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【15万字・記事詰め合わせセット】朝倉未来、堀口vs海、ハーリー・レイス、クレーン・ユウ、扇久保博正……
2019-08-31 23:59550pt非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! part67は大好評インタビュー15本、コラム7本、15万字オーバーで540円!!(税込み)
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part67
◎朝倉未来1万字インタビュー「メリットがないからモチベーションは低かったかもしれないですね」
◎【徹底解説・朝倉vs矢地】大沢ケンジ「ミクルのモチベーションは低いように見えた」
◎笹原圭一RIZIN広報が最高に面白かったRIZIN.17を自画自賛1万字で振り返る!
◎【大沢ケンジ徹底分析】なぜ堀口恭司は朝倉海に攻略されたのか?
◎【大激闘・元谷友貴戦】扇久保博正インタビュー「KO負けしてもいいや!って」
◎藤井惠が見た衝撃RIZIN18「強い選手が集まり何が起こるかわからない過酷な世界になった」
◎日本MMAにカネの雨を降らせる男! 堀口恭司というナチュラル・レインメーカー
◎シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
魅津希、ついにUFCへ! 緊急契約の裏側/水垣偉弥がRIZINと契約するまで
◎全日本女子プロレスの最後を見届けた男■笹崎勝己ZERO1代表
◎「ミスター・プロレス」ハーリー・レイスの偉大さを知ろう■斎藤文彦INTERVIEWS
◎日本のプロレスを変えた「浅井嘉浩」という男■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
◎【全女・極悪同盟】クレーン・ユウ14000字インタビュー
◎W☆ING発、リングス行き! 鶴巻伸洋の怪しい格闘家人生
◎空手家・青柳政司インタビュー「打倒プロレスの旅は終わらない」
◎オマスキファイトのMMA Unleashed
・ONEチャンピオンシップ、WADA基準の薬物検査プログラム開始発表も、後が絶たない内情リーク発言
・クリス・サイボーグ、UFCとの歴史清算ならず。フェイク動画で墓穴、関係断絶
・ネイト・ディアス、公開練習でプカプカ! UFCマリファナ最新事情
・プロレスデビューが大好評 新日本プロレスも接触済み? ケイン・ベラスケスの明日はどっちだ?
・米MMAユニファイドルール「グラウンド状態」の定義がまた変更に:やれんのかルール統一
◎アメプロインディ通信「フリーバーズ」
・デスマッチファイターはタトゥーアーティスト
・米デスマッチをこよなく愛す、155センチ世界最小デスマッチレスラー佐久田俊行
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試合前からの舌戦で刺激的なマッチアップとなった朝倉未来vs矢地祐介は、階級下の朝倉の完勝に終わったが、大沢ケンジは「ミクルのモチベーションは低いように見えた」と指摘。実際はどうだったのか?朝倉未来が1万字で語る――!! (聞き手/松下ミワ)
――RIZIN.17はものスゴい大会になりましたね!
未来 ……あ、そうなんすか?
――えーっ! まさか出ていた本人に自覚ナシとは(笑)。いやもう、とんでもなく面白い大会でしたよ!
未来 ふーん……。まあ、俺の試合は歓声は多かったなと思いましたけど、自分の試合以外は何も見てないんで。じゃあ、大会全体が盛り上がったってことなんですね。
――なんと言うか、こう尻上がりに盛り上がっていってホントにサイコーでした。
未来 ああ、そういうことか。じゃあ、RIZINさんの試合順が成功したってことじゃないですか。
――それもこれも、メインイベンターが素晴らしかったからですよ!
未来 あ、俺?(笑)。
――もちろんです! 試合が終わって4日経ちましたけど、あらためて試合は振り返りました?
未来 まあ、何度かは。でも、あの煽りVは…ちょっとやりすぎですよね(笑)。
――まず、煽りVの話ですか(笑)。外野の立場からすると、あの煽りVには凄くヒリヒリさせてもらいましたが、ミクル選手自身はあんまり納得いってなかったんですよね?
未来 納得というか、KRAZY BEEへのディスりの部分なんですけど、あれは相手が俺の分析をしていたときに、俺がアウトサイダー出身だということを色目で見ていたことに対して言っただけであって。俺が唐突にディスったみたいになっちゃってるからなぁ。あの動画がアップされた次の日には、RIZINのスタッフに言いましたけどね(笑)。
――ああいう煽りも含めて、バチバチの空気感というのは精神面に何か影響はありました?
未来 精神面というか、俺は盛り上げるためのパフォーマンスという部分もあったんで。だけど、試合前日になると、もう戦うことは決まっているじゃないですか。だから、そんな直前まで煽る必要はないと思っていたんで、前々日のインタビューでも謙虚に答えていたんですけどね。でも、矢地(祐介)選手のほうは素で怒っていたというか。試合直前にも「完膚なきまでに~~!」とか言ってたんで、「ああ、本気でムカついてんだな」みたいな。
――一方のミクル選手は全然冷静だったんですね。
未来 ぜんぜん。穏やかな気持ちでした。
――今回、ミクル選手にとっては初の70キロということでしたが、実際戦ってみてどうでした?
未来 試合当日は、ぶっちゃけ73キロぐらいだったんですよ。でも、それって68キロ契約だった(ルイス・)グスタボ戦とまったく変わらないんですよね。
――じゃあ、ご自身としては通常運転で。
未来 相手と向かい合ったときに、やっぱり「デカいな」とは思いましたけど。でも、俺自身はとくに何も。
――そして、勝敗を分けたポイントは、やはりあのローキックだった、と。
未来 そう、膝下を蹴るカーフキックですね。それが矢地選手の一番の弱点だと思っていたし、やっぱり人間の身体の中で足って一番大事なんで。そこを崩せるとデカいなと思ってました。だから、もう2ラウンドぐらいで効いて終わると思っていたんですよ、俺は。
――試合前に「2ラウンドで終わらせる」と言ってましたもんね。
未来 ただ、相手が凄い待ちだったんで1ラウンドはなかなか蹴れなくて。「なんか狙ってるのかなあ」と思って最初は様子を見ていたのと、相手がローキックをキャッチするクセがあったんで、1ラウンドはそこを警戒していましたね。
――どっちかというと、1ラウンドは矢地選手のほうがローキックを出していた印象です。
未来 でも、あれはあんまり腰が入っていないというか、距離と俺の反応を測るローキックなんですよ。だから、まったく効いていなかったです。
――そのローの攻防もそうですが、今回とくに印象的だったのがミクル選手の試合中の視線で。ミクル選手って相手をじっと見ていて、絶対に視線を外さないですよね?
