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記事 21件
  • 【13万字・記事詰め合わせセット】佐藤大輔と煽りV、パンクラス詐欺、浜崎朱加、宮田充、菊地成孔……

    2021-02-28 23:59  
    600pt
    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part85大好評記事17本、13万字オーバーで600円!!(税込み)

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    part85
    ◎「魔法の煽りVをつくる男」 RIZIN演出統括・佐藤大輔17000字インタビュー ◎世界的な詐欺事件? パンクラス商標騒動を追う
    ◎プロレス格闘技界運命の1991年■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎平本蓮のアメリカ修行先5つの候補はこれだ!!■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    ◎プロレスの青春! 新日本プロレス学校の最後を見届けた男■渡辺宏志
    ◎カーフキックの世界的猛威! マクレガーよ、おまえもか!?
    ◎MMAスーパーサラブレッド鶴屋怜「流行りだから、やるわけじゃない」
    ◎K-1からKNOCK OUTへ…「K」の職人・宮田充は何を考えているのか
    ◎「新日本プロレスでは何かが起こる」……リアルとファンタジーの虚実皮膜
    ◎ケイプと夜叉坊はなぜ負けたのか
    ◎キラー浜崎朱加、降臨!! 「浅倉カンナ選手が強くなっている感じします?」
    ◎朝倉兄弟とYouTube論■菊地成孔
    ◎摩嶋一整「あきらかに下の選手とやるのは、ファイターとして納得いかない」
    ◎KENTAがAEWに電撃登場! 非WWEで何が起きているのか■斎藤文彦INTERVIEWS
    ◎武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
    ◎男性から女性へ……性転換手術レスラー家族の新しい旅立ち
    ◎よみがえった伝説の実況アナウンサー“ボイス・オブ・WCW”!!
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    多くのMMAファイターをマネジメントするシュウ・ヒラタ氏が北米MMAシーンを縦横無尽に語りまくるコーナー。今回のテーマは世界的な詐欺事件? パンクラス商標騒動を追うです!!(この記事はニコ生配信されたものを編集したものです)
     
    ――パンクラスの商標事件についておうかがいしたいと思います! というか、パンクラスは大変なことになっているらしいですね……。
    シュウ これ、日本ではまったく話題になってないんですかね?
    ――ちょっとザワザワしているぐらいでしょうか。
    シュウ じゃあ、流れを簡単に説明しますと、アメリカで『パンクラス ・ハイブリット・レスリング』というイベントをやると言い出したエリックさんという方がいるんですが、まず、彼はドキュメンタリー映画を作っているということで、それの中でパンクラスのロゴを使わせてもらいたい、と。その許可を得るために、日本のある方……仮に「X」さんとしましょうか。その「X」さんにコンタクトを取って「使っていいいよ」と了承を得て使っていたんですね。そこまではまだよかったんですけど、そのあとなぜか話が、アメリカで「パンクラスという大会をやります」という話になりまして。
    ――話が大きくなった(笑)。
    シュウ 日本でもご存知のガイ・メッツァーさんがそのトップに就任するということで、FacebookやTwitterなどいろんなSNSで「アメリカで『パンクラス・ハイブリット・レスリング』をやります!」と告知したんです。じつはボク、パンクラスのチャンピオンであるアンディ・メインとか、あそこらへんのコーチとも仲がいいんですけど、彼らからも「パンクラスがアメリカに来るらしいぞ」と聞きまして。でも、それを聞いてボクは「おかしいなあ」と。なぜなら、アメリカで開催するのに、あんなにPR好きな酒井(正和・パンクラス代表)さんが自ら発表しないわけないじゃないですか。
    ――まあ、大々的に記者会見を開いてもおかしくはない話題ですよね。
    シュウ でしょ? だから「絶対におかしい」と思っていたら、アメリカでパンクラスのロゴや商標、なんかそういうのが5種類あるらしいんですけど、そのエリックという人が持っている『ブロウン・ファルコン(Blown Falcon Productions LLC)』とかいうプロダクション会社が商標登録の申請をし始めたんです。
    ――アメリカで商標登録を、ですか?
    シュウ でも、もちろんパンクラスのロゴは酒井さんの会社である株式会社スマッシュが持っていますので却下されるわけです。で、これはちょっと複雑な話なんですけど、5つのロゴのうち1つは2019年かなんかに一回権利が切れちゃってたみたいで、その更新手続きをしていないあいだに、うまいことエリック側の申請が入り込んじゃったみたいなんですよね。ただ、アメリカの商標の法律というのは、それをやられても過去20数年間使っている実績があったら勝てるんです。
    ――そういう事故的なことを防ぐために。
    シュウ そういうわけで、5つのうち4つが完全に却下されましたと。アメリカでは却下されても6カ月の猶予があって、そのあいだに控訴、つまり不服申し立てができるんですが、なんとエリックの会社はここで控訴するんですね。
    ――凄い執念ですね(笑)。
    シュウ で、その控訴の際に出してきた契約書がじつはありまして。
    ――正当性を主張するための契約書が。
    シュウ 「オレは日本の権利を持っている『X』と、ちゃんと契約書を交わしているんだ」ということだったんですけど、アメリカって面白いもんで、こういう書類も全部閲覧できるので確認したところ、「これ、グーグル翻訳で書いた?」というぐらいめちゃめちゃヒドい英語で。しかも1ページなんです。「これ、覚書にもならないよ」という(笑)。
    ――1ページって、いったいどんな契約書ですか!(笑)。
    シュウ いや、笑っちゃいますよねえ。その主張も、今年の1月15日に正式に全面却下されました。
    ――ああ、よかったですねパンクラス。
    シュウ ただ、彼はしぶといというか、あるアメリカのポッドキャストに登場して「酒井さんは嘘つきだ」と発言しているんですよ。「アイツはビデオライブラリも持ってないし、UFCファイトパスも切られて、パンクラスの権利なんかほとんど持ってない」とか言い出して……。まあ、全部ウソだと思いますよ(苦笑)。でも、このポッドキャストでいろんな人の名前を出しはじめちゃって、なんと、皆さん大好きなアントニオ猪木さんの名前まで飛び出しちゃったんです。
    ――ええええ! というか、どういう経緯で猪木さんの名前が?
    シュウ 彼いわく「アントニオ猪木さんとオレは仲がいい」と。「アントニオ猪木の娘の寛子さんがやっている会社が、オレのPR会社だ」と言うんですね。
    ――ほ、本当ですか??? 本当なら凄いつながりですよ!
    シュウ 真実はわからないですよ(苦笑)。でも、彼の主張はそうです。で、挙句の果てに酒井さんに対して「こっちが握っている事実をアイツに見せつけるために、猪木さんが行って会って話してくれた」とまで言ってて。
    ――そんなことで猪木さんは会いに行かないと思うんですけど……(猪木さんの関係者に確認を取ったところ、エリック側からそういった話は持ちかけられたことはたしかだが、猪木さんが酒井さんに会った事実はない模様です)。
     
