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記事 17件
  • 【12万字・記事14本詰め合わせセット】メイウェザー、木下憂朔、チャーリー柏木、天龍夫人、ファンキー加藤……

    2022-09-30 23:59  
    600pt
    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part105大好評記事16本14万字で600円!!(税込み)
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    part105


    ◎RIZINに外国人を取り戻す■RIZIN海外事業部・チャーリー柏木信吾


    ◎堀口恭司再生トーナメントが始まります■笹原圭一RIZIN広報


    ◎扇久保さん、この扱いに本当に納得してるんですか?


    ◎朝倉未来vsメイウェザーはなぜコア層から失敗が望まれてしまうのか


    ◎煽りに「根回し」は必要なのか?


    ◎MMAシーン縦横無尽16000字!! シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク


    ◎金太郎はあのときの朝倉海ではない。堀口恭司はあのときの堀口恭司ではない……


    ◎【UFC契約ゲット!】木下憂朔インタビュー「ボクが日本格闘技の流れを変える」


    ◎IWGP女子王座設立にあれこれ言う会


    ◎この旦那にしてこの妻あり!! 天龍源一郎を支えたまき代さん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」


    ◎AEW内紛!? トニー・カーン「ボクは、もう、あなたたちレスラーの言いなりにはならないから」


    ◎【こじらせ武藤敬司】ファンキー加藤インタビュー「プロレスに青春ごと救われました」


    ◎ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム/ジャン斉藤


    ◎CMパンクとヤング・バックスが控室で殴り合い!? AEWの内紛とは何か/中山貴博


    ◎続・「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」

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    RIZIN海外事業部・柏木信吾10000字インタビュー! 海外MMA団体の躍進とコロナの影響により招聘しづらくなっている外国人問題を語ってもらいました!
    ――まずはRIZINハワイ会見お疲れ様でした!
    柏木 ……そんなこと、もう忘れちゃいましたよ。人間はツライ記憶を頭から消し去るという自己防衛本能がありますからねえ。
    ――ハハハハハ! やっぱりメイウェザーが出席するとなるだけでも大変なんですね。
    柏木 今回はとくにヒドいんです! 海外チーム3名が現場で孤軍奮闘ですよ!
    ――あれをたった3人で!
    柏木 本来なら笹原(圭一・RIZIN事業局長)さんも「ハワイに来い」と言われていたのに、頑なに拒否してましたからね(笑)。「パスポートの期限が……」とか「ワクチン証明が……」とかゴニョゴニョ言って。
    ――ヒドい言い訳(笑)。クビにしましょう。
    柏木 何がなんでも行きたくないというのが全面に出てました(笑)。まあ、その気持ちはよーーーくわかりますけどね。ボクは、一番最初にその白羽の矢が当たってしまったので(苦笑)。【編集部より】最近の世の中はこの手のシャレというかジョークが通じなくて「仕事を放棄するとは何事だ!」と笹原さんにお叱りの声をぶつける方がいらっしゃるので、念のため笹原さんの言い訳インタビューもお読みください。堀口恭司再生トーナメントが始まります■笹原圭一RIZIN広報

    ――それだけ苦労してハワイ会見を強行したのは、やはりRIZINの海外進出の足がかりにしたいという狙いがあったからなんですか?
    柏木 まあ、海外進出というよりは、もう連れてくるだけでいろんな人が注目してくれるフロイド・メイウェザーと仕事をするわけなので。だったらメイウェザーを利用して海外に向けたバズるような宣伝をやりたいというのが一つですよね。
    ――国内外問わず、とにかく話題になるように。
    柏木 これまでのRIZINは、普通の会見をやって、大会やって……というテンプレートで淡々と進めていく感じがありましたが、やっぱり攻めのプロモーションが必要なんじゃないかと。ハワイ会見は、そういう話から始まりました。ズバリ、そこが榊原(信行)社長の言う「ブレイキングダウンに学ぶところ」というか。会見全体をバズらせるというよりも、たとえば会見の中の5秒がバズるだけでいいんですよ。今日のRIZIN.38の会見のように、30分の会見を淡々とやって1万3000人が見てましたという平均値が高い会見よりも、平均値が低くてもいいから突き抜ける瞬間が5秒でもあればという、その発想ですよね。
    ――格闘技の会見で1万3000人も見ているのも異例なんですけど、さらに上を目指すと。
    柏木 そのために山場をつくって、しっかりバズってくれれば、そこが切り取られて何百万回も再生されていく。だから、ハワイ会見の目的はその2点ですよね。メイウェザーの有効活用と、攻めのプロモーションです。
    ――平本蓮選手の割り込み通訳もあり、日本ではけっこう話題になりましたが、現地の反応はどうだったんですか?
    柏木 向こうの反応は……まあ、軽くウケてはいましたけど、平本選手のTシャツに不満が噴出してましたねえ(苦笑)。
    ――あ、何か英語で書いてましたよね?
    柏木 「Who is F◯◯kin' MMA Beginner」、つまり「この中でMMA初心者は誰だ?」と。それをメイウェザーの味方についている彼がメイウェザーの後ろで着ているわけですよ。だから、メイウェザーの仲間内からは「なんなんだ、あのTシャツは!」と。
    ――ハハハハハハ! それは誤解されても仕方がない(笑)。
    柏木 というか、そもそも会見で「F◯◯k」と書いてあるようなTシャツ着てくるなという話なんですけどね(苦笑)。
    ――ごもっともです!(笑)。
    柏木 でも、逆にどうでした? あの会見の印象としては。
    ――いや面白かったですけど、もっとハワイ感を感じたかったなというか。メイウェザーの用心棒が朝倉未来選手を突き飛ばしてましたけど、それもビーチや海でやったりとか。
    柏木 「わざわざハワイでやったのなら……」ということですよねえ。もちろんやりたいことはたくさんあったけど、やっぱり自分のブランディングにこだわりを持っている人たちがあれだけ集まったわけですから。たとえばボクらのほうで「こういう会見やろうぜ」「いいね、それでいこう」となっても、メイウェザーに「NO」と言われたら終了じゃないですか。
    ――メイウェザーのことだから急にビーチで会見はやりたくない、とか言い出しかねないですし。
    柏木 そのメイウェザーは会見に遅刻してきましたし(笑)。「向こうから歩いてきてます」というあいだにも会見の進行が変わってますからね。まさに孤軍奮闘ですよ。
    ――あと、現地ではトライアウトも行われていましたよね。
    柏木 トライアウトはエンセン井上さんがもの凄く動いてくれて。だから、映像が入るか入らないかとかに関わらず、最終的にはちゃんとしたトライアウトとして着地させられました。ハワイの選手は基本的にレベルは高いですから。そもそもハワイアンの選手は好戦的なので。闘争民族というか、そういう遺伝子を持ってるファイターたちなので迫力もありますよ。トライアウトにはマックス・ホロウェイも来ていて、彼のジムから2名出たりしてましたね。
    ――その中から何名かはRIZINに上がる可能性も?
    柏木 今回トライアウトをやったことによって、選手たちもある程度見ることができましたし、最終的に9人合格したんですけど、全員参戦できるかどうかは別にして、ハワイ大会のアンダーカードの選手だったり、ある意味、片側の選手は確保できているので、ハワイでRIZINはやりやすいのかなと思ってます。
    ――1年後のハワイ大会に向けて着々と動いているという。
    柏木 運営としてはもう動いてます。今回、ハワイ州の上院議員であるグレン・ワカイさんという方ともお会いして、彼がスポーツ推奨というか、スポーツを通じて経済効果、経済発展を目指すという政策を全面に出している方なので、今後RIZINがハワイに来ることによる効果みたいなことを話したら、「ぜひ、来てほしいしそのための協力はする」と。だから、そういう意味では今回の動きの中でも収穫はあったと思います。
    ――以前、ベラトールがハワイ大会を開催したときに現地の観光局からかなりサポートがあったという話もありました。
    柏木 まあ、観光局というのはある程度の予算を持ってますから。そこを使ってというのは当然あります。だから、ベラトールともうまく話してスケジューリングしないと、そこの取り合いになっちゃうのはマズイですから。その点、今回はスコット・コーカーもハワイに来てくれたので、そこはちゃんと話はできたんですけども。
    ――そもそも、ハワイはベラトールの“島”ということですもんね。
    柏木 ハワイはUFCがアプローチしたけど開催はせず、ONEもアプローチしたけど開催せず、ベラトールが来てうまくやったという感じなので、そこにボクらが入っていくとなると、やっぱりうまく調整しないと。
    ――ハワイ開催というのは、運営側にとってはけっこうやりづらいものなんですか?
    柏木 ハワイやりづらいですよ(しみじみ)。やっぱり島国なので、みんながみんな仲が良さそうなんですけど、そうじゃない何かもあったりして。あとは、今回会見をやるにあたっていろんな業者さんに発注しましたけど、当然“外地プライス”というか。
    ――お高いわけですね。
    柏木 「たっけー!」って感じです(苦笑)。まあ、そこも含めて調整は必要ですよね。
    ――ところで、先ほどトライアウトの話もありましたが、RIZINに参戦する海外選手って魅力的な選手が多いなという印象で。
    柏木 ああ、ありがとございます。
    ――今回のスーパーアトム級トーナメント参戦選手も、凄く印象に残る選手でしたよね。
    柏木 たしかに、彼女たちはいい選手でしたね。ボクとしてはちょっと時期が早かったですけど。
    ――そういう選手というのは、どういう感じで見つけてくるんですか?
    柏木 それは階級によってもいろいろと変わるんですけど、たとえば今回のスーパーアトム級って世界的にもそんなにやってるイベントが少ないですよね。ボクが知っているかぎりでは、RIZIN、ONE、インビクタと、あとは最近カナダに新しくできたPAWCという団体があるんですけど、ラーラ・フォントーラなんかはそこのチャンピオンなんですよね。
    ――ああ、なるほど。
    柏木 なので、やっぱり日々のリサーチと、アトム級をやってる団体のマッチメーカーともつながるようにしています。あとは、ストロー級でやっている選手のマネジメントに「49キロまで落とせない?」というような交渉もしますね。そのほか人気の階級に関しては、もういろんなマネジャーとつながるようにしていますし、自分の中で選手のグループ分けがあって、ちゃんとMMAで強い選手グループ、打撃や寝技など一芸が光る選手グループ、あとは成長過程の選手の情報も持っておくという。
    ――要は、特定の日本人選手を出さなきゃいけないときに、その選手に当てる選手としていろんな情報を蓄積している、と。
    柏木 そうです。その中で、やっぱりボクとしては強い選手を世界中から探してくることがモチベーションにつながりますし、だからボクはグランプリが凄く好きなんですよね。ただ単に強い選手を呼んできて、日本で試合してもらうことができるので。そこで、結果としてグランプリに参戦した選手の中から世界に通用する選手が出てきてくれているというのは、ボクの中では一つの答えというか。トフィック・ムサエフ、イリー・プロハースカ、マネル・ケイプ、あとはカリッド・タハもUFCに参戦していますし、女子でいえばマリア・オリベイラもUFCで戦っていますから。やっぱり、グランプリに出た選手でUFCやベラトールに参戦している選手は多いので、それは非常にうれしいですよ。
    ――ちなみに、朝倉海選手と沖縄でやるはずだったヤン・ジヨンも柏木さんですか?
    柏木 そうです。ボクですね。
    ――いま世界のMMAのレベルが上がっているからかもしれないですけど、普通に強かったですよね。
    柏木 いい選手ですよね。とはいえ、ちゃんとやったら朝倉選手が地力勝ちするだろうなとは思います。
    ――そういう意味では、今回のラーラ選手もアナスタシア・スベッキスカ選手も、あと2~3年やったらビッグプロモーションと契約しそうだなという絶妙さもありますし。
    柏木 もちろん、そこを狙ってピックアップしていますね。というか、本当はボクもあと1年ぐらい待ちたかったんですよ。ただ、ラーラなんかはこれで1年ぐらい待っていたら、どっかのタイミングでコンテンダーシリーズに出るだろうなと思ってましたし。いまのUFCはメジャー、マイナー、トリプル、4軍ぐらいまでできているじゃないですか。こっちも早めに契約しないとすぐに持って行かれてしまうんで。それこそ、ラーラはRIZINに上がらなかったらコンテンダーシリーズでほぼ決まりのような選手だったので、今回勝っても負けてもRIZINで育てればいいかなという気持ちがありました。
    ――いまRIZINで試合を見られるのは貴重かもしれない。
    柏木 アナスタシアに至ってはIMMAFの世界チャンピオンですからね。いまのIMMAFってどんどん大きくなっていて、レベルがめっちゃ上がってきてるんですよ。もう各国に責任ある組織があって、いま150カ国以上が参加しているんですよ。
     