未来 俺は目をつぶらないんですよ。それは、もうずっと。もらってもいいと思ってるんで。
――打撃を打たれてもいいと?
未来 だって、見えていたらもらっても効かないと思ってるから。だから常に目は離さないですね。まあ、そこも俺と矢地選手のけっこう大きな差だと思いますよ。
――でも、目を離さないって、けっこう難しくないんですか?
未来 うーん、それね、よく言われますけど、俺は逆なんですよね。目をつぶるほうが怖いんで。よく考えたらそうじゃないですか? 危ない攻撃が来て、目をつぶっていたら何も見えないんですよ? そうじゃなくて、見ていたいですよね、俺は。
――しかも、その視線が相手へのプレッシャーになっているのかなとも思ったり。あんなに見られていると、なんかもうすべて見抜かれている気持ちになりそうです。
未来 だから、俺にはどの選手もあんまりガンガン来れないと思いますよ。逆にグスタボとかは特別でしたよね。グスタボと俺は、矢地選手ともう一つ上のスキルでやり合ったんで。
――もっと高度な打撃戦だった。
未来 今回、矢地選手の初動に対して、俺は細かなフェイントで返しているんですよ。そうやって相手が踏み込めない状況をつくっていたんですけど、グスタボはそこに入ってきて、次のボクの攻撃すらも交わしたりとか、もう一個レベルの高いところでやり合っていて。それにグスタボも目をつぶらないですからね。
――ああ、そうなんですね。
未来 あと、今回の試合で俺が一番に感じたのはスピードです。遅いなと思いました。普段、弟(朝倉海)とか、出稽古ではUFCフェザー級の堀江(圭功)選手とかと練習していて、フェザーやバンタムでもスピードの早い選手とやり合っているんですよね。そこに慣れちゃってるんで、相手の打撃は当たる気がしなかったです。
――それこそ全部見えてた、と。
未来 だから3つぐらいしかもらってないし、それも全部見えていたんで。まあ、見えてるぶん、俺は人生でKO負けは1回もしてないんでね。
――矢地選手のタックルに関してはどうだったんですか?
未来 まあ、純粋なタックルは普通に切れると思っていたんですけど、矢地選手は自分が攻撃を出して、俺にカウンターを出させたところにタックルに来るというのが2回あって。2ラウンド目は取られかけましたけど、まあなんかロープとかに引っかかっちゃいましたし。
――確かにロープがありましたよね。
未来 あれは故意にかけたんじゃなくて、空中でバランスを取ろうと思ったら、たまたまロープ際で手がかかっちゃっただけなんですけどね。それはまあ、申し訳ないなとは思いましたけど、でも俺は倒れない力以上に、立つ力が一番強いんですよ。だから倒されたとしても、たぶん3秒ぐらいで立ったと思いますね。
――となると、タックルもそこまで警戒していたわけではないんですね。
未来 怖くなかったです。というか、あの組みの攻防も、矢地選手だけがずっと力を使っていて、俺は全然力を使ってないんでね、もう全然。
――インターバル中にロープの件で口頭注意が入りましたが、あれで動揺することとかもなかったですか?
未来 ああ、まったく。「わざとじゃないんだけどなあ……」とか思いながら。だから、いいテイクダウンもありましたけど、もし倒れたとしても、たぶん俺のほうが対処が早かったと思います。矢地選手は倒れてから「あ、倒れた」という感じで次の攻撃に移っていく感じだったと思いますけど、そのときにはきっと俺は立ってますよ。
――そうなってくると、やはり2手先、3手先を考えていたミクル選手にとって、プランが狂ったところは一つもなかったんですかね。
未来 そうですね。だけど、俺は相手の弱点を突くのがうまくて。総合的に見たら俺よりも矢地選手のほうが優れている場所というのは多いと思うんですよ。でも、その矢地選手の弱点を全部俺がついていたので、こういう結果になったと思います。
――ちなみに、ミクル選手って試合前の相手の分析に何割ぐらい時間を割いているんですか?
未来 今回でいうと、それはもう7:3ですね。7が分析、3が練習。普段は6:4ぐらいですけど、今回はとくにケガをしていて、2週間ぐらいまったく練習してなかったんで。
――……え? ケガと言いますと?
未来 ああ、試合の1ヶ月くらい前にちょっと腿を痛めて全治3週間って言われて、それで今回はあまり練習できなかったですね。
――ちょ、ちょっと待ってください!
未来 だから、最新のPRP療法というやつを受けたりしたんですけど。ついでに、左足の小指も骨折しちゃってたんですよね。・「たしかにモチベーションは低かったかもしれないですね」
・「朝の1時間だけ会員さんと練習していた」
・「フェザー級のトーナメントを作ってと言っている」
・「堀口選手は弟の試合でパニックになると思う」朝倉未来1万字インタビューの続きは会員ページへ! -
朝倉未来1万字インタビュー「メリットがないからモチベーションは低かったかもしれないですね」
2019-08-31 17:55102pt
試合前からの舌戦で刺激的なマッチアップとなった朝倉未来vs矢地祐介は、階級下の朝倉の完勝に終わったが、大沢ケンジは「ミクルのモチベーションは低いように見えた」と指摘。実際はどうだったのか?朝倉未来が1万字で語る――!! (聞き手/松下ミワ)
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未来 ……あ、そうなんすか?
――えーっ! まさか出ていた本人に自覚ナシとは(笑)。いやもう、とんでもなく面白い大会でしたよ!
未来 ふーん……。まあ、俺の試合は歓声は多かったなと思いましたけど、自分の試合以外は何も見てないんで。じゃあ、大会全体が盛り上がったってことなんですね。
――なんと言うか、こう尻上がりに盛り上がっていってホントにサイコーでした。
未来 ああ、そういうことか。じゃあ、RIZINさんの試合順が成功したってことじゃないですか。
――それもこれも、メインイベンターが素晴らしかったからですよ!
