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UFCの隠れた権力者:マッチメーカーの秘密■MMA Unleashed
2013-08-31 11:01105ptUFCのマッチメーカー、ジョー・シルバは、オーナーがSEGだった時代からずっとUFCの社員である。それ以前はソフトウェア小売店のマネージャーをしていたが、「格闘技さえあれば、仕事なんて何でもよかった」。第1回UFC大会を観戦後、シルバにはUFCにどうしてもひとことアドバイスしておきたいことがあり、「ブラックベルト」誌の裏表紙の広告に書かれていたUFCの電話番号に電話をして改善点を忠告したのだという。
「そうやって仕事をもらおうと思っていたわけではないんだ。ただ、とってもおもしろいことをやってくれているけど、ここは直した方がいいんじゃないかなと伝えたかった」(シルバ)
UFCはシルバの意見を取り入れた。やがてシルバは非常勤のアドバイザーのようになっていき、気がつくと正社員になっていた。ただSEGの給料はとても低かった。働けば働くほど、借金が積み上がった。2001年のズッファによるUFC買 -
ツイッターの“ヤラセ騒動”に見るプロレス新時代■橋本宗洋
2013-08-30 10:53105pt最近、これはいい話だなと思ったのがツイッターの“プロレス・ヤラセ騒動”だ。
あるファン(学生らしい)が学校の先生にプロレスはヤラセだと言われ、そうじゃないですよねと小島聡に聞いてきた。それに対して小島が回答。「プロレスが、ヤラセかヤラセじゃないか? なんて愚問だと思う」、「ただ単に勝敗を競ってるわけじゃない」とした上で、それでもレスラーが命がけで、身体をボロボロにしながら試合をしていることを複数のツイートで訴えた。
小島のツイートは、現役の選手として精一杯の、真っ当かつ真摯なものだったと思う。“そうとしか言えない”という感じだ。
ただ、僕が“いい話だな”と思ったのは、小島のツイートに関してだけじゃない。(何歳かはわからないんだが)子どもに対して「プロレスはヤラセだ」なんてことを言う大人がいる。それを気にして悩んだり怒ったりする子どもがいる。そのこと自体が“いい”と思う。
ここで、その先生をどうこう言うこともできる。「わざわざそんなこと言わなくても」とか「生徒が熱中してるものをバカにするのが先生のやることかよ」とか。まあ確かにそうなんだけど、でも僕はこういう先生がいることも“いい”と感じだ。
プロレスファンなら、ほとんどみんな同じ経験をしてるんじゃないかと思う。先生に、親に、同級生に「プロレスなんて八百長だろ」とか「なんでロープに振ったら返ってくるんだよ」とか言われるという。
で、そういう経験を経て、必死に理屈を考えたり感情的になってみたり、いろいろ本を読んだりして、そのことでプロレスファンとして成長していく。プロレスについて考える癖がついていく。そう考えると、プロレスをバカにされる経験もしといてよかったな、くらいに思う。 -
ロンダ・ラウジーがジナ・カラーノ化?■MMA Unleashed
2013-08-26 10:06105pt
ロンダ・ラウジーがジナ・カラーノ化?
相次ぐ映画出演・グラビア掲載……そして「あと2年で引退」発言
UFC戦績1戦1勝ながらUFCトップクラスのスーパースター、女子バンタム級チャンピオン、ロンダ・ラウジーが、「自らの現役生活はすでにファイナルカウントダウンが始まっている」と語っている。
「私は4年を一区切りにしてやっている。4年で1サイクル。こういうオリンピック方式でいくなら、現実問題として、今のサイクルはあと2年ということになる」
今月のラウジーは、UFCのプロモーション全国ツアーに参加し、ロサンゼルス・ニューヨーク・シカゴで、UFC168でのミーシャ・テイト戦のPRに励んだ。このほか、シアトルで行われたUFCスポンサーの携帯電話会社のイベントにもUFCの顔役として登場、さらに男性誌マキシムの表紙を飾ったり、映画「エクスペンダブルス3」と「ワイルドスピード7」への出演も明らかになった -
DDT両国大会初日、他ジャンルコラボ大成功をもたらした“本気”とファンへの信頼■橋本宗洋
2013-08-25 16:51105pt僕の2013年ベスト興行は、今後よほどのことがない限り8.17DDTで決まりだ。両国国技館2daysの初日。こんなに楽しくて、幸せな気分になれる興行があるのかと、いまでもちょっと信じられないくらいの気分でいる。
「プロレスを世間に届けたい。プロレスファン以外の人たちにもプロレスを見てほしい」
そんな思いを持つ大社長こと高木三四郎が両国初日で仕掛けたのは、さまざまなジャンルと大胆にコラボするイベントだった。
はっきり言って、プロレスにしても格闘技にしても、コラボや他ジャンルからのゲストは“スベる”ことが多い。バンドなりアイドルなりが歌ったとして、その時間はお客さんがなんとなくボンヤリしてしまうというか、ヘタするとトイレタイムだ。お客さんからしたら「こっちはプロレス(格闘技)見に来てるんだからさ。余計なのいらないんだよね」となる。スポンサー筋なのかなんなのか、大人の事情が透けて見えちゃ -
山本KID徳郁『HERO`S』11戦無敗■数字で見る日本vs世界
2013-08-22 13:21105pt前回までの続きはコチラ
①「PRIDE131勝168敗4引き分け1無効試合」
②カイル・ストゥージョンはなぜ呼ばれなくなったのか