  • 「魔法の煽りVをつくる男」 RIZIN演出統括・佐藤大輔17000字インタビュー

    2021-02-28 21:17  
    200pt
    RIZINの煽りVや「RIZIN CONFESSIONS」などRIZINの演出を統括する佐藤大輔インタビュー。PRIDE時代「煽りVアーティスト」と崇められた男が17000字でRIZINの現在を語る(聞き手/ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・萩原京平13000字ロングインタビュー「次はドミネーター、狙いは朝倉兄貴ですよ」・【BIG COMEBACK!!】堀口恭司「海くんもATT来ちゃえば? と思いますけどね」・いいキ◯タマを持っていたRIZIN大晦日15000字大総括/RIZIN広報・笹原圭一・沢村忠から天心vs武尊まで…キックボクシングの始まりと、その光と影■細田昌志☓高崎計三
    ――12月10日の朝倉未来vs弥益ドミネーター聡志カード記者会見後にホテルの廊下で、ちょっと長めの立ち話をしたじゃないですか。
    佐藤 なんか話したね。
    ――皇治vs亀田和毅が内定してて「今年の視聴率はまあ大丈夫だろう」と。結局そのカードは消滅したんですけど(笑)。あのとき「RIZINが流行ってるよね」という話になって。
    佐藤 はいはい、「RIZINに流行ってる感あるぞ」と。まあ、流行ってるなんていうと「調子に乗ってる」と思われそうですけど(笑)。もちろんPRIDEやK-1のときの大ブームとは質や規模が違うことはわかってるんだけど。最近はRIZINというだけで跳ねている感じはあったし、大晦日を受けて強く感じてますよね。
    ――RIZINがブランド化してるってことですね。
    佐藤 今回の大晦日でRIZINは5年目でしょ。時間はかかりますよね。PRIDEやDREAM的なハードルを破壊して「違う世界」にするには。フジテレビの関係者も言ってましたけど、時間はかかる。堀口恭司、朝倉兄弟、那須川天心、K-1軽量級選手、Youtuber、女子格闘技ですよ。5年前の毎分トップ(瞬間最高視聴率)は曙vsボブ・サップ2ですからね。風景が様変わりした。
    ――曙vsボブ・サップの景色をようやく塗り替えた(笑)。PRIDEやK-1も人気が出るまで時間はかかりましたね。PRIDEのゴールデン中継が始まったのは2003年からで、1998年の旗揚げから20大会以上かかってましたし。
    佐藤 ここからRIZINがさらに爆発させるとなったら、ひと工夫もふた工夫もお金も必要なんだろうけど。常連さんから新規の若いファンまで楽しめる、いまの雰囲気はなんか悪くないなって。
    ――大晦日の視聴率も悪くなかった、というかよかったですよね。
    20年RIZIN大晦日
    第1部 4・6%(18・00〜)
    第2部 6・0%(19・00~)
    第3部 7・3%(20・00~)
    第4部 4・1%(22・30~)
    瞬間最高視聴率
    那須川天心vsクマンドーイ(第3R) 10.7%
    佐藤 よかったです。19時からの2部でいえば、シバターが数字を獲ったと言われてるけど、じつはミノワマンvsスダリオ剛のほうがいい。最高で7.3%。シバターvsHIROYAも7.2%でそんなに変わりはないんですけどね。
    ――この2カードが前半の数字を支えて、後半の生中継5試合にバトンを渡してキープしたわけですね。
    佐藤 そういうことです。はっきり言って選手みんなで獲った数字です。浜崎朱加vs山本美憂は1ラウンド早々の決着で7.4%は素晴らしい。フルラウンドやった五味隆典vs皇治は最高で8.5%。朝倉未来vsドミネーターは9.0%、堀口恭司vs朝倉海のフィニッシュシーンが9.3%。今回天心選手の試合がピーク(10.7%)だったのは、もちろん試合内容にもよるんだけど、世間から注目されている選手が3ラウンドまでやったから。堀口vs海も、2ラウンドまで進んでいたら10.7%を超えていたかもしれないかなあ。天心選手の1ラウンド終了が9.9%だから、どっこいかも。それほど極端な差があるわけではない。
    ――堀口選手と海選手の2人ってそこまで世間に露出してなかったのに、10%超えの瞬間最高まで行きかねないカードに磨かれたわけですね。
    佐藤 だから流行りかけてるのかもしれない。
    ――榊原さんも事前に口にしていたようにRIZINの集大成といえるカードということですね。大輔さんは煽りVやRIZIN CONFESSIONSの制作だけではなく、地上波中継の統括もされてるんですよね。
    佐藤 そうですね。自分がコントロールしてないものは何もないです。今回の大晦日中継にあたり、5時間45分の中継構成案を当然ながら何週間もかけて事前に作ってるんですよ。
    ――秒刻みのスケジュール表!
    佐藤 もちろん試合が早く終わったりするから予定通りには進まないんだけど。今回はまず全体5時間45分の中を4部に分けて、生放送4試合+所英男vs太田忍が第3部にあたるんですよ。その第3部が放送される20時から22時30分までの2時間半でしっかり数字を獲ろうと。そのほかの時間帯に関しては捨てるわけじゃないんだけど、プライオリティは3部にあったんです。で、いつの頃からか、フジテレビ側の要請でRIZIN地上波は生放送をベースにしようと。昔と違って情報や映像の周り方が超早いでしょ。
    ――フィニッシュシーンの動画なんかがツイッターですぐに流れちゃいますよね。
    佐藤 あっという間に出回る。RIZINはPPVもやっているし、録って出し(当日編集の録画放送)だと番組としての価値が昔に比べても数段、落ちるんですよね。なので生放送をベースにしようと。なるべく何試合も生放送する。ただ生放送を多くすることのリスクも当然あって。1試合生放送をやると決めたら30分は時間を取らなきゃいけない。でも、試合は10秒で終わる可能性もあるんですよ。じゃあ残り29分50秒をどう回すのかと。どこにCMを入れるのかと。CMの尺と順番は変えられないんです。
    ――ボクシングの生中継なんかも1ラウンドでKO決着しちゃって、放送時間が余っちゃうことはよくありますね。
    佐藤 生放送って番組として本当にリスクがあるし、CMの入れ方も難しいし、全体平均視聴率を上げるにはギャンブルそのもの。入場も潰さざるをえないこともある。ファンにとっては「入場がカットされた」って不満だろうけど、そこは放送の事情からして難しいんですよね。
    ――入場から煽りVまですべて見たいなら、会場観戦かPPVを見るしかないですね。
    佐藤 あたりまえですが地上波はCMのおかげで成り立ってるから。
    ――録って出しも編集しながら、生中継の対応もしていくって超大変ですね。プロ野球だったらイニング終了にCMを入れれば済みますけど。
    佐藤 今回でいえば浜崎朱加vs山本美憂は1ラウンドで終わったけど、すぐに次の試合に進行できなかったのは、CMがあったから。そこは会場やPPVからすると申し訳ないけど、休憩時間になっちゃいますよね。あと、生中継前に長い休憩時間ができるなら、大会開始をもっと遅くすればいいって考えるかもしれないけど、そうはいかなくて。もしも前半戦の全試合がフルラウンドの判定になったら、いまの生放送開始時間でギリギリだから。ホントに生放送って大変。
    ――生放送じゃないと数字は落ちるもんですか?
    佐藤 これがね、俺はいまだにわからないと思ってるんですよ。しっかりと無駄な部分を省いて、録って出しのほうが数字が獲れるじゃない?っていう考えもある。でも、ピークというか、毎分トップ(瞬間最高視聴率)はやっぱり生じゃないと獲れないんだろうなと。 2020年のいまや生じゃないスポーツ中継ってなんだろう?と思うし、やっぱり生のほうが巻き込み方が違ってくるから、これからも生中継のスタイルは避けられないのかなと。会場のお客さんには待ち時間でストレスを溜めてしまって「本当にごめんなさい」ですよね。視聴率を獲ることだけに頭を絞れば、注目選手の試合が3ラウンドの激闘をやったら万々歳、1ラウンド衝撃KOで終わったら全スタッフ大慌て……っていうギャンブルをやり続けるしかない。
    ――PPVもRIZINにとって大きな柱じゃないですか。生中継をやることの影響はないんですか?
    佐藤 大晦日のPPV件数は上がったみたいですね。RIZIN史上、PPVが一番売れているはずですよ。地上波で生中継をやろうが関係ないよね、意外と。
    ――オープニングから各試合の煽りV、入場まで、すべてをちゃんと楽しみたい人はPPVを買うってことですね。
    佐藤 やっぱりイベント全体のパブというか宣伝量やカードのバリューに応じて、地上波の生放送あり・なしに関わらず、PPVの売れ行きは上下するってことですね。
    ――大晦日のあのカードと内容で5000円は安いですよ。RIZINオールスター戦ですし。
    佐藤 と思ってくれたら嬉しいですけどね。ただ、絶対に見たいカードがひとつでもあるとみんな買っちゃうもんですよ。
    ――UFCなんかもそのスタイルですよね。見たいカードが1つ2つあるか、ないか。
    佐藤 萩原京平vs平本蓮みたいなタトゥーラインはPPVとしては大歓迎で。
    ――タトゥーライン(笑)。
    佐藤 地上波では流さないけど、PPVオンリーのケンカ。ああいうのはみんな大好きでしょ。