未来 あ、俺?(笑)。
――もちろんです! 試合が終わって4日経ちましたけど、あらためて試合は振り返りました?
未来 まあ、何度かは。でも、あの煽りVは…ちょっとやりすぎですよね(笑)。
――まず、煽りVの話ですか(笑)。外野の立場からすると、あの煽りVには凄くヒリヒリさせてもらいましたが、ミクル選手自身はあんまり納得いってなかったんですよね?
未来 納得というか、KRAZY BEEへのディスりの部分なんですけど、あれは相手が俺の分析をしていたときに、俺がアウトサイダー出身だということを色目で見ていたことに対して言っただけであって。俺が唐突にディスったみたいになっちゃってるからなぁ。あの動画がアップされた次の日には、RIZINのスタッフに言いましたけどね(笑)。
――ああいう煽りも含めて、バチバチの空気感というのは精神面に何か影響はありました?
未来 精神面というか、俺は盛り上げるためのパフォーマンスという部分もあったんで。だけど、試合前日になると、もう戦うことは決まっているじゃないですか。だから、そんな直前まで煽る必要はないと思っていたんで、前々日のインタビューでも謙虚に答えていたんですけどね。でも、矢地(祐介)選手のほうは素で怒っていたというか。試合直前にも「完膚なきまでに~~!」とか言ってたんで、「ああ、本気でムカついてんだな」みたいな。
――一方のミクル選手は全然冷静だったんですね。
未来 ぜんぜん。穏やかな気持ちでした。
――今回、ミクル選手にとっては初の70キロということでしたが、実際戦ってみてどうでした?
未来 試合当日は、ぶっちゃけ73キロぐらいだったんですよ。でも、それって68キロ契約だった(ルイス・)グスタボ戦とまったく変わらないんですよね。
――じゃあ、ご自身としては通常運転で。
未来 相手と向かい合ったときに、やっぱり「デカいな」とは思いましたけど。でも、俺自身はとくに何も。
――そして、勝敗を分けたポイントは、やはりあのローキックだった、と。
未来 そう、膝下を蹴るカーフキックですね。それが矢地選手の一番の弱点だと思っていたし、やっぱり人間の身体の中で足って一番大事なんで。そこを崩せるとデカいなと思ってました。だから、もう2ラウンドぐらいで効いて終わると思っていたんですよ、俺は。
――試合前に「2ラウンドで終わらせる」と言ってましたもんね。
未来 ただ、相手が凄い待ちだったんで1ラウンドはなかなか蹴れなくて。「なんか狙ってるのかなあ」と思って最初は様子を見ていたのと、相手がローキックをキャッチするクセがあったんで、1ラウンドはそこを警戒していましたね。
――どっちかというと、1ラウンドは矢地選手のほうがローキックを出していた印象です。
未来 でも、あれはあんまり腰が入っていないというか、距離と俺の反応を測るローキックなんですよ。だから、まったく効いていなかったです。
――そのローの攻防もそうですが、今回とくに印象的だったのがミクル選手の試合中の視線で。ミクル選手って相手をじっと見ていて、絶対に視線を外さないですよね?
未来 俺は目をつぶらないんですよ。それは、もうずっと。もらってもいいと思ってるんで。
――打撃を打たれてもいいと?
未来 だって、見えていたらもらっても効かないと思ってるから。だから常に目は離さないですね。まあ、そこも俺と矢地選手のけっこう大きな差だと思いますよ。
――でも、目を離さないって、けっこう難しくないんですか?
未来 うーん、それね、よく言われますけど、俺は逆なんですよね。目をつぶるほうが怖いんで。よく考えたらそうじゃないですか? 危ない攻撃が来て、目をつぶっていたら何も見えないんですよ? そうじゃなくて、見ていたいですよね、俺は。
――しかも、その視線が相手へのプレッシャーになっているのかなとも思ったり。あんなに見られていると、なんかもうすべて見抜かれている気持ちになりそうです。
未来 だから、俺にはどの選手もあんまりガンガン来れないと思いますよ。逆にグスタボとかは特別でしたよね。グスタボと俺は、矢地選手ともう一つ上のスキルでやり合ったんで。
――もっと高度な打撃戦だった。
未来 今回、矢地選手の初動に対して、俺は細かなフェイントで返しているんですよ。そうやって相手が踏み込めない状況をつくっていたんですけど、グスタボはそこに入ってきて、次のボクの攻撃すらも交わしたりとか、もう一個レベルの高いところでやり合っていて。それにグスタボも目をつぶらないですからね。
――ああ、そうなんですね。
未来 あと、今回の試合で俺が一番に感じたのはスピードです。遅いなと思いました。普段、弟(朝倉海)とか、出稽古ではUFCフェザー級の堀江(圭功)選手とかと練習していて、フェザーやバンタムでもスピードの早い選手とやり合っているんですよね。そこに慣れちゃってるんで、相手の打撃は当たる気がしなかったです。
――それこそ全部見えてた、と。
未来 だから3つぐらいしかもらってないし、それも全部見えていたんで。まあ、見えてるぶん、俺は人生でKO負けは1回もしてないんでね。
――矢地選手のタックルに関してはどうだったんですか?
未来 まあ、純粋なタックルは普通に切れると思っていたんですけど、矢地選手は自分が攻撃を出して、俺にカウンターを出させたところにタックルに来るというのが2回あって。2ラウンド目は取られかけましたけど、まあなんかロープとかに引っかかっちゃいましたし。
――確かにロープがありましたよね。
未来 あれは故意にかけたんじゃなくて、空中でバランスを取ろうと思ったら、たまたまロープ際で手がかかっちゃっただけなんですけどね。それはまあ、申し訳ないなとは思いましたけど、でも俺は倒れない力以上に、立つ力が一番強いんですよ。だから倒されたとしても、たぶん3秒ぐらいで立ったと思いますね。
――となると、タックルもそこまで警戒していたわけではないんですね。
未来 怖くなかったです。というか、あの組みの攻防も、矢地選手だけがずっと力を使っていて、俺は全然力を使ってないんでね、もう全然。
――インターバル中にロープの件で口頭注意が入りましたが、あれで動揺することとかもなかったですか?