③高田道場82戦35勝43敗4分
④日本の柔道エリートをMMAファイターに育てたら
先日、ジャーナリストの佐々木俊尚氏のツイートで紹介されていた山本KID徳郁選手のNAVERまとめを読みました。その内容は「栄光と挫折 山本“KID”徳郁の悲惨すぎる現状」というタイトルどおり、KID選手の格闘技人生を追ったものなんですが
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SNSから生まれる因縁■大沢ケンジ
2013-08-21 10:05105ptここ何年かでTwitterやFacebookなどのSNSの広がり方は凄まじいものがある。ご存知のようにSNSの使い方というのは、皆が簡単に自分の意見を発言でき、しかもブログのように見る側が情報を得ようとするのとは違い、友達やフォローをしているとTL上に自動的に発言が反映される。見る側が見るつもりのない発言でも見えてしまう。そのため、その発言が本人の思う以上の反響を呼ぶ事がある。自分自身もTwitterで軽い気持ちで言った言葉が、思わぬ反響を生み困ったことがあるし、うまく広がれば良いな…と思った言葉が狙い通りに広がって効果的に使えたということもあった。
SNSがこのように広がる5年位前までは、選手や関係者、格闘技ファンの人達が情報源として見るものは専門誌や専門サイト、有名格闘技ブログで、だいたいの人が同じような事を情報源としていたので、共有できる情報が多かった。しかし、最近ではSNSの広が -
バイオジェネシス・スキャンダルに見るMMA薬物検査の事情■MMA Unleashed
2013-08-18 20:35105pt大リーグでは処分の嵐、MMAでは無風状態
バイオジェネシス・スキャンダルに見るMMA薬物検査の事情
フロリダ州マイアミに本拠を置くアンチエイジング・クリニック、バイオジェネシスの元社員が米ESPNチャンネルの番組に出演し、プロ野球・バスケットボール・ボクシング・テニス・MMA・NCAAの選手が同クリニックから筋肉増強剤(PED)を受け取っていたと暴露した。元社員は、「私がかかわった4年間だけでも、PEDを処方したアスリートの数は優に100名を超える。会社全体でどれほど多くのアスリートに処方していたのか、想像しただけでもゾッとする」「この件で私に問い合わせをしてきたスポーツリーグの関係者は、メジャーリーグベースボールのバド・セリグ氏だけである」などとも語った。具体的な選手名は明らかにしていない。また、プロレスラーの名前は含まれていない。
大リーグのバド・セリグ・コミッショナーはすでに、同 -
G1クライマックスの結果が引き出した“理屈”と“感情”■橋本宗洋
2013-08-16 06:57105pt会場には行けなかったものの、サムライでの生中継もあって、今年は去年以上にG1クライマックスを見た。プロレスがまた盛り上がってきてるというのはよく言われることだけど、ほかならぬ自分自身がかなり盛り上がっているわけである。 -
必読!! これがUFC契約書だ〜エディ・アルバレスの場合〜■MMA Unleashed
2013-08-12 06:32105pt前回の記事でも少し紹介した件、UFCへの移籍を希望してベラトールと裁判中のエディ・アルバレスの裁判資料が公開され、その中にアルバレスに対してUFCが提示した契約書があった。契約書のコピーは下記などでだれでも閲覧することができる。
http://bleacherreport.com/pages/eddie-alvarez-contract
そこで今回は、全24ページ、27条からなるこのアルバレス契約書を具体的に読み解くことで、UFCの契約書にはいったい何が書いてあるのかをチラリとのぞき込んでみたい。あわせて、この契約書を「スポーツおよびエンターテインメント業界で最悪な代物」であると評価するノースウエスタン大学の労働法教授、Zev Eigen氏がBleacher Reportによせたコメントも紹介したい。
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1. (プロモーション権の許諾)
選手はZUFFAに対し、当該選手による契約期 -
パンクラスに北岡悟参戦。対抗戦でも里帰りでもない「僕の人生」の選択■橋本宗洋
2013-08-08 22:40105pt8月8日に行なわれたパンクラスの記者会見は、普通の会見とは雰囲気がまったく違っていた。会見第二部、9.29横浜文化体育館での旗揚げ20周年記念大会で行なわれるワールドスラム(世界トーナメント)にDEEPから北岡悟(ライト級)と金原正徳(バンタム級)が出場することになり、両者とともにDEEP佐伯繁代表も出席。
もう佐伯さんからしてピリピリしていた。司会の川上リングアナに「トップ選手を快く参戦させた佐伯代表」と紹介されると「快く、なのかっていうね」。北岡も金原も戦極(SRC)の王者となり、現在はDEEPのトップ選手。北岡は現DEEPライト級王者でもある。そんな二人を他団体に出すことの重さとリスクを佐伯さんは語った。
トーナメントに出場する他の日本人選手とは「格が違う」とも。そして「このタイミングでこの二人が行くんですから。それだけの覚悟があるということ。僕はトップを出してるんですよ。彼ら
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