• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 106件
  • 「当たり前のことで、やらなかったら馬鹿だ」

    2022-08-26 07:00  
    110pt
     糞に集る蠅みたいだ。死体を貪るハイエナみたいだ。作為的なネットの切り取り記事に書き連ねられていく攻撃的なコメントを見ながらいつも思う。その行為自体が悪いと言っているわけじゃない。ぼくだって思わず書いてしまいそうになることもある。が、そのたびに糞に群がる蠅とか死体を貪るハイエナのビジュアルイメージが立ち上がってきて思い止まる。その繰り返しだ。多様な価値観や議論することの大切さ、表現の自由を侵害しようなんて思いは微塵もない。ただ、そういう風に見える、というだけの話だ。そもそもこの比喩に対して直情的にカッとなる人は蠅やハイエナの自然界における優れた分解者としての役割にまで思考が及んでいないだけかもしれない。
     

    記事を読む»

  • 「どうやら土作りからやり直す時のようだ」

    2022-08-10 07:00  
    110pt
     地力の落ちた酸性の畑には雑草が蔓延る。硬くなった土でも根を伸ばし、岩盤を突き破るほどの勢いで茎を伸ばす生命力の強い雑草だ。痩せ細った土の少ない栄養を彼らが独占してしまう為、作物は育ちにくい。トマトやジャガイモは収量が落ちるし、もっとわかりやすいのは葉物だ。土が痩せているかどうかは小松菜の葉脈の見れば一目瞭然だ。肥沃な大地で育った小松菜の葉脈は張り巡らされた毛細血管のように細かく、痩せた大地で育った小松菜は葉脈そのものの数が少ない。人間の血流と同じだ。健康な人ほど毛細血管の隅々まで血が巡っている。
     

    記事を読む»

  • 「夏草刈り」

    2022-08-08 07:00  
    110pt
      日中の気温が久しぶりに25℃を下回った日。集落の人々が一斉に始めたことがある。夏草刈りだ。
     

    記事を読む»

  • 「毒樹の果実」

    2022-08-01 07:00  
    110pt
     刑事ドラマで若い刑事とベテラン刑事のこんなやりとりを見たことはないだろうか。「お前この証拠が裁判で通用すると思ってるのか?」 たとえば、正義感だけで突っ走る若い刑事が、捜査令状も取れていないまま容疑者のアジトに踏み込んで決定的な証拠を掴んだようなケースだ。「悔しいだろうが、この証拠は無効だ」「犯罪に目を瞑れってことですか?」「お前のやったことも立派な犯罪なんだよ!」
     

    記事を読む»

  • 「愛国心」

    2022-07-15 07:00  
    110pt
     子どもが生まれても、自分は変わらないと思っていた。それはある意味では正解だったし、ある意味では間違いでもあった。今思えば、変わることが怖かったんだと思う。でも今は違う。自分が変わっていくことを楽しめるようになった。それはどんなに変わっても変わらない、あるいは変われない自分がいることも再確認できたからでもある。
     

    記事を読む»

  • 「マリー・アントワネットの花飾り」

    2022-06-29 07:00  
    110pt
     じゃがいもの花を見たことがあるのは国民の何%くらいだろう。それを摘んだことがあるとなるとそこからどのくらい減るんだろう。
     

    記事を読む»

  • 「国家財政倍増プラン」

    2022-05-11 07:00  
    110pt
     固定資産税って何のために納めるんだっけ。大好きな5月に大嫌いな振込用紙が届くたびに思う。総務省のサイトで固定資産税について読む。「固定資産税は1950年にシャウブ勧告、すなわち占領軍の要請によって創設されました。納められた税金は皆さんの日々の生活を支えるために利用されています」。去年も読んだのにすっかり忘れていた。
     

    記事を読む»

  • 「1969年の東京でぼくは生まれた」

    2022-04-25 07:00  
    110pt
     憂鬱なブースター接種の後、ネット配信で映画を見続けた。理不尽な発熱にやり場のない憤りを感じながら、一方でこの機会を有意義なものにしようという思いだった。接種日を含めて3日間の休暇(と言っても子育ては通常営業なのだけれど)を久し振りに自分の時間に費やそうと思ったのだ。時間の使い方がうまくないのだろう。若い頃のように睡眠時間を削ってまで、とは思わなくなったからだろう。娘が生まれてからは仕事か家事子育てのどちらかで、仕事と関係のない映画を観る時間はほとんどなかった。
     

    記事を読む»

  • 「2022年4月11日」

    2022-04-13 07:00  
    110pt
     海沿いの国道を右折して長いトンネルを抜けると里山に出る。雲の流れがシフトチェンジする。感覚が研ぎ澄まされ、鳥の囀りだけが聞こえてくるようになる。子安の里―――ぼくらの菜園もこの一画にある。
     

    記事を読む»

  • 「無力な私に出来るのは、ただ祈ることだけだった」

    2022-03-30 07:00  
    110pt
     悪い夢だった。 核攻撃で滅びるか、原発のメルトダウンで滅びるか。二者択一だったらどちらを選ぶという究極の選択を迫られていた。ぼくは薄暗い投票所で白紙の投票用紙を前にどちらを選ぶか苦悩していた。
     

    記事を読む»