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【15万字・記事15本詰め合わせセット】鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…
2024-02-29 23:59700pt非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part120大好評記事15本14万字で700円!!(税込み)
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part120◎【UFCと契約】鶴屋怜の可能性が恐ろしいよ!
◎セージ・ノースカット問題とは何だったのか?■シュウ・ヒラタ
◎「これがRIZINか……」佐藤将光、センターラインを超える◎【大人のMMAトーク】日本格闘技界がよくわかる15000字■DEEP代表・佐伯繁
◎嗚呼、矢地祐介! ああ、ヤッチくんよ!!
◎リングスジャパンは仲が悪かったのか?■長井満也
◎やりすぎくらいがちょうどいい……武尊『ユメノチカラ』を読んで
◎【閲覧注意】ビンス・マクマホンおぞましき性的虐待・性的人身売買の全貌
◎ボクシング界は安全面を議論していないのか■山田武士
◎続・全日本プロレスで何が起こっているのか
◎【ロッシー小川電撃解雇】スターダムは分裂するのか◎中嶋勝彦を見よう/「プロレスの仕組み」論■小佐野景浩の「プロレス歴史発見
◎冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…■小佐野景浩のプロレス歴史発見
◎武尊、青木真也、三浦彩佳vs平田樹、ABEMA格闘技の光と…
◎ABEMAvsU-NEXT、スターダム岡田社長に言いたいこと
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉プロレス格闘技業界のあらゆる情報に精通する事情通Zのコーナー。今回のテーマはスターダムは分裂するのかです!
――Zさん、スターダムの創業者にしてエグゼクティブプロデューサーのロッシー小川さんがスターダムを電撃解雇されました! スターダム側の発表によればロッシーさんが「多数のスターダム所属選手・スタッフに対する引き抜き行為があった」からだと。事実ロッシーさんは新団体設立を宣言しています。Zさんは事前にこの噂は聞いてたんですか?
Z 全然聞いてなかったです(キッパリ)。
――事情通なのに!
Z そこが今回のポイントのひとつだよ。水面下でこんな大掛かりな動きがあったのなら、なんでもかんでも書き殴る海外サイトが放っておくわけないでしょう。私が知らなかったりしただけかもしれないけど(笑)。
――たしかに海外で先に報じられていても不思議じゃない。
Z 今回の件を受けて情報収集したら「ロッシーさんが新団体を作る」という話はスターダム周辺の人たちは知っていた。では、なぜその噂が広まらなかったのか。これは情報を整理したうえで、あくまで私の見立てなんだけど……。スターダムは2019年にブシロードに事業譲渡。それまではロッシーさんの個人商店だったスターダムという女子プロレスはブシロードのビジネスとなった。そのブシロード体制最初の社長が原田克彦氏。
――しばらく原田氏が社長でしたが、トラブルが多発したことを受けて昨年11月に岡田太郎氏が就任。両者ともにブシロードからの派遣人事です。
Z ロッシーさんはエグゼクティブプロデューサー職に就いたが、一般的には会社をどこかに売り渡したら、元オーナーは身を引いたり、相談役的なポジションに落ち着く。そして時が来たらフェードアウトするでしょ。でも、プロレスは特殊な仕事というか、女子プロレスビジネスに関していえばブシロードは素人ですからロッシーさんに頼るしかなかった。
――WWEやUFCなんかも親会社が変わっても現場の人間はそのまま雇用されてますね。
Z 同じブシロードグループの新日本から誰か呼んでくるわけにもいかない。やっぱり男子と女子では、飯伏幸太じゃないですけど「プロレスの仕組み」が違うわけですよ。ロッシーさんはあくまでも裏方でプロレスを作る部分を担当してもらっていたはずだけど、ブシロード側の意見も取り入れなければいけない。関係者によれば先代の原田氏はロッシーさんに意見が言える人だったらしい。そうなるとロッシーさんとして不満があったんだと思う。で、さっきも言ったように昨年のスターダムはいろいろとトラブルが起きたことで社長が変わった。それが昨年11月のことなんだけど、どうやら今回の新団体云々の話が出てきたのはこの時期らしい。
14万字・記事15本詰め合わせセットはまだまだ続く…
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中嶋勝彦を見よう/「プロレスの仕組み」論■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
2024-02-26 22:07200ptプロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回は中嶋勝彦を見よう/「プロレスの仕組み」論です!
<1記事から¥100から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!>
東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」
追悼“テキサスブロンコ”テリー・ファンク
G1クライマックスに圧倒的な価値観を!ALL TOGETHERに見えたリアルな関係
【永田三冠議論百出】全日本プロレスは大丈夫
清宮海斗の「顔面蹴り」と「平和ボケ」
プロレス大賞の選考は毎年難しい
岩谷麻優vsKAIRI IWGP女子王座の勝負論
私が愛した“若獅子”アントニオ猪木この旦那にしてこの妻あり!! 天龍源一郎を支えたまき代さん
頑固一徹! 追悼・ターザン後藤さん
大谷晋二郎選手の試合中の事故について
『至高の三冠王者 三沢光晴』を書いた理由
新日本プロレスvsノア対抗戦から見えた個人闘争の炎
令和の横アリ大実験!新日本vsノア対抗戦
東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞2021
プロレスと結婚した風間ルミさん
武田有弘☓小佐野景浩 「これまでのノアと、これからのノア」
『ゴング』と東スポの元記者が語るプロレスマスコミ黄金時代/小佐野景浩☓寿浦恵一
【14000字対談】小橋建太☓小佐野景浩「あの頃の全日本プロレスを語ろう」
北尾はなぜ大成しなかったのか■柴田惣一☓小佐野景浩 マスコミ大御所第2弾柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話あの日の全日本プロレス、SWSを語ろう■北原光騎×小佐野景浩嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!
冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…
――小佐野さんが配信の解説もやっている全日本プロレスがいろいろ大変なことになっているんですけど、現場はどんな状況なんでしょうか。
小佐野 そちらで事情通Zというコラムでいろいろやっているようだけど(笑)。
――恐縮です! あの記事から選手・関係者みんなが一気に喋りやすくなったみたいで。
小佐野 今年の全日本の会場の雰囲気は悪くないんだよね。選手たちは一致団結してるじゃないけど、とにかくいい方向に持っていこうとしている感じがした。
――現場監督的ポジションだった石川修司選手は離脱しましたけども。
小佐野 結局、残った選手たちみんなでリングを盛り上げていこうという前向きな空気を感じているね。裏を返すと中嶋勝彦や、その裏にいる「黒幕」とされている人たちは大ヒールなんで(苦笑)。
――現実に起きている混乱がリングにも組み込まれて面白くなるのがプロレスの醍醐味ではありますね。
小佐野 ヒールがいるとみんな一致団結する。それは一般社会でもそうだけど、会社にイヤな上司がいたら結束したりするでしょ。
――古いたとえでいえば、ドリフターズのいかりや長介のような「権力者」を弄ることで他のメンバーが輝くってやつですね(笑)。暗黒・新日本時代のプロデューサーだった猪木さんもそんな立ち位置でしたし。
小佐野 それで2月20日の大会は平日の後楽園なのにお客さんが入っている。むしろ以前よりお客さんが熱いんだよね。第1試合目が諏訪魔vs鈴木秀樹だったから最初からお客さんが熱いわけ(笑)。
――最高のカードですよね!(笑)。
小佐野 「いい試合だ!」っていう声が出たくらいで。試合に勝った諏訪魔が鈴木をおぶって帰る感動的なシーンだったんだけど、鈴木が背後からスリーパーで締め上げて、またバカバカ問答を始めるっていうオチだった(笑)。
――ハハハハハハ!
