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記事 24件
  • 【記事詰め合わせ】保坂秀樹、破壊王の不倫と死、クリス・ベンワー、オスプレイvsリコシェ論争……

    2016-06-30 23:59  
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    ■W☆ING! PWC! FMW! 天龍源一郎の付き人逸話も最高!
    知っているようで知らない保坂秀樹ロングインタビュー
    「朝4時にジョージさんと空き地で極めっこをやらされるんです」

    ■中村祥之インタビュー④
    破壊王・橋本真也の死――不倫とゼロワン崩壊
    「冬木さんの奥さんと巡ってマスコミの人間が揉めてるんです。最終的には橋本さんがそういう仲になっちゃったから、その3人からすれば橋本さんは敵になっちゃって」
    ■「斎藤文彦INTERVIEWS③」
    なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期
    「アメリカでは、殺人鬼と化したクリス・ベンワーという言説はいまだにとかれていないんです。それ以上の議論がないんですよ……」
    ■小佐野景浩のプロレス歴史発見
    レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち!
    ■事情通Zの「プロレス点と線」
    ・新日本プロレスはなぜ青木真也をスルーしたのか
    ・飯伏幸太はIGFから逃げたのか
    ・ブロック・レスナーUFC電撃参戦!
    ■金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑪
    現代から見るアントニオ猪木vsモハメド・アリ/道場のポリスマンの実態に迫る
    ■BABYMETALが「WWE/NXT」の大会テーマ曲に! プロレスとヘビーメタルの相性とは?
    ■ジム戦国時代!  格闘技ジムはどうあるべきか/大沢ケンジ
    ■ONE世界王座奪取! 内藤のび太「噛ませ犬なのに空気読めよって思ってますよね……」
    ■オマスキファイトのMMA Unleashed
    ・「リコシェ vs. オスプレイ」は”ストーリー”を語っていたか
    ・マーク・ハントの壮絶人生「BORN TO FIGHT」
    ・レスナー参戦スクープのドタバタ劇! 米国スターMMA記者残酷物語
    ・「マクレガー vs メイウェザー」噂の真相
    ・ジェイソン・“メイヘム”・ミラーはダメになってしまったのか
    ■二階堂綾乃のオールラウンダーAYANO
    目指せTJディラショー! サウスポーとオーソドックスの両刀使いに挑戦!? /
    猫が柔術をやったらきっと強いはず
    ■MMAオレンジ色の手帳
    グルメからの格闘技ジム選び!ジム飯2016開幕戦/MMAファッション通信2016〜延長ラウンド〜
    ■中井祐樹の「東奔西走日記」
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    知ってるようで知らない保坂秀樹の謎に迫るインタビュー。なぜリングス旗揚げ戦に出たのか。なぜそこからW☆INGなのか。高野兄弟のPWCとはなんだったのか。そしてポーゴ軍なのにミスター・ポーゴと仲が良くなかった!? 天龍源一郎の昭和スタイルな付き人エピソードもたっぷり16000字で語ります!――いまプロレス界で最も熱い抗争・FMW軍vsUWF軍で保坂さんはFMW軍の一員ですけど、麻生(秀孝)さんのサブミッションアーツレスリング所属としてリングスの旗揚げ戦に出ていたり、キャリアのスタートは格闘技からだったんですよね。
    保坂 いや、ボクはもともと格闘技志向ではなかったんですよ。たしかにアマチュアレスリングはやっていて、それで東京農大にも進んだんですけど。もともとプロレスが大好きで。数十年前に大仁田さんが新生UWFの神(新二)社長から「チケットを持ってますか?」って言われたときもプロレスファンでしたから。
    ――大仁田さんとUWFのあいだに起きた有名な事件ですね(笑)。
    保坂 プロレスラーにもなりたくて、そういった機会もなくはなかったんですよ。ボクが大学生のときSWSができるかできないかくらいの時期だったんですけど。東京農大の合宿の近くに、全日本プロレスとUWFの道場があったんですよね。だからUWFの選手たちが坂道ダッシュしてる姿を見てたりもして。で、高校の先輩だった折原(昌夫)さんが全日本にいて、天龍さんの付き人をやってたんですよ。
    ――折原さんが付き人ということは、天龍さんが全日本を離脱する直前ですね。
    保坂 近所だから折原さんが合宿所にいつも遊びに来るんですよ。「これ、洗濯しといてくれ!」って全部天龍さんの洗濯物なんですけど(笑)。
    ――後輩に押し付けてましたか(笑)。
    保坂 プロレスファンだから「お、天龍さんのだ!」って喜んで洗濯してたんですけど。そのときに天龍さんが一度だけ合宿所に中華の差し入れをしてくださったんです。「すいません、ありがとうございます」ってお礼したんですけど、のちにボクが天龍さんの付き人をしてるときにそのことを言ったら「おぼえてるよ!」って(笑)。
    ――のちに付き人をやるんですから不思議な縁ですね。
    保坂 で、折原さんから「SWSという新しいプロレス団体ができる」という話を雑誌に載る前から聞いていて。折原さんが「どうしても天龍さんに付いていきたい!」って電話している姿も見ていて。きっと天龍さんから「おまえは全日本に残れ」って言われてたんですかね。
    ――結局、折原さんもSWSに移りますね。
    保坂 ボクも折原さんから「大学なんかやめてSWSに来いよ!入門テストを受けろよ!」と誘われて。バカだからその足で大学をやめようと実家に帰っちゃったんですよ。でも、そんなに簡単に大学はやめられなくて、SWSの入門テストも受けられず。結局1年間経ってから大学をやめて「これからどうしようかな……?」ってときに、高校の先輩だった木村浩一郎さんに出会ったんですよね。あの人は当時サブミッションアーツレスリングという格闘技をやってたんです。
    ――木村さんはサブミッションアーツレスリングの代表選手でしたね。◉木村浩一郎インタビュー「FMWとリングスで俺はこの業界をナメてしまったんですよ」http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar569058◉【関節技の帝王】サブミッションアーツレスリング総帥・麻生秀孝インタビューhttp://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar690764保坂 木村さんに「なんにもしてないならトレーニングに来いよ」って誘ってもらって、それで工場仕事をしながら1年くらい道場に通ったんですけどね。
    ――保坂さんが通っていた頃のサブミッションアーツレスリングとはどんな格闘技だったんですか?
    保坂 結局いまでいう総合格闘技ですよね。あの頃は総合はなかったですけど、空手、ボクシング、サブミッションがミックスしたのがサブミッションアーツレスリング。その頃に出会ったのが鶴巻(伸洋)なんですよ。◉W☆ING発、リングス行き! 「足首鳴ってんどー!!」鶴巻伸洋の怪しい格闘家人生http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar576792
    ――そのときまだプロレスラーの夢は抱いてたんですか?
    保坂 いや、何も考えてなかったですね。当時ってプロレスラーになる方法って限られてたじゃないですか。
    ――団体も数えるくらいしかなかったですし。
    保坂 そうしたらリングスから麻生さんに「サブミッションアーツレスリングで何かできないか」って話があって。それでボクが木村さんとの試合でリングスに出ることになったんですよ。
    ――それが横浜アリーナのリングス旗揚げ戦ですよね。一番最初の試合は保坂さんだったという。
    保坂 いまでいう「第0試合」ですよね(笑)。で、しばらくして今度はW☆INGの話があったんですよ。
    ――リングスからW☆ING!(笑)。麻生さんは弟子たちをリングスやFMW、W☆INGに送り込んでいたんですよね。
    保坂 そういうことですね。今度できるW☆INGという団体は格闘技路線だと。でも、ミスター・ポーゴがトップなんですよね(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハ! 明らかにあやしいですね(笑)。
    保坂 麻生さんはボクがプロレスが好きなことを知ってるので「おまえもどうだ?」と。ボクとしては願ったり叶ったりなんですけど。
    ――鶴巻さんはW☆INGを格闘技団体だと思って参戦したんですよね。
    保坂 彼は格闘技だと思ってましたね。のちにバトラーツに行った臼田勝美さん、FWMで初代ザ・シューターをやってた猿川さんもみんなW☆INGは格闘技だと思ってたんですけど。ボクはプロレスデビューの手段になればいいなくらいの感じで参加したんです。
    ――W☆ING旗揚げ前に合宿を張ったんですよね。木村浩一郎さん、斎藤彰俊さんらも参加して。
    保坂 ああ、やりました! たしか全女からリングを借りてやったんですよ。その合宿にはポーゴさんは来てないし、格闘技の練習しかしてないんですけど。
    ――その中で三宅綾さんは唯一のアメプロ志望だったから浮いていたとか。
    保坂 だからみんな考え方がバラバラで違うんですよ。プロレスをやりたい人間、プロレスをやってきた人間、格闘技をやりたい人間……と。結局、フタを開けたらデスマッチ路線ですからね(笑)。
    ――ハハハハハハハハハ! そうなると納得がいかない人間が出てくるわけですよね。
    保坂 鶴巻や猿川さん、臼田さんは「話が違うじゃないか!」と。鶴巻とボクは方向性は違いますけど、同じ新潟出身で同学年だから話が合ったし、当時一緒に住んでいたんです。渋谷にあったW☆INGの事務所に寝泊まりしてたんですけどね(笑)。
    ――保坂さんのデビュー戦はグレート・ウォージョ。「ローラン・ボックの再来」という触れ込みで格闘技路線っぽい感じではありましたよね。
    保坂 ウォージョはアマチュアレスリングでもの凄い実績があって、ボクもレスリングをやっていたことで当てられたんだと思うんですけど。振り返ってみると……あの過去は消したいくらいです(苦笑)。プロレスというものが何もわからないまま、プロレスを何も教わってない状態でリングに上がらされて。いま考えると失礼な話ですよね。
    ――固い試合だったと聞いてます。
    保坂 固い試合でしたね。ウォージョは力はあるし、凄い身体をしてて。
    ――道場マッチというか。
    保坂 だから思い出したくもない(笑)。人前で見せるようもんじゃないですよね。そのときW☆INGに参戦していたトム・プリチャードやダニー・デービス、アイスマンをやってたリッキー・サンタナにプロレスを教わったんです。巡業中に彼らのトレーニングに参加して。そのとき初めてプロレスに触ったといえるんですね。

