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記事 28件
  • プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

    2018-08-20 22:09  
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    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは「プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さん」です! 
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    ――小佐野さんは晩年のマサさんを何度取材されていたんですよね。
    小佐野 ここ何年間かのあいだで3回ぐらい取材してるんですよ。マサさんの自宅におじゃましたりして、最後に会ったのは一昨年の6月ぐらいかな。
    ――マサさんはパーキンソン病の関係で、なかなかしゃべりづらそうでしたよね。
    小佐野 こっちも慣れたっていうのあるけど、けっこう聞き取れたよ。一度電話でインタビューしたこともあって。そのときマサさんはリハビリ施設に入っていてね。締め切りの問題があって電話取材になったんだよね。 
    ――ボクがマサさんを取材したときも、しゃべってるうちにだんだん饒舌になっていって。取材を受けるのもリハビリの一環だったのかなと。
    小佐野 プロレス技の解説をするときなんて身体を動かして身振り手振りだったから。記憶力が凄くてなんでも覚えてるんだよ。もっといろいろな話を聞きたかったなあ……。
    ――小佐野さんはプロレスファンの頃からマサ斎藤というプロレスラーのことを見てきたんですよね。
    小佐野 小学生の頃だけど、マサさんがサンフランシスコでキンジ渋谷さんとタッグを組んでいた試合を『月刊ゴング』で読んでいた。アメリカから帰国して、日本プロレスの第14回ワールドリーグに参加した試合もテレビで見てましたよ。
    ――どういうスタイルだったんですか? ボクは猪木さんと戦っていた40代の姿しか知らないんですよ。
    小佐野 コスチュームは田吾作スタイルなんだけど、反則をしないレスラー。まあそれは日本陣営だからなんだけどね。坂口(征二)さんと明大で同期、レスリングをやっていた……という知識はあったんだけど、毎シリーズに参加するわけじゃないから、あくまで助っ人という扱い。裏を返せば、その年の3月に新日本を旗揚げしていたから、猪木さんに取られないように日本プロレスに参戦させたところはあったんだと思う。もともとマサさんは東京プロレスで猪木さんと一緒にやっていたから。
    ――マサさんは新日本に参戦する意志はなかったんですか?
    小佐野 そのときマサさんはロサンゼルスのミスター・モトさんに世話になっていて。モトさんの意向もあって日本プロレスに戻ったんだって。マサさんとしては猪木さんのいる新日本プロレスに上がりたかったんだと思うよ。面白いのはその日プロに上がってる時期に、猪木さんと坂口さんを裏で引き合わせていたんだよね。
    ――マサさん仲介役で密会! 当時の坂口さんは日プロで、のちに新日本に合流しますよね。
    小佐野 マサさん本人は「3人で食事をしたのはたまたま」とは言っていたけどね。マサさんが猪木さんとメシを食べる約束をしてて、坂口さんに「一緒に行く?」と聞いて。
    ――それって猪木さんと坂口さんがトラッシュトークをやりあっていたあとのことですよね。
    小佐野 うん、そのあと。3人でメシを食ったことが坂口さんの新日本プロレス合流のとっかかりになったんじゃないかな。その件についてマサさんに突っ込んで聞いたら「あー、もう忘れた〜」ってウヤムヤにされたけど(苦笑)。
    ――3人それぞれ思うところはあっての行動だったんでしょうね。
    小佐野 マサさんがいなかったら、猪木さんと坂口さんが2人で会うきっかけもなかっただろうし。テレビ朝日としても日プロの先行きが見えない中、日本テレビが全日本プロレスを放送するようになったから、猪木さんと坂口さんをくっつけようとしていた。そこで意外なのは、坂口さんは合流したけど、マサさんは新日本プロレスに入らなかったこと。