小佐野 全日本ファンは諏訪魔vs鈴木秀樹に昔の全日本を追い求めてるんだと思うよ。鈴木秀樹は本当に頭を使っているし、全日本にとってはかなり重要だと思う。
――伝え聞く話では、全日本は中嶋勝彦参戦前から上り調子的なところがあって、そこに今回の騒動が重なったことで……。
小佐野 どの要因かはわからないけど、騒動の効果は出てると思う。中嶋勝彦もああいう感じでやってるけど、リング上に関しては決して悪くないわけだから。試合は面白いし、彼のコンディションはいつも素晴らしい。ちゃんとした試合をやらないと「☓☓スタイル」のキャラクターに飲み込まれちゃうからね。
――キャラだけだったらキワモノ扱いされますよね。
小佐野 そう、単なるキワモノになっちゃうから。それだとメインを任せられないし、お客さんだって惹かれないでしょ。
――鈴川真一の挑発に乗っかって中嶋勝彦を馬鹿にする一部のファンがいたんですけど、どう見たって実績やパフォーマンスは比べ物にならないんですけどね。中嶋勝彦の周りに誰かいるのはたしかなんですけども、彼が全部言いなりになってやってるとは思わないというか、あのキャラも背中に張り付いてないとできることじゃないですし。
小佐野 やってることが「どこまで本当なの?」っていう感じが面白いんだろうね。「闘魂STYLE」で謝罪したあとに三冠戦前日にスペアリブをむしゃむしゃ食っていたり(笑)。それまでの中嶋勝彦のイメージを完全に消している。周りに何を言われてもどこ吹く風のメンタルの強さを感じるよね。
――普通は日和ってもおかしくないですよ(笑)。
小佐野 だって15歳の中学生のときにWJに入団して、X1で格闘技デビューして、16歳の誕生日前にプロレスデビューもしてるんだから。そして16歳で佐々木健介・北斗晶の家に住み込み。昔インタビューしたときに「よく佐々木さんのところで持ちますねみたいなこと聞かれるんですけど、ボクはそこしか知らないんですよ」と言ってたから。
――プロレスが好きでプロレスラーになる選手がほとんどの平成の時代に、中嶋勝彦は「メシを食う」ために中卒で入ってきた。ハングリー精神が違いますね。
小佐野 健介オフィスの初めは勝彦ひとりきりで、やめていく選手も多い中、最後の最後まで彼は残ったんだから。
――佐々木健介引退と健介オフィスは事実上の活動停止だから、所属を変えてもいいはずなのに、そのあともしばらく在籍しましたよね。
小佐野 やっぱりね、並のハートじゃないし、生き抜く力は持っていますよ。結果的に全日本のリングがピリピリし始めたわけだから。何が起こるかわからないし、まさに猪木さんじゃないけど「一寸先はハプニング」的なものも感じてるんじゃないかな(笑)。
――まさに闘魂STYLE!(笑)。
小佐野 いや、ホントに。もしかしたら全日本はここからすごい低迷期に入るかもしれないし、突き抜けるかもしれない。そんな面白さがあるよ。
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ABEMAvsU-NEXT、スターダム岡田社長に言いたいこと■ジャン斉藤の「よけいなニュース解説」
2024-02-25 08:16200ptジャン斉藤が語るONE日本大会について(ニコ生配信したものを再編集した記事です)【1記事から購入できるバックナンバー】・最強の格闘家ジョビンを現役復帰させる会■松澤チョロの脱線プロレス
・堀口恭司、朝倉海はUFCと本戦契約できるが…■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
・笹原圭一の「泣いて、笑って大晦日RIZIN」を語ろう【17000字!!】・RIZIN離脱……高田延彦という後味の悪い男
「ジャン斉藤さんの記事をガンガン買えるようになりたいです」というメッセージがあったんですけど、自分がいうのもなんですがDropkickメルマガはめちゃくちゃ安いです。月額会員になれば1記事40円くらい! まあシステム的に値上げができないから仕方なく据え置きのままなんですけど、ホントは「12%」値上げしたいんです!……というタイムリーな数字ネタから始まる「よけいなニュース解説」です。
久しぶりに「ダナ・ホワイトじゃなくてデイナ・ホワイトって書け!」というお叱りの声が届きまして、懐かしくて嬉しかったですよ。「デイナ・ホワイトと書かないのは意地を張ってるんですか?」と迫られたんですけど、意地は全然張ってないですよ。どこの媒体もダナ・ホワイトだから、ボクも「ダナ」で通してるだけで、いつでも「デイナ派」に転向します。「ダナorデイナ論争」を知らないファンに説明すると、15年前くらいにこの論争が起きて、日本大会開催のために来日したダナ・ホワイト本人に「ダナとデイナ、どちらがいいのか」という質問が飛ぶ事態にまで発展。ダナ本人は「デイナがいい」ということだったんですが、いまでも日本はダナが多数派なんですよね。
お叱りでいえば、ブレイキングダウンの審査員をやるためにUFC視聴を途中で切り上げた川尻達也さんが批判されていたのは笑いましたね。やっぱりブレイキングダウンを触るだけで怒られるコンテンツなんだなー。これは前にも言いましたけど、宝島社が編集したブレイキングダウン公式ムック本で、ボクは朝倉未来選手インタビューをやったんですよ。・ヴァンダレイ・シウバのUFC殿堂
・ABEMAvsU-NEXT
・ABEMAのRIZIN悪口がすごかった時代
・スターダム岡田社長に言いたいこと
・ビンスの件をプロレスマスコミがスルーする理由
・「ビンスと松本人志」がテーマで吉田豪さんに取材してほしい人物・「闘魂STYLE」と馬場元子さん……まだまだ続く
この続きと鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…などの2月バックナンバー記事が700円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事15本」の詰め合わせセットはコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2188442この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
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ボクシング界は安全面を議論していないのか■山田武士
2024-02-19 13:37200pt山田武士トレーナーが語るリング禍について(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・同期・船木誠勝が語る武藤敬司vs蝶野正洋 「2人はデビュー戦から大人でした」
・驚愕のMMA大革命、迫る/RIZIN大晦日あれこれ■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
・PRIDEからRIZINまで! 選手の名前をコールし続けた男・太田真一郎
・猪木さんは「おまえ、俺のことを信用してねえだろ」と……鈴木秀樹インタビュー
――井上尚弥と青木真也のリング禍を巡るSNSのやりとりが話題になってますが、そこに加わった山田さんのポストも炎上してましたね。
山田 お騒がせしました。ジャンさんが「SNSは議論に向いてない」と書いてましたけど、文字数にもかぎりがあるし、本当に難しいです。ボクも青木くんのことは知らないわけじゃないから、あれが芸風だってことはわかってるんですよね。でも、多くのボクシングファンは青木くんのことを知らないじゃないですか。だから黙っていられないところもあって。
――青木真也もべつに特段おかしなことを言ってるわけじゃないんですけど、あの「芸風」を分析すると、たとえば下世話な話をよくするのに、他人が下世話な話をすることは許せない感じのカウンター気質だったり、その瞬間はエッジが効いた言葉を放つんですけど、状況や角度によって発言やスタンスが変わってくるので、線で見ると整合性がないように見えるんですよね。良い意味で考えが変わるのは人間だから、そこも青木真也の人間臭い面白さではあるんですけど。
山田 ボクも「ああ、いつもの青木くんだな」と思ったんですけど、井上尚弥選手がアンサーしたじゃないですか。あの井上チャンプがこういうことで動くことはないので、お亡くなりになった穴口(一輝)くんは自分の試合のセミファイナルだったからだと思うんです。それに対して青木くんが「美談にしちゃいけない」って返してるから、これは誰かが言わないと思って……。
――青木選手が指摘したのは、穴口選手の激闘が年間最高試合に選ばれたことについてですね。美談にするつもりはないと。
山田 穴口くんの試合が年間最高試合に選ばれたのは、彼がお亡くなりになる前のことで、それは井上チャンプが書いたようにエールだったと思うんですよね。ボクらは穴口くんが目を覚ますことを祈っていたし、そう信じていました。いつの日か目を覚まして社会復帰したときに、もうボクシングができない身体だったとしても年間最高試合に選ばれたことを振り返ることができれば……そう願ってのエールだったと思いました。
――あのタイミングで年間最高試合を与える決断を重かったと思ったんですね。批判の声はあるわけですから。
山田 たしかにそうなんですよね。あの受賞の数十分後にはお亡くなりになって、こんなことをいうと美談にするなってまた言われちゃうかもしれないですけど、まるで受賞を確認した感じもあったんで。
――井上チャンプもあのツイートすることは相当、逡巡したと思うんです。どんなに言葉を尽くしても何か言われるに決まってますし。
山田 そうですね。だからなのか時系列と自分の考えをシンプルに説明して。
――青木選手も決して間違ってことは言ってないのに、なぜ受け付けられない人がいるのかといえば「お気持ち表明」というネットスラングを使った時点で議論ではなく、煽りたいだけのSNSバトルに見えてしまったところもあるのかなと。実際にあそこから感情的な煽りあいに火がついた感があって。青木選手の言ってること、井上チャンプの言ってることを擦り合わせていくのが議論なんですけど、SNSバトル化したことで建設性が失われてしまった。
山田 「議論すべきだ」と言われてもボクシング界は長年、安全面の問題には取り組んでいるんですよね。こういう事故が起きてしまった以上は何も言えないところはあるんですけど……。
――そういったボクシング界の取り組みを理解しているから、山田さんが感情的になったところもあるんですか? 議論は行なわれていると。
山田 そうなんですよねぇ。ボクは青木くんの芸風を理解してる側だったんですけど、一応ボクシング界の人間なんで。
――最近のMMAファンは山田さんのことを完全にボクシング側の人間だと思ってますよ。
山田 ってことですよね。俺ほどグレーな人間はいなかったのに。
――MMAに関わってしまったためにライセンスが剥奪され、指導もできなくなった時期もあって。
山田 ボクシングもずっと事故防止には取り組んではいるんですけど、残念ながら国内でも国外でもどうしてもゼロにすることは……国内でいえば、2013年に4回戦の試合でお亡くなりになってるんです。
――デビュー戦の試合だったそうですね。
山田 その前でいえば、2008年、2009年、2010年と3年連続で死亡事故が起きてしまいました。しかも大きな試合、タイトルマッチで毎年事故が起きてしまったことがものすごく……14年前のことですけど、ついこないだのような感覚があります。2013年からの10年間は事故がなく行われてきました。
――ボクシングが他の格闘技競技と比べると事故の件数が多いのは、まず試合数の多さが挙げられますね。
山田 ボクシングは年間約2000試合やってるから10年間で2万試合はやってるんですけど、何試合やろうがゼロでなければいけない。それでも昔と比べると減っているのは、何か起きればレフェリー、ドクター、セコンドからヒアリングするなどして事故防止に務めてきたからですね。
――昭和や平成中期までは、数年おきに事故が起きてますね。
山田 今回の穴口くんのことを受けてボク個人としては思ったのは1試合3回のダウンで止めるべきなのかなと。このルールになれば3回ダウンしてからの大逆転KO劇はなくなりますけど、それが時代なのかなと思います。
――1ラウンド3回のダウンで試合を止める「3ノックダウン制」ではなく1試合3ダウンでストップ。格闘技に対しての情報や知識が深まってる現在だとそうすべきかもしれません。
山田 15ラウンド制が12ラウンド制に改められたのは、レイ・マンシーニvsキム・ドゥックの世界戦で、終盤14ラウンドにキムがノックアウトされて、亡くなってしまったことがきっかけです。その試合を裁いたレフェリーも自殺しちゃったんですよね……。
――ああ、試合を止められなかったことに苦悩して。
山田 レイ・マンシーニvsキム・ドゥックから世界タイトルマッチは12ラウンドに変わりました。事故が起きてからルールを変えてるのは後出しじゃねえかって言われるかもしれないですけど、どうすべきは議論されています。
――ボクシングは5ラウンド制にすべきだという意見もありますね。・5ラウンド制の難しさ
・8オンスより6オンスのほうが安全?
