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記事 401件
  • 「〈なければならないこと〉を〈たいこと〉に変える方法」

    2021-09-20 07:00  
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     数年前の話だ。ネット通販で、コピーロボットを購入した。藤子不二雄の『パーマン』を読んだことがある人は知っているだろう。主人公がパーマンに変身して出動する際に、身代わりとして置いていく〈もうひとりの自分〉だ。
     

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  • 「季節のうつろいがしんどくなってく」

    2021-09-13 07:00  
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     老後はハワイに住みたい。若い頃は理解できなかったその欲求に今は共感しかない。海が美しいとか、空が広いとか、自然が豊かであるなどという理由ではない。
     

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  • 「八月の雨とビートルズ」

    2021-08-11 07:00  
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    2021年8月8日日曜 雨
     なんだか見ていられなくなって、テレビを消した。静かになった部屋に雨と時化の波音だけが聞こえた。ビートルズの6th Al『Rubber Soul』をかける。窓の外は相変わらずだったけれど、ビートに揺れているうちに心だけは凪いでいった。
     

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  • 「見えている世界がすべてじゃない」

    2021-08-02 07:00  
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     2021年7月31日土曜 曇り時々晴れ 娘が心待ちにしていた夏休みの小旅行を延期した。4連休同様、浮き輪と水中眼鏡をつけた娘を連れて朝から海水浴。先日の台風で巻き上げられたせいで多少の濁りはあるものの、海は心地良く冷たい。凪の波間で何度も水平線と平行に泳ぐ練習をする。バタアシが少しずつ様になってきた。
     近所に住む小学生の女の子がサーフィンの練習をしている。といっても波がないのでボードの上に立つ練習だ。アクアラングをつけて素潜りしている子どもたちもいる。みんな笑っている。娘も波に身体を持ち上げられて「ジェットコースターみたい!」とはしゃいでいる。子どもたちの笑顔に大人のひとりとして安堵する。海で楽しそうに遊んでいる彼らとて夏休みの自由を失った子どもたちなのだ。不要不急の外出を控えなければならないのは当然理解できるし、大人には涼しい家の中で映画でも観ようかとか、オンラインで繋がって飲もうぜなんて別の選択肢がある。でも、子どもの選択肢は限られている。友達とは外でしか遊べないし、成長過程で自然に親しんだりすることも大切だ。子どもを持つ親たちにとっては今年も艱難辛苦の夏休みなのだろう。想像するだけで胸が痛い。
     

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  • 「2021年7月3日」

    2021-07-05 07:00  
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     まだ雨は降り続いていた。大雨警報、土砂災害警報とスマートフォンが一時間起きくらいに鳴り続けていた。午後から横浜や東京に出掛ける予定があったが、それどころじゃなくなるかもしれないという不穏さがあった。そのぐらいの雨だった。
     

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  • 「2021年7月1日」

    2021-07-02 07:00  
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     2021年の7月は冷たい雨とともに始まった。海と空の境界線がぼやけて見えない。モノクロ写真みたいな朝だった。人通りどころか車の走行音さえ消えた静けさの中に大雨警報と土砂災害警報だけが繰り返し響き渡っている。もしかすると停電になるかもしれない。
     

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  • 「週休何日がフィットしますか?」

    2021-06-25 07:00  
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     子どもと暮らすようになってから、つくづく自分には「週休一日」が染みついているのを思い知らされる。幼稚園から小中高とずっと週休一日だった。社会人になってからは自分で決めなければ休みなんてないのが当たり前のフリーランス。週休二日に移行していく社会と逆行するような週休0日生活。土日や年末が公演日になることが多いライブの現場では「人が休んでいるときに働くのが我々の仕事だ」とむしろ世間が休みのときに仕事があることに安堵していた。
     

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  • 「何もかもがどうでもよくなってしまうくらい」

    2021-06-16 07:00  
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      夜も八時を過ぎると海辺の町は闇と静けさに包まれる。イカ釣り漁の季節でもないので漁り火も見えない。遠くで江ノ島の灯台がぼんやりと灯っているだけだ。
     いつかどこかで見た、似たような光景が脳裏を掠める。「ここではないどこかへ―――。」 自分探しのキャッチコピーみたいな茫漠とした焦燥感に駆られ、旅をしていた頃の記憶だ。都会で暮らしていたときの話だから、少なくとも十一年以上は昔のことになる。離れてみてようやく、ずっと暮らしていた東京や横浜という都市のことが客観的に見えるようになった。
     

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  • 「花のように」

    2021-06-09 07:00  
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     花の存在意義に気づかせてくれたのは、海辺の町に咲く紫陽花だった。と言っても花の方は命を繋ぐ為に粛々と咲いているだけなので、あくまで人間にとってというおこがましい話なのだけれど。
     

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  • 「道草」

    2021-06-04 07:00  
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     小学生の頃、学校帰りに高台にある神社に寄り道して、団地の向こうの夕焼け空を眺めて感傷に浸った。何を考えていたんだろう。何か大事なことを考えていたような気もするし、何も考えていなかったのかもしれない。でも、僕にとっては塾や習い事よりも、人生において必要な時間だったのだと今になって思う。
     

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