• このエントリーをはてなブックマークに追加
<ビュロ菊だより>No.102「dCprGもガンダムいきまーす(一番詳しくて偏ってないガンダム情報)+」
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

<ビュロ菊だより>No.102「dCprGもガンダムいきまーす(一番詳しくて偏ってないガンダム情報)+」

2016-04-23 09:00


     「情報が解禁になったので、自分の所でも告知して下さい」といった事になりまして、解禁なんて言ったらイワナかヘアしか思いつかないクソジジイが何を解禁するのやら、ワタシのサイトよりも遥かにインフルエンスの強い情報源が山ほどある筈で、みんなソッチ見るでしょ、ワタシのサイトなんて、コアファン以外は、映画でもディスらない限り誰も観ませんよもう、我ながらそこそこ文化的貢献だなあ。と思う事があっても何のニュースにもならないのに、何でも良いから悪口とかを書くと昆虫の大群みたいに人々が集まって来てヤフーニュースとかになるのだから、本当に酷い世の中です。本当に酷い。もう一回言うけど、誰もそう思ってないかもしれないけれども、本当にお酷い(笑)。実際戦争しない限り絶対に納まらない。まあ、しょうがないですけどね、ずっと前から警告出してたんですが、誰も聞いちゃくれないんだもん。


     とまあ、今回もSNSに対する明確な危険視から始まる事で、数万の人(そんなに来てない・笑)の心に抵抗感と嫌悪感を与えて読む気を失せさせながら、長文の告知が続くという、我ながらうっとりするほどコスパの悪い営為が今夜もまた、行われようとしているのですが(笑)、先ず「機動戦士ガンダム/サンダーボルト」に関して、公開される情報を一式拝見させて頂いたんですが、もうそれで充分とはいえ、やっぱ限られた文字数では偏りが出ますし、「ここを説明しておいた方が親切だな」という点をサポートさせて頂きますので、SNSによって爆発的に拡散させて下さい!!他のどこより正しくて詳しいですよ。だってやった本人が書いてんだから。


     特に情貧というのですか、情報を取って来るのも苦手、取って来ても、文字がマッシヴで意味わかんねえ。という方に向けて書きます。何を隠そう、本人であるワタシが、公開情報/公演情報/ガンダム情報を読んでいるうちに、わけわかんなくなっちゃった(笑・これはバカだからです)ので、移入し易いんですよね。いや情貧の方をバカ呼ばわりしてるんじゃないですよ。今、バカというのは、自分という存在がペラッペラになったまま情報をそこそこ持っていて、その中途半端な情報量を糧に元気に稼働しながら、心理的には基本的に苛立っている新人類(はははー)の事です。


     えーと、順を追って書きますね。前提として、ワタシはガンダムを含めた一切のテレビアニメ、オタクカルチャーは嗜みません(ゴルフも車集めも嗜みません)ので、ひと仕事終えた現在でも完全な無知のままです。


    1)去年の夏ぐらいかな、「ガンダムの音楽をやってくれ、スピンオフだけれど」とオファー頂きました。


    2)根拠は、昔やった「ルパン三世/峰不二子という女」での仕事を気に入って頂いた事


    3)それと、今回のスピンオフ「サンダーボルト」は、要するに変形したカインとアベル型っちゅうか、相反するキャラクターの仇敵同士がダブル主人公なんですが


    4)そのかたほう(イオ・フレミングというんですが。「イアン・フレミングだろ?」とか言わない様に。ワタシも高校の時に「シャア・アズナヴールなんて人はいないよ。シャルル・アズナブールって言うんだ(笑)」と無邪気に言っては、物凄いつめたーい目で見られました・笑)が、アマチュアのジャズドラマーで、戦闘中にジャズを聴いて、狂気に近い志気を高める。という設定なんですね。


    5)もうひとりの主人公、ダリル・ローレンツ(「それはダリル&オーツじゃないの?」とか以下同文)は正反対に、「オールディーズ」と言われる、フィフティーズのアメリカン・ポップスを聴きながら戦闘するんですね。何れにせよ、戦闘中に音楽を聴いている訳で、これは実際の戦争(イラク戦争とかね)と変わりませんよね。要するにリアルな訳です。


    6)この2人は、原作の漫画ではどちらも「実在する曲」を聴いており、曲名も出て来ます。原作者の方の、ご趣味ですね。超有名曲ばっかりです。


    7)ので、先ず第一の偏りですが(仕方ない偏りだけどね、コレは)、「今回のガンダムはジャズ」という推し台詞は、厳密には間違ってます。


    8)それは、6/15に出るOSTCDと、6/23のブルーノートの公演に来て頂ければお解りに成りますし、それ以前に、配信で販売され、既に完結した4話をご覧頂ければお解りに成ります。


    9)ワタシはジャズミュージシャンですけど、スタジオミュージシャン、劇音楽の作家でもあって、作品に併せてジャズ以外の音楽も製作しますし、個人的にはオールディーズのアメリカン・ポップスのマニアでもあります。


