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HIROYA「大雅のRIZIN出場はK−1にダメと言われた」〜K-1契約問題会見・質疑応答編〜
2018-03-16 23:323月16日、トライハードジム会長代行のHIROYAが弁護士同伴で記者会見に出席。トライハードジムの今後の活動方針と、2月3日にK−1側から発表された「トライハードジム選手のK-1欠場および、K-1スーパーフェザー級王者・大雅の王座剥奪」についての内幕を明かした。このページでは質疑応答全文を掲載する。会見前半はコチラ http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1450953<マスコミとの質疑応答>
――今年の2月の頭にですね、K−1側から「昨年末にトライハードジム側に重要な契約違反がありました」っていう発表があったんです。これは事実なんでしょうか。
HIROYA まずこの件に関してですけども、契約違反はしていないということを最初に言わせてください。この話は昨年末、大雅が「RIZINに参戦するか、しないか」という話が出ていたので、(K-1側の契約違 -
いったい何が起きていたのか? トライハードジム「K-1契約問題」記者会見全文
2018-03-16 23:293月16日、トライハードジム会長代行のHIROYAが弁護士同伴で記者会見に出席。トライハードジムの今後の活動方針と、2月3日にK−1側から発表された「トライハードジム選手のK-1欠場および、K-1スーパーフェザー級王者・大雅の王座剥奪」についての内幕を明かした。【この問題に関するK−1の発表内容はコチラ】TRY HARD GYM所属選手の試合出場キャンセル及びK-1スーパー・フェザー級王者・大雅の王座剥奪 K-1 JAPAN GROUPがTRY HARD GYMとの契約に関する発表https://www.k-1.co.jp/news/27341/HIROYA トライハードジム会長代行のHIROYAです。ボクの父親が会長をやってたんですが、昨年倒れたときにボクが代表代行を務めさせていただくことになりました。まずこの席を用意していただいたことに、RISEの伊藤(隆)代表には大変感謝しております -
ロード・トゥ・レッスルマニア:ロンダ・ラウジーWWEでの全仕事(前編)■MMA Unleashed
2018-03-16 13:5366ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「ロード・トゥ・レッスルマニア:ロンダ・ラウジーWWEでの全仕事(前編)」です!
<MMA Unleashedオススメコラム>■「まだUFCなんか気にしているの?」米メディアに渦巻くUFC悲観論まとめ■米国人記者が語るイッテンヨン東京ドーム■地球上最強男スティペ・ミオシッチは、それでも時給14ドルで消防署で働く2018年4月8日(米国時間、以下同)にニューオーリンズで開催される『WWEレッスルマニア 34』では、元UFC女子バンタム級王者、ロンダ・ラウジーがカート・アングルと五輪コンビを結成、悪のコーポレート軍、ステファニー・マクマホン、HHH組と対戦するタッグマッチでWWEデビューを飾ることが正式に発表された。
そこでMMA Unleashedでは、プロレスファン、MMAファン双方にとって注目のレッスルマニアでのロンダ戦を120%に楽しむために、試合に至るまでのストーリーラインをみっちりと皆さんにご紹介することとしたい。
ロンダは1月28日に開催されたWWEのPPV特番『ロイヤルランブル』のエンディングで初お目見えした後、2月25日に開催されたWWEのPPV特番『Elimination Chamber』のセグメントで本格的なストーリーラインに突入した。また、この特番からレッスルマニアまでの間に放送される6回分の『Raw』に、毎回ロンダが出演することも発表された。しかし実際には、今週3月12日放送の『Raw』ではロンダの出番はなかった。
では、これまでのところ、リング上でロンダがどんな物語を紡いでいるのか、しっかり予習をしていただこう。なお、マニア直前に後編をお届けする予定である。
2月25日『Elimination Chamber』
リング上にカート・アングル、ステファニー・マクマホン、HHH、調印用のテーブルもセットされ、いよいよロンダの公開調印式が行われるようだ。HHHがマイクを取り、これまで自分は世界中から優秀なアスリートをスカウトしてきたが、これから紹介する人はまさにカート・アングル以来の大物、世界中の若い女性の道を開いた人、地球上最強の女性だと紹介、ロンダを呼び込む。
ロンダ、満面の笑みで登場。アナウンサーのマイケル・コールが、会場でスタンディング・オベーションが起きていますとやや大げさに実況。ロンダ、マイクを取り、まず金メダリストのアングルへの敬意を表す。ロンダが話し出すと、会場内に小さなブーイング。後にこれをかき消すように大きなロンダコール。するとロンダは安心したような、少し涙ぐんだような表情をみせる。客席最前列でケイン・ベラスケスとダニエル・コーミエが大喜びでロンダコールをしている様子が映し出されるが、特に紹介はされない。
次にロンダは、ロディ・パイパーこそ、自分がMMAやプロレスをやることになったインスピレーションの素だ、パイパーに褒めてもらえるように頑張りたいと、パイパーへのリスペクトを語る。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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谷津嘉章、興行という灰色の世界を語る――「プロレスとヤクザ」
2018-03-13 19:2297pt
レスリングオリンピック代表からプロレスに転向、新日本プロレス、ジャパンプロレス、全日本プロレス、SWS、SPWF、PRIDE出場……流浪のプロレス人生を送ってきた谷津嘉章がすべてを語るインタビュー連載の第4回! 今回はレスリング協会のトラブルから始まり、社会人プロレスSPWFからいつのまにか「プロレスとヤクザ」という興行の闇に迫ります! イラストレーター・アカツキ@buchosenさんによる昭和プロレスあるある4コマ漫画「味のプロレス」出張版付きでお届けします!
<谷津嘉章インタビューシリーズ>
①デビュー編「ガチだったら楽だけど、そうじゃないから」
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1119227
②80年代編「昭和・新日本のプロレスは早漏なんですよ」
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1140634
③SWS編「田中八郎が俺に言ったんだよ。SWSを潰してくださいってね」
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1334578――谷津さん! 今日はSWS離脱以降の話を聞きたいんですけど、その前にレスリング協会のパワハラ騒動について聞かせてください。
谷津 あれかあ。レスリング協会のことはあんまりわかんねぇな。まあ、内部の派閥争いもあるんじゃないかな。2年後の東京オリンピックも絡んでくるし。
――この騒動の根っこには、レスリング界の派閥争いがあるという報道はされてますね。
谷津 まぁいろいろとあると思うんだけど。どうなってるのかさっぱりわからないのよ、俺も。迂闊に言って間違えると大変だから(笑)。
――谷津さんの現役の頃から派閥争いはあったんですか?
谷津 あったあった。それはね、相撲や柔道だってあったじゃない。柔道なんて内部告発されて、上村(春樹)さんが会長を退任したでしょ。こういった派閥の争いは特に格闘技が多いな。ロシアでもアメリカでもみんなそう。なんでそうなるかといえば、格闘技は個人種目だから。チームで戦わないでしょ。
――なるほど。チーム戦だと出場メンバーを派閥だけでまとめるのは、なかなか難しいですよね。
谷津 そうそう。個人種目で起きやすいんだよね。
――パワハラを告発された栄和人さんのことはご存知ですよね。
谷津 あったりまえだよ、俺の後輩だよ。
――どんな方ですか?
