戦う政治力がある。問題は、真に冷や飯を食わされている
 スンニ派だ。

 ISISは、シーア派によるスンニ冷遇策の上に、イラクを占領して
 いた米国(軍産)の「強敵を意図的に作る好戦策」が重なって
 生まれてきた。軍事的にISISを潰しても、政治的にイラクの
 スンニ派が安定して生活できるシナリオを描いて具現化しないと、
 第2第3のISISやアルカイダが出てくる。

 ・・・

 しかしISISは、シリアとイラクにまたがっている版図のうち、
 シリアから追い出されようとしている。ISISを潰すなら、
 シリアを放棄してイラクに退却していくこれからの時期が好機だ。

 これを逃すと、ISISはイラクだけで再起を図り、イラクの
 スンニ派に安定化のシナリオがないことに便乗し、延々と存続し、
 地元民を残虐に支配し続け、欧州などでテロを続ける。

 ISISは地元の子供たちに捕虜の処刑や拷問を手がけさせ、
 殺戮と過激な教えを刷り込み、すべての子供を兵士(テロリスト)
 として育てている。

 あと10年も放置されれば、イラクのスンニ派の全員が立派な
 テロリストとして成長する。その後で安定化策のシナリオを
 立てても遅すぎる。

 シナリオを立て、ISISを潰し、イラクのスンニ派地域を安定
 させる策を始めるとしたら、今しかない。

No.3 108ヶ月前

私はパリには四度ほどいきました。サッカー選手のコンパにが『問題は宗教でなく差別だ』といみじくも述べた様に、欧米社会の根底には「白人優位主義的」な人種差別が存在します。私もパリの売店のオバサンに差別的な扱いを受けた経験があります。私感ですが、ゲルマン系アングロサクソン系の白人に多く、ラテン系(地中海周辺)白人には差別感が少ないように思えました。
今回の空爆参加国も英・独・仏らが中心で、南欧系は見送りの情況です。単なる作戦の相違ではなく、人種差別という反理性的な報復心というものが根底から離れていない様に思えてなりません。

No.5 108ヶ月前

>「イスラム国」への軍事攻撃は広い視点で見れば必ず失敗する。

米国をはじめ西側諸国は過去の失敗を全く反省しないかの如くです。ジャングルの何処に潜んでいるか分からないベトコン兵士を炙り出してやると枯葉剤を「絨毯散布」してどうなったか。アフガン戦争、イラク戦争もまた然り。フランス主導の空爆でリビアも奈落の底に落とされました。いずれもパリテロ攻撃の比ではないのに西側メディアはまともに報じない。なんでも、今やフランスはアフリカ中で凄まじいばかりの搾取を行っているといいます。チュニジアの独裁者だったベン・アリを民衆蜂起後も長らく支援していたのも、マリに侵攻したのもフランス。アフリカ人たちにとって破壊でしかないフランスの恐るべきアフリカ支配は今も続いているとのことです。アフリカ人をゴキブリ同然と見做す感覚だからこそでしょう。
「この一方的で不条理な攻撃の犠牲になった者たちの『復讐』として、ISは出現しました。14年5月ごろ、イラクのバグダッドに迫った彼らは、『俺たちは落とし前をつけに来た』と言ったと報道されました。ISの出現の背景には、新旧帝国主義者たちの不条理な中東支配に対する被支配者の強い怒りがあるのではないでしょうか...イラク戦争の時も、今のシリアも、そしてパレスチナはもちろんそうですが、犠牲者が受ける不条理は半端じゃないわけです。文字通り命を虫けらのように扱われているのです」(DAYS JAPAN 2016.1月号-天木直人氏インタビュー)
また、このインタビューで天木氏は、憲法9条は紛争を武力で解決することを絶対的に禁じている究極の理想であり、その実行不可能に近い思想主義的な憲法を懲罰的に押し付けられた日本は、今こそ それを逆手にとって世界に向けて正論を吐く時だと論じています。
昨夜の生放送で孫崎さんのお嬢さんが好きな格言として挙げられた「人は(酷い)現状を見て『何故だ?』と言うが、私は未だ実現しない理想を求め、『何故そうならない?』と言おう」にも重なると思います。