    10)なので、正直、非常にリスキーな仕事(実在の曲が原作に書き込んである事、ガンダムファンというのは、地球上に何億人いらっしゃるのか計り知れず、誰にどんなケチをつけられるのか解ったモンじゃない事、ジャズピアニスト大西順子さんの復帰アルバム、新宿新南口に出来た「NEWoMan」というデカい商業施設のテーマ曲の納品、という大仕事と3つ併行していた事、等々)ではあるのですが、喜んでお引き受けさせて頂く事にしました。


    11)OSTも、また、公演もそうなんですが、「ジャズとポップス」は、「イオとダリル」の対立の構造に併せて、つまり、50×50で製作されています。


    12)ただ、ちょっと細かい話しをすると、ジャズに関して、原作に書かれている実在の曲は総て、「ハードバップ」という、ジャズの中でもポップな方のジャンルなので、打ち合わせの際「フリージャズ(パンクみたいな凶暴なジャンル)と、アブストラクト(文字通りアブストラクトでクールなジャンル)に変えませんか?その方が対立構造が明確に成ると思いますよ。勿論、原作者の方の意思を第一に尊重しますが」と提言させて頂き、快諾頂きました。


    13)ここに今回の成功要因の8割があると思います。


    14)結果として、「泣けるオールディーズ(作詞もしましたからね。原作にアテ書きの、泣ける感じで)」と「凶暴かつクールなフリー&アブストラクト・ジャズ」の対比、が成立した訳です


    15)なので、ブルーノート東京が言うほど(これも、目くじら立てる様な話しじゃないんですけど、とにかくワタシが宣伝文句書いてると思ってる人が多いんで→書いてないです)「いまだかつてないほど官能的な」というのは大袈裟です(笑)


    16)どっちかっちゅうとハードコアですよ。ジャズ側は(「ジャズのヴォーカル曲」は、普通にポップですけど)。多分、ブルーノートはOST聴いてないです(笑)


    17)まとめるといいながら、あっちゃこっちゃになりましたが、先ずOST盤はワタシのレーベル「TABOO」から6/15にリリースされ、コンテンツは「イオ側の、フリー&アブストラクトなジャズ」「ダリル側の、甘く感傷的なオールディーズポップス」あと「スタンダードなジャズヴォーカル曲」が3つ、あと最新のエレクトロ機材を駆使して作ったSEと、60年代テレビ番組風の、手作りSEが入ってます(あと、強烈なボーナストラックがあるんだけど、後述)


    18)「お前は自分のCDを全部最高って言うから信用ならない」という方もいらっしゃるかも知れませんが(笑)、このOSTガッチガチのガチで最高なんで、極端に言うと、ご覧になってない方も買って下さい。ジャズファンもポップスファンも身をくねらせてヒーヒー言う内容になっております。余りにも作ってて盛り上がったんで、「貼り」というんですけど、劇中どこに音楽を入れるか?という、本来なら演出の方がするお仕事まで、手伝わせて頂いたぐらいです。


    19)エンドロールに流す歌の選曲、日本語歌詞をロール脇に出す等の、映画的な処理はワタシのリクエストにお応え頂いた物です。非常に幸福なクリエイト関係と言えるでしょう。


    20)なので、まず、何はともあれOSTを買って下さい。絶対に損させないです。


    21)んで、お求めになったら、グズグズしてないでブルーノート公演に直行して下さい。メンバー集めが超大変なんで、レコ発二度とやらないですから。


    22)メンバーは全員一流です。例えば、ピアノは天下の大西順子さんですしね。


    23)また、ワタシはあまり知らぬのですが、特販的というの?その日にしか手に入らないグッズーーーブルーノートのコースターに、ガンダムの絵が書いてあるとかさ、そういう細かい事、一杯出来そうじゃ無いですかーーーが、製作中らしいです。


    24)要するに、ジャズはクールジャパン(ジャパンクール?)と接触がほぼないまま商売してるんで、巨大マーケットに触ってないから、恒常的に悔しい/苦しいんですよ。我が国では(笑)、だからブルーノート東京側は、ガンダムファンの皆さんに大挙して御来場頂く事に、ムッチャクチャなウエルカムのバイブスを出しています(笑)。


    25)なんで、「敷居が高い」とか「アニメオタクは入り口で追い返されるんじゃないか」とか言わないで、ドカドカに来場下さい(笑)、ワタシはもう、どんなお客様でも楽しんで頂ければみんなおんなじですから、むしろブルーノートにとってスペシャルデイなのね。


    26)つまり、ハイになってるのはブルーノートなんで(笑)。



    はい~ここからスペシャル情報追加(dCprG登場)


    S1)と、「OSTCD、それのレコ発であるブルーノート公演(まだ公開出来ないイベントがいくつかあるんですが)」で、まあ一般的にはジョブ終了ですよね。


    S2)以下、ここから情報の混乱が既に起こり始めていると予想されるんですが、ワタシのバンドであるdCprGというエレクトリック・ジャズのオーケストラが、OST盤への追加注文――業界用語で「追注」と言いますがーーを受けたんですね。


