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記事 88件
  • 【13万字・記事17本詰め合わせセット】朝倉未来とUFC、斎藤裕、金原正徳、佐々木健介、皇治……

    2021-11-30 23:59  
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    part95
    ◎前田日明を信じ、前田日明に失望したU世代の愛憎■小説家・樋口毅宏

    ◎こじらせU系・第2弾! ハードヒット王・和田拓也「田村潔司に習っても強くなれない」

    ◎【16000字】朝倉未来、平良達郎はUFCと契約できるのか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク

    ◎【RIZIN.31】勝つことでみんなを喜ばせる選手はたくさんいる。だけど…■笹原圭一

    ◎RIZIN女子格新風!! 大島沙緒里の寝技はこうして磨かれた■1万字インタビュー

    ◎【戦国フェザー級】金原正徳「RIZIN.31の日に引退興行をやるはずが……」

    ◎なぜ「皇治は俺たちのスーパースター」なのか■宮田充

    ◎【元・新日本プロレス】ボディビルダー北村克哉RIZIN登場!! 「ぶっ飛びたい」

    ◎美しきRIZIN沖縄……RENAがたどり着いた“田園”

    ◎アメリカで英語化されたPURORESUプロレス■斎藤文彦INTERVIEWS

    ◎視聴率戦争から見えたAEWの厳しくも明るい“現実”

    ◎DEEP代表・佐伯繁「勘・違・い・す・る・な!!」

    ◎VTJの西川大和に感じた“バリジャパ直前の中井祐樹”の野心と焦燥

    ◎名前は前田日明、北斗晶、憧れは葛西純…デスマッチファイターAKIRA

    ◎「いい人」佐々木健介が嫌われる“正直スマンかった”理由■松澤チョロの脱線プロレス

    ◎DJ.taikiが『朝倉未来1000万円』に落選した理由がよくわかるインタビュー

    ◎『朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円』最大の謎!?

    ◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉『さらば雑司ケ谷』や『民宿雪国』などの作品で知られる小説家・樋口毅宏氏インタビュー。前田日明やUWFに熱狂した時代を振り返っていただきました!(聞き手・ジャン斉藤)
    ――樋口さんのプロレス小説『太陽がいっぱい』読ませていただきました!
    樋口 ありがとうございます。ずいぶん前に発表した短編集ですが、あの話は95年にUWFが新日に葬られた虚しさと、前田日明と高田延彦が笑顔で再び会うことはない悲しみから書きました。それにいまのうちに書いておかないと、みんなラッシャー木村さんのこととかも忘れちゃいますもんね。
    ――ラッシャー木村モデルの話も面白かったです!昭和のプロレスファンなら誰でも楽しめますし、昭和のプロレスに詳しくてジャンルの魅力を理解してないと書けない本ですね。
    樋口 斉藤さんはいまおいくつなんですか?
    ――45歳ですね。
    樋口 というと、新日本プロレスの金曜夜8時は……初代タイガーマスクは間に合いました?
    ――ギリギリです。タイガーマスクや長州・藤波の抗争は面白かったですけど、まだ子供だったので猪木さんはそこまでじゃなくて。大人になってから猪木さんの発明や事業ネタが大好きになっていったんですけど。
    樋口 あの頃の猪木さんは体力の低下が甚だしかったですもんね。
    ――それで今回、樋口さんにお話を伺いたいのは、その80年代からスターダムにのしあがった前田日明さんのことなんです。最近前田さんの第何次ブームかが到来してますが、朝倉兄弟経由なんかで知った最近のファンは前田日明というプロレスラーがどういう足跡をたどってきたのかをあまりよくわかってないというか。
    樋口 そうでしょうね。
    ――先日樋口さんはこんなツイートをされていて。「前田日明をいまだに崇めている方たちにお聞きしたいのですが、田中正吾から始まり現在の反ワクチンまで、前田の『騙される力』についてどうお考えでしょうか」。いまのファンがどういう意味は理解できないし、よく知っているボクらでも新鮮だったんですね。
    樋口 そうなんですか。それはボクからすると、そういう批判の声がないのは、また意外だなあという感想ですね。
    ――前田さんに批判的な人は多いんですけど、何かもう一周回っちゃって、どうでもよくなってるところはありますよね。
    樋口 それはわかります。
    ――樋口さんの前田日明批判って、前田日明のことが大好きじゃないと辿り着けない境地なんじゃないかなと。
    樋口 はい、ごたぶんに漏れずプロレス大好き少年でしたから。斉藤さんが80年代前半の猪木にピンとこなかったのは、猪木の体力が低下して凋落が始まったからですよね。猪木という絶対神に老いが忍び寄り、絶望にも似た気持ちにあった中、唯一の希望が前田日明だったんですよね。それこそ『週刊プロレス』の表紙が毎週猪木から前田に取って変わっていく。 「前田こそがプロレスの新しい希望だ」という時代はたしかにあって。旧UWFが潰れて新日本プロレスに前田日明が戻ってきたころですね。
    ――業務提携時代は魅力的だったと。
    樋口 ところが……第2次UWFのときは前田の腹がどんどんタプンタプンに出ていき、「これはどうなんだろうな……」と思いました。それはリングス時代もそうですけど。 第2次UWFで試合中に前田のコンタクトレンズが外れて試合中断したこともあったじゃないですか。あれは白けましたよねぇ。試合を中断して落としたコンタクトレンズを対戦相手と探す格闘王!
    ――それじゃあまるで達川光男ですね(笑)。
    樋口 そもそも前田って圧倒的な知名度にもかかわらず、名勝負と言われるものが少ないですよね。
    ――たしかに90年代に入ると「これだ!」という名勝負がないんですよね。
    樋口 断っておきますがボクは前田日明の試合はほとんど見てると思います。第2次UWFはすべて見ています。会場にももちろん何度も行ってます。
    ――いわゆる密航者だったと。
    樋口 そこまでではないです。「密航者」って地方巡業まで追いかける人ですよね。ボクは東京なのでそこまでは。
    ――ちなみにボクは地方在住の小学生・中学生だったこともあって会場で見たことはないし、リアルタイムではないのでUWFの熱狂の測定は難しい立場なんですね。
    樋口 第2次UWFで前田の名勝負と言われてるものは、なんだろうなあ……最後のほうに大阪城ホールで船木(誠勝)と2回目の対戦をやったときかな。この試合はよかったという印象がありますけど、いま見直したらどうなんだろうなあ。
    ――1回目の船木戦が酷かったという感想が多いですね。
    樋口 武道館でやった試合ですよね。船木のパンツの銀ラメが剥がれたやつ。
    ――こないだ船木さんに取材をしたときにその試合を振り返ってもらったんですけど。1回目は前田さんと信頼関係がなかったことが大きな原因だったと。
    樋口 船木さんが第2次Uに移った当初はあまり勝てなくて、ケガもあったことで東京ドームのビッグマッチにも出れなかったんですよね。復帰後に山崎(一夫)に勝って、前年に横浜アリーナで“疑惑の決着”があった高田にも勝った。
    ――高田さんが船木さんの打撃でKOされたのにうやむやのまま続行されて、従来のプロレスを否定するUのリングで高田さんが古典技のキャメルクラッチで勝利したという……。
    樋口 2回目の横アリ見に行ってます。船木さんは藤原(喜明)さんにも勝ち、階段をかけ上がるようにして大阪城ホールで前田さんとの頂上対決を迎えて、新旧交代かという盛り上がりでしたから。あれは面白かったです。『週刊プロレス』の増刊号も出ました。タイトルは「誰が悪いのか はっきりさせたい!」。
    ――前田さんとフロント陣が揉めていた頃ですね。
    樋口 あのときターザン山本(当時・編集長)が試合後の前田は船木を両手で抱きしめてるのに船木はそうでもなかったと。「ハムレットの心境か」と書いてましたよね。
    ――いまでもそうやって覚えてるんですから、ホントに前田が好きだったんですね。
    樋口 あれだけ前田日明に熱狂していたのにここまで評価が下がっているのはなぜかといえば……逆に斉藤さんにお聞きしたいんですけども、前田日明は新日本プロレスからリングスに至るまでガチンコはあったんですか?
    ――いわゆる競技としてのガチンコはないでしょうね。前田さんの評価が下がったのは、ガチンコをやってないからなんですか?
    樋口 はっきり言ってそれに尽きます。じゃあ新日本でやったアンドレ・ザ・ジャイアント戦はどうなんだと言われてしまいそうですけど。
    ――アンドレ戦は“壊れた試合”ですね。
    樋口 前田日明最大の魅力って長州力顔面蹴撃事件もそうですが、アンドレ戦のようにプロレスから外れたときに発揮されるんですけど、リアルファイトがあったかといえば、なかったという。他のUWF系の人たちはガチンコをやった。新日本でいえば永田裕志や石澤常光(ケンドーカシン)もやってるし、ライガーだってやってる。パンクラスのリングで鈴木みのるvsライガーがありましたから。でも、あれだけ大きい声で格闘技は何たるかを話して、格闘王を名乗っていた人がガチンコをやったことがない。そこが失望した最大の理由ですよね。
    ――ただ「プロレスからはみ出したもの=リアルファイト」なのかという疑問もあって。前田さんが新日本の前座にやっていた頃は、何も決まってない勝負をあったりするわけですし、リングスでも特殊な勝負は続いてましたね。
    樋口 新日本でやったドン・中矢・ニールセンとの異種格闘技戦も、前田の顔面にパンチがガンガン入ってましたもんね。まともにもらいすぎだよって。
    ――ところがプロレスからはみ出したもの魅力は、ガチンコと隣接してるので、「前田はどうなんだ」という疑問は当然持たれますよね。
    樋口 そのドン・中矢・ニールセン戦も、あとになって前田がその試合を引き合いに出して永田のヒョードル戦を批評にしたときに、永田から「一緒にするな」って返答されましたね。
    ――永田さんが前田さんに「ヒョードル戦とニールセン戦はジャンルが違うだろ。胸を当てて考えてみろ!」って言ったやつですよね。
    樋口 あれはなかなか面白いやり取りでした。あのニールセン戦やアンドレ戦はたしかに前田の魅力ではあるんですけど。
    ――たとえば第2次UWFで田村潔司をボコボコにした試合はどうなんですか。
    樋口 あれは前田日明の公開リンチですよね。
    ――公開リンチ!
    樋口 だってまだ新入りペーペーの田村潔司をあんな酷い目にあわせる必要ないじゃないですか。あの試合で田村は眼窩底骨折をして半年以上休んだわけですから。前田日明ってああいう人。自分に歯向かわない人をボコボコにする。田村もそうだし、リングスになってから坂田(亘)にもそう。
    ――バックステージ暴行事件ですね。椅子でめった打ちにして。
    樋口 ヌルヌル秋山成勲の事件があったときは擁護してたでしょ。あの人は本当に相手を選んでます。
    ――樋口さんみたいに途中で幻滅する人がいる一方で、いまでもカリスマ的存在じゃないですか、
    樋口 熱狂的なファンは多いですよね。でも、ボクは前田に関わらず、自分の“教祖”をちゃんと批評できないのは本当の信者ではないと思っています。「こういうところは本当に大好きで影響を受けたけど、これはどうなんだ」という批評はちゃんと持ってないといけない。それはたとえば小沢健二に対しても同じですけど。小沢健二が20歳以上、歳の離れた女性と不倫したことに対して、これまで何があっても褒め称えてた人たちが急に黙ってしまう。ボクからするとエセ信者ですよ。でもまあ前田日明と小沢健二だと、明らかに後者のほうが計算高さと小賢しさを感じさせるけどね。気付かない人ってもはや鈍感の領域を超えて病院で診てもらったほうがいいよ。
    ――よく信者って盲目扱いされますけど、樋口さんの信者の定義は面白いですね。
    樋口 うーん、結局ボクは正統な信者ではないんでしょうね。だから全面的に誰かを信じるっていうことはないんですよね。盲目的に何かを崇め奉ることはない人間なんです。
    ――それでも盲目的に「好きだ!」っていう存在はいないんですか。
    樋口 好きな人はいますよ。 たとえば、ビートたけしさんも大好きですが、たけしさんもいまは見事に晩節を汚してますからね。前田は前田で好きですけど、「前田日明なら何をやっても許されるのか」ということですね。
    ――新日本業務提携時代の前田さんが猪木さんに言い放った名言。
    樋口 斉藤さんには釈迦に説法ですけど、猪木さんが藤原喜明とシングルマッチをやったときに金的を食らわしたあとに藤原を絞め落とした。藤原のセコンドだった前田はその横暴に激怒して、即座にリングに上がり、勝ち名乗りを上げる寸前の猪木に左ハイキックを打ち込んだ。そして控室に戻ったあとにそう叫んだんです。この言葉を前田日明に返したいですよ。「何をやっても」というよりも「何を言っても」かもしれません。
    ――前田さんはけっこう言いますからねぇ。
    樋口 IWGP王者の天山広吉と、三冠王者の小島聡がダブルタイトル戦をやって、天山が脱水症状を起こして倒れたときがあったじゃないですか。
    ――60分フルタイムドロー寸前の59分45秒で、天山選手がまさか負けちゃったやつですね。
    樋口 前田はあの試合を批判して「俺らの若い頃はもっと熱い照明の中、館内にクーラーが効かない中、戦ったんや」って言うんですけど。 ボクはCSのテレビ朝日チャンネルに入ってるので、いまの新日本も見られるし、80年代の古い新日本プロレスの試合も見てるんですよね。「こんな地方大会の映像があるんだ」っていうものまで。そこで確認できるのは、前田の無気力試合の数々!
    ――それはいつ頃の前田日明なんですか?
    樋口 ヨーロッパから凱旋帰国したあとですよね。凱旋試合でポール・オンドーフに3分36秒で勝ったあとから、第1回 IWGPの猪木戦やアンドレ戦。そこまではまだいいんですけど…… 変なパーマをかけだして藤波辰爾とタッグを組んだりするあたりからは無気力試合ばかりですよ。20代の前田日明ってどんな感じだったんだろうってチェックするとビックリします。 覇気がなくて何もいいところがない。あれ、いまの新日だったら邪道・外道にクビにされてるね。ヨシタツみたいに。
    ――ヨシタツみたいに!! 前田さんって新日本・前座時代をプロレスラーの誇りとしてところがありますよね。
    樋口 平田淳嗣と戦っていた頃ですよね。ダラダラやってると山本小鉄さんが竹刀を持って現れたので「ヤバい。早く終わらせよう」という。旧UWFが潰れて新日本に戻ってきてからは凄いですけどね。「この1年半がなんであったかを証明するためにやってきました」と名言を吐いて。
    ――藤波さんと名勝負もやった。前田さんの全盛期はあの時代だったということですね。
    樋口 そうだと思いますね。そう考えると凄い短い。圧倒的に名勝負が少ないんだもん。
    ――ボクは前田さんのことを歴代最高のトラッシュトーカーだと思ってるんですね。コナー・マクレガーより上(笑)。
    樋口 喋りは立つ。 “言葉のプロレス”でのし上がって行ったところもありますよね。「言うだけ番長」。読書家であることは間違いないし、話も面白いんですけど、すぐに他人のことを悪く言うでしょう。 こないだも前田が水道橋博士の『アサヤン』という番組に出たんですけど……。
    ――そこまでチェックしてるんですか! 前田好き(笑)。大好評記事17本13万字の詰め合わせセットはまだまだ続く…… 
  • 【14万字・記事16本詰め合わせセット】斎藤裕、平本蓮、破壊王、AKIRA、クレベルvsRIZIN……