No.6 108ヶ月前

孫崎さんの意見は民主主義国家むきではありませんね。
こんな目にあって、「あいつら、やっちまえー」とな
らない民主主義国など存在した試しはありません。

わたしは、トルコがロシア軍機を撃墜した時、ロシアの
報復攻撃は99%避けられないと思ってました。

しかし幸いなことにプーチンは賢明に振舞いました。
それはロシア連邦がまだ真の民主国家ではないから
可能でした。

弱腰の男との批判は民主国家の指導者にとって致命的です。
民主国家なら野党指導者から弱腰を罵倒されていたでしょう。
国内強硬派の退陣デモがクレムリンを取り巻いたでしょう。

No.7 108ヶ月前

民主主義とは未熟なものを批判し尽くしてダメにするシステムのことなのか?それはただ現代人の性癖なのか?決してその批判の矛先には自分自身は入っていない。自分は自分の批判の目から除外してターゲットをボコボコにする大衆。マスコミ。知識人。

未熟なものを守りたいのは、自分自身が未熟者だからということと、気が熟せば批判される人間出はなくなるからだ。君子豹変という言葉の意味を誤解している現代人だ。

No.8 108ヶ月前

西側メデイアが騒いでいる西側諸国のテロとの戦いは失敗するということは孫崎先生のご意見と同じです。その理由は次の通りです。

パリ襲撃事件、米加州銃乱射事件は米国の「偽旗作戦」であるということが西欧諸国でインタネットや口コミで激しい勢いで広まりつつあるように感じます。そのことは米国、イギリス、フランス、ドイツが正式な地上部隊をシリア、イラクに派遣する正当性を欠くということになります。西欧諸国がそうなれば、サウジやカタールやヨルダンやトルコが正式な軍隊をシリアやイラクに派遣することも出来ません。

米国とイスラエルとトルコはISISといういかがわしい国を創ったことによって逆にその周辺事態の収拾に堂々と乗り出すことが出来なくなっています。

続き

No.9 107ヶ月前

>>9
今後、トルコや周辺の親米国家がゲリラをイラクやシリアに侵入させるでしょうが、それに応じてイランが本格的にシリアとイラクの正当政府を支援し始めます。ロシアも早晩イラク政府の要請で応じるでしょうから、シリア、イラクの安全保障はロシアが担うことになるでしょう。

米国の中東支配の遠大な計画はISISというお化け国家を創ったことにより破綻しつつあるのです。ロシアの民間機のシナイ半島上空での墜落。シリア上空でのロシア戦闘機のトルコに依る待ち伏せ攻撃。これら二つの事件が米国の指示に基づくものであるということは冒頭に触れた二つの偽旗作戦同様西欧ではインタネット、口コミで広がっています。これらは米国のロシアに対する挑発です。ロシアはパールハーバーを行った日本と違います。米国の挑発には乗って来ません。逆に地中海のシリア沿岸はロシア海軍の制圧するところとなってしまいました。

英国、フランス、ドイツの国民は賢いですから、ロシアのバックに中国が付いたことによりロシアを攻めることは現実的でないと考え始めているようです。そういう事情に疎いのは米国と日本の民衆のようです。

日本の米国の好戦性を高く評価する人には気の毒だが、米国と日本が孤立化の道を辿りつつあるというのが西側独立系リベラルのジャーナリズムの観測です。私もその観測に同感です。

唯一つ、私が大いに心配するのは中東で行き詰まった米国を救済する意味で日本が中国を挑発するのではないかということです。トルコのエルドアンみたいなことを若し日本がやれば、中国のお返しは10倍返しになって跳ね返ってくるでしょう。中国には先の戦争から来る恨が溜まっていますから。

No.10 107ヶ月前
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