・トーナメントの是非
・試合後の担架あるいは車椅子はマスト
・コンタクトスポーツと脳ダメージ
・水抜きはやらせていない……まだまだ続く!
この続きと鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…などの2月バックナンバー記事が700円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事15本」の詰め合わせセットはコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2188442この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
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【プレイバック】「すべらせろ!」と叫んだ山田武士が明かす「桜庭和志vs秋山成勲の真相」
2024-02-19 12:27200pt★2021年9月にDropkickメルマガで掲載された記事を再録します
秋山成勲が清原和博と自身のYouTubeチャンネルで、いまから15年前の桜庭和志戦の“真実”を明かした。
秋山全ての真実を話す
https://www.youtube.com/watch?v=MlaT-3whGWc&t=680s【桜庭和志さんへ】秋山が全てを認めた日https://www.youtube.com/watch?v=B6BpRTa7Lzwその内容は動画を確認してもらいたいが、突然の告白は当時の事件をあらためて振り返るきっかけをつくることになり、秋山成勲の動画も深くは踏み込んだ内容ではなかったことから、当時から囁かれていた「主催者とグルだったのではないか」「グローブに凶器を仕込んでいたのではないか」という疑惑も再燃させてしまった。やってはいけない反則を行なったとはいえ、しかるべき罰を受け、謝罪を行なった秋山成勲が15年経っても批判を浴びてしまうのは、主催者によるこの事件の調査に対する不信感も理由のひとつに挙げられるだろう。そのため今回登場する山田武士トレーナーも“疑わしい人物”というイメージが強い。
山田氏は当時の秋山成勲のコーチであり、セコンドも務めていた。あの日、最も間近で秋山成勲と行動をともにしたひとりである。秋山成勲がなぜこのタイミングであのような動画をアップしたのか。その真意は掴みかねるが、こういった機会にあらためて山田氏に当時の話を伺った。
「正直、15年経ってるからこそ話せることもあります」(山田)
あのときなぜバックステージ動画が公開されなかったのか。秋山成勲にかけられたクリーム以外の疑惑――たとえばメリケンサック――についても山田氏は洗いざらい語ってくれた。総文字数24000字、試合中に「すべらせろ!」と叫んだ山田武士が語る「桜庭和志vs秋山成勲」。
秋山成勲、突然の告白……あの桜庭和志戦のセコンドだったJBスポーツ山田武士インタビュー(聞き手/ジャン斉藤)
【1記事から購入できるバックナンバー】・「佐山先生をUFCの殿堂に!」……川口健次✕朝日昇、青春のシューティング対談!!
・【ゆるやかな狂気】横山武司「日本の柔術家で俺が最もMMAに向いている」
・鬼越トマホーク坂井「プロレスはドロップアウトする人間が好きなジャンルなんです」
――2014年の川尻達也UFC参戦のときから、川尻さんを支える山田さんにかれこれ10回近く取材していますけど、秋山成勲さんのヌルヌル事件について、じつはちゃんとうかがったことがないんですよね。
山田 ああ、そうですかね。
――なぜかというと、あの試合直後から山田さんはご自身のmixiでいろいろと発信されていたり、他媒体でも取材を受けていたからで、山田さんの言い分を聞くまでもなかったという。ただ、15年経ったいまでも、秋山さんにクリームを塗った“首謀者”だと言われていますよね。
山田 まだ言われるのかって、ちょっとビックリですよね……。
――このインタビューをしたところで、また「本当のことを言ってない!」という反響が出てくる虚しさはあるかもしれないですが、それでもおうかがいしたいと思います。
山田 はい、よろしくお願いします。じつはあの試合があったとき、ウチの子供が生後半年だったんですよ。ウチの嫁と試合のあった大阪に来ていて……それがもう中学生ですからね。時が流れるのは本当に早いし、その子供が「えっ、そんなことがあったの?」ってネットで調べられる年齢じゃないですか。
――「ウチのお父さんはこんな悪いことをしていたの?」と。あの当時のニュース記事ってあまり残ってなくて、疑惑だけがネットを彷徨ってるところはありますね……。
山田 今回、成勲がどういう思いであの動画をアップしたのかはわからないけど、こういう機会だから、すべて話しますよ。もしかしたら当時もしゃべってるのにメディアの都合でカットされてることがあったのかもしれないですけど……。正直、15年経ってるからこそ話せることもあります。
――あの事件直後に関係者で何かしら発信していたのって、山田さんぐらいなんですよね。
山田 そうなんですよ。成勲がホントに塗ってるとは思ってないからmixiでも、そういった疑惑の声に反論しましたし。
――山田さんはmixiで「言いがかりはやめてくれ」と発信をしていて。だからこそ、のちにじつは塗ったことが判明したときに大バッシングを浴びましたよね。
山田 そうなんです。ホントに何も知らなかったし、まさか塗ってると思わず成勲を庇い続けたのにね。運営側も成勲と組んで桜庭さんを陥れようとして「グルだ」とか言われているけど、そもそも桜庭vs秋山というカードが組まれたのは、たしか“桜庭さん推し”だったからですよ。
――山田さんにはそういう認識だったんですか。
山田 あの2006年は桜庭さんや成勲の階級でトーナメントをやっていたじゃないですか。10月の大会で2試合、成勲は準決勝ケスタティス・スミルノヴァス、決勝メルヴィン・マヌーフに勝って優勝しましたけど、桜庭さんは8月のスミルノヴァス戦で、勝ったけども結果的にとんでもない試合だったじゃないですか。
――桜庭さんがスミルノヴァスの打撃を食らって半失神状態なのに試合は続行されて。
山田 桜庭さんは耐えて耐えて、スミルノヴァスがスタミナ切れして一本取ったみたいな。それで10月9日に成勲と桜庭さんの準決勝をやる予定だったんですけど、桜庭さんが体調不良でトーナメントを途中離脱したんですよね。そんな中で成勲が優勝したんですけど、その優勝後のマイクに関して、試合を中継していたテレビ局のTBSか、FEG(HERO'S主催者)スタッフのどちらかが成勲に「リング上から桜庭さんに対戦要求してくれ」と。
――そういう指示があったんですか。
山田 でも、こっちからすると「え?」と。だって、同じトーナメントに桜庭さんは出ていたわけだし、成勲はそのトーナメントで優勝したわけですから。だから、それを言われたときは成勲も明らかにムスっとしたんですよ。「そんなこと言いたくない」っていう表情。だけど、そこは成勲なんで、マイクを渡されたら解説席にいる桜庭さんに向かって「桜庭さん、お疲れさまです。ケガを早く治されて、大晦日やりましょう」とアピールしましたけどね。だから、運営側としてはあの試合は桜庭さんありきで組んだと思いますよ。それにHERO'Sは試合時間を1R10分・2R5分に変更してましたし。
――桜庭さんがHERO’Sに移籍したことで、それまで主戦場にしていたPRIDEに合わせて1ラウンド10分、2ラウンド5分の試合時間になったと。谷川さんもこのマッチメークが決まったときに「秋山成勲にプロの厳しさを教えてやってほしい」と言ってましたね。
山田 だから、桜庭さんありきの大晦日だったんですよ。
――ただ、TBSは秋山さん推しだったというところはあるわけですよね? 要は、桜庭さんはPRIDE、つまりはフジテレビのスターで、TBSからすれば自分たちでスターをつくり上げたかったというか。
山田 まあ、もちろんそれはあったと思いますけど。あとは大晦日だから、それなりのカードが必要になってくるじゃないですか。
――大晦日にクライマックスを持ってこないといけないから、日程優先でカードを組まないといけない。だからFEGは秋山さんにマイクアピールの指示をしたし、秋山さんは優勝直後で不満ながらも受け入れたんですね。
山田 そういうことですね。
――そもそも、当時の秋山さんと山田さんはどういう関係性だったんですか?
山田 まあ、成勲がMMAを始めてすぐの頃から「打撃を教えてほしい」ということでボクのところに来てたんで。週3~4回は一緒に練習してという感じでした。
――当時山田さんのチームは「チーム黒船」と呼ばれてましたが、あれはジム名でもなんでもなく、あくまで山田さんが指導している練習メンバーの名称ですよね。
山田 はい。当時、ボクシングジムでMMAの打撃を受け入れているジムはほとんどなかったんですよ。若干ボクシング側がMMAをバカにするというようなスタンスだったから。でも、ボクはそういう偏見もなかったんで、志のある人間がだんだんつながりの中で集まってきたという。
――それが「チーム黒船」だった。ただ、そのメンバーがみんな“仲間”かというと……。
山田 仲間ではないですね。練習では会うし、たまにマススパーとかをやるぐらいで。でも、一緒に遊びに行くなんてことはたぶんゼロです。
――桜庭vs秋山の裏では、PRIDEも大晦日興行を開催していました。山田さんは「チーム黒船」の川尻達也選手や石田光洋選手のセコンドとして、さいたまスーパーアリーナに行くという選択肢もありました。そこで、秋山さんが試合する大阪ドーム(現・京セラドーム)を選んだ理由はなんだったんですか?
