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「星に願いを」
2025-01-03 07:00会員無料2025年1月1日午前零時。お囃子が聞こえてくる。暗闇の中に灯りが見える。長い石段の行列がゆっくりと動き始める。ゆるやかな小径を上って行列の一番後ろにつく。さっきまで紅白歌合戦を観ていた部屋着にダウンジャケットを羽織っただけだったが思いのほかあたたかい夜だった。
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「一年の終わりと一年の始まりに」
2025-01-01 07:00会員無料2024年12月31日の朝、墓参りをした。年の初めに他界した義母に手を合わせた。年末年始に頂く義母の手料理が楽しみだった。食べることを大切にしている人だった。お酒が大好きな人だった。家族でごはんを食べることの幸せを教えてくれた人だった。日が経つにつれて募る淋しさがあることを教えてくれた人だった。
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