  • 続・「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」

    2022-09-24 18:33  
    130pt
    この記事は「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」完全版を語ったDropkickニコ生配信を記事にしたものですが、原型を留めていないどころか、インタビュー形式となっています(語り:ジャン斉藤)【1記事¥110から購入できるバックナンバー】・格闘家・石渡伸太郎の奥様は小料理屋の美人女将だった!
    ・素晴らしき最狂プロレス団体IGF対談■鈴木秀樹×サイモン・ケリー
    ・村浜武洋“流浪と怒り”のロングインタビュー「やるか!? おう、コラ! ああん!?」
    ・きみは大道塾の超人・加藤清尚の「当然の奇跡」を知っているか
    ――Dropkickにアップされた「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」はけっこう削ってあの分量なんですよね。・【無料公開】ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム/ジャン斉藤
    斉藤 冗長気味だから大幅にカットしたんです。武藤敬司を通してアルティメット・ウォリアーやレックス・ルーガーの日本での評価が低すぎることについても書いたんですけど、本筋とは関係なくなったので。
    ――たしかに関係ない(笑)。
    斉藤 あの原稿のテーマのひとつには「武藤敬司がもっと早く新日本プロレスのトップに立っていたら、日本のプロレスは変わっていたんじゃないか」っていうものがあって。プロレス少年時代のボクは武藤エース体制を強く望んでいたんですけど、早くエースにならずとも充分にプロレスを変えましたよね。ストロングスタイルやUWFの思想が先鋭化しすぎたことで娯楽性が失われた日本のプロレス界に、アメプロを根付かせて“楽しさ”を取り戻したのは武藤敬司の力だと思ってるんですよ。
    ――徹底してUWFの試合そのものは面白くなかったと言い続けてますね。
    斉藤 アルティメット・ウォリアーとUWFの試合、どっちが面白いか渋谷で街頭アンケートしたらアルティメット・ウォリアーが圧勝しますよ!UWFって思想や運動体としての面白さですから。
    ――たしかに武藤敬司がWCWから帰ってきてからプロレスが盛り返したんですよね。
    斉藤 もし一気に武藤エース体制が確立されていたら、それはそれで反発があって「ストロングスタイルが薄い」とか批判されていたかもしれない。あの速度でよかったのかなといまなら思います。その頃は熱狂的な武藤ファンだから気が付かなかっただけで、群像劇にしたほうが面白いんですよね。それに90年代は大エースが成立しにくい時代になった。全日本プロレスも80年代後半から群像劇モードになっていたし、怪物・ジャンボ鶴田が三沢光晴に敗れた試合は決定的ですね。
    ――四天王プロレスに向かっていきますね。
    斉藤 四天王のプロレスですから文字どおり群像劇。90年代・新日本は闘魂三銃士にベイダー、ビガロ、スコット・ノートン、長州力に藤波辰爾、馳浩に佐々木健介までいる豪華ラインナップ。武藤単独エース体制にする必要はないし、蝶野正洋の第1回G1クライマックス優勝がとくに効いてますよね。いちばん後ろにいた蝶野が駆け上がったことで序列が一気にわからなくなった。あそこで蝶野優勝をひらめくセンスはすばらしいですよ。
    ――でも武藤ファンとしてはあの結果に納得いかなかったんですよね。

    この続きとメイウェザー、木下憂朔、チャーリー柏木、天龍夫人、ファンキー加藤……などの9月更新記事が600円(税込み)でまとめて読める「12万字・記事14本」の詰め合わせセット」はコチラ
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  • CMパンクとヤング・バックスが控室で殴り合い!? AEWの内紛とは何か/中山貴博

    2022-09-23 09:44  
    150pt

    アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回はインタビュー形式でAEW内紛「CMパンクの乱」をお送りします!(9月11日に配信されたものを再構成してます)