    ――でも、そのW☆INGはすぐに離脱しちゃいますね。
    保坂 なんかバカらしくなったんですよね。まずお客さんに失礼ですよね、プロレスを教わってないボクらのような人間がリングに上がってるわけですから。あと内部もメチャクチャだったんで。茨城(清志)さんとかデタラメじゃないですか(笑)。
    ――旧W☆INGで外国人招聘に携わっていた茨城さん。ギャラ未払い等、デタラメな逸話には事欠かないですね(笑)。
    保坂 ボクの場合、ギャラは問題なかったんですけど。
    ――W☆INGというと、格闘三兄弟の徳田(光輝)さんがいろいろと評判が……。
    保坂 ああ、のちのち徳田さんがいろいろとバカにされたりしてるんですけど、当時はなんとも思ってなかったんですよ。たしかに徳田さんはプロレスの練習はしてなかったんですけど。
    ――徳田さんはあることないこと吹き込んで他人を貶めることが多かったという話ですよね。
    保坂 ああ、それはあるみたいです。表と裏では言うことが違うことで、人間としてダメな部分はあったらしいですけど。ボクは直接何かされたわけじゃいし、結局W☆INGには2シリーズしかいなかったので。
    ――W☆INGは、茨城さんのデスマッチ(新生W☆ING)派と、社長の大迫さんのWMA派の二派に割れますが、保坂さんは鶴巻さんと一緒にWMAに残留したと言われてますよね。
    保坂 いや、べつにWMAに所属したわけじゃないんですよ。結局大迫さんは団体をやりませんでしたし。
    ――鶴巻さんいわく、事務所に寝泊まりしてたから大迫派に思われていたとか。
    保坂 そうなんですよ。具体的な話も何も聞いてなくて。三宅さんのブログを読むと、あの人はずっと大迫さんのところにいてWMAの旗揚げの準備をしていたとか書いてるんですよね。そんなことボクは全然知らなくて(笑)。
    ――せっかくプロレスデビューできたのに、その後のことはどう考えていたんですか?
    保坂 プロレスの夢をあきらめられないですから、なんとかしようと考えていたんですけど。そんなときにPWCが旗揚げしたんですよ。
    ――ジョージ高野と高野拳磁(当時・俊二)の!
    保坂 PWCが旗揚げして新弟子を募集してる。『週刊プロレス』に載ってる住所に行ったんですよ。東大和だから遠かったんですけど(笑)。道場に着いて「……どうしよう」って戸惑ってるときに、建物の中からジョージさんが出てきたんですよね。その場で「すいません、弟子にしてください!」ってお願いしたら話を聞いてくれて。すんなりそこに寝泊まりできるようになって。2階が合宿所で、1階が練習する場所で、のちにリングを置くんですけど、最初は何もなかったですね。
    ――ほかに新弟子は誰がいたんですか?
    保坂 最初はボクだけですね。あとから黒田(哲広)、南条隼人が加わって。その前にも2〜3人新弟子がいたんですけど、高野俊二に毎日殴られていなくなっちゃいました(笑)。
    ――毎日殴られる!
    保坂 酔っ払ってボコボコに殴ってくるんですよ。あと意味がわからないんですけど、高野俊二と1対1で殴りあいをさせられて(笑)。
    ――なんですか、それ(笑)。
    保坂 酔っ払ってお互いに一発づつ殴りあうんですよ。
    ――前田日明と武藤敬司に似たようなエピソードがありましたけど。新日本の伝統なのかな(笑)。
    保坂 でも、こっちは新弟子だから殴れないじゃないですか。そうすると「なんで殴らないんだよ違!」って殴られるんです。殴るぶんには怒られないんですよ。まあ、結局、殴り返されるんですけど(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハ! 殴っても殴らなくても地獄(笑)。
    保坂 俊二さんはひとことでいえばデタラメな人なので。たまにみんなで六本木とかで飲むじゃないですか。俊二さんがレジのほうに行くから会計するのかと思ったら、店員に向かって「じゃあ!」って大声で挨拶して店を出るんですよね。
    ――ええええええ!? お会計は……。
    保坂 わからないです。でも、俊二さんしか支払いはできないんですけどね(笑)。やっぱり2メートル120キロくらいあって怖いから、店員も何も言えないんですよね。
    ――高野拳磁、さすが強烈ですね(笑)。
    保坂 凄いですよ。あるときなんて飲んでる最中にビール瓶で殴られましたからね(笑)。
    ――何か怒らせたんですか?(笑)。
    保坂 理由なんかないですよ!
    ――ハハハハハハハハハハ!
    保坂 理由があるならまだいいんですけど。そういえば、道場で飲みの席があって、そこに仲野(信市)さんもいらしたんですよ。「今日は無礼講だ!」ってことで始まったんですけど、ある新弟子が本当に無礼講だと思っちゃったんですよね。大騒ぎしていたら、仲野さんに非常階段に連れて行かれてボコボコにされて(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハハハ! 
    保坂 ボクは「無礼講は無礼講じゃない」ってことは知ってたんですけど(笑)。翌日、朝起きたらその新弟子がいなくなってましたね。
    ――ジョージさんはどんな人間だったんですか?
    保坂 ジョージさんは基礎練習が凄く好きなんですよ。朝4時くらいに道場に現れて練習するんですけど。
    ――朝4時から練習!(笑)。
    保坂 まだ道場で練習するならわかるんですけど、道場の前に空き地があって、石とかでボコボコなんですよね。そこにビニールシートを広げて「極め合いするぞ!」と。
    ――朝っぱらから空き地で極めっこ!(笑)。
    保坂 石でボコボコでヒザもつけないようなところでやるんですけど。道場にリングがあるんですよ?(笑)。たぶんですけど、あの頃はU系全盛だったから、ジョージさん、UWFに憧れていたと思うんですよ。
    ――そのあとのジョージさんって格闘技の試合をけっこうやってるんですよね。上田勝次さんとキックをやったり、一般人と格闘技戦をやって判定で負けたり。
    保坂 ジョージさん、格闘技系のスタイルが好きだったんですよね。だからって空き地で練習する意味がわからないですけど(笑)。
    ――大男2人が空き地で早朝スパーをやっていたら通報されかねないですよ(笑)。
    保坂 まあ静かな街だったので。そのまま「走りに行くぞ!」って延々とランニングを始めて。ジョージさんとはぐれちゃうし、道がわからなくなっちゃって電車で帰ってきましたけど(笑)。
    ――ジョージさんは「宇宙人」と呼ばれるだけのことはありますね(笑)。
    保坂 ジョージさんは「霊が見える!」「これは何か取り憑かれてる……」とか真顔で言いだしたりしますから。あと俊二さんといつもケンカするんですよ。
    ――どういう理由で兄弟ケンカするんですか?
    保坂 なんなんですかね。考え方の違いなんですかね。ボクが知るかぎり兄弟の仲は良くなかったですね。最後は安達さん(ミスター・ヒト)が包丁を持ち出して「ケンカはやめろ!」って止めるのがいつもの光景で。
    ――ハハハハハハハハハハ! どんな日常なんですか!(笑)。
    保坂 みんなで集まってちゃんこを食べてると、いつのまにかケンカしてるんですよね。
    ――で、安達さんが包丁を持ち出す、と(笑)。
    保坂 そうそう(笑)。ジョージさんは純粋な人なので視野が狭くなっちゃんですよね。俊二さんはデタラメというか……付き人をやってましたけど、本当に大変でした。理由なく殴られる日のほうが多くて。
    ――イヤになりませんでした?
    保坂 イヤになりましたけど、ここを逃げ出したらプロレスはあきらめないといけないので。1回だけ荷物をまとめたことがあるんです。もうひとりの新弟子と「一緒に逃げよう!」と。そのときはリングが道場に置いてなくてプロレスの練習もやらせてもらえないし、ここにいる意味がないなって。いざ逃げようとしたら、けっこうな田舎で夜中だったから、タクシーが捕まらなかったんですよ(笑)。もうひとりは反対車線にタクシーが来たからそのまま消えたんですけど。
    ――そこも運命だったんですねぇ。
    保坂 そのあと安達さんが道場に来てからは、やめようと思ったことはないですね。安達さんと一緒に寝泊まりして、朝と夕方に一緒に練習して。1日中、安達さんのレスリング教室です。安達さんが言っていたのは「いつでもリングにいなさい、リングに慣れなさい」と。遊びながらでもリングに触れることが大事だと。夜はかならず道場の前にある居酒屋に安達さんと高木(功)さんと一緒に飲みに行くという毎日で。そこで初めてプロレスラーになれた感じはしましたね。
    ――遠回りしましたねぇ。
    保坂 しましたね。直接、どこかの団体に入門できればよかったんですけど。流されるままサブミッションアーツレスリングに通って、流されるままリングスやW☆INGに出て。PWC自体にはそんなに長くはいなかったんですけど。
    ――高野兄弟はケンカ別れしちゃいますよね。ジョージさんが出て行って。
    保坂 旗揚げしてまもなく割れましたね。で、ボクら若手にはFMWからオファーがあったんですよ。「若手だけで来ないか」って。あのときはボク、戸井(克成)さん、大矢(剛功)さん、黒田、南条隼人がFMWに移って。
    ――そのときは若松(市政)さんはPWCに参戦されてたんですか?
    保坂 若松さんがギリギリいましたね。若松さんはいい人だったんですよ。ボクにも敬語で喋ってくれて。
    ――高野拳磁さんの野良犬路線は……。
    保坂 そのときボクはいなかったです。ジョージさんがいなくなり、安達さんいなくなり、高木さんがいなくなり、ボクら若手が抜けてから野良犬路線が始まって。
    ――最後の拳磁さんに会ったのはいつですか?
    保坂 それから会ってないです。日本にいないらしいですよね。
    ――ロサンゼルスにいるみたいですね。プール付きの豪邸に住んでいて、海で溺れた人を助けて表彰されたことがニュースになってましたけど。
    保坂 ホントですか? メチャクチャ酒を飲ませて溺れさせたんじゃないですか?(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハ!
    保坂 それくらいの人ですよ(笑)。
    ――移籍先のFMWの居心地はどうでしたか?
    保坂 黒田は新弟子として入ったんですけど、ボクは大矢さんと一緒にポーゴ軍に入れられて。ポーゴさんとはW☆ING以来なんですけど、まあポーゴさんとはウマが合わなかったですねぇ。
    ――保坂さんといえば、ポーゴ軍の印象が強いですけど……絆はなかった(笑)。
    保坂 簡単に言うと、ボクがポーゴさんを嫌いだったんでしょうね。ポーゴさんってかなりいい加減なんですよね。ボクがいい加減じゃないと言ってるわけじゃないですけど。ポーゴ軍は一時期、ボクとグラジエーターとポーゴさんの3人しかいないときがあったんですけど。グラジは毎日ポーゴさんに怒ってましたからね。ポーゴさんの動きがいつもデタラメなんで。
    ――ポーゴ軍として毎日試合をしてるのに息が合わないと?
    保坂 そうなんですよ。ボクとグラジは阿吽の呼吸なんですけど。毎日やっていれば、次の日のほうがよくなっていくもんですけど、ポーゴさんは全然よくならない(笑)。
    ――逆・四天王プロレスというか(笑)。
    保坂 あと、しょーもない嫌がらせをしてきたり。それがイヤでイヤで。有刺鉄線を腕にぐるぐる巻きにして顔を狙ってラリアットをやってくるんです。
    ――うわあ……。それ、わざとなんですか?
    保坂 わざとだってわかるんですよ。しょうもなって思いながら試合をやるんですけどね。ポーゴさんもボクのことが嫌いだったと思います。ポーゴさんが群馬でやってる興行に呼ばれたことないですもん。呼ばれるとすれば、大仁田さんが「保坂も入れなきゃダメだよ」ってことで。まあまあ大人の関係なので「鎌を出せ!」「バットを持って来い!」と命令されたら「自分でやれや!」と思いながら、しぶしぶ用意してましたね(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハ! FWM正規軍とはどんな関係だったんですか?
    保坂 大仁田さんやターザン後藤さん、FWMの選手とはリング上でしか会わないんですよ。控室は別、バスも別。ボクらは外国人バスに乗ってたんで。
    ――FMWが巨大インディ化していた頃なんですね。
    保坂 そうです。創成期じゃなくてガーッと上がっていくときのFMWだったんで。あの頃の巡業の移動は日本人バス、外国人バスがあって、大仁田さんは田中(将斗)が運転するキャンピングカー。ECWが来たときは外国人バスに乗りきれなくて、サンドマンなんて酒を飲んでベロベロになって床に寝てましたからね(笑)。 
  • <無料公開>BABYMETALが「WWE/NXT」の大会テーマ曲に!  プロレスとヘビーメタルの相性とは?