    2021-10-31 23:59  
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    part93
    ◎平本蓮、アメリカ武者修行生活を語る「次の試合はテイクダウンにいきますよ」

    ◎【GPダークホース】瀧澤謙太「朝倉海くんには打撃で倒せるイメージしかない」

    ◎“嵐を呼ぶ王者”斎藤裕、「クレベル・コイケ戦消滅」「朝倉未来の挑発」を語る

    ◎格闘家の華とは何か

    ◎朝倉未来のRIZIN LANDMARKと東三河弁■笹原圭一

    ◎マネジメントから見たRIZINvsクレベル問題■シュウ・ヒラタ

    ◎“怪物くん”鈴木博昭インタビュー「そういえば俺はMMAをやりたかったんだよなあ……」

    ◎RENAvs山本美憂、再戦……あなたはどんな5年間を過ごしてきましたか

    ◎壮大に転んで恥をかいた斎藤裕に見えた華

    ◎セコンド横田一則が明かす「牛久絢太郎 衝撃ヒザ蹴り流血TKOの裏側」


    ◎ぼんやり層に届けたいキックボクシングの世界■竹村哲☓高崎計三


    ◎橋本真也を最後に取材した男・松澤チョロが語る「ゼロワン時代の破壊王」

    ◎AKIRAインタビュー最終回「プロレスラーはどうやって怒ればいいのか」

    ◎リック・フレアーは「キャンセル・カルチャー」で死すのか

    ◎AEWはWWEのライバルになりえるのか■斎藤文彦INTERVIEWS

    ◎女子プロレス団体の再始動と人種差別発言

    ◎元東スポ記者が偲ぶ風間ルミとLLPW■寿浦恵一

    ◎プロレスと結婚した風間ルミさん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」



    ◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉ウィスコンシン州ミルウォーキー「ルーファススポーツ」で修行中の平本蓮インタビュー!!(聞き手/ジャン斉藤)
    ――朝倉未来YouTubeのメンバーのひとりで、格闘家の佐々木大選手が平本選手に対戦要求したことが話題になってます。未来選手と出演したYouTubeでは「試合で勝ったら1000万円」という賞金もかけると。
    平本 こっち(アメリカ)は朝でいま起きたばっかりで、まだ見てないんですけど、なんかツイッターで騒ぎになってますね(笑)。知り合いから「こんなふうに言われてるよ」って LINEがあったすけど。内容はなんとなく想像できるなって。 
    ――平本選手はその動画がアップされる前に佐々木選手とツイッターで絡んでましたけど、平本選手としては試合はやる気はないという意味合いの投稿をされていて。
    平本  まったくやる気はないです(笑)。
    ――1000万円もほしくはないと。
    平本 ほしくないです。大金は大金ですけど、あれで試合を受ける奴っているんですかね(笑)。
    ――この試合を受けたくない一番の理由ってなんですか?
    平本 いやあ、自分で言うのも変ですけど、こっちはマジメにMMAをやろうとしてるんですよね。アメリカに来て一日中格闘技のことを考えて練習してるんで。向こうは格闘技を真剣にやろうとしてないというか、自分の名前の前に朝倉未来で売れちゃったわけじゃないですか。変に名前がある、朝倉未来の取り巻きとして。それであんなにイキってるのはなんか気持ち悪いなーって。
    ――佐々木選手はキャリアが浅いので戦績的にやりやすくないですか?
    平本 というか、まずこれって朝倉未来の挑発だと思うんですよ。
    ――挑発ですか。
    平本 そうです。たぶん向こうはこっちがやるとは思ってないんじゃないですか。向こうも確実にやる気のない挑発ですよ。さすがにちょっとイラっときたので、いい挑発だなと思いましたけど(笑)。 うまく煽られましたね。
    ――平本選手からすれば、向こうは本当に戦うつもりはなく、単なる煽り行為じゃないかと。
    平本  格闘家だったら朝倉未来のファンが一番多いじゃないですか。それをうまく使ったテロ行為ですよ(笑)。その構造を理解していれば、朝倉未来とSNS でバトルしていても楽しいんですよ。俺に何か文句を言ってくる奴がいても、それは格闘技好きだからっていうよりも、朝倉未来ファンだから攻撃してくるんだろうなって。そこは斎藤裕チャンピオンもハンパなかったと思うんすよね(笑)。
    ――斎藤チャンプの気持ちがわかるんですね(笑)。
    平本 斎藤選手のほうがもっと攻撃されてるとは思うんですけどね。
    ――しかし、試合でもないのにこうやって話題になるのは平本選手らしいですね。
    平本 「試合しろ」って言われ続けて、ボクも試合をしたいんですけどね。11月に沖縄大会があるという話は夏ぐらいに聞いていて、 そこに出るつもりでいたんですけど、シュウさんから「なくなった」と聞いて。 そうしたらまたやるんだって。
    ――コロナで状況が二転三転しましたからねぇ。
    平本 なので、もうちょっと待ってくれっていうか、アメリカに来て本当に強くなってるので。もっと試合を積み重ねていけば強くなると思うんですけど、 とりあえずこの1年間はちょっと待ってくれよっていうか。修行期間だと思って楽しんでいただければいいかなって。『ドラゴンボール』で悟空が界王星を修行しているようなもんで(笑)。
    ――なるほど。界王星から現世まで帰ってくるのに時間がかかりますし(笑)。
    平本 大晦日で見せたいですよね、どれだけ生意気を言える実力があるのかってところ。なんかRIZINの大会が終わるたびに試合に出てないのにフォロワー数も増えるんですよね(笑)。
    ――ハハハハハハハ。
    平本 RIZINと共にでかくなってるとこがあって(笑)。そういう意味でもRIZINには貢献しないといけないなって。
    ――戦いたい相手は弥益ドミネーター聡志選手なんですよね。
    平本 ドミネーターとやりたいっすね。
    ――アメリカでお世話になっているルーファススポーツのデューク・ルーファス会長や、マネジメントのシュウ・ヒラタさんはキャリア差があるということで反対しそうですけど。
    平本 どうなんですかね。 まだ対戦相手の話はしてないんですけど、やるんだったらちゃんとした総合の選手がいいのかなって思ってますね。そこはウソをつかずにやっていきたいなって。ちゃんと総合格闘家にリベンジをして、そこから総合格闘家としての道を切り開いていきたいなって思います。 キックボクサーとしてのプライドってまったくないので、総合格闘家として総合格闘技にリベンジしたいっていうのがあるっすね。
    ――最近のRIZINだと久保優太選手をはじめキックからの転向組が多いですけど、そういったカードはやりたくないんですか?
    平本 そこは意味がないのかなと思ってて。ボクと久保優太が試合をしたらそれは面白いとは思うんですけど、いまやってももったいないのかなって思うんですよね。お互いにRIZINで2勝3勝して強くなった状態でバーンとやったほうがビックカードなのかなって。いま潰さなくてもいいカードなんじゃね?って向こうも同じように思ってるはずなんですよ。
    ――もっと輝けるカードになれるってことですね。
    平本 そうです、そうです。いまやるんだったら「K-1ルールでやれよ」みたいな内容になっちゃうのかもしれないですね。
    ――そういえば皇治選手もMMAの練習風景をツイッターでアップしてましたけど。
    平本 ……そうなんですか(笑)。でも皇治はもう時間がないから無理じゃないですか。いろいろと忙しそうじゃないですか、毎日。
    ――平本選手の場合はMMA 転向で、皇治選手がMMAをやるとなったら特別企画ということなんでしょうね。 
    平本 “令和の格闘技”って感じですよね。エンターテイメント性があって現代の格闘技って感じで、皇治のMMA はちょっと見てみたいような気がしますけどね(笑)。
    ――平本選手にはあちこちから対戦要求の声があがっていて。レスリング五輪銀メダリストの太田忍選手からも。
    平本 太田に関していえば、レスリングはめちゃくちゃ強いと思うんですよ。 太田忍クラスのタックルって見えないぐらい早いと思うんで。極める力や打撃、パウンドとかはそんなに威力はないのかなって思うんですけど、 寝かす部分では相当強いじゃないですか。その展開になったら強い選手だとは思うので、 大晦日にちゃんとした総合格闘技をやって、その次に太田とやるのは面白いのかなって。太田忍は世界レベルのレスラーで、ちゃんと強敵なので、そんな適当に扱いたくないなって思いますね。
    ――日本にはいつぐらいに帰ってくる予定なんですか。 
    平本 本当は11月7日ぐらいに帰る予定だったんですけど。ボク的にはこっちでいいトレーニングができてるので、 ギリギリまでこっちにいようかなって。 年末の試合には会長が来てくれるんですよ。こっちは作戦が大事みたいなところがあるので、会長としては「早く相手を決めてくれ」っていう感じですね。
    ――ルーファススポーツのチームとして大晦日の試合に臨むってことですね。
    平本 ボクも信頼しているというか。アメリカでも日本でも強くなる奴は強くなると思うんですけど、なんていうんですかね、トレーナーの凄さって選手の強さどこまで引き出せるかじゃないですか。 自分にムチを打つのは限界があるし、だったらムチを打ってくれるところに行ったほうが早いのかなって。 だから年末日本で試合をしたら、またこっちにも戻りたいなって。最初は時差ボケがめちゃくちゃキツくて、ずっと気持ち悪かったんですけど。そんな時差ボケの中、スパーとかにも参加してたから「……アメリカってこんなにレベルが高いんだ」ってテンション落ちたんですよ(苦笑)。――ガハハハハハ!
    平本 練習もキツすぎるみたいな。それでも頑張ろうって思ったんですけど、時差ボケが治った瞬間、全然普通で。次にアメリカに来るときは一週間休もうと思いましたね(笑)。練習内容はキツイはキツイんですけど、ここにいれば間違いなく強くなれるなっていう安心感。それがあるからこそ心地いいのかもしれないですね。 日本により充実してる感じがします、生活も練習も含めて。
    ――プロ連の参加メンバーってどれくらいいるんですか?
    平本 日によりますけど、まだまだ多いんだろうなって思いますね。いつも20人弱くらい集まってますけど、他にもプロがたくさんいるんだろうなって。誰が誰だかわからないす(笑)。セルジオ(・ペティス)がちょうど時差ボケが治ったときぐらいに来てくれたんですよ。それでセルジオとMMAの打撃のスパーリングをしたら、ジムのみんなの反応が変わったというか。
    ――どういうことですか?
    平本 ……これ、自分で言うのもなんかイヤなんですけど。UFCの(コーリー・)サンドヘイゲンがセルジオとスパーリングをやりに来てるんですけど、ジムの仲間に「キミはサンドヘイゲンよりセルジオといいスパーリングをできている」と言われて。
    ――そんなお褒めの言葉が!
    平本 その日からみんなボクに「打撃を教えてくれ」っていう感じで反応が変わって。「打撃のコーチをやらないのか」とも言われて。就労ビザを出してくれるんだったらいいのかなって(笑)。そこからセルジオも組みの練習をしてくれるようになって。 
    ――格闘技の世界はやっぱり腕が物を言うんですねぇ。だいぶ自信がついたんじゃないですか?
    平本 だいぶつきましたね。まあセルジオはバンタム級なので……とはいっても、セルジオはめちゃくちゃデカイんですよ。ライトとフェザーどちらでも戦えますみたいなぐらい身体がデカくて。あんなゴリラ体型の人がバンタム級にいるんだってビックリでした。ボクもこの1年でだいぶデカくなりましたけど、もっと身体を大きくしなきゃって。平本蓮ツイッターよりセルジオ・ペティスとのツーショット
    ――ベラトールバンタム級王者のセルジオは堀口恭司選手とのタイトルマッチが噂されてますね。
    平本 そうですね。それはこっち(アメリカ)でやるって感じなんですよね。
    ――日本の年末にやる動きもあったみたいですけど。
    平本 ですよね。そういう話を若干聞いていたので、日本でやるとなったらチームのみんなも来日するので、ボクも助かるなあと思ってたんですけど。
    ――すっかりルーファススポーツの一員って感じですねぇ。大好評記事18本14万字の詰め合わせセットはまだまだ続く…… 
  • 【13万字・記事17本詰め合わせセット】船木誠勝とUWF、井上直樹、金太郎、中村倫也、昇侍……

    2021-08-31 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part91大好評記事17本13万字で600円!!(税込み)
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    part91



    ◎船木誠勝「2021年のUWF」14000字インタビュー
    ◎【RIZIN井上直樹戦】金太郎「絶対にジャイアントキリング起こしたりますよ」
    ◎WWEを追い詰める「CMパンクとダニエル・ブライアンのAEW移籍説」
    ◎前田日明の「噛ませ犬」だけではないポール・オーンドーフの功績■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎沖縄初の修斗世界王者・平良達郎はこうして生まれた■松根良太
    ◎なぜ私はTDTのスポンサーオファーを断ったのか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎弱火なビッグマウス!井上直樹「金太郎選手は……実績的に……やってもなあって」
    ◎静岡プロレスとは何だったのか■インディの帝王・佐野直インタビュー②
    ◎髙谷裕之インタビュー「LDH martial arts」が格闘技の未来をつくる
    ◎「もうやめるはずだったんです」……すれ違いのRIZIN、大塚隆史人生劇場
    ◎プロレスラーTAJIRIはなぜコラムを書き続けるのか
    ◎最狂夫婦がRIZINに襲来! 久保優太&サラ「なんなら嫌われたいぐらい」
    ◎AEWとドミノ・ピザが巻き起こすプロレス流血問題
    ◎“修斗伝承者”中村倫也 日本格闘技界の歴史と未来を背負う男
    ◎なぜ私が東京女子プロレスの解説を?■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
    ◎なぜRIZINのPPV価格は5000円なのか
    ◎昇侍インタビュー「どこでも昇侍がRIZINでどこまでやれるのか」

    ◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉GLEAT旗揚げ戦で強烈な「2021年のUWFスタイル」を披露した船木誠勝インタビュー。14000字でUWFスタイルに迫ります!(聞き手/ジャン斉藤)
    ――先日のGLEAT旗揚げ戦は、船木さんの試合が一番衝撃的だったという声が挙がってまして。
    船木  それはどういうことなんですかね。
    ――「これぞUWF!」という肯定的な感想ですね。
    船木 なるほど、それは安心しました(笑)。
    ――淀みのない動きや、みなぎる緊張感。UWFスタイルを初めて見るファンも、他の試合とはレベルが違うことがひと目で理解できたと思います。
    船木 いまUWFの試合をやろうとすれば、ああいうかたちになってしまうんですけど。
    ――いまUWFをやれば、あの試合になるわけですか。
    船木 はい。2021年のプロレス格闘技界を見渡して「 UWFスタイルって何かな?」って考えたときに、ああいうスタイルになってしまいます。今回のスタイルは自分の中ではプロレスなので、格闘技ではなくUWFスタイルをやればああなってしまいますね。
    ――たしかに間合いや動きがMMAっぽかったんですけど、やっぱりMMAの影響は捨てきれないわけですね。
    船木 そうですね。UWFスタイルは総合格闘技の技術を使わないと成立しないと思ってるので。 そこは今回の他の試合とはちょっと違うのかもしれませんね。 プロレスしかやってない選手はプロレスの中で格闘技っぽい技をやったり、 ロープに振らなかったり、あとはをあえて技を受けたりした選手もいましたね。でも、自分の中ではそれらの手法はなかったんです。
    ――なるほど。他のUWFルールは3試合ありましたが、ごらんになったんですね。
    船木  モニターがありましたので、ちょこちょこですけど。
    ――最初のタッグマッチはどう思われましたか?
    船木  タッグマッチになると、どうしてもゲーム的になるというか。ちょっと気になったのは、そのへんのルールがその前のプロレスルールの試合とどう違ったのか、 お客さんはその違いをちゃんと把握していたのか。さっきまではロープに振ったり、走ったりしていたのに今回はなぜ限定されるのか。そこらへんをお客さんが掴めているのかなと。ルールが限定されるということは、つまり動きが減っていくことですから。それが楽しいのかどうか。ルールに縛られると、回りくどくなってしまうような感じがしまからね。
    ――使える技が限定されると単調になりがちですね。
    船木  興奮する試合になれば、お客さんもそのへんは取っ払って熱狂できるんですけど。 あんまり名前が知られてない選手同士がやると「どうなの、これ?」となりかねない。試合内容がものすごく重要になってくるような気がします。
    ――女子(橋本千紘vs福田茉耶)の試合はどうでしたか?
    船木  あの試合はちょうど自分の前の試合だったので、声だけしか聞こえなかったんですよ。新人(福田茉耶)の子は田村(潔司)が教えてるんですよね。 マッチメイク自体をいうと、体格差がありすぎるような気がしますね。 
    ――体格は橋本選手が圧倒的に有利でしたね。
    船木 あの体格差を見ちゃうと、新人の子が勝つことは無理かなって思っちゃうじゃないですか。
    ――ああ、なるほど。体格に開きがあるのは格闘技としては難しいと。
    船木  UWFもあのまま続けていれば階級制を取り入れたと思うんですよ。 橋本選手と新人の子はヘビーとジュニアぐらいの差があったと思います。 そのへんの曖昧さはどうなのかなと。普通のプロレスとしてみれば普通にありなんですけど、自分と戦った飯塚(優)選手も若干サイズが小さいから、お客さんは明らかに自分のほうが勝つんじゃないかと見られるわけじゃないですか。そういう意味では、自分が試合において不利な体勢になることは絶対に見せられないわけです。
    ――そこまで考えて戦うと……。そういえば橋本選手が福田選手のハイキックを食らってフラフラするシーンにリアリティをあまり感じなかったのは、経験や体格差前提で見ていたからかもしれません。
    船木 そこだと思うんですよね。実際に「格闘技として戦ってみたらどうなるのか」を基本に試合をしたほうがいいんじゃないかと思いました。 自分だけそう思ってるのかもしれないですけど(笑)。自分が UWFをやってた時代はですよ、 みんなが真剣勝負として見ていたわけじゃないですか、プロレスじゃなくて。
    ――競技として見ていたわけですよね。
    船木 いまの時代でも、その部分は残さないとUWF スタイルは無理だと思うんです。 となると、勝ち負けはすごく重要になってくると思うんです。
    ――現在はMMA というジャンルが確立されていますが、UWFの根っこは変わらずそこにあるべきだと。
    船木 もともとが格闘技をやろうとしていたプロレス団体だったわけじゃないですか。そこから藤原組、リングス、Uインターに分かれたときに、 ちょっとずつかたちが変わって。 藤原組からまた分かれたパンクラスは完全に格闘技になっちゃいましたし、リングスも最終的には格闘技になりましたよね。最初はみんなプロレスだったわけですよ。そのもとを正せば新日本プロレスなんですけどね。 
    ――ここ最近AKIRAさんの話を聞く機会があったんですけど、 新日本の前座は UWFほどの格闘技スタイルではなかったけど、限定された動きの中でテクニックを競うものだったと。
    船木 ああ、そうです。新日本の前座はまさにそういう試合でした。 道場でセメントの練習をしないと絶対に無理ですね。理にかなった試合展開にはなると思います。
    ――プロレスのグラウンドって型的な動きもあるわけじゃないですか。
    船木 そういう型的な動きは試合で覚えていくんです。だから前座の試合はヘタでしたよ、みんな。道場で“試合の練習”はしないですからね。ぶっつけ本番でやってますから。 でも、ヘタでよかったんですよ、前座ですから。 上の試合になるに従って綺麗な動きや技が見せるわけですから。前座のプロレスは元気が一番でしたよね(笑)。「技を何かやろうとするな。オマエたちから元気を取ったら何が残るんだ」ってよく怒られましたよ。
    ――そこは全日本プロレスとは違うわけですよね。
    船木 そこは猪木さんに繋がっていく伝統的なスタイルだったとは思いますね。ただ、いま思えば新日本のスタイルは日本だけだと思いますね。
    ――みんな「新日本だけのスタイル」と言ってるんですよね(笑)。
    船木 特殊なところだなあと思います。 そんなとこでプロレスを学んだので自分なんかは相当、特殊な人間だと思ってます(笑)。
    ――ハハハハハハハ! AKIRAさんが5年前に船木さんの興行で試合をしたとき、おもいきり蹴られて「懐かしかった」と言ってましたね。
    船木  痛かったと思いますよ。あんな蹴り、外国人レスラーにやったら怒られますよ(笑)。
    ――そういうスタイルが先鋭化していったのがUWFという解釈でよろしいですか。
    船木 最初のUWFは佐山(聡)さんが途中からシューティングに切り替えようとしたらしいですね。藤原(喜明)さんは新日本と同じスタイルでやっていたらダメだと思ってたらしいんですよ。で、道場の練習をそのまま見せる、リング上で解禁しちゃうと。それがいろいろと組み合わさってできたのが旧UWF のスタイルなんでしょうね。 最初から格闘技にしようという方向ではなかったと思うんです。格闘技としての色が濃くなっていたのは新生UWFになってからです。
    ――UWFに移籍した船木さんは格闘技としてのスタイルをやりたかったんですか?
    船木 新日本にUWF軍団が帰ってきて対抗戦をやっていたじゃないですか。若手の自分は安生(洋二)さん、中野(巽耀)さんと前座で試合をしていたり。ああいう感じで新生UWFでやろうとしたんですよ。 つまり対抗戦みたいな感じですよね。自分は途中から入るわけですから完璧なUWFの選手ではない。1人ぐらい違う戦いをする奴がいても大丈夫かなと思ってたんですよね。
    ――つまりイデオロギー闘争をUWF でもやろうとしたってことですね。
    船木 そうですね。自分の中では海外に行く前に見た高田さんや越中さんの試合がUWFだと思ってたんです。 あの試合で記憶が止まってるじゃないですか。それは自分が勝手に想像していただけなので、ろくに中身を見ないで移籍してしまったわけですよね(笑)。
    ――そんな勘違いがあったんですか!(笑)。
    船木 でも、新生UWFはスポンサーに対して新しい格闘技をやると説明していたというか、 プロレスから移行していくという方針が最初の1年間でできあがっていたみたいなんですね。 その説明を自分はされてなかったので、リングに上って初めて「あれ?」と思ってですね。だからドロップキックをやったりとか、自分なりに抵抗していたんですけども(笑)。
    ――新生UWFの方向性をよくわかってなかったんですね(笑)。
    船木  凱旋帰国試合で藤原さんとやりましたけど、藤原さんも新日本プロレスの人間。 だから試合もどこかプロレスっぽいところがあって。 藤原さんが試合途中に頭突きをしたら、藤原さんの反則負けで。
    ――新生UWFで頭突きは反則になったんですよね。
    船木  せっかく自分の凱旋帰国試合だったので、マイクで「ちゃんと決着をつけたい。藤原さん、もう一度やりましょう」とアピールしたんですよね。 それで延長戦が始まって、自分がヒザ十字で負けたんですけど、 マイクを使って延長したことが新生ではダメだったらしいですね。新生UWFはプロレスではないんだと。
    ――新生UWFの格闘技スタイルはあくまでもスポンサーやイメージづくりの一環もあったということですね。
    船木 そうだと思いますね。新生の理想は格闘技的、スポーツ的。月に1度しか試合がないわけですから、ひたすら道場で練習するんですよ。 本当にヒマなので練習するしかない。試合会場よりは道場が主ですよね。
    ――こういう話を聞くと船木さんには強い思想がなかったように見えちゃうんですが、鈴木みのるさんとの博多スターレーンの試合はかなり実験的で衝撃的だったじゃないですか。
    船木 あれは自分がフライングしてやってしまった試合というか。 UWFを格闘技的にしたいんだったら、じゃあ格闘技をやってしまおうと。それにレガースを履かないとキックができないというルールに対しても反抗したかったというか。だったらプロレスのシューズだけを履いて格闘技の試合をやってやろうと思ったんですよ。 とにかく反発ばっかりですよね(笑)。
    ――船木さんからすればプロレスをやるんだったらプロレス、格闘技をやりたいんだったら格闘技をやりたいってことですよね。 
    船木 はい。 そのへんのことをちゃんと聞きたくて、全体会議のときに前田(日明)さんに「いつになったらできるんですか」って聞いたら「あと3年」と。 あと3年でお客さんを育てなきゃいけない。 自分としてはちょっと気が遠くなったというか、 3年間もはっきりとしない時期が続くのかなあと。
    ――話を聞くかぎり、船木さんの中では明確なUWF スタイルというのはなかったということですよね。
    船木 ないです。なかったです。 あるわけないです、そんなもの(笑)。
    ――ハハハハハハハ!
    船木  自分が作った団体ではないですし、 誘われたから移籍したわけで。移籍する前、高田(延彦)さんに「プロレスの技を使ってもいいんですか?」って聞いたんですよ。そのとき高田さんは適当に答えたと思うんですけど「使える技はね」と。それは「相手と協力しないとできない技はダメだよ」ってことだと思うんですけど、正直、高田さんもよくわかってなかったと思いますけどね。
    ――みんな手探りだったという。
    船木 自分はUWFに移籍する前、ヨーロッパにいたじゃないですか。日本からプロレス雑誌が送られてくるわけですけど、 そこに載ってる写真を見てUWFのスタイルをイメージするしかなかったんですよね。蹴ってる写真、投げてる写真、関節を極めている写真だけじゃないですか。 「いったいどんな試合をしてるんだろうな」と。 とんでもない試合をしてるんだろうなっていうイメージですよね。
    ―― 実際に見てみたら、ちょっと違ったわけですよね。
    船木 正直そうですよね。要するに格闘技の技を使うプロレス。ダウンしたら、今度は反対の選手がダウンする。そこで盛り上がるのはわかりました。
    ――前田さんが顔面ヒザ蹴りで田村さんを長期欠場に追い込んだ試合があったじゃないですか。あれはUWFスタイルだと思いますか?この続きと、大好評記事17本13万字の詰め合わせセットはまだまだ続く…… 
  • 【13万字・記事20本詰め合わせセット】ボンサイ柔術、石渡伸太郎、平本蓮、佐野直、ベイダー……

    2021-07-31 23:59  
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    ☆ボンサイ柔術「朝倉未来・ムサエフ攻略」の裏側■“怪物くん”鈴木博昭☆フィーリング頭脳派・元谷友貴は何を考えているのか☆皇治と興行論、大人を振る舞う人たち☆【バッティング問題】平本蓮はなぜ皇治と魔裟斗が大嫌いなのか

    ☆「勝ち方がわかりません……」コーナーマン八隅孝平が見た矢地祐介復活勝利の裏側☆令和に間に合った今成正和という珍味☆井上直樹選手の第1希望、第2希望ではなく……■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ☆RIZIN漢塾 塾長・石渡伸太郎“引退”1万字インタビュー






    ☆北岡悟「UWFって格闘技をちゃんとやってないとできなくないですか?」☆「Uの原点」新日本前座経験者から見たリデットUWF■AKIRA
    ☆「VADER TIME ベイダータイム 皇帝戦士の真実 」■Dropkick読書会☆格闘技の反則が大目に見られていた時代■金原弘光


    ☆WWE☓新日本プロレス業務提携の噂、その出元■斎藤文彦INTERVIEWS

    ☆インディの帝王・佐野直12000字インタビュー☆インディ世直しできなかったハナシ■渡辺宏志のインディ小話
    ☆一流レスラー輩出工場ドラゴンゲート■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」


