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記事 14件
  • 「ごめんね」

    2018-10-31 07:00  
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     月曜の朝だった。40年振りの熊本という人生の節目のような旅を終え、気持ちを新たに人生を始めようとした矢先のことだ。 

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  • 「続・ずっと熊本を遠ざけてきた」

    2018-10-29 07:00  
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     ずっと遠ざけてきた熊本を40年振りに訪れたのにはいくつかの理由がある。 

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  • 「白富士」

    2018-10-26 07:00  
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     今年もまた富士山が雪化粧を纏った。9月26日の初冠雪から1ヶ月。数多くの絵画に描かれて来たいわゆる富士山らしい富士山の貌だ。12月でも時に汗ばむような陽射しが季節を錯覚させるこの海辺においては秋冬であることを思い出させてくれる南十字星のような存在でもある。
     

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  • 「想像キッチン」

    2018-10-24 07:00  
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     ここにはないものをイメージする。イマジネーション。想像力こそが人間にのみ与えられた素晴らしい能力であることを子供の成長を見ていると改めて思い出す。 

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  • 「ずっと熊本を遠ざけてきた」

    2018-10-22 07:00  
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     ずっと熊本を遠ざけてきた。父の生まれ故郷であるにもかかわらず訪れたのは48年で三回だけだ。 

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  • 「選択の自由」

    2018-10-19 07:00  
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     僕らには「選択の自由」がある。聖書にも神が僕らを作ったときに授けた特権だと書かれている。日本国憲法にも基本的人権のひとつとして明記されている(平成30年現在)。それは僕らが生まれながらにして持っている国家に制約も強制もされず、自由に物事を考え、自由に行動できる権利だ。 

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  • 「ぎーこぎーこ」

    2018-10-17 07:00  
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     この辺りは西海岸通りと名付けられているだけあって、夕方になると秋冬でも汗ばむような強い西日が射し込んでアスファルトにここで生きる者たちの影を色濃く描き出す。僕らは光源に引き寄せられるように海の向こうにある波止場へと向かっていく。娘が乗った三輪車を押してゆっくりと歩いていく。
     

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  • 「姿なき歌声」

    2018-10-15 07:00  
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    「なんのうた?」と保育園を出たところで娘が僕を見上げた。夕暮れの秋風が路上の落ち葉を舞い上げる。夏に木陰を作ってくれていた園庭のクスノキ。と言っても紅葉ではなく、先週の台風で塩害に遭ったものだ。 

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  • 「ママがいい」

    2018-10-12 07:00  
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     ピッチャーが投げる気満々でマウンドに上がった途端スタンドの観客から「お前じゃない、引っ込め」とブーイングを浴びせられたらどんな気持ちだろう。今の僕にはその気持ちが痛いほど分かる。
     

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  • 「愛し愛されて生きるのさ」

    2018-10-10 07:00  
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     愛するもののそばで寄り添うように生きることができたら人はそれだけで幸せなのだろうか。愛した分だけ相手にも愛されたい。そう思うのもまた人間ではないだろうか。けれども見返りを求めるのは本当の愛と言えるのだろうか。僕は――僕は見返りが欲しいと思ったどころか、見返りがあるなんて考えたこともなかった。少なくとも目の前の海と空、そして太陽に対しては。 

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