未来 ああ、まったく。「わざとじゃないんだけどなあ……」とか思いながら。だから、いいテイクダウンもありましたけど、もし倒れたとしても、たぶん俺のほうが対処が早かったと思います。矢地選手は倒れてから「あ、倒れた」という感じで次の攻撃に移っていく感じだったと思いますけど、そのときにはきっと俺は立ってますよ。
――そうなってくると、やはり2手先、3手先を考えていたミクル選手にとって、プランが狂ったところは一つもなかったんですかね。
未来 そうですね。だけど、俺は相手の弱点を突くのがうまくて。総合的に見たら俺よりも矢地選手のほうが優れている場所というのは多いと思うんですよ。でも、その矢地選手の弱点を全部俺がついていたので、こういう結果になったと思います。
――ちなみに、ミクル選手って試合前の相手の分析に何割ぐらい時間を割いているんですか?
未来 今回でいうと、それはもう7:3ですね。7が分析、3が練習。普段は6:4ぐらいですけど、今回はとくにケガをしていて、2週間ぐらいまったく練習してなかったんで。
――……え? ケガと言いますと?
未来 ああ、試合の1ヶ月くらい前にちょっと腿を痛めて全治3週間って言われて、それで今回はあまり練習できなかったですね。
――ちょ、ちょっと待ってください!
未来 だから、最新のPRP療法というやつを受けたりしたんですけど。ついでに、左足の小指も骨折しちゃってたんですよね。・「たしかにモチベーションは低かったかもしれないですね」
・「朝の1時間だけ会員さんと練習していた」
・「フェザー級のトーナメントを作ってと言っている」
・「堀口選手は弟の試合でパニックになると思う」朝倉未来1万字インタビューはまだまだ続く!
この続きと、朝倉未来、堀口vs海、ハーリー・レイス、クレーン・ユウ、扇久保博正などの記事が540円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事22本の詰め合わせセット」はコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1805952
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日本MMAにカネの雨を降らせる男! 堀口恭司というナチュラル・レインメーカー
2019-08-29 23:3787ptこの記事は堀口恭司vs朝倉海を語ったDropkickニコ生配信を編集・再構成したものです(語り:ジャン斉藤)【1記事¥70〜から購入できるバックナンバー】・【興行論・考】堀口恭司戦は朝倉海をいちばん高く売れるカードである・【vs那須川天心】「負け様」に気づいた、きれいな亀田興毅を見た・ボクシングの「共同声明」はなぜ反感を買ってしまったのか?・計量オーバーはバカほど過剰にバッシングする説!WWEスーパースターだったペイジの伝記映画『ファイティング・ファミリー』の試写会に行ってきたんですが、これがもうかなり面白かったです! プロレスの世界を深く描きながらもプロレスファンじゃなくても熱くなれる秀逸な内容で、「プロレスは脚色された世界だがファンはウソを見抜く」というロック様の語りも効いてくる作品でした。日本では11月公開なので皆さんぜひ映画館に足を運んでいただきたいんですが、この試写会にちょっと言いたいことがありまして……。何かといえば、この試写会中に菓子パンをムシャムシャ食べていたプロレス関係者がいたんですよ。「ムシャムシャしてたのは俺じゃないぞ!」ってことを声を大にして言いたいんですね(笑)。
そんな話はどうでもいいですが、いやあ、堀口恭司vs朝倉海には痺れましたねぇ。もうこんなに語りたい試合もなかなかないですよね。今回の試合って「トップアスリートがアウトサイダーに討たれた!」という構図を持ち出されがちですが、海選手は不良でなかったにしろ、不良イベントから世界を獲りに行くのはアウトサイダーどころか「あしたのジョー」的な王道感すらありますよね。逆に堀口恭司はメジャーなき日本から飛び出したけど、アメリカからも弾かれて日本に舞い戻り敵なしの快進撃。アメリカに生活・練習拠点を構えるという異例の歩みなので、堀口選手のほうがアウトサイダー感はあるんだよなあ……とか、いろいろと考えたくなる試合だったんですが、ボクが気になったのは「地上波ゴールデンタイムでやったわけじゃないのにここまで大反響があった」ってことなんですよ。
今回のRIZIN.18のライブ中継はPPVだけで地上波は後日の深夜枠。「なんでゴールデンタイムでやらないのか?」という声も挙がってましたけど、これはRIZINだけに限った話じゃなくて、スポーツがゴールデン中継できるってよっぽどのことでハードルがかなり高いんです。いまのRIZINはそこまで高視聴率って獲ってるわけじゃないですから、残念ながら毎回放送できるコンテンツではない。だからこそ今回の堀口恭司vs朝倉海の意味が凄く大きいと思うんですよね。どういうことかというと、再戦となれば間違いなく大晦日のメインイベントになると思うんですが、地上波のゴールデンでやらなかったのに、ネットなんかを通じてビッグアップセットの結果を知ってる人がじつはもの凄く多い。「RIZINで何かとんでもなく面白いことが起きている」ということがジャンルを超えて伝播しているんじゃないかってことなんです。
この続きと、朝倉未来、堀口vs海、ハーリー・レイス、クレーン・ユウ、扇久保博正などの記事が540円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事22本の詰め合わせセット」はコチラ https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1805952
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プロレスデビューが大好評 新日本プロレスも接触済み? ケイン・ベラスケスの明日はどっちだ?
