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  • 【記事詰め合わせ】高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、プロレス点と線、安西伸一、川尻激勝、古木克明

    2015-06-30 23:59  
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    非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par17は大好評インタビュー7本、6万字オーバーで540円!!  試し読みも可能です!過去の記事詰め合わせセットはコチラを参照!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar782153par17◉高岩竜一 90年代ハチャメチャ新日本プロレス「ボク、新日本に9年しかいなかったんですけど、おそらくいまの新日本プロレスの選手よりも給料をもらってたと思うんですよね」◉小佐野景浩のプロレス歴史発見「癌に勝った絶対王者・小橋建太」

    「小橋は凄く研究熱心で、力道山や猪木さんの試合を見て、間合いの勉強もしたみたいだよ。一流のレスラーだけあって奥深いプロレス哲学を持ってるけど、彼は口にしない。そこは昔気質のプロレスラーなんだろうね」
    ◉【プロレスなんでも屋】ウォーリー山口「ジャイアント馬場と竹内宏介、ふたつのG魂」二人の巨人に仕えた男、ウォーリー山口が語るプロレス黄金期の裏側――!!◉事情通Zの「プロレス 点と線」世Ⅳ虎引退式で何が起こったのか? なぜ森嶋猛は引退試合を延期したのか?業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せる!◉元『週刊プロレス』記者・安西伸一の「90年代プロ格回顧トーク」「SWSバッシング時の週刊プロレス編集部」――ターザン山本からバッシング指令はあったのか?◉大沢ケンジ師匠の格闘技談義網膜剥離を乗り越えて復活勝利! 川尻達也地獄からの生還を語る!◉元横浜ベイスターズ・古木克明インタビュー「プロ野球選手の格闘技挑戦」「『Dynamite!!』のファイトマネー50万円、いまだ払ってもらってないですよ。やめたのはそういう理由があるんです」
    ボク、新日本に9年しかいなかったんですけど、おそらくいまの新日本プロレスの選手よりも給料をもらってたと思うんですよね90年代は新日本で世界最高峰のジュニア戦線で激しいファイトを繰り広げ、00年代は大谷晋二郎らとゼロワンを支え、現在はフリーとして各団体で活躍する高岩竜一。ハチャメチャだった90年代、みんなが愛した橋本真也、運命を変えたブラックタイガー……15000字で振り返る超竜のプロレス人生!高岩 取材なんて珍しいなと思ったんですよ。あんまりないですから。
    ――インタビュー自体は久しぶりですか?
    高岩 そうですね。前に金澤(克彦)さんのところに大谷(晋二郎)と一緒に出ましたけど。
    ――ああ、『ゴング』ですかね?
    高岩 いや、その前にやってた本ですね。
    ――『Gリング』だとすれば、ずいぶん前ですね……。今日はいろいろとお聞きしたいんですけど、高岩さんはどんなきっかけでプロレスラーになろうとしたんですか?
    高岩 きっかけはですね、ウチは凄いビンボーだったんですよ。普段お父さんが家にいなくて、お金も全然入れてなかったんでしょうね。大阪に住んでいたんですけど、何回も引っ越してたんです。小学生のあいだだけで9回も引っ越して。要は夜逃げだったんですね。
    ――転々としていたところではないですね……。
    高岩 工場の2階に住んでいたときもあったんですよ。天井は低いし、音はうるさい。ウチは3人姉弟でお母さんと4人で住んでたんですけど、さすがに生活が苦しいのでお姉ちゃんをお母さんの実家に預けたりしてて。ボクは高校卒業後は専門学校に進んだんですけど、入学費が高いじゃないですか。新聞配達の奨学金で入ったんですよ。
    ――相当苦労されていたんですね。
    高岩 新聞配達自体は5年くらいやってましたから、さすがに嫌になりましたよね(苦笑)。そんな生活をずっと送ってきたのでビンボーは嫌だったんです。それで儲かる仕事は何かと考えて、親は警察官にさせたかったみたいなんですよね。やっぱり公務員は安定しているじゃないですか。ボクも公務員試験を受けたりしてたんですけど、そのまま公務員になっても人生に面白味がないなと思っちゃって。それに公務員はそんなには儲からないじゃないですか。
    ――それで金を稼ぐためにプロレスラーに?
    高岩 相撲かプロレスか、どっちかをやろうかなと。でも、昔の相撲って中学からやってないとダメな感じでしょ。
    ――高卒で相撲未経験だと厳しい世界ですね。
    高岩 それでプロレスにしようと。その当時、プロレスにはそんなに興味がなかったんですけどね。テレビでも裏番組の『3年B組金八先生』を見ていましたし(笑)。
    ――90年代のプロレスラーってプロレスファン上がりが多いんですけど、高岩さんの動機は違ったんですね。
    高岩 プロレスを知ってることは知ってましたけどね。ただ、プロレスラーになろうにも勝手がわからないじゃないですか。そんなときに本屋で『ゴング』を読んだらリングスが新弟子を応募していて。
    ――たまたま告知していたのがリングスだった(笑)。
    高岩 要はどこでもよかったんですよ(笑)。それで新横浜にあったリングス道場にテストを受けに行ったんですけど。あのときはボクを含めて4人受けたのかな。道場には前田(日明)さん、長井(満也)さん、新弟子の成瀬昌由や山本宜久もいたんですよね。最初にヒンズースクワット500回やらされたんですけど、回数じゃなくてタイムを測るんですよ。
    ――どのくらいのスピードでクリアできるのか、と。
    高岩 その前にヒンズースクワットって何をやるのかよくわかってなかったんですけどね(笑)。
    ――えっ、ヒンズースクワットを知らずに受けたんですか?(笑)。
    高岩 じつはそうなんですよ。周りのやり方を見て真似したんですけど、あれは足がパンパンになるんですよねぇ。
    ――なりますねぇ(笑)。テストに何も備えなかったんですか?
    高岩 走るくらいかな。柔道はやっていたし、専門学校がインストラクターの養成所だったので、体力には自信はあったんです。次に腕立てをやらされたんですけど、回数は決まっていないんですよ。限界までやる。スクワットで足がパンパンだったし、16回で終わっちゃいました(笑)。あと腹筋とブリッジもやったかな。結局4人とも落ちましたね。