    ☆新日本と提携? 団体売却? WWEを動かす男ニック・カーンとは何者か

    ☆飲酒運転で4度逮捕されても……試合を許されるWWEスーパースター☆【激レアさん】いつになってもプロになれなかった男が地上波柔術番組を作るまで■長谷川秀樹


    ☆死に様までを見せつける全裸格闘家コナー・マクレガー

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    試合前の東京ドームで鈴木博昭、マルキーニョス、クレベル、サトシ、三崎和雄クレベルが朝倉未来を、サトシがムサエフを揃って三角締めで勝利したボンサイ柔術。彼らに打撃を指導する“怪物くん”鈴木博昭インタビュー。現在はONEのキック部門で戦う鈴木博昭はボンサイ勢にどんな戦略を与えていたのか。その裏側に12000字で迫る(聞き手/松下ミワ)
    ――クレベル・コイケvs朝倉未来の熱戦から1週間、まだまだ話題が尽きない中でじつは関根シュレック秀樹選手のツイッターで気になるコメントを拝見しまして。「クレベルのあのエルボーは鈴木博昭選手が授けた作戦だった」という内容なんですが。
    鈴木 ああ、そうですね。あのヒジはスパーリングの中でボクがクレベルに当てて、「これを試合でやってほしいんだ」と伝えました。クレベルもそのヒジを受けて「おお……」と効いていたので納得してくれたんですけど。「センセイのせいで鼻にアザができた」としばらく文句を言われましたけどね(笑)。
    ――ハハハハハ! 鈴木選手はクレベルやボベルト・サトシ・ソウザの打撃を指導されていますが、そもそも今回の朝倉未来戦はどういう作戦を立てていたんですか?
    鈴木 それでいうと、未来選手はクレベル戦に向けてトレーナーを雇いましたよね?
    ――柔術家の岩本健汰選手のことですね。
    鈴木 そう。K-1のトレーナー(K-1五反田・小倉將裕)とグラップリングの岩本選手を雇った時点で「なるほど」と思いました。そのコーチ陣から向こうの戦い方が浮かび上がってきたので、「じゃあこれだな」と。
    ――向こうの戦い方というのは、具体的にはどう想像していたんでしょう?
    鈴木 まず、自分のファイトスタイルをよりブラッシュアップしようというのが見えましたよね。打撃のキレ、スピード、パワーをさらに磨いて、なおかつグラップリングで倒されないぞという。スタイル的にクレベルと岩本選手は違うと思うんですけど、強いグラップラーに倒されないことを練習しているんだなと感じました。
    ――つまり、寝技の展開というよりは、倒されないことへの対処をしているんだろうな、と。
    鈴木 1ヵ月そこらで寝技の技術が格段に変わることはないと思うので。だから、まず倒されないことを強化、自分の得意なことを強化したんだろうなと考えました。
    ――はー、そこから試合が始まっていたんですね! その中で、エルボーは有効な攻撃になると考えていた。
    鈴木 未来選手がそういう練習をしていると予想できたから、よけいに効くと思いましたね。絶対に倒されたくない、いつもより倒されたくない気持ちが強いから、そっちに意識がいくじゃないですか。だからこそエルボーが入る。だけど、その前にクレベルとしては1ラウンドを凌ぐというのを考えていましたね。
    ――たしかに、あのエルボーが出たのは2ラウンドでした。
    鈴木 そう。1ラウンドはなるべく出さずに、有効打をもらわないようにしてほしいと話しました。
    ――「あえて見せない」と。そんな駆け引きがあったなんて面白いです!
    鈴木 まあ、クレベルは倒れはしないんだけど、負けるとしたら1ラウンドの元気なうちに予想以上の打撃を食らって倒される可能性は十二分にあったので。やっぱり針の穴を通すようなカウンターを完璧に避けるのは難しいんですよね。なので、当たって持っていかれるほどのクリーンヒットさえもらわなければいい。その中で、ローキックで前足を潰していけば、向こうの打撃の精度も100パーセントじゃなくて、90パー、80パー、70パー……と徐々に減っていくので。
    ――たしかにクレベルは執拗にローを蹴っていましたね。
    鈴木 あれは距離を測るのと、相手の戦闘力を削るためのローですね。打撃で勝つというよりは、打撃でやられない自信を持ってほしいという感じでしたね。クレベル自身も打撃は強いんだけど、やっぱり彼のアイデンティティは寝技にあるから、いつでも寝技に行けるようにするために「打撃戦でも怖くないよ」という練習をしてました。
    ――そして、早くもグラウンドの展開になりましたが、クレベルが取り逃して朝倉選手が立ったあの場面、朝倉選手がクレベルに対してフックを当てました。あれで、クレベルはぐらつきましたよね?
    鈴木 うん、ありましたね。
    ――あの場面って、鈴木選手はどう見ていたんですか?
    鈴木 もう、練習でもヘッドムーブでクリーンヒットをもらわないようにすることを繰り返しやっていたので。未来選手も本当に頭がいいから、絶対にタックルを切って自分のスタイルに持っていくというのは予測していたし、やっぱり打撃の精度も高いので、ぐらついても変に乗らずに頭を振る、クリーンヒットをもらわないという感じですね。
    ――でも、あれってけっこう効いてましたよね?
    鈴木 ああ、効いてました。効いてたけど、殴られて完璧によけることは難しいと思っていたから、持っていかれなければ大丈夫。1ラウンドでフィニッシュされなければいいという状態ですね。応戦はするし、組みにもいくけど、最悪な自体だけは避けてほしいという感じでした。
    ――もし、あそこで朝倉選手が追い討ちをかけてきたら、やはり危なかったと思いますか?
    鈴木 まあ、でも追い討ちをかけられても組みついて逃げ切ることも可能だし。おそらく、それを未来選手が潰して、クレベルがガードポジションを取る展開はあるだろうな、と。
    ――たしかに、そういう展開もありえます。しかし、鈴木選手から見て「なぜ朝倉選手は追い討ちをかけてこないんだろう」という疑問はありませんでしたか?
    鈴木 うーん、ちょっと怖かったけど、クレベル自身も効かされても「いつでもやってやるよ」というケンカ根性じゃないですけど、闘争本能が凄いんでね。だから「あ、いま追い込んでもまだヤバイかも……」と思わせたんだろうなと思います。
    ――朝倉選手も、追い討ちをかけなかった理由は「目が死んでなかったから」と言われてましたもんね。
    鈴木 それ、戦っているとあるんですよ。目が死んでるか死んでないかというのは。で、死んでない人間というのは本当にまだ何をやってくるかわからない。死んだかどうかというのは「いまだ!」というのはわかるし、あれは周りじゃなくて本人にしかわからない部分は絶対にあるんで。
    ――周りが感じ取れる部分でもない、と。
    鈴木 「効いてるから行けよ」と言いますけど、戦っている本人に向かってくる殺気の量は本人にしかわからないですよ。外国人選手って効くと一気に効かされてしまうケースもあるんですけど、クレベルにはそれがないのでね。
    ――今回の試合は、やはりあの場面が勝負の分かれ目だと語る方が多いんですよね。このサイトでインタビューしている斎藤裕選手も「明らかに効いていたので、ボクだったら詰める」という話をされていて。
    鈴木 うん。追い討ちかけてたら、ひょっとしたらそのままいけるかもしれない。でも、逆に取られるかもしれないし。だから、リスクを取っていくか、リスクを回避して自分のペースを貫くかということで、未来選手はいわゆる手堅いほうを選んだんでしょうね。
    ――チャンスはまた来ると思ってた、と。
    鈴木 そういう状態だったんでしょう。べつにいま追い込まなくても、だんだんと打撃が当たっていけば絶対に削れていくから、と。そう判断していてもおかしくはないと思います。
    ――その中で、とにかくクレベルとしては1ラウンドはなんとか凌ぐんだという。
    鈴木 カイル・アグォン戦もそうですけど、クレベルってけっこう1ラウンドで受けに回るケースがあるのでね。未来選手との対戦で同じようにやると効かされてしまうから、だからクリーンヒットだけは避けるという動きをしていましたね。
    ――「クレベルなら絶対に回復できる」というスタミナへの信頼も強いということですよね。
    鈴木 それは強いですね。みんな「スタミナ切れてた」と言うけど、切れてたら最後にあんな攻め方はできないですよ。彼はスタミナが切れているようで、あのまま最後までずっと動けるという、マラソンみたいな体力の使い方ができる選手なので。
    ――インターバル中は、どんなお話をされたんですか?
    鈴木 まあ、基本はマルキーニョス(マルコス・ヨシオ・ソウザ)がメインだから、ボク自身はそんなには何も言わなかったですけど。ただ、「クロスゲームの時間が来るからね」ということだけは言いました。つまり、ラウンドが進むに連れて戦いの距離が近くなるよ、と。で、おそらく1ラウンドの戦いで未来選手には「テイクダウンを切れる」という自信ができるから、2ラウンド以降にあのヒジを出そうというのは言ってました。
    ――2ラウンドこそチャンスが来るよ、と。
    鈴木 まあ、普通に戦って勝てるんだったらそれでもいいけど、エルボー出すのは2ラウンド以降。
    ――そのヒジが大ヒットしたという感じでしたよね。
    鈴木 そうですね。1ラウンドで未来選手の中に「俺はテイクダウンディフェンスはできる」という自信ができただろうし、そっちに集中もしているから、やっぱりもう一方は見えないですよね。足を見てたら顔が見えないじゃないですか。単純にそれだけです。そんな単純な理屈をやってもらっただけですね。
    ――ああ、だからこそあんなにヒジが効いたんですね! あれ、かなりダメージがありましたよね?
    鈴木 本当だったらあれでダウンしてほしかったぐらいの感じですけど、まあ、そのときの組み付き方によって、アゴ先なのか目尻なのか、そのへんは状況で変わるから。だから、場所の細かいことは言ってないんですけど、オートで出せる感覚は身につけてほしいとは言ってましたね。
    勝負の流れを引き寄せたクレベルのヒジ攻撃――朝倉選手としては、あのヒジをよけなきゃいけないということで、ちょっとしたパニックというか、そのあとの寝技の対処まで考える余裕がなかったように見えました。
    鈴木 あのヒジによって「え?」という動揺が起きたら、クレベルは単なるテイクダウンじゃなくて、より自分が有利なポジションをとって寝技に持ち込めるわけですからね。だから「コレがこうだったら、こうできた」という展開がずっと繰り返された戦いだったと思います。
    ――鈴木選手って立ち技競技の方じゃないですか。MMAでの打撃や際の攻防などについては、かなりクレベルやサトシともコミュニケーションを取っているということですよね。・朝倉未来のフックでぐらついたのも勝機の一環?
    ・「センセイ、ワタシ大丈夫ですか……?」クレベルが漏らした本音
    ・斎藤裕攻略は朝倉未来より難しい
    ・サトシはムサエフと打撃で渡り合う準備をしてきた……記事の続きと、13万字超え、記事20本詰め合わせセットはまだまだ続く!
     
  • 【13万字・記事詰め合わせセット】斎藤裕、ボンサイ柔術、菊地成孔☓佐藤大輔、AKIRA、笹原圭一……

    2021-06-30 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part89大好評記事18本、13万字で600円!!(税込み)

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    part89

    ☆RIZINフェザー級王者・斎藤裕、「ケラモフのダーティファイト」「朝倉未来vsクレベル」を語る
    ☆斎藤裕はケラモフ戦前に何を語っていたのか
    ☆サトシ、クレベル…ボンサイ柔術の大恩人・坂本健インタビュー
    ☆修斗はローカルなのか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ☆菊地成孔☓佐藤大輔■「ローリング20」におけるRIZINと東京オリンピックの行く末
    ☆那須川天心の1vs3ハンディキャップマッチとは何か
    ☆【歴史探偵】朝倉未来vsクレベル・コイケに降臨した「怪物ノゲイラ」
    ☆【ドーム震撼】井上直樹フリップ事件の真相■水垣偉弥
    ☆焼き肉7人前ならぬジャッジ7人制を提言!佐伯繁のジャッジ論
    ☆18年ぶりに帰還! “魔物”が棲む東京ドーム大会総括■RIZIN広報・笹原圭一
    ☆【再録】日本柔術界の最高傑作! サトシ・ソウザは何が凄いのか?■柔術ライター・橋本欽也
    ☆“台風の目の中の男”斎藤裕をめぐる騒動の解釈
    ☆ドラマが現実化するプロレス版・星野源&新垣結衣は?■斎藤文彦INTERVIEWS
    ☆高野拳磁とPWC伝説■渡辺宏志塾長
    ☆「我々はカサイに無礼なことしてしまったのか?」……葛西純がアメリカでふたたび血を流す日
    ☆AKIRAインタビュー⑤「新日本プロレスと全日本プロレスの違い」
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    難敵ケラモフを薄氷の判定勝利でクリアしたRIZINフェザー級王者斎藤裕インタビュー。物議を醸した判定、ケラモフのダーティファイトぶり、そして朝倉未来vsクレベル・コイケ戦までスカッと語ってくれた!(聞き手/ジャン斉藤)
     
