-
「生きるということ」
2018-12-31 07:00110pt「てぶくろ」と朝の出掛けに娘が言った。雨でもないのに長靴を履いている。どうやら外は雪だと思っているらしい。妻に聞くと天気予報で北海道の雪景色の映像を見たせいじゃないかという。玄関を開けると雪こそ降ってはいないけれど、確かに手がかじかむような寒さだった。 -
「2100年のやくそく」
2018-12-28 07:00110pt浜辺に続く小径を歩く。僕の左手の中に娘の小さな手の温もりがある。気がつくと意識が現実感の伴わない次元を漂っていた。ごはんを食べさせたり、おむつを換えたりと我を忘れて目の前のことに追われているときはどこかに行っている疑問についてぼんやりと考えていた。この小さな命はどこからやって来たのだろう。何の為にやって来たのだろう。言葉を理解し始めた娘に聞いてみたくなる衝動をぐっと堪える。
-
「心残り」
2018-12-26 07:00110pt -
「サンタクロースっていうのはね、」
2018-12-24 07:00110pt -
「ルーツⅣ」
2018-12-21 07:00110pt八丈島の周辺海域でザトウクジラが大規模な繁殖活動をしていることが確認されたという記事を目にしたのは先日のことだ。日本では主に冬期、沖縄や小笠原海域でしか見ることのできなかったザトウクジラがなぜ八丈島へ現れたのか。それは恒常的なものなのか。八丈町は東京海洋大の鯨類学研究室とともに調査を行っているという。調査費用を賄う為に始めたクラウドファンディングも併せて紹介されていた。目標金額は150万円。真っ先に八丈島で生まれ育ったシンガーソングライターである彼女のことを思い出した。ザトウクジラは鯨類の中で唯一の「歌うクジラ」だからだ。 -
「ずっと笑っていた」
2018-12-19 07:00110pt -
「君たちはどう生きるか、そして、ぼくはどう死ぬのか」
2018-12-17 07:00110pt10代の頃から「どう生きるか」を命題に走り続けて来た。時に足を止めて空を見上げ、時に足を引き摺って歩き、抜かれたり抜いたり、そのたびに自分に絶望したり、自らを鼓舞したりしながら、「自分の人生のある場所」を探し求めて走り続けて来た。たぶん、多くの人がそうであるように。 -
「ルーツⅢ」
2018-12-14 07:00110pt眠れないのだろうか。無理もない。人生で一度しかない故郷での初のワンマンライブは明日なのだ。この島で生まれ育った宿命と向き合い、この島を出た証を音楽で刻みつける瞬間なのだ。家の一番奥にある彼女の部屋からは午前2時を過ぎても物音が途絶えることはなかった。
-
「ちいさな詩人」
2018-12-12 07:00110pt -
「笑えないフィクション」
2018-12-10 07:00110pt
1 / 2