    S3)何故か?正規のOST制作中にdCprGのライブがありまして(歌舞伎町ブレイズかな、確か)。そこにガンダム関係者の皆様をご招待さしあげたのですね。


    S3)そしたら、いたくお気に召したらしく(ビックリしました。本当に)、「実は分割で配信した全4話を、まとめて劇場でリニューアル上映する」のだと、「それのテーマ曲をdCprGでやって欲しい」というオファーを頂いたんですね。


    S4)んでまあ、有り難い話ではあるんですが、ウチラ、11人編成で、全員が腕利きなんで、滅多に全員集合出来ないんです。本筋のオリジナルアルバムも、ライブもままならないぐらいなのね。


    S5)とはいえ乗りかかった舟ですし、既に完成していたOSTの段階でガッツンガッツンに名盤だったんで、お引き受けさせて頂く事にしました。まあ、アレですよ。ワーカホリックでハイになってたのね(笑)。


    S6)そこで、我がdCprG史上初の「プレハブ住宅方式」で、先ずMIDIで隅から隅まで完成させたデモを作りまして(ワタシのファン玄人の方むけに。マニュピュレイトはJAZZ DOMMUNISTERSのビートメイクもやってる田中くんです)、メンバーが何日かに分かれ、バラバラにスタジオに入り、各々「クリックとデモを聴きながら、自分のパートだけ演奏する」と、それをプラモデルみたいに組み合わせたんですね。


    S7)面白かったですよー(笑)。っていうか、これでここまで仕上がるんだったら、これからアルバム全部、これでいいかなと思うほどでした(笑)。

     


    S8)玄人さま向けにもうひとつ。この曲は「ロナルド・レーガン・アザーサイド」と言って、「フランツ・カフカの南アメリカ」の中の「ロナルド・レーガン」の変奏曲です(リミックスとか、イージーなリアレンジとかじゃないよ。同じ発想で全部作り直したんだから・笑)。


    S9)というのは、気に入ったと言われても、「どの曲がですか?」と伺った所、「圧倒的にロナルド・レーガン」と言われたのです。これは言うまでもなく「峰不二子という女」のテーマ曲が、ペペの「嵐が丘」のリアレンジ版「新・嵐が丘」だったことと全く同じプロセスです。


    S10)なんか、日本中のアニメのクリエイターさんに、全部のバンド来てもらおうかな?と、真剣に思っています(笑)


    S11)申し遅れましたが、こいつの出来もムッチャクチャ良いです。作ったオレが驚いてるんだから。


    S12)ワタシのバンドのギターは○○○○メタ○のバックを務める、○バ○○のギタリストですが、ウチラのレコーディング史上最も炸裂してますし、小田トモミンのキーボードも凄い。っつうか要するに全員凄いんですが、曲がかなり新機軸ですね。


    S13)クールジャパン(ジャパンクール?)音痴のワタシなりに「ガンダムってこういう感じだべ」みたいな、まあ、キチガイに刃物と言いますが(笑)、ワタシなりの「モビルスーツによる、宇宙空間の戦争」をイメージして作りました。


    S13)これは「機動戦士ガンダム DECEMBER SKY」という作品になるそうです。もう、劇場公開とかブルーレイとかDVDとか配信とか、既にワタシには解らなく成っているんですが(笑)、とにかく最初に配信されたオリジナル版には、この曲は使われません。


    S14)んで、この曲は、6/15発売のOSTに収録されます。


    * 追加情報*


     ワタシがパーソナルを務めさせておりますですTBSラジオの「粋な夜電波」という番組の5/27と6/3は、二週に渡ってこのOSTの総力特集をしますので、ラジオとかお持ちの方は是非チェックしてみて下さい。


     ガンダムのOSTで大フューチュアされているピアニストの大西順子さんの復帰第一作「Tea times」が、本日、完成致しました。ブラフ無しで、グラミーに充分手が届く水準ですが、リリース日は6/22つまりガンダムOSTの丁度一週間後、そしてその翌日がブルーノートのガンダムレコ発という(笑)、まあ、こっちのチームが総意で決めた事なんで、ワタシがなんだかんだ言えないですが、一言だけ。


     こんなゲスいやり方は、ワタシだったら絶対にしません(笑)。ジャズファン、大西順子さんのファンの皆さんは、雑音に耳を化さずに、純粋にこのアルバムを手に取って、大西さんの復帰を喜び、作品を大いに楽しんで下さい(「夜電波」でも二週に渡って特集します)。勿論、ガンダムが雑音だと言っているのではないですよ断じて(別の意味で、とても美しい騒音だけれども)。「Tea times」についてはまた後日まとめて。ではまた。

     


     去年のグラミーで、「プリンスがプレゼンター、受賞者がベック」というシーンがあり、珍しく音楽産業の構造について批判めいた発言をされたのを受け、受賞者のベックがとても優しげに「やあ、プリンス」と言いながら登壇し、殿下が、やや硬い面もちで下を向いていたのが忘れられません。殿下のレストが、ファン達の望みよりも遥かに安らかでありますよう。ワタシの5つ上なだけです(それだけの筈は無いですが)。

     
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。