    ――すっかりSNSに嵐を巻き起こす男になってますね。いや、斎藤選手が何かやったわけではないんですけど(笑)。
    斎藤 そうですね(笑)。 何をやっても騒がれてしまって、お騒がせな感じになってましたね。
    ――まず今回の試合順が騒ぎになってましたし。「第3試合だなんてチャンピオンに失礼!」とか。
    斎藤 ハハハハハハハ。ボクを応援しているファンの方々は怒ってましたね。
    ――アゼルバイジャンズ(ムサエフ&ケラモフ)のセコンドの人数の関係で、2人の試合の間隔を空ける理由もあってケラモフの試合が3試合目になったそうですけど。RIZINから第3試合だと伝えられたときはどう思われたんですか?
    斎藤  地上波が絡んでいたり大人の事情を察しましたね。
    ――変な感情はなかったんですか?
    斎藤 うーん、決まったものに何か言ってもしょうがないし、目の前に試合に集中したいなと思ってました。
    ――選手って試合順は気にするんですか?
    斎藤 ボクはあんまり気にしないですね。第1試合だったら「えっ!?」ってなるかもしれないですけど。
    ――第1試合はあまり。
    斎藤 どうしても会場入りしてから試合までの準備時間が短くなってしまうので。東京ドームは初めての会場でしたし、地上波があるということでバックステージに関係者も多かったんですよね。「いつもと違うなぁ」と思いながら過ごしていたので。できれば準備する時間があったほうが気持ち的にも楽かなと思っていたんですけど。
    ――場の空気に馴染みたいということですかね。
    斎藤 そうですね。テレビが入ってのドームというのはボクは初めてだったので、いい経験になりましたけど。
    ――今回の試合は体調を含めて万全の状態で臨めたんですか。
    斎藤 なかなか試合が発表されずに……。そこも嵐を呼んでいたわけですけど(笑)。
    ――ケラモフ戦はとっくに内定していたけど、緊急事態宣言下の入国問題の事情で公にはできなかった。なかなかカードが発表されないことで「クレベルから逃げた」とか批判されてしまったという(笑)。
    斎藤 そうですね(笑)。淡々と試合に向けて準備はできていたとは思うのでコンディション的には問題はなく……あ、ノンタイトル戦問題もありましたけど。 
    ――ハハハハハハハ。
    斎藤 話題に事欠かない感じになっちゃいましたね(笑)。
    ――あらためて質問するのも馬鹿馬鹿しいんですけど、斎藤選手がノンタイトル戦を希望したんじゃないわけですよね(笑)。
    斎藤 そうですね。 防衛戦にするならするで全然いいんですけど。何か……生きづらい時代になりましたねぇ。
    ――ガハハハハハハハ。 いまってわからないことや、疑問があると、SNSを通して怒りに変換しやいですからね。「斎藤はベルトを失いたくないからノンタイトル戦にしたの?」とか。
    斎藤  格闘技のファン層が広くなったのかなと前向きに捉えてますけど。
    ――今回の判定結果も嵐を呼ぶことになって。イエローカードが判定に影響を与えて斎藤選手が2-1で勝ったわけですが。公式動画のコメント欄の書き込みの指摘によれば、なんとケラモフは17回も反則していたという。 https://www.youtube.com/watch?v=AEZosftj1GE
    斎藤 映像で見えないところでもグローブを掴んできたりしてて。あれ、クラッチされると離れられないんですよね。
    ――17回どころじゃないと。たしかにサミングもあったみたいですし……ここまで反則が酷い試合はなかなかないということで、海外メディアからも斎藤選手に取材の問い合わせが入ったとか。
    斎藤 まあ、あんまり言うとあれなんですけど……ダーティというか確信犯だったとは思うので。そこは海外選手の図太いところというか、日本人とは違うところをまざまざと感じましたね。そこはサブレフェリーだった和田(良覚)さんがずっと「掴んでいるぞ」としっかり見ていてくれましたね。そこは感謝したいです。
    ――瞬間的な動きの多いスポーツということもあって、グラップリングの際の反則をチェックするのはなかなか難しいみたいですね。
    斎藤 たしかにグローブやショーツ掴みは普通に起きたりするんですけど、「それを5分3ラウンドやり続けるのか!?」っていう話なので。
    ――あー、なるほど、たしかに。
    斎藤 何かの瞬間に結果的に反則行為になってしまったのなら仕方ない……とは言わないですけど。 今回の場合は最初から最後まで確信犯でやり続けてましたからね。 
    ――中でも1ラウンド後半に斎藤選手がテイクダウンをしようとしたときにケラモフが一瞬ロープを掴んだシーンがあったんですけど。あの場面はけっこう大きいんじゃないかなと。
    斎藤 四つで倒そうとしたときですよね? あそこでロープが掴まれてなかったら展開はだいぶ違ったと思うんですけど。あそこは相手に有利に働いたところですよね。
    ――今回からそのへんの反則チェックを厳しくなったという印象はありましたか?
    斎藤 そうですね。ロープに引っかかったりすると、すぐにレフェリーの方々が対応したりしていたので、より明確になったというか。反則を“やり得”させないようになってるのかなと感じたんですけど。これからもずっとそうだとありがたいです。
    ――格闘技には見えない反則はあるとはいえ、ロープ掴みって視覚的にも認識もされやすいし、テイクダウンを防がれた事の重大さは伝わってますよね。でも、ショーツ掴みは理解が難しい。
    斎藤 言うならば髪の毛を掴まれるのと一緒ですからね。髪を掴まれたら離れないですよね。
    ――ああ、それはキツイです。
    斎藤 ケンカが強い人は髪掴みが上手って聞きますからね(笑)。 技術といえば技術なんですけど、やってはいけないものなので、 1回注意されたらやめてほしかったですね。 
    ――斎藤選手の金的を掴まれそうになったという指摘もありますけど。要はファールカップをズラそうとしていたのか。
    斎藤  それはどうなんだろう(笑)。必死だったのでそういう意識はないですけど。それが本当だったらヤバイですね(苦笑)。よく気持ちを切らせずに頑張れたらと思います。
    ――あそこまで反則をされたのに、試合後のリング上でケラモフやそのセコンドに挨拶に行ってましたよね。
    斎藤 終わったらノーサイド、 自分の中ではそういう考えがあるので。しかもこの大変な中、来日してくれたし、隔離生活も厳しかったと思うんですよ。それでも体重を落として身体を作って戦ってくれたという意味での感謝はあります。
    ――ケラモフはバックステージではかなり荒れてたみたいですね。 あそこまで反則やっておいて、なんで怒ってるんだって話なんですけど(笑)。
    斎藤  ボクはバックステージでムサエフに捕まっちゃいましたよ。 
    ――えっ!?
    斎藤 何を言ってるのかわからないんですけど、通訳の方があいだに入ってくれて「君は今回の試合についてどう思う?」って聞かれて。まあ、いろんな波紋を投げかけてしまいましたね(笑)。 
    ――いろんな意味で死闘ですねぇ。反則されたときにもっと怒ってもいいんじゃないかなって。
    斎藤 明らかに変なことされたら。頭突きとかやられたらさすがに怒りますけど(笑)。
    ――そこがラインですか(笑)。
    斎藤  それでも試合中に「パンツを掴んでる」とアピールしてたんですけどね。
    ――注目される試合だからこそこうやって反則がクローズアップされたとこはありますよね。
    斎藤 そうですね。これを機にレフェリングのほうも明確になっていくのかなという気がしますね。
    ――ケラモフってライト級のムサエフより身体が大きいんじゃないかって見えたんですよ。
    斎藤 リングで向き合ったときは計量とはだいぶ違いましたね。10キロぐらい戻ってんじゃないかな。凄い身体してたもんな。
    ――斎藤選手も見劣りしませんでしたよね?
    斎藤 あ、そうですか。並んだときに「同じ体格に見えた」っていろんな人に言われるんですけど。ボクは10キロは戻らないんですけど。6キロも戻ってないと思いますね。
    ――テイクダウンは何回もされちゃいましたけど、フィジカル負けはしなかった感じですか。
    斎藤 そうですね。昔だったらテイクダウンされて押さえ込まれて時間がなくなっちゃう……というのが負けパターンなんですけど。そこから脱出はできていたので。その後スタンドで決定的な場面を作れたらよかったんですけど 。相手は1ラウンドから3ラウンドまでテイクダウンからトップキープという作戦だったので、ボクももうちょっと何かできたんじゃないかなって、いまだに思いますね。
    ――テイクダウンされたのは大きな反省材料ですけども、封じ込められるわけでもなく戻せたのは大きいですね。
    斎藤 そこは相手がポジションを取る気配はなかったので。バックを奪われたりとかになったら判定でも分が悪いとは思ってたんですけど、 しがみつくだけだったら、なんとか立ち上がることはできましたね。石渡(伸太郎)さんから負けるんだったらここじゃないかってことで、あそこから逃げる練習は重点的にしてましたね。そこはしっかり理解したうえで試合には臨んだんですけど。 
    ――パウンドもほとんど打たせなかったですね。
    斎藤 最初は鉄槌を打ってきたんです。ボクは1回もらった攻撃は次はもらわない自信があるんですけど。頭の位置を変えれば大丈夫だなって。左目がちょっとケガをしてるんですけど、これは最初の鉄槌ですね。あのあともパウンドを打ってきたら逃げられる自信はあったので、それで相手も固める作戦になったのかなと思いますね。 
    ――今回の予想でケラモフ有利が多かったのは、斎藤選手が修斗で外国人相手(アギー・サルダリ)に封じ込まれた敗戦があったからですけど。今回は何度もリカバリーして進化を見せ付けましたね。
    斎藤 解説の川尻(達也)さんも同じような事を言ってましたね。ボクが2年前に負けた修斗でも川尻さんは解説してたんですよね。
    ――ああ、そんな感慨深いドラマがあった。
    斎藤 あの敗戦を経て、どこを補えばいいのかというのをずっとやってきたので。ここを改善すれば、もっと強くなるんじゃないかと。
    ――2年間の成果がケラモフ戦で出たわけですね。
    斎藤 そうですね。金網とリングは違いますけど、あのくらいのフィジカルの強さの選手から逃げられたことは大きいですね。 ケラモフって後半は強くない選手だと思っていたので、その攻防を続けていくうちに体力を削れていくだろうし、後半はこっちは頑張ることができるので、チャンスが来たら勝負をかけようと思ってましたね。大好評記事18本、13万字の詰め合わせセットはまだまだ続く…… 
  • 【10万字・記事詰め合わせセット】レイザーラモン、GLEAT、クレベル・コイケ、川尻達也vs魔裟斗……

    2021-05-31 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part88大好評記事15本、10万字で600円!!(税込み)

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    part88
    ◎レイザーラモン「学生プロレスから見たプロレスが変わった瞬間」

    ◎RIZINがスタッツ導入! 数字で楽しむMMA■RIZIN海外事業部・柏木信吾

    ◎すごいぞベラトール2連勝!! 渡辺華奈インタビュー「試合内容は悔しいです……」

    ◎なぜリデットはノアを救い、GLEATを立ち上げたのか■GREATな社長・鈴木裕之

    ◎ボンサイ柔術の戦友が語るクレベル・コイケの強さ■関根シュレック秀樹

    ◎AKIRAインタビュー④「平成維震軍と新巻鮭、新日本退団と復帰」

    ◎日本ムエタイの至宝・梅野源治はなぜRIZINキックで戦うのか

    ◎クレベル・コイケ「朝倉未来は特別なファイターではない」

    ◎【歴史探偵】川尻達也の魔裟斗戦は“売名行為”だったのか

    ◎井上尚弥、那須川天心の拳を守る「バンテージ職人」永末ニック貴之インタビュー

    ◎プロレス不透明決着を考える■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

    ◎【歴史探偵】那須川天心のツイートは何に怒っているのか

    ◎解雇された元女子王者、WWEからゴミ袋を送りつけられる

    ◎魔裟斗の川尻達也批判にイライラする理由

    ◎「私たちは、人間よりも神に従うべきです」WWE NXTのレフェリーは陰謀論者


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    芸能人プロレスの開拓者である、お笑いコンビ「レイザーラモン」。HGとRGの2人は学生プロレス出身だが、90年代に訪れたプロレス情報公開の大波が2人のプロレス頭に大きな影響を与えていた。棚橋弘至を産み落としたムーブメントとはなんだったのか?(聞き手/ジャン斉藤)
    ――先日、別媒体で「プロレス名勝負」をテーマにおふたりを取材したときに別の話題で盛り上がったので、あらためて伺いに来ました! おふたりが大学時代、学生プロレスに熱中していたときにプロレス情報公開の大波が直撃したときのお話なんですけど。
    RG 正直、俺らはあのときプロレス情報公開の日本最先端にいたと思ってますよ……タダシ☆タナカさんのおかげで。
    ――シュート活字のタダシ☆タナカさん。
    RG はい。ひじょうに評価が分かれる人なんですけど(笑)。
    HG ハハハハハハハ。タナカさんがよけいなことまで、いろいろと教えてくれたんですよね。
    ――タダシ☆タナカさんは同志社大学時代に学生プロレス団体DWAに関わっていて。おふたりからすれば関西の学プロ界隈の先輩にあたって。アメリカ在住のタダシ☆タナカさんからインサイド情報が日本に持ち込まれて……。
    RG 毎月ビデオテープが同志社大学に大量に送られてくるんですよ(笑)。タナカさんがこれから出すプロレス本の原稿と一緒に、WCW、WWE、ECWなんかの映像をガンガン送ってくるんです。 それが見るのが本当に楽しくて。
    HG 裏ビデオみたいなもんで(笑)。
    ――当時はWWEやWCWは日本で放送されてないから超貴重な映像ですよね。 
    RG ホントにそう。アメリカで何が起こっているかをリアルタイムで追えたわけですよ。
    HG なんの誤差もなくね。
    RG 俺らと学生プロレスをやっていた棚橋(弘至)なんかも直輸入のアメプロ映像を見てて。ちなみに棚橋は黄色いタイツを履いてリングネームは「ハメ浩」で(笑)。
    ――ハハハハハハ! タダシ☆タナカさんって日本のプロレス情報公開の一端を担っていたんですけど、嫌な暴露臭がしちゃって、うまく受け入られなかったのかなと。一方で吉田豪さんやkamiproなんかは「このレスラーがこんなことを言ってます!」とエピソードを引き出すかたちなので、プロレスファンに毒を少しずつ飲ませるかたちで免疫をつけられたという。
    RG タナカさんは面白い人ではあるんですよね。でも、ちょっと胡散臭いところもあるじゃないですか。「この人はウソを言っている」みたいな雰囲気もあって(笑)。
    ――タダシ☆タナカさんは情報入手に関してはすごいんですけど、見立てに関してはshow大谷さん級というか……「どーしてそんな結論になるんですか!?」って腰を抜かすことが多くて。
    RG タナカさんはもっと評価されてもいいと思うんですけど……いや、いまのままでいいのかな(笑)。あの時代はホントに激動で。ボクが大学に入った頃がちょうど新生UWFブームで。
    ――UWFの躍進により、プロレスの価値がおおいに揺さぶられていた時期ですね。
    RG 高校のときに前田(日明)さんや髙田(延彦)さんら旧UWF勢が新日本プロレスに帰ってきて、藤波(辰爾)さんや越中詩郎さんと名勝負を繰り広げて。プロレスに熱狂して大学ではプロレス同好会に入ったんですよね。
    HG ボクの場合は中学生の頃から全日本プロレスファンでしたね。
    RG  WWEがアティテュード路線に入る時期だったこともあって、プロレスをどう見ればいいのかを問われる過渡期で。タナカさんがアメリカから送ってくるビデオはある意味で“踏み絵”であり、タナカさんが書くプロレスの原稿は“悪魔の書”だったわけですよ(笑)。
    HG プロレスの内幕を覗くシュート活字ね。
    RG 大学時代に学プロをやってる人で、四天王プロレス至上主義の人たちはタナカさんの原稿を読んでやめていきましたけどね。新日本より全日本プロレスファンのほうが拒否反応を示す人は多かったよな。
    HG 四天王プロレスは新日本よりもエンタメ要素を削って、頭から落としたり危険なプロレスをやっていたわけじゃないですか。「これこそ真剣勝負!」と思っていたファンは多かったかもしれないですね。周りからプロレスファンが離れていくのは実感しました。ボクも全日本信者ではありましたけど、それはそれで全日本プロレスはすごいことをやってると受け止めてましたけどね。
    RG  プロレスの勝ち負けにはもちろん興味があるんですけど、それよりもスターを見る感覚ですよね。 “芸能”として見ていたかもしれない、映画なんかと同じ。
    HG そうだね。漫才のオチって大爆笑ネタで終わらせないじゃないですか。さらりと終わる。プロレスも同じで、最後の勝敗はそこまで気にしない感じで。あとタナカさんが書こうとしていたシュート活字の原稿がめちゃくちゃ分厚いから最後まで読めない(笑)。
    RG めちゃくちゃ分厚かった。 
    HG そこにアメリカのプロレスのファン層はこう分かれていると。プロレスをわかってない奴は……なんだっけ?
    RG マーク(初級者)、シュマーク(中級者)、スマート(上級者)。――シュート活字用語、なつかしい(笑)。
    HG そういう呼び方があると(笑)。正直そのへんはどうでもいいやと思ってたんですよ。俺は2~3枚で読むのをやめました。ただアメプロの試合が見たかっただけ。 
    RG 俺はめっちゃ読んだけどね。 俺ら立命館の同好会の一部はマーク、シュート、ブックとか業界用語を実際使おうとしてましたね(笑)。
    HG ハハハハハハハ。
    ――「ブック」って実際は使わないですよね(笑)。
    RG 『ハッスル』では使ってなかったですよ、ベテランレスラーの人たちは。マーク、シュマークも聞いたことない(笑)。ケーフェイは使っていたかな。
    HG 『ハッスル』には試合はやらないけど、合間を盛り上げるお笑い芸人が参加してたじゃないですか。ムーディ勝山がタイガー・ジェット・シンに襲われそうになったって言ってましたからね。 「誰だ、オマエは!?」ってことで部外者に対しては厳しかったですよね。(笑)。
    ――レスラーじゃない人間がバックステージをウロチョロするんじゃないと(笑)。
    RG ジェット・シンと控室でしゃべっているときに、控室に入ってきたボクのマネージャーをジェット・シンが襲いかかりましたからね(笑)。
    ――まさにケーフェイですね! そういったアメプロ情報が直撃することで、学生プロレス自体に変化はあったんですか?
    RG まず周りには「学生プロレスとやり方が同じなんだ」とショックを受けた人もいましたね。でも、実際にプロは違うところはあるんですよ。自分で試合の流れを作っていくあたりが。
    ――それは要するにフリースタイルの要素が肝心だってことですね。 
    HG それは『ハッスル』で思ったな。実際にプロの世界を知ってみると、実際にプロは違うんだってことは多かった。それは実力のあるレスラーほど、そう。ボクなんか最初は絶対に無理なんですけど、慣れてくると、なんとかこなせるようになって。プロレスの引き出しが開けられる楽しさが出てきましたね。
    ――そこはプロじゃないとできない。『ハッスル』の試合時間も長くなってきましたよね。
    HG そこは学プロだけの経験じゃ無理でしたね。そういえば学プロでガチを仕掛けてくる奴はいましたけど(笑)。
    RG いた。Uスタイルもいた。ただただ膠着するだけで全然盛り上がらない(笑)。学プロには実況・解説が場内アナウンスをしてるので、なんとかなるんですけどね。
    ――「いったい何がやりたいだ!」とか実況が突っ込んで(笑)。
    HG それって柔道やアマレス出身の人たちが多かったですね。プロレスをやらせると、めちゃくちゃ固いというか、しょっぱいんですよ。プロでも◯◯さんはやっぱり固かったじゃないですか。
    RG ハハハハハハハ。
    HG  格闘技畑の人ってプロレスを理解できないのかもしれないですね。順応するのが難しいと思いますよ。
    ――話は戻りますけど、情報公開の流れにショックを受ける学プロ勢というのは興味深いですね。
    RG 俺らは新しい文化として受け止めましたけどね。大量離脱は起きましたよね。
    HG あったなあ大量離脱。
    RG プロも同じようにやってるんだと。それで学プロをやめた人はいっぱいました。当時はリアルな猪木信者、三沢信者がいっぱいいましたから。 すべてを知って楽しむというスタイルではなく、スポーツとして捉える。 阪神タイガースファンみたいな熱量ですよ(笑)。
    HG タナカさんは情報量が多いし、それを一気に服用させるじゃないですけど。その現実を一気に突きつけてくるから受け止められない人は多かったと思いますよ。
    RG タナカさんのクセの強さはあったかもなあ(笑)。
    HG ボクもそうでしたけど、「そこまで知りたくないです!」っていう。なんとなくでいいのに飲み会なんかでも1~2時間ずっと喋ってらっしゃるので(笑)。 曖昧な時代だっただけに急に現実を突きつけられたらね。
    ――タダシ☆タナカさんの場合は、そのやり方が元も子もない感じはあったかもしれないですね。
    HG グラデーションはなかったですよね。いきなりセメントを仕掛けてきた感じですよ(笑)。
    RG グラデーションはたしかにない。新日本からUWFが生まれて、K-1があってリングス、パンクラスを経てPRIDEにたどり着いたじゃないですか。だからリングで何が起きているのかを理解できたのに、タナカさんの場合はいきなり新日本からPRIDEに移ったみたいな。
    ――それは追いつかないですね。 
    RG 『紙プロ』が登場してプロレスを斜めから見る人たちも出てきたので、 そういったものを受け止められる土壌はできつつありましたけど。『週刊ゴング』をストレートに読んでいた人たちがプロレスから離れていって。
    HG そうかもな。
    RG 『紙プロ』がなかったらプロレスを見てないという人たちはいたと思いますよ。大好評記事15本、10万字のまとめ記事はまだまだ続く…… 
  • 【13万字・記事詰め合わせセット】RIZINバンタム級GP、佐藤光留、秋山準vs男色、女子格闘家の減量……