    <1記事から買えるバックナンバー>・トニー・カーンいわく「ボクは、もう、あなたたちレスラーの言いなりにはならないから」

    ・それはセクハラではない……その後の「#SpeakingOut」

    ・「私はビンスに襲われた……」元・女性レフェリー“2度目”の告白


    ・ビンス・マクマホン不倫騒動、4人の女性と16億円の口止め料
     

    ――今日は中山さんにAEWで起きている内紛「CMパンクの乱」についてお聞きします。
    中山 フリーバーズの中山です。よろしくお願いします。
    ――アメリカでは大変な騒ぎになってるんですよね。
    中山 今週の初めから大騒ぎですね。トップレスラー同士のケンカ騒ぎということで。
    ――この事件が起きる前からAWEの雲行きがちょっと怪しいところはありましたよね。
    中山 この前もDropkickの記事で書かせてもらったんですけども、バックステージでレスラーたちの不満があるとかで、緊急ミーティングが開かれたんですけども。その数日後にこういう事件が起こってしまったんです。
    ――緊急ミーティングが開かれたあとに(笑)。今回の騒動の主役というか主犯はCMパンクなんですよね。
    中山 CMパンクですね。何が起きたかというと、9月4日のAEW特番『ALL OUT』終了後に記者会見がありまして。AEWは特番大会後のメディア記者会見は恒例なんですけども。そこでCMパンクがヤング・バックスら副社長に対して不満をぶち上げたんです。その後、ヤング・バックスと控室で乱闘騒ぎになってしまいました。
    ――日本やアメリカのプロレスでは、いわゆる体制批判はよくあることですよね。
    中山 そうですね。とくにCMパンクは「反逆のカリスマ」なんて言われてますし、WWEのときも体制批判で名を上げた選手ですし。
    ――ところが今回は一線を越えてしまったんですね。
    中山 そうですね。きっかけはアダム・ペイジです。5月の『ダブル・オア・ナッシング』の特番でパンクとやって負けた選手、元AEWのチャンピオン。アダム・ペイジがそのときのプロモーションで、CMパンクの気に障ることを言っちゃったんです。そのことをずっとパンクは根に持っていたんです。アダム・ペイジが何を言ったかというと、CMパンクに対して「アンタは働く者の権利云々と偉そうなことを言っていたけども、AEWではそれと正反対のことをやってるな」と。これはどういう意味かというと、コルト・カバナという選手がAEWにいるんですけども。もともとはCMパンクと大親友だったんです。でも、2人は仲違いしてしまいまして、CMパンクが「コルト・カバナをテレビに出すな」とか「試合に使うな」とか圧力をかけたんじゃないかっていうことを、アダム・ペイジは暗に匂わせたわけですね。
    ――ちなみにコルト・カバナはCMパンクがAEWに来る前からいるんですよね。
    中山 AEW初期の頃からずっと働いています。
    ――CMパンクがAEWに来てから、実際にコルト・カバナの出番は減ってるんですか?
    中山 コルト・カバナはテレビの試合に出ることは少なくて、YouTubeでやってるダークマッチに出てるんですけれども。CMパンクがコルト・カバナを排除したという噂が流れていたんです。アダム・ペイジが匂わせたことで、CMパンクがカチンときてしまった。コルト・カバナの名前を出すことがパンクにとってはタブー、禁句なんですね。
    ――親友だった2人はなぜ決裂してしまったんですか?
    中山 デビュー当時の大親友がなぜ揉めたかといえば、パンクがWWEをやめたあと、カバナのポッドキャストで、パンクがWWEに在籍したときに適切な医療処置をしなかったということで、WWEの専属医師クリストファー・アマン医師を猛烈に批判したんです。するとアマン医師が2人を名誉棄損で訴えたんですけども、パンクとカバナが勝訴。でも今度はカバナが「パンクは俺の弁護士費用も負担すると言ってたのに、払わなかった」ということで仲間割れ。カバナがパンクのことを120万ドルの賠償を求めて訴えるんです。
    ――それで絶縁ですか……。
    中山 その裁判自体は決着ついたかどうだかわからないです。パンクとしてはもうカバナの名前を聞くのも見るのもイヤになってしまったんですね。
    ――そういう危険な関係であることをみんな知ってるからこそ、何かCMパンクが圧力をかけてるという噂が流れやすいんでしょうね。
    中山 それでパンクいわく「その噂を流したのがAEW副社長だ」と。その副社長というのは、ヤング・バックスとケニー・オメガですよね。ただ、記者会見では名前は出さないんです。「副社長と呼ばれている無責任な連中たちが噂を流した」と。
    ――それって確証あるんですかね。
    中山 これも噂ですけれども、ヤング・バックスはメディアにそういう話をリークするようなことはいままでもしてきたと。たとえば新日本プロレスのバックステージの話がレスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーに伝わっていたりする。デイブ・メルツァーはその場にいないから、知ってるわけないじゃないですか。誰かがメルツァーに教えていたわけですよね。
    ――面白いのはAEW設立やコロナで外国人が来れなくなったりしてから、アメリカメディアの新日本のバックステージレポートは薄くなってるんですよね(笑)。
    中山 それはやっぱり外国人レスラーが教えていたということなんでしょうね。今回のCMパンクは名前を出さないで無責任な副社長だと言うんですよ。ここがまたCMパンクらしいんですけれども「レシーダにいる奴だ」って言うんですね。レシーダというのはカリフォルニア州レシーダという地名です。レシーダは昔、プロレスリング・ゲリラ(PWG)があった場所なんです。ヤング・バックスはPWGで活躍していた。プロレスを知ってる人がいれば「レシーダ=ヤング・バックス」ってすぐわかっちゃうんです。
    ――ヤング・バックスも「俺らのこと言ってんのね」ってなるわけですね。

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  • MMAシーン縦横無尽16000字!! シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク

    2022-09-21 18:35  
    180pt

    多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。(この記事は9月4日にニコ生配信されたものを編集したものです)


    【1記事100円から購入できる過去記事】・LFAだけが「UFCの登竜門」なんかじゃない
    ・平本蓮とRIZINの契約、井上直樹vs瀧澤謙太、PFLとベアナックルは美味しい?
    ・平本蓮vs安保瑠輝也消滅の内幕
    ・平本蓮vs鈴木千裕決定の裏側