2019-08-29 23:2387ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマはプロレスデビューが大好評 新日本プロレスも接触済み? ケイン・ベラスケスの明日はどっちだ?です!!【1記事75円から購入できるバックナンバー】【衝撃の破壊王伝説】至近距離から見た橋本真也――橋本かずみ☓田山正雄レフェリー
小原道由「石澤が止めなかったら、俺は◯◯を殺していたでしょうね」草間政一 私が戦った暗黒・新日本プロレス 田中ケロ ケロちゃんの新日本プロレス伝説 西村修 「独裁者・長州力に逆らうってエネルギーが必要なんです」
元UFCヘビー級チャンピオンで、現在もUFCヘビー級ランキング8位につけているというバリバリの現役MMAファイター、ケイン・ベラスケス(37)が8月3日、メキシコのプロレス団体AAA年間最大のイベント『トリプレマニア』でプロレスデビューを飾った。
メインイベントにレジェンド対決、ブルー・デモン・ジュニア対ドクトル・ワグナー・ジュニアのマスク vs. ヘアマッチが組まれたこの大会は、ベラスケス出場、AEW勢参戦もあって、会場のメキシコシティ・アリーナは、今年開催のプロレス大会としてはWWEレッスルマニアに次ぐ規模となる、18,000人の観客が集まった。
この大会はメキシコでは地上波TVアズテカで生中継され、視聴率6.5%、占拠率29%、視聴者数163万人を記録した。この日のメキシコのテレビ番組中、最高視聴率だったという。
メキシコ系2世のアメリカ人であるベラスケスは、自身のルチャリブレ愛について、次のように語っている。
「子供の頃はルチャリブレが大好きで、両親と一緒にいつもテレビで見ていた。実際にメキシコに行って、おもちゃやマスクを買ってもらったこともある。おもちゃのリングは木製の手作りでね。僕が生まれ育った文化では、プロレスが大きな存在だったんだ」
ベラスケス少年のアイドルは、エル・サント、エル・イホ・デル・サント、ブルー・デモン、ミル・マスカラス、オクタゴンらだったのだという。
とはいえ、大人になったベラスケスは、実はプロレス観戦からはすっかり離れていたのだが、ロンダ・ラウジーがWWEマットに初登場した2018年のPPV大会『Elimination Chamber』をダニエル・コーミエらと観戦して以来、プロレス熱が再燃したのだという。
この続きと、朝倉未来、堀口vs海、ハーリー・レイス、クレーン・ユウ、扇久保博正などの記事が540円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事22本の詰め合わせセット」はコチラ
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1805952
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【大沢ケンジ徹底分析】なぜ堀口恭司は朝倉海に攻略されたのか?
2019-08-23 18:16102ptなぜ堀口恭司は朝倉海に攻略されたのか――?「おしゃべりアベマ野郎」こと大沢ケンジが堀口恭司vs朝倉海を徹底分析します!【関連記事】・朝倉未来1万字「メリットがないからモチベーションは低かったかもしれないですね・【徹底解説・朝倉vs矢地】大沢ケンジ「ミクルのモチベーションは低いように見えた」・笹原圭一RIZIN広報が最高に面白かったRIZIN.17を自画自賛1万字で振り返る!・【大激闘・元谷友貴戦】扇久保博正インタビュー「KO負けしてもいいや!って」・藤井惠が見た衝撃RIZIN18「強い選手が集まり何が起こるかわからない過酷な世界になった」――堀口恭司vs朝倉海戦はとんでもない結末に……大沢さんは「海はスタンドだったら全然普通に勝負できる」と事前予想していましたが。
大沢 「ある」とは思ってましたよ。ただ、さすがにビックリしましたよ!(笑)。
――そうですよねぇ。
大沢 やっぱりね、それくらい堀口くんの実績が凄いから。ベラトールとRIZINの2団体王者ですし、日本人が北米のタイトルを取ってるわけで、バンタム級の世界トップ5に入ってるじゃないですか。その相手に海が何もさせずに勝っちゃったわけですからね。
――朝倉選手は堀口選手の右フックにカウンターの右ストレートを合わせて、そこから怒涛の追撃。このカウンターは作戦だったようですね。
大沢 それまで堀口くんはずっとフェイントをかけてるんですけど、データ収集の段階だったと思うんですよ。で、堀口くんのそのフェイントに対して海はなんの反応もしなかったんですね。「海、凄えなあ」と思って見てましたよ。
――普通だったらそのフェイントに反応しちゃう。
大沢 ですね。逆に海もフェイントをガンガンかけて。堀口くん相手にあんだけフェイントをかけてる奴は見たことないですね。堀口くんも「やるなあ」と思ったはずなんですよ。
――大沢さんはこれまで堀口選手を評するときに「カウンターとフェイントの質の高さ」と絶賛されてましたが、朝倉選手もそこに通じているとも触れてましたよね。
大沢 そこがわかる総合の人間ってじつは少ないんですよ。ボクは寝技に関してはアレですけど、打撃に関しては見る目があるんですよ!(笑)。
――もっと大声で主張していきましょう(笑)。
大沢 金ちゃん(金原正徳)やミクル(朝倉未来)もそこはわかってるんですけどね。たとえば右のフェイントをかけるじゃないですか。相手の反応を見て、次の攻め方やデフェンスの仕方を决めるんです。反応しなかったらそのまま右のストレートを打っちゃってもいいんですけど。今回の堀口くんも海がフェイントに反応しなかったから、そのまま入って右を打ったんだと思います。
――そこに朝倉選手のカウンターが炸裂した。
大沢 打撃を知ってると、反応がない場合って「こいつは強いな」って思うはずなんですよ。つまりフェイントに引っかからないってことですから。もしくは反応がないならパンチが当たるかもしれない。そのどっちかを探るために一発行ってみよう……としたところに海のカウンターが決まったってことですよね。
――まさにデータ収集している段階で……偵察隊を出したら敵の本隊が雪崩込んできそのまま本陣も奪われてしまったというか。
大沢 堀口くんは勝負をかけるつもりじゃないけど、一度やってみたらカウンターを食らってしまった。この海の技術は凄いですよ。ああいった打撃のフェイトやカウンターは練習で慣れてますけど、堀口くんの精度はメチャクチャ高いですからね。事前に堀口くんのフェイントにビビらないことを口にしてましたけど、それをやるって本当に難しいです。
――フェイントにビビらないで右フックにカウンターを合わせれば堀口恭司に勝てる……ってやりたくてもできないですよ!(笑)。
大沢 あとこの試合に関しては、これを言っていいのかわからないけど……。
――なんかあるんですか?