    ――同じ大晦日に試合をしたボクシングの井岡一翔選手の件でも話題になってますが、地上波ってホントにタトゥーに対しては厳しいんですね。
    佐藤 明確な基準はないんですよ。俺個人の感覚からすると、萩原vs平本の絵はゴールデンタイムはちょっとキツイかも。
    ――入れ墨を見慣れている格闘技ファンはある意味、麻痺しちゃってるのかもしれない。
    佐藤 やっぱり1万人2万人のコアな世界で同じものを見てると、それがすべてだと思っちゃうんですよ。でも、そうじゃないから。
    ――地上波って格闘技を知らない人を相手にしなきゃいけないわけですもんね。
    佐藤 俺自身、日本人のタトゥーに関して偏見はないんだけど、そこはタトゥーの面積もあるのかなあと。やっぱり背中に和彫ガッツリを流すことにはちょっと勇気がいるよね。ただ、ドレスコードはTPOに応じてだから、23時以降に萩原vs平本を入れようとするために最後まで頑張ったんですよ。
    ――へえー、萩原vs平本をなんとか流そうと。
    佐藤 「この試合は絶対に盛り上がるから23時以降に流そう」と。だけど、フジテレビ側の責任者は「よくわかるけど今回は様子を見よう」と。井岡選手くらいのタトゥーだったら全然いいんじゃない? って思っちゃうけど、それでもあれだけ騒ぎもなったわけだから。
    ――23時以降ならOKというのはどういう考えなんですか?
    佐藤 それは俺が勝手に作り上げた論理なんですけど。
    ――佐藤大輔コード。
    佐藤 だって『11PM』で、おっぱい出してるじゃん(笑)。
    ――『11PM』が終わったのは30年前の1990年のことですよ(笑)。井岡選手の騒動で地上波のタトゥー解禁は遠のいた感じが……。
    佐藤 そこなんですよ、斉藤さん。たとえば萩原選手と平本選手の2人が朝倉未来戦まで登ってきたら、放送せざるをえないでしょ。タトゥーは放送禁止という明確なルールがあるわけじゃないから。
    ――デビュー戦は負けちゃいましたけど、平本蓮はその常識を覆す色気があるなって。
    佐藤 平本蓮はかっこよかったでしょ。あのまますくすく育ってほしい。厳しい環境なんか与えなくていいから。全員に甘やかされてモンスターに育ってほしい(笑)。
    ――ハハハハハハハハ!
    佐藤 萩原選手もいいよね。面もいいし、色気もある。このまま強くなったら面白いことになるなあっていう。ホントに周囲の声とか気にしなくていいと思うんですよ。未来先生もあんまり「格闘技好きです」「今年は格闘技に集中します」みたいなこと言わなくていい。もっとふてぶてしく自分を貫いてほしいです。
    ――試合後のコメントは妙に謙虚でしたよね。
    佐藤 全然気にしなくていいのにね。みんな勝手にやろうよって。物議をかもした堀口選手の「再戦はやる必要ないでしょ」も全然それでいいし。変に優等生になる必要はないよね。かといって試合終わってノーサイド、は美しいからそれもいい。
    ――大輔さんは自由にやっている皇治を参戦当初は嫌ってなかったですか?
    佐藤 いまは大好き(笑)。あんなに自由で大人なファイターいないですよ。
    ――PRIDE世代からすれば、佐藤大輔さんのパーソナリティは把握してるんですけど、RIZIN以降は新しいファンが増えてきてるじゃないですか。そういう層が佐藤大輔インスタライブを見て「K-1を嫌ってる!」って本気で怒ってるツイートがたまに流れてくるですよ(笑)。 
    佐藤 俺が立ち技全般に敵対する風なポジショントーク遊びなんてもう20年前からやってることなんだけどね(笑)。
    ――ボクなんかすると「おっ、またやってるな!」って感じなんですけど(笑)。
    佐藤 立ち技どうこうよりも、那須川天心はもはや愛してるんですけどね(笑)。那須川天心って立ち技の選手じゃないでしょ。この感覚わかりますよね?
    ――わかります。キックボクサーという枠組みのファイターとはいえないですね。
    佐藤 もはや那須川天心というマンガだから。立ち技にかぎらず、最近人気の地下格闘技系のラインが大好きかっていうと、べつに……で。じゃあ、UWFやPRIDE流れの異種格闘技路線が大好きかといえば、そういうものも嫌いではないんだけど。
    ――そこは個人的感情抜きにして、煽りVで格闘家たちを料理していると。
    佐藤 榊原さんも、そういう若者たちも自由に遊ばせてますよね。あの包容力はRIZINの大きなポイントですよ。
    ――榊原さんも個人的な好みはあるんでしょうけど、話題になるものは、なんでもガンガン食べますからね。
    佐藤 そこは俺もそうなんですよ。皇治選手も平本選手も最初はよくわからなかったから。全然見たことないものを「これきますよ、佐藤さん!」「凄いですよ」って勧められると、「知らんわ!!」って横を向いちゃうという(笑)。
    ――ひねくれ者じゃないですか(笑)。
    佐藤 でも俺もプロだから。立ち技の煽りもたぶんプロです(笑)。でも、「そんなの知らんわ!」ってオススメされると拒みたくなる。「平本?知らんわ」って。
    ――でも、いまは?
    佐藤 皇治くんも蓮くんも大好きですよ。
    ――ハハハハハハハハ。大輔さんも自由で大人ですね(笑)。
    佐藤 ホントにね、あの2人はみんながオススメするだけありますよ(笑)。「知らんわ!」と言っていた頃の自分に説教したい。
    ――最近のRIZINはキャラが揃いまくってますね。女子が薄いくらいで。
    佐藤 女子だと◯◯とかRIZINに来ないかなあ。浜崎朱加vs◯◯とかやりたいよね。
    ――面白そうですよね。無理そうですけど。
    佐藤 いや、どうなるかわからないよ。
    ――男子だったら意外と誰も語ってないですけど、△△がRIZINに出たら人気に火が付きそうですけどね。
    佐藤 △△? 知らんよ! ハハハハハハハ!
    ――オススメされると嫌う(笑)。
    佐藤 今年の前半は新型コロナの問題でなかなか難しいこともあるんだろうけど、ゲート収入に頼らずにやってかなきゃいけない大会が増える可能性がありますよね。
    ――変な話、2020年はコロナ禍の開催からRIZINが元気になっていった印象はありますよね。中の人たちは超大変だったんでしょうけど……。
    佐藤 8月の2連戦も、11月の大阪もやってよかったですよ。そこから“売り物”が次々に出てきたというか。あの稀代のセールスマン榊原信行だって売り物がないと動けないわけですから。
    ――コロナ禍で、日本人だけでもやっていけるけど、日本人だけではやっていけない2つの面が見えましたね。予想外に日本人だけでやっていけるプラスが出てますけど。
    佐藤 男子のバンタムとフェザーはそうですよね。女子ですよ、外国人いないとかなり厳しいのは。
    ――これで浜崎選手がハム・ソヒを追いかけてONEに移籍していたら、どうなっていたのか……。
    佐藤 浜崎さんの残留は凄く大きいですよ。
    ――今回の大晦日は視聴率への手応えは事前にあったんですか?
    佐藤 目標は常になんですけど、現場の俺たちは高望みはしてなくて。ズバリ「去年よりいいこと」。だって去年の数字で番組が終わらなかったんだから、それ以上、穫れば終わらないでしょ。まあ終わっちゃうときもあるんだけど……とにかく目標は「番組が終わらないこと」。
    ――重い言葉……ホントそうなんですよね。
    佐藤 平均10%取れなくたって終わらなきゃいいの。こういうことを言うと榊原さんに「志が低い」って怒られるんだけど(笑)。格闘技界にとって地上波はなくちゃダメだし、火を消さないために頑張ってますよ。今回の大晦日でいえば、前回よりいいだろうなとは思ってた。
    ――去年の数字はRIZIN大晦日史上最低だったじゃないですか。あの数字が出たときはどう思いました。
    佐藤 ガックリきた。堀口選手の欠場で柱がなくなったことは大きいんだけど、「こんなもんか……」とは残念だったけど。
    ――そういう流れの中で、9月の天心vs皇治が「半沢直樹」最終回の裏で健闘して。
    佐藤 悪くなかった。そして視聴率の新しい指標「キー特性」(13~49歳の視聴者層)がよかったんですよ。だからそういう意味では大晦日も悪くはないだろうなって。どの番組とは言わないけど、視聴率が高くても「キー特性」が低い番組ってけっこうあるんです。これはスポンサーには売れない番組という評価になってしまう。
    ――要するに購買意欲のない年輩層が見ている番組ってことですね。
    佐藤 地上波の指標がゴールデンタイムを含めて変わってきてるんですよ。「キー特性」から外れたおじいちゃん・おばあちゃん向けの番組がどんどん消えている。モノを買わない層に向けて番組を作ってもしょうがないだろっていう。そこはRIZINにとっては追い風ですよ。
    ――MMAは新しいスポーツですし……って誕生から30年近く経ってるんですけどね。
    佐藤 もう20年も大晦日さいたまスーパーアリーナでやってますよ。K-1は「100年続くK-1」がスローガンですけど、我々はあと80年で到達します(笑)。
    ――「100年続く大晦日」(笑)。いや、ホントに続いてほしいですよ。・魔法の煽りVはどうやって作られる?・PRIDE時代の「プロレスvs競技」のせめぎ合い・RIZIN CONFESSIONSのキモ・佐藤大輔にとってのエヴァンゲリオンとは?・今年の煽りVが変わった理由・天心vs武尊の煽りVは?……17000字インタビューは会員ページに続く!
     