谷津 ひとことで言えば熱血漢。彼もこうなっちゃって、かわいそうといえば、かわいそうかな。でも、いまはコンプライアンスが厳しいでしょ。耐えることなんてしないで、どんどんリークされちゃうわけだから。逆にこうなることで業界が変わっていくところもあるんだけどね。少しずつ少しずつ、民主的にね。昔なんて殴られるのはあたりまえだったんだから。監督も手で殴ると痛いから、木の棒でおもいきり叩かれてね。
――スパルタ指導が許されていた時代ですね。
谷津 殴られて顔から血が出たって休めないから。「やる気がないんだったら帰れ!!」って言われて。根性論だね。いまみたいに栄養学なんてものもないし、根性だけ。
――谷津さんの現役の頃って、レスリングはここまで脚光を浴びてませんでしたよね。
谷津 うん。これは話は変わるけども、長州や俺らが新日本を離れてジャパンプロレスを作ったでしょ。できたばっかでインパクトがなかったんだよね。そんなときに、レスリングもオリンピックのときしか注目されてないから「話題作りとしてレスリングの試合に出てくれ」って話があったんだよ。
――それで7年ぶりにレスリング復帰して、全日本選手権に出ることになった。凄くリスクがありましたよね?
谷津 当時強化委員長だった福田(富昭)さんは、俺の先輩だから出なきゃいけないだよ。「先輩、負けたらどうするんですか?」って聞いたら「知らねえよ!」って(笑)。
――ハハハハハハハ!
谷津 出場する選手をリサーチしてみて勝てる自信はあったけど、真剣勝負だからどうなるかわかんないでしょ。勝ったからいいもののさ、もし負けた場合はしばらくアメリカで覆面レスラーになるしかなかったよな(笑)。
――当時は競技の違いがよくわからなかったから「プロがアマに負けたら恥」というムードはありましたね。
谷津 よく出たよなぁ。大会後に六本木でメシをオゴってもらって、それで終わりだよな(笑)。
――先輩・後輩の上下関係は絶対なんですね。
谷津 だから俺も一歩間違えたら福田派だから(笑)。SWSのとき田中八郎からロシアのレスリングの選手を連れてこいと命令されたときは福田さんルート。俺は八郎から5000万円を預かって、ロシアまで行ってナショナルチームの監督に前金として2000万円渡してね。ロシアにもなんだかんだ1億円くらい使ってますよ。
――でも、そんなに大金を使ったのにSWSはロシア勢を使わなかったんですよね?(笑)。
谷津 そうなんだよぉ。WWEと提携することになったから、もういらないってことで。八郎は藤原組にも金を出していたから、そっちに出ることになったんだけどね。
――話を戻しますが、福田さんはレスリングを世の中に広めるために谷津さんを復帰させたりと、いろいろと仕掛けていたってことですね。
谷津 福田さんはそういう仕掛けは凄くうまいんだよね。先見の明がある。日本は世界より女子が一歩も二歩も進んでたでしょ。そこに力を入れてね。これからレスリング人口が増えていったら厳しい戦いになると思うけど。
――東京五輪が2年後という重要な時期に騒動が起きてしまったんですね。
谷津 やっぱり福田さん体制で東京オリンピックまでは乗り越えないとね。ここからさ、新政権に移すのは現実的に無理だと思う。本当はゴタゴタしてる場合じゃない時期なんだよ。だから告発した側はこのタイミングだったんだろうけどね。一番話題になるでしょ、平昌オリンピックの時期なんだから。ただ、どんなことにつけても、福田会長に勝てる人間はいない。頭がいいし、先見の明があるから。
◎「猪木さんが監禁されたときに引き取りに行ったのは◯◯さん」――初期SPWFは社会人プロレスという当時としては画期的な団体でしたね。
谷津 あの頃に活躍していたサスケやハヤブサは学生プロレス出身だったでしょ。いま新日本プロレスでブッキングやってる邪道・外道もそう。学生プロレスがあるんだから社会人プロレスがあってもいいかなって。
――いまは全国各地で社会人レスラーが活動してますね。
谷津 プロレスラーってほとんどがプロレスファンでしょ。高田延彦だってそうだし、あのアントニオ猪木だってプロレスファンだったんですよ。俺みたいにビジネスとしてスカウトされた連中もいたけど、大部分がプロレスファン。それでいて学生プロレスはダメだっていう流れがあった。いまは棚橋弘至とかが学生プロレスをやってたと言えるようになったけど、昔は言えなかったんだよ。
――あの当時のプロレス界には学生プロレス出身はタブーなところがありました。
谷津 なんで毛嫌いしていたかというと、プロレスという世界で起きていることを誰にも他言しちゃいけないルール、つまりケーフェイがあるんだよ。学生プロレス出身だと、昔の仲間に変なことを言うんじゃないかと懸念があったわけだよな。
――あー、なるほど。
谷津 俺はそんなものはクソくらえだと思ってて。プロレスを見るか、やるかのどっちかしかないんですよ。体力に自信があるヤツはやる、体力に自信のないヤツは見る。それだけの話。だったら社会人プロレスを作ってしまえと。
――SWSは3派に分裂しましたけど、どこかに合流する考えはなかったんですか?
谷津 全然ないよ。そもそもの話をいえば、SWSは部屋別制度なんか作んなきゃよかったんだよな。道場マッチぐらいならまだよかったし、イデオロギーの戦いは対抗戦として面白かったかもしれないけど。でも、エンターテイメントじゃなくてガチで揉め始めちゃったから。SWSのときはけっこうな金額の勝利者賞が出てたから、マッチメイクでいろいろと不満が出るんですよ。
――プロレスの試合なのに勝者に賞金が出る。それは揉めますね(笑)。
谷津 田中八郎はね、プロレスの仕組みがどういうものかわかってなかったから。それだと負けた選手から不満が出るでしょ。だから一度賞金を選手会の方で集めて、上下関係ごとに分けるという取り決めになったんですよ。
――田中八郎に黙って、いったん賞金を集めてたんですね(笑)。田中社長にプロレスの実態を教えなかったのは、勝利者賞を出さなくなる恐れもあったからなんですねぇ。
谷津 それにしても分け前はレボリューションの方が多かったんだよね。他の部屋はみんな頭にくるわけ。
――マッチメイカーはレボリューションのカブキさんでしたし、強い不信感が……。
谷津 そういうこと。神戸でカブキさんは北尾に追っかけ回されたこともあるよね。「なんで俺がテンタに負けなきゃいけないんだ!?」って。ここから話は急展開! 「興行とヤクザ」をテーマに、どうやってプロレスの地方興行は成立していたのか? なぜズブズブの関係から脱却できたのか……現代プロレスの好調ぶりまでを解きほぐします!
