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記事 7件
  • <菊地成孔の日記 2021年2月23日 午前8時記す>

    2021-02-23 11:00  
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     タバコの本数が増えてしまう。「ウルトラライト」は、その名の通りウルトラ(極度に)に軽いのである。スペルは違うが、政治的極右のことを「ウルトラライト」というが、何せ0・1ミリグラムなので、ハイライト1本吸うのに150本吸わないと追いつかない。極右も大変だ。コップ一杯の水にウイスキー一滴垂らした水割りウルトラライトをガブガブ飲んでしまうのは仕方がない。
     
     昔はチェインスモーカーで、しかもゴロワーズの両切りとか缶ピースをすっていた。PCの画面も下の歯もタールで真っ黒になり、床にはタバコの吸い殻がいっぱいに詰まった烏龍茶の1・5リットルのペットボトルが常に4~5本転がっていた。チューリヒで買った洒落た灰皿は吸い殻の山に埋もれて、遺跡のようになったいた。
     

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  • DC/PRGに関するお知らせです。

    2021-02-19 21:00  
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    菊地成孔です。
    以下、DC/PRGに関する重要なお知らせです。
    ビュロー菊地チャンネル有料会員の皆様に一足早くお知らせさせていただきますが、正式なリリースは22日(月)を予定しておりますので、拡散はそれ以降でお願いします。
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年2月16日 午後8時記す>

    2021-02-16 23:10  
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     ディナー時間の生活支配力はただならぬ物があり、生活時間が一向に夜型に戻らない。「大恐慌のラジオデイズ」の収録だけが0時からでないと気が乗らないので、0時から早朝にかけてやっているが、コレもその内21時ぐらいから始めるような気がする。
     
     ここ最近はメールボックスに届くファンメールが増えている。2000年代のファンメールを数えてみたら、年間3通とかいう年さえあり、それはこのブロマガを始めても変わらなかったのだが、「拾ったCDをかけっぱなしにして質問に答える」の影響もあってか、今年に入ってから急増している。
     
     そのほとんどが長文である。人々は長文に飢えているのだろうか。そしてその多くが、ライブの感想とかではなく、人生相談に近い。時代の推移を感じる。「スペインの宇宙食」を出したばかりの頃(もうそろそろ刊行20周年である)は、長文しか来なかった。過日「10年ひと昔」という言葉があったが、やはりコロナ禍の影響か、「ひと昔」は20年になったのだろうか。
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年2月12日 午後4時記す>

    2021-02-12 20:00  
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     花粉症の季節がやってきた。ずっとピースライトを吸ってきたが、花粉症の症状が加わると、とてもじゃないが重くて吸えなくなる。もはや花粉症とは言えず、総合アレルギー性鼻炎なのだが、いよいよ花粉症のアレルゲン放出が始まると顔面まで痒くなる。 
     色々試した結果「ケント・ウルトラライト・メンソール」に変えた。「ウルトラ」と箱に書いてあるところがなんだか凄く、0・1ミリなので、吸った気がせず、あまり好きではないのだがメンソールにした。
     
     僕は余りに懐かしがりすぎるのは好きではない。しかし、時折、どうしようもない。懐かしすぎるのは、一種の病気だ。一口吸って、19歳の時まで吹き飛ばされてしまった。上京した年である。DCブランドを着た僕は、意気揚々とセーラム、ヴァージニアスリム・メンソール、クールを吸って、ツバキハウスやニューヨークニューヨークに通っていた。
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年2月8日 午後3時記す>

    2021-02-08 21:30  
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     正午に起きて、深夜4~5時に寝るというタイムテーブルに慣れ始めてきた。せっかくライブもないのだから朝9時に起きたい所なのだが、しまった。「大恐慌へのラジオデイズ」の収録が、零時を超えないとできない。三回先まで内容が決まっている(*三回先が「続・道で拾ったCDをかけっぱなしにして質問に答える」ですので、ネタ狙いの方からシリアス極まりない方まで、満遍なくメールでお送りください。宛先はinfo@kikuchinaruyoshi.netです)。
     
     「夜電波」はTBSまで事務所の車で行って、入り口でパスを貰い、それを首から下げて9階まで行き、スタジオに入った。台本は細密に全部書いてあって(大体30分~1時間で電撃の様に書いた。我ながらよく8年間も毎週書けたと思う。習慣のなせる技であろう)選曲も事前に決まっていて、スタジオで話し、収録が終わるとトナミDが、噛んだ所や、言い間違えを直してくれた。終わると再び長沼の運転で事務所に帰る。
     

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  • <菊地成孔の日記 2021年2月4日 午後5時記す

    2021-02-04 20:00  
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     えーと読者の皆さん、これは通常営業の日記ではありませんで、ご報告とお願いなんですが、ここんとこ町山さん特需で笑、コメ欄が大変に賑わっており、賑わうのは楽しき哉という話ですが、日記の分量の数倍化しているので笑(コメントしている方に苦情を申し立てているのではありません勿論笑)、単純にせっかく豊かな往復があるのに、もう、読む気がしないほどマッシヴな文字列になってしまっていると思います(スクショパパラッツイの皆さんには、いくらでもやっていいから、全部を定期的に勤勉にやってくれと言いたいですね笑)。ちょっとした本だよねアレ笑。
     
     ですので、僕も町山さんの件は今後日記に書かないので、皆さんもTwitterのあの一件に関しては、これを以って終了として頂き、日記の内容にフックするコメントだけ頂くというルールの継続により、日記に書いてなくとも、町山さんとの件に物申したい方はTwitterもしくはファン

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  • <菊地成孔の日記 令和3年2月2日 午後3時記す>

    2021-02-03 10:00  
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     節分が正しくはいつだか忘れてしまったが、セブンで豆を買い、一人で「鬼はー外!福はー内!」と学童のように叫んでいるところを想像したら、思わず笑ってしまった。野暮はししゃんせ侍ならば、誰が鬼だか福の神。ベランダで恵方巻きの代わりにタバコを咥える。見下ろす街は静かで、穏やかである。
     
     明後日、生検の結果が出るが、吉と出ようが凶と出ようが報告することにする。ただ、自分が平気でも、知る方がデリケートだった場合、知らせない方が良いこともある。Twitterがみるみるファシズムの傾向を露わにし(僕が露わにさせているという側面もある)、僕自身は呆れて笑っているのだが、デリケートなファンは苦しむだろうと思うと、我が不徳の至りに胸が痛む。
     
     正義感と潔癖性が、暴力衝動と繋がっているのはいうまでも無い、民が正義を遂行しているという自意識で殺意に陶酔しているなどということは日常茶飯事である。幼児虐待の親のほぼほぼ100%が「躾のつもりだった」と言う。問題は集団性と、「手を汚さない事」への無意識的罪悪感だろう。「蜘蛛巣城」の山田五十鈴である。ファシズム化と、「毎日何度も掌をアルコール消毒」という義務は、とんでもない偶然によって結びつき、きちんとバランスしていると思うと、ちょっと笑う。
     
     ここもスクショされているという現象は、端的にパパラッツィの子孫で、「時事ネタ嫌い」に<一般(者)報道>として書いた記憶がある。暇に任せて「時事ネタ嫌い」を読んだが、呆気にとられた、あの回のこの部分が、といった話ではなく、単純にもう、歴史はたった10年単位でリピートされているとしか思えない。一冊ほぼほぼ全てが今の話である。
     

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