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記事 637件
  • 「知らないということはなんて素晴らしいんだろう」

    2024-09-16 07:00  
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     学校帰りの娘と134号線沿いを歩いていたときのことだ。背後から走り抜けていったトラックに自動販売機が3台積載されているのを見て娘が大きな声を上げた。「どうしたの?」 娘の意外過ぎる答えにぼくは言葉を失う。
     

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  • 「世界がこんなにも美しいなんて」

    2024-09-13 07:00  
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     空が青い。湿度が下がってきたおかげだ。空気中の水蒸気が減って薄い空色だった夏空が秋の色を纏っている。 
     さわやかな秋晴れの朝をランドセルを背負った娘と手を繋いで歩いていく。もう二年生だ。そろそろひとりで登校させた方がいいんだろうなと思いつつ、心配症なのと、一緒に歩くことのできる季節の短さを思うとあれこれ言い訳して友達との待ち合わせ場所までは同行してしまう。
     5分、10分の程度の短い時間ながら、家では聞くことのできない学校での生活ぶりを話してくれるのも同行してしまう大きな理由だ。
    「昨日ね、すごい発明したんだよ」
     今朝も唐突に話し始めた。
    「牛乳を配るときに白衣のポケットに2つ入れれば一度に4つ運べるんだよ。運ぶ回数が半分で済むんだよ。お友だちに教えたらね、さすが親友って言われたんだよ」
     給食当番をがんばっている娘の姿が浮かんだ。ちゃんとクラスの一員として生活しているんだな。がんば

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  • 「再開発」

    2024-09-06 07:00  
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     朝、ごはんが食べ難いと娘がぼやいていた。いつもは20分で食べ終えるのに倍近い時間が掛かっていた。「遅刻しちゃうかもしれないね」と伝えると「じゃあ噛まなくていいうどんとかにしてよ」という強い言葉が返ってくる。
     

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  • 「因果応報」

    2024-08-30 07:00  
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    「子供に見せたくない番組」と名指しされるテレビに数多く放送作家として携わっていた。当時は「どうしてそこまで神経質になるのだろう」と首を傾げる部分もあったし、過激な表現ひとつを捉えて批判するのではなく中身をしっかり観て貰えれば意図が伝わるのにと思っていた。心配なら親が一緒に観て説明すればいいじゃないか、とも。
     

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  • 「まっすぐ帰る」

    2024-08-26 07:00  
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     仕事が終わったらまっすぐ家に帰る。飲みに行ったり、映画を観に行ったりすることもない。友達が少ないせいでもあるのかもしれない。口下手だし。子供の頃、吃音症で苦労したこともあるのだろう。大抵は思っていることの半分も話せていない。
     

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  • 「信用してはいけないよ」

    2024-06-07 07:00  
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     その日の午後2時40分、青信号で横断歩道を渡っていた小学一年生が赤信号を無視して突っ込んで来た自動車にはねられて意識不明というニュースを見て背筋が凍る思いがした。
     

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  • 「人は何のために勉強しているのか」

    2024-06-03 07:00  
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    「何のために勉強しているのかわからないよ」と娘が口を尖らせて言った。「そうなんだ。何のために勉強しているのかわからないんだね」ぼくは否定も肯定も質問もしなかった。 外国の子育て本で読んだ子供の自立的思考を促す聞き方という奴を実践した。
     

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  • 「集団生活における自由と秩序」

    2024-05-31 07:00  
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     旅行の前になると風邪をひくというのも子供あるあるなんだろうか。娘が感染症を患った。楽しみにしていた週末旅行がキャンセルになった。春休みの旅行に続いて二度目だよと今も悔しそうに泣いている。
     

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  • 「子供の自主性をどう育んでいくか」

    2024-05-24 07:00  
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     ある打ち合わせの場でこんな話を聞いた。「日本の子供たちは自己肯定感が低い。かつ未来が自分の手で変えられると思っていない」 7歳の子供がいるぼくにとっても耳の痛い話だった。
     

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  • 「淋しかったけど、楽しかった」

    2024-05-20 07:00  
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    「さびしかったけど、たのしかった」 娘が学校で書いた作文をそんな一文で締め括ったことに対して先生からこんな赤字が添えられていた。
     

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