この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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これはなんだ? レッスルマニアの裏側で「2018年のUWF」開催!!■アメプロインディ通信「フリーバーズ」
2018-03-13 19:0476ptアメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマはレッスルマニアの裏側でアメプロインディが「2018年のUWF」を開催!!です!<関連記事>・【#MeToo】マイケル・エルガンはすべてを失ってしまったのか・TOO SWEETじゃなくてTOO DEEP!! 世界一卑猥なハンドサインをご存知?・デスマッチ仁義なき戦いに警察も出動! GCWシュート事件とは何か・カナダの狂乱のハードコア団体『IWS』――人生の栄光と転落・アメリカのデスマッチキングは銀行強盗犯…ニック・ゲイジの最狂人生・知ってるようで知らないアメリカ第3の団体ROH・アメリカ第3の団体ROHを変えた2人の日本人プロレスラーいよいよ一ヵ月をきった今年の『レッスルマニア34』(4月8日アメリカ・ルイジアナ州ニューオリンズ)。中邑真輔vsAJスタイルズ戦やロンダ・ラウジーのプロレスデビュー戦などが目玉になるが、ここ数年、レッスルマニアの数日前からその近郊で開催されているインディー団体の大会「裏レッスルマニア」も、かなり面白いことになっている。
レッスルマニア3日前の4月5日、GCWが開催する「裏レッスルマニア」も注目だ。「Bloodsport」と題されたこの大会は、ノックアウト、もしくはサブミッションのみでの決着という、“プロレスラーが格闘技ルールでプロレスをする”試合スタイルで行なわれるのだ。
・マット・リドルvs. ロウキー
・ダン・スバーンvs. クリス・ディッキンソン
・トム・ローラーvs. ウォルター
・ドミニク・ガリーニvs. カイル・ザ・ビースト
・ティモシー・サッチャーvs. ニック・ゲイジ
・トレイシー・ウィリアムズvs. エディ・キングストン
左側がインディー界を代表するサブミッションを得意とするレスラー。右側が打撃系、しかもインディー界きってのハードヒッティングな選手たちである。よくぞここまで腕っぷしに自信のある、荒ぶる屈強な連中を揃えたものだと感心する。まるで「2018年のUWF」とも言えるこの格闘プロレス大会が、アメリカのインディーレスラーたちによって、裏レッスルマニアで開催されるのが、とても興味深い。
この大会のプロデューサーは、同大会にも出場する“いま最も忙しいインディーレスラー”マット・リドルだ。北米だけでなく、イギリス、ドイツなどの欧州の団体からも参戦依頼が舞い込み、もはやインディープロレス界を代表するプロレスラーの一人。GCWから「裏レッスルマニア」のプロデュースを依頼され、「2018年のUWF」を実現させることになった男はどんな人物なのか――。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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最後のムーンサルトプレス……天才・武藤敬司■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
2018-03-12 10:5181pt
プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは「最後のムーンサルトプレス…武藤敬司」です!
<これまでの連載記事! クリックすると試し読みできます!>縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生<new>
WARからイッテンヨンへ! ライオン・ハート時代のクリス・ジェリコ
「情」で生きる佐々木健介の激烈人生! プロレスラーで初めて大臣になった男、馳浩大森隆男のワイルドな全日本プロレスLOVE 暴走親方、諏・訪・魔!!嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…完全無欠のプロレスラー!! ジャンボ鶴田超獣ブルーザー・ブロディ【涙のカリスマ】大仁田厚の邪道プロレス人生
“四天王プロレス”の光と影――三沢光晴
癌に勝った絶対王者・小橋建太“プロレス巨大組織”NWAとは何だったのか?呪われたIWGPが最高権威になるまで悲運の闘将ラッシャー木村、耐えぬき続けた人生 燃える男、アニマル浜口――!!“天龍番”が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準馬場死去、三沢離脱……その後の全日本プロレスジョー樋口、和田京平…全日本プロレスを支えたレフェリーたち 我らが英雄ザ・ファンクスの凄み! 猪木を超えられなかった藤波辰爾――プロレス職人と野心の時代
レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち!
「俺のほうがUWFより強い!」 誇り高き仮面貴族ミル・マスカラスプロレス史上最も過酷な闘い! G1クライマックス『週刊ゴング』の創刊と休刊まで……闘いのゴングはこうして鳴った!80年代タイガー、90年代ライガー! ジュニアヘビー級の歴史!!“リングの現実”に殉じたNOAHの栄枯必衰昭和のプロレスを支えた影の実力者! さらば永源遥――!!史上最も愛されたヒール! 黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー
輪島、北尾、曙……プロレスラーになった横綱たち!!
全日本プロレスのすべてを知る男、渕正信
鈴木みのるを変えた“全日本プロレスイズム”
高山善廣が「帝王」と呼ばれるまで
「プロレス取材の難しさ」
一寸先はハプニング人生! アントニオ猪木!!オシャレでスマートな昭和の頑固親父! グレート小鹿――武藤敬司が両ヒザを人工関節にする大手術を行ないます。リング復帰は可能だそうですが、代名詞のひとつだったムーンサルトプレスは医者から使用を禁じられるため、手術前最後の試合となる3月14日後楽園大会が“ラスト・ムーンサルトプレス”になるようです。
小佐野 武藤はずっとヒザのケガに苦しんできたからね。たしか最初にヒザを手術したのは、若い頃に2度目の海外遠征でプエルトリコに行く前だったかな。
――かれこれ30年前のことになるんですねぇ。
小佐野 若い頃はムーンサルトプレスをバンバン使っていたけど、歳を取るごとに使う頻度も減っていったり、バンと落ちるんじゃなくて、スライドして落ちるやり方に変わったりね。武藤は相手をコントロールできないような技は使わない。身体が動けないなら動けないでもプロレスができる術を持ってるのが武藤本人のプライドだよね。
――ヒザのダメージは日常生活にも支障をきたすレベルのようですね。
小佐野 本当はもっと前に人工関節の手術を受ける予定で、手術日も決まってたんだよ。それがちょうど全日本プロレスの分裂騒動が起きて、土壇場でW-1を立ち上げることになったから手術をキャンセルしてね。手術しないでここまできちゃった。それこそ若い頃は「足の一本ぐらいはくれてやる!!」くらいのことは言ってたけど、飄々としながらもプロレスに対しては熱いものを持ってるということだよね。