    ――今日は月に1度のお楽しみ、シュウ・ヒラタさんのマシンガントークということで、シュウさんを今月もよろしくお願いいたします。
    シュウ よろしくお願いします!
    ――まずはなんといってもシュウさんがマネジメントする木下憂朔選手のダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ勝利、そしてUFCの契約ゲットおめでとうございます!
    シュウ これは本当に木下選手が頑張った結果ですよね。コンテンダーシリーズに初めて日本人が出て、しかも勝って契約が取れたことは日本の格闘技界にとってすごく大きいと思うんですよ。木下選手本人も言ってたように、これから同じの道を目指そうという選手が出てくれればいいなと思ってるんですけども。
    ――このタイミングでコンテンダーシリーズに入れ込めたのは運もありますね。そこはシュウさんの交渉術も大きかったんでしょうけど。
    シュウ 今シーズンのコンテンダーシリーズは10 週にわたって開催されますが、木下選手が試合をした大会には10人出て、そのうちの8人がアメリカ人じゃないんですよ。ロシアやブラジルの選手が出てる。コンテンダーシリーズは2~3年ぐらい前から国際化してたんですけど、UFCってヘタしたら選手の20パーセントぐらいがコンテンダーシリーズ上がりになってるんですよね。
    ――本戦契約はまれになっているわけですね。
    シュウ たとえば14勝無敗とか、昔だったら本戦契約できた選手が普通にコンテンダーシリーズに出てるのが現実ですね。
    ――8週目のコンテンダーズ出場10選手のプロフィールを眺めていたら合計84勝7敗。10人でたったの7敗ですからねぇ。修羅の国入国前の修羅の門が厳しすぎますよ!
    シュウ こういうと語弊があるかもしれませんが、ある意味で業界ナンバー2の実力を誇ってるのは、もしかしたらコンテンダーシリーズかもしれないですよね。1試合契約ですから、負けてもすぐにカムバックロードに繋がる試合を探すこともできますから、選手も契約的に出やすいんですよね。
    ――あとドラマ性も惹かれますよね。ローカルでは無双戦績の30歳前後の選手が人生を懸けて戦うわけですから。このチャンスを逃したら、もう……という。
    シュウ 本来ならば10戦ぐらいの若い選手の発掘が目当ての企画だったじゃないですか。今回の木下選手が出た回には、32歳の選手がいて。ダナ・ホワイトが「32歳の選手なんて本当は探してないけど……」って前置きしながら契約した。若くない選手でもチャンスが与えられる舞台にもなってるわけですよね。完全なファームシステムであり、入団テストみたいなもんです。
     これは前にも言いましたが、コンテンダーシリーズは本戦と差を付けるんで、ホテルのグレードも悪くて、UFCエイペックスにあるオクタゴンも見せてもらえない。たとえば日本だと試合前にケージチェックやリングチェックがあるじゃないですか。
    ――UFCはメインクラスの選手が大会中に会場入りするからケージチェックはしないんですよね。
    シュウ はい。でもコンテンダーシリーズは第1試合から全員集合して会場入りして控室で待機してますから、チェックさせてあげてもいいはずですよね。なにしろUFCのオクタゴンを初めて触るわけですから。でも、いきなり入って試合をやれってことなんですよ。で、オクタゴンのケージってじつは2つサイズがあるんですね。フルサイズケージとセミサイズケージ。試合をするエイペックスのケージはセミサイズになんです。だから木下選手からしたら「思ったよりちっちゃいな」と思うかもしれない。あとUFCのケージってそんなに高さはないんで「あれ、低いね」と思うんです。そういうところで変に慌ててほしくなかったから、試合1ヵ月前に撮影だけのためにラスベガスに呼ばれたときに延泊してもらって、UFC PIで練習してもらったんです。あそこにはフルサイズとセミサイズのケージが置いてあるから、ケージの感覚をつかんでもらいかったんです。
    ――そのへんの配慮もマネジメントの仕事なんですねぇ。
    シュウ ただ自分で手配したこと自体を忘れちゃって、試合後に木下選手に「どうだった? 初めてケージに入ってみて?」なんて質問しちゃって「シュウさん、PIで入りましたよ」って言われたんですけど(笑)。
    ――KOじゃなきゃ契約できないかも……というプレッシャーはあったんですか?
    シュウ いや、そんなことはないですよね。だって過去にはKOしても契約できなかった選手もいますし、負けても契約できた選手もいましたから。ダナやマッチメイカーのショーン・シェルビー、ミック・メイナードがよくに口にするのは「キラー」という言葉。UFCが求めたり、探してるのはキラーな選手なんですよ。
    ――キラーって何を指してるんですか? 
    シュウ どういう意味かというと、工藤諒司選手がPFLで戦ったイギリスのブレンダン・ラウネーン選手がいます。彼はコンテンダーシリーズに出て勝ったんですけども、契約できなかったんです。それはなぜか。3ラウンド最後の1分を切った時点で、テイクダウンを仕掛けて安全策を取った。そこが評価されなかったんですよ。実際にあれがダメだってダナやショーンに言われてました。それがUFCの評価なんですよ。最後の30秒だったらテイクダウンにいかないで、最後の最後までフィニッシュを狙うか、アゴを引いて、おでこでパンチを受ける覚悟で打ち合わないといけないんですよ。それがキラーなんです。
    ――日本にもプロレス格闘用語に「殺し」という言葉があるんですけど(笑)。やるか、やられるかの緊張感って伝わりますよね。コンテンダーシリーズのレベルだと勝つだけでも大変ではありますけど……。
    シュウ 木下選手も試合後に言ったんですけども「いままでやった選手の中でいちばん強かった。ぶっちゃけ少しナメいてた」と。過去の試合映像を見た感じだと、そんなに強く感じないし、打撃もちょっとヘタくそだなと思ったらしいんですけども。実際に戦ったら強い。
     木下選手はパンクラスのランキング1位で、もしかしたらチャンピオンになるかもしれない位置にいたわけですよね。その選手が「いままで一番強い相手だった」ということは、少なくともコンテンダーシリーズで契約を取れるかどうかのギリギリは、パンクラス、DEEP、修斗の中量級チャンピオンレベルなんですよ。
    ――正直、日本人ウェルター級であの選手に勝てる選手はそんなにいないですよねぇ。
    シュウ そうですよね。ボクは勝ったときこそ選手に水を差すのが役目だと思ってるから、木下くんには「悪いけど、今日勝ったのは最低レベルの選手と思ったほうがいいよ」って伝えました。これからはもっと強い相手との試合がずっと続く。右も左も上も下も強豪ばかり。茨の道が始まるってことですから。だって次の対戦相手は木下くんのことをガンガン研究してくるんですよ。ということは弱点狙いに対抗しなくちゃいけない。たとえばバスケや野球の世界でも、毎シーズンごとに何かしら新しい武器を備えてくるじゃないですか。大谷翔平だって100マイルのシンカーを突然投げるわけですよ。
    ――あれは秘密兵器過ぎますけど(笑)。野球は毎シーズン微妙にフォームを変えるくらいですもんね。
    シュウ MMAもそれだけ毎年進化してる。つまり木下選手も次の試合では新しい武器を備えなくちゃいけないんですよ。そうしないと相手がビックリしないじゃないですか。映像どおりだったらで戦いやすいですよね。たとえばテイクダウンの入り方ひとつにしても、パターンを増やさないといけないんですよ。
    ――今回の相手は青田買いというか、のびしろ込みでピックアップされた選手っぽいですもんね。
    シュウ そうですね。これまではミドルでやってて今回ウェルターが初めての試合なわけですから。でも、20歳なんですよ。
    ――とても20歳の風貌には見えない(笑)。
    シュウ 最近井上直樹くんにギャーギャー言ってるんですよ。彼はもう25歳ですからもう正念場だと。木下くんが21歳で、その対戦相手は20歳。若くて強い奴がどんどん出てくるんで、ボーッとしていたら取り残されちゃうよと。
    ――井上直樹選手のケガはどういう状況なんですか?
    シュウ ヒザのケガが完璧に治るまでに時間がかかってまして。組みも含めたフル練習も「今月からできるかな?」みたいな感じですけども。そこからつくり直しを考えたら、年内に試合できるのかなとか思っちゃいまして。けど、それももしかしたら厳しいかも?という状況なんです。だから、ボクは焦りのメールを送ったわけですよ、直樹くんに。
    ――なぜか堀口恭司のRIZIN復帰戦の相手は井上直樹なんじゃないかっていう説が流れてまして。
    シュウ ヘルシーだったら100パーセントやりますよ。UFC復帰を目指すためには最高の相手じゃないですか、堀口選手は。だけど、ボクがスコット・コーカーだったら、RIZINではやらせないですよね。
    ――アメリカン・トップチームもいきなりはやらせないですよね。そのへんのいろんな事情が絡み合っての金太郎戦だとは思うんですけど。
    シュウ 大きなディールになる有名外人選手は呼べない状況だったら、相手は限られてるじゃないですか。ケガしてる選手もいるし。そうすると、けっこう妥当なのかなと思いますけど。もちろん戦績だけをたら、「なんでアイツなんだ」っていうファンの意見もわかりますけども。でも、それはRIZINにかぎらず、ONEの中量級もそうじゃないですか。選手の駒が少ないから、なかなか試合が組めないっていう事情もあるんですよね。
    ――話を戻すと、ダナは木下選手にかなり期待をするコメントを寄せていますね。
    シュウ 厳しいことを言っちゃえば、ダナはあれくらいのリップサービスは毎週やってますからね。
    ――ホントに厳しい(笑)。
    シュウ そうやって厳しいこと言っちゃいますよ、ボクは。
    ――たしかに今年のコンテンダーズ回の目玉はレスリングエリートのボー・ニッカルや、17歳のラウル・ロサス・ジュニアですよね。
    シュウ そうやって目玉は他にいるんですよ。
    ――その木下選手は練習拠点をさっそくアメリカの移すんですよね。
    シュウ 元サンフォードMMA、いまのキルクリフファイトクラブです。佐藤天選手がいるところですけども、試合前から移籍は決めてました。じつをいうと、木下選手はABEMAのMMA留学で決まってたんですよ。だからコンテンダーズがなくてもアメリカに来る予定だったんですけど。今回はUFCと契約できてビザもあるから完全移住できるんです。ビザの関係で途中で日本に帰ってくる必要はないんですよね。
    ――来年のコンテンダーシリーズに向けて日本人選手も目標ができましたね。
    シュウ コンテンダーシリーズは毎年夏にやりますから、4月や5月ぐらいには出場が決まるわけです。そこまでにいい戦績を残していれば出場の可能性があるってことですよね。それプラス、PFLのチャレンジャーシリーズが来年の2月からある。ボクはそこを目指してもいいんじゃないかと思うんですね。MLBでいえばヤンキースに行けないんだったら、レッドソックスでもいいじゃんみたいな感じですよ。もったいないですよ、稼げる場所がいっぱいあるのに。UFCを目指してそれがダメだったら、ぶっちゃけ他の団体でチャンピオンになったほうがいいですよ。そこでいい戦績を残してUFCを狙ってもいいですし。ヤンキースに入れないからって、拘ってAAやAAAとはならないですよね?
    ――ファームにこだわる意味ないですね。
    シュウ 日本でいえばMLBと契約できないからといって、社会人野球には行かないじゃないですか。でも、UFCにこだわりすぎてチャンスを逃している日本人選手はいますし……そこまで下げちゃダメだし、本当に気付いてほしいです。日本人に強い選手はいっぱいいると思うんですけど、そういう勘違いがホントにもったいないと思って。
    ――たとえばPFLでいえば、あまり実態をよく知らないから現実味がないんだと思いますね。
    シュウ ボクのところにいろんな人からお叱りのDMがくるんだけども(笑)。たとえば「PFLなんかで小銭稼いでるよりはいいだろ」みたいな内容。「PFLが小銭って言える?」と思いますよね。
    ――優勝したら100万ドルだし、ファイトマネーもUFC並ですよ! UFC以外にもいろんな選択肢があるっていうことですよね。
    シュウ そうなんですよ。ジャンさんとかマスコミの方にこういったら失礼かもしれないけど、日本人選手が出ない海外の大会は取り上げないじゃないですか。
    だから、こちらの市場がすべて正確に伝わってないということですよね。
    ――PFLに関していえば、シュウさんの配信がいちばん詳しいし、熱がありますね(笑)。
    シュウ いまの時代は翻訳機能も優れてるわけだし、調べようと思ったらなんでも調べられるじゃないですか。ジムのオーナーやコーチも調べればいいだけのことであって、マスコミばっかりのせいじゃないと思うんですよね。ボクはなるべく選手に1円でも多く稼いでほしいですから。そのためにはいろんなことを必死で調べますよね。
    ――次の話題です。RIZINがハワイで記者会見を開きまして、シュウさんがマネジメントする平本蓮選手がメイウェザーの通訳として大暴れしました(笑)。
    シュウ ボクのところにも多くのファンから「何をやってるんだ!」「すごくかっこ悪い」とかDMでお叱りの声をいただいております(笑)。
    ――ガハハハハハハハハ!
    シュウ 前にも言ったことありましたけど、マネジメントといってもボクは選手に好きなようにさせてるんですよね。
    ――団体との交渉や練習先の確保、試合の際に付添なんかはするけども。
    シュウ この記者会見のくだりに関しても、初めはZOOMでRIZINさんとも話してて。最後の最後の細かいことは平本くんの好きなことやりゃあいいよって投げたんですよ。正直に言います。なんであの通訳がいまの世代の子に受けるのか、正直ボクはわかりません(笑)。
    ――ジェネレーションギャップ(笑)。 
    ・マネジメントから見た平本蓮セルフプロデュース
    ・神龍誠の今後
    ・ROAD toUFCのバンタム級トーナメントがシャッフルされたズンドコな理由
    ・アジアの○○でUFC開催へ?
    ・ニューヨークの平田樹と山本アーセン
    ・「朝倉未来選手のことは嫌いではないです」……などなど16000字の大ボリュームインタビューはまだまだ続く

    この続きとメイウェザー、木下憂朔、チャーリー柏木、天龍夫人、ファンキー加藤……などの9月更新記事が600円(税込み)でまとめて読める「12万字・記事14本」の詰め合わせセット」はコチラ
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  • 煽りに「根回し」は必要なのか?

    2022-09-20 14:41  
    130pt
    この記事は矢地祐介vsXを語ったDropkickニコ生配信を記事にしたものですが、原型を留めていないどころか、インタビュー形式となっています(語り:ジャン斉藤)【1記事¥110から購入できるバックナンバー】・新生UWF解散・至近距離の真実……冨宅飛駈15000字インタビュー
     
    ・いいキ◯タマを持っていたRIZIN大晦日15000字大総括/RIZIN広報・笹原圭一
    ・世界一過激な格闘技で稼ぐ男 渡慶次幸平……血とカネとラウェイと・沢村忠から天心vs武尊まで…キックボクシングの始まりと、その光と影■細田昌志☓高崎計三

    ――超RIZIN&RIZIN38で最終調整中だった「世代対決カード」が結局流れちゃったみたいですね。
    斉藤 矢地祐介選手がツイッターやYouTubeで内情をギリギリまで明かしてますけど、矢地選手絡みの試合で、かなりの好カードだったんですよ。「いつ発表するんだろう?」と待ってたんですけど。
    ――詳しくは矢地選手のツイッターやYouTubeを見てもらうとして、相手のヒントは散りばめられていますね。
    斉藤 あそこまでヒントがあると答えを言ってるようなもんですけど……ちなみに意味深な引用RTをしていたグラント・ボグダノフがその正体だと思われてるけど、まったく違います。ボグダノフ選手はこれまで2度もRIZINに出ているし、べつに揉めようがない。
    ――ボグダノフはRIZINで勝ったときに「サトシ、逃げるな!」と宣戦布告した柔術家ですね。

