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2月20日火曜
写真はロシア大使館近くの「サウンドシティ」というスタジオで、東京でも老舗に類する。私が使用するのも随分と久しぶりだ。
あらゆるジャンルで、宅録とも卓録とも書かれる、所謂ミ二マルなデスクトップミュージックの驚異的な発達によって、昔日にはクリシェだった「どこそこのスタジオの音が素晴らしい」「このアルバムはどこそこで録音されているから偉い」的な、まあ、アビーロードだとかハンザウォールだとかロスのキャピタルだとか何とか、ああいう話は、現在ほとんど口にされない。
限定的に、生楽器による演奏に関してのみこのクリシェは健在で、まあそれはおかしな事でも何でも無い。むしろ、初期のヒップホップやテクノやエレクトロを「有名なスタジオで録音していた」としていた、という事実の方が、黎明期の混乱、牧歌的な時代の遺物として語り継がれるだろう。
ここで、市川愛氏の、バンドを使った最終レコーディングが行われた。フライングで書くが、アコースティックピアノが林正樹、アコースティックベースがトオイダイスケ、そしてアコースティックギターが今堀恒雄である。演奏は完璧で、中でも今堀のギターは圧倒的に凄い。彼と仕事をするのは何年ぶりだろう?互いに少しずつだが、確実に老けた。
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