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朝倉海の即UFC王座挑戦は「オーストラリアの◯◯」がきっかけ?■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー!17000字でお送りします! この原稿は10月12日にニコニコ生放送で配信されたものです(聞き手/ジャン斉藤)
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――シュウさんがマネジメントする摩嶋(一整)選手のケラモフ戦が決定しました!11月のRIZIN名古屋大会になりますね。
シュウ ずっと前から内定はしてたんです。ケラモフが塀の中から出れたらやるということだったんですが……。――ケラモフは格闘家同士のイザコザで逮捕されて。シュウ 冤罪だったということで、アゼルバイジャンの政治家も動いていたので、問題なく出れらると1ヵ月ぐらい前からわかってまして。摩嶋選手も試合に備えて練習を始めてました。――摩嶋選手はRIZIN初のメインイベントで大チャンスですね。シュウ もともと春の佐賀大会でケラモフとやるはずだったので、その件でケラモフが出国できずに急遽今成(正和)選手とやることになって、そこでポカしちゃったんですけど。仕切り直しの一戦ですよね。RIZINさんには「ケラモフに勝ったらガーンとファイトマネーも上げてください」って言い続けてるんですけども(笑)。――そこはマネジメントとして大事な仕事ですね(笑)。摩嶋選手もRIZINではけっこうチャンスをもらってますよね。シュウ そうなんですよ。RIZINさんには安定してして使っていただいてますし、デビュー戦は斎藤裕選手、そのあとはクレベル選手……ここぞというところで落としちゃってるんですよね。3度目の正直でしっかり勝っていただければという感じです。ただ斎藤選手やクレベル選手も、間違いなくRIZINフェザーではトップどころなんで、下の選手に負けるよりはいいと思っていたところ、RIZINのフェザー級には外国人選手や覚醒した久保優太選手が斎藤選手に勝ち、それから新しい選手がいっぱい入ってきてるじゃないですか。マッチメイクがどういったかたちでスクランブルしていくのか、これからちょっと見どころなんですけども。――11月の名古屋も外国人がめちゃくちゃ多いですね。シュウ 楽しみですよね。国内はそれなりのファンベースができたんで、国外のことも考えてるんじゃないでしょうかね。世界は広くてUFCがまだ進出してない地域だっていっぱいあるわけじゃないですか。実際にアゼルバイジャンとかそういうところで大会をやってるわけですし。ちょっとずつ海外に進出していくんじゃないですか。――11月のRIZINは名古屋でしたけど、海外開催の話もありましたもんね。シュウ ボクもその噂は聞いてました。アメリカを見るとベラトールが完全に失速しているじゃないですか。――パリ大会も中止になったんですよね。どんな理由なんですかね。
シュウ いや、自分のことが忙しくてちょっと詳しいことは聞けてないんですけど……。よく選手たちに「この大会はどうなっているか?」とか「この選手の次の試合はいつですか?」とか聞かれるんですけど、基本的に、マネジメントをさせていただている選手に関係のないことは、そんなにプロモーターとかマッチメーカーに聞かないんです。現場で会ってビールでも飲みながら、なら聞くかもしれないですけど、我々のやりとりの9割はメールとか携帯のテキストメールじゃないですか。日本だとLINEになるのかな。そういった記録に残るかたちで、他の選手とか試合のことを聞いても、それは答えてくれるわけないと思っているんですよね。だから、どうしても知りたいことは電話して聞きますけど、そうでないかぎりは、全然知らないんです。ウチのスタッフが、いろいろと細かく調べて報告はしてくるんで。たとえば「次のTUFは125と170みたいです」とか情報は流れてくるんですけど、こちらから聞くことはそんなにないんです。ただ、ベラトールは今年で終わってもおかしくない雰囲気じゃないですか、もうはっきり言って。――正直、死に体ですよね……。シュウ みんなその先を考えていると思うんですよ。名前は出せないですけど、ベラトールのトップ選手たちのトレーナーたちから、私に「年末のRIZINのこと聞いてる?」とよく連絡が来ますもん。これって、彼らはもう試合する場がなくなることを察知しているということなんですよね。そうなると、試合ができなくてまったく稼げないのなら、半額でも試合したほうがいいと考えるわけなんです、高給取りは。とくに奥さんとか子供がいれば、なおさらなんですよね。