――武藤さんってその時々によってスタイルをチェンジしてますね。
小佐野 プロレスラーの中にはずっとスタイル変えない人もいれば、武藤のようにコスチュームから何から全部変えてる人もいるよね。彼は絶えず変えてきた。たとえば20代の頃はオレンジタイツだったけど、うまくロングタイツに変えていったしね。
――スキンヘッドにしたときもインパクトがありましたね。2000年大晦日プロレスイベントだったときの『猪木祭り』。髙田延彦のプロレス復帰が目玉だったんですが、タッグパトーナーの武藤さんがスキンヘッドにしてきたことでその話題を食ってしまって(笑)。
小佐野 あれはアメリカから帰ってくる数日前に剃ったそうだよ。バリカンなんか持ってないから奥さんにハサミで切ってもらってね。青々としてるとカッコ悪いから、日光浴で日焼けして、なじませてから帰国するという(笑)。
――どの時代の武藤敬司を切り取っても印象深いですねぇ。
小佐野 彼にとってラッキーだったのはグレート・ムタという存在があったことだよね。武藤敬司がマンネリ化したらムタになって、ムタがマンネリになったら武藤敬司に戻ればいいし。
――グレート・ムタも最初と比べると全く違うキャラクターになっていて。
小佐野 『Gスピリッツ』でムタ特集をやったときにWCW時代の映像も見たんだけど、動きが本当に素晴らしいし、全然ヒールじゃないんだよ。WCW時代のグレート・ムタのファイトスタイルって武藤敬司そのものだからね。“悪の化身”としてのグレート・ムタは日本に戻ってきてから作られたんだよね。
――なかったはずの“悪の化身”を作り上げちゃったってのも凄いですね(笑)。
小佐野 「ムタってそんなに悪くないんだけどなあ……」って武藤本人がボヤいてたんだから(笑)。日本のムタって最初は喋ってたしね。途中からだから、喋らなくなったのは。
――WCWでライバルだったスティングがベビーフェイスだったから、勝手に極悪ヒールのイメージを持ってしまったんでしょうね。
小佐野 アメリカのムタは武藤敬司がちょっと悪いことをするぐらいで。使っていた技はムーンサルト、ジャーマンスープレックス、鎌固め、あとアキレス腱固めなんかも使ってたよ。
――フラッシングエルボーや側転エルボーという飛び道具もあって。
小佐野 ムタの動きはベビーフェイスでもヒールでもなかった。現地では「USA!」コールと「MUTA!!」コールが同時に起こるくらいだったんですよ。だから日本人プロレスラーのイメージを変えちゃったところはありましたね。昔の日本人レスラーはプロモーターから「技なんか使うんじゃない」と怒られてね。使っていい技はチョップ、クロー、首絞めぐらいで、変にうまいレスリングをやっても仕方ない。日本人は姑息なやり方で勝たないといけなかったんですよ。
――履いていた下駄で殴ったり……の世界ですね。
小佐野 でも、武藤はとくに制約を受けなかったらしいね。動きのあるプロレスだったからテレビ的にも見栄えがよかったんだろうね。
――たしかに鎌固めやアキレス腱固めはアメリカでは新鮮に見えますし。
小佐野 当時のアメリカではブリッジする技自体が珍しかったんですよ。WCWにはロード・ウォリアーズがいたし、WWEはハルク・ホーガンやアルティメット・ウォリアーがトップ。筋肉マン全盛だったから、技術が強力な武器になる時代だったんですよね。面白いのはムタの最初のフィニッシュは首4の字だったこと。
――首4の字が!
小佐野 それでもお客さんには大受けだったし、毒霧も最初は使ってなかった。プエルトリコのブラックニンジャ時代は使ってたんだけど、WCWのときは初めから全ては見せない。最初は緑色の液体を口からダラダラと不気味に流すだけで。
――そこは見せ方を計算してるんですねぇ。
小佐野 テキサスのスーパーブラックニンジャのときは、手に緑色の毒霧を吹きかけてからのアイアンクローが必殺技。
――いいですねぇ、やられた相手の顔が緑色に染まって!
小佐野 スーパーブラックニンジャは「その昔フリッツ・フォン・エリックにやられた日本人レスラーの息子が復讐のためにテキサスにやってきた」という触れ込みだから、エリック兄弟にそのクロー技で追い詰めるという。武藤いわく「アイアンクローは一番難しいは技だ」って。やみくもに相手の顔を握っても仕方がないし、お客さんに「この技が出たらオシマイだ!」と思わせるのは意外と難しいんだって。
――武藤さんといえば身体能力オバケみたいなところがありますが、プロレスの考え方もスマートですね。
小佐野 凄く考えているプロレスラーだよね。あの人は日本でデビューして1年ですぐにアメリカに行ったでしょ。新日本のリングでプロレスの基礎をおぼえて、アメリカではリング外の仕組みをおぼえたと言っていた。アメリカのプロレスはサーキットしながら連続ドラマで見せていくから「プロレスは紙芝居みたいだな」と思ったり。リック・フレアーがタイトルマッチをやると、いつもよりお客さんが入ってほかのレスラーのギャラもアップして、みんながフレアーに感謝する。アメリカでプロレスのチャンピオンのあり方を勉強できたんだよね。他のレスラーを稼がせるのがチャンピオンなんだと。
――アメリカで興行の仕組みを理解していったんですね。
小佐野 当時から技術的なことはもう問題なかったから、あとはどうやってファンにインパクトを与えるか。あの当時の日本人レスラーはアメリカではヒールを必ずやるでしょ。だいたいの人は「いまはヒールをやってるけど、日本に帰ったらどうするか」と先のことを考えてる。要はいまやってるヒールは二の次なんだけど、武藤はアメリカで成功することを考えていたから。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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【#MeToo】身体を鍛えてから一度も変質者に遭ってない■二階堂綾乃
2018-03-12 10:1755pt2018年にもなって「いまの新日本プロレスには猪木イズムが足りない!」などと口走ってしまうオールドファンに向けて二階堂彩乃(@nikaidoayano)先生が“いまのプロレス”の魅力をお伝えする共存共栄コーナー。今回のテーマは「身体を鍛えてから一度も変質者に遭ってない」です!【関連企画】・中邑真輔がWWEで成功するのは、あったりまえじゃん!・「Y2J」コールができなくても楽しかったクリス・ジェリコ――アヤノさん、ツイッターで結婚報告をされてましたね。おめでとうございます!
二階堂 ありがとうございます! でも、このタイミングで報告するつもりじゃなかったんですよ。Facebookのプロフィールって「未婚」を「既婚」に変えられるじゃないですか。「既婚」にしたら勝手に「結婚しました!」という投稿がされちゃって。
――自分も経験があるんですが、そんなつもりがないのに結婚アピールしたみたいでちょっと恥ずかしいんですよね、あれ。
二階堂 ビックリしますよねぇ。「じゃあツイッターでも書かなきゃ!」ってことで報告させていただきました。
――新婚生活はいかがですか?