    2016-06-26 15:35  
    中邑真輔やASUKA、伊丹英雄が参戦するWWE/NXTの大会テーマ曲に選ばれたメタルアイドルBABYMETAL。昔から「プロレスとヘビーメタルは相性が良い!」と言われ続けてきましたが、プロレス格闘技ライターでメタル通の高崎計三氏にそのへんの話を聞いてきました〜。――メタルアイドルBABYMETALの「KARATE」がWWE/NXT『テイクオーバー』の大会テーマ曲に選ばれたということで、プロレスにもメタルにも精通しているライターの高崎さんに話を聞きにきました! メタルボンヤリ層のボクですがよろしくお願いします!
    高崎 俺でいいんですかね?(笑)。
    ――マット界でほかにメタル好きって誰がいるんですかね?
    高崎 そうですねぇ……プロレスリングBASARAのFUMA選手がナンバーワンですかね。なんてったって活動テーマがヘビーメタルの布教ですから(笑)。
    ――それは凄い(笑)。
    高崎 女子格闘家の富
  • 新日本プロレスはなぜ青木真也をスルーしたのか■事情通Zの「プロレス 点と線」

    2016-06-26 14:51  
    55pt
    事情通Zがプロレス業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せるコーナー「プロレス 点と線」。今回は、新日本プロレス大阪大会に木谷オーナーが青木真也を連れてきた件について。
    ――新日本プロレスの木谷高明オーナーが格闘家の青木真也選手を引き連れて大阪城ホール大会を視察したことが話題になっていますが、ちょっと不思議な展開になっているようですね。
    事情通Z 新日本プロレス公式サイトの大会レポートって「これでもか!」というくらい詳しく伝えるのに、リングサイドで木谷さんと並んで観戦していた青木選手のことはスルーしている。 
    ――青木選手ってRIZIN名古屋大会でも、ペットボトル事件のせいで事実上「いなかった」ことにされてるじゃないですか。2大会連続、存在を消されるって凄い(笑)。
    Z いまの新日本だとツイッター公式アカウントなりが「木谷会長が青木真也と共に来場!」と煽ってもおかしくない。それなのに写真はおろか文字すら書かれていない。
    ――Zさんは青木選手の来場の噂は掴んでいたんですか?
    Z 今回木谷さんが誰かを連れてくるという情報は事前に回ってこなかった。前日にツイッターで「パレハを連れてくる」とは予告してたけど、前々から決まっていた感じではない……というか、話は以前からあったのかもしれないけど、新日本の反対もあってギリギリに決まったのかもしれない。
    ――木谷さんが何かを仕掛ける予兆はあったんですか?
    Z ここ最近、内藤(哲也)選手が木谷さんを弄っていた。ここまでくると、2人が会場で接触しないといけない雰囲気ではあった。だから何かしらあるだろうとは思ったけど。
    ――内藤選手は入場時にリングサイドの木谷さんと握手を交わしましたよね。
    Z 隣の青木選手はその光景を眺めているだけ。そもそも現場としては木谷さんをあんまり介入させたくはなかったはず。内藤選手としては自分のキャラを打ち出すには木谷さんは絶好の相手だったから、弄りざるを得ない。でも、木谷さんは素人さんですからリングに上げることはできないでしょ。
    ――木谷さんの「代理人」というかたちでオカダ・カズチカ選手が内藤選手と戦っていたわけですもんね。
    Z 公式サイトでは内藤選手と木谷さんのイザコザは扱うし、木谷さんの大会総括まで掲載されていたけど、青木選手については一切スルー。つまり青木選手を絡ませることは現場としてNOという判断だったということだよね。
    ――木谷さんはどういうつもりで青木選手を連れてきたんですかね。
    Z 木谷さんって大の格闘技好き。桜庭(和志)選手の起用や、岡(倫之)選手と北村(克哉)選手の入団も木谷さんの意向が強かった。
    ――北村選手は今年で31歳ですから特例入団ですよね。
    Z 木谷さんは大会翌日の『東スポ』で「いまの新日本はWWEにスタイルが寄り過ぎだ。WWEの2軍化している」と現場批判してる。たしかにいまの新日本の方向性はWWE寄りなんだけど、そうすることによって新日本は復活したというか、ブシロード体制になってから強化されたところはあって、総合的にも結果が出ていた。それでも格闘技好き大好きの木谷さんからすれば釈然としないものがあったことがうかがえる。
    ――まあ、プロレス団体のオーナーって「猪木病」と「ビンス・マクマホン病」を患って何かやりたがりますからね(笑)。新日本の前オーナーだったユークスの谷口さんは一切口出ししなかったけど、レアケースだったというか。
    Z ほら、木谷さんは桜庭選手が中邑真輔選手と戦ったときも桜庭選手のセコンドについていたよね。そのアクションに何の意味があったのかはわからないけど……。この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ 
  • 現代から見るアントニオ猪木vsモハメド・アリ■金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑪

    2016-06-24 14:13  
    87pt
    伝説のプロレス団体UWFインターナショナルでデビューして、キングダム、リングス、PRIDEと渡り歩いた日本格闘技の生き証人金原弘光が格闘技界黎明期を振りかえる連載インタビュー。今回は「現代から見るアントニオ猪木vsモハメド・アリ」「異種格闘技戦」「ムエタイ八百長現場の衝撃」「道場のポリスマン」など!前回はこちらhttp://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1027358――モハメド・アリさんがお亡くなりになったことを受けて、40年前に行なわれた猪木さんとの異種格闘技戦が地上波で再放送されました。
    金原 この試合をちゃんと見たのは初めてなんだよね。総合格闘技が確立されたいまだと「猪木さんはタックルしてテイクダウンすればいいじゃないか」って見方はできるけど。当時はこういう試合はやってことがないから、そんな発想がなかったと思うんだよね。
    ――戦略がなかったんですね。セコンドの(カール・)ゴッチさんのアドバイスも具体的ではなかったですし。
    金原 当時は誰もこんな試合をやったことないから、わからないんだろうね。いまだと「vsボクサー」なら、パンチに合わせてタックルに入ればいいじゃないかってなるんだけど。試合後の猪木さんはリング上で「一歩踏み出せなかった」って感想を漏らしていたけど、ヘビー級のボクサーを掴みに行くのは怖いんだよ。
    ――当時はヘビー級ボクサーの幻想がとてつもなく大きいから「一発当たったら……」という怖さがあったでしょうし。
    金原 ホントそうだよ。いまは先人たちがいろんな経験をしてきたことでボクサー対策が練られてるけど、当時は明確なボクサー対策はなかった。Uインターで高田(延彦)さんとトレーバー・バービック(元WBC世界ヘビー級チャンピオン)とやったときもそうだったよ。一発でもパンチをもらったら、倒されるんじゃないか……って。
    ――90年代前半でもそういう認識なんですね。
    金原 まあヘビー級のチャンピオンのパンチは一発当たったら危ないんだけど。高田さんがバービック対策でヘビー級ランキング4位か5位の選手をスパーリングパートナーとして呼んだんですよ。スパーをやったらボディブロー1発で高田さんの肋骨が折れちゃって。
    ――よけいに警戒感が増しますよね。
    金原 バービックが来日して渋谷のボクシングジムで練習したんだけど。バービックがサンドバックを叩いたら、鎖がちぎれたというからね。そんな話を聞いたら高田さんも掴みに行きづらいでしょ。ボクサーとやったことある人がほとんどいなかったし、攻略するのが大変な時代だったということだよね。
    ――ボクサー相手のタックルは「コロンブスの卵」だったという。
    金原 パンチで打ち合わない、距離を取る。そうなるとローキックで散らすしかない。
    ――そう考えると猪木さんの戦い方は現実的ですよね
    金原 あの戦い方が一番安全だよ。猪木vsアリはルールを発表していないから、スタンドで蹴っちゃいけなかったのか、そのへんがわからないけど。
    ――ルールがかんじがらめじゃなくても、猪木さんはあのスタイルを選択してたかもしれませんね。
    金原 猪木さんに「タックルをやればよかった」と言うなら、アリもいまなら「相手の足を掴んで振って、パスもできるし、パウンドを入れられる」ってなるでしょ? 
    ――ああ、アリ側にも現代MMA視点で見られると。アリは猪木さんの足を持って蹴りを入れてましたよね。桜庭vsホイス戦みたいに。
    金原 あれはとっさにやったんだろうけど。あの頃の技術では、猪木さんもアリも一番ベストな戦いだと思うよ。ロープブレイクがあるから、猪木さんが勝つにはスタンドでバックを取ってチョークを極めるとかくらいしかなかったんだけど。
    ――この試合って何につけても諸説入りじまっていて面白いんですよね。猪木さん側は「アリは4オンスグローブを使ってた」というんですけど、とてもそうは見えないですし。
    金原 総合のオープンフィンガーグローブはもっと薄いよね。一番最初にあのグローブを使ったときって「こんな小さなグローブで殴りあうのか……」って怖かったもんだよ。だっていままで掌底でやってきたわけでしょ。薄いグローブだと、両腕で顔をガードをしたってパンチが入ってくるんだよね。だから最初は怖かった。それは経験がなかったから。
    ――そこも「経験」なんですね。
    金原 そう。経験がないから「殴られたら痛いんじゃないか?」と怖くなる。スパーリングをやるときはボクシンググローブでやるけど、オープンフィンガーグローブは怖くてできないから、殴られたらどれくらいの痛さなのかわかんなかったし。
    ――アリのジャブを食らった猪木さんが「グローブの中を石膏で固めていた」ってありえない指摘したのは、パンチを浴びた体験がなかったからからともいえますね。
    金原 小さいグローブって外傷があるんだけど、脳のダメージは大きくないんだよね。大きいグローブは外傷はないんだけど、脳に来る。
    ――脳が揺れるってやつですね。猪木さんってあの試合が「格闘技のデビュー戦」だったじゃないですか。そのわりには動きがいいですよね。プロレスラーのMMAデビュー戦の中でも一番センスを感じるというか(笑)。
    金原 いい身体してるよね。筋肉のつき方もいいし、無駄な肉もなくて、バランスのいいアスリートの身体。そうだ、俺が新日本のプロレス学校に通ってる頃さ、山本小鉄さんがいろんな話をしてくれたんだけど。猪木さんとアリの試合も振り返ってくれて。
    ――おお! それは貴重ですね。
    金原 小鉄さんは「アリのバックにはマフィアがいるから、新日本サイドが脅された」と言うんだよね。「アリに何かあればただじゃすまないぞ」と凄く言われてたと。
    ――アリは1試合で何億も稼ぐ「金の卵」ですもんねぇ。猪木さんが一度だけアリの上になったときにアリ側のセコンドが乱入しかけましたけど。何かあったら試合を壊そうとはしてたでしょうね。
    金原 「おまえらはつまらない試合だったと思うけど、裏ではマフィアがな……いつセコンドたちが乱入してくるかわからないし、とんでもない緊迫感だった」と。ラウンドインターバルのゴングが鳴ったときに、小鉄さんが毎回猪木さんの前に出て行く。それは「ライフルで狙ってる奴がいるから俺が猪木さんの盾になった」と言うんだよね。
    ――試合中に狙撃!! そんな馬鹿な!(笑)。
    金原 それくらい殺伐としてたんだって。ゴングが鳴るたびに弾が飛んでこないようにしてたと。アリは何億も稼ぐ男。そんな人間に何かあったらマフィアが黙ってないんだろうし、それくらいモハメッド・アリって凄い存在なんだよね。猪木さんってほかにボクサーと異種格闘技戦をやったんだっけ?
    ――チャック・ウエップナーやレオン・スピンクスとやりましたけど、アリ戦とは違ってプロレス内異種格闘技戦ですね。競技としてやったのは、猪木さん以外では……。
    金原 TさんがUインターのときボクサーとやったよね。
    ――マシュー・サード・モハメッド戦!(https://www.youtube.com/watch?v=RCNPm5YpWik)
    金原 あと船木(誠勝)さんとロベルト・デュラン。
    ――ありました!(笑)。
    金原 船木さんがタックルを入れまくっていたでしょ。あのへんからボクサー攻略が完成したよね。ボクサーはタックルが有効なんだけど、モリース・スミスとかキックボクサーはタックルを切るようになっていったじゃん。この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ 
  • 猫が柔術をやったらきっと強いはず■二階堂綾乃のオールラウンダーAYANO

