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記事 13件
  • 「のしもち」

    2015-12-30 07:00  
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     正月などのハレの日に縁起物として餅をついて食べる習慣は遙か平安時代以前にまで遡るのだそうだ。盆と正月など昔ながらの行事を大切にされている農家さんの中には、秋に収穫した米でついた自家製の「のしもち」をお歳暮にされる方も少なくない。
     

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  • 「Silent Night」

    2015-12-28 07:00  
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      太陽が真上に昇る頃には温度計が20℃近くにまで上がっていた。汗ばむような陽射しが降り注ぐ浜には、半袖にビーサンで犬を散歩させている人もいた。
     

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  • 「IN MY LIFE」

    2015-12-25 07:00  
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      僕の人生はここにある。明鏡止水、一点の曇りもなくそう叫べるだろうか。そんなことを改めて考えさせられたのは今月初旬、久し振りに足を運んだ東京は渋谷のライヴハウスだった。
     

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  • 「冬の海水浴場」

    2015-12-23 07:00  
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      午前11時過ぎ。太陽が顔を出したのを確認して、冬ざれの西海岸通りを歩いた。麗らかな冬日和だった。毛布のようなダウンコートを着込んでいたせいか頬を叩く風の冷たささえ気持ち良く感じられた。暖冬とはいえ冷たい海風の中を歩こうという物好きも少ないのかもしれない。時折り犬を散歩させている地元の人と擦れ違うくらいだった。もっとも師走の平日という誰もが忙しく働いている時間だというのが人気の無い一番の理由なのだろうけど。
     そんな散歩の果てに辿り着いた長者ヶ埼で改めてまじまじと目にしたのが
     

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  • 「Good morning」

    2015-12-21 07:00  
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     夜明けとともに目を覚ます。ストーブに火を入れ、白湯を一杯飲む。30分ほど朝湯に浸かる。じんわり汗を掻いた身体で全身をくまなくストレッチする。自家製ヨーグルトとバナナを食べる。また白湯を飲んで、仕事を始める。部屋全体がじんわりと暖まった頃には空も青くなり始めている。冬の海が広がっている。暖かな陽射しで富士山の白銀が輝いている。 
     12月に入ってから、そんな絵に描いたような気持ちの良い朝が続いている。理由はただひとつ。酒をまったく飲まなくなったおかげだ。
     

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  • 「あの日のこの海を僕は知らない」

    2015-12-18 07:00  
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     冬の浜には緩い南風が吹いていた。足下の砂が運ばれてアーティスティックな模様を描く。暖冬だというけれど、やはり12月だ。海の冷たさが砂を伝って靴底まで届いてくる。冬の澄んだ空気が江ノ島からぐるりと弧を描いて広がる伊豆半島の全貌をくっきりと映し出している。間に聳える冠雪した富士山も含めて、この海辺で望む冬景色だ。
     

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  • 「街灯の下、モラトリアム」

    2015-12-16 07:00  
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     夕暮れ時の一日が終わってゆく雰囲気が好きだ。午後4時過ぎには日が傾き始める師走には灰色の空と肌寒い空気が今日はもう仕事を切り上げてもいいよと言ってくれているような気にさえなる。海沿いの路地裏を歩けば、古い電柱の街灯がぽつんと頼りなげに明滅している。誰もいない浜に打ち寄せる波が夜の闇を連れて来る。今日も思った以上にたいしたことはできなかったな。何かが劇的に変わるなんてことはないんだよなという、胸に去来する悄然が案外嫌いじゃない。
     

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  • 「一家団欒」

    2015-12-14 07:00  
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     当たり前と言えば当たり前だけれど、結婚してから家族で食事をする機会が増えた。近くに住む義理の両親とも年に数回、季節のご馳走を肴に酒を酌み交わす。場所は僕の家だったり、義理の両親の家だったり、どちらかの行きつけの店だったり。
     

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  • 「左右のバランス」

    2015-12-11 07:00  
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     気がついたら左ばかりで息をしていた。僕はどうやら、右が苦手みたいだ。断っておくけれど、思想の話ではない。何だったら僕は右でも左でもない、アナーキストだ。これはあくまで、冬のプールでの話だ。
     

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  • 「お客様は神様なんかじゃない」

    2015-12-09 07:00  
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     小規模農家の多いこの町には、庭先で野菜を無人販売している農家さんがコンビニの数よりも多い。大体なんでも100円だ。ニュースなどで「今年はきゅうりが不作で値段が高い」と言われていてもいつもの量で100円だし、逆に「今年は白菜が豊作で値崩れを起こしている」と言われていても、
     

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