  • 【1記事から購入できる!!】2月記事バックナンバー

    2021-02-28 00:00  

    1記事から購入できる2月記事バックナンバー
    1位 「魔法の煽りVをつくる男」 RIZIN演出統括・佐藤大輔17000字インタビュー
    2位 世界的な詐欺事件? パンクラス商標騒動を追う■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
    3位 キラー浜崎朱加、降臨!! 「浅倉カンナ選手が強くなっている感じします?」
    4位 男性から女性へ……性転換手術レスラー家族の新しい旅立ち
    5位 「新日本プロレスでは何かが起こる」……リアルとファンタジーの虚実皮膜
    6位 プロレス格闘技界運命の1991年■斎藤文彦INTERVIEWS
    7位 朝倉兄弟とYouTube論■菊地成孔
    8位 摩嶋一整「あきらかに下の選手とやるのは、ファイターとして納得いかない」
    9位 MMAスーパーサラブレッド鶴屋怜「流行りだから、やるわけじゃない」
    10位 プロレスの青春! 新日本プロレス学校の最後を見届けた男■渡辺宏志

    【その他のバッ
  • 武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

    2021-02-24 18:30  
    120pt

    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃です!




    <1記事から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!>秋山準の“三冠外し”マイクとは何か
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    追悼ロード・ウォリアーズ
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    ――今月の収録はNOAHとDDTのビッグマッチが終わってから……っていうことだったんですけど、怒涛の展開でした!
    小佐野 結果的にちょうどいいタイミングになったというかね(笑)。
    ――変な話ですけど、まるで半年前からNOAHとDDTが同時期にビッグマッチをやって、武藤敬司と秋山準がそれぞれチャンピオンになって入団会見までやってしまおう……と計画されていたかのようで。ひさしぶりに圧倒的な流れを感じました。
    小佐野 こんなに完成された流れや、大きな仕掛けはそうそうないよ。 サイバーファイトグループがその気になったということだよね。コーチとしても関わっている秋山のDDT入団はあるだろうな、とは見ていたけど、まさか武藤がNOAHに入団するとは思いもしなかった。全日本プロレスの社長までやった大物2人が並んで入団会見をやったのは相当なインパクトですよ。しかも2人ともあの年齢でチャンピオンになったわけだからね。
    ――めぐり合わせが最高ですよね。
    小佐野 タイトルマッチに挑戦するわけだから、2人揃ってチャンピオンになる可能性はあったんだけど、まさか入団会見までとはね。たまたまお互いのビッグマッチが近い日程だったということもあっただろうし、こればっかりは新型コロナの影響もあって計画的にやろうと思っても難しい。秋山にしたって手術をしたばかりだし、ヘタしたら試合に出れなかったかもしれない。武藤だってコンディションがどうなるかわからないわけだから。
    ――武藤さんはあと2年で還暦ですし。
    小佐野  ヒザの状態がよくなったとはいえ、タイトルマッチまでこぎつけただけでも大したもんだよ。だからそこまで計画を立てられるようなことではなかったんだと思う。それに周到に用意していたら、どっかで漏れちゃうことではあると思うんだよね。
    ――正直、秋山さんはレンタル移籍というステップを踏まずに、最初からDDT入団というかたちでもよかったわけじゃないですか。
    小佐野  秋山と全日本プロレスとの契約がどうなっていたのかはわからないけど、とりあえずレンタル移籍でDDTに参戦した。あれは本当にレンタル移籍だったから。このへんに関しては高木(三四郎)社長はかなり神経質になっていたんですよね。高木社長からすれば、秋山準という存在を全日本プロレスから取ってしまっていいのか?と。あのときの秋山は全日本の中では下のポジションだったとはいえ、全日本プロレスの精神的支柱。高木社長からすれば、レンタル移籍ですら躊躇があったそうなんですよね。
    ――そうだったんですか! 高木社長が抜け目なく動いたわけじゃなくて。
    小佐野 秋山がレンタル移籍した直後にDDTの会場に行ったら、高木社長に声をかけられて「秋山さんをこういうかたちにしたことは、いけなかったことだと思いますか?」って聞かれましたからね。「いや、そんなことはないでしょう」って答えましたけど。だってプロレスラーは自分を一番高く買ってくれるところ、評価してくれるところに行くべきだし、 DDTは秋山準を必要としていたわけだから。
    ――全日本ではコーチ役も退かれていて。
    小佐野 WWEのゲストコーチの話が新型コロナの影響でなくなって、高木社長がダメもとで声をかけた。最初は若い選手のコーチ役のオファーだったのが、教えるだけじゃなくてどうせだったら試合をやってもらうことになって、5月からDDTの試合に出始めた。 そうしたらレスラーとしてもやっぱりすごい。ぜひぜひレンタル移籍で出場してください……ということになって、今回のKO-D王座獲得まで転がっていった。 同じサイバーファイトグループだから入団会見を一緒にやるのはおかしくないんだけど、GHCとKO-D王者が並んだことでKO-Dの価値も上げることになったよね。今回のKO-Dのタイトルマッチの立会人は小橋建太。あの小橋を真ん中にして遠藤(哲哉)と秋山が向かいあったわけだから。
    ――こないだ「DDTぼんやり層からすると、秋山準、小橋建太、小佐野さん投入によって箔付け作業が加速している印象がある」ってツイートしたんですけど。小佐野さん本人を前にして言うのもなんですが、ベテランマスコミの小佐野さんがDDTの解説に起用されたのは、小橋さんの起用と同じく権威付けの意味もあるのかなって。
    小佐野 そのツイッターを読みましたよ。そうやって言ってもらえるのは、ありがたいですけど(笑)。ちなみにABEMA PPVのNOA解説はGK(金澤克彦)がやっていたからね。
    ――秋山さんはともかく武藤さんはNOAH入団の匂いすらしませんでしたね。 
    小佐野 武藤のほうも当初はスポットでNOAH参戦のはずが、本人がその気になってGHC王座を狙いだして。途中からGHCを獲りたいという思いがすごく伝わってきてた。 それは夏にやった清宮海斗や谷口周平との試合のときからも感じていた。
    ――あ、そんなだいぶ前から。
    小佐野 たとえば武藤の実力なら自分の色に染めようと思えばできたはずなのに、あえて相手の領域に踏み込んでハードな試合をやっていたからね。彼らの技を受けまくって長い試合をあえてやっていたんですよ。それはいまの自分がGHC王座に挑戦できるかどうか試していたと思うんだよね。
    ――目の前の試合ではなく、まだ決まってもいないタイトルマッチを見据えて闘っていた。さすが武藤敬司ですね……。
    小佐野 清宮とは20分以上の試合をやった。谷口は不器用だから、武藤がその気になれば何もさせずに試合で勝てると思うんですよ。でも、そうせずに谷口のパワーを引き出して、それを受け止めたうえで勝ちきった。あの2試合を見て「武藤は本気でGHCを獲りに来てるな」「この人、いま自分を試してるんだろうなぁ」と思ったよ。そこでもし無理だと思ったら、自分の口から挑戦するとは言わなかったんだと思う。ムーンサルトが使えなくなった自分がはたしてどんな試合ができるのか。 若い選手の技を受けることができるのか。長時間の試合ができるのか。タイトルマッチになったらロングファイトになる可能性は高くなるわけだし。 
    ――団体が用意した道筋をただ走るわけじゃなくて、その過程で全力で勝負して切り開いていくのがプロレスってことですね。