二階堂 何も変わらずです。しいていえば、旦那とは同じ格闘技ジムに通ってるんですけど。いままでは2人で打ち込みをしてても、何も言われなかったんですけど、入籍を報告したあとは「ヒュ〜ヒュ〜!!」とか冷やかしの声が飛ぶようになりましたね(笑)。
――そんな幸せな結婚生活を送っているアヤノさんが気になることは、マイケル・エルガンが巻き込まれたセクハラ問題だとか。
二階堂 はい! 昨年末から話題になってて気にしてはいたんです。エルガンのツイッターアカウントが消えてるけど、何が起きてるのかよくわからないなーって。でも、新日本プロレスとの契約も更新してますし、そこまでの大問題ではなかったんだなあ……ってときに、Dropkickで詳しいコラムが書かれたじゃないですか。・【#MeToo】マイケル・エルガンはすべてを失ってしまったのか■アメプロインディ通信「フリーバーズ」二階堂 読んでみたら、いやもう完全にエルガンが被害者だったので。新日本プロレスファンはこの件についてほとんど知らないと思いますよ。
――あらま、そうなんですか。
二階堂 なんとなーく小耳に挟んでいる程度。私はコラムを読んで安心しました。
――「#MeToo」は世界的な動きになってますから、こういう話題はヒヤッとしますよね。
二階堂 「#MeToo」は日本ではそうでもないですよね。逆に女性専用車両に乗り込んで「女性専用車両は差別だ!」とか騒ぎを起こす人たちが現れて、渋谷駅でデモをやろうとして反対派に止められたり。
――あれ、ネタなのかと思ったら純度100パーセントのアレだったんですね。
二階堂 私の高校生のときに社会か何かのテストで「女性専用車両があるメリットは?」みたいな記述問題があって。その頃、私はしょっちゅう痴漢被害に遭っていたので「女性専用車両があれば女性は安心」って書いたんです。そうしたら模範解答は「痴漢被害がなくなるし、冤罪被害もなくなる」と。私はその模範解答に衝撃を受けて、女性専用車両は男性も守ってくれるんだと。女性専用車両反対の騒ぎを起こした人たちのことも守ることになるんですけどね。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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【嵐の総合格闘技編】安田忠夫「IWGP王者になりたくないから、はじめは断ったんだよ」
2018-03-09 08:46110pt大好評安田忠夫ロングインタビュー第3弾! 人生逆転を懸けた「猪木祭り」バンナ戦から、短期政権に終わったIWGP王座奪取のウラ側、睡眠薬の依存まで……今回も言いたい放題の12000字でお送りします!(聞き手/ジャン斉藤)【安田忠夫バックナンバー】・相撲と暴力、博打、八百長問題を激白! 安田忠夫「貴乃花は、馬鹿乃花だよ!」・【90年代・新日本プロレス編】安田忠夫「リングでやっちゃえば警察は介入できないじゃん」
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安田 最近太り過ぎちゃってさ。こないだドクター林先生に診てもらったら「缶コーヒーをやめろ」って言われて。1日に3リットルぐらい飲むから。
――毎日そんなに飲んでるのにやめれるもんですか?
安田 量を減らせばね、すぐに痩せる。前も缶コーヒーをやめたらすぐに痩せれたし。何気にね、博打以外はやめれるんだよ(笑)。
――ハハハハハハハ!
安田 博打と借金以外はやめられる。俺に金を貸すってことは「あげる」ってことだから、そのへんをわきまえて貸してね。ガハハハハハ!
――心に深く刻んでおきますです(笑)。
安田 林先生のおかげでいろいろと助かってますよ。寿命は伸びてるかなあ。途中で切れていれば、こんなに苦労することなかったんだけど……って思うときもあるけど(苦笑)。
――それで今日は人生の絶頂期でもあった2001年大晦日の話なんかを中心にうかがいたんですが、安田さんが新日本プロレスをやめてPRIDEに出たとき……。
安田 (さえぎって)いや、やめてないんだって。ずっと新日本にいたんだよ。PRIDEに出たときも新日本所属。
――すると新日本から給料は出ていたんですね。
安田 出てた出てた。
――そもそもPRIDEにはどういう経緯で出ることになったんですか?
安田 結局、新日本で鳴かず飛ばずだったじゃないですか。グダグダしていたら藤田(和之)くんがPRIDEに出て勝って。「他に駒はいないか」ってことで猪木さんが俺にやらせようって話になったんでしょ。
――格闘技のほうが活きるんじゃないかってことですね。
安田 そういうところは猪木さんも見る目はあったんじゃないの。あの頃猪木さんが声をかけたのは藤田くん、石澤くん、俺とかでしょ。
――そのへんは猪木さんはセンスがありますよね。
安田 「猪木さんに声をかけられただけでも幸せだよ」なんて言われたけど。あの頃はまだ橋本(真也)さんの家に集まっていて、藤田くんも来ていたからPRIDEの話になったんだよ。「本当にいいのをもらったら倒れますけど、痛いうちは返せますから。負けると思ったらオッパイを噛んで帰ってくればいいじゃないですか?」なんて話になってね。
――タイソン耳噛みオマージュですね(笑)。
安田 そうそう(笑)。「じゃあやってみようか」ってことでアメリカで練習することになったんですよ。新日本をやめてはないんだよね。
――PRIDEからもファイトマネーをもらったんですよね?
安田 もらってた。俺はいくらもらってたたのかな。手にした額は100万とかかな。PRIDEはもっと出してたみたいけど、俺にの懐に入る前に猪木さんのところに抜かれてるってことだよね、あとから聞くにはさ。
――要するに猪木事務所のマネジメント料なんですかね。
安田 そこらへんはどうなってたかわからない。◯◯さんに聞いたほうが早いんじゃない。
――◯◯さんは表に出ていないですし、猪木事務所の代表だった倍賞鉄夫さんも亡くなってますし……。藤田さんがPRIDEで活躍すると、猪木事務所のスタッフの方の車のグレードが上がるという都市伝説は聞いてますけど(笑)。
安田 ガハハハハハ! そうそう、本当に酷い話だよね。俺もその一部よ。車のタイヤぐらいは貢献してるんじゃない?
――アメリカではマルコ・ファスの道場で練習してたんですか?
安田 いや、最初は違うよ。新日本が提携していたLAボクシングジム。キッタねえジムだったよ。そこの兄弟が教えてくれた。
――ああ、マッコーリー兄弟ですね。
安田 それよ。アイツら練習だったのに俺のことを平気で待たせたんだから。バンナに勝ったあとは態度がコロって変わってさ。2回目に行ったときは空港まで迎えに来てくれたんだから。
――安田さんは新日本所属でしたが、PRIDE挑戦に関して新日本プロレスはあまり協力的じゃなかったんですよね。
安田 そうなんだよ。日本で練習するところは新日本の道場しかないでしょ。吉江(豊)はずっと協力してくれたけどね、アイツは柔道をやっていたから。KENSOに「ちょっと付き合ってくれない?」って頼んでも「用事があるんで……」ってどっか行っちゃう。
――冷たいですね(笑)。
安田 たしかに他の連中からすれば「プロレスの試合にも出ずに何をやってるんだ?」って、やっかみもあったんじゃないの。新日本から給料が出ていたことは一部の人間は知っていたことだしね。
――長州さんはまだ新日本の現場監督でしたよね?
安田 いたけど関係なかったよね。あの人は総合格闘技が嫌いだったけども、猪木さんのやり方には文句は言えないじゃない。
――ちょっと話は戻りますが、ロサンゼルスではどんな練習したんですか?
安田 ボクシングだよ。最初は変なデブにさ、面白いようにやられてね。「チェリー」なんて呼ばれてバカにされて。俺、英語はわからなかったけど、バカにされてるのはわかっていたから。
――ロサンゼルスは1人で行ったんですよね?