    2016-06-24 10:58  
    55pt
    新日本プロレスの選手イラストを描いてキャッキャしていたプオタ女子・二階堂綾乃がいつのまにかMMAジムに通いだし、ついに格闘技デビューをしてしまったこのコーナー。今回は猫は柔術が強い!?柔術を始めたばかりの数年前の冬、その頃の私はよく抑え込みが上手いと褒められていました。しかし当時私は抑え込みのコツを知っていたわけではなく、相手を動けないようにがっつり抑え込んでやるぅ!と思って抑え込んでいたわけでもないのです。暖房を入れてもジムのマットが氷のように冷たくて、寒かったから人で暖を取っていただけなのです。
    寒いときは横四方固め等相手と密着した状態から始まるテクニックを教わる場合、技の反復練習でここぞとばかりに相手で暖を取っていました。温まろうと思うと自然と相手に胸をつけ、頭もつけ、足もべったりつけて、脇を締めて密着する形になります。これがよかったようで、抑え込みが上手いねえと誉めてもらえていました。この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ
     
  • グルメからの格闘技ジム選び!  ジム飯2016開幕戦■MMAオレンジ色の手帳

    2016-06-24 10:35  
    55pt
    格闘技ブログ「MMA THE ORANGE」の管理人オレンジがディープなエピソードをお届けする「MMAオレンジ色の手帖」! 今回は格闘技ジム周辺のグルメガイド!先週Dropkickで公開された対談談記事「ジム戦国時代!格闘技ジムはどうあるべきか」はもう読みましたでしょうか?修斗を原点にWEC、DREAM、DEEPで実力派のイケメンファイターとして活躍し、今では和術慧舟會HEARTSとHEARTS KIXという2つのジムを経営する大沢ケンジが乱立気味の格闘技ジム業界の現状を赤裸々に語った濃密な内容。冷静かつ緻密な分析は大沢さんの現役時代のファイトスタイルさながら。目からうろこの連続で最後まで興味深く読ませていただきました(未読の方はぜひお早めに!!)。読了後に改めて感じたのはやはり格闘技ジムの多さ。一昔前に格闘技を始めようと思ったら、ジムは限られ電車を乗り継いで通うイメージでしたが、最近では所英男のリバーサルジム武蔵小杉 所プラスや金原正徳のリバーサルジム立川 ALPHA、北岡悟のパンクラスイズム 横浜など、現役ファイターが相次いでジムの運営に参入した事もあって、もはや各駅に1格闘技ジムという勢い。習う側も本格的に格闘家を目指す層からフィットネス感覚で格闘技で身体を動かすライト層にまで裾野が広がり、主要駅には複数のジムが密集するまさしく戦国時代に突入しました。新宿なんて大沢ケンジの和術彗舟會HEARTSに山崎剛のリバーサルジム新宿Me,We、戸井田カツヤのファイトフィット新宿(トイカツ道場)、ヒデ三好のHIDE'S KICKなど多数のジムがしのぎを削っています。かつてNOVAの「駅前留学」というキャッチフレーズが流行語になりましたが、今や「駅前格闘技」「駅前キック」「駅前柔術」「駅前道場破り!?」という時代に突入したのかもしれません。こうなると私たちは何を基準にジムを選ぶべきなのか。自宅や職場の近所という立地条件?自分にあったレッスンプランやスケジュール?はたまた憧れのインストラクターが教えてくれるジム?様々な選び方がありますが、近隣のグルメスポットからジムを選ぶという視点はいかがでしょう!?(笑)。格闘技でたっぷりと汗を流した後に珠玉の逸品を肴に一杯やるもよし、ガッツリ食べた罪滅ぼしにスパーリングでカロリーを消費するもよし。食べたい物とジムをワンセットで考えるという邪な考え(笑)。大沢さんの対談とは明らかに対極に位置する下世話な切り口で申し訳ない限りですが、ここは一丁オレンジ流に行ってみようじゃありませんか。そんなわけで今回の「MMAオレンジ色の手帖」はグルメからのジム選び。近隣に軒を連ねる美味しいお店から思わず通いたくなるジムをご紹介していきたいと思います。題して「ジム飯2016開幕戦」。今宵も電波と充電と胃袋の続く限りよろしくお願いします。まず最初にご紹介するのは大沢さんの対談の中にも登場した東急東横線学芸大学駅のすぐそばにあるHAYATO GYM。K-1やRISEで活躍してきたHAYATOが「キックで腹を凹ませろ!」を合言葉に2010年の5月にオープンしたジムです。私もたまに前を通るのですが、小気味良いミット音と威勢の良い掛け声が響き渡っているのが非常に印象的でした。それもそのはず、前出の対談記事によると「会員数が○○○人いて、めちゃくちゃ流行っている」らしいじゃありませんか。先日開催されたジム設立6周年記念パーティーには100名を超える会員の方が集ったというからその勢いはホンモノ。「服装の乱れは心の乱れ」じゃありませんが、「ジムの勢いはミット音に表れる」って事なのか!?完全に地元に根付いたジムと言っても過言ではないでしょう。そんなHAYATO GYM付近で絶対に抑えておきたいお店は麻婆豆腐の名店2軒。しかも道路を隔てて2軒が対峙しているではありませんか!?その距離30m足らず。格闘技ジム戦国時代ならぬ麻婆豆腐戦国時代が学芸大学では繰り広げられています。その戦国時代の一方の主役は「上海菜館」。めちゃくちゃ愛想の良い店員さんが創り出すアットホームな雰囲気にいつもほっこりさせられますが、それが麻婆豆腐となるといきなりアクセル全開。チーズ麻婆豆腐というトリッキーな創作メニューを繰り出してきます。オーソドックススタイルと油断していたらいきなりバックハンドブローを喰らった気分です。肝心の料理は表面はチーズで覆われてパッと見はリゾットか、グラタンかといういでたち。少なくとも麻婆豆腐と見破る人はまずいないでしょう。それがひとたびスプーンを入れると、豆腐や挽肉、茄子等のいつもの麻婆豆腐が顔をのぞかせます。麻婆豆腐とチーズの組み合わせに不安を抱く方もいると思いますが、想像以上に相性抜群。濃厚でピリ辛の麻婆にチーズのコクが混ざり合うとまるで旧知の間柄かと思うくらいマッチしているから不思議です。言わば中華風ラザニア(中身はパスタではなく豆腐ですが…)といった感じでしょうか。おかわり自由のライスが進む事うけあい。ジムでカロリーを消費する事を見越してでもガッツリ食べたいメニューです。「上海菜館」チーズ麻婆豆腐そのチーズ麻婆豆腐に真っ向勝負を挑むのもう一方の主役「味味」。10人も入ったら満員になるであろうこじんまりした店内には壁一面にメニューが書かれていて雰囲気満点。独特の間合いを持つご主人の雰囲気も相まって、「孤独のグルメ」に学芸大学が取り上げられるならこのお店しかないと勝手に思い込んでいます。ここの麻婆豆腐は一点の曇りもない超本格派。ファーストコンタクトこそそれほどではないですが、時間が経つにつれて辛さで唇と舌が痺れてきて大量の汗が噴き出してきます。まるで強烈なローキックやボディブローのよう。その発端はこれでもかと振りかけられた大量の山椒!これがジワジワ、ビリビリと効いてきます。初めて食べた時はミット打ちを数セットこなしたんじゃないかと思うくらい発汗する始末。そのデトックス効果は絶大なものがあります。それでもエッジの効いた辛さが病みつきになってもう一口、あと一口と気が付いたら完食しているから恐ろしい。ドM心をくすぐる麻婆豆腐はHAYATO GYMで汗を流したりない時にマストで食したい逸品です。「味味」麻婆豆腐この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ 
  • 隙あらば逮捕! ジェイソン・“メイヘム”・ミラーはダメになってしまったのか■MMA Unleashed

    2016-06-24 10:30  
    55pt
    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回は隙あらば逮捕!「お騒がせ男」ジェイソン・“メイヘム”・ミラーの現在について!