    2021-04-30 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part87大好評記事21本、13万字オーバーで600円!!(税込み)

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    part87

    ◎女性から見た「女子格闘家の減量」/元シュートボクシング王者・髙橋藍
    ◎【恋のマジカルチョーク】渡部修斗「朝倉海選手が自分を選ぶなんて意外と堅実なのかなと」
    ◎RIZIN男塾塾長・石渡伸太郎「舐められてる自分にムカついてます」
    ◎渡部修斗の父親は“伝説の格闘家”だった!!■修斗初代ウェルター級王者・渡部優一
    ◎【バンタム級GPのジョーカー】今成正和「楽しそうだから俺も混ぜてよって」
    ◎修斗王者・岡田遼「このまま修斗でキャリアが終わる考えはありました」
    ◎【漆黒のヘラクレス】武田光司選手、なぜそんなに黒いんですか?
    ◎長渕剛リスペクト「JEEEP」はこうして生まれた■土肥こうじ
    ◎【フェザー級転向】佐々木憂流迦の朝倉未来戦はありえるのか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎渡辺華奈のベラトール勝利から何が見えたのか
    ◎小林邦昭さんが言ったんですよ。「JJジャックスはイヤだろ?」って/AKIRAインタビュー
    ◎ストラッサー起一のスダリオ剛対戦要求について
    ◎【令和のUWF対抗戦】佐藤光留“怨念”インタビュー「現在進行形のUの現実を突きつけてやる」
    ◎90年代インディお金の悪い話、いい話!!■渡辺宏志塾長
    ◎RIZIN東京ー大阪2連戦は開催されるのか?
    ◎【vs秋山準】男色ディーノは脱いではいけなかった■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
    ◎WWEレッスルマニアに観客が戻ってきた!■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎名門ハート一家の問題児テディ・ハートの転落
    ◎歓声にブーイングも帰ってくる!!  レッスルマニア有観客大会開催
    ◎悪評と富を得たベン・アスクレン――彼をもっとも評価したのは、だれなのか
    ◎マスヴィダルが救いたい「殺人をコーディネイトした元MMAファイター」
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    女子格闘技で続出する計量オーバー。なぜ女性格闘家に多いのか? はたしてプロ意識だけの問題なのか? 元シュートボクシング王者・髙橋藍さんに話を伺った。高橋さんは編集者として、実体験をもとに『生理が楽しみになる本~知って、やって、身体が変わる!~』を企画・編集している(聞き手/松下ミワ)

    ――最近、女子選手の計量オーバーが散見されて、1大会で複数人の選手が計量オーバーになっちゃうケースもあったんですよ。
    髙橋 ああ……。まあ厳しい言い方ですけど、プロとしては計量をクリアして試合ができるわけなので、批判されるのは当然だと思います。
    ――女子選手の計量オーバーと聞いて、単純に髙橋さんはどう感じますか?
    髙橋 簡単に減量ができそうな「情報」って、ネットなどでもすぐにわかりそうですが、でも、人それぞれ身体も、生活習慣も違う部分がある。これさえやれば大丈夫という方法はない。にもかかわらず、情報のみを鵜呑みにしているから、計量オーバーが頻繁に起こるのかな、とは思います。
    ――鵜呑みにしがちなネットの情報というと、たとえば?
    髙橋 単純に「糖質オフがいい」「肉を食べれば体重が落ちやすい」とかですか。私も減量でぜんぜん落ちないときもありました。もともと本を読んだり、情報を頼りにやっていましたが、あるとき不調も続き「こんなんじゃ選手としてもダメになる」と。そんな枝葉の寄せ集めじゃなく、自分で軸を作らないとダメだと思ったんですよね。それで、たまたま知人を通じてアスリートの食についての講習を知り、みっちり3ヵ月間学ばせていただいて。
    ――専門的な方の知見を?
    髙橋 一般社団法人食アスリート協会という、インストラクターの資格を発行しているところで学びました。私はインストラクターになりたいとかではありませんが、本当に藁にもすがる思いだったので、そこで学び始めました。食と心と身体の仕組みのつながり、体調の良し悪しを測るべきポイントなどがわかり、いままでとまったく違う視点に、もの凄く驚きました。
    ――3ヵ月の勉強でかなり変わったんですね。
    髙橋 たとえば、AさんとBさんが1週間同じ食事や練習をしても、体重の増減や、メンタルや身体の変化は同じような状態にはならないですよね。体質やメンタルの問題も関わってくるからです。単純に同じカロリーや栄養素を摂っても、結果がぜんぜん違うわけです。
    ――あたりまえですけど、個人差があると。
    髙橋 自分にとって何がベストなのか、その軸を作っておかないといけないんです。皆さん、減量となるとやっぱり体重だけを見がちです。しかし、見るべきポイントはほかにもあります。体温は何度か、排泄がきちんとあるか、こういう部分がかなり重要です。体重や摂取するたんぱく質が何グラムとか、数字だけを見ていると抜け落ちてしまうところがあるんです。よく聞く、摂取カロリーのぶん、同じカロリー動けばいいって、身体ってそんなに単純にできてないですからね。
    ――髙橋さんが現役の頃は、契約体重51キロとかでしたよね?
    髙橋 そうですね。でも、普段の体重は58キロとかだったので、めちゃくちゃ減量してました(苦笑)。それこそ、Girl’s S-cupでRENAちゃんと戦ったときなんかは、食事内容とかも本当にボロボロだったと思います。
    ――当時は、そういう不安定な中でも落とせていたということなんですか?
    髙橋 当時はいまみたいな視点はまったくありませんでした。ただ「落とせばいい」と。それこそ、甘いものを食べたくなったら、お昼ごはんはコンビニでケーキを買って食べたり、「そのぶんカロリーを消費すればいいや」と考えていましたね。減量の際も体重は落ちたんですけど、肌はボロボロだし、普段から体調は悪かったですね。でも、減量ってそういうものだと思っていました。
    ――でも、それだと精神的にすり減りそうですね……。
    髙橋 そう。こんな減量をしていたらメンタルが追いつかないのは当然ですよね。不眠や鬱っぽくなったり、それこそ減量で落ちないことも出てきます。私も当時は誤魔化しながらやってました。
    ――まだ、誤魔かしがきいたと。
    髙橋 というか、それしか知らなかったから(苦笑)。
    ――髙橋さんの場合、試合の何日前から減量を始めていたんですか?
    髙橋 基本的には、遅くとも1ヵ月半前ですね。練習も含めて、1ヵ月半前には試合に向けたモードに入って、減量メニューもセットしていくという感じです。
    ――練習も1ヵ月半前からセットするんですね。
    髙橋 練習は、1ヵ月半前ぐらいになるとどんどん強度が上がり、だいたい1ヵ月前ぐらいになると一番強度が高くなります。残り2週間前ぐらいからピークアウトしていくという、そんな感じでした。スパーリングは避けて、ケガしない練習をするというか。
    ――減量はどういう計画で行っていたんですか?
    髙橋 私は、たとえば8キロぐらい減量があるとしたら、1週間で1.5キロずつぐらいコンスタントに落としていく計画で、最後の2~3キロは水抜きで調整するというのがベストでした。試合の1週間前に「2キロを切ってたらいいな」というところに持っていくという感じでしたね。ただ、MMAの選手と立ち技は違うかもしれないし、男子と女子とではどうしても違います。
    ――それは、女子は水抜きがしづらいということなんですかね?
    髙橋 水抜きは単純に体内に水分がどれぐらいあるかで、落とせるか落とせないかが決まってくるんですよ。人間の基本的な水分バランスとしては約60パーセントが正常な水分量なんです。ただ、普段から水分や食事の摂取が体調によって水分量が58パーセントの状態から、水抜きをしようとしても60パーセントの水分量だった状態とはまったく違う身体の状態なので、身体が水分量を排出するのをストップするんです。
    ――身体が危険を察知して。
    髙橋 普段は3キロ水抜きできたのに、今回はできなかったという場合、ひとつ見るべきところは体内水分量です。同じことやっても落ちないんですよ。
    ――じゃあ、普段から自分の水分量がどのくらいなのかを把握しておかないといけないんですね。
    髙橋 目安としては体組成計で測ります。ただし、これも確実に正確なわけではないので、目安です。それも一度ではなく、普段から目安としてチェックしておく必要があります。減量末期でしたら、自身の状態は選手でしたら、肌の質感とか頬のコケ具合とかでも自覚できると思います。
    ――その水分量が男子と女子では違うんですか?
    髙橋 筋肉量が違いますからね。筋肉は水分保持能力もありますから、筋肉量ある男性選手と女性選手を同じ減量方法を実践すると失敗する傾向にあります。
    ――つまり、筋肉量が多いと水分量も多いということなんですか?
    髙橋 そのとおりです。だから、男子に比べると女子はどうしても筋肉量が少なくなるので、男子が一気に5キロとか水抜きできても、女子だと同じことやってもできないとか。
    ――はー、なるほど!
    髙橋 だから、たとえば1~2日で3~5キロ落とす男子選手を見て、減量幅を予測してスケジュールを立てるのは危険ですよね。よく見てほしいのはパフォーマンス能力が高い選手がどのような減量をしているのかってことです。減量のうまい選手から学ぶのではないですよね。選手は自分にとって何が重要なのかをきちんと見る必要もあると思います。
    ――「計量クリアして試合できればOK」でいいのか? と。
    髙橋 見せるべきは試合でのパフォーマンスですよね。いくら計量をパスしても、いい試合を見せられていないとか、ケガが多いとかだと話にならないんで。だから、選手はどこに照準を合わせているのか一度考えるべきです。
    ――一番重要なところを見落としてはいけないということですね。
    髙橋 減量方法は人それぞれです。人によっては計量前に一回アンダーにすることで調整する人もいますけど、私は絶対にできない(笑)。そんな余裕もありませんでしたし。
    ――髙橋さんが食事や減量について学ばれたあとというのは、やっぱり変化はありました?
    髙橋 めちゃくちゃ変わりました! 食事への考え方もぜんぶ変わって。「減量はツライのが当然!」と疑問を持たずにやっていましたけれど、学んだことを実践したら、イメージ的にキツさは半分以下になりましたね。
    ――おお、そんなに変わるんですね!
    髙橋 メンタルも本当に大きく変わりました。食事を変えると一番最初に変わるのはメンタルなんですよ。
    ――へえ~、面白いですね。
    髙橋 メンタルは本当に数日で変わります。3日後ぐらいに「あれ? そういえば落ち着いてるなと」と。よく「おまえはメンタルが弱い」とか言いがちですけど、本人の問題より食の問題なのかもしれないという視点が持てました。
    ――具体的に、食事はどう変えたんですか?
    髙橋 基本的には、米とおかずを6:4の割合で食べるんです。ご飯には雑穀を入れてそこで副栄養素を摂って、主菜は肉でも魚でもオッケーです。そして、味噌汁は基本的に具だくさんにして、野菜を摂る。とにかく6:4の割合が基本です。
    ――意外とご飯は食べていいんですね。
    髙橋 そうですね。だから、減量期に入ると、でっかい鍋に豚汁を作っておいて、ヘロヘロになって帰ってきてもすぐに食べられるようにしていました。このバランスで食べると、排泄物の回数や状態が変わってきます。胃腸の状態もよくなるので、メンタルが変わってくるわけです。
    ――そこが、お通じにもつながるわけですね。
    髙橋 以前、MMAの選手で「炭水化物は太るからおかゆにしてます」と言ってる方がいましたけど、よくよく聞いたら便秘。身体はムキムキでしたけど、便秘が常態化していました。結果も伴っていませんでしたが、大事なのは食べてちゃんと出せる身体を作っておくことです。
    ――まさに代謝ですね。
    髙橋 周りから「ご飯はあんまり食べるな」「肉を食え」というアドバイスや、水分を凄く気にした時期もありましたが、しっかりご飯を食べることで神経質にならなくなりました。なぜなら、ご飯は6~7割ぐらいが水分ですから。
    ――ああ、そうなんですね。
    髙橋 水分というと、みんなコップに入った水を思い浮かべるんですけど、きちんと食事をとらないと、のどが渇き、水ばっかり飲むんですよ。しかし、食事でとる水分は吸収もゆっくりで、しかも栄養も含まれています。水をガブ飲みしなくてもよくなります。ただの水は代謝としてもすぐに体外へ出てしまいます。ですから、すぐにのどが渇く、極端な水分制限を必要とする選手は、まずは普段の食事をしっかり見直すと改善点が見つかりやすくなります。
    ――やっぱり、基本は食事。
    髙橋 もちろんです。また、食事と向き合うときに、どういう気持ちで食べるかによって胃腸の働きも大きく変わります。
    ――そんなことがあるんですか?
    髙橋 たとえば、減量がキツくなって食事も単調になってきたりする時期でも、「これを食べたら午後も頑張れる!」とか、「この食事がエネルギーになってくれるんだから、これを食べて絶対に勝つぞ!」という意識で食べると、胃腸もめちゃくちゃ働いてくれるんです。減量中にかぎらず単なる栄養管理だけになると、「これを食べなきゃいけないんだ」「あの栄養素が足らないんだ」と、逆にプレッシャーになったりもしますし。
    ――面白いですねえ。
    髙橋 ただ、私はこのスタイルが合ったのですが、人によって違う方法がベストである人もいるかもしれません。どの食事が合うのか、答えとして見るべきなのは、排泄物です。排泄物が毎日、毎朝、きちんと出ているかどうか。そこは1つの大きな答えだと思います。毎朝で出ていないとか、状態がゆるいとか。それは身体からのサインです。食べてから消化する過程で、どこかで、なんらかの負担がかかっている合図です。
    ――つねに身体と会話しておくことが重要なんですね。
    髙橋 「疲れたからグルタミン酸を摂るか……」とか、栄養素のみで判断する頭でっかちになっちゃうと、それはそれで自分の身体じゃなくて、情報を見ちゃってるという。自分の身体を見つめていると自分で調整するには、いま何が必要なのか、普段の食事、生活を見直すと答えが見えてくるはずです。その観察できる視点こそ、まさに自分の軸ですよね。
    ――じゃあ、みんなもっと自分のことを勉強しなきゃダメなんですね。
    髙橋 それは選手も指導者も、問題意識をもって学ぶ必要はあります。
    ――そういう意味では、指導者ですら曖昧な情報しか持ってない可能性もあるということなんですね。
    髙橋 それは、充分にありえます(苦笑)。だから、指導者や選手同士で情報交換していたとしても、それは正しいとはかぎらない。
    ――髙橋さんの現役時代というのは、周りは男子選手や男子トレーナーばっかりだったんですかね?
    髙橋 そうですね。
    ――となると、相談する相手というのはいなかったんですか? もしくは、女子選手同士で情報交換をしたりとかは?
    髙橋 女子選手に相談しても、結局持っている情報がみんな同じなんですよねえ。それこそ、格闘技はまだアスリートの世界の中でも情報が回ってくるのがわりと遅いというか。科学的で専門的な人たちの見解が降りてくるのが遅い気がするんですよ。だから、情報交換をあまりしないというのもあるし、あとはよくも悪くも「格闘技はこういうものだから」という固定観念もあるし。だからこそ、自分からちゃんとした情報を取りにいかないと解決策は見出せないですよね。大好評記事21本、13万字オーバーの記事詰め合わせは、まだまだ続く…… 
  • 【13万字・記事詰め合わせセット】アポロ菅原最終回、宮田和幸、橋本宗洋批判、佐伯繁、AKIRA……