安田 1人だよ。まあ金があったから大変じゃなかったけどね。「金がないから帰る!」と言えば、新日本から送ってきたから。
――脅しですね!(笑)。
安田 でも、そのときは博打はやってないよ。マジメに練習してたよ。
――PRIDEデビュー戦は佐竹雅昭戦で。
安田 試合の3日前にブライアン・ジョンソンが来てくれたんだけど、「LAボクシングのことは忘れて俺の言うことを聞け」と。ブライアンの作戦は相手を捕まえて押し込んで倒す。倒したら極める。
――倒して極めることはできませんけど、コーナーに押し込み続けた末の判定勝ちでしたね。
安田 それだけで勝っちゃったんだけど、何もできなかったよね。やろうとしていたことがほとんどできなかった。相手も弱かったんだけどね。佐竹は練習ではメチャクチャ強いって聞いたんだけど。
――佐竹さんは「日本最強なんじゃないか」って評判になるくらい練習では強かったみたいですね。
安田 らしいね。あとで聞いてビックリしたよ。そんなこと、やる前は知らないからさ。俺は基本的に試合前には何も見ない。いや、佐竹の前は何回か見たかなあ。そういうの試合前に見ると身構えちゃうじゃない? それがストレスになって睡眠薬を飲むようになっちゃって、あとで大変なことになるんだよ。
――総合格闘技がきっかけで睡眠薬に依存しちゃったという。
安田 相撲の場合は今日負けても明日があるでしょ。15日間のトータルだけど、PRIDEはその日だけで勝負が決まっちゃう。そういう経験がないからさ。
――相撲は積み上げてきたものもありますし。
安田 そうそう。PRIDEは初めてやることだからね。試合そのものに緊張はないけども、それまでがね……。泣きを入れる場所もなかったし。好きな女がいれば、他人には見せられない部分をさらけ出すというか、泣きつけるんだろうけど。だからあの頃は『週刊ゴング』の金沢くんにお世話になったよね。ハルシオンを飲んでラリって電話してたみたい。
――GKが「好きな女」代わりですか(笑)。「電話してたみたい」ってことは、安田さんはおぼえてないんですね。
安田 翌朝携帯を見ると、アチコチに電話しててビックリする。娘のところにも電話をしてるから「変なこと言ってなかった?」ってまた電話してね。金沢くんとかは俺がそういう状態だったことは知ってるから、相手してくれたんだけど。俺も追い詰められていたんだよぉ。
――そんな思いをしてまで総合格闘技になぜ出たんですか?
安田 だって命令だもん。命令というか、猪木さんに「行けるか、おい?」と聞かれたら「いや、無理です」って言える? 「行けるか、おい?」って「行け!」ってことだから(笑)。
――そこは問答無用なんですねぇ。
安田 「ギャラはいくらですか?」とかも聞けないでしょ。そんなこと言ったことないよ、俺は。バンナに勝つまではね(笑)。
――言ったは言ったんですね(笑)。
安田 2回目の試合(レネ・ローゼ戦)も、本当は試合の予定なんかなくて、アメリカに練習に行くはずだったんだよ。成田空港に向かってる途中に「試合があるから飛行機キャンセルした」ってことで。
――まさに「いつ何時、誰とでも戦う!」世界(笑)。
安田 「ギャラをいっぱいやるから」って話だったけど、まあ大した額じゃないんだよ。2〜300万くらいだったかな。
――安田さんとしてはあまりにも急なオファーはイヤでした?
安田 ちゃんと練習はしたかったけど、新日本の給料とは別にギャラがもらえるからラッキーみたいな(笑)。
――ハードなボーナス感覚なんですかね。いつ試合をするかわからない状態が続くって精神的にキツくないですか?
安田 そこはあまり関係なかったかなあ。レネ・ローゼ戦は「3日後に試合だから」って感じだし。
――それはそれでイヤですよ!(笑)。その年の大晦日のバンナ戦も試合1週間前にようやく相手が決まったんですよね。
安田 俺はてっきりまたレネ・ローゼだと思ったんだよ。レネ・ローゼを想定してマルコ・ファスのところで練習してたから。
――バンナを仕留めたギロチンはそのときマルコに教わったんですよね?
安田 あの技でマルコにやられてたんだよね。「その技いいね。これだけ教えてくれ」ってことで。マルコはいろんなことをいっぱい教えてくれるんだけど、俺はそんなにできないから。袈裟固め、肩固め、ギロチンだけでいいんじゃないかって。結局、勝った要因は相撲じゃない。捕まえて外掛けで倒してね。
――マジメに練習されてたんですね。
安田 俺は「練習しない」と言われてるけども、ちゃんと練習はしてるから! ガチンコや一発勝負なんてのは、練習しなかったら勝てるわけないし。
――そこは相撲でわかってるわけですね。
安田 相撲で同期だった八角理事長が凄い鏡だったんだよ。あの人は身体が小さいけど、マジメにやっていたからあそこまでいったんだよ。だから練習がいかに大事かは知ってるんだけど、それをストレートに言っちゃうと面白くない。ナマクラキャラで売っていたら「練習は才能ないヤツがするもんだ!」って言うしかないでしょ。そうしたら山本小鉄くんに本気で怒られて(笑)。
――ハハハハハハ! 小鉄さんは“練習の鬼”ですもんね。
安田 冗談で「いやあ、ボクはナマクラですから」なんて口にしたら本気で怒られてね。あの人は身体が大きい人間が大嫌いだから。
――小さい身体を鍛えあげてプロレスラーになった人ですね。
安田 星野(勘太郎)さんは俺のことをかわいがってくれたんだよね。星野さんが「いいんだよ、コイツは好きなようにやらせれば」って言ってくれてね。山本小鉄さんは星野さんは大先輩で逆らえないから「はい!!」としか言えない。
――安田さんもやるときは必死に練習してたんですね。
安田 よくあの歳でアメリカまで行って練習したよね〜。だって1日2回だよ。しかもチャリンコで1時間かけてホテルからジムまで通ってね。
――ナマクラとは思えない!(笑)。
安田 マルコからはとにかく「タバコを吸うな」とは言われてたんだよ。隠れて吸ってたんだけど、スパーリングしたときにわかるよね(笑)。でも、練習だけは一生懸命やった。なぜ相撲のときに必死に練習しなかったんだろうと思うよね。ガハハハハハ!
――そう思ちゃいます?
