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記事 57件
  • 「ひとりで生きているわけじゃないという実感がぼくをこの世界に繋ぎ止めているのかもしれない」

    2024-04-17 07:00  
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     その朝は海水温の上昇を実感させられるような大雨だった。娘を車で学校まで送ってから車を家に戻してバスで仕事に向かう。コロナ禍では通勤は専ら車だったがここ一年ほどはずっと公共交通機関を使うようにしている。移動中に原稿が書けること。自動車事故のリスクから解放されること。もうひとつは地球環境に対する配慮――畑をやっていると地球温暖化は喫緊の課題だ。このまま気温の上昇が続けば真夏にトマトやキュウリは育たなくなってしまうだろう。
     

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  • 「徒桜」

    2024-04-10 07:00  
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     桜を見上げて思うのは、今年の桜を見ることができなかった人たちのことだ。 
     

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  • 「小さな芽」

    2024-03-27 07:00  
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     スナップエンドウが芽を出した。娘が遊びに来ていた祖母(ぼくの母だ)と一緒に蒔いた種だ。
     

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  • 「街の書店」

    2024-03-08 07:00  
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     グローバルとローカルの二極化が進んでいる。
     町の精肉店で肉を買う生活を始めて14年になる。近所にスーパーがないわけではない。でも、大量生産でパック詰めされた肉と精肉店の肉とでは圧倒的に鮮度が違う。たとえば豚肉。パック詰めされたものが酸化で暗い赤に変色しているのと比べて精肉店のものは薄紅色だ。それは注文してから目の前で指定の厚さにカットしてくれるからでもある。かといって価格が格段に高いわけでもない。「おまけね」と端物を入れてくれたり、閉店間際には「コロッケとメンチカツおまけね」と惣菜をつけてくれたりすることを思うとむしろ割安だと思う。付け加えるなら、包装にプラスチックを使ってもいないので環境にもいい。
     

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  • 「少子化の本当の原因」

    2024-02-21 07:00  
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     娘と娘の友達が畑を手伝ってくれた。草毟りをお願いしたら夢中になってやってくれた。二人と妻に任せてぼくはひたすら耕す。耕しているとカブトムシの幼虫を掘り起こしてしまう。土に戻す前に娘たちに見せてやる。「すごい」小さな命に目を輝かせながらまた草毟りに戻っていく。児童労働が禁じられている時代にこんな言い方は良くないのかもしれないけれど、7歳ともなると畑の働き手としては申し分ない。本当に助かる。
     

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  • 「おたがいさま」

    2024-02-12 07:00  
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     空気が変わったのを実感している。去年までのパンデミックのときとはまるで違う。犯人捜しみたいな殺伐とした空気が消えた。ワクチンも薬も解熱剤も潤沢にあるからだろうか。感染しても感染させられても「おたがいさま」みたいな空気がある。良く言えば「寛容さ」であり、悪く言えば「緊張感の無さ」がここまでの感染拡大を引き起こしているとも言えるのだけれど。
     

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  • 「雪の降る海辺を」

    2024-02-07 07:00  
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     夕方から三浦半島でもみぞれが降り始めた。海沿いの国道を制服姿の中学生たちがびしょ濡れになって走っていく。普段ならランドセルを背負った小学生たちも歩いている時間なのだけれど、今日はひとりも見掛けない。娘の学年は週明けから学年閉鎖になっていた。週末はインフルエンザの感染拡大でクラスの半分しか登校していなかったそうだ。
     

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  • 「海鏡」

    2024-02-05 07:00  
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     週末の夕暮れ時、冷えたビール片手にベランダに出ると凪を通り越して波ひとつない澄み切った海が広がっていた。夕焼け空が微かに鏡面反射している。水鏡ならぬ海鏡。まさしく天空の鏡のようだった。
     

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  • 「2024年が一ヶ月遅れで動き出した」

    2024-02-02 07:00  
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     能登半島地震から一ヶ月が過ぎた。
     

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  • 「2024年1月17日」

    2024-01-19 07:00  
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     午前5時40分過ぎ、NHKで東遊園地の追悼式典が生中継されていた。灯籠で作られた「ともに」という言葉。能登半島地震の被災地を始め、幾多の自然災害などで悲しみを背負ったすべての人たちへの連帯のしるし。 
     午前5時46分、「黙祷」のアナウンスとともに手を合わせた。
     

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