    5月21日にイタリアで開催されたVenator FCという大会に、日本のMMAファンにとって懐かしくもなじみ深い選手が出場した。ジェイソン・”メイヘム”・ミラーである。日本では桜庭和志から初の一本勝ちを奪ったり、いまをときめくジャカレイ・ソウザと抗争劇を繰り広げるなど、DREAMのど真ん中を女子高生ダンサーたちとともに歩いた選手だった。その後、ストライクフォースを経てUFCに移籍、現ミドル級王者マイケル・ビスピンとともにジ・アルティメット・ファイター(TUF)のコーチ役を務めるなど、歌えて踊れて司会もできるユーティリティ・ファイターぶりを発揮して前途洋々にも思われたメイヘム。実に4年ぶりの実戦は、結果から言えばまず計量を大幅に失格(契約体重185ポンド、計量209ポンド)、対戦相手を当初予定の元UFCファイターのルーク・バーナットから、体重が近い別の選手(Mattia Schiavolinという無名イタリア人選手だ)に急きょ変更して強行出場するも、第2ラウンド、打撃でフラッシュダウンを喫すると、そのままなすすべもなくバックをとられ、リアネイキッド・チョークを極められて完敗を喫してしまった。
    本人は計量失格について、「時差ボケで完全に寝ぼけてしまい、知らない間に水をガブ飲みしてしまった」等と弁明、「この敗戦のおかげで、自分の生活全体をどう変えていけば良いかが分かった。本当に久しぶりに前向きな気持ちになっている」とコメントしている。元気に戦えるのであれば、メイヘムのような選手には、また日本のMMAシーンを盛り上げてほしいものだが、近頃のメイヘムは、DVや暴行で逮捕されるなど、お騒がせ報道ばかりが目立ってしまっていたことも事実だ。メイヘムはいったいどんなふうに過ごしていたのだろうか。本当に大丈夫なのだろうか。
    メイヘムは2012年5月のUFC 146でCBダラウェイに敗れ、試合後バックステージでデイナ・ホワイトともめ事を起こしてリリースされる。メイヘムの迷走はここから始まる。リリースの理由について本人の説明によると、ダラウェイ戦後のバックステージで女性バーテンダーにウィスキーを注文したところ、「ここはバーではありません!」と一喝されて逆上、「あーあ、臭マ●コに小学生扱いされてしまったよ!」などと悪態をついてしまったという。その女性はデイナ・ホワイトのパーソナル・バーテンダーだったのだそうだ。
    この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ 
  • 【ONE世界王座奪取】内藤のび太「噛ませ犬なのに空気読めよって思ってますよね……」

    2016-06-20 00:00  
    72pt
    無敗のまま修斗世界フライ級王者に上り詰めた内藤のび太が今度はONEストロー級王座を奪取!某国民的アニメのキャラを真似たリングネームと格好を封印して、敵地タイに乗り込んだ内藤は、王者デェダムロンの強打を浴びながらも一本勝ち。リングを降りれば弱気でネガティブな性格とは思えない粘り強さでベルトをもぎ取った。取材では喜びの声が聞けるかと思ったが……<関連記事>【修斗世界王者】内藤のび太は仮面を脱いでも“のび太”だった!!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar667309――タイ敵地でのONE世界ストロー級王座奪取、おめでとうございます!
    内藤 はい、ありがとうございます。…………なんか、タイの人たちに申し訳ないことをしてしまったなって。
    ――そんなことないですよ!(笑)。日本のMMAファンは大喜びですから。
    内藤 それはよかったです……。
    ――鼻は骨折されたそうですけど、もう大丈夫なんですか?
    内藤 まだちょっと痛いですねぇ。
    ――どの攻防のときに折られたんですか?
    内藤 相手のバックに付いたときにヒジで……。やっぱルンピニーの3階級制覇だけあってヒジの使い方がうまいなって。
    ――チャンピオンのデェダムロンはムエタイ3階級制覇、MMAも6戦無敗ですよね。
    内藤 ……もう闘うのは凄くイヤだったですね(淡々と)。
    ――ハハハハハハハハハハ。
    内藤 こうして鼻も折られてちゃいましたし……。鼻にしばらくガーゼを詰めてたんですけど、そのせいで味覚がないのが本当にイヤでイヤで……。
    ――痛さよりも味覚が心配(笑)。
    内藤 ご飯が全然楽しめないなんて、生きてる楽しみがなくなっちゃうので本当に困りますよねぇ……。いままで格闘技で大怪我なくやってきたんですけど、味覚が……。
    ――まあでも鼻の骨折だけで済んでよかったというか。やっぱりデェダムロンは強かったですか?
    内藤 ええと……終わってみたらですけど、相手の動きが固かったんじゃないかなって思いますね。
    ――あの動きで!
    内藤 地元タイで初めての試合(MMA)ということで、動きは固かったと思います。
    ――なるほど。相手にとっては絶対に勝たないといけないシチュエーションではありますね。デェダムロンの打撃は相当強烈でしたけど、ある程度の被弾は想定していたんですか。
    内藤 ボクが勝つなら寝技しかないとは思ってて。勝てないと思ってましたけど……。
    ――はあ(笑)。
    内藤 寝技にいけたら、なんとかなるんじゃないかと思ってました。ブレイクされちゃうんじゃないかなって怖かったので動かそうと思ってたけど、なかなか難しかったですし、一本も取らせてくれそうになかったんですけど。相手は後ろから殴られたことがないんじゃないかって思いました。
    ――後ろをとられることに慣れてない感じがあった。
    内藤 そうですね。練習でも後ろからガンガン殴られてないんじゃないかなって。やっぱり英雄ですからね。
    ――その英雄を倒したんですから勲章ですね。
    内藤 いやあ、完全な総合の選手ではなかったんで。総合のチャンピオンに勝ったらアレですけど、そんなに凄くないですよ……。そのうちボクもあっさり負けると思うので……。
    ――何を言ってるんですか!(笑)。
    内藤 そうやってMMAのレベルは上がっていくので、それはいいことですよね。
    ――新チャンピオンになった実感はありますか?
    内藤 うーん………とくに何も変わらないです。「ある」と言ったほうがいいですかね……?
    ――なぜそこでウソを付くんですか(笑)。
    内藤 いや、そう言ったほうがみんな喜ぶなら……。
    ――実感はないんですよね?(笑)。
    内藤 ないです。
    ――フフフフフ。
    内藤 でも、よかったです。よかったと思います。ONEのチャンピオンの写真が並べてあって、ビビアーノ・フェルナンデスの横にボクの写真が並んでいて、「これは凄いな」って思いました。
    ――ベン・アスクレンや青木真也と並べられることで、上り詰めた感を味わったんですね。
    内藤 なんかありましたねぇ。写真からは実力はわからないですし……。この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ 
  • レスナー参戦スクープのドタバタ劇! 米国スターMMA記者残酷物語■MMA Unleashed

    2016-06-17 18:06  
    55pt
    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回は、ブロック・レスナーのUFCカムバックをスクープした記者がUFCから出入り禁止処分を食らった件について!
    米国時間6月4日(土)に開催されたUFC 199は好試合が続出、マイケル・ビスピン感動の戴冠劇で締めくくるという満足度の高い大会となった。加えて、ブロック・レスナーのUFC復帰、「コナー・マクレガー vs. ネイト・ディアス」のカード決定といった大きな発表事もあって、UFC 200記念大会を前に、UFCが一気に勢いづいたようにも感じられた。しかしこの大会の舞台裏では、米MMAメディア『MMA Fighting』のアリエル・ハレワニ(Ariel Helwani)記者がUFCから永久追放処分を受け退場させられるという出来事が起きていた。直接の原因は、UFCがPPV番組内でサプライズ発表を計画していたブロック・レスナー復帰の一報を、ハレワニが先んじて報道してしまったことにUFCが不快感を示したためだとされている。ハレワニはUFCのオフィシャル情報番組『UFC Tonight』のレポーター役や、UFC中継のプレファイトショー、ポストファイトショーのホストを務めるなど、売れっ子的な存在であったことから、この件は各種メディアで報じられることとなった。なお、UFCでは2日後にハレワニに対する処分を解いている。
    追放処分を受けたハレワニは、自らホストを務めるネット番組『The MMA Hour』(Episode 333)で2時間にわたって、泣きながらの1人語りで様々な事情をぶちまけた。そこで今回は、処分がすぐに解除されるとはつゆ知らず、ハレワニがこの1人語りでいったい何を語ったのかを、かいつまんで紹介してみたい。言うまでもないことだが、これは当事者の一方だけの証言であることは踏まえて読まれたい。
    *****
    ・・・まずは何が起きたのかをお話ししておきましょう。6月4日(土)の午後4時半頃、私は複数の情報源から、コナーとネイトの試合がUFC 202で正式決定したと聞きました。私は会場のメディアルームにいたのですが、そこからこのニュースを投稿しました。私はニュースの出し渋りはしないことにしています。ニュースを早く報じることこそ、私の仕事だからです。
    中には、あえてこのタイミングまでニュースを伏せておいて、UFCの発表を台無しにしてやろうとする意図があったのではないか、などと穿った見方をする人もいるようですが、けしてそうではありません。複数の情報源からの確認が取れたのが、その時点だったに過ぎません。
    コナーとネイトのニュースを投稿した後、私のところにUFCの広報の人がやってきて、これは困るなあ、ちゃんと確認したんですか、などと言ってきたのですが、私はちゃんと確認を取った上で報道していると答えました。
    次いで午後5時頃、レスナーの件でも、複数の情報源からの確認が取れましたので、ニュースを投稿しました。UFCがPPV中継の中で、レスナー復帰を電撃発表する予定になっていることは聞いていました。私はニュースの中で、そのことについては触れませんでした。読者にとって必要な情報だとは思わなかったからです。この続きと、保坂秀樹、橋本真也の不倫と死、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ
     