安田 そりゃ思うよ。後悔したくはないけど、後悔するのであればね。プロレスに入ったときはノラリクラリやってたら、マサ(斎藤)さんが言うわけよ。「安田、38から40歳までが一番力が出るからな」って。そのときは「出るわけないでしょ、その歳で」って思ってたんだけど、マサさんが言うように力が一番出たよね。
――その成果が出たのがバンナ戦だったんですね。
安田 猪木さんから「バンナでいいか」って聞かれて「ああ、いいですよ」って。K−1の選手ってこと以外よくわかんなかったんだけどね。そのあと藤田くんに電話して「バナナみたいな名前のやつとやるんだよ」って伝えたら「安田さん、おいしいですよ。頑張ってください」ってね。
――本当は藤田さんがバンナと戦うという話だったんですよね。
安田 でも、タイでケガしちゃってね。俺は相手が誰でもよかったんだけど、まいったのは猪木さんから「『男はつらいよ』の寅さんの格好で入場しろ」って言われたこと。「それだけは勘弁してください」って。こっちもオチャラケでやってるわけじゃないからさ。「その格好で出るんだったら出ません」と断ったから。
――あのとき『男はつらいよ』で源公を演じた佐藤蛾次郎さんが来場していたのは、本当は安田さんと一緒に入場する予定だったからですよね。
安田 調印式のときはその格好に渋々出たんだけどね。スーツを着ていたのに裏で「寅さんの格好に着替えてくれ」って言われてさ。あの会見のときにイスに座ってたバンナが貧乏ゆすりしてるのを見て「コイツも緊張してるんだ」と思ったらリラックスできたんだよね。
――バンナは総合格闘技デビュー戦でしたね。
安田 その姿を見たら安心しちゃってさ、そのまま大井競馬場に遊びに行ったんだよ。
――ハハハハハハハハ! さすがだなあ(笑)。・「親子物語」を演出したバンナ戦からテレビ不信に
・ギャラを巡って猪木さんと大喧嘩
・猪木さんが「IWGPチャンピオンにさせなきゃ、どうするんだ?」って。でも、俺はイヤだったから。・いまだから言えるノルキヤ戦試合放棄の真相
・新日本プロレス解雇は騙された
12000字インタビューはまだまだ続く!!
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「真剣味に欠けていた」ジョン・ジョーンズ、超長期欠場の可能性高まる カリフォルニア州聴聞会レポート■MMA Unleashed
2018-03-09 08:3062ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは反省の色なし? 「ジョン・ジョーンズ、超長期欠場の可能性高まる カリフォルニア州聴聞会レポート」です!
<MMA Unleashedオススメコラム>■「まだUFCなんか気にしているの?」米メディアに渦巻くUFC悲観論まとめ■米国人記者が語るイッテンヨン東京ドーム■地球上最強男スティペ・ミオシッチは、それでも時給14ドルで消防署で働く2月27日、米カリフォルニア州アスレティック・コミッションで、ジョン・ジョーンズ(30)の薬物検査失格に関する聴聞会が開催された。
2017年7月29日、アナハイムで開催されたUFC 214で、ジョーンズはダニエル・コーミエの持つUFCライトヘビー級に挑戦、ノックアウト勝ちを収めてタイトルを奪取した。しかし後日、試合前日に行われた薬物検査(抜き打ち検査ではない)で、ジョン・ジョーンズの尿からステロイドの一種であるトゥリナボルで陽性反応が出たことが明らかになる。これにより試合結果はノーコンテストに覆り、ベルトはジョーンズの手から剝奪され、コーミエの腰に戻されたのであった。
結論から言えば、コミッションはジョーンズに対し、ファイトマネーの40%に当たる205,000ドル(2,174万円)の罰金を科した上で、ファイター・ライセンスを剝奪した。コミッショナー6名による満場一致の処分であった。
ジョーンズは、ステロイドは一度も使ったことがない、自分はスポーツ界にはびこるステロイドに反対している、自転車ロードレースのランス・アームストロングも、ボクシングのバリー・ボンズも大嫌いだし(ボンズはもちろん野球選手である)、歴史上のUFCチャンピオンの中でも自分ほどステロイドを憎んでいるファイターはいない、もしステロイドを使っているのなら、なぜこれまで1度もステロイドで陽性反応が出なかったのかと主張した。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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「ムエタイぼんやり層」必読!! 那須川天心と梅野源治はここが凄い!/山口元気×鈴木秀明
2018-03-08 18:2576pt那須川天心と梅野源治が立て続けにムエタイの強豪と対戦したが、「ムエタイの凄さがイマイチわからん」という読者にお送りするムエタイ対談。元MAキック王者にしてREBELS代表の山口元気氏と、現役時代はムエタイランカーと幾多の名勝負を繰り広げた鈴木秀明氏に登場してもらいました〜!!山口元気が代表を務めるキックボクシングジム「クロスポイント」
http://www.shibukichi.com/鈴木秀明が代表を務めるキックボクシングジム「ストラッグル」http://www.struggle06.com/――那須川天心vsスアレスや梅野源治vsクラップダムと、ムエタイ絡みのビッグマッチが続きましたが、ムエタイは近くて遠い存在なので「ムエタイぼんやり層」としてその実態を伺いにきました!
山口 自分は現役のときにムエタイのビデオを歌舞伎町のタイストアで買ったり、現地に行って見ていて、その時代のムエタイに関してはメチャメチャ詳しい自信あるですけど。いまのムエタイに関しては秀明くんほど詳しいわけじゃないんですよね。秀明くんはいまでも見続けてるでしょ?
鈴木 全部ではないですけど、見れるものは見てるようにしてますね。ムエタイも時代によって技術やポイントの取り方も変わってきてるし、ギャンブルとしてのあり方も変わってきてるんですけど。
山口 格闘技ファンでも、いまのムエタイがどうなってるのかわからないよね。ありがちなのは「ムエタイの最強チャンピオンがやってきた!」と煽るんだけど、負けたら「アイツは最強じゃなかった!!」とか必ずケチがついたり(笑)。
――「ムエタイあるある」ですね(笑)。
山口 ムエタイの歴史が長いですし、どこから話せばいいのか難しいんですけど。まず天心vsスアキムのことをいえば、この試合はキックボクシングであるということが一番ですね。ムエタイとは採点基準が違うというのがポイントかなと。とはいえ、やはり天心はハンパなく凄かったです。
――天心vsスアキムのKNOCKOUTルールはヒジありヒザありでしたよね?
山口 ルールはムエタイルールと同じなんだけど、違う採点基準、違う競技なんです。
――違う競技だけど、ルールは同じ。さっそく難しいです!(笑)。
山口 タイ人はムエタイのつもりで戦うんだけど、ムエタイではない。梅野vsクラップダムは完全なムエタイ。KNOCKOUTはヒジありヒザありだけど、ボクの中ではK−1と同じなんですね。
鈴木 K−1ルールで活躍しているタイ人は、ムエタイのトップというよりは、そのルールに順応できているということなんですね。例えるとソフトボールと野球、サッカーとフットサル……。
――日本の野球とメジャーリーグみたいなもんですかね。メジャーリーガーが日本の野球で必ずしも活躍できるとは限らないですし。
鈴木 メジャーリーグの投手はストレートで勝負するみたいなところはありますしね。ムエタイも「相手の正面を向いて戦いなさい」という独特の基準があるんですよ。
山口 だからスアキムが控え室に帰ってきたときに言った言葉が「ニーヤンリョオ」。タイ語で「逃げてばっかり」。でも天心くんは全く逃げてるつもりはないんですよね。自分の間合いを作ってるだけだから。パンチもあんなに当ててるしね。だから、ボクは控室でその言葉を聞いたときに、日本人とタイ人の意識の違いってあるんだなぁと思いました。
鈴木 ルールに中においてスアキムは対応ができなかったということですよね。そこは競技の違いであって、ムエタイでは後ろに下がったり、極端にアウトボクシングをすると「逃げた」とみなされるんです。パンチ、ヒジ、ヒザ、蹴りの技術を駆使して向かい合って戦う。ボクは「ボックス」と呼んでるんですけど、ムエタイはこのボックスの中で戦わないといけないんです。
――そのボックスから外れると、どうなるんですか?
