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記事 12件
  • 「桜の樹の下で」

    2023-02-27 07:00  
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     三浦海岸は河津桜が満開だった。京急の線路沿いに1㎞ほど続いている桜並木。大きな池のある公園に続くゆるやかな上り坂。その道をランドセルを背負った新1年生が手を繋いで歩いていく。
     

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  • 「びーだんだん」

    2023-02-24 07:00  
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     子どもが海に行くたびに砂浜でBB弾を拾い集めてくる。数年前までは「びーだんだん」と間違って覚えていた。かわいいからそのままが良かったけどいつの間にか「BB弾」に修正されていた。オレンジ。緑。白。みんなで取り合いになるんだそうだ。「これ、何に使うものか知ってる?」
     

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  • 「夢中になれること」

    2023-02-22 07:00  
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    「何かひとつでも夢中になれることがあると毎日は楽しい。人生は楽しいよ」 朝、通学路を歩きながら娘に言った。
     

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  • 「河津桜」

    2023-02-20 07:00  
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     海辺の河津桜の蕾がゆっくりと小さな花を咲かせている。凪の海も柔らかな光を放っている。小春日和だ。絵に描いたような平和な週末だ。荒れ狂う2023年の世界が嘘のようだ。
     

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  • 「人生の泳ぎ方」

    2023-02-17 07:00  
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     娘と市民プールに来ている。日曜の昼時のプールはエアポケットみたいに人がいない。午前中の水泳教室と午後から夕方に掛けての自主トレーニングの合間だからだろうか。監視員のおじさんののろまな欠伸すら場内に響き渡っている。
     

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  • 「ありそうでなかったもの」

    2023-02-15 07:00  
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      この辺りはタコが名物だ。 凧ではない。足が八本で黒い墨を吐く、あの蛸である。黒潮による栄養豊富な海流のおかげでタコの餌となるアワビやサザエなどの貝類や伊勢エビなどの甲殻類が数多く生息するおかげで、神奈川県内でも水揚げ量はトップクラス。丸々太った身は歯ごたえがありつつも柔らかく、噛めば海の滋味が口の中に溢れてくる。「佐島の地ダコ」といえば、ちょっとしたブランド品にもなっている。
     

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  • 「当事者になってみなければわからないこと」

    2023-02-13 07:00  
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      あなたは歩行者用の信号が青に変わったと当時にに横断歩道を渡り始めているだろうか。信号というのは青に変わったのと同時に残り時間がカウントダウンされていく。そして一定時間が過ぎると黄色の明滅で注意を促し、赤に変わる。信号が変わるのを待っていた人であれば老若男女誰でも歩いて渡るには十分な時間設定になっているのだろう。しかしながら、信号が青に変わってもすぐに渡れない、いや、渡らない人たちもいる。 
     それが、子供だ。
     彼らは信号が青に変わってもすぐに渡り始めるようなことはしない。右を見て左を見て、それぞれの先頭車両が赤信号で停止しているのを確認してから手を挙げて横断歩道を渡り始める。そういう風に教育されている。親からも、そして教育機関で行われる交通教室でも。
     先日、熊本で青信号のときに手を挙げて横断歩道を渡っていた児童に赤信号で停止しない車両が突っ込むという痛ましい事故があった。ドライバー

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  • 「キャンプみたいだね」

    2023-02-10 07:00  
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     朝、リビングのエアコンが停止した。 メーカーにエラーメッセージを伝えると基盤故障とのこと。生産から10年が経過しているため交換部品もなく修理不能だという。「新しい製品への買い換えをご検討下さい」
     

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  • 「歩いていこう」

    2023-02-08 07:00  
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  • 「この街の未来」

    2023-02-06 07:00  
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      この国から子供が少なくなっている。昨日今日始まった話じゃない。ぼくは想像する。子供がいなくなってしまった街を。大人だけの世界で生きているのに慣れているとなんとも思わないかもしれない。むしろ静かでいいと思う人もいるかもしれない。だから時計をダイヤルをもう少し先に進める。未来を想像する。すると、そこには老人しかいない。そこで人は初めて思い知ることになる。20年後の大人は20年前の子供だったのだと。
     

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