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  • RIZINに外国人を取り戻す■RIZIN海外事業部・チャーリー柏木信吾

    2022-09-17 08:53  
    180pt
    RIZIN海外事業部・柏木信吾10000字インタビュー! 海外MMA団体の躍進とコロナの影響により招聘しづらくなっている外国人問題を語ってもらいました!【1記事から購入できるバックナンバー】・【チャーリー徹底解剖】RIZIN海外事業部・柏木信吾12000字インタビュー・LFAだけが「UFCの登竜門」なんかじゃない■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ・日本人ヘビー級の切り札が語る世界戦略!! スダリオ剛はやっぱりヤバイ!
    ・堀口恭司はなぜRIZINに帰ってきたのか
    ――まずはRIZINハワイ会見お疲れ様でした!
    柏木 ……そんなこと、もう忘れちゃいましたよ。人間はツライ記憶を頭から消し去るという自己防衛本能がありますからねえ。
    ――ハハハハハ! やっぱりメイウェザーが出席するとなるだけでも大変なんですね。
    柏木 今回はとくにヒドいんです! 海外チーム3名が現場で孤軍奮闘ですよ!
    ――あれをたった3人で!
    柏木 本来なら笹原(圭一・RIZIN事業局長)さんも「ハワイに来い」と言われていたのに、頑なに拒否してましたからね(笑)。「パスポートの期限が……」とか「ワクチン証明が……」とかゴニョゴニョ言って。
    ――ヒドい言い訳(笑)。クビにしましょう。
    柏木 何がなんでも行きたくないというのが全面に出てました(笑)。まあ、その気持ちはよーーーくわかりますけどね。ボクは、一番最初にその白羽の矢が当たってしまったので(苦笑)。【編集部より】最近の世の中はこの手のシャレというかジョークが通じなくて「仕事を放棄するとは何事だ!」と笹原さんにお叱りの声をぶつける方がいらっしゃるので、念のため笹原さんの言い訳インタビューもお読みください。堀口恭司再生トーナメントが始まります■笹原圭一RIZIN広報

    ――それだけ苦労してハワイ会見を強行したのは、やはりRIZINの海外進出の足がかりにしたいという狙いがあったからなんですか?
    柏木 まあ、海外進出というよりは、もう連れてくるだけでいろんな人が注目してくれるフロイド・メイウェザーと仕事をするわけなので。だったらメイウェザーを利用して海外に向けたバズるような宣伝をやりたいというのが一つですよね。
    ――国内外問わず、とにかく話題になるように。
    柏木 これまでのRIZINは、普通の会見をやって、大会やって……というテンプレートで淡々と進めていく感じがありましたが、やっぱり攻めのプロモーションが必要なんじゃないかと。ハワイ会見は、そういう話から始まりました。ズバリ、そこが榊原(信行)社長の言う「ブレイキングダウンに学ぶところ」というか。会見全体をバズらせるというよりも、たとえば会見の中の5秒がバズるだけでいいんですよ。今日のRIZIN.38の会見のように、30分の会見を淡々とやって1万3000人が見てましたという平均値が高い会見よりも、平均値が低くてもいいから突き抜ける瞬間が5秒でもあればという、その発想ですよね。
    ――格闘技の会見で1万3000人も見ているのも異例なんですけど、さらに上を目指すと。
    柏木 そのために山場をつくって、しっかりバズってくれれば、そこが切り取られて何百万回も再生されていく。だから、ハワイ会見の目的はその2点ですよね。メイウェザーの有効活用と、攻めのプロモーションです。
    ――平本蓮選手の割り込み通訳もあり、日本ではけっこう話題になりましたが、現地の反応はどうだったんですか?
    柏木 向こうの反応は……まあ、軽くウケてはいましたけど、平本選手のTシャツに不満が噴出してましたねえ(苦笑)。
    ――あ、何か英語で書いてましたよね?
    柏木 「Who is F◯◯kin' MMA Beginner」、つまり「この中でMMA初心者は誰だ?」と。それをメイウェザーの味方についている彼がメイウェザーの後ろで着ているわけですよ。だから、メイウェザーの仲間内からは「なんなんだ、あのTシャツは!」と。
    ――ハハハハハハ! それは誤解されても仕方がない(笑)。
    柏木 というか、そもそも会見で「F◯◯k」と書いてあるようなTシャツ着てくるなという話なんですけどね(苦笑)。
    ――ごもっともです!(笑)。
    柏木 でも、逆にどうでした? あの会見の印象としては。
    ――いや面白かったですけど、もっとハワイ感を感じたかったなというか。メイウェザーの用心棒が朝倉未来選手を突き飛ばしてましたけど、それもビーチや海でやったりとか。
    柏木 「わざわざハワイでやったのなら……」ということですよねえ。もちろんやりたいことはたくさんあったけど、やっぱり自分のブランディングにこだわりを持っている人たちがあれだけ集まったわけですから。たとえばボクらのほうで「こういう会見やろうぜ」「いいね、それでいこう」となっても、メイウェザーに「NO」と言われたら終了じゃないですか。
    ――メイウェザーのことだから急にビーチで会見はやりたくない、とか言い出しかねないですし。
    柏木 そのメイウェザーは会見に遅刻してきましたし(笑)。「向こうから歩いてきてます」というあいだにも会見の進行が変わってますからね。まさに孤軍奮闘ですよ。
    ――あと、現地ではトライアウトも行われていましたよね。
    柏木 トライアウトはエンセン井上さんがもの凄く動いてくれて。だから、映像が入るか入らないかとかに関わらず、最終的にはちゃんとしたトライアウトとして着地させられました。ハワイの選手は基本的にレベルは高いですから。そもそもハワイアンの選手は好戦的なので。闘争民族というか、そういう遺伝子を持ってるファイターたちなので迫力もありますよ。トライアウトにはマックス・ホロウェイも来ていて、彼のジムから2名出たりしてましたね。
    ――その中から何名かはRIZINに上がる可能性も?
    柏木 今回トライアウトをやったことによって、選手たちもある程度見ることができましたし、最終的に9人合格したんですけど、全員参戦できるかどうかは別にして、ハワイ大会のアンダーカードの選手だったり、ある意味、片側の選手は確保できているので、ハワイでRIZINはやりやすいのかなと思ってます。
    ――1年後のハワイ大会に向けて着々と動いているという。
    柏木 運営としてはもう動いてます。今回、ハワイ州の上院議員であるグレン・ワカイさんという方ともお会いして、彼がスポーツ推奨というか、スポーツを通じて経済効果、経済発展を目指すという政策を全面に出している方なので、今後RIZINがハワイに来ることによる効果みたいなことを話したら、「ぜひ、来てほしいしそのための協力はする」と。だから、そういう意味では今回の動きの中でも収穫はあったと思います。
    ――以前、ベラトールがハワイ大会を開催したときに現地の観光局からかなりサポートがあったという話もありました。
    柏木 まあ、観光局というのはある程度の予算を持ってますから。そこを使ってというのは当然あります。だから、ベラトールともうまく話してスケジューリングしないと、そこの取り合いになっちゃうのはマズイですから。その点、今回はスコット・コーカーもハワイに来てくれたので、そこはちゃんと話はできたんですけども。
    ――そもそも、ハワイはベラトールの“島”ということですもんね。
    柏木 ハワイはUFCがアプローチしたけど開催はせず、ONEもアプローチしたけど開催せず、ベラトールが来てうまくやったという感じなので、そこにボクらが入っていくとなると、やっぱりうまく調整しないと。
    ――ハワイ開催というのは、運営側にとってはけっこうやりづらいものなんですか?
    柏木 ハワイやりづらいですよ(しみじみ)。やっぱり島国なので、みんながみんな仲が良さそうなんですけど、そうじゃない何かもあったりして。あとは、今回会見をやるにあたっていろんな業者さんに発注しましたけど、当然“外地プライス”というか。
    ――お高いわけですね。
    柏木 「たっけー!」って感じです(苦笑)。まあ、そこも含めて調整は必要ですよね。
    ――ところで、先ほどトライアウトの話もありましたが、RIZINに参戦する海外選手って魅力的な選手が多いなという印象で。
    柏木 ああ、ありがとございます。
    ――今回のスーパーアトム級トーナメント参戦選手も、凄く印象に残る選手でしたよね。
    柏木 たしかに、彼女たちはいい選手でしたね。ボクとしてはちょっと時期が早かったですけど。
    ――そういう選手というのは、どういう感じで見つけてくるんですか?
    柏木 それは階級によってもいろいろと変わるんですけど、たとえば今回のスーパーアトム級って世界的にもそんなにやってるイベントが少ないですよね。ボクが知っているかぎりでは、RIZIN、ONE、インビクタと、あとは最近カナダに新しくできたPAWCという団体があるんですけど、ラーラ・フォントーラなんかはそこのチャンピオンなんですよね。
    ――ああ、なるほど。
    柏木 なので、やっぱり日々のリサーチと、アトム級をやってる団体のマッチメーカーともつながるようにしています。あとは、ストロー級でやっている選手のマネジメントに「49キロまで落とせない?」というような交渉もしますね。そのほか人気の階級に関しては、もういろんなマネジャーとつながるようにしていますし、自分の中で選手のグループ分けがあって、ちゃんとMMAで強い選手グループ、打撃や寝技など一芸が光る選手グループ、あとは成長過程の選手の情報も持っておくという。
    ――要は、特定の日本人選手を出さなきゃいけないときに、その選手に当てる選手としていろんな情報を蓄積している、と。
    柏木 そうです。その中で、やっぱりボクとしては強い選手を世界中から探してくることがモチベーションにつながりますし、だからボクはグランプリが凄く好きなんですよね。ただ単に強い選手を呼んできて、日本で試合してもらうことができるので。そこで、結果としてグランプリに参戦した選手の中から世界に通用する選手が出てきてくれているというのは、ボクの中では一つの答えというか。トフィック・ムサエフ、イリー・プロハースカ、マネル・ケイプ、あとはカリッド・タハもUFCに参戦していますし、女子でいえばマリア・オリベイラもUFCで戦っていますから。やっぱり、グランプリに出た選手でUFCやベラトールに参戦している選手は多いので、それは非常にうれしいですよ。
    ――ちなみに、朝倉海選手と沖縄でやるはずだったヤン・ジヨンも柏木さんですか?
    柏木 そうです。ボクですね。
    ――いま世界のMMAのレベルが上がっているからかもしれないですけど、普通に強かったですよね。
    柏木 いい選手ですよね。とはいえ、ちゃんとやったら朝倉選手が地力勝ちするだろうなとは思います。
    ――そういう意味では、今回のラーラ選手もアナスタシア・スベッキスカ選手も、あと2~3年やったらビッグプロモーションと契約しそうだなという絶妙さもありますし。
    柏木 もちろん、そこを狙ってピックアップしていますね。というか、本当はボクもあと1年ぐらい待ちたかったんですよ。ただ、ラーラなんかはこれで1年ぐらい待っていたら、どっかのタイミングでコンテンダーシリーズに出るだろうなと思ってましたし。いまのUFCはメジャー、マイナー、トリプル、4軍ぐらいまでできているじゃないですか。こっちも早めに契約しないとすぐに持って行かれてしまうんで。それこそ、ラーラはRIZINに上がらなかったらコンテンダーシリーズでほぼ決まりのような選手だったので、今回勝っても負けてもRIZINで育てればいいかなという気持ちがありました。
    ――いまRIZINで試合を見られるのは貴重かもしれない。
    柏木 アナスタシアに至ってはIMMAFの世界チャンピオンですからね。いまのIMMAFってどんどん大きくなっていて、レベルがめっちゃ上がってきてるんですよ。もう各国に責任ある組織があって、いま150カ国以上が参加しているんですよ。・ベラトール、ONE、PFL…脅威的すぎる海外団体の資金力
    ・外国人選手がウケるのは4回目から説
    ・コロナ危機とPRIDE幻想の消失
    ・RIZINは「下町ロケット」……などなどインタビューはまだまだ続く!