  • 破壊王・橋本真也の死――不倫とゼロワン崩壊■中村祥之インタビュー④

    2016-06-15 18:58  
    110pt
    大好評「ゼロワンを作った男」中村祥之インタビュー第4弾。今回はゼロワン崩壊――橋本真也と冬木弘道・元夫人の不倫劇、中村氏らゼロワン勢との決別、そして突然の死、その裏側で起きた混乱について。イラストレーター・アカツキ@buchosenさんによる昭和プロレスあるある4コマ漫画「味のプロレス」出張版付き!中村祥之インタビュー①負けたら即引退試合SP、過激な舞台裏http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar940189②橋本真也、新日本プロレス決別の理由http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar974841③ファイティングオペラ「ハッスル」とはなんだったのか?http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1034482――7月の「巌流島」にミャンマーラウェイ最強の男トゥントゥンミンが参戦しますが、これは中村さんのミャンマー人脈から実現したでそうね。
    中村 トゥントゥンミンはミャンマーでは国民的ヒーローで、日本でいえばアントニオ猪木みたいな存在なんですよ。強すぎちゃって向こうでは相手がいなくて、公式記録では1敗しかしてないし、それも判定での負け。田舎の野試合を含めると120戦して2敗。
     
    ――国民的ヒーローの出場交渉に中村さんが駆りだされたんですね。
    中村 日本に来ること自体が彼の選択肢の中にはなかったんです。ファイトマネーを積めば出てくるという人間じゃないし……なんか「巌流島」にうまく使われましたね。
    ――中村さんにとっては、あまりお金にならない仕事ということですか?
    中村 プラスどころか交渉に行くミャンマーまでの旅費すら自腹ですよ(笑)。
    ――えええええ!? さすが「巌流島」(笑)。
    中村 「こういうことなんだよなあ、巌流島に関わることは……」って冷静になれました(笑)。仕方ないので自分の仕事を無理くり作り出すしかなかったです。
    ――せめて旅費くらいは請求すればいいんじゃないですかね。
    中村 「お金がない!」って言い張ってますからね。
    ――お金がないなら中村さんに依頼すべきではないような……(笑)。
    中村 しかも、選手のギャラもミャンマー国内の金額より低いんですよ。
    ――「ミャンマーラウェイ最強の男」を呼ぶというのに!(笑)。
    中村 巌流島は「これしか出せない」というから、まいったなあと。ボクのミャンマーのパートナーが「ナカムラに恥をかかすわけにはいかない」ということで、その差額を出してくれることになったんですけど。
    ――ミャンマーで恥をさらす「巌流島」(笑)。
    中村 まあ、流れで関わってしまったので、仕方ないかなあと。疑うときりがないじゃないですか。
    ――谷川(貞治)さんや山口(日昇)さんがやってるイベントですもんね。
    中村 彼らはあくまでクリエーターですから、主催・運営に関してはズンドコに決まってるわけですよね。昔のPRIDEやK−1も「まあ、いいんじゃない」ってこんな感じで物事を進めていたわけですし。
    ――あのときはまだ金が唸っていたからなんとかなったんでしょうけど……ファイトマネーはちゃんと払ってほしいですね。
    中村 そこはオンキャッシュだって言ってます。初回取り引きですからね。「巌流島」があとから「振り込みで……」って言ってきたから、それは絶対にダメだと。
    ――あとから言ってきた!(笑)。
    中村 当日キャッシュで払ってくれないなら無理だと。ファイターからすればモチベーションが落ちますよ。しかも何千万というギャラならまだしも、こっちだって恥をしのんだ金額ですよ。その差額を埋めるという人を探してまで来日するんですから。
    ――後日払いだと「振り込んだんですけど、入金されてないですか?」とか言い出しかねないですよねぇ。その場でもらったほうが安全というか。
    中村 疑わしいかぎりです(笑)。正直いまの格闘技業界は信頼に値しない。大きいことをやるほうはとくにね。だって赤字になる確率が高いじゃないですか。博打ですよ、あれ。小さいところは赤字も黒字も小さいからなんとかなるんでしょうけど。いまの格闘技界で大きいことをやって回るわけがない。
    ――じゃあ試合が終わるまで気は抜けないわけですね。
    中村 大不安ですよ(笑)。
    ――会場は有明コロシアムですよね。大丈夫なのかな(笑)。
    中村 谷川さん、会場の2階3階は使わないでやりますって宣言してましたけどね。こないだのTDCホールだって4000人くらいの発表をしてましたけど、TDCってそこまで入らないですよ。なんでいまどき、そういう盛った発表をしてるんだろう?って(笑)。
    ――スポンサー向けなんじゃないですか?
    中村 いや、スポンサーの立場からすれば「この人たちはホラ吹きなんじゃないの?」って疑いますよ。だって入らない人数を発表してるんですから。
    ――あー、たしかに。
    中村 TDCは1800席しかないし、ステージをどかしてもMAXで2400席しか敷けない。それなのにそういう発表をしちゃう感覚が格闘技業界の人たちにはまだ残ってるんだなって。それだと、いまのスポンサーさんにはアプローチできないですよね。
    ――いまの時代は可視化されやすくなってますから、観客動員の発表の仕方が難しいですよね。
    中村 「満員」を発表したいならそれだけでいいし。後楽園ホールも盛りすぎてプロレス界が怒られたんですよ。消防法で規定されてる人数以上の発表はやめてください、と。
    ――だから近年の後楽園大会の観客動員は、以前より抑え気味になってるんですね。
    中村 立ち見も333人しか入れちゃいけないって書いてあるから、固定席プラス333人しか書いちゃいけないんですよ。
    ――昔のマット界はどれだけ盛るかが勝負みたいなところがありましたよね。いまは「超満員!」「完売!」アピールが激しい時代ではありますけど(笑)。
    中村 全日本と新日本が敵対していた時代は、その地区で人数をいくつ入れたとか勝負してたというか、まあネタですよね。会場の入り口でカウンターを持たされて800人しか入ってないけど、1200人だと上に報告したら、1400人で発表されて(笑)。
    ――ハハハハハハハハハハ! 上乗せの上乗せ(笑)。
    ◉マスコミから「橋本さんと冬木さんの奥さんが手を繋いでる姿を載せていいですか?」って連絡があったんです……
    ――今回はゼロワン解散についてお聞きしたいんですが、前々回の話で言えば、税金問題をきっかけに橋本さんと中村さんの関係が壊れていくんですね。
    中村 「こういうふうになったのは中村祥之のせいだ」と橋本さんの側近の方が囁いていたんでしょうね。
    ――橋本さんは当時、冬木(弘道)さんの奥さんだった中村薫さんとお付き合いをされていましたね。橋本さんには奥さんがいらしましたから不倫になりますけど。
    中村 冬木さんの奥さんと一番最初に会ったゼロワンの人間はボクなんですよ。病気で療養中の冬木さんと2人でゼロワンの事務所に来ていただいて「余命がわずかだから最後に橋本真也と戦いたい」と。スポーツ新聞の記者を通じてそんな話があったんです。ボクは「橋本さんにお伝えします」と言いました。
    作/アカツキ――橋本さんは冬木さんと試合をする約束をされますが、冬木さんはお亡くなりになり、橋本さんは川崎球場で金村(キンタロー)さんと電流爆破有刺鉄線デスマッチを行います。試合開始直後、橋本さんは冬木さんの奥さんから冬木さんのお骨を受け取り、そのままロープに飛び込んで爆破する(https://www.youtube.com/watch?v=BzSl9RXwqvI )……というシーンも見せて。中村さんは、おふたりが男女の仲ではあることはご存知だったんですか?
    中村 ご存知ではないですよね。ご存知ではないけど、橋本さんはわかりやすい方なので。たとえば新しい趣味ができると、行動がハチャメチャになってくるんです。
    ――生活スタイルが変わってしまうんですね。
    中村 変わる変わる。巡業のときに岡山で試合をして、翌日は九州で試合なのに、最終の新幹線の名古屋に向かって、そこでレンタカーを借りて東京に帰るんです。で、九州には翌日飛行機でやってきて、大会開始ギリギリに会場に到着する。
