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2012年を振り返る——引退と“外資”と歴史のリセット&リスタート ■橋本宗洋の格闘技酔拳批評
2012-12-31 11:54105pt今回のコラムは2012年最後の後進ということで、この1年の印象的な出来事を振り返ってみたい。
今年、取材していて何よりも忘れられないのは、石田くんの泣き顔だ。活動休止を発表した石田光洋に、ツイッターやブログでのファンとの交流について聞いたら、もう文字どおりの号泣だった。ファンから温かい言葉をかけてもらったことが、本当に嬉しかったのだという。
石田くんをはじめ、今年はリングを去った選手について書いたりしゃべることが多かった気がする。感動的な引退興行を行なった三崎和雄。のちに復帰を決意するが、一度はMMA引退を表明した郷野聡寛。エメリヤーエンコ・ヒョードルも、6月のロシアでの試合が最後の闘いと言われている。
さらにシュートボクシングのチャンピオンである梅野孝明、女子格闘技のトップファイター・WINDY智美。12月のJEWELSでは大室奈緒子、富田里奈も引退している。引退の理由はさまざまだ -
危うし!日本人ファイター ガイジン軍団が相次ぐ殺りく予告! ■北米通信『MMAUNLEASHED』
2012-12-28 10:55105pt
12月29日(現地時間)UFC155での「アラン・ベルチャー vs. 岡見勇信」、大晦日さいたまでの「アントニオ・マッキー vs. 青木真也」、そして来年1月26日UFC on FOX 6 大会での「クリス・レーベン vs. 日沖発」と、年末年始にかけて、日本の実力派トップ3がそれぞれ、負けられない試合に臨む。そんな日本のエースと戦うことになるガイジンファイターたちは、海外MMAメディアで試合についてどんな発言をしているだろうか。今週はそんな角度で情報を収集してみた。これで予備知識も頭に入れて、観戦をいっそう楽しんでいただければ幸いだ。
アラン・ベルチャー編
Q オカミ戦に向けての練習は順調ですか。
仮想オカミになるような、身長の高いサウスポーのレスラーを見つけるのが難しかったね。でも今回は秘密兵器を見つけたよ。オカミと同じボディロックがうまいレスラーだ。自分も最初はテイクダウンを取 -
“格闘技”を生きた男。三崎和雄、そのとてつもない引退興行 ■橋本宗洋の格闘技酔拳批評
2012-12-24 20:17105pt12月22日、後楽園ホールでのDEEP特別興行で行なわれた三崎和雄“引退試合”とセレモニーは、とてつもないとしか言いようがなかった。リングに込められた感情、そこで行なわれることが観客に想起させるもの、その量がとてつもなかったのだ。佐藤大輔制作、立木文彦ナレーションによる“PRIDE仕様”の煽りV。最後の相手として登場したのは盟友・郷野聡寛だった。入場曲は、いまは使っていないDJ OZMAだ。言い換えるなら、PRIDE時代の入場曲。つまりこれは“あのときできなかったPRIDEウェルター級GP決勝戦の同門対決”だった。三崎vs郷野は、キックボクシングの公開スパーリングという形で行なわれた。2R開始時、三崎がレガースを外す。郷野も応じる。そこからは公式試合さながらの攻防だ。いや、二人にとってはスパーリングと公式試合を分けて考える必要などないということか。三崎和雄と郷野聡寛がリングにいて、グローブ -
やれんのか!夕焼け番長フィル・バローニ苦闘中!■北米通信『MMAUNLEASHED』
2012-12-22 10:08105pt『GSI presents DREAM.18 & GLORY4~大晦日 SPECIAL 2012』での桜井“マッハ”速人戦で、2006年以来久しぶりの日本での試合が決定している「ニューヨーク・バッドアス」フィル・バローニが、米MMAサイト『BloodyElbow』に、2度にわたりゲストライターとして、自らの心境と近況を書き尽くしている。今回はその内容を再構成して紹介してみたい。本当に試合ができるのか、不安も感じさせるが、きっと元気な顔で出てきてくれるだろう!
【大晦日に向けた練習について】
この2、3週間ばかり、AKA (American Kickboxing Academy) でみっちり準備をしてきた。前回OneFCでの試合では、ここ数年来で最高の練習をして、準備万端で自信を持って試合に臨むことができ、いい勝ち方ができた。前回の試合以来、大きな休みは取っていないし、リズムを崩さないで過ご -
理想の彼氏のつくりかた■二階堂綾乃のお絵描きプロレス探訪
2012-12-20 09:19105ptプロレス、格闘技好きの女性なら一度は筋肉隆々の、できれば100キロオーバーの彼氏が欲しいと思ったことがあると思います。しかしアスリート以外で身近な一般男性にそんな肉体の方はめったにいません。もしいたとしたら堅気じゃない可能性があるので近づかない方がいいでしょう。そして100キロオーバーの筋肉マンどころか、好きな男性がプロレス格闘技に興味のない場合もあります。相手のことが好きなら趣味が合わなくてもいいと言う方もいますが、同じ趣味の方が楽しいですよね。そこでクリスマスに向けて恋活が活発になるこの時期、できたばかりの彼氏を短期間であなた好みのプロ格好き筋肉マンにする方法を考えてみました。
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【全編公開】試合直前の格闘家■大沢ケンジの「オーケンの日本格闘技化計画」
2012-12-20 09:11いまこのコラムを書いているのはクリスマスイブの『VTJ』でのリオン武戦まで1週間をきった18日の深夜。
最近はずっと試合のことしか考えてないので、コラムに何を書けば良いのかまとまらないが、なかなかこんな時期に自分の考えを長い文章で書く機会もないので、試合前の選手、1年5ヵ月のブランクのある選手がどんなことを考えどんな感じなのか心のまま書いていくので、話がまとまっていなくても試合直前ということで勘弁していただきたい。
現在の体重は17日の朝で 66.3キロ。試合が61.7キロ契約なのであと4.6キロ。これはここ何戦のなかでも一番順調な体重だ。それは通常体重が最近は低くなっているからで、ちょっと前まで通常体重が69~70キロぐらいあったのだが、最近は年齢のせいか腹一杯まで食べなくなったので66~67キロぐらいまで落ちている。
なので今朝の段階では、それほど減量らしい減量はしていないが、夜から量 -
【Dropkick Dynamite!】付録DVD『JEWELS 15th RING』見所解説!!