山田 先に決まったのが成勲の試合だったからです。10月の大会で成勲がトーナメントで優勝して、「桜庭さん、大晦日にやりませんか」というアピールをした時点で、もうほぼ試合が決まってるわけじゃないですか。たしか、成勲の試合は10月の時点でもう決まっていたんですよね。で、あの頃のPRIDEってカードが決まるのが遅かったんですよ。結局、石田くんは五味隆典選手、川尻くんがギルバート・メレンデスに決まったんですけど、あれも成勲の試合が決まった全然あとなんで。
――川尻選手と石田選手のカードが発表されたのは12月7日のことですね。
山田 だから、ボクは「チーム黒船」のみんなの試合が重なったときのために、あらかじめルールを決めていたんです。「最初に試合が決まったほうのセコンドに付く」「あとから決まった試合のほうがデカいから、そっちに行くわというのはナシにしましょう」と。だから、川尻くんも石田くんも、ボクが大阪に行くときに超寂しそうにバイバイしましたよ。
――「なぜPRIDEではなく秋山成勲に付いたのか怪しい」と言われがちですけど、そういうルールがあったと。
山田 そう。理由は、先に決まったから。それが黒船のルールだったんで。
――そして、試合当日の状況ですが……。
山田 その日は、ボクはセミファイナルで魔裟斗くんとK-1ルールで戦う鈴木悟のセコンド仕事もあったんですよね。
――山田さんは、メインの桜庭vs秋山の前にもセコンドに付いたんですね。
山田 しかも、2人は逆コーナーだったんですよ。成勲は赤コーナー、悟は青コーナーだったんで。だから、ボクはドームの1塁側と3塁側の控室を行ったり来たりしていて。成勲のバンデージを巻いて、走って移動して悟のほうでアップしてという。そういう感じでバタバタだったんです。
――いまだったら運営側が気を利かせて同じ控室にしてそうですけども。
山田 でも、悟の試合が決まったのが大会3日前ぐらいだったんですよ。もともとは魔裟斗くんとチェ・ヨンス(元世界WBAスーパーフェザー級王者)との試合が決まってたけど、チェ・ヨンスがケガなんかで急に出られなくなったんで。そういう急な事情もあったかもしれないですね。
――じゃあ、運営側が気を利かせなかったというよりも、土壇場すぎて変更のしようがなかったという。
山田 スケジュール的に難しかったというのはあったと思いますね。
――セミからメインまでの山田さんの動きをもう少し詳しく教えてもらえますか?
山田 ボクはセミで悟の試合があったから、そのセコンドに付く前にミットを持って成勲と打撃のアップをしたんです。組みのアップのときはボクはもう悟のところに向かってて。で、悟と一緒にボビー・オロゴンvsチェ・ホンマンの試合を観ていたんです。
――ボビーvsチェ・ホンマンというのは魔裟斗vs鈴木悟のひとつ前の試合ですね。
山田 で、悟に「この試合、けっこうすぐ終わるかもしんねえから、早めに行くぞ」とか言ってたら、本当にすぐ終わっちゃったんで。
――あの試合は1ラウンド16秒で終わっちゃいました。
山田 そこから悟の試合だったんですけど、あの悟はローを効かされて2ラウンドで負けて、彼を控室に連れて行って。そうしているうちに、すぐにメインの桜庭vs秋山の煽りVが始まっちゃってたんでね。まあでも、ちょっと長い煽りVだったんで、そのあいだに走って反対側の控室に行って、走ってるあいだに成勲のTシャツに着替えて、で、そこでもう柔道着を着て入場待ちの成勲がいたんで「悪い、遅れた」と合流した感じです。
――この件では、グローブに付いていたスポンサーの「EDWIN」のロゴが剥がれていたことも問題として取り上げられました。それがグローブ細工疑惑の発端になるんですが……。
山田 それは試合前のボクとのアップのときに剥がれてました。成勲に「悟の試合に間に合わなくなるから、先にパンチのアップをやろう」ということでやってたら、汗で剥がれて「EDWIN」のロゴがペラっとなったんですよ。そしたら、成勲がそれを口でくわえてバリッと取ったんですよね。
――なるほど。あれはもともと主催者が用意したグローブに、大会スポンサーだった「EDWIN」のロゴをくっつけたかたちだったわけですよね。
山田 そうそう。アイロンの熱か何かでくっつけてあるだけ。
――同じ大会では他の選手のグローブもロゴが剥がれかかっていたという報告が記者会見でされています。当時グローブ製作メーカーに直接電話して「あれって剥がれるんですか?」と聞いて「剥がれません」という回答を得た方がいたんですけど。メーカー側も「剥がれます」と不良品扱いはできないんですよね。
山田 まあ、言えないでしょうね。そこは谷川(貞治/FEG代表)さんも剥がれた際の映像をチェックしてますね。そのときに例の「すべらせろ!」の確認も取れて……。
――山田さんが試合中、秋山さんに「すべらせろ!」という指示を送ったことが……桜庭さんの「すべるよ」とシンクロしてしまったという。
山田 あれは、ボクが立嶋篤史に「ローキックは床をすべるように蹴れ」とアドバイスしてもらったことを参考にしているんですよね。床スレスレで蹴ると、相手の手でキャッチされないから。だから、足を床にすべらせるように蹴れというのをずっと言っていて。だから、その調査の段階で、そのロゴが剥がれたときのアップ映像を谷川さんが見て、そこでもボクがずっと「すべらせろ」と成勲に言っているのを確認してますから。2人でアップしている練習シーンの中で、ボクが「ダメダメ、上から蹴らない、床をすべらせろ」と。その途中でロゴがバリッと剥がれる映像を谷川さんが見ているんで、「すべらせろ」発言に関しては解決しているという。
――まあ、実際にクリームですべらせたかったとしても、ストレートに「すべらせろ」なんて……。
山田 言わないですよ! 絶対にないですけど、もしボクがクリームを塗っているのを知っていて本当にすべらせたいんだったら、よけいに言わないですよ。
――そのアップの段階で秋山さんの身体にクリームを塗っていたということはなかったんですか?
山田 クリームは、時系列でいうとボビーvsチェ・ホンマンの試合の最中に塗ったらしいです。
・帝国ホテルのミーティングで明かされたこと
・映像に写っていた男
・「おまえがチーフなんだから罪をかぶれ」
・FEG、慧舟會、秋山成勲は歪な関係性
・ヒルトンホテルのエレベーターで
・メリケンサック説……24000字インタビューはまだまだ続く
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【プレイバック】冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…■小佐野景浩のプロレス歴史発見
2024-02-19 12:13200pt★2014年11月にDropkickメルマガで掲載された記事を再録します元『週刊ゴング』編集長・小佐野景浩が90年代のプロレス界を回顧する「プロレス歴史発見」。「冬木弘道」後編――。病魔に侵された冬木のために、三沢光晴ら男たちが奔る! そして天龍源一郎と冬木弘道の情で結ばれる師弟関係……そこには壮絶な生き様があった【1記事から購入できるバックナンバー】・夢とトラウマを与えたアントニオ猪木の「死」■菊地成孔
・RIZIN離脱……高田延彦という後味の悪い男
・リングス伝説の佐竹雅昭戦とは何だったのか■長井満也
・東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
――今回は“理不尽大王”冬木弘道さんについておうがいいたします。小佐野 ……いやあ、あの人のことを思い出すとね、涙が出そうになりますね(しみじみと)。亡くなる
までの1年間は本当に凄い生き様でしたから……。
――小佐野さんは冬木さんとはいつ頃から付き合いがあったんですか?
小佐野 冬木さんとよく話すようになったのは、『ゴング』が週刊化されて、ボクが記者として取材活動をするようになってからですよね。あれは84年の春で、そのときあの人は全日本プロレスの合宿所寮長。三沢(光晴)、越中(詩朗)がメキシコ武者修行に出た直後で、下にいたのはターザン後藤、川田利明、練習生の小川良成くらいかな。すっごく無口な人でね、合宿所に取材に行くじゃないですか。冬木さんはボクの一つ歳上なんですけど、ぜんぜん口を利いてくれないというか。
――理不尽大王時代からは考えられない姿ですね(笑)。
小佐野 「……俺、この人に嫌われてるのかあ」とか考えちゃうくらいコミュニケーションが取れなかった。そのあと(グラン)浜田さんに連れられてメキシコ修行に行ってプエルトリコへ渡って、1年後の世界最強タッグの途中に、髪の毛を長く伸ばして太って帰ってきたんだけど。
――一般的な冬木さんのイメージですね。
小佐野 そうしたら「ひさしぶり!!」って元気よく声をかけられて。海外生活を経て凄くフレンドリーな性格に変わっていたんです。あとになって事情を聞いたら「天龍さんがマスコミには愛想よくしろというから仕方なくやっていたんだよ」って(笑)。そこからは普通にしゃべるようになったんですけど、冬木さんは話をしていて面白かった。国際プロレスに入門した理由を聞くと、当時国際って入場券プレゼントをやっていたんですけど、プロレスファンの時代の冬木さんは一度も外れたことがなかったそうなんですよね。
――まさか読プレの要領で入門ですか!(笑)。
小佐野 親しみを持って入門テストを受けに行ったら、もうぜんぜんダメで。でも、アニマル浜口さんが「合宿所に荷物を持って住み込んじゃえ!」ってアドバイスされて、そのまま住み着いたんですよね(笑)。
――ハハハハハ!