    ――そこまでして東京に戻りたかった、と。
    中村 関西エリアの試合のときは、橋本さんの試合がメインイベントなのに新幹線で東京に帰りたいから、試合の順番を変える。橋本さんが第2試合に出てきちゃったり(笑)。
    ――ちょっとそれは興行が締まらないですねぇ。
    中村 「橋本さん、それだけはやめてください」と押し問答になるわけですよ。選手たちは「橋本さんの言うことだから……」って自分たちが頑張ろうとするんですけど。
    ――そこに女性の影は感じていたんですか?
    中村 東京に帰りたい何かがあったんでしょうし、みんな大人だからわかってないふりはしてましたけど。たとえば橋本さんが東京にいるとき運転手はボクや沖田がやっていたけど、いつのまにかアパッチの黒田(哲広)くんがやるようになったり。
    ――黒田選手は冬木さんが作ったプロレス団体WEWに所属してましたし、奥さんとは近い存在でしたね。
    中村 わかるでしょ。簡単ですよ。こっちも大人だから言わないですけど。
    ――冬木さんの奥さんは中村さんから見てどんな方なんですか?
    中村 数回しかお会いしてないですけど、ボクの感性だと近寄りがたい。魔性っぽかった。冷静に見たらビジュアルもいいし、家庭的だし、橋本さんのお熱になるのはよくわかる。マスコミにも好きになる方はいたんですよ。
    ――マスコミで?
    中村 何人も冬木さんの奥さんに熱を上げちゃって。
    ――そ、そうなんですか。
    中村 3人くらいが冬木さんの奥さんのことで揉めてるんです。最終的には橋本さんがそうなっちゃったから、その3人からすれば橋本さんは敵になっちゃって。
    ――修羅場になってたんですねぇ。
    中村 あのときの橋本さんは団体経営で追い詰められていたけど、冬木さんの奥さんはきっと優しくしてくれたんでしょうね。ボクたちは仕事だから厳しいことを言うんですよね。でも、向こうでは「それは橋本さんは悪くない」ってかばってくれる。
    ――だから巡業中でも一緒にいたかったんですね……。税金問題以降、中村さんの社内的な立場はどうなっていったんですか?
    中村 周囲の方が橋本さんにいろいろと吹き込んでいたんでしょうね。ボクは役員でもなんでもなく、有限会社ゼロワンのイチ社員であって。とりあえず別の社員を経理として雇ったんですよ。ちゃんと仕事ができる方だったんですけど、ボクと橋本さんの意見が合わなくなったときにやめちゃって。
    ――何があったんですか?
    中村 橋本さんが有限会社ゼロワンを閉じて、新しい会社を作ると。そこに経理の子も一緒に移るという話だったんです。有限会社ゼロワンはもう立ちゆかくなってたんですよね。見る人が見たら「これはもう無理だ」という経営状態で。だったら「倒産させて新しい会社を作ろう」と。
    ――新会社でゼロワンをやっていこう、と。
    中村 うーん、それがゼロワンだったのか、新団体なのかはわからない。アパッチ軍とゼロワンから移ってくる選手による団体ですよね。結局、冬木さんの奥さんも苦しかったと思うんですよ。アパッチはそこまで大きな団体ではありませんでしたし、まだゼロワンが羨ましかったんじゃないかな。それで橋本真也という存在をアパッチに移しての新団体設立構想ですよね。
    ――そういった流れの中で、中村さんと薫さんが話をする機会があったんですか?
    中村 絶対にボクとは会わないのはわかっていましたよ。寝首をかいたようなもんでしょ。 
    ――橋本さんはゼロワンの選手たちに新団体の話はしてるんですよね。
    中村 したした。ボク抜きで。
    ――あ、中村さん抜き。
    中村 全選手を集めて「俺は肩のケガでしばらく休むが、俺についてくれば、新日本にも上がれるぞ」と。橋本さんは蝶野(正洋、当時・新日本プロレス)さんと仲が良かったから。
    ――そういえば、橋本さんが突然新日本の両国に乱入したことありましたね。あの登場は新団体設立の伏線だったんですね。
    中村 橋本真也は新日本育ちですから、新日本に戻ることは違和感なかった。大谷(晋二郎)さんも過去に所属していたから「なるほどな」とは思ったはずですよ。だけど、選手は誰一人、橋本さんについていこうとはしなかった。ボクはひとりだけ取り残されると思っていたんですよ。選手はみんな橋本さんのところに行くと思ってましたから。
    ――どうして選手たちは橋本さんの新団体に行かなかったんですかね。
    中村 それはわからない。
    ――中村さんから選手たちに今後について何か話はされていたんですか?
    中村 してない。あの時点でボクは新しい団体をやるとは言ってなかったし、自分の身をどうするかで精一杯。新日本にはもう戻れないし、武藤さんに頭を下げて全日本に入るか、ハッスルで面倒を見てもらうくらいしかないですよね(笑)。
    ――では、選手が自分たちで下した決断なんですね。
    中村 各々の判断だったと思います。あとはやっぱりケガで身体が動かない橋本さんにこれ以上、負担をかけちゃいけないと思っただろうし。みんな橋本さんについて行きたかったとと思うんですよ。だけど、最後の数ヵ月の行動を知ってるわけじゃないですか。そこには一抹の不安はある。
    ――何かあったら投げ出しかねない状況ではありますね。
    中村 だからってボクのほうを見てたって「こいつはいい加減、金を使い果たしてるしな」って思っただろうし(笑)。右も地獄、左も地獄……。パッと、くじ引きを引いたら、こっちだったということじゃないですか。
    ――橋本さんは選手が誰も来なかったことにどう思ったんですかね。
    中村 ボクが裏で糸を引いてると思ったはずなんですよ。
    ――ああ、きっとそう考えるでしょうねぇ。
    中村 選手が誰も来なかったことに最初は焦ったと思うんですけど、あとから考えたら楽になったんじゃないかなあ。橋本さんにはスポンサーやタニマチもおられたと思うんですけど、橋本真也を使って動ける人間はいなかったし。 
    ――新団体と言っても現実的に動きづらかったという。中村さんは、残った選手たちとZERO1MAXを旗揚げすることになるんですね。
    中村 大谷さんから「選手たちは一丸となってやっていきます」と言われたんですけど、ボクは全員残るとは思ったなかったから、そこまでの準備はしていなかったんですけど。
    ――そうして橋本さんはゼロワン解散を記者会見で発表するわけですね。
    中村 その会見にはボクと大谷さんも出たのかな。その日、たまたま後楽園ホールで興行があって、そこで大谷さんが「俺は橋本さんに捨てられんたんじゃない。旅立ったんだ!」と言ってね。そこから紆余曲折を経て、翌年の1月にZERO1MAXを旗揚げして。
    ――中村さんたちが橋本さんを追放したという見方もありましたよね。
    中村 追放されたのはどちらかというとボクですよね。クーデターでもなんでもなく、橋本さんの呼びかけで選手たちが集められて、新団体の話を聞いてるわけですし。
    ――解散に関して橋本さんとの話し合いの席はなかったんですか?
    中村 解散発表会見の10日前くらいかな。橋本さんが社員・選手を全員集めた会議をやる、と。ボクはその場に橋本さんが弁護士を連れてくるんじゃないかなって思ったんです。橋本さんにはその知恵はないけど、周囲の人間はそういうやり方をしてくるだろうな、と。それでこっちも弁護士を用意した。それは選手を守るためでもありますよね。橋本さんが雇用主で、選手たちは労働者側。雇用主側に弁護士がつくなら、労働者側にも弁護士をつけなきゃと。ギャラの未払いもあったから、そこは選手たちを守らないといけないと思いましたし。
    ――中村さんが弁護士を連れてきたことに橋本さんはどんな反応だったんですか?
    中村 橋本さんはこっちが弁護士を用意してきた時点で「やられた」と思ったんでしょうね。今後の交渉事は弁護士を通じてやることになった。そちらが弁護士を通すのであれば、こちらの弁護士を通してくださいと。
    ――その場で橋本さんは何か発言されてたんですか?
    中村 しない。喋ろうとすると弁護士に制されていた。「そういうことを言うからダメなんだ」って。
    ――よけいなことを言いかねない(笑)。
    中村 橋本さんはイライラしてましたしね。周囲に炊きつけられていたわけじゃないですか。「こうなった原因は中村にある」と。
    ――選手に操ってるに違いない、と。
    中村 ボクは何一つやってないんですけどね。この続きと、保坂秀樹、クリス・ベンワー、BABYMETA×NXT、リコシェ vs. オスプレイ論争などの記事が読める「13万字・詰め合わせセット」はコチラ