大沢 うーん、これを言っちゃうのは微妙ですね。いいのかなあ……堀口くんのネタばらししてるみたいでイヤなんだけど。
――大沢さん。ここだけの話にして載せませんから言っちゃいましょう(大嘘)。
この続きと、朝倉未来、堀口vs海、ハーリー・レイス、クレーン・ユウ、扇久保博正などの記事が540円(税込み)でまとめて読める「15万字・記事22本の詰め合わせセット」はコチラ
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1805952
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ネイト・ディアス、公開練習でプカプカ! UFCマリファナ最新事情■MMA Unleashed
2019-08-23 17:1487ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマはネイト・ディアス、公開練習でプカプカ! UFCマリファナ最新事情です!!
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8月18日に開催されたUFC241では、待望のネイト・ディアス復帰戦が行われ、ディアス信者がようやく溜飲(りゅういん)を下げたわけだが、試合前に「これはまずいのでは……」「せっかく復帰したのにまた出場停止になってしまうのでは……」とファンをやきもきさせるシーンがあった。ファイトウィークの公開練習で、ネイトが何とマリファナをふかしながらシャドーボクシングを披露したのだ。文字通り会場中を煙に巻いたネイトは、隣にいたカメラマンにマリファナを渡すと、最前列にいたファンにも回すように指示をした。ネイトはファンに向かってこう言っている。「回してみんなで吸いなさい。それがエチケットだ」
ネイトが吸っていたのは、カンナビジオール(Cannabidiol、略称CBD)である。これは大麻草から抽出される成分で、高揚感などの向精神作用はなく、痛み、炎症、不安などを抑える働きがあるとされ、いまアメリカではMMAファイターに限らず、一般層の間でも健康に良いとして人気が高まっているのだという。
ネイトはCBD製品の製造販売を行うGame Up Nutrition社とスポンサー契約を締結しており、今回の公開喫煙はPR活動の一環でもあった。
世界アンチドーピング機構(WADA)では2018年に、競技期間内、競技期間外を問わず、CBDを禁止薬物から除外した。UFC・USADAのアンチドーピング・プログラムはWADA基準に沿っているため、現在ではネイトが試合直前に煙をくゆらせていたとしても、実は何の問題はないのである。
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全日本女子プロレスの最後を見届けた男■笹崎勝己ZERO1代表
2019-08-22 08:36110ptZERO1代表を務める笹崎勝己氏は全女の最後を見届けた男だった……90年代狂乱の全女ブームを12000字で振り返っていただきました!【1記事から購入できるバックナンバー】・鬱と宗教とUWF……プロレスの信仰心はどこに向かうのか■大槻ケンヂインタビュー・Uのミライを見た女――高岡左千子「私は運気からUWFのスケジュールを組んでいたんです」・近藤有己「最近ですよ、他団体とけっこう違うんだなってわかったのは…」・「佐山先生に言われたんです。俺の影になってくれと」…中村頼永インタビュー<シューティング黎明編>・2万字超えの激白】山本喧一インタビュー「高田延彦、田村潔司…真剣勝負とUインターの愛憎物語」――笹崎さんはプロレス業界に携わってかなり長いんですよね。笹崎 そうですね。最初は全日本女子プロレスで、それこそ平成元年からですね。
――かれこれ30年以上ですか。
笹崎 全女に入社したのが10月だったかな。営業社員募集の告知が『週刊プロレス』に載ってたんですよ。もともとプロレスファンでそのときは高校を出て普通に働いていたんですけど、転職というか。どんな仕事なのかはまったくわからなかったんですけど(笑)、どういうものか受けてみようかなと思って。履歴書を送って目黒の事務所に面接に行ったんですよ。
――伝説の全女ビルですね。
笹崎 それで営業として入社することになって。仕事としては興行をやる町に先乗りしてポスターを貼る。前乗りが多かったので試合会場に行くことはなかったんですけどね。試合をやってる日は別の町でポスターを貼っていたんで。
――プロレスの仕事だけど、プロレスとは距離があったというか。
笹崎 そうですね。事務所でもたまに会うのは若手が多くて、上の選手とはほとんど会ったことはなかったですね。そのときの若手というのが伊藤薫、渡辺智子、井上京子、井上貴子。彼女たちは『SUN賊』で練習前にアルバイトしてましたからね。
――全女が運営していて自社ビルの中にあったレストランですね。笹崎さんが入社した当時はブル中野さんがトップですよね?
笹崎 そうですね。クラッシュ・ギャルズが前年に引退したのかな。長与(千種)さんも(ライオネス)飛鳥さんもいなくなって、一番上がブル中野、その次が北斗晶、堀田祐美子、あとメドューサもいましたね。
――クラッシュブームが去ったとはいえ、興行数は相当多かったですよね。
笹崎 クラッシュの頃と比べれば入ってはないですけど、どこでも700~1000人は入ってましたからね。当時でも年間で250~280興行はやっていて、月に20試合はありましたから。
――月間20試合!!(笑)。
笹崎 地方に出ちゃうと2~3週間は家に帰れなかったですよね。ビューティー・ペア(ジャッキー佐藤&マキ上田)のときは年間300興行以上あったうえに、 A班とB班の2つに分かれて全国を回ってたとか。どこかの駐車場やデパートの屋上とか空いてる場所があれば興行やると。
――空き地があれば全女の出番(笑)。毎回どれくらいポスターを貼ってたんですか?
笹崎 1ヵ所に500枚ぐらい、大きいところだと1000枚ぐらいですかね。
――どこかお店の中に貼ってもらうこともありますが、勝手に貼ることもあるんですよね?
笹崎 そうなんですよね(笑)。会社から「あとは任せるから」と言われるんですよ。「どこに貼れ」とは言わないんです。どこかのお店に頼んで貼ってもらうのが一番なんですけど、それだと時間もかかるし、量も多いじゃないですか。当時って電柱にいろんなポスターが貼ってあったりしてて。
――電柱に無断に貼ると(笑)。
笹崎 電柱も許可を取れば貼れるんですけども、プロレスのポスターなんて許可が下りるわけがないので黙って貼るしかない。もしそれで捕まったりしても「会社から命令されたわけじゃない」と逃げられるんですよね(苦笑)。
――会社の責任は問われないわけですね(笑)。
笹崎 たまに警察官に注意されたりしましたけどね。
――勝手に貼ったポスターって大会終了後に撤収するんですか?
