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「すべては今このときの為に」
2020-04-29 07:00110pt1週末、里山の麓にある菜園にぼくらはいた。地元の若い農家さんにお願いしてあるピミエント・パドロンの苗を五月初旬には定植しなければならないのに肝心の土が天地返ししたまま放ったらかしになっていた。週末に大挙して押し寄せていた観光客に不安を感じて、ここ半月ほどは有用でも外出するのを躊躇っていた。
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「FREEDOM」
2020-04-27 07:00110pt人は何を求めて海を訪れるのだろう。潮風。波。砂浜。太陽。解放感。ロマン。想い出。出会い。あなたはどうだろう。改めて言葉にするのは照れ臭いし自分でも青臭いと思うけれど、ぼく自身が海に求めているものは「自由」だ。
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「ぼくらの日常という名の非日常」
2020-04-24 07:00110pt -
「何かを描こうとしないこと」
2020-04-22 07:00110pt娘と一緒に絵を描いている。クレヨンを手にした瞬間に気がつけば「何を描こうかな」と独り言ちている。その橫で白い紙の上でクレヨンを走らせている娘に気がつけば「何を描いているの?」と訊いてしまっている。
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「子供の心を守ることは、自分の心を守ること」
2020-04-20 07:00110ptテレビのニュースを見なくなって三週間になる。メディアで働く者の端くれとしていかがなものかと思うけれど、何度か行われた為政者の会見も見ていない。最新情報は朝晩一度ずつぐらいの頻度で二、三行ほどのネットニュースをチェックするだけだ。しかも積極的に見ているのは地元の自治体に関するものに過ぎない。
きっかけは子供だった。一日に幾度となく繰り返される「コロナ」という言葉を耳に入れたくなかった。
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「なくなったものは自分にとって本当に必要なものだったのだろうか」
2020-04-17 07:00110pt1外出を自制するようになって三週間が経った。ぼくがこうして在宅で活動を続けられるのも、不安な状況でも通勤し続けなければならない仕事に従事されている方々の支えがあってこそだ。もちろん家にこもっていたくても様々な事情で外出を余儀なくされている方々もいる。今から書くのは、それらが分かっている上での、あくまでぼく個人の話に過ぎない。
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「こんな雨の日ぐらい、泣き言言っても許されるよね」
2020-04-15 07:00110pt行動が変容している。価値観も変容している。昨日まで裏だったものが表になり、昨日まで表だったものが裏になっている。今はまだうまく言葉にできないけれど、目の前で繰り広げられているそういうものに対して日々高まっていく焦燥感を拭うことができない。
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「元気ですか? わたしは元気です。また会える日まで元気でいようね」
2020-04-13 07:00110pt二〇二〇年三月三〇日の夜、娘が発熱した。翌日に控えていた二歳児クラスの最後の日に登園できなかった。三歳児クラスの最初の日から登園できていない。幸いすぐに解熱して、鼻水や下痢などの症状も治まったけれど、そのまま自主的に登園を自粛することにした。万一のことも考え、家族であるぼくらもその日以来外出を控え、誰とも接触しない日々を過ごしている。その時点ではまだ東京での打ち合わせの予定や招待されていた観劇の予定などもあったけれど、事情を話してすべてキャンセルかオンラインに切り替えて貰った。詰まるところ、ワクチンも抗体もない中で感染を終息させるには人類がすべての移動を止め、誰とも接触しないこと以外にないのだろう。言うまでもなく世界中の誰もが分かっていることだ。あとはやるか、やらないか。それだけなのだ。ダイエットなどと同じで言い訳や甘えや例外を認めているうちは永遠に終息しない。医療従事者の方の「私たちだ -
「たとえどんなときでも土を耕し、種を蒔き続けること」
2020-04-10 07:00110pt娘と一緒に自家菜園に行った。海沿いの自宅から五分。大きなトンネルを二つ抜けたところにある里山の麓だ。鳥の囀りだけがやけに大きく響き渡っていた。何枚かの畑に黙々と汗を流す人の姿が見えた。赤いバケツを手にした娘は黄色い長靴でスキップしていた。ぼくらの畑ではたわわに実ったスナップエンドウの房たちが収穫されるのを待っていた。誰もがマスクをしている以外はいつもと変わらない里山の風景だ。夜には緊急事態宣言が発令されると言われていた朝のことだ。
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「動かないこと。振り回されないこと。振り回さないこと。覚悟すること。」
2020-04-08 07:00110pt
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