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記事 506件
  • 「悔し泣き」

    2022-10-03 07:00  
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     校庭で青い空を見上げていた。白い雲が流れていく。眩しさに目を下ろすとグラウンドの向こうに海が見えた。入場門に園児たちが集まっている。一眼レフのファインダーを覗くと娘の緊張が望遠レンズ越しに伝わってきた。
     

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  • 「友だちのーと」

    2022-09-26 07:00  
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     夏に旅をした。父と娘だけの旅だ。四泊五日。往復の機内。空港のトランジット。眠りにつく前。二人だけで向き合う時間がたくさんあった。普段できない話をたくさんした。
     

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  • 「子どもが自転車に乗れるようになる為に必要なもの」

    2022-09-21 07:00  
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     娘の自転車の補助輪を外したのは八月の最終週だった。計画的なものではない。朝、海辺で自転車を走らせていたらパンクした。その日の午後、逗子の自転車店に修理に向かう途中で衝動的に思いついたのだ。「どうせだから補助輪取っちゃおうか?」「えー!」 娘にとって青天の霹靂だったのは間違いない。
     

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  • 「可能性があるということは」

    2022-09-19 07:00  
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     5歳の娘はでんぐり返しが苦手だ。最初は恐怖感があった。でんぐり返しなんてちっとも怖くないよ、と読んでいる誰もが思うかもしれない。でも、怖いものは怖いのだ。理屈じゃない。娘は人一倍怖がりだ。良く言えば慎重だ。石橋は何度も叩いてから渡る。懺悔すると、娘がそうなったのは父親であるぼくのせいでもある。心配性のあまりにブレーキの踏み方ばかり教えてしまっていたかもしれないと反省している。一方でおかげでここまで大事に至るような怪我はせずに育ってきたという安堵もある。もちろんブレーキの踏み方ばかり教えても怪我していたかもしれないし、教えなくても怪我はしなかったかもしれない。だから何が正解だったのかはわからない。だが、ブレーキの踏み方と同時にアクセルの踏み方とタイミングも教えてあげるべきだったのかもしれない―――と、悔いたところで、ここからが本題だ。
     

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  • 「今日ごはんなあに?」

    2022-09-14 07:00  
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     夕方、迎えに来たぼくの顔を見るなり、娘が訊く。「今日ごはんなあに?」 
     朝、起こしに行った妻の顔を見るなり、娘が訊く。「朝ごはんなあに?」
     朝、娘の髪を結っているぼくの顔も見ずに、娘が訊く。「今日給食なあに?」
     

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  • 「もっと抱き締めてあげていればよかった」

    2022-09-09 07:00  
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     子育てが一段落したという方に話を聞く機会があった。「小さいときは一瞬だったよ」  もっとたくさん抱きしめてあげていればよかった、と後悔の言葉を口にされていた。仕事をセーブして、家事を手抜きして、自分のことは後回しにして、子どもに向かう時間を少しでも多く捻出すればよかった、と。 
     

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  • 「人生をつまらなくしているものは」

    2022-09-07 07:00  
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     娘は焦らない。いつだってマイペースだ。時間に追われたりもしない。
     

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  • 「忘れるということは」

    2022-09-05 07:00  
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     秋晴れだった。陽射しも強いし、気温も30℃手前まで上がっていたけれど、湿気がなく、秋の風が涼しさとともに寂寥感を連れてくる。
     

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  • 「2023年4月1日」

    2022-09-02 07:00  
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     1回目のワクチンを接種したのは、ちょうど1年前の今日だった。その1年前の今日は何をしていたんだろう。すぐに思い出すことができない。その前の年に至ってはもはや紀元前のようにすら感じられる。もちろんアルバムやスケジュール帳、日記を手掛かりに記憶を手繰り寄せることもできるのだろう。そこには居酒屋で生ビールのジョッキで乾杯して、大声で笑い合いながら、ひとつの鍋料理を仲間と囲むという失われた光景があったはずだ。
     

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  • 「サンマリノ共和国」

    2022-08-22 07:00  
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     秋風にはためく万国旗。園児ひとり一人が運動会に向けて描いた旗を手に誇らしげに笑っている写真が掲示されていた。
     

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