    ――そのあとに新日本のテストを受けたんですか?
    高岩 はい。リングスのテストが91年9月だったんですけど、12月に新日本のテストがあったんです。それまでにリングスのテスト内容の倍のメニューを毎日やりましたね。
    ――リングスの倍以上をやっとけばいけるだろう、と。
    高岩 毎日スクワット1000回やって、そのあとに腕立て伏せ100回。それで新日本のテストを受けに行ったんですけど、人数が多かったですねー。リングスは4人でしょ。新日本は25〜30人くらいいましたから。ゼッケン40番まであったんですけど、歯抜けもあったんですよ。
    ――申し込んだけど当日来ない人間がいたんですね。
    高岩 そうそう。ボクはゼッケン2番だったんですけど、1番の人間も来なかったんですよ(笑)。だからボクがどの種目も最初にやることになって。
    ――試験官は誰だったんですか?
    高岩 長州さんがいたでしょ。山本小鉄さん、越中(詩郎)さんもいたのかな。なんかね、ボクは長州さんに注目されていたんですよ。それはボクが韓国人だからだと思うんですけど。ボク、ハーフなんですよね。
    ――高岩さんがそのことを公にしたのは、ゼロワンの天下一ジュニア決勝のときですよね。試合前に韓国国歌の演奏があったりして、突然のことなので「これはどういうことなんだろう?」って驚いたんですけど。
    高岩 あれは橋本さんがネタでやれって。
    ――ネ、ネタですか!?
    高岩 みんなボクがハーフのことを知ってるのになんでいまさら言わせるんだろうって。橋本さん、そういうことをやるのが好きなんですよ(笑)。
    ――でも、プロレスファンで知らない方も多かったんですよ。
    高岩 橋本さんとしては、ゼロワンに韓国人のレスラーがいるってことで、韓国のスポンサーを獲得する狙いもあったみたいで。
    ――そんな狙いがあったんですか!(笑)。
    高岩 韓国の金持ちを捕まえようとしてたんですよね(笑)。
    ――橋本さんは靖国神社の奉納プロレスのときも、謎の中国人武道家が開催に抗議するっていう仕掛けをやったじゃないですか。
    高岩 あー、はいはい。ありましたねぇ。
    ――デリケートな話をリングに持ちこもうしてますよね。◯◯の科学と◯◯協会の宗教戦争プロレスを東京ドームでやりたがっていたそうですし。
    高岩 そうなんですよね。でも、橋本さん本人は大して詳しくないんですよ(笑)。
    ――ああ、詳しかったら踏み込まないですよね。あの猪木さんですら民族や宗教対立、領土問題はスルーしますから。
    高岩 橋本さんはなんか盛り上がりそうだということでやっちゃったんでしょうね(笑)。で、入門テストのときは長州さんが「あの韓国人を見とけ!」って言ってたらしくて、目をかけられていたというか、注目されていたんですけど。一番最後の3分ブリッジのときに、2分半で潰れちゃったんですよ。「ああ、また落ちた……」と思ったんですけど、最終的にその場で合格が伝えられて。6人合格したのかな。「後日、新日本の事務所に来てください」と。テレビ朝日に事務所があったときですよね。
    ――そこで面接があるんですよね。
    高岩 面接というか心構えですよね。小鉄さん、馳(浩)さん、長州さんたちに「キツイよ?」とか言われて。厳しいことはわかっていたんですけど、デリケートな人がいたんでしょうね。ひとりビビってやめましたもん。たしかにスゲーことを言われてたんで。血の小便がどうのこうのって。
    ――テストを合格してるのにもったいないですねぇ。
    高岩 まあ、どの人生が正解かはわからないですけどね。それで入門初日の集合時間が11時。ボクは10時40分には着いたんですけど、大谷は普通にいたんですよ。大谷はアニマル浜口ジム出身なんで、浜口さんから「1時間前には行け」と言われてたんじゃないですかね。
    ――同期で新日本でデビューできたのは高岩さんと大谷さんだけですか?
    高岩 大谷とボクですね。ほかにはマッハ純二、OKUMURAもいたんですよ。最終的に残ったのがボクと大谷だけでしたけど。
    ――当時は多団体時代に突入し始めた頃ですから、新日本をやめてもほかに受け皿があったんですね。
    高岩 新日本の練習生なら体力はあるし、なんとかなるじゃないですか。新弟子生活は体力があってもキツイんですよ。精神的に本当につらい。
    ――娑婆っ気を徹底的に抜かれるというか。まずデビューするまでは私用の外出禁止なんですよね。
    高岩 そうですね。あの当時はコンビニはなかったんですけど、道場の近所に池田屋という雑貨屋があったんですよ。そこに先輩の用事で買い物に行くのが楽しみでした(笑)。
    ――外界に触れられる唯一の機会(笑)。
    高岩 あと新弟子は何か失敗するとまず殴られます。言葉で注意される前に殴られますね。
    ――まずは鉄拳が飛んでくる(笑)。寮長は誰だったんですか?
    高岩 西村(修)さんです。西村さんは優しかったんですよ。西村さんはいろいろと仕事が多かったので、(星野)勘太郎さんの付き人をボクが手伝ったりしてたんですよ。そのときに洗濯をし忘れて殴られましたね。
    ――あ、温厚な西村さんでも殴るんですね。
    高岩 いやいや、本気でぶん殴るわけではないんですよ。「頭出せ!」ってゲンコでコツンと(笑)。
    ――形式として叱らないといけなかったんですね。優しいなあ(笑)。怖かった先輩は誰ですか?
    高岩 やっぱり佐々木(健介)さんですよね。
    ――健介さんはホントに怖かったといいますよね。
    高岩 お酒を一緒に飲める先輩だったら距離も縮まるんですけど、佐々木さんはそんなに飲まないですから。佐々木さんはボクの7個上だから、当時はまだ26歳なんでまだ若いんですよね。でも、道場に入ってくるときの勢いが凄いんですよ。「バーーーーン!!」と扉を開けて、胸をグイと張って睨みつけるように道場を見渡すんですよ、ほかの先輩もいるのに(笑)。
    ――気合いが入りすぎですよ(笑)。馳さん、三銃士らのエリートとは違うから、どこか虚勢を張らないといけなかったんでしょうね。
    高岩 あのときのコーチ役は馳さんと佐々木さん、ネコさん(ブラックキャット)。馳さんは理論派なんですよね。理論が凄すぎてボクはあんまり好きじゃなかったんですけど。
    ――それまでの新日本道場って基礎トレ中心だったのが、馳さんがコーチ役になってからは試合運びまで指導するようになったんですよね。
    高岩 ボクが入ったときはそうでしたね。小島(聡)さんの世代からそうなっていったんじゃないですか。そんな馳さんに対して佐々木さんは徹底的なシゴキで。入門初日、何をやるかわからないじゃないですか。まず鏡の前に5人並ばされてネコさんが「はい、スクワット500回〜」と。200回くらいやった頃に佐々木さんが道場に入ってきたんですよ。