小佐野 冬木さんはそれまで何もスポーツをやってなくて、体力もなかったみたいですけど、本人は「じっと耐えていた。そうしたらいつのまにかプロレスラーになれた」と。でも実際は国際の社員だった若松(市松)さんと一緒にリング屋として働いていて、ほかの選手が合同練習をやってる脇で、若松さんの指導を受けていた。そういう苦労人なんだけど、それを本人を面白おかしく言っていってたんですよね。
――プロ野球で言うところの打撃投手やブルペン捕手みたいなもんだったんですね。その国際が崩壊して冬木さんは全日本に移りますよね。
小佐野 そこで冬木さんは天龍さんの初代・付き人を務めたんです。全日本プロレスって最初は馬場さんにしか付き人がいなかった。それは馬場さんがレスラーに付き人をつけるのを嫌がっていた。そこからやがて派閥ができるから。
――日本プロレス時代、派閥の揉め事を見続けてきた馬場さんらしい判断ですね。
小佐野 たしかに昔のプロレス記者に話を聞くと、日プロは派閥ができて人間関係が複雑になってたというから。極端に言えば、猪木派と馬場派だったけど、実際にはもっと複雑だったみたいで。そうなることを馬場さんは嫌がったんだけど、さすがにジャンボ、天龍には付き人を付けないといけないという話になったときに、ジャンボは三沢、天龍さんは国際から来て肩身の狭そうな冬木さんをチョイスした、と。――冬木さんは肩身が狭かったんですか?
小佐野 冬木さんはおとなしい人ではあったし、本人には「やっぱり自分は外様」という意識はあったんじゃないかな。実際にメキシコ遠征に行ったのも、天龍さんが「メキシコでもなんでも海外に行けば、あとは好きなところに行けるから」と国外に出るチャンスを作ってあげたんですよ。
――団体主導ではなく天龍さんの計らいだったんですね。
小佐野 帰国してからは大きいファイトをするようになったし、そこそこ上に行くのかなと思っていたら、馬場さんから「太り過ぎ」と言われたのかな。またアメリカに出されて、そのあいだに日本では天龍さんと(阿修羅)原さんの龍原砲が生まれ、レボリューション(天龍同盟)の最中に帰国して。
――そのまま天龍同盟に加入したんですか?
小佐野 いや、それが初めは敵対関係だったんですよ。合流する流れは凄く面倒くさいので割愛しますけど、冬木さんが言うには「この世界はね、本当に仲が良い者同士はくっつけたくないんだよ。俺と天龍さんは仲がいいでしょ。会社は離したかったの」って。
――それは先ほどお話された派閥問題の危惧があったんでしょうね。
小佐野 そうそう。でも、そこは原さんが天龍同盟に合流する機運を作ったんでしょうね。そして、川田も海外から帰ってきて前座でくすぶっていたんですよ。「こんなに動けるのになんで前座で技の制約を受けて……」という。天龍さんもそんな川田をもったいないと思っていて、だったらレボリューションに来て伸び伸びやったほうがいいだろう、と。
――そうやって天龍同盟入りした冬木さんと川田さんの2人がフットルースを結成したわけですね。
小佐野 メインは龍原砲、中堅はフットルースが全日本マットを活性化させていったんです。
――フットルースというネーミングは誰が付けたんですか?
小佐野 川田は「小佐野さんがゴングで勝手に書いた!」って言うんだけど、当時リングアナだった(仲田)龍さんだと思う。フットルースの派手なバンダナとタイツは天龍さんのアイデア。ロックンロールエクスプレスの影響で(笑)。
――ザ・80年代のセンス(笑)。
小佐野 「俺と阿修羅は辛気臭いかんじだから。おまえらは明るくやれ!」と。2人は試合前に御徒町で自前で買ったバンダナを客席に投げる。あのパフォーマンスを川田は死ぬほど嫌がっていたんだけど(笑)。冬木さんはべつに嫌がるわけでもなく「ま、こんなもんだろ」と斜に構える感じで。
――天龍同盟における冬木さんはどんな立ち位置だったんですか?
小佐野 天龍同盟に冬木さんは必要でしたよ。とくに技や動きが凄いわけでもないけど、あの人が一番物事をよく見ていた。ある意味、冬木さんが天龍同盟を回していた。原さんが失踪したあと、天龍さんと川田の3人になるじゃないですか。あの人はインサイドワークがうまかったから、6人タッグになると自分が死んで死んで死んで、天龍さんや川田につないで試合を盛り上げる。
――冬木さんが試合をリードしていたんですね。
小佐野 冬木さんは天龍さんにアイデアも出していたと思うんだけど、天龍同盟が解散する頃は2人の仲はギクシャクしていた。天龍さんと冬木さんの考えが合わなくなっていたんです。そうすると天龍さんが不機嫌になって口を利かなくなって、そんな日が最初は1日だけだったのが、2日になり3日となり……。
――溝が深まっていったんですね。
小佐野 原さんが解雇されてだいぶ経ったあるとき、天龍さんが「冬木、俺は阿修羅を踏み台にしてるか?」と聞いたら、冬木さんは「当然ですよ!」と答えたそうです。それを聞いた天龍さんは大激怒して机をひっくり返したという(笑)。
――そこで「当然ですよ!」と言えちゃうんですか(笑)。
小佐野 そこは冬木さんは素直であり、天龍さんに対してウソをつけないわけですよね。でも、そう言えちゃうくらい天龍さんのことが好きだったんでしょうね。
――天龍さんがそんなことを聞くってことは、それくらい冬木さんを信用していたということでもありますね。
小佐野 そうそう。天龍さんは冬木さんだけには弱みを見せていた。まあ、その頃のレボリューションは行き詰っていたところがあって、全日本を活性化させるという天龍同盟の役割は終わっていたわけですから。武道館大会なんてカード発表前にチケットが完売しちゃう状況の中で、天龍さんには「阿修羅と2人でやってきたことがなかったことにされてたまるかよ!!」っていう思いはあったんでしょうけど。
――結局、天龍同盟は解散しちゃいますね。
小佐野 川田は正規軍に戻りたくなかった。というのは海外から帰ってきてから正規軍より天龍同盟の控室にいるほうが長いから。天龍さんと一緒だとそこまで気は楽じゃないだろうけど、正規軍よりは居心地はいいと。でも、冬木さんは正規軍に戻ってもいいと思ってたんじゃないかな。レスラーとしてはそろそろ環境を変えたほうがいいだろう、と。
――そこは野心があったんですかね。
小佐野 冬木さんには個人的な野心があったというわけでもないんだよね。戻ったほうがレスラーとして展望が広がるんじゃないかという感じで。結局、天龍さんがSWSに行ったら冬木さんもあとを追うように移ってしまうんだけど。
――SWSの件は天龍さんから話を聞いてたんですか?
小佐野 冬木さんは自分から天龍さんに連絡を取って「行かせてください」と頼んだみたい。その当時の冬木さんは30歳で彼なりに考えることがあって、このまま全日本にいてもどうなのかなあ、と。
――天龍さん離脱時、馬場さんは川田さんを呼び出して「おまえは全日本に必要な選手」として残留を促しましたけど、一方で冬木さんに対する評価はどんなものだったんですか?
・「理不尽大王」に変身した瞬間・「週刊ゴング」と真剣勝負・天龍源一郎との愛憎・三沢光晴の友情・抗がん剤を放棄……まだまだ続く
この続きと鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…などの2月バックナンバー記事が700円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事15本」の詰め合わせセットはコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2188442この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
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【ONE】セージ・ノースカット問題とは何だったのか?■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
2024-02-16 15:20220pt
多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回も16000字で語ります(この記事はニコ生配信されたものを編集したものです)
【1記事150円から購入できる過去記事】・堀口恭司、朝倉海はUFCと本戦契約できるが…■シュウ・ヒラタ
・驚愕のMMA大革命、迫る/RIZIN大晦日あれこれ■シュウ・ヒラタ・平本蓮、井上直樹、佐々木憂流迦、神龍誠のこれから■シュウ・ヒラタ・計量問題を考える/アイポークの現場で起きたこと■シュウ・ヒラタ
――今月もセージ・ノースカット問題を含めていろいろとうかがいたいんですが、まずは2024年もUFCのアジア選手発掘企画ROAD TO UFC(以下RTU)が行なわれるという話題から。シュウさんが開催情報を発信されて話題になってましたよね。
シュウ そうなんです。UFC上海の担当者、あとショーン・シェルビー、ミック・メイナードという2人のマッチメーカーに確認したら、いまのところ5月末のスタートで考えているということでしたね。UFC上海の担当者は、男子はフライ級、フェザー級、ライト級まで、女子はやれたらストロー級とフライ級を考えているということなんですけど、ショーン・シェルビーに聞いたら「男子ライト級はちょっと人が集まらないからいいか」みたいなことを言ってたので、まだ男子ライト級をやるのかはちょっとわからないですが。
――2023年のライト級も決勝まで進んだ原口伸選手はもともとフェザー級希望だったし、ほかにもウェルター級の選手を引っ張ってきたりして、なかなか集まらなかったですね。
シュウ UFCはもともとライト級とウェルター級は選手層が一番厚いですからね。だから、そこまで一生懸命引っ張らなくてもいいのかなと。あと、ライト級より上となるとアジア圏だとどうしても体格的に不利ですし。それでも、アジア全体で見ればライト級またはウエルターでも全然通用するタレントはたくさんいるとは思うんですけど。
――去年のRTUで女子フライ級をやるという話が浮上していましたよね。
シュウ 結局女子はやらなかったですからね。女子フライ級は選手がいないというか、課題はUFCのお眼鏡にかなうレベルの選手がいるかどうかだと思います。
――いずれにしても、今年も3月末くらいまでに選手を募ってみてどうするか。
シュウ やっぱりビザも含めて場所によっては早めに動かないといけないじゃないですか。RTUやDWCSから選手をピックアップしていくのは、UFCにとっては一番やりやすいかたちで、要は入団テストみたいなものですからね。
――中国市場を狙うというところでは、今年も中国人選手が3名決勝戦に出ていましたね。
シュウ いまUFC上海PI自体で選手育成を行っているじゃないですか。才能のある選手をピックアップして、そこで練習させる。ラスベガスのUFC PIは選手が使える施設ということで、育成プログラムはないんですけど。UFC上海PIに女子フライ級で強そうな選手がいれば、フライ級もやるんじゃないですかね。
――UFC上海PIってけっこう選手が揃っているんですか?