それにお金だけでなく、ベラトールがダメになったからといって、みんなすんなりPFLで試合が組まれるわけでもないと思いますし。そしてPFLも……ガヌーがMMAルールで試合をしますけど、そこまで話題にはなってないですよね。――思ったより話題になってないですねぇ。PFLではガヌーのこの先も見えてないこともあるのかなと。シュウ PFLはお金をかけていろんなことをやってるんですけどね。なんかいまいちなんですよ。リーグ戦の優勝賞金100万ドルはすごいですよ。でも、選手やマネジメントの皆さんは賞金の大きさ以外にどれだけ魅力を感じているのかなって。――これは見る側の話ですけど、リーグ戦という形式に刺激がもうないですよねぇ。シュウ これは日本の皆さんへのサービストーク的なところはあるんですけども、ファイトマネーや試合できる頻度、舞台の大きさとかをトータルで考えたら、もしかしたらMMAのナンバー2はRIZINになったかなっていう。――いま一瞬RIZINが2位かもしれないですよね。
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<配信予定>
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――出演告知ツイートをしたらですね、シュレックさんが元・刑事ということはご存知でも、マル暴だったことを知らない人がチラホラいたんです。なので、あらためて経歴を簡単に説明していただけないでしょうか。
関根 大学卒業後に静岡県警に入り、機動隊を経て刑事としてマル暴(組織犯罪対策部)に入りました。
――マル暴はどの犯罪を担当するんですか?
関根 暴力団犯罪すべてをやります。
――はっはー、すべて!
関根 泥棒だったら捜査3課、強行犯、殺人強盗や傷害は捜査1課、知能犯や詐欺、汚職なんかは2課なんですけど、暴力団はあらゆる犯罪を手に染めるので。暴行・傷害、詐欺、薬物犯罪……彼らがやる犯罪すべてを捜査します。――ということは、マル暴はあらゆる犯罪に精通しないといけない。
関根 そうですね。たとえば老人の家に入り込んで土地を奪っちゃう地面師。最近Netflixでもドラマ化しましたが、浜松でも事件が起きたんです。そうすると公正証書や登記簿なんかも見れないといけない。着手前に国家試験の参考書を買ってきて勉強するんですよね。そうしないと取り調べができないし、捜査報告書を書けなくなっちゃうんで。薬物に関しても同じですね。薬物犯罪と暴力団犯罪は隣り合わせ。根っこは同じなんで。――薬物と暴力団は繋がっていると。
関根 薬物を売ることで大儲けしてるわけじゃないですか。最初は暴力団と関係なくても、そのうち暴力団は目をつけますよ。やってることが犯罪なので、暴力団が売人をイジメてても警察にたれ込めないわけじゃないですか。暴力団には薬物や泥棒はご法度という決まりがあるんですけど、末端の組員なんかはしのぎができないと、そういうところに手を付けざるをえないんですよね。経済に明るい目端の利くやつだったら、まっとうな商売を家族や友人にやらせて大儲けすることができるんですけど。ヤクザモンもなる人間には、暴走族や不良で勉強してこなかった子たちも多いんで、簡単に稼げる用心棒だったり、薬物犯罪系が多いんですよね。――今回の木村ミノル選手が大麻所持で逮捕された件は前もって内偵されていたんじゃないか……という声があるんですがシュレックさんはどう見ますか?
関根 ……うーん、これは会員ページで話そうかなと。けっこうデリケートな話でもあるんで(笑)。
――なるほど、お気遣いいただきありがとうございます(笑)。話は遠回りしますけど、大麻の話でいうと、ボクシングの井岡一翔選手がドーピング検査で大麻成分の反応が出たときがあったじゃないですか。あのときシュレックさんはニュースサイトでコメントされてましたが、あらためてどうご覧になったんですか?関根 うーん、CBD(カンナビジオール)は、いわゆる合法のものでも反応が出ちゃうことはありますよね。なんとも言えないけど、井岡さんの場合はまた特別でJBC(日本ボクシングコミッション)からすごいイジメられていた部分もあるじゃないですか。
――タトゥーの件があったり、関係はよろしくなかったですよね。採取された尿の管理もずさんだったり。
関根 いまは知らないけど、10年前20年前まではボクシング、格闘技、プロレスの興行だったりは、裏社会と密接に関わり合ってた部分があるわけですよ。「男・山根」(山根明/元・日本ボクシング連盟会長)なんて方もいたわけじゃないですか。
――暴力団との交際が取りざたされてましたね。
関根 「どっちがどうなの?」っていう部分は昔はあったと思うんですよね。――シュレックさんが警官時代から興行との関係は確認できたんですか?
