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「月の力」
2015-11-30 07:00110pt -
「湘南と自転車」
2015-11-27 07:00110pt8自転車を買ったのは5年前の夏。この海辺の町で暮らすようになってすぐのことだった。最寄り駅(と言ってもバスで30分以上掛かる)の逗子にある老舗の自転車屋さんで選んだビーチクルーザーという都会ではほとんど馴染みのないタイプだ。街乗りはもちろんのこと、砂浜も走れるタイヤの太い自転車である。
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「BEACH BENCH」
2015-11-25 07:00110pt3浜辺にぽつんと佇む彼に出逢ったのは、11月も半ばを過ぎたある午後のことだった。砂の上を漫然と歩いていたにもかかわらず、見過ごすことがなかったのは、決して動くことはないのに生き物のような体温を発していたからだと思う。その体温のようなものも彼を生んだ作者の意図であり、意志であり、メッセージだったのかもしれない。近づいてみると、
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「ささやかなこの人生」
2015-11-23 07:00110pt -
「3年目のトマト」
2015-11-20 07:00110pt11立冬も過ぎたのにあたたかい日が続いている。なんだか怖いくらいに。うちの菜園ではハウスでもないのにミニトマトが今もなお実り続けている。でもその原因が気温だけではないことを最近取材させて頂いた農家さんの話で知った。
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「素晴らしきこの世界」
2015-11-18 07:00110pt -
「呑気なほうれんそう」
2015-11-16 07:00110pt6北風が吹くようになると俄然おいしくなるのが冬葉と呼ばれている「ほうれんそう」だ。しかも冬場のものは夏のものに比べ3倍ものビタミンCを含むという。鉄分も豊富だそうだ。
ほんれんそうに栄養があるというイメージを僕らの世代に強く植え付けたのは何と言っても
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「過ぎたるは及ばざるが如し」
2015-11-13 07:00110pt1仕事場までのバスや電車ではもっぱらタブレットで映画を観るか、本を読んでいる。自宅には最低限のモノしか置かないよう生活しているけれど、それを可能にしてくれたもののひとつがこのタブレットだ。僅か20センチ×15センチくらいの薄い板の中には未見の映画が常時10本くらいと、既読も含めた本が1000冊近く入っている。おかげで家にはDVDも本もほとんどないというわけだ。
先日は、旧知の演出家の方に勧められた
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「冬立つ」
2015-11-11 07:00110pt3晩秋の静けさの中、唐突にお囃子が聞こえた。幻聴だろうかと思いながら誘われるように裏山の麓にある神社に行くと、無数の提灯に仄かな明かりが宿り始めていた。その下ではおでん、やきそば、カレーなどが振る舞われていた。地元の子供たちの賑やかな笑い声があった。大人たちの微酔を帯びた顔があった。
「今日はなんのお祭りなんですか?」
顔見知りのおばあちゃんに聞いてみる。
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「エデンの園」
2015-11-09 07:00110pt6秋風が吹くたびに色彩が失せてゆく景色の中で、鮮やかな色を際立たせてくるのが果樹だ。
里山を歩けば民家の庭先ではおいしそうな照柿色や蜜柑色が、モノクロームにインクを一滴だけ落とすように加工した写真芸術みたいな光景を見せてくれる。
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