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  • 【無料公開】ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム/ジャン斉藤

    2022-09-15 16:36  
    武藤敬司の引退興行が2月21日に東京ドームで開催されることになった。「名前と数字の語呂合わせでリングサイドは610万円。スペース・ローンウルフ時代の入場で被っていた610ヘルメットの特典付きはどうだろう?」などと妄想するまもなく、まだ9月だというのに50万円のリングサイドは完売。天才レスラーの引退興行の大成功は約束された滑り出しを見せている。
    俗に言うニッパチ(2月・8月)は商売をするうえで鬼門とされてきた。何かと出費がかさむ年末年始明けの2月と、暑さのため外出が憚れる8月は、市井の人々はお金を落としづらいというわけだ。その俗説を覆したのは新日本プロレス真夏の祭典8月のG1クライマックスだが、プロレス格闘技の東京ドーム興行が2月に行なわれたのは一度だけ。その唯一の東京ドームが1990年2月10日「'90 スーパーファイト in 闘強導夢」だった。天心vs武尊にも引けを取らないほどの盛り上が
  • 朝倉未来vsメイウェザーはなぜコア層から失敗が望まれてしまうのか

    2022-09-13 23:36  
    150pt
    この記事は朝倉未来vsメイウェザーを語ったDropkickニコ生配信を記事にしたものですが、原型を留めていないどころか、インタビュー形式となっています(語り:ジャン斉藤)【1記事¥110から購入できるバックナンバー】・朝倉兄弟とYouTube論■菊地成孔
    ・18年ぶりに帰還! “魔物”が棲む東京ドーム大会総括■RIZIN広報・笹原圭一
    ・和術慧舟會創始・西良典「総合格闘技がなかった時代の話をしよう」
    ・日本レスリング&MMAの功労者・木口宣昭先生を語ろう■朝日昇
    斉藤 先日シュウ・ヒラタさんがDropkickの配信で朝倉未来選手のことを語ったんですが、本当に過激で……。後日書き起こしを載せますけど、Dropkickがクローズドメディアでホントによかったですよ……。
    ――オープンにしていたら大炎上しかねない。
    斉藤 伏せ字にしたほうがいいのかなあ。まあボクが言ってるわけじゃないから構わないんだけど、「ジャン斉藤の意見ではない」と受け取ってもらえないのが世の中というものじゃないですか。
    ――聞き手も共犯だろうってことですね。
    斉藤 基本的に取材のときは頷いてるだけだし、ときおりトスを上げるだけなんですよ!(責任回避)。 「じゃあオマエは朝倉未来をどう見ているんだ」って話なんですけど、まずメイウェザーvs朝倉未来は楽しみです! 最近、皇治vsメイウェザーのボディガードを「楽しみ」とツイートしたら「ジャンさんのNG基準が知りたい」というリプがきましたが、ボクはなにしろボブ・サップvs大砂嵐を世界でもっとも評価した男ですからね。
    ――全然自慢できる話ではないけど。
    斉藤 もちろんメイウェザーvs朝倉未来の「楽しみ」と、ボブ・サップvs大砂嵐の「楽しみ」と、天心vs武尊の「楽しみ」と、アデザニヤvsペレイラの「楽しみ」と、GLEATのMMA部門の「楽しい」の意味合いはそれぞれ違うんですが、RIZINはいまのところ「あのメイウェザーとあの朝倉未来が戦う!」だけしかファンに提示できてないと思うんですね。天心vs武尊のようにじっくり煮込まれてはなくて、超高級食材をとりあえず鍋にぶち込んだ感じ。
    ――とくにストーリーがないからマニア方面からは「乗れない」という声が多いと?
    斉藤 だったら乗らなきゃいいんですけど、RIZINのカード構成ってメイン以外にも気になるカードは組んでますから「こっちは興味がないけど、あっちは見たい」というケースがよくある。ときには何か損したかのような感情も生まれがちだと思うんですね。
    ――実際に最近のRIZINは記者会見をやるたびに荒れますね。
    斉藤 いつなんどき会見が燃えるかといえば、これは昔からDropkickの配信でも説明してたんですけど、RIZIN記者会見という場自体がエンタメになってるんですよね。「いつ会見があるのか」「金太郎出せ!」「何が発表されるのか」「配信されない榊原さんの囲みで何か話されたのか」「思ってたやつと違う!」「金太郎出すな」……会見後に選手や関係者のSNSやYouTubeなんかの感想がガソリンにもなっていて。
    ――変な話、プロレス格闘技の試合配信より視聴者数が多かったりしますね。
    斉藤 非日常空間を楽しむ……まあ柳田國男的にいえば、いわゆる「ハレ」の場ってやつですよね。

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  • 扇久保さん、この扱いに本当に納得してるんですか?

    2022-09-11 19:45  
    150pt
    RIZIN38でキム・スーチョル戦が決まった扇久保博正インタビュー!3度目の堀口恭司戦はあるのか?(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・ライフ・イズ・ビューティフル!! 扇久保博正“優勝記念”インタビュー
    ・強くてかわいくて極めれる17歳JK柔術家!!  須田萌里インタビュー
    ・LFAだけが「UFCの登竜門」なんかじゃない■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ・「すべらせろ!」と叫んだセコンド山田武士が明かす「桜庭和志vs秋山成勲の真相」
    ――扇久保さんが出場する同じ大会に堀口恭司選手が復帰しますが、その対戦相手が金太郎選手だったことが賛否あります。RIZINバンタム級ジャパンGPを優勝した扇久保さんではなかったことについて、先ほどの記者会見で「あまり気にしてない」とおっしゃってましたけど……本当のところはどうなんでしょうか(笑)。
    扇久保 いや、マジで気にしてないんですよ!(笑)。――誰にも言いませんから、本音をお願いします。扇久保 ホントですよ(笑)。今回のことに関しては、さっきも言ったんですけど、もともと7月31日のRIZINでキム・スーチョル戦が決まってたんです。
    ――扇久保さんがケガをしてたことで今回の9月に流れたと。
    扇久保 堀口選手が帰ってくるという話もまったく聞いてなかったんで、堀口選手のことなんてほとんど考えてなかったです。復帰する話を聞いてもそんなには気にしなかったっすね。「誰とやるのかな?」ぐらいでした。
    ――スーチョル戦を変えてでもやりたいというふうには思わなかったんですか?
    扇久保 べつに思わなかったなあ。そこはスーチョル戦が決まっていたことが大きいと思います。
    ――相手が金太郎選手だったことはどう思われますか?
    扇久保 ……なんか面白そうだなと(笑)。
    ――ハハハハハハハハ!ひとりの視聴者として。
    扇久保 普通に面白そうだなって思いましたし、格闘技ってどうなるかわかんないっすからね。それにボクは堀口選手と2回やってますから。3回目となると、なんて言えばいいのかな……。
    ――それなりのシチュエーションがあるべきだと。
    扇久保 ファンの人も「見たい!」と思えるような……だって金太郎選手に決まる前は、逆に俺が批判されてましたからね(笑)。「扇久保なんか見たくねえ!」みたいな。
    ――ハハハハハハハハ! 「3回目はもういい」と(笑)。
    扇久保 そうなんですよ(笑)。ツイッターのDMなんかもきちゃって「3回目はやらなくていい」と。
    ――まだやるとも決まってもないのに(笑)。
    扇久保 そうそうそうそう。「見たくない」って知らないよって。金太郎選手で決まったら今度は「なんで扇久保じゃないんだ!」ってなるし、大変ですよ(笑)。
    ――ファンは良くも悪くも勝手ですね(笑)。しかし、同じ相手と3回戦うって考えすぎちゃうことってあります?
    扇久保 3回目なんで逆に考えないんじゃないですかね。それこそ全部出し切るみたいな。逆に堀口選手はイヤでしょうね。というか、やりたくないんじゃないですか。
    ――まあ2回勝ってるだけに。
    扇久保 やっぱり3回目となると周りの声も重要じゃないですか。「もうオギちゃんしかいねえな!」ってみんなが言ってくれるようになって、やるのがいちばんですよね。
    ――ところで大晦日試合後のリング上にも上がられた 京香さんと結婚式を挙げられたそうですね。
    扇久保 楽しかったです! めちゃくちゃ楽しかったですけど、疲れました。
    ――お祝いの質問としてはどうかと思うんですが、2回目の結婚式ってどうなんですかね?
    扇久保 ハハハハハハ。相当、気合が入りましたね。今度こそ失敗しないように心から思いました。そしたら、なんか泣けてきました(笑)。
    ――ボクもバツイチなので共感できます! いつくらいにこの日に式を挙げようと決めたんですか?
    扇久保 3月頃には9月3日に結婚式は決まってたんで。
    ――その前後にRIZINの試合があるかもしれないですよね。そういうのって「結婚式があるかもしんないんですけど、大会スケジュールはどうなってますか?」とかRIZINに確認するもんなんですかね。大きな声では言えないですが、RIZINはギリギリまで何事も決まらないイメージがあるので(笑)。
    扇久保 じつは3月の時点で7月30日のRIZINに出ることは決まってたんですよ。
    ――RIZINらしからぬ早さ! 