関根 自分の頃はまだまだ普通に密接でしたよね。
――デリケートな話は会員ページで……ということでしたが、充分デリケートゾーンに突入しています!
関根 ただ、この10年くらいですかね。とくにプロレスだったら新日本プロレスとスターダムの親会社ブシロードさんは、東証に上場している一流企業なわけですよ。そうなると反社と付き合いがあったら株式上場が停止されちゃう。全国の興行師、地方のプロモーターはもともとそっちだったりしたじゃないですか。だから売り興行のプロモーターのことをめっちゃめちゃ調べてるんですよね。――怪しい人たちとビジネスしてないかどうか。
関根 いまは完全に手を切ってやってるわけですね。そのへんのチンピラにも気をつけてるから、新日やスターダムの地方の興行でもそっち系の人たちはお客さんにもいないですよ。――昔はリングサイドにそれっぽい方々がずらりと並んでいたりしましたね。かつてのプロレスラーは全国にタニマチがたくさんいて、イコールそっちの人が多かった。でも、締め付けが厳しくなってからは「もうお付き合いはできません」と縁を切っているという話は聞いたことあります。
関根 それはある程度、大きな団体のレスラーだと思います。やっぱりフリーでやってる人たちや、小さな団体だとチケットをさばいたりするためにどうしてもそういう力が必要だったりします。大量に買い取ってくれるから、まだまだ付き合いがあるという話は入ってきますね。
――そういう方々の打ち上げの席にレスラーが派遣されて接待することはまだあるみたいですね。関根 さっきも言ったようにブシロード傘下の新日本やスターダム、あとサイバーファイトですね。このへんの団体のレスラーはそのへんをものすごく気をつけてやってると思います。
――こういう言い方すると、他の団体はそういう繋がりがあるみたいに聞こえますけど、決してそういうわけじゃないですよね?(笑)。
関根 はい(笑)。いまや関係のある団体のほうが珍しいです。新しい風として、地域に根付いたプロレス団体がありますよね。九州プロレスさんなんかは、九州の企業連合体が支援している。変な付き合いがあったらそんなことは無理ですよね。
記事12本12万字の詰め合わせセットはまだまだ続く…… -
AKIRAインタビュー最終回「猪木さんから、オマエら殴り合えと……」
野上彰として新日本プロレスでデビューしたAKIRAインタビューシリーズ最終回……(聞き手/ジャン斉藤)
☆この記事は2021年10月に掲載されたものです
AKIRAインタビューシリーズ
③“日本の陽気な奴ら”JJジャックス解散の理由
④昭和・新日本なら小川直也vs橋本真也の事件は起きていない
⑤プロレスと「お芝居」の違いとは?
――パンクラス代表だった酒井正和さんがTAJIRIさんと始めたSMASHでも試合をされてますよね。AKIRA SMASHはどんな流れで参加したのかな……。それもフリー参戦だったんですよね、試合ごとの。ただSMASHはアングル的なものがおもしろそうだったんで。新日はやっぱりそこまではやらないので……全然やらなかったですね、手を出さないですね。なんとなくの流れというか、軍団抗争的なものはあっても、いわゆるWWE的なものはアンタッチャブルでしたからね。SMASHはやってたんで、おもしろそうだなっていう興味はありましたね。――当時の新日本の場合はある程度の展開は作るけど、あとはレスラー任せだったわけですね。AKIRA そうですね。ゴールまでの大方の筋はあるでしょうけど、その都度調達できる材料で作る感じはあったとは思います。だから予定どおりにはいかなかったと思うし、なんかポッと出のおいしい材料が入ったら、それをうまく料理してみたいな。――臨機応変にやっていくわけですね。『ハッスル』なんかは団体主導の作りでしたけど、それ以外の団体ではなかったということですか?AKIRA たぶん、ないんじゃないですかね。あったのかなぁ。やっぱり日本のプロレスって筋書きどおりをメインにした展開はやっちゃいけないことになっていたし、どこまでも格闘技としてのあり方を守らねばならなかったところはあるんですよね。――あ、そういえばDDTも『ハッスル』寄りですよね。AKIRA ああ、DDTはそうでしたね。『マッスル』に出させてもらったことはあったんですね。あれはなんだろう……下北沢でやって、その翌日に新木場で同じことを繰り返した回があったんですよね。