    2021-03-31 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part86大好評記事20本、12万字オーバーで600円!!(税込み)

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    part86
    ◎恋のマジカルRIZIN.27名古屋大会を語ろう■RIZIN広報・笹原圭一
    ◎【プロレスファン必読】RIZIN電撃参戦! 宮本和志ロングインタビュー
    ◎【巨額負債報道】ONE起死回生の策はあるのか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎レスリングエリートをMMAファイターに育てる方法■宮田和幸インタビュー
    ◎橋本宗洋氏の武藤敬司批判原稿に関して
    ◎井上直樹はRIZIN残留か、UFCか■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎皇治のアンチ凸撃はなぜ起きたのか
    ◎アポロ菅原インタビュー最終回「知名度のわりには……」
    ◎1992年10月23日髙田延彦vs北尾光司■金原弘光
    ◎執念の20周年! DEEP100おめでとう佐伯繁インタビュー
    ◎ボクシング豪華チャリティイベントLEGEND
    ◎【UFC259】アデザニヤ、階級超えならず!!■水垣偉弥
    ◎AKIRAインタビュー「海外修行で感じた異様な新日本プロレス」
    ◎格闘技初心者・寺嶋直人40歳はいかにして修斗プロデビューを果たしたのか
    ◎ピョートル・ヤンvsアルジャメイン・スターリング不完全決着■水垣偉弥
    ◎「IWGP世界ヘビー級王座」新設■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
    ◎神興行RIZIN27が気づかせてくれたもの
    ◎NWAの最期を看取った男ジム・クロケット・ジュニア■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎プロレス団体オーナーの隠された過去……彼は生まれ変わろうとしていたのか
    ◎2020年プロレス界の顔ジョン・ モクスリーが開く新日本☓AEW禁断の扉
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    RIZIN.27でスダリオ剛と対戦するプロレスラー宮本和志インタビュー!全日本プロレス入門から今回の挑戦まで1万字でお届けします!(聞き手/ジャン斉藤)


     


    ――宮本さんのRIZIN出場を予想をしてなかったプロレスファンがパニックになってるんですよ!
    宮本 あ、そうなんですか(笑)。たしかにビックリしたかもしれないですね。
    ――なので今日はいろいろと聞かせていただきます! いつ頃からRIZIN出場の話は進んでいたんですか?
    宮本  今年2021年はボクのデビュー20周年なので、その節目にチャレンジしようと去年から準備してました。自分のキャリアを振り返るとアメリカでグレート・ムタの息子「ザ・グレート・カズシ」をやったし、 和製スタイナーとしてスコット・スタイナーと組んだし、 アニマル・ウォリアーとも組んでロード・ウォリアーズをやったし、あとやれることといったら総合格闘技なのかなと。これをやんないでプロレスラーの現役生活は終われないなという気持ちがあって。それでUFCにも出られていた光岡(映二)さんのところで去年の夏ぐらいからトレーニングしていました。 
    ――突然の発表に反響はあったんじゃないですか?
    宮本 そうですね。何年も連絡を取っていない知り合いからもありました。ボクには総合というイメージはないので、みんな意外に思うのかもしれないですけど、馬場さんが「シュートを越えたものがプロレス」と言われてましたが、根はそこなので。ボクは全日本プロレス出身なんですけど、当時のコーチがケンドー・カシン(石澤常光)で。道場はそういう練習しかしてなかったんですよね。
    ――いわゆるシュートですね。全日本時代の石澤さんは指導が相当厳しかったと伝説になってますけど。 
    宮本 地獄のような毎日でしたねぇ(苦笑)。
    ――石澤さんはちょっと前にWWEでもコーチをやってましたけど。
    宮本 ボクらのときのような感じだったら、あっというまにクビですよ(笑)。石澤さんは本当に厳しかったですけど感謝してます。あの経験があったからこそ、いまのボクがあるというか。
    ――宮本さんは福島県出身で、高校時代はかなりの不良だったんですよね?
    宮本 いやあ、不良というわけじゃなくてヤンチャしていただけですよね。
    ――ボクも福島のいわき出身なんですよ。高校はどちらだったんですか?
    宮本 あ、そうなんですか。ボクは小高工業ですね。
    ――小高工業といえば、神社の境内で100人近くが乱闘するという漫画『WORST』ばりの事件が全国ニュースになったことがありましたけど(笑)。
    宮本  それはボクは関わってないですね(笑)。ボクは高校時代は相撲部だったんですけど、中学2年生のときから100キロ近くあって。まあ肥満体型でしたけど。ボクのおじいちゃんのおじいちゃんが元関脇のお相撲さんだったんですよね。
    ――そういう血筋なんですね。
    宮本 ずっとおじいちゃんから「相撲をやれ」と勧められていて。当時は尖ってたので「やらないよ」って拒否してたんですけど。高校2年のときに福島国体が予定されていて、スポーツにすごく力を入れてるということで相撲部に入って。 
    ――相撲をやりながら、ヤンチャもして。
    宮本 当時はヤンキー漫画が多かったので、影響されて剃り込みを入れたり、眉毛を剃ったり、 ボンタンを履いたり。馬場さんと面接したときの風貌!
    ――100キロ超えでその風貌だとメチャクチャ怖いです(笑)。誰もケンカは売ってこないんじゃないですか?
    宮本 けっこうケンカはやってましたね。ボクが住んでいた富岡町から小高までは電車で30分ぐらいで。その中でケンカになるんですよ。
    ――あの地域って電車の本数の少ないから、仲の悪い他高生や上級生なんかと鉢合わせになりがちですよね。
    宮本 そうなんですよ!(笑)。電車に1時間に1本しかないですし、車両もそんなに長くないですし……。ケンカがすぐ始まっちゃって、あるとき相手をケガさせちゃって傷害事件になっちゃったんですよね……。
    ――あ、事件になっちゃいましたか。
    宮本 当然ながら警察のご厄介になり、家庭裁判所行きになって保護観察処分になってですね、学校も無期停学になって。 そのとき相撲の大会に元国際プロレスの米村天心さんが来られてて。
    ――福島県の会津若松でちゃんこ屋をやっていた米村さん。
    宮本 もう亡くなられてしまったんですけど。事情を聞いた米村さんから「馬場さんの全日本プロレスに行ってみないか」って誘われて、二つ返事で「よろしくお願いします」と。全日本プロレスがちょうどそのときに、いわきの平競輪場で大会をやったんですよ。屋外の特設リングで。
    ――すごいタイミング! いわきってなかなかプロレスがやって来ないんですよね。興行ができる体育館はあるんですけど、アクセスがめちゃくちゃ悪くて
    宮本 あの体育館は山の上にありますもんね。そのとき馬場さんと元子さんと三者面談になって「すぐ学校やめて全日本プロレスに入りたいです」とお願いしたいんですけど、馬場さんは「高校ぐらいは出ないと親も悲しむだろう」と。 あらためて気を取り直して学校に戻って、卒業してから入門することになったんです。
    ―― 高校卒業すれば全日本プロレスに入門できると。
    宮本 はい。相撲部屋からも誘いがあったんですが、全日本プロレスに入ると。
    ――プロレスは好きだったんですか?
    宮本 プロレスは好きでしたねぇ。四天王プロレスや闘魂三銃士で盛り上がっていた時代なので、 そういう誘いがなくてもプロレスはやってみたいと思ってましたし。高校の昼休みなんかは、他の子はサッカーとかで遊んでるときにヒンズースクワットをやってましたからね(笑)。
    ――親御さんはプロレス入にどういう反応だったんですか?
    宮本 それはもう喜んで「入ってくれ」と。おふくろは毎週のように学校に呼び出されて怒られてましたからね(苦笑)。
    ――やっぱりワルじゃないですか!(笑)。
    宮本 まだ10代だったので、ヤンチャだったんですよね。
    ――高校卒業後、全日本に入門しましたけど、すぐにやめちゃったんですよね。
    宮本 ついていけなくて、1ヵ月もたなかったのかなあ。レベルが違うというか、世界が違うというか、すぐやめちゃって。でも、全日本に入るって地元の新聞にも出ちゃいましたから帰るわけにもいかず……。当時親父が埼玉県で仕事をしていたので、そこに身を寄せて身体作りをイチからやり直して、 もう1回プロレスをやってやると。それでなんだかんだしているうちに2年経って、 全日本プロレスからノアが分裂したときに、元子さんから連絡があったんです。当時のボクは20歳になっていて、年齢的にもプロレスラーになることを半ば諦めてたんですけどね。
    ――プロレスラーになるなら10代で、という考えがまだ残っていた時代ですね。
    宮本 『週刊プロレス』を読みながら全日本プロレスが大変なことになってるなあと思ったら、まさか元子さんから実家に電話かかってきて。
    ―― 1ヵ月しかいなかった元・新弟子に連絡をするって、元子さんも宮本さんの存在が引っかかったんですかね。
    宮本 そこはわからないですけど……最初の面談から入門するまでに2年ぐらいのあいだ、しょっちゅう後楽園ホールに見に行ったりしてて。元子さんと並んで試合を見たりとか。
    ――要するに元子さんに気に入られていた。
    宮本 しょっちゅう怒られてましたけどね(笑)。 そういうこともあって元子さんが声をかけてくれたんじゃないかなって思いますね。でも、2年ぐらい経っていたし、ボクとしてはお断りするつもりでお会いしたんですけど。実際に会ったときに元子さんから馬場さんの T シャツをもらって「事務所の片付けを手伝ってくれない?」と言われたら気持ちが傾いてしまって。 「あなたはいつから合宿所に入れるの?」「明日から入れます!」って答えました(笑)。
    ――そこで元子さんが声をかけなかったら、いまの宮本さんは……という。選手はほとんどノアに移ったらから合宿所は誰もいなかったんですよね。
    宮本 もう1人一緒に入った子がいるんですけど、すぐにやめちゃって。 合宿所に行ったら、みんなが出て行ったあとなので、すごく荒れてたんですよね。
    ――片付けて出ていなかったんですね。
    宮本  いろんな物が捨ててあったりしてて、ボクからすれば宝の山なんですけど。コスチュームや昔のジャージとか、ゴミどころか宝の山ですよ! でも結局トラック2台ぶんぐらいは捨てたのかな……。
    ――もったいないですねぇ。
    宮本 ホントもったいなかったですよね。馬場さんのスーツや革靴、小橋(建太)さんのオレンジ色のコスチュームとか。プロレスグッズ専門店が高く買ってくれたんじゃないかなって。
    ――もうひとりの新弟子がいなくなったら、どうやって練習してたんですか?
    宮本 シリーズがあると、いろんな選手が道場に来てたりしてたし、当時はシリーズが長かったので、そんなに合宿所にもいることはなかったですし。練習は最初の頃は手探りで自分でやっていたんですけど、元子さんが太陽ケアさんとジョニー・スミスの2人をシリーズが終わってからも常駐させてくれて。アメリカに帰らず半年間ぐらい付きっきりでボクのことを見てくれたんです。
    ――それは貴重な経験ですね。
    宮本  ジョニー・スミスはグラウンドのレスリングを教えてくれて。 キャッチみたいなレスリングですよね。腕をひとつ取るにしても、何十とおり何百とおりのパターンがあるんだよと。本当にためになりました。ボクの師匠はその2人で、巡業が始まると藤原組長が気に入ってくれて、付きっきりで教えてくれて。
    ――藤原教室じゃないですけど。
    宮本 藤原組長とスパーリングをやっていると元子さんが怒るんですよ。だから元子さんが見てる前ではできなかったんですけど。やっぱりシュートの練習をしちゃいけないみたいで。
    ――ああ、全日本プロレスの基本は受け身ですもんね。
    宮本 「そんなことをやるんだったら受け身の練習をしなさい」と。元子さんが来ると藤原組長が「やめだ、今日はやめだ」と(笑)。
    ――元子さんこそ王道ですね(笑)。
    宮本 元子さんにもいろんなことを教わりましたけどね。礼儀もそうです。 当時六本木の事務所に行くときは襟付きのシャツで、ズボンにシャツをインしなければいけないという厳しい掟があって。
    ――プロレスラーは身なりから正さなければいけない。
    宮本 そういった元子さんの指導があったから、社会的なことが身についたので。元子さんにすごく感謝してますね。
    ――元子さんと合わない人は合わないんでしょうけどね。
    宮本 元子さんって怒るときはめちゃくちゃ怒りますからね(笑)。愛情がある怒り方なので、あまりあとも引かないというか。
    ――全日本に残留した川田利明さんや渕正信さんとはどんなコミュケーションを取っていたんですか?
    宮本 再入団してからはずっと川田さんの付き人をさせていただいて。試合後は必ずエタノールで背中を拭いてましたね。
    ――エタノール?
    宮本  川田さんはすごく潔癖症というか、きれい好きなので、 いまを先取りしてたんですけど。全身をエタノールで消毒しないと気がすまないという方で。カット綿にエタノールをつけて川田さんの身体を拭かなきゃいけないんですけど。3週間の巡業だったらエタノールの瓶を10本ぐらい持ってかないと足りないんですよ。
    ――常備品として!
    宮本 川田さんの歴代の付き人はみんな用意してたんじゃないですかね。大好評記事20本、12万字オーバーの詰め合わせセットはまだまだ続く…… 
  • 【13万字・記事詰め合わせセット】佐藤大輔と煽りV、パンクラス詐欺、浜崎朱加、宮田充、菊地成孔……