    ――「バーーーーーン!!」と扉を開けて、胸をグイと張って睨みつけるように入ってきたわけですね(笑)。
    高岩 佐々木さんはネコさんとしゃべってたんですけど、ボクらにスクワットを途中でやめさせ、外に連れて行って階段ダッシュをやらせたんです。そのあとに道場前でうさぎ跳び。道場に戻って初日からスパーリングをやらされていたら、ライガーさんまで入って来ちゃって。
    ――健介さんにライガーさんって“新弟子クラッシャー”もいいところじゃないですか!(笑)。
    高岩 ある新弟子がライガーさんに絞め落とされたんですよね。それで目が覚めたときに安心したんでしょう。リングの上で小便をしちゃったんですよ。
    ――うわあ!
    高岩 そうしたら佐々木さんが怒っちゃって怒っちゃって。「テメエ、神聖な道場で何をやってるんだっ!(怒)」って。その人間はそのままやめちゃいました。
    ――ファッ!? 初日で脱落ですか……。
    高岩 1日というか数時間で。最後の締めがスクワットなんですけど「いいと言うまでやれ!」と。一人100回ずつ数えながらやるんですけど、4人いるでしょ。4往復ぐらいしたのかなあ……。1600回を超えたあたりで佐々木さんが「終わりーーーーーっ!!」って絶叫しながら竹刀をぶん投げて道場を出て行きましたね。
    ――なんという鬼教官! しかし、道場の出入りが芝居がかってますね(笑)。
    高岩 漫画の世界ですよ(笑)。これが毎日ですよ。あと、朝から掃除もしないといけないし、ちゃんこの作り方も覚えないといけないし、先輩方の雑用もある。あの当時は携帯電話はなかったんですけど、「テレホンカードを買ってこい」とよく言われましたね。道場の中に公衆電話があったんで。
    ――当時の新弟子には「やめさせるためにハードな練習をさせていた」なんて言われますよね。
    高岩 とくにボクに関してはそういうふうに言われてるじゃないですか。馳さんの本にもそう書いてあって「ホントなのかな」って?
    ――そういう自覚はないんですね。
    高岩 ないっすねぇ。ただ、契約更改のときに永島(勝司)さんや長州さんたちから「おまえ、リング屋になる気はないか?」って言われて。
    ――あ、そんな戦力外通告が。
    高岩 なかなか芽が出なかったこともあって、デビューしてから2〜3年はそんなことを言われ続けましたねぇ。そのあいだに同期の大谷がバーッと伸びていたし、「俺はもうダメかな……」と思ったんですけど、頑張って新日本に居続けようと。とにかく居座ろうと(笑)。そうすればなんとかなるかもしれないし。だって、デビューして1年くらいで月30万はもらってたんですよ。
    ――デビュー1年で30万はいい待遇ですね。
    高岩 あと付き人を2〜3人やってたんで、巡業1シリーズで洗濯代としてひとり3万以上はもらえるんで。西村さんなんか凄いですよ。9人分やってましたから給料より多いんじゃないかって(笑)。だからお金には困ったことはなかったですね。
    ――新日本の新弟子はお金には困らないと言いますね。
    高岩 キツイ人ほど小遣いの額は多いんですよね。佐々木さんの付き人は大谷がやってたんですけど、けっこうもらってましたから。ボクはマサさん、木村(健悟)さん、木戸(修)さん。みんな古い人ばっかり。大谷は佐々木さん以外に橋本さん、長州さんにもついてましたね。かわいそうになあって(笑)。
    ――厄介な顔ぶれですね(笑)。馳さんや健介さんが道場を仕切る中、三銃士はどんな存在だったんですか?
    高岩 あの3人はほとんど合同練習には来なかったですね。武藤さんは新弟子たちのことを「ボク」って呼んでいて、「ボク、それ取って」という感じで。ボクは武藤さんのムタ担当だったときあったんですけど。「コウちゃん、メシを食いに行こう」って言われて焼き肉に行ったんですけど。武藤さんはさんざん焼き肉を食べたあとに、シメがホルモン3人前にご飯ですから。
    ――さすがに食いますねぇ(笑)。
    高岩 蝶野さんはざっくばらんに喋ってくれました。橋本さんはスパーリングのときは来てましたけど、道場にいろいろと私物を置くもんだから、そこでミスター高橋さんと一悶着が起きるんですよ。高橋さんは掃除を仕切っていたので。
    ――橋本さんが道場を遊び場にしていたのは有名ですよね。玄関になぜか小銭や札束を無造作に置いていたり(笑)。
    高岩 ああ、それは玄関じゃなくてロッカー室があるんですけど、橋本さんの引き出しを開けると2〜3万円分の小銭があるんですよね。で、長州さんとかが「そのお金でジュースを買っちゃえ!」と
    ――それで橋本さんが「誰や!俺の小銭を勝手に使ってるのは!?」って激怒するわけですね(笑)。
    高岩 まあ、適当に置いておく橋本さんが悪いんですけど。言ったら悪いですけど、新弟子の俺たちも隠れて使ってましたよ(笑)。
    ――ハハハハハハ! バレないならいいだろうと(笑)。
    高岩 ほかにも橋本さんの私物がいっぱいあって。道場の大掃除は徹底的にするんですけど、橋本さんの私物ばっか出てきて困るんです。しょうがないから1回1回電話で橋本さんに確認するんですよ。「これは捨てますか?残しますか?」って。
    ――大掃除中、橋本さんはやっぱり不在なんですね(笑)。
    高岩 水中銃、空気銃、おもちゃ系。いろんなものが出てきますから。
    ――天山広吉スズメ食い事件で活躍した空気銃ですね。橋本さんが仕留めたスズメを天山さんに無理矢理に食べさせたんですよね(笑)。
    高岩 それはボクが入る前の話ですけど、どうもスズメの内臓を取ってなかったんですよ。しかも生焼けだったみたいで(笑)。
    ――ハハハハハハ! 橋本さんは道場で「真ちゃんラーメン」と名付けるくらい手が込んでいたオリジナルラーメンを作ったりしてたんですよね。
    高岩 橋本さんはラーメンをイチから作るんですよ。麺を捏ねて、出汁を取って。
    ――全国各地のラーメンを食べ歩いているから、とことん拘って。
    高岩 その日のちゃんこ番、最悪ですよ(笑)。1日中橋本さんについてないといけないから。
    ――1日中「真ちゃんラーメン」の付き合い(笑)。
    高岩 奥さんの和美さんまで道場に来ちゃって2人で作ってるんですよ(笑)。
    ――ハハハハハハ! 自宅でやってくださいよ!(笑)。金銭感覚が麻痺した新日本バブル時代、“1・4事変”、橋本真也との別れ、絶望を救ってくれたブラックタイガー……15000字のロングインタビューはまだまだ続く! 
  • 【フリー公開】ライバルがほしい☆■二階堂綾乃のオールラウンダーAYANO