2012-12-19 08:14この付録DVDに収録されている『JEWELS 15th RING』(2011年7月9日、新宿FACE)は、当時CS放送サムライで中継されたのだが、それは短時間にタイジェストされたものだった。全試合ノーカットでの公開はこれが初めて。貴重な映像と言っていいだろう。
しかもこの大会、『JEWELS』にとって非常に意味のあるものだった。一つの集大成であり、また分岐点だった。
この年、『JEWELS』には活動を休止したもう一つの女子団体『ヴァルキリー』が合流。対抗戦が行なわれるとともに、選手層がグッと厚くなった。そんな中、メインイベントで対抗戦として行なわれたのが、辻結花vs石岡沙織の一戦だった。
言うまでもなく、辻は女子総合格闘技のレジェンドである。強力なタックルを武器に常にトップ戦線で闘ってきた。一方の石岡は、新世代の中心選手の一人。『JEWELS』の旗揚げ戦では長野美香とのメインイベン -
川尻達也vs小見川道大の生々しさ■ジャン斉藤の「Mahjong Martial Arts」
2012-12-17 14:37週に一度、ニコ生でマット界の出来事と麻雀戦術を語る配信をやってます。今年は12月17日の時点で東風・東南合わせて973回打ちました。ざっと計算するとゲーム代だけで60万近く払ってる上客ですが、ふつうに社会不適合者ですよね。年間2000打数打ってた19歳の頃はホームレスでした。いま振り返ると本当に馬鹿ですね。10年経ったらいまの自分にも同じことを言っていそうですが。。。
とはいっても配信の中心はプロレス格闘技の話題が9割です。11月中旬くらいの放送回でリスナーからこんな質問がきた。
「大晦日に川尻達也vs小見川道大はありえますか?」
正確には忘れてしまいましたが「ありえないことはないけど、主催者はやりづらいんじゃないですかねー」という感じで答えた気がする。だから今回の発表はちょっと驚きました。両選手とも同じフェザー級だし、初対決の話題性もあるからやってもおかしくはない。
でも、DREAMにと -
愛川ゆず季表紙♡女子ファイタームック『Dropkick Dynamite!』
2012-12-17 13:03表紙は2年連続女子プロレス大賞受賞のゆずポン!
女子プロレス・格闘技ムック『Dropkick Dynamite!』
スペシャルDVD付録付き1680円(税込)で12月18日(火)発売!!
☆スペシャル付録はオリジナル編集DVD!!
女子総合格闘技ベスト興行の呼び声が高い2011年7月9日『JEWELS 15th RING』!
石岡沙織vs辻結花/ハム・ソヒvs V.V.Mei/藤井惠vs長野美香/赤野仁美vsロクサン・モダフェリ
HIROKOvsエスイ/林美久vs anna/セリーナvs高林恭子/石川菊代vsSachi/千佳子WSRvs中森華子
トモコSPvs茶谷薫/MIYOKOvs奥村ユカ
☆祝♡2年連続女子プロレス大賞受賞!!
愛川ゆず季 スペシャルグラビア
☆ラウンドガール密着から沖縄追跡まで!
中井りん2013
☆JEWELSファイターのエビぞりジャンプを激写!!
杉山しずか -
ヒリヒリ感とお祭り感。“愛と幻想の大晦日”を考える ■橋本宗洋の格闘技酔拳批評
2012-12-17 12:39105ptこのところ記者会見に行くことが増えている。その一方、別件が重なって行けなかった会見も。要は試合がどんどん発表されてるということだ。12.24VTJ、12.31DREAM&GLORY。大晦日にはIGF両国もある。
それぞれ、力の入ったカードを用意してきた。VTJでは佐藤ルミナvs所英男の大物対決が実現、藤井惠という女子格闘技のレジェンドも出場する。修斗の主力選手と北米ファイターがケージで闘うマッチメイクはテーマ性が強い。
DREAMは国際戦が多いが、やはり注目は川尻達也vs小見川道大。日本を盛り上げるために闘ってきた川尻と“UFC帰り”の小見川の激突は、背景に生き方の違いがあるからヒリヒリする。
ビビアーノ・フェルナンデスvs前田吉朗も、いまの日本格闘技界が提供できる最高のカードの一つだろう。このところのDEEPでの試合ぶりを見ると、前田の成長と充実ぶりがよくわかる。その前田がビビアーノとや
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