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  • 【こじらせ武藤敬司】ファンキー加藤インタビュー「プロレスに青春ごと救われました」

    2022-09-09 18:47  
    150pt

    プロレスで人生をこじらせた方々に深く語ってもらう「こじらせ」トーク。今回はミュージシャンのファンキー加藤さんが登場! 来春引退する武藤敬司について!(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できる「こじらせU系」バックナンバー】・前田日明を信じ、前田日明に失望したU世代の愛憎■小説家・樋口毅宏

    ・ハードヒット王・和田拓也「田村潔司に習っても強くなれない」・黒いパンツのプロレスラー中村大介「“UWFごっこ”にはしたくない」

     ・【こじらせU系・第4弾】中井祐樹「サンキューUWF」・関根“シュレック”秀樹「Uインターが新日本に負けるとは思わなかった」・高田延彦という最強の空洞■小説家・樋口毅宏・日本が誇る漫画家・イラストレーター 寺田克也「人間を超える瞬間を見たい」
    ――今日はファンキー加藤さんに来春引退する武藤敬司選手を中心にお話をうかがいます!
    加藤 よろしくお願いします!
    ――それにしてもプロレスグッズが充実してますね(笑)。
    加藤 ありがとうございます(笑)。音楽である程度、メシが食えるまではずっと貧乏生活だったんで。買いたくても買えないプロレスグッズばかりだったりのが、たがが外れたかのように一気に買いそろえて……。闘道館も毎日メールが届くようにしてて、その日のラインナップが発表されたと同時に全部チェックしてます。
    ――最高のプロレスファンライフですね(笑)。加藤さんは本アカウントとはべつにプロレス関連アカウントをつくっちゃうくらいですし。
    加藤 やっぱりプロレスに興味のないフォロワーもいたので……。
    ――ファンキー加藤は好きだけど、プロレスネタはちょっとという(笑)。いつぐらいからのプロレスファンなんですか?
    加藤 もともと格闘技が好きな家系だったんです。親父やおじいちゃんも、それこそ相撲、柔道、ボクシングが好きだったし、もちろんその中にプロレスがあって。それで小学生のときに町内会の廃品回収のお手伝いをしていたら、『プロレス・スターウォーズ』が全巻捨てられていて。
    ――みのもけんじ先生の怪作ですね。
    加藤 全巻もらったんですけど、『キン肉マン』や『北斗の拳』を楽しむような感覚で読みました。そうしたら漫画の世界だけだったはずなのにテレビでプロレスは実在している。そこで衝撃を食らっちゃいましたねぇ。アンドレ・ザ・ジャイアントのでかさだったり、ロード・ウォリアーズのバイオレンスさは漫画の世界だけじゃないんだと。
    ――でも、漫画と実際のプロレスってまた違うじゃないですか。
    加藤 違うんですけど、小学生目線でいうとそんな大差なかったですね。そこまで脚色されてるような感じもなかったし……。
    ――そこまで深くは考えずに楽しめたというか。漫画は面白いし、プロレスも面白いから、そこの整合性は関係ない。
    加藤 そうですね。ボクには1個上に兄貴がいて、1個下に弟がいて、3人兄弟の真ん中なんですけど。兄貴も弟もプロレス好きになって。兄貴は全日派なんです。自分は新日派で、弟はUWFが好き。
    ――見事に割れてますね。
    加藤 だから兄弟間でのイデオロギー闘争も激しくて。あたりまえのようにプロレスごっこするんですけど、まったくかみ合わず。団体のカラーが違うだけで、こんなにもプロレスごっこがうまくいかない。「これはいったいなんなんだ……」と考え込んじゃうくらいプロレスと触れ合うような環境にはありましたね。
    ――加藤さんが新日好きになったのは何がきっかけなんですか?
    加藤 ボクは闘魂三銃士世代なので、武藤さんが凱旋帰国したNKホールが……。
    ――伝説のIWGPタッグ選手権(1990年4月27日/橋本真也&マサ斉藤vs武藤敬司&蝶野正洋)。
    加藤 あの試合あたりから本格的にプロレスにのめり込みましたね。蝶野さん、橋本さんも好きだったんですけど、子供の自分には武藤さんが断トツでカッコよくて。
    ――あの凱旋試合は衝撃でしたねぇ。その前はそこまで熱中してなかったんですか?
    加藤 いや、熱中はしていたんすけど。ぶっちゃけ猪木さん、馬場さん、長州さん、鶴田さん、藤波さん、天龍さん……たちは、子供心におじさんに見えていたんですよね。
    ――ああ、わかります。洗練されたプロレスではなかったですね。
    加藤 自分とはちょっと遠いところにあった。だけど武藤さんの凱旋試合はそれまでのいわゆる昭和のプロレスとは違ってスタイリッシュでカッコよく見えたんです。
    ―― たとえば猪木さんとマサさんの巌流島や8・8猪木vs藤波のすごさはいまになればわかるんですけど、当時のボクにもひじょうに食べづらさがあって。
    加藤 たしかに小学生の自分にはわからない世界だったところはありますね。そこで武藤敬司というカッコいいお兄さんたちが織りなすプロレスにハマっていった。ひよこが初めて見たものを親と思うみたいな感覚で、ボクにとってのプロレスは世代的に闘魂三銃士と四天王、なかでもとくに武藤さんの存在は大きいってことですね。
    ――スター性では武藤さんがぶっちぎりしたけど、ストロングスタイルを受け継いでいるのは橋本真也という位置づけでしたよね。
    加藤 三銃士の中では強さは橋本さんが頭ひとつ抜けてたかなという感じでしたね。
    ――闘魂三銃士がブレイクした91年の第1回G1クライマックス。そこで優勝した蝶野さんが2人に追いついて。あのとき会場には行かれました?
    加藤 会場はまだ行けてなかったです。ボクは当時『週刊ゴング』を愛読していて。『週プロ』にはSWSが載ってなかったからという理由なんですけど。
    ――『週プロ』はSWSに取材拒否されてましたね。
    加藤 2冊も買えるほどお小遣いもなかったんで。あの頃はどんな試合もテレビで放送するのはだいぶあとでしたし、いまみたいに配信なんかもなかったですから『週刊ゴング』のレポートで結果を知って。あと『週プロ』編集部の電話サービスですね。
    ――なつかしい(笑)。
    加藤 「何分何秒、どっちの勝ち」とテープに録音された声を聞いて。「えっ、蝶野が優勝したの?」みたいな。
    ――決勝の組み合わせって事前に知ってました? 
    加藤 それも知らなかった。
    ――ですよね。決勝当日に橋本さんと蝶野さんが決勝進出決定戦をやって、武藤さんが決勝で待っていた。事前に知っていれば「どう考えたってハンディのない武藤が勝つだろう」って思っていたところに……。
    加藤 それは俺も思いました。あの第1回G1のインパクトは、よりプロレスにのめりこませる、きっかけをつくってくれたというか。あとから映像で見ると、最後はちょっとかたちの崩れたパワーボムで、蝶野さんが3カウントを取っちゃうところにもすごいリアリティーを感じましたし。
    ――第1回G1って大半の試合はテレビスルーだったから、より伝説の度合いが増したところもありますよね。武藤さんがベイダーを倒した試合もすごかったし、あのG1から座布団投げが禁止になるくらいの盛り上がりで。
    加藤 ホントに面白かったのでボクは中学校1年生ぐらいのときから、プロレスラーを目指したんですよ。ボクは好きになるとすぐ見る側からやる側に立ちたくなって。小学校のときは漫画家になるってことで、ジャポニカの自由帳にずっと漫画を描いてたんですけど。中学校のときからボクはプロレスラーになると。見よう見まねのいわゆるライオン式のプッシュアップを毎日続けて、中2ぐらいのとき100回できるようになったんですよね。中学校は野球部だったんですけど、野球はそこまでのめり込まず。野球の練習を抜け出して、陸上の幅跳びの砂場でプロレスごっこだったり、ローリング・ソバットやドロップキックの練習をしてました。プロレスラーになりたかった人生なんですよ。ボクは中学校のとき音楽も好きだったんで、プロレスラーかミュージシャンかの2択でした。
    ――プロレスラーを目指したらどうなってたのかと思いを馳せるわけですね。
    加藤 自分がレスラーだったらどういうふうになっていたか。新日の野毛道場で入門して、暗黒時代に大量離脱して、もしかしたらドラディションに移籍していたかもな、と(笑)。
    ――そこまで想像しちゃうわけですね(笑)。あの当時はUWFや四天王プロレスも元気だったから、プロレスというジャンルの入り口がたくさんあって。
    加藤 いまほど団体数は多くないけど、ルチャから格闘系プロレス、デスマッチまでありましたもんね。ボクはみちのくプロレスも身近に感じましたね。170センチ代のレスラーが多かったんで、「新日、全日ちょっと無理だけど、俺、みちのくプロレスかな」みたいに考えたりもしてましたもん。