    2015-06-26 21:53  
    新日本プロレスの選手イラストを描いてキャッキャしていたプオタ女子・二階堂綾乃がいつのまにかMMAジムに通いだし、試合出場を目論む模様をイラストレポートすることになった当コーナー。6月28日(日)、組み技限定アマチュア格闘技大会『湘南魂14~サンデーキャッチレスリング10執念inレッスル武道館road to茅ヶ崎~』(http://shonanspirit.shin-gen.jp/index.html)に出場直前のコラムです。「湘南魂14」がいよいよ目前に迫って参りました。コンディションはどうかと問われたら、とりあえずコスチュームは完璧ですと答えておきます。全カードが発表されましたが、私もどんな人が出場するのか半分くらいしかわかりません。今回はそんな湘南魂が楽しみになる、私が小耳に挟んだ情報をお伝え致します。その1:チケットが無料アマチュアの大会なので一般観戦は無料です。その2:真面目な寝技
  • 元『週刊プロレス』記者・安西伸一の「90年代プロ格回顧トーク」

    2015-06-26 21:09  
    110pt
    元『週刊プロレス』記者・安西伸一が90年代のプロレス格闘技界を振り返るインタビューシリーズ。今回は「SWSバッシング時の週刊プロレス編集部」について!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par16は大好評インタビュー9本、8万字オーバーで540円!!  試し読みも可能です!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar802757par16
    ①理不尽小僧・金村キンタローがすべてをぶっちゃける!

    「インディで年収1500万……一銭も残ってないです!」

    ②「おまえ平田だろ!」平田淳嗣のスーパーストロングなプロレス人生

    「働いていた新聞配達店に山本小鉄さんから電話があったんです……」

    ③小佐野景浩のプロレス歴史発見……デンジャラスK・川田利明物語

    「三沢光晴を追いかけて――」

    ④元・日本テレビアナウンサー倉持隆夫インタビュー

    作られたスポーツを実況するということ――「古舘伊知郎はすべてを知ったうえでしゃべっていた。私は何が起こるかを知らず実況していたんです」

    ⑤タイトルマッチ惨敗! 堀口恭司はどうして攻略されてしまったのか? 大沢ケンジが解説!

    ⑥ピエロの狂気! 矢野啓太「胸いっぱいのプロフェッショナルレスリング論」矢野啓太

    ⑦マット界事情通Zの「プロレス点と線」トーク

    ・高橋奈苗退団から見えてくる世IV虎の今後

    ・諏訪魔vs藤田和之を実現させる方法

    ・高木大社長W-1CEO就任と静かなる帝国GENスポーツエンターテイメントhttp://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar802757
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    ――『週プロ』はメガネスーパーが設立したプロレス団体SWSをバッシングしていましたが、当時『週プロ』の編集部員だった安西さんはあのネガティブキャンペーンをどう思っていたんですか?
    安西 ボクら当時の編集部員にはね、いまだに(ターザン)山本さんがSWSをバッシングする方向で決めた、明確な理由はわからないんですよ。だって、天龍(源一郎)さんが馬場さんのもとを離れてSWSに移籍することはべつに悪いことではないでしょ。職場を選択することは選手の自由じゃない? ただ、全日本プロレス愛に満ちての革命だと信じていた者にとっては、天龍さんが“全日本を去る”という選択肢を選んだことは大ショックだったけど。