――お芝居だと、あたりまえの再演ですね。『マッスル』って事前の稽古はあったんですか?AKIRA もちろんです。何回か……いや、1回だけだったな。そこはまあ『マッスル』は演劇っていう触れ込みでやってましたからね。お客さんもそれなりに演劇だと思って見に来てましたから。そこは許容範囲だったんじゃないですかね。そのわりにやるたびに超満員だったりしてましたしね。――『マッスル』は毎回ネタを絞り出すのは大変だったみたいですね。SMASHでは、JJジャックスの元パートナーだった飯塚(高史)さんと対戦されました。AKIRA あっ、久しぶりに飯塚くんとやりましたね。――それは誰のアイデアだったんですか?AKIRA もちろんTAJIRIだと思います。だいたいTAJIRIと映像プロデューサーの太田(空)さんで意見を出し合ってるんですよね。太田さんのセンスがまたバッチリすごくて。だからTAJIRIがW-1に行ったときも太田さんのことを熱望してましたからね。制作に入ってほしいみたいな。いま太田さんはどうしてんのかな……。――それで長年の時を経て、飯塚さんとのシングルマッチが実現して。AKIRA いい試合でしたね。飯塚くんとまともに試合をすると、そんなに外れることはなくて。シングルの機会自体がじつはそんなになかったんですけど。海外遠征に行く前の若手時代に『夢☆勝ちます』でやったことがあって、とってもいい試合だったんですよ。そのあとJJジャックスで仲違いしまして。まぁ、あの仲違いもいま考えると、もしかしたら新日の制作サイドとしては自然発生的にケンカ別れさせたかったのかもしれませんね。それをストーリーの仕組みの中でやっちゃうと、ヘタな芝居するなよって感じになるので、わざと周りが焚き付けてた……っていう部分もあるのかなと。――昔の新日本はきっかけがあるにせよ、自然発生的な動きを待ってるところはあるわけですね。AKIRA そこはそうだと思いますね。――久しぶりに飯塚さんと試合をしてどうでした?AKIRA まぁ、あいかわらずですけど。なんていうのかな、エンタメ的にやったら盛り上がるんだけど、どうしても飯塚くんとしては譲れないところがあって……そのへんの違いはありましたね。「あぁ、やっぱり、こいつは飯塚だわ」と。そこは「まあ、いいや」になりましたけどね(笑)。――それはSMASHやAKIRAさんが望むことに飯塚さんが応えてくれなかった?AKIRA というか小さなニュアンスですね、試合の中の。ただ、大方はやっぱりよくやってくれたなみたいな感じでしたよ。――それは戦った者にしかわからない領域なんですね。AKIRA そうですね。「ここをもっとこうしたほうがお客さん的にも気持ちよかったのにな」ってところがあっても、プロレスは格闘技であるという路線を踏襲すると「それをやっちゃダメだぞ」っていうところも出てくるんですよ。――いくら盛り上がるとはいえ。AKIRA 「プロレスを貫かなきゃいけないんだ」っていう彼の思想ですね。JJジャックスのとき、いつまでも交わらなかったのは、そこなんですけど。――あんまりスイングしちゃうとよくないってことなんですか?AKIRA うーんと、お客さん重視のノリになるといけないのかな。だからそっちに行っちゃうと……という考え方があったりしますね。まぁでもあれだよね、思うとそんなに仲悪いわけではなっかったんだけどね(苦笑)。――べつに大ケンカしてるわけではないんですね。AKIRA えぇ。そこはプロレスの持って行き方の違いですからね。ポリシーの違い。だからやればおもしろい試合はできたと思うんですよね。新日時代は会社が作ろうとした筋書きのあるドラマ、そこで役割や配役を決められちゃうとうまくいかないと感じたんでしょう。それであくまで自然発生的なケンカ別れをしてほしかったんでしょうね。だから焚き付けられたんだと思います。・飯塚高史との複雑な関係・W-1の派閥争い・プロデューサーの命令は絶対ではない・猪木さんから「殴り合え」と……まだまだ続く
この続きと極悪女王、秋元強真、浜崎朱加、高田延彦、長井満也、アイスリボン……などの「記事12本12万字詰め合わせ」が800円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラ
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