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  • KENTAがAEWに電撃登場! 非WWEで何が起きているのか■斎藤文彦INTERVIEWS

    2021-02-22 18:30  
    130pt

    80年代からコラムやインタビューなどを通して、アメリカのプロレスの風景を伝えてきてくれたフミ・サイトーことコラムニスト斎藤文彦氏の連載「斎藤文彦INTERVIEWS」。マット界が誇るスーパースターや名勝負、事件の背景を探ることで、プロレスの見方を深めていきます! 今回のテーマはKENTAがAEWに電撃登場! 非WWEで何が起きているのかです!

    Dropkick「斎藤文彦INTERVIEWS」バックナンバー
    ■ビンスの黒衣、猪木の親友パット・パターソン

    ■晩年のロード・ウォリアーズ
    ■ロード・ウォリアーズの衝撃

    ■日本発世界…コロナ禍の近未来ビジネスモデル

    ■追悼! 佐山タイガー最大の難敵・初代ブラックタイガー

    ■WWEが体現する「ウイズ・コロナ」 の時代のプロレス■全女消滅後の女子プロレス新世界

    ■木村花さんはドウェイン・ジョンソンのようなスーパースターになるはずだった■無観客レッスルマニアが生み出した“異常な2試合”

    ■女子プロレスの景色を変えた女帝・ブル中野■マッハ文朱が女子プロレスというジャンルを変えた■棚橋弘至vsクリス・ジェリコから見る新日本・AEW提携の可能性

    ■エンド・オブ・デケイド――プロレス界の2010年代■新日本プロレスの“ケニー・オメガ入国妨害事件”という陰謀論■WWEvsAEW「水曜日テレビ戦争」の見方■WWEペイジの伝記的映画『ファイティング・ファミリー』■AEWチャンピオンベルト盗難事件■「ミスター・プロレス」ハーリー・レイスの偉大さを知ろう■ウルティモ・ドラゴンの偉大なる功績を再検証する■ネット社会に出現したニュータイプAEW、その可能性■都市伝説的試合映像ブレット・ハートvsトム・マギー、ついに発掘される ■レッスルマニアウィーク現地取材レポート■平成という「アントニオ猪木が去った時代」■アメリカの新団体AEWは脅威になりえるか■それでもケニー・オメガは新日本プロレスに残るか■【追悼・爆弾小僧】すべてはダイナマイト・キッドから始まった
    ■プロレス史上最大の裏切り「モントリオール事件」



    ■なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期


    ■“怪物脳”に覚醒したケニー・オメガ■怪物デイブ・メルツァーと『レスリング・オブザーバー』■新日本プロレスのMSG侵攻は「WWE一強独裁」に何をもたらすのか■怪物ブロック・レスナーを通して見えてくる「プロレスの作り方」■追悼・マサ斎藤さん……献杯はカクテル「SAITO」で■皇帝戦士ビッグバン・ベイダーよ、永遠に■ジャイアント馬場夫人と親友サンマルチノ、2人の死――■ベルトに届かず…されど「世界に届いた中邑真輔」のレッスルマニアを語ろう ■ステファニー・マクマホン、幻想と現実の境界線がない生活■ロンダ旋風、中邑&ASUKAダブル優勝!! ロイヤルランブル1万字総括■アメリカンドリーム、ゴールダスト、コーディ……ローデス親子それぞれの物語■ジェリコvsケニー実現で考える「アメリカから見たプロレスの国ニッポン」■旭日双光章受賞!! 白覆面の魔王ザ・デストロイヤー■みんなが愛した美人マネージャー、エリザベス!■職業は世界チャンピオン! リック・フレアー!!■怪死、自殺、大事故……呪われた鉄の爪エリック一家の悲劇■ミスターTからメイウェザーまで! WWEをメジャー化させたセレブリティマッチ
    ■馬場、猪木から中邑真輔まで!「WWEと日本人プロレスラー」■WWEの最高傑作ジ・アンダーテイカー、リングを去る■『1984年のUWF』はサイテーの本!
    ■プロレス史上最大の裏切り「モントリオール事件」


    ■オペラ座の怪人スティング、「プロレスの歴史」に舞い戻る

    ■なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期

    ■超獣ブルーザー・ブロディ

    ■「プロレスの神様」カール・ゴッチの生涯……
    ■『週刊プロレス』と第1次UWF〜ジャーナリズム精神の誕生〜




    ■伝説のプロレス番組『ギブUPまで待てない!!』 
    ■SWSの興亡と全日本再生、キャピトル東急『オリガミ』の集い
    ■「現場監督」長州力と取材拒否■ジェイク“ザ・スネーク”ロバーツ…ヘビに人生を飲み込まれなかった男■追悼ジミー・スヌーカ……スーパーフライの栄光と殺人疑惑■ドナルド・トランプを“怪物”にしたのはビンス・マクマホンなのか
    ――KENTA選手がAEWのリングに電撃登場したということで、これまで団体としての交流のなかった新日本プロレスとAEWの関係について解説していただきたいなと思ってます。
    フミ 解説とは言っても、いまのところボクだけが知り得る情報は実際ないんですよね。 ただ、プロレスのビジネスも現実の社会の動きとはまったく無関係ではないです。プロレス団体もパンデミックの社会の中で動かなくちゃいけないってことがありますので、そこから見えてくるものはあるんですけど。世界最大のプロレス団体WWEでいえば、昨年は無観客という状態でした乗り切りました。
    ――コロナで無観客を強いられたのに、黒字だったのがWWEのすごいところですね。
    フミ もうすでに2023年まで向こう3大会のレッスルマニアのスケジュールも発表して、今年のレッスルマニアは4月10日、11日の2日間、フロリダ州タンパのR・J・スタジアムで開催する。お客さんを入れるということは他のスポーツとの兼ね合いもありますし、メジャーリーグは観客の入れ方で揉めていましたけど、それでもアメリカはスーパーボウルだけは国民的行事として予定どおり行なわれました。
    ――メジャーリーグは今年も開催が例年通りできるのかは不透明で、あらゆるスポーツがコロナに翻弄されているんですけど、その中でWWEとUFCだけは元気なんですね。
    フミ UFCは無人島を借りて完全に島を封鎖して、コロナが及ばないところで試合をやったりしてましたからね。WWEが昨年10月にスタートした最新鋭のバーチャル観客システム「サンダードーム」は、プロレス映像の近未来を決定づけた番組フォーマットです。新型コロナのパンデミックがなかったとしても、いずれ客席にZOOMやスカイプ画面が何百何千と並んだような光景は見られたかもしれませんが、新型コロナの世界的な流行がそのプロセスをググッと早めたことは事実ですね。WWEは世界征服に成功した上場企業でありますし、WWEに迫れるプロレス団体はないことがあらためて浮き彫りになりましたが、世界のマーケットではWWEがナンバーワンで、2番目に大きいのが新日本プロレスになるんだと思います。
    ――1位と2位のWWEと新日本のビジネス規模でいえば、大きな差があるわけですよね。
    フミ そこは英語圏と非・英語圏という市場の違いもあります。WWEはストリーミング配信以前から、あらゆる言語に翻訳されて世界中に映像が流され、毎回何億人がそのテレビ番組を見ているという状況はありましたからね。そこにいまはネットのストリーミング配信が加わった。新日本がWWEを追いかける立場であることはたしかで、年間120から150興行近くやって、本社に社員が100人以上いるような会社は地球上にWWEと新日本しかないんです。
    ――新日本プロレスも世界的には抜きん出た団体であると。
    フミ アメリカ国内でいえばナンバー・ツーはきっとAEWになるんですが、それでも旗揚げ2年程度の歴史ですし、ハウスショーは未体験。テレビ番組、ネット配信ありきのプロレス団体なんです。もちろん所属選手はたくさん抱えてるんですけど、AEWはいままでの団体のように町から町へ、国から国へ、空をまたいでツアーしながらハウスショーを重ねていく興行会社ではないんです。AEWのレスラーたちはフロリダのジャクソンビルに集まってテレビ番組、もしくはネットで配信する動画を作ることが仕事になる。旗揚げしてまだ2年ですが、毎週水曜日にテレビ番組を作り続けてることがアイデンティティになってる団体なんです。ちなみにあれだけ広大なアメリカに団体がいくつあるのかといえば、公式ウェブサイトがあって定期的に興行をやっている団体だけでも200以上は確実にあるんですね。
    ――その中でも準メジャーと言えるのは数えるほどなんですね。
    フミ AEW以外で日本でも名前が知られている団体でいえば、IMPACT(旧TNA)ですね。それはWWEとはすごく差のついた2位や3位、4位の動きなんでしょうけど、WWE ではないプロレス、つまりオルタナティブとしてマニア層が求めているマーケットはちゃんとあって。IMPACTも旗揚げして足かけ20年なんですけど、登場人物が変わったり、オーナーが変わったり、中継するテレビ局が変わったり、会社の形態が変わりつつ、いまでも存続している。 そのIMPACTにAEW世界ヘビー級チャンピオンのケニー・オメガがベルトを持ったまま、それぞれの団体が放映するテレビ局の枠を飛び越えて登場するというサプライズが起きたんです。
    ――アメプロ界隈では大きなニュースになってるんですよね。
    フミ IMPACTにはドク・ギャローズとカール・アンダーソンが所属しているので、ケニーは新日本プロレスのバレットクラブ以来の再会を果たします。そしてケニーはこの2人を引き連れてAEWに逆上陸する。そこに新日本プロレスに参戦しているKENTAも電撃的に登場してケニー派閥と合体するという流れになりました。
    ――ケニーたちの対戦相手がAEWと新日本プロレスに掛け持ち参戦していたジョン・モクスリーで。
    フミ この点と点を線として結ぶ小道具の一つとしてモクスリーはIWGP US ヘビー級王座を持ったままじゃないですか。モクスリーやクリス・ジェリコは他のAEWの選手とは違って特別なディールを結んでるから新日本にも参戦できていた可能性は高い。目に見えるところの点と点ということでは、IWGP US王座のベルトを持ったままAEWの登場人物であるところのジョン・モクスリーをKENTAが乗り込んでって襲うというストーリーの辻褄は合うんですね。
    ――いままで新日本プロレスとAEWの交流はありませんでしたが、今回は団体間の話し合いがあったうえでの出来事なんでしょうね。
    フミ テレビに映っているということは、とっくのとうにネゴシエーションはちゃんとできていたと考えたほうが自然です。「できている」という言い方も変なんですけど、テレビに映ってるところはもう決定事項。KENTAとジョン・モクスリーが実際に戦うのは AEWのテレビ番組じゃなくて新日本ワールドの『NJPW STRONG』という英語実況番組です。AEWもIMPACTもそれぞれ自分たちの大河ドラマのストーリーは継続しながら、主力レスラーたちが他団体を行き来するかたちになりますね。
    ――コロナの中で各団体が協力しあっているというか。
    フミ そうすることでみんなウィン・ウィンになるし、AEW、IMPACT、アメリカにおける新日本プロレスという限りなくメジャーに近いオルタナティブ団体群の繋がりは、アメリカのマニア層がすごく喜ぶわけです。その輪の中にはまだ入ってないですけど、新日本プロレスが2年前にMSGに進出したときに現地の窓口となったROHという団体もありますし、フロリダにはMLWという団体もあって、そのへんまでがマニアが映像を追っていく中規模団体なんです。やっぱりAEWがいま一番話題を集めていて、AEWが番組を放送している水曜日には、NXTというWWEの中でもとくにマニアが見ている第3ブランドも同時間帯にテレビ放送しています。その視聴率競争ではお互いが勝ったり負けたりしていますけど、NXTはWWEの中ではオルタナティブな存在です。マニアはAEWも見るけど、NXTも見る。 それはメインストリームというよりは視聴者層がもうちょっと絞られた、若いデモグラフィなんですね。
    ――つまりAEWのターゲットはネットを親しんだ若者世代なんですね。
    フミ WWEのロウとスマックダウンはますます大衆向けになってるわけです。それはパイが大きいところを対象としていますからね。日本でいえば一般家庭が視聴する地上波ゴールデンタイム的な価値観なんですけど、AEW、IMPACT、新日本連合軍が狙っているところはオルタナティブというかニッチというか、ベースになるものがネット上の動画配信なんだろうと思いますね。それは新しい視聴者層ということにもなるのかもしれない。