シュウ そんなにいないと思いますよ。たぶん10人いるかいないかだと思います。
――UFCとしてもUFC上海PIで練習している選手が勝ち上がってくれれば、施設に資金を投じた意味があると。
シュウ やっぱり中国資本はバカにできないですよ。ジャン・ウェイリーの活躍もあって、今度中国人同士のタイトルマッチもやりますからね。ぶっちゃけ、UFCは日本よりも中国でのネームバリューのほうが高いと思います。で、アジア全体では韓国人もいればモンゴルの選手もいるわけで。だから、日本人枠がそんなにいっぱいあるとは考えないほうがいいかもしれないですよね。厳密には元々「日本人枠」というもの自体が存在してないんですけど(苦笑)。
――日本は市場の恩恵をあまり受けられないところはありますよね。
シュウ さらに裏をいうと、普通にメールでRTUに応募すると、まずUFC上海の担当者とフォレスト・グリフィンが選手をふるいにかけるんですよ。そっからマッチメーカーに持っていく傾向があるので。
――まずハードルがあるんですね。
シュウ だけど、ボクはそれやめてマッチメーカーに直接連絡しているんですよね。
――さすがです!(笑)。
シュウ もうすでに、ショーン・シェルビーが興味を示している日本人選手がいますから。その選手は入ると思います。たぶん、次の試合で負けなければ、ですけど。
――「次の試合で負けなければ」という選手は多いんでしょうね。
シュウ そうなんです。だからみんな聞いてくるんですよ。「3月の終わりや4月に試合が決まりそうなんだけど、応募していいんですかね?」と。でも、そんなのどんどん応募すればいいんですよ。「4月の初めでも試合するけど、ケガさえなければいつでもいけるぞ」みたいな感じで書いておけばいいんですよ。ボクがツイートで「資格基準は、18から30歳、プロ6戦以上、勝率70%以上、フィニッシュ率55%以上、前回の試合勝っていること、安定した実績のある相手・団体で、少なくとも一勝している」と書きましたけど、皆さんそんなの気にせずに応募すべきなんです。
――これまでのRTUを見ていればわかりますが、あれはあくまで目安ですよね。
シュウ そうなんです。日本人は凄く真面目なんですよ。だからそれが審査基準になると自分の中で「ダメだ」と決めつけちゃうじゃないですか。けど、欧米の選手はどんどんセルフPRして売り込むわけなんですよね。
――白星配給係と化しているインドネシアのONE PRIDE MMAの選手が何人も入ってるぐらいだから、なんとかなります!
シュウ じつは、大学受験でもアメリカでは「この学校は論文なんて出さなくていい」と言われてる学校でも、わざと論文をつけて出す人もいるんですよ。たとえば「9年生、10年生(日本だと中3と高1)のときは成績が悪かったけど、そのときはまだ日本語しかしゃべらなかったんだ」と。「そのかわり、11年生、12年生のときの成績を見てくれ」というような論文をつけて出すとかね。だから、少し早いですが、ここで突っ込みます(笑)。永ちゃん(矢沢永吉)が言っていたように、自分で「新しいドアをこじ開ける」気持ちがあればいいと思うんですよね。
――たとえば、矢地祐介選手の場合はさすがに戦績がつきすぎてるからアウトなんでしょうけど、ちょっとでも可能性があるんだったら挑戦してみるのもいいという話ですよね。
シュウ RTUって本来ならプロ6戦目以上とか言ってたじゃないですか。でも、HEARTSのところに吉村(天弥)選手という若くて面白い選手がいるんですけど、彼の戦績は2勝1敗でその1敗は反則負け。でもボクはそれでもエントリーしましたよ。6戦以内でも関係ないと思って。「いや見てくれ、この1敗は関係ないから」と説明したんですけど、そしたら前向きな話になることもありえますからね。
――つまり、基準なんてあってないようなものというか。
シュウ だから、とりあえず応募してみるべきですよ。やってみないとわからないじゃないですか。
――そういう中で、今年は鶴屋怜選手がフライ級で優勝してUFCと契約できました!
シュウ いやー、よかったですよね。日本人選手が増えるのは本当にうれしいですし、フライなんて日本人にもチャンスのある階級ですから。
――このトーナメントでいえば、鶴屋選手はぶっちぎりでしたもんね。
シュウ ただ、どうしてもUFC本戦とRTUではレベルが違うじゃないですか。RTUはぶっちゃけコンテンダーシリーズよりちょっと低いレベルにあると思うので。そのコンテンダーシリーズで15勝無敗で入ってくるヤツも本戦では負けたりするわけだから、よけいに頑張ってほしいですよ。ボクは凄く期待しています。若いうちに入れて。いい経験もできたし、絶対にいいことだらけだと思いますよ。
――そして、ライト級の原口選手は準優勝。前回は準優勝でも契約できたケースがありました。
シュウ そこですよね。「原口選手は準決勝では相手の計量オーバーがあったのに穴を空けずに試合をしたんだから」とか交渉の余地はありそうですけど、そこはマネジメントの方も一生懸命やってほしいです。
――気になるのは原口選手本人がフェザー希望ってことですね。
シュウ それ、言わなきゃいいんですよ。ライトで契約しちゃって、あとでフェザーに下げると言うんです!
――それくらいのノリで世界に売って出なきゃダメだと(笑)。
シュウ 本当そうですよ。べつにインチキでもないし、誰かを傷つける決断でもないじゃないですか。はっきりいって嘘とも言えないですし。
――まあ、たしかに誰も傷つかないですね(笑)。ちなみに、リザーバーながらUFCと契約したフライ級のモンゴル人選手はシュウさんのマネジメントなんですか?
シュウ はい、そうです。
――こないだ鶴屋選手にインタビューしてきたんですけども、べつに怒っているわけではなくリザーバーが契約できたことに驚いてましたね(笑)。鶴屋選手はRTUで3勝、リザーバーは2勝ですから。
シュウ ハハハハハ! その気持ちは凄くわかります(笑)。これ、いまだから話せますけど……・RTUリザーバーがなぜ契約?
・ケラモフのバックアッププランは用意されていた
・ノースカット問題を深堀り
・UFCがRIZINと手を組むメリットはある?
・ファイトマネーがヤバいカラテコンバット、ベアナックル
・マクレガー☓平本蓮実現の経緯……16000字インタビューはまだまだ続く
この続きと鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…などの2月バックナンバー記事が700円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事15本」の詰め合わせセットはコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2188442この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
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【UFCと契約】鶴屋怜の可能性が恐ろしいよ!
2024-02-15 11:53200ptUFCの契約を勝ち取った鶴屋怜インタビューです!(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・扇久保博正、浅倉カンナを生み出したパラエストラ千葉に迫る■鶴屋浩 代表インタビュー
・極真世界王者・上田幹雄「大山総裁ならRIZINに殴り込んでいたと思います」
・堀口恭司、朝倉海はUFCと本戦契約できるが…■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
――2月4日の「ROAD TO UFC」トーナメント決勝を制してUFCの契約を勝ち取った鶴屋選手ですけど、帰国後もう練習されてるんですね(取材は2月9日)。
鶴屋 帰ってきた翌日には始めてますね。
――もうちょっとゆっくりしてください!(笑)。金原正徳選手がクレベル・コイケに勝ったときもすぐにロータス世田谷で練習してて「休まないんだ!」ってビックリしたんですけど、世界クラスはやっぱり普段の姿勢から違うんですねぇ。
鶴屋 まあ自分の場合は他にやることがないってところはありますね。それにさすがに2部練じゃなくて1部練なんですけど。試合後は減量から解放されたところもあって食べ過ぎちゃうから、身体を動かさないと太っちゃうんで(苦笑)。
――あとあとキツくなるわけですね(笑)。あらためてUFC契約ゲットおめでとうございます!