    ――当時の『週プロ』は「金権プロレス」としてSWSを批判していましたね。
    安西 そうだったね。でもボクは、そんなこと一行も書いてないけど。だけど、かつて天龍さんが全日本でやっていたような試合の面白さはSWSには感じられなかったから、面白くない試合は「面白くない」と読者に伝わるように書かざるを得なかったんだけど。
    ――安西さんはSWSの動きを把握していたんですか?
    安西 ほとんど知らなかった。天龍同盟から阿修羅・原さんが抜けてからは、新日本の会場に行くことが多くなって。その後、天龍同盟が解散して、ますます全日本の会場からは足が遠のいていたんです。当時のボクは、自分が行きたい会場に取材に行けたので。長州たちがリングに上がっていた新日本や、新生UWFの取材に偏りがちでした。だから、あんなに多くのレスラーが天龍さんのあとに続くとは思わなかった。当時、裏でいろいろと動いていた若松(市松)さんの話だと「田中(八郎)社長は1枚のチケットですべてのプロレスラーが見られるようなものを目指しています」と言っていたから、あんなに選手を集めてるのかなあ、と。
    ――メガネスーパーは安西さんが追いかけていた新生UWFとも繋がりがありましたよね。
    安西 そもそもメガネスーパーは新生UWFのスポンサーだったわけでしょ? UWFのメンバーがメガネスーパーの田中社長の小田原の自宅まで行ったとかは聞いていたけど……。
    ――UWFの内紛はSWSが遠因にあると『週プロ』は煽っていましたよね。
    安西 僕が取材して書いた記事じゃないから、なんとも言えないんだけど。当時のUWFはフロントと選手が対立し始めていて、フロントはUWFを続ける情熱がなくなっていたから、メガネスーパーに丸投げしようとしたんじゃないかなあ。
    ――売却というか譲渡というか。
    安西 そうそう。それにUWFの神社長は世の中を悪くする「3大S」とういことで、スポーツ、セックスと……なんだっけ?
    ――スクリーン、映画ですね。
    安西 そのことを、神さんに言われた記憶が、僕にもあるんだよね。
    ――佐山(サトル)さんも同じことを言ってましたね(笑)。
    安西 そうなの!?  あの当時のプロレス界っていろいろなことがあったんだけど、『週プロ』ってほかのマスコミから阻害されていたからね。新聞記者がつかんでたようなことを、『週プロ』のスタッフが知らなかったことなんて、いろいろあったと思うよ(笑)。何が事実だったかはわからない。憶測はできるんだけどね。
    ――ネットワークが弱かったんですね。
    安西 団体の巡業について回っていたスポーツ紙の記者は、紙面に書けないことでもいろいろと知っていたし。でも会場に取材に行く『週プロ』の記者は、会場という現場に行って試合を見て、感じたことを書くことが仕事のメインだったから。そりゃあ現場に行けば、いやでも情報は入ってくるけどね。誰でも記者魂は持ってるんだから、いろいろ聞き耳はたててますよ。そういう感じとはべつなケースで、小島(和宏)くんという若かった記者は、FMWに深く入り込んで団体側と一緒に作りこんでいったみたいだけど。ボクはそんなことはなかった。山本さんは山本さんで、プロレス界のなかで独自のネットワークはいろいろとあったけど、山本さんは会場に行っても選手の控室には行かないし、2階席からジッと見ていることが多かった。ほかと交わらないことでいい記事が書けたんだから、それはそれで正解だと思うけど。
    ――SWS旗揚げを山本さんは“知らされてなかった”からバッシングしたとも言われますよね。
    安西 ああ、根回しがなかったということね。『週プロ』に「今度こういう団体をやります」という根回しがあったら、山本さんもあそこまで固くならなかったのかもしれないなあ。ほかのマスコミは天龍さんのことを慕っていたから、SWSのことを無条件で応援していたよね。
    ――山本さんとは編集方針についてお話はされなかったんですか?
    安西 そういうのはなかったけどね。ボクが橋本真也にインタビューしたら「プロレスにお金を出してくれる人のことを悪く言ったら、スポンサーがいなくなりますよ」と言ったんですよ。この続きと、高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、世4虎引退騒動、川尻達也激勝の記事が読めるお得な「詰め合わせ」セットはコチラ  
  • 【UFCベルリン大会】川尻達也の復活勝利!■大沢ケンジ