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  • 【いざクレベル狩り!!】摩嶋一整「あきらかに下の選手とやるのは、ファイターとして納得いかない」

    2021-02-21 12:38  
    100pt
    いま最も戦いたくない相手として恐れられるクレベル・コイケ戦に臨む摩嶋一整インタビュー。修斗新人王、斎藤裕に敗れるまでは11連勝、13勝のうち一本勝ち11を数え、コロナがなければUFC行きも……と噂された寝業師だ。【1記事から購入できるバックナンバー】・萩原京平13000字ロングインタビュー「次はドミネーター、狙いは朝倉兄貴ですよ」
    ・【BIG COMEBACK!!】堀口恭司「海くんもATT来ちゃえば? と思いますけどね」
    ・井上直樹はもっと手がつけられなくなります■水垣偉弥
    ・いいキ◯タマを持っていたRIZIN大晦日15000字大総括/RIZIN広報・笹原圭一
    ――摩嶋選手のRIZIN2戦目の相手はクレベル・コイケ選手に決定しました!かなり注目カードなのでいろいろと伺いたいんですけど。
    摩嶋 はい、よろしくお願いします。
    ――クレベル選手はかなりの強敵ですけど、このオファーに迷いはなかったんですか?
    摩嶋 もともとやりたかった相手だったので、全然迷いはありませんでした。
    ――そうなんですか! クレベル選手はかなり強いので、みんな対戦を避けてるみたいな話もあって。
    摩嶋 ああ、そんな噂は聞いてましたけど(笑)、ボクは一番やりたかったですね。
    ――前回のRIZIN初参戦で摩嶋選手は斎藤裕選手に負けちゃいましたけど、だからこそ取り返したいためにクレベル戦を受けた気持ちもあるんですか?
    摩嶋 そうですね。それもありますし、やっぱりクレベル選手は海外でもベルトを獲ってるので、どんだけ強いのかやってみたいなって。
    ――正直、再起戦なので、ランクの下の相手でもよかったと思うんですよ。
    摩嶋 いや、そこはファイターとして納得いかないですね、あきらかに下の選手とやるのは。やっぱり強い相手とやりたいです。ファンの方も見たいカードだとは思ってるので。
    ―― 実力者対決なので、ファンの中には「こんなところで潰し合うのか」っていう声が上がるぐらいのカードですから、すなわちみんなが見たいカードということでもありますよね。
    摩嶋 そう思ってもらえると嬉しいですね。
    ――クレベル選手の大晦日の試合はご覧になりましたよね?
    摩嶋 はい、見ました。柔術黒帯ですけど、打撃で効かせてから一本を極めていたので打撃も厄介だなあと思いました。リーチも長いですし。
    ――摩嶋選手をマネジメントするシュウ・ヒラタさんに話を聞いたら「前回の試合ではヒジなしだったけど、今回はヒジありなので摩嶋選手が上になってヒジで効かせてから一本を極める」と言ってたんですよ。
    摩嶋 今回はヒジありなので自分の良さを活かせると思います。
    ――前回ヒジなしだったのは斎藤選手側の要望だったわけですか?
    摩嶋 そうですね。
    ――1ラウンドではグランドコントロールしていた摩嶋選手からすれば、ヒジがあったら……という思うところはありました?
    2020年8月のRIZINで実現した斎藤裕戦。1ラウンドはグラウンドで支配していたが…摩嶋 そうですねぇ。試合を受けるタイミングの問題もあったんですけど、ちょっとそこは妥協しちゃったかなあ、そのルールも影響しちゃったかなあって。
    ――そこは交渉で粘らなかったんですか?
    摩嶋 はい。オファーがあったときに「ヒジなしでもいいですよ」って返しちゃったので。あとRIZINのルールではどちらか一方がヒジなしを選択した場合はヒジなしになるので、そこは仕方ないです。でも、やってみたら全然違ったなって(苦笑)。
    ――そこは楽天的というか、「まあ、なんとかなるだろ!」みたいなところもあったんですかね?
    摩嶋 そこはちょっとありましたねぇ(のほほんと)。「ヒジがあったら」なんて言ってもしょうがないんですけど、あのときヒジを打ったらどうなっていたのかなっていうのは自分の中では思いますね。
    ――フィニッシュになったサッカーボールキックを不慣れなところはありました?
    摩嶋 そうですね。あるのはわかってましたけど、ちょっとおろそかにしてましたね。
    ――やっぱり普段やってないルールだと対応は難しくなってくるっていうことですかね。
    摩嶋 普段どおり戦ってしまったというか、ぎこちないタックルになってしまいましたね。今度はそのルールも頭に叩き込みながら練習はしてるので。
    ――クレベル選手をみんなが恐れすぎてるところも感じたりしますか?
    摩嶋 クレベル選手も負けはあるので、穴がないわけではないと思います。なので、そこをボクが勝つことで超えていきたいですね。
    ――摩嶋選手は山口在住ですよね。 お仕事は何をされてるんですか?
    摩嶋 プラントのメンテナンス系ですね。一日中タンクの中に入ってて溶接の仕事をしてます。
    ――一日中タンクの中!
    摩嶋 ほぼタンクの中ですね、最近は。今日もタンクの中でした(笑)。 
    ――ずっと同じ仕事をされてるんですか?
    摩嶋 そうですね。18歳の頃からやってます。
    ――もともと柔道をやっていたけど、ふつうに就職されて、身体を動かすために毛利道場に入会されて。
    摩嶋 格闘家になるつもりは全然なくて。いまでも「俺は格闘家だなあ……」なんて思ってないです。ただのサラリーマンです(笑)。
    ――じゃあ、休日の趣味みたいなもんですかね?(笑)。
    摩嶋 いや、休日は子供と遊んでますよ。
    ――お子さんは何人いらっしゃるんですか?
    摩嶋 もうすぐ2歳と、今年7月に下の子が生まれます。
    ――あら、大変な時期ですね。奥さんから「格闘技ばっかやってないで家の面倒も見てよ!」みたいなこと言われてるんじゃないんですか?
    摩嶋 ハハハハハハ。いや、それは言われてないです。付き合ってる頃から格闘技を始めてるので、なんとも思ってないですね。
    ――じゃあ、いいお父さんですね。
    摩嶋 かもしれないです。
    ――休日がそんな感じだと練習はいつされてるんですか?
    摩嶋 平日の仕事が終わってからクラス練習に出てます。それだけです。
    ――じゃあ、プロ練とかは?
    摩嶋 やってないですね。基本的に一般会員さんとメニューは一緒です。土曜日は毛利道場で柔術クラスがあるんですけど、毛利道場には黒帯の選手がいないので、ボクが代わりに着の使い方を教えてる感じです。土日はそれくらいですね。
    ――摩嶋選手は柔術の心得は……?
    摩嶋 柔術はとくにないですね(笑)。ないけど、教えてますね。
    ――いい感じですね!(笑)。 しかし、それでここまでやってきたのはビックリです!
    摩嶋 自分的にはふつうです。格闘技の試合に出たのも、自分が出たいというよりも周りから……ホントは出たくなかったです。
    ――ハハハハハハハハ!
    摩嶋 恥ずかしいし、怖いし、やりたくなかったです(笑)。