鶴屋 ありがとうございます! UFCの契約は夢だったので嬉しいんですけど、もう早く戦いたいです。全然ケガもないんで、すぐにやりたいくらいですけどね。できればランカーと……。
――すぐに試合をしたいし、できればランカーとやらせろ!と(笑)。
試合後ダナ・ホワイトから何かプレゼントをもらったということは会うことができたんですよね。
鶴屋 いや、じつは会えなくて。ダナ・ホワイトさんの部下みたいな方から急に渡されて。よくわかんなくて持ち帰ってたらUFCジャパンの人が「それはダナ・ホワイトがくれたんだよ」と。ダナ・ホワイトさんからUFCジャパンの人にメールもあったみたいですね。
――鶴屋選手のMMAデビュー戦のあとにインタビューしたことがあるんですけど、あれから3年も経たずにUFC入りは超順調すぎますよね。
鶴屋 いまのところ順調にやれてます。自分の想像よりもちょっと早いくらいですね。デビューした頃は5年ぐらいでUFCに……くらいに思ってたんですけど。
――ピンチといえば、RTU準決勝前のケガくらいで。
鶴屋 そうですね。あのケガはけっこうヤバかったですけど、それを乗り越えられた経験は本当に大きかったと思います。
――試合後の「負けを知りてー!」は元ネタはとくにないってことですけど、刃牙・死刑囚編ではありますね。
鶴屋 あれはインパクトを残すためにというか……UFCでも注目されることは求められるので、ちょっと面白いこと言ってみようかなと。刃牙ってわけじゃないですね。自分は無敗ですし(笑)、UFCでも負ける気はしないんですけど、ランカーが味あわせてくれかなって。
――自分がどこまで強いのかが知りたいと。
鶴屋 いままで試合でダメージを負ったこともないんで。このままダメージがなくUFCチャンピオンになれるんだったら、それでいいですし(笑)。
――ノーミスでUFC制覇ですか(笑)。RTUは正直、物足りなかったところはありますか?
鶴屋 本当に全部フィニッシュで勝ちたかったところはあるんですけど。オールフィニッシュだと印象が違うじゃないですか。
――本戦のマッチメイクにも関わってきますね。
鶴屋 まあ準決勝はケガもしてたし、相手のクリマコが普通にうまかったところもあるんですけど。怖かったのはケガで欠場することですよね。リザーバーが出ちゃうので試合は延期してもらえないし、準決勝の前にケガしたときはホント危なかったです。
――トーナメントだから優勝まで3試合。ケガで欠場したら脱落という。トーナメント決勝の日程が後ろにズレたり、場所が上海からラスベガスに変更になったりしましたね。
鶴屋 場所が中国からアメリカになったのは、かなり大きかったなって。中国だと、もしかしたら相手の中国人選手への声援がすごくて、その空気に自分もジャッジも飲まれちゃう可能性もなくはないじゃないですか。なのでラスベガスでよかったかなって。
――中国だとアウェイ気味になるってことですね。1回戦の会場は上海でしたよね。相手はインドネシア人でしたけど。
鶴屋 あのときはそこまでお客が入ってなかったこともあって、試合という感覚がなくて緊張感はなかったというか。
――今回の会場UFC APEXの雰囲気はどうでした?
鶴屋 RTUの前にファイトナイトをやってたじゃないですか。そこで使っていたオクタゴンをそのまま使わず、別のオクタゴンに変えたんですけど。それが小さかったんですよね。これはかなり狭いなって。
――ああ、スモールバージョンのオクタゴン。ファイトナイトのオクタゴンのままやれば手間は省けたのに。
鶴屋 自分もそう思ったんですけど、交換するために1~2時間待たされましたね。大きさが全然違うことがわかったんで、それはそれで経験かなと。
――ファイトナイト終了まで何をしてたんですか?
鶴屋 会場近くのホテルにいました。会場まで10分か15分くらいですね。ファイトナイトが終わったぐらいで会場に入って、試合まで2時間くらいあったんでアップしたりとか。
――試合は圧勝だったわけですけど、顔面に打撃一発もらったことで「打撃が心配」とかいろいろと言われてます(笑)。
鶴屋 ハハハハハハ。他の選手が1試合で何十発ももらってるのに、何を言ってるんだって感じはするんですけど(笑)。打撃ができないんじゃなくて、打撃をしなくても勝てるだけなんで。もしピンチだったら全然打撃をやって勝てますし。
――組みで勝てるなら打撃戦をするまでもないってことですね。
鶴屋 あのときも向き合った瞬間、圧があんまないな、けっこうビビってんなって感じがして。「タックルにいけるな」と思ったところに一発もらって。そこでやっとスイッチが入った感じですね。
――やる気スイッチが入っちゃったわけですね。
鶴屋 ホントは一発ももらわないまま勝ちたかったし、最初のタックルでテイクダウンしたかったんですけど。相手もしっかり脇を差してきたところを見ると、ちゃんと研究してきたのかはわからないですけど。一発もらっただけで、あんなに言われるなら「これからどうなっちゃうんだろう?」って(笑)。
――「パンチ一発すらもらってくれるな」という期待感があるってことです!(笑)。
鶴屋 ヌルマゴもそんなに打撃をやらないでチャンピオンになったし、無敗でチャンピオンになれば誰も何も言わないって感じですよね。
――もうひとつ言われがちなのがRTUで席巻した「首投げ」ですね。バックを取られる危険があるから、ある程度のレベルのファイター相手だと首投げは使えないと言われています。
鶴屋 首投げがどうのこうの言ってる奴に関しては、自分が小学校からずっとやってきてるし、一瞬で返されたりしないですよね。練習でも全然使ってますし、トップクラスにも全然かかりますし。
――トップクラスにも! 何かコツがあるんですか?
鶴屋 ちょっと普通の首投げとちょっと違うのかな。普通の人は投げるみたいな感じですけど、自分の場合は巻き込むみたいな感じの首投げなんで。たぶん自分と一緒に練習をやってる人だったら、首投げを使っても全然大丈夫っていうと思うんすよね。
――実力者揃いのパラエストラ千葉ネットワークでは。
鶴屋 誰でも投げれるっすね。自分より体重が重い相手のほうが投げやすいっす。
――UFC本戦でも首投げが通用する自信があるわけですね。
鶴屋 もうバンバン決めます。脇を差されたら首投げめっちゃかかるんですよ。脇を差しても何にもしない人いるじゃないですか。だからわざと脇を差させて、そこから首投げできるんですけどね。
――首投げを有効利用している選手って他にいます?
鶴屋 たしかにあんま見ないですね。父親(鶴屋浩)ぐらいですかね(笑)。
――親子で受け継ぐ秘伝! 女子では三浦彩佳選手とか。
鶴屋 ああ、たしかにそうですね。何回か見たことあるっすけど、たぶんあっちは柔道っぽい首投げじゃないですか。自分のはレスリング系なんでまたちょっと違いますね。
――お父さんは試合に集中できる環境を整えてくれたりして、その存在は大きいわけですよね。
鶴屋 そうですね。ちゃんと2部練できるし、今回もフィジカルトレーニングをセッティングしてくれたんで。フィジカルやってから身体もでかくなれたっていうか、筋力が増えたっすね。
――通常何キロくらいなんですか?
鶴屋 通常67~68キロくらいですかね。試合がなくて食っちゃったりすると73キロまで増えたことあるっすね。
――フライ級で73キロはなかなかですね(笑)。
鶴屋 太りやすい。でも食っちゃうんですね、減量の反動で。だから練習してある程度の体重はキープしときたいんですよね。・日本人同士で潰し合う必要はないが、やるときはやる
・フライ級の堀口恭司、朝倉海について
・ATTに行ってきます
・神龍誠の堀口戦はすごくない……1万字インタビューはまだまだ続く
この続きと鶴屋怜、スターダム、武尊本、佐藤将光、ビンス、中嶋勝彦…などの2月バックナンバー記事が700円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事15本」の詰め合わせセットはコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2188442この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!1記事200円から購入できます!
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【大人のMMAトーク】日本格闘技界がよくわかる15000字■DEEP代表・佐伯繁
2024-02-11 20:55200pt親交のあったキラー・カーン追悼ポーズのモンゴリアンチョップ!(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・笹原圭一の「泣いて、笑って大晦日RIZIN」を語ろう【17000字!!】
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年に一度のペースでDEEP代表の佐伯さんから日本格闘技界の現状をうかがうインタビューをやってますが、その取材前、韓国ブラックコンバットのパク・シユンvs須田萌里で起きたシユンのグローブ掴みの件で関係者と電話でやりとりする佐伯さん!
佐伯 ……お待たせしました。
――いろいろと大変そうですね。DEEPの選手を派遣しているとはいえ、自分の団体で起きたことではないから対処も難しいですし……。
佐伯 ホント難しいんだよね。ウチで何か起こったら競技統括しているJ-MOCさんを通してやりとりすればいいんだけど、向こうはブラックさんに権限があるのか、競技をどこでコントロールしているのか。そこがよくわからないんですよ。だって今回の件に対するブラックさんの声明もいきなりYouTubeで動画をアップしてるんだよ。
――えっ、あれって当事者の須田選手に対して連絡をしたうえでのアップじゃなかったんですか?