    2015-06-25 20:24  
    55pt
    和術慧舟會HEARTS大沢ケンジの格闘技談義。今回のテーマは、網膜剥離からのUFC復帰戦を見事勝利で飾った川尻達也! かつてトレーニングを共に励んだ大沢師匠だからこそわかる川尻達也の底知れぬ努力ぶりとは――?大沢 Dropkickでも取り上げられていますけど、世Ⅳ虎選手の引退騒動、凄く気になりますね。
    ――大沢さんも興味がありますか?
    大沢 ありますよ。ボクはプロレスも好きだし、なんかいろんなことを考えちゃいますよね。要はこの試合って世Ⅳ虎選手にそういうつもりがないのに“やりすぎた”面があったわけですよね。格闘技で練習でマススパーをやるとき、そんなに強く当てないんですけど、たまに強く当てられてカチンとくるときがあるんですよ(笑)。
    ――マススパーの加減ってやっぱり難しいんですか?
    大沢 難しいですよ。ボクはオープンフィンガーグローブでやる総合練習は好きじゃないんですよ。「じゃあ軽くね」って曖昧な感じで始まるんですけど、そうすると強めに当ててくる奴のほうが強いんですよ。それが凄く嫌で嫌で(笑)。
    ――カチンと来るわけですね(笑)。
    大沢 信頼関係がある者同士だと、緩いスパーもやれたりするんですけど。ガチでやるか、なしのほうがスッキリするんですよね。ガチの場合は16オンスのボクシンググローブをつけて、寝技のパウンドも1発くらいはガチでやろう、と。
    ――ガチスパーをやるとダメージは溜まらないんですか……?
    大沢 ボクは16オンスのガチスパーを週5でやってたんですよ(笑)。
    ――ひえー(笑)。
    大沢 そりゃ週5回でやってりゃダメージは溜まりますけど、みんな気にし過ぎかな。
    ――やったほうが強くなります?
    大沢 間違いなくなります。結局、実戦じゃないとおぼえないですから。
    ――いまはどちらが主流なんですか?
    大沢 昔はみんなガチスパーでしたけど、いまはどこもそんなにやらないですよね。ウチのジムはトップ選手が多く来るんですけど、それはみんなガチスパーでやりたいんですよ。そこは実戦のリアリティを求めるんじゃないですかね。やっぱり試合と練習のギャップってあるじゃないですか。練習でそのギャップを埋めたくなるし、上に行けば行くほど、「この技術が使えるか、使えないか?」の判断がシビアになっていくから。
    ――あー、なるほど。
    大沢 試合で使えないんだったら練習もしたくないんですよ。そうなると打ち込みよりガチスパーのほうが早いですよね。若い選手はいろんなことを試したいんですけど、ボクは練習を見てると「それは試合では使わないだろ!」と言いたくなるんですよね。でも、ボクは自分の考えを押し付けるタイプじゃないので、そこは言いづらいんです。そこから広がっていくこともありえるので。
    ――個性を殺しちゃうこともあるわけですね。
    大沢 若いときって自分の考えを押し付けがちで、昔はボクもそうだったんですけど。徹肌ィ郎(羽田徹ィ郎)にも「おまえそんなんじゃダメだよ。ひとつの技に拘るな」って言ってたんです。でも、彼は自分のやり方を貫いてグラップリングでは世界トップクラスになっちゃいましたからね(笑)。
    ――そういう経験が大沢さんのいまの考えを形成してるんですね(笑)。
    大沢 登山って山に登るまでにいろんなルートがあるじゃないですか。どの登り方を否定はできないなあって。でも、登山未経験者には「こっちから登るぞ!」というリーダーシップも大事だと思うんですよね。
    ――いまはMMAという山の“登山方法”も確立されてますから、誰もが学びやすい環境にはありますね。
    大沢 川尻くんもそうだけど、ボクらの世代は登山方法が確立されてなかった。教わっていないですよね。強い人に「あれ、どうやってやるの?」って聞いて教わって。他人に「やれ!」と言われるよりは、自分から進まないとなかなか憶えないんですよ。格闘技って自分で考えて、なんでも自主的にやる奴が一番強い。総合格闘技はセンスだけじゃ上に行けないですから。世の中で一番努力は反映されるのが、総合格闘技なんだと思いますよ、ホントに(笑)。この続きと、高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、世4虎引退騒動、「週刊プロレス」回顧録の記事が読めるお得な「詰め合わせ」セットはコチラ 
  • 世紀の茶番か、驚異のプロジェクトXか……キンボ対ケンシャム やりたい放題!■MMA Unleashed

    2015-06-25 20:00  
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    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回はベラトールで実現したケン・シャムロックvsキンボ・スライスがいろんな意味でヤバすぎた件について!これは谷川黒魔術……!?
    6年前のエリートXC時代の因縁から、今大会のプレスコンフェランスでの舌戦まで、ケン・シャムロックとキンボ・スライスのこれまでの因縁がどのように紡ぎ上げられてきたのかを丁寧に紹介する試合紹介ビデオが流れている。両者の怒りが積み重なっていき、猛獣のようなうなり声を上げるキンボ・スライスの爆発寸前の表情でビデオが終了すると、そのうなり声にかぶせるように会場に「Ooooh What a Rush!」という別のうなり声が炸裂、WWEばりのど派手な入場ゲートからリージョン・オブ・ドゥームのテーマ曲に乗ってまさかのアニマル・ウォリアーが登場。
    さらにいったい誰なのかはわからないが、歌う女、複数の子どもたちも登場。そしてアニマルに呼び込まれる形でケン・シャムロックがじらすように姿を見せる。子どもを引き連れたケンシャムは花道に群がるファンに握手をしながらゆっくりと時間をかけてケージに歩みを進める。それを見守るアニマルと歌う女。マリファナを吸うとこんなものが見えるのではないかと思えるほどの、あまりにクレイジーでサイケなケン・シャムロックの入場シーンだ。夢でもここまでムチャクチャな配役を思いつく人はいないだろう。
    次いで入場するはキンボ・スライス。花道を歩くキンボは、なぜか天山広吉のように、ひっきりなしに何かを口走っている。ひょっとすると口は動いているが、何も言っていないのかもしれない。キンボの胸毛はどういうわけか、ブライアン・エバソールのように、自分の顔面を指し示す矢印の形に刈り込まれている。アニマル・ウォリアーの件も胸毛の件も、すべてが何の説明もないままポンと示されているだけで、意味や関連性はさっぱりわからない。しかしとにかく、とてつもなくおかしなことが起きていることだけは了解できる。これはもう目が離せない。
    試合はなぜか、ヘビー級戦ではなく「キャッチウエイト」戦であるとアナウンスされている。なんでも、ケン・シャムロックがどうしても、ライトヘビー級相当の204パウンドまでしか増量できなかったらしい。「増量できずにやむなくキャッチウエイト戦」というのははじめて見たが、もはやそんなこともどうでもよい。
    試合が始まると、まずは両者が金網際でクリンチ。実際には30秒くらいだったのかもしれないが、永遠にも思える何も起きないクリンチから、ケンが驚くほど簡単にキンボをテイクダウンする。キンボのテイクダウンディフェンス能力のなさは素人目にも口あんぐりだ。ケンはあっという間にバックを取り、スリーパーホールドに入る。苦しそうな表情をみせ、やがて徐々に意識が遠のいていく様子のキンボ。タップしているかのようにも見える微妙な手の動きまでしてみせている。しかしそこから突然立ち上がり、怒りの反撃を見せるキンボ。リアルファイトでも、こんなプロレスみたいなことになりうるのだということに驚く。打撃戦に転じると、51歳のケンにはヘッドムーブメントというものがまったくなく、キンボの一撃をモロに食らってあっさりと崩れ落ちたのであった。
     