    2021-02-28 23:59  
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    part85
    ◎「魔法の煽りVをつくる男」 RIZIN演出統括・佐藤大輔17000字インタビュー ◎世界的な詐欺事件? パンクラス商標騒動を追う
    ◎プロレス格闘技界運命の1991年■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎平本蓮のアメリカ修行先5つの候補はこれだ!!■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎プロレスの青春! 新日本プロレス学校の最後を見届けた男■渡辺宏志
    ◎カーフキックの世界的猛威! マクレガーよ、おまえもか!?
    ◎MMAスーパーサラブレッド鶴屋怜「流行りだから、やるわけじゃない」
    ◎K-1からKNOCK OUTへ…「K」の職人・宮田充は何を考えているのか
    ◎「新日本プロレスでは何かが起こる」……リアルとファンタジーの虚実皮膜
    ◎ケイプと夜叉坊はなぜ負けたのか
    ◎キラー浜崎朱加、降臨!! 「浅倉カンナ選手が強くなっている感じします?」
    ◎朝倉兄弟とYouTube論■菊地成孔
    ◎摩嶋一整「あきらかに下の選手とやるのは、ファイターとして納得いかない」
    ◎KENTAがAEWに電撃登場! 非WWEで何が起きているのか■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
    ◎男性から女性へ……性転換手術レスラー家族の新しい旅立ち
    ◎よみがえった伝説の実況アナウンサー“ボイス・オブ・WCW”!!
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    多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回のテーマは世界的な詐欺事件? パンクラス商標騒動を追うです!!(この記事はニコ生配信されたものを編集したものです)
     
    ――パンクラスの商標事件についておうかがいしたいと思います! というか、パンクラスは大変なことになっているらしいですね……。
    シュウ これ、日本ではまったく話題になってないんですかね?
    ――ちょっとザワザワしているぐらいでしょうか。
    シュウ じゃあ、流れを簡単に説明しますと、アメリカで『パンクラス ・ハイブリット・レスリング』というイベントをやると言い出したエリックさんという方がいるんですが、まず、彼はドキュメンタリー映画を作っているということで、それの中でパンクラスのロゴを使わせてもらいたい、と。その許可を得るために、日本のある方……仮に「X」さんとしましょうか。その「X」さんにコンタクトを取って「使っていいいよ」と了承を得て使っていたんですね。そこまではまだよかったんですけど、そのあとなぜか話が、アメリカで「パンクラスという大会をやります」という話になりまして。
    ――話が大きくなった(笑)。
    シュウ 日本でもご存知のガイ・メッツァーさんがそのトップに就任するということで、FacebookやTwitterなどいろんなSNSで「アメリカで『パンクラス・ハイブリット・レスリング』をやります!」と告知したんです。じつはボク、パンクラスのチャンピオンであるアンディ・メインとか、あそこらへんのコーチとも仲がいいんですけど、彼らからも「パンクラスがアメリカに来るらしいぞ」と聞きまして。でも、それを聞いてボクは「おかしいなあ」と。なぜなら、アメリカで開催するのに、あんなにPR好きな酒井(正和・パンクラス代表)さんが自ら発表しないわけないじゃないですか。
    ――まあ、大々的に記者会見を開いてもおかしくはない話題ですよね。
    シュウ でしょ? だから「絶対におかしい」と思っていたら、アメリカでパンクラスのロゴや商標、なんかそういうのが5種類あるらしいんですけど、そのエリックという人が持っている『ブロウン・ファルコン(Blown Falcon Productions LLC)』とかいうプロダクション会社が商標登録の申請をし始めたんです。
    ――アメリカで商標登録を、ですか?
    シュウ でも、もちろんパンクラスのロゴは酒井さんの会社である株式会社スマッシュが持っていますので却下されるわけです。で、これはちょっと複雑な話なんですけど、5つのロゴのうち1つは2019年かなんかに一回権利が切れちゃってたみたいで、その更新手続きをしていないあいだに、うまいことエリック側の申請が入り込んじゃったみたいなんですよね。ただ、アメリカの商標の法律というのは、それをやられても過去20数年間使っている実績があったら勝てるんです。
    ――そういう事故的なことを防ぐために。
    シュウ そういうわけで、5つのうち4つが完全に却下されましたと。アメリカでは却下されても6カ月の猶予があって、そのあいだに控訴、つまり不服申し立てができるんですが、なんとエリックの会社はここで控訴するんですね。
    ――凄い執念ですね(笑)。
    シュウ で、その控訴の際に出してきた契約書がじつはありまして。
    ――正当性を主張するための契約書が。
    シュウ 「オレは日本の権利を持っている『X』と、ちゃんと契約書を交わしているんだ」ということだったんですけど、アメリカって面白いもんで、こういう書類も全部閲覧できるので確認したところ、「これ、グーグル翻訳で書いた?」というぐらいめちゃめちゃヒドい英語で。しかも1ページなんです。「これ、覚書にもならないよ」という(笑)。
    ――1ページって、いったいどんな契約書ですか!(笑)。
    シュウ いや、笑っちゃいますよねえ。その主張も、今年の1月15日に正式に全面却下されました。
    ――ああ、よかったですねパンクラス。
    シュウ ただ、彼はしぶといというか、あるアメリカのポッドキャストに登場して「酒井さんは嘘つきだ」と発言しているんですよ。「アイツはビデオライブラリも持ってないし、UFCファイトパスも切られて、パンクラスの権利なんかほとんど持ってない」とか言い出して……。まあ、全部ウソだと思いますよ(苦笑)。でも、このポッドキャストでいろんな人の名前を出しはじめちゃって、なんと、皆さん大好きなアントニオ猪木さんの名前まで飛び出しちゃったんです。
    ――ええええ! というか、どういう経緯で猪木さんの名前が?
    シュウ 彼いわく「アントニオ猪木さんとオレは仲がいい」と。「アントニオ猪木の娘の寛子さんがやっている会社が、オレのPR会社だ」と言うんですね。
    ――ほ、本当ですか??? 本当なら凄いつながりですよ!
    シュウ 真実はわからないですよ(苦笑)。でも、彼の主張はそうです。で、挙句の果てに酒井さんに対して「こっちが握っている事実をアイツに見せつけるために、猪木さんが行って会って話してくれた」とまで言ってて。
    ――そんなことで猪木さんは会いに行かないと思うんですけど……(猪木さんの関係者に確認を取ったところ、エリック側からそういった話は持ちかけられたことはたしかだが、猪木さんが酒井さんに会った事実はない模様です)。
     
  • 【15万字・記事詰め合わせセット】斎藤裕、ドミネーター、アポロ菅原、RIZIN判定基準、パット・パターソン…

    2020-12-31 23:59  
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    part83
    ◎北尾光司vsジョン・テンタがシュートマッチになった理由/アポロ菅原


    ◎RIZINフェザー級王者・斎藤裕「彼とはどこかでまた会うかもしれませんが、ダイレクトリマッチは…」


    ◎シバターRIZIN参戦とアンディ・カウフマンのウソと真実


    ◎【必読】笹原圭一広報「RIZINの判定基準について説明いたします」


    ◎朝倉未来はジョーカーを引いてしまったのか? 弥益ドミネーター聡志1万字インタビュー


    ◎デスマッチ新世代!! サイコパスボーイ佐久田俊行インタビュー


    ◎東スポ「プロレス大賞」改革案はこれだ!■事情通Zのプロレス点と線


    ◎杉浦貴……いいときも、悪いときも、ノアで戦い続けた男■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」


    ◎ZERO1お家騒動とは何か?■事情通Zのプロレス 点と線


    ■斎藤文彦INTERVIEWS


    ・ビンスの黒衣、猪木の親友パット・パターソン


    ・晩年のロード・ウォリアーズ■斎藤文彦INTERVIEWS


    ◎和術慧舟會創始・西良典「総合格闘技がなかった時代の話をしよう」


    ◎大晦日後は……憂流迦、井上直樹、平本蓮がラスベガスへGO!■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク


    ◎五味隆典vs皇治……スキャンダルファイトの魔法、そして呪い


    ◎「まだこの世界にいていいんだ」――所英男43歳、RIZINに帰還


    ◎亀田和毅vs皇治はなぜ消えたのか


    ◎相撲MMA最弱を破壊するか!? スダリオ剛は“スポーツの天才”だった!


    ◎美濃輪育久、ミノワマンに求めた格闘ロマンの行く末


    ◎レンガ職人、警備員、寿司職人からUFC王者へ……フィゲイレードはフライ級を救うか



    ◎“ベストバウトマシーン”ケニー・オメガ、真の全米デビューを飾る


    ◎「プロレスをやめたら、俺には何も残らない」……デスマッチファイターが引退を選んだ理由とは


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    国際プロレス、全日本プロレス、パイオニア戦志、SWS……昭和から平成にかけて様々なプロレス団体を渡り歩いてきたアポロ菅原インタビュー第5弾。北尾光司vsジョン・テンタがシュートマッチになった理由を語り尽くします!(聞き手/ジャン斉藤)【アポロ菅原インタビューシリーズ】
    ①アポロ菅原「国際プロレス最後の夜は、麻雀をやっていました」②【全日本プロレス編】アポロ菅原インタビュー「いま振り返っても何もできなかったんじゃないかな」
    ③「剛竜馬とパイオニア戦志、北尾光司」④ SWS鈴木みのる戦シュートマッチ全真相1万字インタビュー


    ――前回、SWSの鈴木みのる戦を振り返ったインタビューが大好評で。
    菅原 ああ、そうなんですか。
    ――今回も期待しています!
    菅原 よろしくお願いします(笑)。
    ――その鈴木みのる戦があったSWS神戸大会で、北尾(光司)さんがWWEから派遣されたアースクエイク(ジョン・テンタ)相手に試合を壊すような行為に出ました。脇固めで腕を折りにいったり、目潰しのポーズで威嚇しながら、実際に目を狙って攻撃。激怒したテンタとお互い目潰しのポーズで威嚇し合うという……。最後は北尾さんがレフェリーに暴行して反則負けでした。
    菅原 自分のことで手一杯だったので、あの試合自体はちゃんと見てなかったんですよ。あとからいろいろ話を聞いて……この試合は東京ドームでもシングルマッチをやってますよね。
    ――2日前にやってテンタがヒップドロップからの体固めで勝ってますね。 
    菅原 その日の晩、横綱から自分に電話があったんですよ。「神戸でも負けるのかな」と。自分は「それはないと思うけどなぁ」と言ったんですよね。だって東京ドームで負けるって影響力はありますよね。それなのに2日後にまた負けるということは、なかなか考えにくいと思うんですよ。でも、横綱は「また負けるのかなあ」という感覚でいたみたいで。いまだから言えますけど、自分は「最悪の場合、ケガしたということで会場に来なくてもいいんじゃないか」って。そんなふうに言ったんですよ。
    ――そんな反則アドバイスを(笑)。菅原さんからしても2連敗はさすがにないと思ったんですよね。
    菅原 テンタさんがWWEでプッシュされているのはわかっていても、横綱は知名度的にもこれから日本のプロレスを背負って立つ人ですよ。 
    ――北尾さんにとってはSWSはホームだし、相手は他団体の選手で今度はいつ来日するかわからない。
    菅原 もっと他にやりようがあったんじゃないかなあとは思いますけどね。
    ――いまの話を聞いて驚いたのは、北尾さんとテンタの2連戦はかなり前に決まっていたわけじゃないですか。マッチメーカーから事前に試合内容についての説明はなかったということですか?
    菅原 なかったんじゃないですかね。わかりません、それは。さっきも言ったように東京ドームが試合が終わった夜に、横綱は自分の所に電話をかけてきて「神戸でも負けるかもしれない」って言ってたんですよ。
    ――ということは事前に説明はされてないということですよね。 このカードは注目カードですけど……。
    菅原 よっぽどの試合だったら事前に説明はあるかもしれないですけど。普段のシリーズなんかは16時ぐらいに会場入りしますよね。それでポンポンで了解ですよ。相手のことはわかってますから、こういう技を使ってくるから、自分がどういう風に対処するかとか考える程度ですよ。
    ――昭和のプロレスはエース外国人がシリーズ最終戦に猪木さんや馬場さんとシングルマッチで戦うじゃないですか。それまでにシリーズ中にタッグマッチなんかで何度か肌を合わせて……。
    菅原 最後に大きい会場でやりますのでね、それに向けて持っていくっていうところはありますよね。途中の札幌中島体育センターあたりで気合いの入った試合を見せたりして。
    ――あのときのSWSとWWEの接触は東京ドームと神戸大会だけで、テンタと北尾さんは今回が初手合わせでした。北尾さんからすれば、2連敗後の展開はどうなるのかという不信感があっても不思議ではないですね。
    菅原 そういうところはあったと思いますよね。本人が納得するかどうかは横に置いといても、 事前に説明があればまた違ったんでしょうけど。ましてやシングルマッチですからね。シングルマッチに2連敗はかなり厳しいと自分は思ってますよ。 これは風の噂で聞いたんですけども、「いくらなんでも2つはないだろう」という選手の声があったと記者さんたちから聞きました。 仮に東京ドームで負けて、神戸で勝ったとしても3:7くらいの気持ちですよ。
    ――プロレスは初戦で勝つことが重要ですよね。 
    菅原 横綱の初戦の負けが反則だったら、まだいいんですけどね。
    ――当時SWSのマッチメーカーだったカブキさんは天龍源一郎さんのレボリューション所属。反天龍派の荒川さんが北尾さんを焚きつけたんじゃないか……という噂もありますね。大好評記事21本15万字オーバーの詰め合わせセットがまだまだ続く……