佐伯 うん。それだと問題がまたややこしくなるよね。
――須田選手が納得するかはともかく「話し合い」をすっ飛ばしたら、こじれるに決まってますよね……。そもそも主催者が競技に関して裁定を下すと「何か裏があるんじゃないか」と疑われますし。
佐伯 そうなんだけど、最終的にはその責任を負うのは競技陣じゃないと思ってるんですよ。アメリカみたいにコミッションがあるんだったらわかるよ。選手が何か問題を起こしてコミッションが出場停止処分を下したら、アメリカではどこの団体でも試合はできなくなるじゃん。でも、日本にコミッションがないから、たとえばウチが出場停止にしても他の興行に出れちゃうわけだから。
――だから問題を丸く収められるのは興行側ってことですね。
佐伯 そうそう。ブラックさんはそこができなかったんだけどね(笑)。トラブルの話って、選手が何を望んでるのか、興行側がどうしたいのかによって話は違ってくるよね。もう1試合を組むのか、お金なのか、裁定の変更なのか……そこは競技陣じゃないところに話が行っちゃいますよ。
――木村ミノル選手のドーピングの件も本来は競技管轄の立場から説明すべき事柄ですけど、興行が絡んでくるから代表の榊原さんが説明するしかなくて。UFC279の試合前日カード大シャッフルも競技から完全に逸脱してましたね。
佐伯 そこは難しいところなんですよね。今回のブラックコンバットでは大原(樹理)選手の試合を止めるのが早かったじゃないですか。それは試合内容やレフェリーの経験値やレベルによって違ってくるし。
――同じシチュエーションの試合ってあるわけないから「正しい・正しくない」ではないですよね。
佐伯 そうそう。ストップの基準を統一することは難しい。逆に「なんで早く止めなかったんだ?」ってときもあるし。
――よほどジャッジがおかしかったら興行側が仲介して解決を図るしかないわけですね。
佐伯 そこは体重オーバーのときもそうですよ。たとえば大晦日RIZINのアーチュレッタ選手と海選手の試合もそうだけど。「選手がオーバーしました。競技的には中止です」。それでお客さんが何も不満がないとなったらボクらは簡単ですよ。
――「はい、試合が中止になりました」で済むのなら。
佐伯 そうはいかないからキャッチウエイトがあったり、ペナルティつきで試合をするんだけど、やったらやったで「なんでやるんだ?中止にすべきだ!」という声も出てくる。これ、永遠に終わらないテーマです。
――そもそも計量オーバーは「不測の事態」だから、正解といえる対処法はないですよね。
佐伯 あとはプロモーター、競技陣、選手も含めて話し合うしかないけど、もう難しいんですよ。ストップのタイミングでいえば、外国人選手は当然、国民健康保険に入ってないから、ケガした場合の治療費ってけっこうかかるんですよ。変な話、競技陣に「治療費の問題があるから外国人の場合は早く止めてください」なんてお願いできるわけないでしょ(笑)。
――ハハハハハハハ! 「外国人がチャンピオンになると、防衛戦をやるときに航空費&宿泊費がかかるので判定のときは……」みたいな話になりかねない(笑)。
佐伯 UFCなんて練習でケガしたときの治療費も持ってくれると聞くけど、あれはUFCだからできることだよね。それはスタンダードだと思われても困るというか。たとえばドーピングの問題もそうですよ。抜き打ちまでやってるのはいまのところUFCだけですからね。
――RIZINもいろいろ言われがちけど、試合前にランダム検査を自主的に導入しているのは世界でも異例だったりするんですけどね。
佐伯 それでいえば、これはちょっとどう言っていいかわからないけど……正直よくみんなが「世界に負けた」というけど、ホントに世界に負けたのか。負けたのは●●●●●だから、なんじゃないかって(苦笑)。
――ハハハハハ! こないだ某日本人が出た海外の試合もあきらかに異常でしたよね(笑)。
佐伯 どの選手とは言わないけど、そういうことじゃん(笑)。俺らと文化が違うから、UFCと契約するまでに命を削ってもいいと思ってるファイターもいると。
――UFCデビュー戦になると「あれ?この程度の選手でしたっけ?」ってパフォーマンスが低下しているケースもありますよ(笑)。
佐伯 ウチもドーピングはタイトルマッチだけはやりたいんですけど、試合後おしっこが出るまで帰れない。ということは後楽園ホールでは不可能なんです。会場使用時間の関係で「もう会場から出ていってください」と言われるから。前に後楽園でやったときにメインの選手が試合後にインタビューの途中で出てってくださいと。
――「地方大会の場合はどうするの?」という話にもなってきますね。
佐伯 地方に検査員を派遣するのもお金がかかるからね。だからよく世界標準とかいうけど、「世界=UFC」という定義があるなら納得できる。UFC以外の世界の団体はそこまでいろんな面で徹底的にやってるんですかね?
――そこまでじゃないですねぇ。そのUFCだってオリンピックではアウトな大麻はオッケーだったりしますから。まあそこまで踏み込んだら出場停止を食らう選手が続出して興行的に成立しないからなんでしょうけど。
佐伯 ジャンルや団体の規模によって取り組み方は違ってくるってことだよね。ウチはJ-MOCさんができる前から競技陣といろいろと話はしていますよ。たとえば5分2ラウンドルールのときは踏みつけはダメ。やっぱり3ラウンドのトップレベルじゃないとサッカーボールキックは危ないという見方もできるし、女子はヒジなし。そこを細かく変えてるのはたぶんウチぐらいだと思うんですよね。「5分2ラウンドじゃなくて5分3ラウンドがいい」という話にしても、5分3ラウンドで10何試合も見るのはお客さんも厳しいじゃん。
――RIZINなんかのオールスターシステムなら、5分3ラウンドで10何試合は成立しますけど……。
佐伯 だからっていまのやり方をよしとはしていないし、やっぱり穴があると思いますよ。そこは話し合いを重ねながら改善しています。セコンドのタオル投入がないところもありますよね。投げてもレフェリーが気づかないこともあるし、無関係の第三者がタオルを投げたら困るし。
――物事を諦めたときに「タオル投入」という比喩が使えない時代!
佐伯 今回のブラックコンバットだとセコンドが日本語で「グローブを掴んでいる」ってアピールしたけど、レフェリーが日本語がわからないので言語の問題もあったかも。ちなみにグローブは英語?韓国語ではなんだろうね。実際にボクは大会途中に通訳をセコンドの横につけさせてほしいと頼んだら、OKが出たけど通訳が座る椅子がないと。大会途中だから用意もする人がいないっていう(苦笑)。
――ブラックコンバットは始まったばかりでまだ興行をわかってないところはあるってことですね。
佐伯 そのへんはまだ昔の日本に近いと思うんですよ。たとえばウチはジャッジ同士が判定時に会話する機会が生まれないように席を離している。ブラックコンバットには延長ルールがあるんだけど、延長の裁定を出す前になぜかジャッジが集まって話し合ってるんだよ。
――えーっ!(笑)。
佐伯 延長ルールがあるんだったら話し合う必要ないでしょ。集めたジャッジペーパーを見ればすぐに延長だってわかるんだから、ジャッジが集まる意味がわからない。そのへんの競技性がまだ整備されてないってことなんだけど、日本でも改善すべきところはまだありますよ。たとえばボクはレフェリーやジャッジをやっている人間が、別の大会とはいえセコンドにつくのはおかしいと思う。だってジャッジのときは判定やブレイクに関しては客観的な判断が求められるのに、セコンドとして「勝ってるぞ」とか「もうすぐブレイクだよ」って選手に寄った指示をしたらいろいろとおかしいでしょ。
――選手との関係性なんかを穿った見方をされても不思議じゃないですね。
佐伯 だってJリーグだとチームのコーチやトレーナーが審判をやってないですよね。「自分のチームの試合じゃないから審判をやっていいだろう」とはならない。
――でも、そこまではっきりと立場を分けられるほどジャンルが大きくないという。
佐伯 そういうことだよね。やるとなったら莫大なお金がかかりますよ。だからさっきから言うように「UFCならばできることがあるけど……」ってことなんですよ。・海vsアーチュレッタの着地はすごい
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2024-02-10 21:03200pt
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「会ってすぐにマクマホンは、私に仰向けになるように命じました」
2020年5月9日、74歳のビンス・マクマホンは、自身が会長を務めるWWEの社員女性を奴隷のように弄んでいた。
「すると、私の上にまたがり、私の頭に排便したのです。マクマホンはシャワーを浴びに行きましたが、私には排泄物をつけたままでいろと命令しました。そして、その場にいたマクマホンの友人である理学療法士とやれと言われました。マクマホンの汚物が髪にまとわりつき、背中にもつたって流れてきました。助けを求めましたが、相手にされませんでした。マクマホンと理学療法士との3Pは1時間半も続きましたが、その間中、私はマクマホンの糞便まみれのままでした。友人が帰ったあとも、マクマホンはもっと気持ちよくさせろと強制してきたのです」
今年1月25日、WWE会長ビンス・マクマホンが米コネチカット州連邦地方裁判所に訴えられた。訴えたのは、WWEの元従業員女性ジャネル・グラントさん。雇用と引き換えにマクマホンから性奴隷のような扱いを受け、WWE社内などで心理的拷問や身体的損傷など性的暴力を受けたこと、またマクマホンから他のWWE社員やレスラーとも性的関係を持つよう強要されたとする性的人身取引の容疑である。
「事実無根です。この訴状に書かれていることは虚偽、捏造ばかりです。悪意を持って真実を歪曲されています」(ビンス・マクマホン広報)
当該事実は一切ないと容疑を否定したマクマホンであったが、親会社TKOは「私たちはグラントさんからの恐ろしい申し立てを非常に深刻に受け止めており、社内でこの問題に取り組んでいます」と発表。その結果、翌26日、マクマホンはTKO会長職、ならびに取締役会を辞任した。
あくまでも容疑の段階であり、ことの真偽は定かではないものの、訴状にはマクマホンが自らの快楽のために行なったとされる惨たらしい行為が生々しく詳細に説明されている。
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