  • 船木誠勝IGFエース待望論■「プロレス 点と線」

    2015-06-22 12:37  
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    プロレス事情通Zが業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せるこのコーナー「プロレス 点と線」。今回は森嶋引退延期など、いろいろと……。――9月19日NOAH大阪大会で引退試合を予定していた森嶋猛選手ですが、急遽延期が発表されました。事情通Zさんは「一波乱ある」と言ってましたが、まさか延期とは……。
    Z やはり森嶋選手は情緒不安定なんでしょうねぇ。引退試合発表時にNOAHの丸藤(正道)副社長は「もしかしたら状況が変わるかもしれない」と言ってましたから、NOAHとしてもなんとなく予想はできていたかもしれませんね。
    ――引退試合が延期なんて聞いたことないですよね。
    Z そもそも引退試合を本来やるのであれば、会見なりをやるもんなんですけど、何一つやっていない。
    ――ああ、たしかに。
    Z 森嶋選手が引退する理由は病気ですから、リングで練習する絵なりを見せないとお客さんもチケットが買いづらいと思うんですよね。「本当に試合ができるの?」って。
    ――引退興行って御祝儀の側面が強いんですけど、この延期でますますチケットは買いづらくなっちゃいましたよね。というか、このまま引退を「なかった」ことにする可能性もあるんじゃないですか。
    Z いやあ、なきにしもあらずですよ。世Ⅳ虎選手の引退騒動とも相まって、ファンからするとどこまでがリアルなのかファンタジーなのか……。NOAHとしては森嶋選手の今後も考えて、筋を通して引退してくれってことなんですけど。この続きと、高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、「週刊プロレス」回顧録、川尻達也激勝の記事が読めるお得な「詰め合わせ」セットはコチラ
     
  • 【アンコール劇場】元横浜ベイスターズ・古木克明インタビュー「プロ野球選手の格闘技挑戦」

    2015-06-22 11:05  
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    Dropkickアンコール劇場は2013年4月に収録したプロ野球選手の格闘技挑戦記! 1998年のプロ野球ドラフト会議で横浜ベイスターズから1位指名された古木克明氏のインタビューだ。古木氏は持ち前の長打力を買われベイスターズの4番を務めるなど、現役通算60ホーマーを記録。現役引退後は、現在パンクラスのオーナー酒井正和氏のプロレス団体「スマッシュ」入り。総合格闘技2戦1勝1敗の戦績を残してリングを去っている。元プロ野球選手の格闘技挑戦はいったいなんだったのか? 
    ――ゼロゼロ年代の格闘技界は金銭的にも話題的にも他ジャンルからの転向する方にとって魅力的でした。古木さんはジャンルが傾きかけた時代に転向したわけですが、今日は「スポーツ選手のその後」というテーマでお話を聞かせてください。
    古木 はい。
    ――古木さんはプロ野球選手として横浜ベイスターズやオリックス・バファローズで活躍されたあと、格闘家に転向。格闘技は2戦されましたが、執念や根性を感じるものでした。
    古木 そこはよくある“客寄せパンダ”じゃなくて、ホントに強くなりたいという思いがあったので、中途半端な気持ちで格闘技はやってなかったんですよ。ホントはもっと長くやるつもりだったんですけど。
    ――プロ野球から格闘家に転向するきっかけってなんだったんですか?
    古木 酒井(正和、現パンクラスオーナー)さんとたまたま一緒にゴルフを周ったときがあったんですよ。そのとき酒井さんがボクのパワーに驚かれて。で、合同トライアウトが終わってどこの球団からもオファーのなかったときに、待ってたかのように「格闘技をやらないか」と声をかけてきてくれて。
    ――古木さんの中にはそういう選択肢はあったんですか?
    古木 まったくなかったんですが、そういうお話をもらっていろいろと考えて。K─1だと立川(隆史)さんがいるじゃないですか。
    ――元ロッテの野手ですね。K─1で何戦かされて。
    古木 プロ野球出身者で総合格闘家は一番最初ということもあってやってみよう、と。
    ――戸惑いはなかったですか?
    古木 そのときはもうホントに野球に未練がなかったんですよね。現役最後の年は「これでダメだったら、もう仕方がない」と全力でやって、2軍だったけど結果を残したんですよ。だからクビでも野球に未練はなかったんです。それにその頃は野球もわけがわからなくなっていたんですね。自分を見失なっていたというか。何をやっていいのか、何が正しいやり方なのか、全然わからなくて……。だから現役の終盤はウンザリしてた部分もあったんですよ。いいほうに改良しようとして、へんなふうに突き詰めてしまって。
    ――考えすぎちゃったわけですか。
    古木 はい、おかしくなった感じです。わけがわかんなくなった。この続きと、高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、世4虎引退騒動、「週刊プロレス」回顧録、川尻達也激勝の記事が読めるお得な「詰め合わせ」セットはコチラ 
  • 新UFCヘビー級王者、ファブリシオ・ヴェウドゥム半生記■MMA Unleashed

    2015-06-19 08:00  
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    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回はUFCヘビー級チャンピオンに上り詰めたファブリシオ・ヴェウドゥム、これまでの道のり!