    ――武藤さんはグレート・ムタというもうひとつの顔を見せていきますよね。
    加藤 グレート・ムタはまたすっごい衝撃で。とくに馳さんとの試合。
    ――伝説の広島サンプラザ(1990年9月14日)。WCWのグレート・ムタって武藤敬司そのもので違いがなかったんですけど、初めて凶暴ヒールとしてのムタが確立された試合ですね。
    加藤 当時『ワールドプロレスリング』は夕方4時から放送してましたけど、あの試合、ビデオに録ってクラスメート全員に見せましたね(笑)。
    ――よくわかります! あの試合は誰かに見せたくなりますよね(笑)。
    加藤 俺の好きな女の子にも見せたんですよ。その子、X JAPAN好きなんですけど、YOSHIKIとグレート・ムタ、同じくらい好きっていうぐらいハマって(笑)。
    ――メイクという共通点しかないですけど(笑)。
    加藤 あの試合はまた一個一個の動きがすごくて。担架に乗せてのムーンサルトとか。もちろん馳さんの試合巧者なところを含めて相当のインパクトがありましたね。
    ――その直後のリッキー・スティムボート戦は超凡戦に終わったから、横浜アリーナの天井からムタが降りてくる入場が最大の盛り上がりで。
    加藤 あれ、まったく自分のライブで同じことをやったんですよ! 2016年の横アリで天井から……「これがムタが見た景色か!」って(笑)。ミュージシャンになって一番いいのが、ライブで武道館や東京ドーム、横アリでやるときに「ここであの試合が……」って感慨にふけることですね。
    ――すばらしい特権ですね(笑)。当時ってけっこうU系の勢いも強かったじゃないですか。
    加藤 弟はUWFのファンでしたね。
    ――ボクなんかは武藤さんのプロレスを見たことでプロレスの面白さを再認識したというか、「UWFって試合自体は微妙だな」って思ったんですよ。
    加藤 中学生のときUはつまらなかったっすねぇ。やっぱり子供だったので、よくわからなかったです。
    ――ボクは地方在住だったのでUWFは会場観戦したことはなかったんです。「UWFがすごい」という評判だけは耳にしていたので、レンタルビデオ屋で借りて見たら……最後まで見られなかったんですよね。
    加藤 そこはしょうがないですよね、これは本当に素直な子供の頃の感想なので。当時はわからなかったです、UWFは。でも、弟は最初からなぜかUが大好きで。プロレスごっこをやると、すっごい腹立つんですよ!
    ――あ、たしかにUは厄介そうですね(笑)。
    加藤 長州さんみたいに「Uを消したい」と思っちゃうくらいですよ(笑)。
    ――ハハハハハハ! 基本的に受けないスタイルですから、かみ合わないですよね。
    加藤 そうなんですよ、面白くないんですよ。技を受けないし、ロープも飛んでくれないし。関節技、本当に痛く極めてくるから「ちょっと待て。俺がやりたいプロレスごっこはこうではない!」って(笑)。
    ――ハハハハハハハハ!
    加藤 兄貴は全日好きなんで、垂直落下式で落としてくるから「タイガードライバー91は禁止だ」という話し合いをしたんですけど(笑)。まだ兄貴とはまだ楽しくできる。でも、弟とのプロレスごっこはつまんなかったですね。弟はその後、修斗を始めました。アマチュア修斗で2回ぐらい試合したのかな。
    ――UWFから修斗でやる側になる流れはありますよね。
    加藤 いまでもUFCを見てます。いわゆるUから始まって行きついた場所がそこだったっていう。
    ――プロレスファンとしてはUには恐怖を感じていたというか。要するにプロレスの強さの部分を先鋭化したスタイルでしたし。プレステのプロレスゲーム『ファイヤープロレスリング』はやられました?
    加藤 もうずっとやってましたよ。
    ――前田日明をモチーフにした冴刃明の大車輪キック。ゲームの中で最強の技だったじゃないですか。
    加藤 すぐ流血しますしね、あれを食らうと(笑)。
    ――当時の前田さんはそこまで大車輪キックをやらないから、ボクは『ファイヤープロレスリング』でU幻想が高まっていったんですよね。
    加藤 たしかにそうかもしんないですね。UWFは当時の自分が理解できない。でも明らかに強い。強さを前面に出して試合していたので、ずっと不気味で嫌な予感だけはひたすらしていた。プロレスごっこの印象もそうですし(笑)。
    ――武藤さんの試合を見て喜びながらも、心のどこかで……ってことですよね。
    加藤 心の片隅ではUにヒヤヒヤしてましたね。とくにプロレスごっこを弟とやってると、同じ腕ひしぎ逆十字でも新日や全日の試合では極まらないけど、Uのほうでは極まる。「これはいったいなんだろうな」ってクエスチョンマークはあったはあったんですよね。そのときはターザン山本さんじゃないですけど、自分の言葉で武装していく。
    ――プロレスファンは理論武装が大得意ですよね(笑)。
    加藤 必死に理論武装していたんですけど、どこか自分の中で割り切れない部分もあった。でも、それ以上に楽しかったですね。武藤さんのムーンサルトプレス一発で、すべて覆ってしまう。
    ――言葉はいらないっていうか。
    加藤 そうですね。そんな野暮なこと言うなよ!みたいな。
    ――あとになって武藤敬司というプロレスラーもストロングスタイルを兼ね備えたことがあきらかになるんですが……。
    加藤 そうなんですよね。もう当時はわからなかった。いわゆる身体能力とか美しさにプロレスのすごさはそこにあるというか。
    ――ヘビー級の武藤さんがあんなに躍動しているわけですからね。
    加藤 当時の新日本もすごかったですよね。ヘビー級の外国人がたくさんいて。スコット・ノートン、ベイダー、ビガロ、トニー・ホーム。ジュラシック・パワーズ(スコットノートン&ヘラクレス・ヘルナンデス)もすごかったです。
    ――三銃士以外にハセケン(馳浩&佐々木健介)もいて、ジュニアも充実してて。
    加藤 まだ藤波さんや長州さんも現役バリバリで。そう考えると90年代の新日、すごいっすね。
    ――90年代・新日本はドーム興行の定期開催もあって相当盛り上がってたんですが、新日本からストロングスタイルが失われた……という批判がありましたよね。
    加藤 ボクは地元が八王子なんですけど。新日の興行がたまにあって見に行ってたんです。当時は選手入場のときに群がれる時期だったので、間近で見たときの橋本さんや武藤さんのでかさ。「こんなにでかいんだ!」って。それであんなに動ける人たちが弱いはずがないって。
    ――武藤さんもいまだと大きい部類ですよね。年々巨大化して(笑)。
    加藤 本人も言ってましたもん、「いつのまにか俺がノアで一番でかくなってた」って(笑)。上半身が尋常じゃないですからね。
    ――批判が絶えなかった平成・新日本プロレスに、UWFインターとの対抗戦が訪れるじゃないですか。
    加藤 来ました。いよいよ来ましたね!
    ――Uを恐れていた加藤さんからすると、武藤さんと高田さんが大将戦でやるって聞いたときどう思われました?
    加藤 いやもう……イヤな予感しかしなかったです。当時の高田さんの最強幻想はすごかったので「高田を迎え撃つのは橋本しかいないでしょう!」って思ってたんですよ。当時、兄貴はプロレスファンはほとんど卒業してたんですけど、弟はバリバリのUインター信者で。ドーム決戦が決まったあたりからほとんど会話しなくなった、本当に。家庭内に不協和音が響き渡っていまして(笑)。
    ――家庭内イデオロギー闘争(笑)。
    加藤 弟は「Uインターが負けるはずがない!」っていうスタンスで。ボクも新日や武藤さんが好きとはいえ、全部の団体をくまなくチェックしていたんで。高田さんが北尾さんをKOしたり、バービックをリングから敵前逃亡させたり……本当に強いなと思ってたんで。「これ、新日の分が悪いぞ……」と思いながら、とりあえずチケットを取ったんですよ。
    ――おお、あのプレミアチケットが取れたんですね。
    加藤 高校のプロレス仲間が4人いたのかな。チケット販売開始時刻に各自の家から一斉に電話して、なんとか押さえて。弟も同じような感じでUインター仲間とチケットを取れたけど、八王子からドームまで完全に別々。
    ――敵とは一緒に行けないと(笑)。
    加藤 あの日の東京ドームは、ボクがいままで見てきたあらゆるエンターテインメント……音楽や演劇、格闘技もろもろ含めた中で、断トツで会場内の熱気、熱狂がありましたね。異常でした!<15000字の武藤敬司トークはまだまだ続く……>

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