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  • 朝倉兄弟とYouTube論■菊地成孔

    2021-02-21 10:35  
    150pt

    かつて『紙のプロレス』誌上で毎月のようにマット界内外の時事ネタを評論してもらっていた、音楽家にして文筆家の菊地成孔氏インタビュー。今回はYouTubeをテーマに話を伺った(聞き手/ジャン斉藤)

    【1記事から¥90から購入できるバックナンバー】
    ・プロレスラー、SNS、リアリティショー……この3つを背負うのは重すぎる■菊地成孔
    ・都市伝説的試合映像ブレット・ハートvsトム・マギー、ついに発掘される■斎藤文彦INTERVIEWS・鬱と宗教とUWF……プロレスの信仰心はどこに向かうのか■大槻ケンヂインタビュー・新生UWF解散・至近距離の真実……冨宅飛駈15000字インタビュー――菊地さん、ご覧になってないかもしれませんが、大晦日のRIZINでシバターというYouTuberが試合をしまして。
    菊地 大晦日のRIZINは見てますよ。
    ――あ、そうなんですか。YouTuberとしても名を馳せている朝倉兄弟をはじめ、格闘技とYouTubeの親和性が語られているので菊地さんにもお話をうかがいたいなと。
    菊地 いままで斉藤さんとお話しするときは、斉藤さんから投げられたことに対して話の備蓄がある状態で臨んでいたんですけど。今回は丸腰というか、手ぶらというか。
    ――備蓄がないわけですか(笑)。
    菊地 (笑)まったくないというわけではないんですが、 シバターさんのYouTubeを見たこともありませんし。YouTubeで起こる現象がどういう意味合いを持つかはある程度予測はできますが、 それにしてもあまりにも備蓄量が少なすぎるので「よくわからない」とするのが一番誠実な答えなのかもしれないし。えーとまずは、基本的にボクはYouTube をできたときからずっと愛用しています。音楽用に。
    ――音楽とYouTube は切っても切り離せない関係ではありますよね。
    菊地 ボクのネットライフを細かく説明してもあまり意味はないんですが、ボクはSNSはやってないですけど、格闘技系のブログなんかはたまに読んでいたりします。インターネットって誰がどういう風に使ってるのかなんてわかりにくいじゃないですか。 ボクはYouTube を音楽用にしか使ってないし、格闘技とかヒップホップ系、ジャズ系の情報は検索して探しますけど。 ツイッターもエゴサをするだけで使ってないですね。
    ――基本的に情報収集ツールとしての使用ですね。
    菊地 かなり限られた情報ですけどね(笑)。いわゆる音楽配信用でSpotifyや iTunes は一切やってないので YouTube頼りなんですよ。 YouTubeというのは過去音源と新譜に強いんです。出たばっかりの曲はすぐにYouTubeに上がる。 不法の場合もあるんですけどね。音楽は常日頃からやたら聞いてるのでYouTube が立ち上がった頃から音楽を聴く道具として使っていますね。
    ――YouTubeが立ち上がったのは2005年になりますね。
    菊地 その頃から愛用はしてるんですけども、パソコンを買ってもメーリングソフトしか使わないような感じで、YouTubeの他の機能はまったく使ってない。 あるときYouTuberという職業が出てきたこともあまりよくわかってなかったんですよ。
    ――現象そのものは把握できてなかった。
    菊地 それがたとえば、フワちゃんちゃんみたいにゼロからYouTuberとして立ち上がって、国民的人気を勝ち得たパターンもあるし。逆に芸人さんが地上波では仕事がなくなったけど、YouTuberとして頑張っているというパターンもあったり。もちろん朝倉兄弟がYouTuberとして会員登録者が多いことも知ってますし、逆にいうと、YouTuberの番組を唯一見るのは朝倉兄弟ですね。
    ――唯一チェックするは朝倉兄弟ですか。
    菊地  朝倉兄弟が鬼越トマホークに喧嘩指南している回とかは何度も見てます(笑)。めちゃくちゃウォッチャーじゃないですけど、「朝倉兄弟は何をやってるんだろうな?」と思いたって見てみたりとか。
    ――YouTubeって当初はアングラ感が漂うところで、違法動画がアップされていたのにだいぶ様変わりしましたね。
    菊地 まあ、なんでも、登場時からは様変わりしますよね。ツイッターでいえば日本で立ち上がったときに斉藤さんからインタビューを受けてますけど、 「ツイッターは絶対に荒れるに決まってる」と言ったんですね。
    ――信じられないですけど、ツイッターは荒れないSNS として登場したんですよね。
    菊地 国際法でも国内法でもツイッターは裁けないんだから、絶対に無法状態になるに決まっていて。しかもそんな無法なものを世界各国の国民が手にするという危険な状態です。 予想どおり荒れなんて通り越して。「万人の万人に対する闘争」とはトマス・ボッブスの言説ですけども、ツイッター利用者にとって全員が敵というのがツイッターで。
    ――ああ、そんな雰囲気がありますね(笑)。
    菊地 SNSではどれだけ戦っても絶対的な勝利を手にすることはできないし、敗北感しかない。 SNSで勝利したことは誰にも実感できないし、勝ったつもりになってもすぐ負けたりする。屈辱を増幅させるだけの装置なので。
    ――触ってるだけで屈辱を浴びる装置……。
    菊地  まあ、賭博とちょっと似てますね。勝ち逃げの人はいないと。だから触ってるだけでおかしくなるだろうと思いました。一方でこれはなんにでも言えることなんですけど、 不法で始まったもので大流行したものは必ず合法性に向かうしかないんです。 ある日、一気に合法化するのか、 じわじわと舵を切っていって何年か経って気が付いたら合法になっているのかはわからないですけど、YouTubeがいずれ合法性に向かうということはわかってました。最初の頃のYouTubeって酷かったですからね。スナップ動画や猫を殺す動画がアップしていたり、けっこう死人が出てるんですよ。ムチャ食いしたり、微妙に高いところから飛び降りたり。当然これは合法性に持っていかないといけなくなるし、 ツイッターや YouTuberであれ、無法の荒野からひとつのメディアである顔つきを求められますから。地下プロレスがすごい売れたら、格闘技に変わっていくという運動とまったく変わらないわけです。 
    ――ツイッターも「つぶやき」の場から「主張」の場に変わっていて。
    菊地 ボク自身は運営してませんけど、一応YouTubeのチャンネルはやってますが、いまだにYouTuberがどういう仕組みで儲かっているのかはよくわからないんです。広告収入なのかなアレは?いずれにせよYouTuberという職業ができて、既存のメディアに自分の立ち位置がなかった人たちが利益も得ることができて、名前を聞いたことがない人たちが日本武道館を満員にしたりしている現状はあって。
    ――よく知らない有名YouTuberがホントにたくさんいますね。
    菊地 朝倉兄弟に関しては彼らがYouTubeを開設して人気が出る前から、格闘家としての地位はそれなりにあったと思うんです。THE OUTSIDERのチャンピオンというのがどれくらいの地位があるのかはわからないですけど。とはいえボクが朝倉兄弟がヤバいと聞いた頃は、まだYouTube チャンネルをやってなかったので。
    ――菊地さんがTHE OUTSIDERを頻繁に見ていた頃、朝倉兄弟はまだ登場していなかったんですよね。 
    菊地 ボクはTHE OUTSIDERに熱心に通っていたことで、途中からは広告塔みたいな感じになって VIP 席を招待されたりもしたんですよ。 そのうち行かなくなって、しばらくしたら当時お世話になっていたリングスの広報の方から「朝倉兄弟というすごい奴が出てきたからぜひ見に来てください」と連絡をいただいて。 ボクはリングス再興には興味はあったんですけど 、THE OUTSIDERをもう一度盛り上げるスターが出てきたのか、というくらいの受け止め方で「わざわざ見に行かなくてもいいかな」と思って直感でスルーしちゃったんですよ。その兄弟がオーバーグラウンダーになったら見ようと。あのとき初々しい朝倉兄弟を見に行っていたら、いまとはまた違った見方を持っていたと思いましたけど。ボクの中では朝倉兄弟というのは、ゼロから立ち上げたフワちゃんケースや、また仕事がなくなった芸人さんがYouTuberとして頑張ってますというケースと違ってて。特定のジャンルで名を成した人が YouTube をやったらそれそれはたくさん登録者数が増えるでしょう、というかたちです。
    ――芸能人・有名人のYouTubeがその場合ですね。
    菊地 キングコングの西野さんがタレントとしてある程度うまくいって、 オンライン上でも事業を拡大する感じですよね。シバターさんという人はよく知らないので、どういうタイプなのかはわからないです。
    ――フワちゃん型といえばフワちゃん型ですね。 アマチュア格闘家ではあったんですけど、それよりも先にYouTuberとして名を馳せていったという。
    菊地 それは「電話一本でFMWを立ち上げた」っていう大仁田厚のキラーフレーズそのものじゃないですか。
    ――「大仁田厚=シバター」(笑)。
    菊地 YouTubeというのは新しいメディアの側面もありますけども、アンダーグラウンドとして始めたらすごくうまくいっちゃってオーバーグラウンドになるものなんてありふれてるじゃないですか。最近のJ-POPなんて、レコード会社がイチから育てた人なんていないですよね。自己発信をメジャーカンパニーが買い取ってゆく。逆コースもありますね。音楽でいえば、Charさんがオーバーグラウンドで成功したけど、その場所は息苦しいから、自分のレーベルを持って何十年もそこに閉じこもっているというかたちもあります。こんなふうに誰でも個人メディアが持つ、なんてことはなかったことなので、 そこはYouTubeの新しいところでしょうね。
    ――誰でもやれてしまうという。
    菊地 ボクもYouTubeをもっと個人的なものとして始めた場合、機材を買って、スタッフを集めて、本業の音楽と関係のなくいろんなことを喋ったり、鍋を食べてるとこを見せたりして(笑)、 それが面白くて人気が出る可能性もあるし、意外と伸びない可能性もありますよね。その場合、ボクは文筆家・音楽家としてある程度は知名度のある人間が YouTubeを始めたというケースになりますよね。それは朝倉兄弟と同じかたちだと思うし、 シバターさんは朝倉兄弟よりもYouTuberとして純化されてるというか、ほぼほぼ何もないとこから立ち上がってRIZIN出場までこぎつけたってことでしょう。
    ――長州力との有刺鉄線電流爆破デスマッチを実現させた大仁田厚そのものですね。
    菊地  シバターさんは格闘家としてはいまひとつプロフェッショナルには見えなかったです。ただしプロフェッショナリズムとアマチュアリズムは本当に微妙な話で。音楽なんかは格闘よりはるかに敷居が低いんですけど。米津玄師さんがニコニコ動画からのし上がってこられたということは情報としては知ってましたけど、実感としては全然ないわけです。ボクはSNS をやらないという立場によって、情報貧者あるいはアウトモードとでも言いましょうか。老害、古くてダメな人になるリスクと、あるいは SNS をやらないことによって精神は正常に保たれるという担保をかけていて。そこに何らかのクリエイティヴィティが生まれるか、人体実験してるところですね(笑)。まあ、SNSやらないと昔のモンばっかり見るようになる。とは思いましたが(笑)。
    ――やってもやらなくても何かしら弊害はあると。
    菊地 厳密にいえば YouTube は、ほぼほぼ毎日見てるので、触ってないわけじゃないです。リコメンド機能がつき始めた季節も知っているし、広告がやたら差し込まれるようになった季節も知ってますけど、とくに気にせずにいて。いつのまにかアンダーグラウンドメディアがオーバーグラウンドメディアに移行してお金が回るようになったんだなあと。「これはいったいどういうことなのか」と深く考えて追いかけたことはないんですけど、ざっくりした話にはなりますけど、まったくゼロから立ち上げやすいものだと。 戦後のどさくさみたいな感じですよね。
    ――闇市としての勢いはありますね。 
    菊地 80年代には海賊放送(違法ラジオ)とか個人が発信できるものはあったし、インディーレーベルでもファン会報誌を作ってましたけど、活版印刷みたいなものになるからオーバーグラウンドとのクオリティの落差は明らかだったわけですよ。でも、SNS は有名人も一般人も言説は並列して並べられますからね。画面上ではオーバーグラウンドと同じ枠に並べられますから。
    ――話を戻すと、音楽でもプロとアマの境界線は曖昧になってるんですか?
    菊地 音楽も学校で学ばなくても、自分で勉強すれば ポピュラーミュージックぐらいだったらできるんですよ。打ち込みの機材も発達してるし、誰でも発信できるようになったので「あの人はアマチュア」「あの人はプロ」という審級がわかりづらいんです。売り上げなんかの結果でしか区別つかないとなると、 さっきも言ったように誰も知らない人たちが武道館を埋めて、それが誰も知らないという社会の中に我々は生きていますからね。判別は不可能です。
    ――プロとアマの境界線を曖昧にさせる環境がYouTubeにはあるわけですね。
    菊地 まあ、YouTubeだけではなく、インターネット自体の属性ですけどね、旧来的なプロとアマの差をなくすのは。ただ、YouTube には音楽の教則動画がたくさんあるんですよ。「歌ってみた」とかじゃなくて、 しっかりと教則しますという動画が驚くべき数上がっていて。ちゃんと練習すればピアニストぐらいになれるような通信教育としての側面があるんです。客の奪い合いとは言わないですけど、 ボクに音楽を教わる場合は新宿に直接来られる人だけが対象になるから、地方の人はちょっと無理じゃないですか。
    ――YouTubeならいつでも、どこでも学べますね。
    菊地 それにゼロから教えるんじゃなくて、一足飛びに流行りの技を教えます。こないだの大晦日でいえば、堀口恭司選手のカーフキックですよね。
    ――ローキックの基礎を学ぶ前にカーフから。でも、それがYouTubeっぽくありますね……。
    菊地 ボクもグローブとミット一応持ってるんですけど(笑)、さすがにこの歳になると足が上がらないのでボクシング専門で、ストレートやフックの練習をお楽しみでやるぐらいはしてるんですけど。 YouTube でものすごく練習すればカーフキックをおぼえるかもしれない。一時期言われていたことですけど、通信教育ですべてできるから大学や専門学校はもういらないと。現在は実態の学校が通信教育もやるという二段構えにはなってるんですけど、学校すらなく通信教育だけやれる。しかもゼロから丁寧に教わるんじゃなくて、流行りのリズムやコード進行を教えましょうと。最先端の技だけパッと身につけることができて、それで音楽家のプレイヤーになっちゃってる人が多いんですよ。ネットですべてを学んだというタイプ音楽家。 なので当然ネットですべてを学ぶ格闘家が出てきてもおかしくはないわけですよね。
    ――いまの日本格闘技界はYouTube効果もあいまって、史上最大の技術解析ブームではありますね。
    菊地 分析の時代ですよ。 この選手の腰の動き方がヤバいとか、 筋肉解剖学的な見方も、見慣れたマニアだったら誰でもするようにはなるだろうなとは思ってます。ボクがポピュラーミュージックの分析を始めたときに「夢がなくなる」とか大バッシングを受けました。それでも、こんなバッシングは一時的なモンだと、一貫して分析は行なってますけど、音楽もある程度、分析できるんです。分析できるんですけど、すべて解明できるわけじゃなくて「ここは魔法だよね」っていう領域が存在するんですね。
    ――分析しきれない魔法の領域があるっていいですね。
    菊地 分析を始めたときによく言っていたのは、日本人がルールを知らずにアメリカンフットボールを見ても、それなりに面白く楽しめる。ヘタしたら相撲ですら決まり手がわからずに楽しめる。それならば、わかったうえで見たらもっと楽しいんじゃないの?と。どんなスポーツ中継にも解説者がいるわけだから、ジャズの演奏にも解説者がいてしかるべきだという話をしてたんですけど。音楽にロマンチシズムを求める人は、格闘技にそれを求める人よりもはるかに多くて。
    ――それは意外ですね。音楽の分析なんかしてくれるな、と。
    菊地 音楽はロマンチックですからね。一方、格闘技はスキルフルですから。 音楽も本当はスキルフルなんだけど(笑)。音楽も過去の批評家たちはロマンティックな言葉でしか語ってこなかったから、アナリティックな解説は必要なかったんです。音楽でも分析があたりまえにはなってきてるんですが、格闘技には及ばない。一部好事家ががやって面白がられる程度ですが、分析をやり続けてきたことで、ある程度は一般化はしたんじゃないかな。 ボクがパイオニアだとかオリジネーターとは言わないですけどね。格闘技もロマンティックな捉え方は今後どうなるかはわからないけど、いまのところは底でしょうね。
    ――プロレス格闘技のロマンティックな批評は空き家なところはありますね。
    菊地 ターザン山本さんの時代はすべてがロマンチシズムだったわけですもんね。いまは技術をどれだけ的確に解説できるかに集中すると思うし、 解説し切っちゃうことによって、もはや何も解説することがなくなった場合、「堀口恭司のハートのタフ」とかいうものが浮き上がってくると思うんですよね。<15000字インタビューはまだまだ続く>
    この続きと、佐藤大輔と煽りV、パンクラス詐欺、浜崎朱加、宮田充、菊地成孔…などの2月更新記事が600円(税込み)でまとめて読める「13万字・記事17本の詰め合わせセット」はコチラ
     