笹崎 撤収しなきゃいけないんですけど……まあまあ(笑)。
――ハハハハハハハハ!
笹崎 不法広告物ということで、貼った翌日に剥がされたりすることもありましたよね。あとは雨や風で自然に剥がれたりとか。
――ポスターの効果って当時は大きいんですよね。
笹崎 当時はいまみたいにネットもなかったですし、フジテレビ深夜に全女中継はやってましたけど、やっぱりポスターと宣伝カーは強いですよね。それと優待券。
――全女といえば優待券。正規料金の半額で見られる券ですね。
笹崎 優待券は優待券で別働隊がいたんですけどね。ポスターは数ヵ月前から貼るんですけど、優待券は早めに配っても意味ないじゃないですか。追い込みで当日に来てもらうために配る。ボクのあとに今井(良晴/リングアナ)さんが入ってきたんですが、優待券の担当で動いてましたよね。
――笹崎さんはそこからレフェリーに転向するんですよね。どういう経緯があったんですか?
笹崎 ボクはポスター張りを1年半ぐらいやってたんですかね。当時選手たちは2階建ての大型バスで移動してたんですよ。それ、ベンツなんですけどね(笑)。
――いくらしたんですかね(笑)。
笹崎 クラッシュで儲けたときに買ったのかな。目黒に自社ビルを建てるぐらいですから相当儲かったんでしょうね。で、巡業中のリングの移動は業者に頼んでたんですが、グッズ専門のトラックもあったんですよ。4トントラック1台に各選手のグッズがビッシリと入ってるんですよね。そのトラックを運転していた社員が何か問題を起こしてクビになっちゃって。 それで自分が運転することになって、営業担当から現場スタッフになったんですよね。
――仕事はトラックの運転だけではないんですよね?
笹崎 まず会場の設営ですよね。体育館に着いたらシートを敷いてリング屋さんや若い選手たちと一緒にリングを組み立てて。会場入り口でチケットのもぎりをやって、試合が始まったら売店に立って。
――松永(高司)会長は焼きそばの売店もやってましたよね。
笹崎 ボクが入ってた頃もやってたかな。マイクロバスを改造してそれ専用にして。ビジネス街でお昼にお弁当を売ってたりするやつがあるじゃないですか。
――ああ、移動販売車ですね。全女焼きそばカー!(笑)。
笹崎 材料を仕入れて自分で作って自分で売って小銭を稼いで。会長はそういうことが好きだったんでしょうねぇ。あの頃は選手の大型バス、会長たちは自分の車、リング屋さんのトラック、売店トラック、あと焼きそばの車で巡業を回ってましたね。
――選手はベビーフェイスとヒールのバスに分かれてなかったんですね。
笹崎 昔は分かれてたみたいですけどね。クラッシュの頃はベビーと極悪同盟がそれぞれちょっとした小型バスで移動して。
――バスが1台しかなかったから、アジャ・コングとバイソン木村の2人がブル中野体制に反旗を翻したときに、大型バスに乗れなくなって自分たちで移動するしかなかったと。
笹崎 彼女たちは営業の車に乗って移動してましたね。
――リング内の戦いがそのままリング外にも反映される。そこは選手以外の人間は立ち入ることは許されないんですか?
笹崎 そうですねぇ。他の人はわからないですけども、ボクはソッチの世界には行かないようにはしてましたね。プロレスラーは自分たちだけの世界を持ってましたからね。そこはやってる人しかわからないところってありますから。新人選手とは仲良くはなるんですけど、ファンの人にそういう姿が見えちゃうと穿った見方をするというか。やっぱり勝ち負けの世界なのでレフェリーが他の選手と仲良くしてると、試合でヒイキしているとか言われるかもしれないし、面倒くさいんじゃないですか。だから多少距離は置くというか。
――現場スタッフになったのちにレフェリーもやられるようになって。
笹崎 そうですね。関東近郊の興行のときは、その日のうちに目黒に戻るんですけど。ビルの屋上にはミゼットプロレスの人たちが住んでる部屋があったんですよ。スーパーハウスみたいなプレハブがあって、そこにはガスや電気も繋がっていて生活ができるんです。その頃はリトル・フランキーさんや角掛留造さんの2人が住んでいて。自分らが巡業から帰ってきたら近くのスーパーで何か買って、レフェリーの村山(大値)さんやミゼットたちと晩酌してまして。そんなある日、晩酌をしていたら村山さんから「巡業に来ているんだったらレフェリーとかやらない?」と聞かれて。レフェリーってどういうふうになるのかわからなかったし、厳しいものだと思ってたんですけど「もしやれるならやってみたいです」って。四男の松永国松さんはもともと「ジミー加山」という名前でレフェリーをやっていて審判部長という立場だったんです。村山さんはその国松さんからレフェリングを教わったと聞いていたので、国松さんに「レフェリーをやりたいんですが……」ってお願いしたら「じゃあ次のシリーズからやれ」と。
――また簡単ですね!(笑)。
笹崎 ビックリしちゃいましたね(笑)。村山さんに基本的な動きを教わって、試合がない日は全女ビルの道場で合同練習があるじゃないですか。試合形式で練習するときもあるんですよね。そこに混ぜてもらってレフェリーの練習して。練習期間は1~2週間もなかったんですけど、本当に次のシリーズからやることになりましたね。
――いい意味で全女らしいです(笑)。
笹崎 第1試合や第2試合からだったんですけど、やっぱりうまくいかなかったです(笑)。プロレスは好きでよく見ていたので、なんとなくかたちになるようには動いてたんですけど、選手の邪魔にならないようにやるのは難しかったですよね。
――レフェリーの仕事をすることで給料は変わったりするんですか?
笹崎 給料は……変わらなかったですね(苦笑)。
――仕事が増えただけですか!(笑)。
笹崎 営業でポスターを貼ってるときは歩合だったんですよ。1枚貼っていくらとか。そのときのほうがお金はよかったんですよね。 現場のスタッフとして巡業についていくようになったら固定給で。 泊まりのときには食事代も出たし、そんなに悪くはなかったですけどよね。
――全女の前座は抑え込みの実力主義でしたよね。
笹崎 1試合目、2試合目、キャリア2~3年目の選手はそうでしたね。
――抑え込みの試合を裁くのは難しくなかったですか?