鈴木 ボックスから何度も外れると、試合が途中で止められちゃうことがありますね。「キミはムエタイで戦うつもりがないね」と負けを宣告されるんです。
――はっはー!!
山口 ムエタイは首相撲が来たら、首相撲で迎え撃たないといけない。天心くんは首相撲を頭を下げてかわしましたけど、ムエタイであの行為はアウトなんですよ。
鈴木 ムエタイで面白いのは首相撲で崩されてから、相手のヒザを手を下げて受けるのもダメなんです。この人はムエタイの技で防御をしていない、ムエタイの技術を持っていないと。
――そこでも試合を止められちゃう。
鈴木 ムエタイの適応力がないイコール、ムエタイの試合ができない。その瞬間ギャンブルにならないですから。
――あー、賭けの対象にならないんですね。
鈴木 日本のトップ選手がムエタイのルールに慣れてなくて、手でブロックしていたら試合を止められたケースを何度か見たことありますね。
山口 あった。日本だと「倒れなきゃいい」って考えなんだけどね。そこは強さに対する価値観が違うってことだよね。
――ムエタイとキックはまるで違うものだけど、自由に行き来できるからこそハレーションが起きるということですね。
山口 そうそう。見た目は一緒だから。
鈴木 だからスアキムが「逃げてばっかりだ」と言うのは、日本のファンからすれば意味がわからないと思うんですね。
山口 天心くんもちゃんと攻撃してるからね。
鈴木 違いを言えば、ムエタイでは蹴ってから倒れるのはありえないんです。
山口 そうそう、かけ逃げもアウト。
鈴木 ムエタイがあまり回転蹴りをやらないのは、ムエタイは「立って戦う格闘技」という認識があるからなんです。ムエタイは国同士の戦いから発展した戦闘術。足の裏以外がリングに付くのはマイナスポイントになるんですよね。
山口 相手に背中を見せたり、後ろに回られるのもアウトだよね。
――そうやって相容れない競技なのに、絡み合ってるのは面白いですね。
鈴木 柔道と柔術の違いかもしれないですよね。柔道選手も柔術はある程度はできますけど、もう違うものじゃないですか。
――基準が異なる中で今回の那須川天心vsスアキムはどういう予想をしていたんですか?
山口 やっぱり天心くんが勝つんだろうなと。
鈴木 カードは決まった瞬間は7対3でスアキムかなと思ったんですよ。そのうち6対4でスアキムになって、直前では6対4で那須川選手に変わって(笑)。当日は五分五分でしたね。
――目まぐるしく変わったんですね(笑)。
鈴木 それは試合直前の言動や記者会見の雰囲気を感じて。タイ人の本気度を計るうえで、 誰と一緒に来日したかがポイントなんですね。
山口 ああ、そこは大きいね。
鈴木 所属のジムのオーナーが来るのか、いつもミットを持っているトレーナーが来るのか、取り仕切ってるプロモーターが来るのか。この3人が来るのであれば、選手も手が抜けないので、かなりの本気度。
――ムエタイ本気セット!
鈴木 あともう一つ、パンツも注目ポイントですね。ちゃんと自分の名前が入ってるものを穿いていれば本気ですね。本気じゃないヤツは……。
山口 「Muay Thai」とか書いてあったり(笑)。
鈴木 本気じゃないヤツは、日本で誰かが用意した適当なものを穿いてるんですよ。「持ってきてないから、これを穿けよ」ってことで、別のジムの名前が入ったものとか。
――というか、自分のコスチュームを持ってこないってどういうことですか?(笑)。
山口 けっこういるんだよね。
鈴木 基本的に向こうではスタジアムにムエタイ用品店が何店舗もあるんですよ。そこにはワセリンやタイオイル、バンテージなんかも売っていて。パンツも朝の計量のついでにオーダーして、夜までに完成したものを試合で穿くケースが多いんです。その感覚で何も用意しないで来日する選手が多いんですね。
――あー、なるほど。そこから日本の事情を理解してるかどうかで本気度を計るんですね。本気だったら調べてくるだろうと。
鈴木 そういうことです。よくあるのは日本の気候をナメてる選手ですね。こないだのKNOCKOUTに来た「おネエボクサー」も力が発揮できないで負けちゃいましたけども。来日してから「足が寒い」とずっと言っていて、身体が全然動かなかったみたいですね。そこはちゃんと準備して来日してくださいって話ですよね、いまはインターネットで調べられるんですから。
山口 タイ人はFacebookが大好きなんだけどね(笑)。
鈴木 なぜそういった準備不足が起きるかといえば、ムエタイに圧倒的な自信があるんですよね。
山口 スアキムも自信満々だったよね。
鈴木 スアキム側にはPKセンチャイジムの会長、プロモーター、ルンピニースタジアムの責任者も来てましたから本気でしたね。ただKNOCKOUTルールへの対応力がちょっと足りなかったかなという気がします。そこをうまく突いたのが那須川選手だったのかなと。スアキムの出方によっていろいろ変えてたり。
山口 スアキムはいつもどおりに戦えば勝てると思ったんでしょ。ムエタイとは別の競技が出来上がりつつあるのにも関わらずね。ただ、いままでの日本人選手であれば、ルールに対応しなくても普通に勝てたと思うんですよ。
鈴木 スアキムくらいの実力があれば、なんとかとかなっちゃいますよね。
山口 でも、天心くんは、なんとかさせない才能があった。
鈴木 凄い。あれは本当に凄い。
山口 並の選手だったらスアキムにやられちゃってますよ。
――それはつまりK−1系のキックボクシングのレベルが競技として上がってるということでもあるんですね。
鈴木 昔と比べてルールに対応しないとタイ人いえども勝てなくなってきてますね。逆に言えば、そのムエタイルールの中で、向こうのトップと張り合い続けてる梅野選手も相当凄いってことなんですよ。山口 キックルールの天心くん、ムエタイルールの梅野源治。この2人の天才を日本で同時期に見られるって凄いことなんだよね。梅野源治はルンピニーのタイトルマッチで負けちゃいましたけど、凄いレベルのタイ人をムエタイルールの中で倒しちゃってるから。この続きと、「プロレスとヤクザ」、中井りん、山田学、告発者B氏、安田忠夫、池田大輔などの記事がまとめて読める「15万字・24本の記事詰め合わせセット」はコチラ
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