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  • キラー浜崎朱加、降臨!! 「浅倉カンナ選手が強くなっている感じします?」

    2021-02-18 18:30  
    130pt
    2021年RIZIN開幕戦のメインを締めるのはRIZINスーパーアトム級王者浜崎朱加インタビュー!! 挑戦者・浅倉カンナに対して何を思うのか?(聞き手/松下ミワ)【1記事から購入できるバックナンバー】
    ・【RIZIN24の裏側】RIZIN広報・笹原圭一の1000倍返しインタビュー



    ・生と死を見つめて……JEWELS王者・前澤智はなぜ引退するのか



    ・売れないバンドマン!? 矢地祐介を破った「DEEPの鉄人」大原樹里の謎

    ・水垣偉弥が見たRIZIN24…ジャッジの難しさ「画面とリングサイドからでは見えるものが違ってくる」


    ――先ほどRIZIN.27のカード発表記者会見がありましたが、なんと、浜崎選手の2大会連続タイトルマッチが発表されました!
    浜崎 ……あっ、ホントだ! これ、タイトルマッチ2大会連続ですね。
    ――え、いま気づいたんですか?(笑)。
    浜崎 言われるまで気づかなかったです(笑)。そう言われると、防衛戦にしてはわりと早いですよね?
    ――あんまりないというか、RIZINで2大会連続は初めてのような。
    浜崎 そうか。なんか、展開が早いなあ……。
    ――しかも、メインイベントということで。会見では榊原信行CEOから相当プレッシャーかけられてましたね。
    浜崎 たしかに、メインを任せてもらうので、その仕事はしっかりしないといけないなとは思ってます。いい意味でのプレッシャーというか。まぁでも、いつもどおり自分のやることをやるだけなので、そこまで気にしてないです(笑)。
    ――その榊原CEOのプレッシャー以上に、浜崎選手のピリッとした空気が印象的でした。対戦相手の浅倉カンナ選手に対して「2年前から成長していない」と言い切ったのは、かなり刺激的だったというか。
    浜崎 そうですよね。私、あんまりああいうことを言わないんですけど。でも、ちゃんと思ったことを素直に言えたと思います(キッパリ)。
    ――それは、あらかじめ言おうと決めていたんですか?
    浜崎 いや、決めていたわけじゃないんですけど、「2年前との違いは?」という質問がきたので、正直に答えただけですね。
    ――メインだから「盛り上げてやろう」という思いがあった発言なのかなとも思いましたが。
    浜崎 というよりは、自然に。まあ、本当に思ったとおりの発言ですよ。
    ――浅倉カンナ選手とは、2018年12月31日ぶりの再戦になります。
    浜崎 もう、2年3ヵ月前なんですよねえ。でも、やっぱりとくに「ここが強くなったな」という印象が、私の中では正直言ってそんなにないんですよ。逆に聞きますけど、強くなっている感じします?
    ――たしかに、大晦日の浅倉カンナvsあい戦を観ると、浜崎選手と戦うのはまだ少し早いのかな……という印象も拭えませんが、それをハッキリと口にしたのが凄いな、と。
    浜崎 ああ、そうですか?
    ――ただ、浅倉選手も山本美憂選手に負けて以降、かなり打撃で渡り合うシーンが増えましたし、接戦を制する強さは印象にあるんですが、浜崎選手から見るとそうでもないと?
    浜崎 2年以上経っているわりには、という印象ですかね。それは、あい選手との試合を観ても思ったし、引き出し自体は増えてない感じがして。まあ、私も浅倉選手の試合を全部観ているわけじゃないんですけど、大晦日はそういう印象でした。
    ――打撃に関してもあんまり?
    浜崎 打撃も、2年前からあのぐらいはできたかなと思ってますね。
    ――なるほど。……となると、浅倉選手が停滞している理由はどこにあると浜崎選手は見てるんですか?
    浜崎 私からすると、やっぱり「欲」じゃないかな? とは思います。
    ――「欲」ですか。
    浜崎 もう、若いうちからいろんなものを手にしているわけじゃないですか。で、苦労してない……というと誤解されるかもしれないですけど、苦労してるんだろうけど、苦労してないじゃないですか(苦笑)。
    ――複雑です!(笑)。でも、浜崎選手から見ると、そう感じてしまう。
    浜崎 もちろん本人なりに苦労はあると思いますよ。でも、私とはやってきたことが違うので。そこも大きいのかなと思います。
    ――その苦労というのは具体的にどういう部分ですか?
    浜崎 うーん、若いうちからRIZINに出て注目されて、ファイトマネーもそうですけど、スポンサーとか応援してくれる人もいっぱいいる。経済的にもそうだし、時間にも余裕がありますよね。でも、ウチらベテラン選手たちは仕事をしながら練習して試合するというのがあたりまえだったし、ファイトマネーだけじゃ食べていけない時代を経験しているので、そういうところですよね。だから、ハングリーさが違うんじゃないかなと思います。
    ――出てきたときから、格闘技だけで食べていける人とは違うという。
    浜崎 やっぱり、歩んできた道が違うということですよね。でも、それは本人が選んでいる道でもあるし、なんて言うんだろう、ちょっと失礼ですけど、それが“浅倉カンナ”ですよ。
    ――今日は、“キラー浜崎”モード全開ですね(笑)。
    浜崎 なんて言うんだろう……決して彼女を否定しているわけじゃないんです。でも、一方では別の生き方をしている浜崎朱加がいる、と。
    ――2年前に試合をしたときも、浅倉選手が置かれていた環境はそこまで違いはなかったじゃないですか。あのときは、そうは思っていなかったんですか?
    浜崎 うーん、まあ思ってなかった……というか、まったく思ってなくはないですけど。
    ――ただ、2年経ったいまは思うところがあると。
    浜崎 なぜ成長してないかと聞かれたら、そこじゃないかなと、私は思います。
    ――浜崎選手がそういう環境に身を委ねたかったということでもないんですよね? 嫉妬じゃないですけど。
    浜崎 いまの浅倉選手の環境に? いやいやいや、私がそうなったら本当にダラけちゃいますよ!(笑)。そういう恵まれた環境を羨ましく思っているわけでは全然なくて、そういう環境だったら私の性格的に本当に強くなれないので。
    ――最近はUFCのトップファイターでも、働きながら格闘技を続けている人はいますよね。UFCヘビー級のミオシッチは現役の消防士でもありますし。
    浜崎 へえ~、そうなんですね。
    ――GSPなんかも他に何か仕事を持って格闘技に取り組んだほうが格闘技に集中できるという考えで。
    浜崎 まあ、べつに格闘技をやるのに必ず仕事を持つ必要もないとは思っています。これは浅倉選手のことを言っているわけじゃないんですけど、環境に甘えて強くなれない人はいると思うので、自分自身はそうはなりたくないなというのはあります。たとえば、私がお金も住むところもすべて用意されていたとしても、それでもハングリーでいたいなという気持ちですね。

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  • ケイプと夜叉坊はなぜ負けたのか■水垣偉弥

    2021-02-15 18:30  
    110pt
    北米MMAを知り尽くした男・水垣偉弥が語るケイプと夜叉坊はなぜ負けたのか(この記事はニコ生配信されたインタビューを構成したものです)
    【1記事から購入できるバックナンバー】・【BIG COMEBACK!!】堀口恭司「海くんもATT来ちゃえば? と思いますけどね」
    ・萩原京平13000字ロングインタビュー「次はドミネーター、狙いは朝倉兄貴ですよ」

    ・【前代未聞“超”異種格闘技戦】シバター戦はやってよかったのか? HIROYAインタビュー



    ・ RIZINは平均視聴率10%を超えてはならない!

     

    ――水垣さん!今回はマネル・ケイプと石原夜叉坊の敗戦について伺います。
    水垣 よろしくお願いします!
    ――まずはUFCデビューのケイプですが……残念ながらパントージャに判定で敗れてしまいました。
    水垣 ケイプは打撃戦で押されて負けてしまったことがキツイですねぇ。パントージャは打撃はそこそこできるけど、 寝技のほうが得意なので最終的には組みで勝負すると見てたんです。
    ――ケイプはかつては佐々木憂流迦選手に寝技で封じ込まれましたね。
    水垣 でも、予想は外れて意外な展開になっちゃいましたね。 パントージャは1ラウンドにテイクダウンを仕掛けたんですけど、ケイプに切られちゃったんですよね。簡単にはテイクダウンができないということで、打撃のほうにシフトして。ローキックでケイプの左足をかなり効かせてましたね。
    ――あのローは相当、効いてましたね。
    水垣 効いていたからケイプは左足を蹴られないようにスイッチしましたね。あれでパントージャからすれば、打撃を起点にすれば……と戦略を定めて。一方のケイプからすれば、パントージャの組みのプレッシャーが強かったこともあって、打撃がやりづらくなったと思います。
    ――ケイプはスイッチしてローを回避しましたが、今度はミドルキックを被弾するようになって。
    水垣 ケイプはサウスポーのほうが前に出れそうな雰囲気はあったんですけど、パントージャは冷静にミドルを蹴り始めて。それでケイプはまた前に出れなくなって、またオーソに戻して。
    ――水垣さんすると、ケイプはどういう戦略を立てていたように見えましたか? 
    水垣 基本的にテイクダウンをしっかりと切って、相手のテイクダウンのタイミングが見えてきたら打撃で勝負する狙いだったと思うんですよね。ところが打撃戦でも分が悪いことになってしまって、 2ラウンドと3ラウンドはポイントを意識して残り10秒ぐらいでテイクダウンを取りにいって。 ポイントメイクに作戦変更したことが見えましたね。
    ――テイクダウンが成功したことで、3ラウンドは2人のジャッジがケイプを支持していますね。戦略的には健闘したと言えるんですけども、ケイプの爆発力を期待していたRIZINファンからすると、ちょっと……という感じで。
    水垣 そうですよねぇ。ケイプの頭の良さ、 機転の良さで粘った感はあるんですけど、根本的な面、打撃戦で不利になってしまったのはケイプの今後にとって厳しいというか、課題が大きいですよね。グラップリングの選手だと見られている相手に対して、自分の勝負すべき打撃で戦えずに判定負け。そこはケイプにとって痛いところですね。
    ――テイクダウンディフェンスの意識が強すぎて打撃で勝負できなかったところもありますか?
    水垣 思ったのはケイプでRIZINでKOが増えていた時期は、シューズを履いていたんですね。ボクはその影響がすごく大きいんじゃないかと思ってて。テイクダウンを警戒するメンタル的なところも加えて、裸足のグリップ感が合わないことで、飛び込みとかおもいきったことができなかったんじゃないかなって。 
    ――それくらいシューズのあり・なしは大きいということですね。ケイプってパフォーマンスの派手さが目に付きますけど、試合自体は慎重ですよね。
    水垣 慎重ですよね。本人もツイッターで「2ラウンド目にKOする」と予告していて、そこは非常にケイプらしいなと。ケイプは1ラウンドに見せてない武器を使ったり、リズムやテンポを変えて攻めるのが得意な選手なんです。ボクがケイプと戦うときに、伊藤(盛一郎)選手戦の映像を見返したんですが、2ラウンド目はリズムを変えてくるなと思ってたんですよ。飛び込みのスピードや距離も変えてくる。 実際に戦ったときは1ラウンド目は真っ直ぐとフックだけでアッパーを使ってこなかったんですよね。で、2ラウンド目は飛び込んできたり、アッパーを振ってくることを意識してたんですよ。

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  • 男性から女性へ……性転換手術レスラー家族の新しい旅立ち

    2021-02-15 18:30  
    110pt
    アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは「男性から女性へ……性転換手術レスラー家族の新しい旅立ち」です!
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    プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さん



    嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…怪物デイブ・メルツァーと『レスリング・オブザーバー』



    なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期
    怪死、自殺、大事故……呪われた鉄の爪エリック一家の悲劇 






    「これが私なんです。もう恥ずかしくなんかない。世間の目が怖くて、ずっとずっと隠し続けてきた。だけど、もう怖くなんかない。恥だなんて思わない。いまなら胸を張って言える。私はこのありのままの自分が大好きだって」
    2008年から2012年にかけて、WWEで活躍した男性レスラー、タイラー・レックス。身長196センチ、体重112キロの大型で、濃い髭とドレッドヘアーが特徴的な、筋肉ムキムキ系レスラーの印象が強い。男らしさを剥き出しにしていた彼が、性転換手術を受けて女性となったことをテレビ番組で公表したものだから、その変貌ぶりに誰もがド肝を抜かれた。
    彼、いや彼女が、性転換をして“本当の私”を生きるためには、愛する奥さんと、9歳になる愛娘の存在が欠かせなかった。
    トランスジェンダー女性として生きることを選んだタイラー・レックスは、名前も本名のガブリエル・タフトを「ギャビー・タフト」へと変えて、新たな人生を出発させた。
    ギャビーさんは、1978年サンフランシスコ生まれの現在42歳。カリフォルニア工科大学で土木工学を専攻し、卒業後は土木エンジニアとして、一般企業に就職。プロレスラーとしてデビューしたのは2007年。翌年には当時WWEの下部組織だったFCWと育成選手契約を結ぶ。FCWヘビー級と同タッグ王座を獲得したのち、2009年6月にはECWへと昇格。そして翌2010年10月にはスマックダウンに所属。その恵まれた体格もあって、1軍メンバーとして定着する。
    順調なレスラー生活ではあったが、プロレスラーになる以前2002年に結婚した奥さんのプリシラさんとのあいだに、娘ミアちゃんが産まれると、ツアーで家を留守にしがちなプロレスラー生活よりも家族との時間を大切にしたいという気持ちが高まり、2012年8月にWWEを退団する。最後のWWE登場は、男性ストリッパーの格好をさせられた。
    退団から2年後の2014年、ギャビーさんはプロレスからの引退を発表。栄養士資格を持つ奥さんとフィットネスのパーソナルトレーニング会社を立ち上げたり、オートバイレーサーとして充実した生活を送っているようにも見えた。
    しかし、いつしか自分の奥底にずっと隠し続けてきた“本当の私”の存在と葛藤が始まっていた。

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