    ――ああ、そういえば。
    小佐野 なぜ合流しなかったかといえば、アメリカで稼いでいたから。
    ――マサさんらしいですね(笑)。
    小佐野 マサさんが「入れてくれ」と頼んだら歓迎されたと思うよ。猪木さんが社長、坂口さんが副社長、マサさんは取締役として3番目のポジションに就いてもおかしくなかった。でもマサさん本人はアメリカでの生活を望んだ。まあアメリカに家族がいるという理由もあったんだろうけどね。
    ――そこまで猪木さんの信頼を得ていたんですね。 
    小佐野 マサさんの話を聞いてると、猪木さんのことが大好きなんだよね。猪木さんのことを絶対に悪く言わないもん。そこはやっぱり東京プロレスが大きいんじゃないかなあ。マサさんと猪木さんはそれからの付き合いだから。東プロが崩壊したあと、マサさんはアメリカに渡ったけど、おそらく猪木さんが道をつけてあげたんだと思う。マサさんとラッシャー木村さんは日プロは除名扱いで戻れなかったから。
    ――猪木さんは日プロにカムバックできるけど。
    小佐野 猪木さんの場合は豊登にそそのかされた若気の至り……という表向きの理由があった。日プロとしては、猪木さんを戻せる状況にしておきたかったんだよ。そこは馬場さんに次ぐエース候補だったしね。北沢(幹之)さんはちゃんと筋を通して日プロをやめてるから復帰できたんだけど、木村さんとマサさんは日プロを脱走しちゃったから。 
    ――そういった若手が二度と出ないように、見せしめじゃないですけども。
    小佐野 日プロに戻れたのは猪木さん、北沢さん、東プロでデビューした永源遙さんと柴田勝久さん。木村さんは国際プロレス、マサさんはアメリカに渡るんだけどね。
    ――猪木さんとの繋がりがあるから、帰国したときのリングは新日本なんですね。
    小佐野 フロリダではカブキさんとタッグを組んだり、天龍さんとか全日本系の人との付き合いのほうがあったんだけどね。向こうでどんな試合をしていたのかは私も直接見たわけじゃないんですけど、キンジ渋谷さんとのタッグのときは、トラディショナルな日系ヒール。フロリダはエディ・グラハムがプロモーターでレスリングが好きな人だから、そこではレスリング中心。レスリング、レスリングで最後に悪いことをやる。レスリングとスニーキーのミックスだよね。 
    ――そこはテリトリーにとって使いわけているんですね。
    小佐野 「アメリカでの試合を見たことない」と言ったけど、じつは見てるんです。でも、それはマサ斎藤の試合ではなくて……どういうことかというと、初めてマサさんと会話をしたのは81年8月5日の水曜日。なぜ曜日まで覚えてるかというと、マサさんは毎週水曜日にマイアミビーチで試合してたんです。当時のマサさんは火曜日はタンパ、水曜の昼間にタンパでテレビマッチの収録があって、セスナでマイアミビーチに飛んで夜に試合。それが終わったらセスナでタンパに戻って、翌日はジャクソンビル。
    ――水曜日のマイアミビーチでマサさんと出会ったんですね。
    小佐野 マイアミビーチの空港に着いてフロリダのオフィスに電話したんですよ。たまたまデューク・ケムオカさんが出てくれて「マサ斎藤が会場にいるから」ってことだったんだけど、マサさんはどこにもいなくてね。メインイベントはアサシンズの試合で、リングサイドで写真を撮っていたら、リング上のアサシン2号から「おい!!」って日本語で声をかけられて。
    ――まさか……(笑)。
    小佐野 「俺だよ!」「……もしかしてマサ斎藤さんですか?」「そうだよ!!」……アサシンズは全身タイツだから、マサさんだってわからなかったんだよ(笑)。
    ――マサさんはどうしてアサシンズをやってたんですか?
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  • 【賢者か、変人か】デメトリアス・ジョンソン、もうちょっと悔しがってよ!■大沢ケンジ

    2018-08-20 21:41  
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    UFCフライ級の絶対王者デメトリアス・ジョンソンがついに陥落……「おしゃべりアベマ野郎」こと大沢ケンジ師匠が解説! 