笹崎 たしかに見極めは難しいといえば難しいですよねぇ。「動かなかったら取っちゃっていいから」とは言われてましたね。明らかに肩が浮いてたらダメですけど、動きがなかったら。
――3カウントを入れていいと。
笹崎 若い子も負けたくないからバタバタと動くじゃないですか。見ようによっては肩が浮いてるように見えるんですけど、「動きがなかったら取っちゃっていい。そこはレフェリーの判断だから」と言われてましたね。<12000字インタビューはまだまだ続く!>
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藤井惠が見た衝撃RIZIN18「強い選手が集まり何が起こるかわからない過酷な世界になった」
2019-08-22 07:3891ptRIZIN実況解説でおなじみ、伝説の女子格闘家フジメグこと藤井惠さんが大興奮のRIZIN18をあらためて解説!【1記事から購入できる関連記事】・【フジメグ15000字】藤井惠インタビュー「あの頃の女子格闘技は“この先”がずっとなかったんです」 ・藤井惠「浜崎朱加が冷静に打撃勝負したことが勝利に繋がった」・元祖・女子総合格闘家 高橋洋子がジョシカク黎明期を語る・浜崎朱加×ジェシカ・アンドラージ「格闘技を続けない理由なんか、どこにもない!」――フジメグさんがテレビ解説をされたRIZIN18でとんでもないことが起きてしまいました!
フジメグ ビックリしました。まさか堀口(恭司)選手がこんな負け方をするなんて。朝倉(海)選手もRIZINでは連勝中で、これからドンドン伸びてくる選手であることはたしかではありますけども、このタイミングで堀口選手を倒すとは……。
――勝負事に何が起こるかはわからないですが本当に衝撃的でした。堀口選手は試合過多だった面も指摘されていますが、フジメグさんの経験からすると連戦続きはどんな影響があると考えられますか?
フジメグ 私の経験でいえば、どんな試合でも同じ姿勢で挑んでいても、精神的な疲れは蓄積されていきますし、試合感覚が短期間であれば故障箇所も治らないまま練習をし、試合の日を迎えるという状況が続いていくと思います。堀口選手の相手は強敵ばっかりだったこともあるし、試合間隔は2ヵ月くらい。日本だけじゃなくて海外での試合もあったことを考えると、だいぶキツかったと思いますね。
――練習場所はアメリカですから日本と行ったり来たりの生活でもありましたね。
フジメグ 私もベラトールのトーナメントに出ていたときは、5ヵ月で4試合という短期間で日本とアメリカを往復していたんですが、試合ということで気は張ってるんですよね。自分が成長するために必死だったし、目標があるから選手は精神的な疲れに気が付かないときが多いんです。
――集中してるからこそ気が付かない。
フジメグ なんだかんだ人間なんで精神的に疲れは残っていたり、そのため一瞬の判断力が落ちたりとか……今回の試合が実際にどうだったかはわからないですし、そうじゃなかったら堀口選手が負けなかったかといえば、そうとは言い切りません。朝倉選手はそれだけの強さを見せたのはたしかですからね。
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クリス・サイボーグ、UFCとの歴史清算ならず。フェイク動画で墓穴、関係断絶
2019-08-18 11:0287ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマはクリス・サイボーグ、UFCとの歴史清算ならず。フェイク動画で墓穴、関係断絶です!!【1記事80円から購入できるバックナンバー】・これは今話題のパワハラなのか!? ああ無情、デイビーボーイ・スミス新日本離脱の顛末
・UFC新記録! ホルヘ・マスビダルの史上最速5秒KO劇を多角検証する■MMA Unleashed
・ネット荒らし、そして壊れるメンタル…あまりにも現代的な悲しきモンスター、ラーズ・サリバン・ヘンリー・セフードはUFCフライ級を救ったのか? 米MMAメディアはこう見ている!
UFCプレシデントのデイナ・ホワイトは現地時間8月2日、公式サイト掲載のインタビュー動画の中で、元UFC女子フェザー級チャンピオン、クリス・サイボーグをリリースしたことを明らかにした。
「サイボーグは契約解除だ。他団体からのオファーにもマッチングをするつもりはない。ベラトールでもどこでも、好きな団体に移籍して、本人が希望してやまない弱い相手との試合をするがいい。私は直ちに、弁護士にサイボーグに対する解雇通知を書かせる。我々とサイボーグとのビジネスはおしまいだ」
2016年にUFC入りしたサイボーグとUFCとの間には、サイボーグのUFC参戦前から続く長い確執がある。ロンダ・ラウジー人気が高騰し、クリス・サイボーグとラウジーの対戦を望む声が高まると、ラウジーとホワイトは他団体の選手であったサイボーグへの激しい口撃を開始したのである。
●ラウジー、2014年
「(2011年にサイボーグが薬物検査に失格したことを踏まえ)あの人が(ステロイドどころか)目玉に馬の精液を注射していたとしても、私はあの人と戦ってやる。ただ、個人的にはそう思っているけれど、女子MMAにとっていいことなのかどうかは分からない。だってあの人はもう長い間、ステロイドを使っている。あの人はもはや「She」ですらない。あの人は「It」だから」
●ホワイト、2014年
「ロンダが言いたかったことは、サイボーグは薬物のやり過ぎで、おそらくもはや女性ではないということだ。これはファイトビジネスなんだよ。お互いに失礼なことを言い合うのも仕事のうちだ。ロンダはサイボーグのことを「ファッキン・チーター」と呼んだ。「It」とも呼んだ。しかしサイボーグだってロンダのことを「チキン」だと言った。ロンダはチキンなのか?はぁ?ロンダはチキンと言われて怒っているか?キミらももっと大人になれ」
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2019-08-16 11:592000記事近くの中から必読人気記事をピックアップしました! BEST50となってますが50以上あります!ボクシングの「共同声明」はなぜ反感を買ってしまったのか?これは今話題のパワハラなのか!? ああ無情、デイビーボーイ・スミス新日本離脱の顛末
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