    6月13日に開催された「UFC188」のメインイベントでは、大方の予想を裏切り、37歳のファブリシオ・ヴェウドゥムが、常勝王者ケイン・ベラスケスを下して新しいUFCヘビー級統一王者となった。ベラスケスはこれで、エミリャーエンコ・ヒョードル、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ケイン・ベラスケスの3レジェンドに一本勝ちした男となった。

    そんなヴェウドゥムと柔術との出会いは1998年のこと。当時20歳のファブリシオは、ガールフレンドのルシアナと一緒にビーチに出かけた。彼女の家族も一緒だった。

    「彼女の元彼にマルコスという男がいた。そいつは柔術を習っていた。マルコスはルシアナを取り戻そうと、いつも僕らにつきまとっていて、僕はそのことにひどくイライラしていた。で、その日ビーチで言い争いになったときに、そいつは柔術で決着を付けようじゃないかといいだした」

    「僕は柔術なんて知らないからイヤだといったんだが、なぜかルシアナまでもがやってみろというので、その場で柔術の試合をすることになった」

    「恋人とその家族の目の前で、僕はほんの数秒で三角締めに捕まってしまった。顔色が紫に変色していても、僕は何をどうすればいいのかわからなかった。タップアウトということを知らなかったんだ。失神寸前でヤツは技を解いたんだけど、みっともないことこの上なかったよ」

    「それにしても、彼女はいったいどうして僕にやらせようとしたのかなあ。こうなることはわかっていたんじゃないかと思うんだけれど・・・実はすでに浮気でもされていたのかな(笑)」

    怒り心頭のヴェウドゥムはその翌日にはウィナーベーリング柔術アカデミーに入門、あっという間に頭角を現し、2年後の2000年には、ブラジリアン柔術世界選手権、青帯アブソルート級で優勝した。その頃のヴェウドゥムはすでにルシアナとは別れていたが、マルコスとのつきあいは続いていた。
     
  • 世Ⅳ虎の引退セレモニーで何が起きたのか?■「プロレス 点と線」

    2015-06-17 09:46  
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    プロレス事情通Zが業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せるこのコーナー「プロレス 点と線」。今回は「世Ⅳ虎の引退セレモニー」について。因縁の地・後楽園ホールで何が起こったのか?(聞き手/ジャン斉藤)<関連記事>スターダム世IV虎vs安川惡斗を考える〜これは私怨による制裁試合ではない〜http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar739360――今回はスターダム後楽園大会で引退セレモニーを行なった世Ⅳ虎選手についてお聞きします。
    Z うーん、「引退セレモニーを行なった」と言えるのか難しいところですが……。――セレモニーの最中に引退を慰留すべく選手たちが乱入したことで結局テンカウントできずに閉式してしまって。Z セレモニーのやり方に対してスターダムに批判の声が挙がってますけども、誰もが傷ついた世Ⅳ虎vs安川惡斗騒動の最後の最後に、かすかな“希望”が残ったのではないか? という見方を私はしてるんです。
    ――パンドラの箱ではないけれど……。
    Z 今回のスターダム後楽園ホール大会。世Ⅳ虎選手が姿を現わした途端、会場は「世Ⅳ虎!」コール一色。ほとんどのお客さんは「世Ⅳ虎やめないでくれ!」という思いを抱いて見守っていたと思うんですよね。
    ――事情通Zさんは騒動勃発時から「世Ⅳ虎vs安川惡斗はシュートマッチではない」と見立ててきましたが、多くのプロレスファンもそういう認識なんでしょうね。
    Z 会場に来るような方々は試合映像をちゃんと見ただろうし、至って冷静に捉えていた。あの試合は凄惨試合、シュートマッチではなかったと理解しているんだと思いますね。少なくとも世IV虎選手は一方的な“加害者”というわけではないし、責任を取って引退する必要はまったくないと。
    ――それなのに、このタイミングで世Ⅳ虎選手が引退を決意したのはどういう背景があったんでしょうか。
    Z 引退発表されたときの世Ⅳ虎選手のコメントは「スターダムで試合をしたくないけど、スターダムでしか試合をしたくないので引退します」というものでしたが、そこは心からの思いでしょう。ヤンキーだった世Ⅳ虎選手はスターダムGMの風香さんの手で発掘され、更生し、プロレスの素晴らしさを知った。スターダム及び風香選手に世Ⅳ虎選手が恩義を感じてるのは間違いないので、スターダム以外で試合をする気はない。でも、スターダムで試合をする気もないわけですよね。この続きと、高岩竜一、小橋建太、ウォーリー山口、「週刊プロレス」回顧録、川尻達也激勝の記事が読めるお得な「詰め合わせ」セットはコチラ 
  • イチオシはJEWELS!! 煽り映像今昔物語■「MMAオレンジ色の手帖」

    2015-06-17 09:25  
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    格闘技ブログ「MMA THE ORANGE」の管理人オレンジがディープなエピソードをお届けする「MMAオレンジ色の手帖」! 今回はいまや興行に欠かせない煽り映像について!連載を見てくれている物好きな方は気づいているかもしれませんが、実はわたくし無類のテレビ好き。新聞や情報誌の番組表をチェックして、見たい番組に○をつけるのが学生時代からのライフワークになっています。ドラマは脚本家や演出家からヒットしそうなものを予想したり、深夜にひっそりと放送されるマニアックな番組を見つけ出すのが秘かな楽しみ。キャストを一新して賛否両論のドラマ版「デスノート」や松山ケンイチが30歳のひろしを演じる実写版「ど根性ガエル」にイチャモンをつけようと今から手ぐすね引いて待ち構えています。こんな感じでテレビをチェックしているとよく目にするのが番組宣伝。新番組の見どころをコンパクトにまとめて紹介するアレです。映画の予告編(トレーラー)と言った方がピンと来るでしょうか。ウザいくらいに何度もオンエアされている時もありますが、見たい番組選びや本編をより興味深く見るために一役買っているのは間違ありません。この構図は何気に格闘技ファンにもお馴染み。そう、今やイベントに必要不可欠なスパイスになっている煽り映像・煽りVTRです。総合格闘技全盛期は試合の中身よりも煽りの方が注目を集める事もあったほどマニアの間に一気に浸透しました。もはや日本の格闘技文化を語る上でなくてはならない存在と言っても過言ではないでしょう。そこで今回の「MMAオレンジ色の手帖」は皆さんも大好きな格闘技の煽り映像をフィーチャー。想い出の煽りを振り返りつつ、煽りの「現在」を綴っていきたいと思います。題して「煽り映像今昔物語」。今宵も電波と充電の続く限りよろしくお願いします。