    【関連記事】・【徹底解説16000字】福田正人RIZIN審判部長に聞く「RIZINと競技運営の現状」・「中井さん、なぜそこまで強さを追求するんですか?」■中井祐樹☓大沢ケンジ・【選手必読!!】判定基準が10倍よくわかるジャッジ対談■福田正人RIZIN審判部長×大沢ケンジ・これでわかったRIZINの判定基準!■福田正人RIZIN審判部長×大沢ケンジ〜模擬ジャッジ編〜・テイクダウン神話の崩壊……「打撃の時代」になれば日本人は有利になる――大沢さん、大変ですよ! UFCフライ級の絶対王者デメトリアス・ジョンソンがヘンリー・セフードに敗れ、12度目の王座防衛に失敗しました。
    大沢 いやね、最近のジャッジの傾向からしたら「DJの勝ちなんじゃねえの?」って俺は思ったんですよねぇ。
    ――実際に判定も割れたんですよね。セフードの48-47が2人、DJの48-47が1人。
    大沢 ダメージは顔以外、取らないのかなあと。セフードの足はDJのスネ蹴りでメッチャ痛いはずですよ、あれ。
    ――あのスネ蹴りでセフードは後半失速すると思ったんですけど……。
    大沢 1ラウンド後半にセフードの踵がマットについたときに足首がグネって曲がったじゃないですか。
    ――ありました、ありました。痛めたのかなって。
    大沢 ホントに痛めた可能性はありますけど、スネ蹴りのダメージでマットに足をつけたくなくて、だからグネグネしたんじゃないのかなって。ウチのジムにスネを蹴られて足を痛めた選手がいるんですけど、体重を乗せると痛いから、足をマットにつけたくなくてグネるかもしれない……と言っていて。
    ――しかし、よくそこからセフードは盛り返しましたね。
    大沢 ダメージがあったからセフードは「早く倒さないと危険だ」ってテイクダウンを取るふんぎりが付いたのかなって。それでDJとの距離が縮まったんじゃないですかね、たぶん。
    ――なるほど〜。途中からセフードがテイクダウンで主導権を握ったのは、そういう理由があったかもしれないと。
    大沢 あれだけ距離が狭まると、DJはスネ蹴りを出せないんですよ。そこから凄いのはセフードですよね。打撃を嫌がったうえのでテイクダウンじゃなかった。日本人選手がやっちゃうような、鼻から組んでいこうって打撃じゃない。打撃でも倒しに行ってるんですよ。
    ――打撃でも勝負でしたうえでテイクダウンも仕掛けたと。
    大沢 最初から組みたいことが隠せない打撃だと、テイクダウンは切られますよね。「おまえ、組みたい気持ちが隠せないだろ〜、わかってるぞ〜」って怖くないんですよ(笑)。
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  • 「9月のRIZINは持てるものすべてをオールインします」笹原圭一RIZIN広報インタビュー

    2018-08-17 11:05  
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    大会後恒例となったRIZIN笹原圭一広報による大会総括、次回展望インタビュー! 今回もいろんなことをしゃべってます!【関連記事】・業界歴21年目の笹原圭一広報、RIZINの中心で格闘技愛をさけぶ・榊原信行「いまのままではRENAに勝ち目はない」――堀口vs扇久保、浅倉vsRENA再戦を語る・われわれは「浅倉カンナvsRENA再戦」に踊らされているのか・笹原圭一RIZIN広報の新年大展望「間違いなく賛否両論が巻き起こる隠し玉があります」――笹原さん! 7月29日と8月12日のRIZINサマーシリーズですが、まず初戦のたまアリ大会が終了しました。
    笹原 もうすぐ名古屋大会なので、余韻に浸っているヒマもDropkickの取材を受けている時間もホントはないんですが、今回もお腹いっぱいというか、いろんなことがありましたね。
    ――たしかにここで味噌カツは重いですねぇ。
    笹原 そうなんですよ。堀口(恭司)選手の強さなんて消化しきれないですよ。ホントに強かったです……(しみじみと)。
    ――「強すぎてもう相手が用意できない」というため息なんですかね(笑)。
    笹原 それもありますけど、なんて言うんだろう。魂を揺さぶられるような映画を観たり、小説を読んだりするとしばらくボーッとしちゃう感じってあるじゃないですか。アレと同じです。相手の扇久保(博正)選手は大健闘したと思いますよ。堀口恭司というファイターをしっかりと研究してきて、1ラウンド序盤にはペースを握ったかのように見えたんですが……。
    ――いつのまにか扇久保選手の顔が腫れ上がってましたよね。イアン・マッコール戦もいつのまにかKOして「レフェリーが止めるのが早い!」と騒がれちゃいましたけど。
    笹原 堀口選手がRIZINデビュー戦で元谷(友貴)選手とやったときと同じですよね。国内最強クラスの選手たちが頑張ればギリギリ判定までには持ち込めるけども、そのぶん高い代償を払わないといけない……ボロボロになってようやく判定。もう本当にバケモノですよ。
    ――元谷選手は「殺されるかと思った」と言ってましたし、石渡(伸太郎)選手も大ダメージを食らって……。
    笹原 扇久保選手は試合前に「堀口選手はいつも澄ました顔をしているから慌てさせたい」と言ってたんですね。一度フラッシュ気味のダウンを奪いましたけど、堀口選手の表情はまるで変わってなかったですし、テイクダウンも完全に背中をつけられた瞬間はないですもんね。堀口選手の強さをまざまざと見せつけられたんですが、同時にその強さの底なし感も見せつけられた感じですよね。
    ――そもそも1年ちょっとという短期間でDEEP、パンクラス、修斗のトップを3タテしちゃうんですからね。しかも1階級上のバンタム級GP優勝、元UFCランカーのオマケつきで。普通だったら、このペースだったら楽な相手を選びますよ。 間違いなく日本で一番キツイことをやってるんですけど、キツくは見えない恐ろしさ。
    笹原 空手の師匠(二瓶弘宇)がお亡くなりになったこともあって、たしかに入場前の表情は、いつもと違ってにこやかじゃなかったんですよ。前々日、前日の公式スケジュールのときも表情が硬くて、なんだか話しかけづらい雰囲気だったんですよ。逆に扇久保選手のほうがリラックスして楽しんでいる感じだったので「これはもしかたら……」と思ったんですけど、ゴングがなったらいつものように冷静で。
    ――ということは、常に冷静沈着ではなくて、心の乱れがあっても修正しながら戦えるってことですね。
    笹原 堀口選手はATT(アメリカン・トップチーム)に純粋に技術のみを学びに行っているだけで、メンタルは学ぶ必要がない、と言ってるんですよね。
    ――それはどういう意味なんですか?
    笹原 それはATTに来るような連中は、メンタルトレーニングが必要なヤツなんていない、ってことなんです。つまり揺るがないメンタルを持っていないと、あの過酷な練習に耐えられないってことなんでしょう。で、そんな堀口選手が自分の気持ちを見つめる場所が、幼少の頃から空手を習っていた栃木の一期倶楽部なんでしょうね。
    ――試合前に必ず栃木に帰って一期倶楽部で練習してますけど、精神を調整する場はそこ。ヒクソン・グレイシー試合前の山ごもり特訓じゃないですけど。
    笹原 「山ごもりなんて意味あるの?」なんて訝しげな目で見てましたけど、まあ凡人が超一流を理解できるわけないですよねぇ。でも多分、堀口選手もヒクソンも「気持ちを作る」という意味で、方法は違うんですけど、同じことをやっているんでしょうね。
    ――ホリオン・グレイシーならぬホリグチ・グレイシー!
    笹原 (無視して)これまでに数多の日本人MMAファイターがいましたけど、最高傑作というか、完成形かもしれませんね。堀口選手は。もう国内の日本人で戦ったら面白そうな選手は見当たらないですよね。
    ――堀口選手がキックトーナメントに出ているあいだに世界から探してくるか、RIZINでライバルを育てるしかないですねぇ。ところで今回のたまアリは大晦日という特別な舞台ではないのに、お客さんがかなり入って熱気に満ちあふれてましたね。
    笹原 昨年末の大晦日はたまアリでしたけど、今年の一発目が福岡大会だったじゃないですか。関東圏では半年以上ぶりなので待望感もあったのかなっていう気がしますね。大会開始前のレフェリー・ジャッジの紹介のときにその大会の熱ってだいたいわかるもんなんですよ。最初にリングドクターの諫山(和男)先生の名前が紹介されるんですけど、熱があるときはそこで歓声が上がるんです。
    ――リングドクターに歓声が上がる会場(笑)。
    笹原 お客さんがそれだけRIZINに前のめりになっているということですよね。「待ってました!」と。
    ――それはカード云々じゃなくて「RIZINを見たい!!」というファン層ができつつあるってことですかね。
    笹原 はい、そういう空気が醸成されつつありますよね。あとは、イベントに熱が付いてくると、ロゴTシャツが売れるようになるんですよ。PRIDEのロゴTも、ハッスルTシャツも、爆発的に売れるタイミングがあったんですが、今大会はRIZINロゴTシャツがこれまでの大会の中では、一番売れたんです。
    ――それはRIZINにとってはプラス材料ですね。一方で、今大会は那須川天心、ミルコ・クロコップ、川尻達也、中井りん、朝倉海……と、ケガによる欠場が相次ぎました。どんな大会でも1人や2人は欠場者は出るもんですけど、これはなかなか。
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  • ニック・ディアスのDV逮捕騒動、その後を追う:ニックは痛いファンにハメられたのか

    2018-08-17 10:15  
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    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「ニック・ディアスのDV逮捕騒動、その後を追う:ニックは痛いファンにハメられたのか」です!【1記事50円から購入できるオススメ記事】・中邑28連勝、アスカ79連勝、イタミはGo 2 Sleep解禁!日本人旋風が吹き荒れる
    ・勝てば勝つほど人気が落ちる? 絶対王者デミトリアス・ジョンソンのこれから

    ・WWE総帥ビンス・マクマホンの生涯を描いた映画の制作が決定!リークされた脚本に書かれていたこととは?・UFCにはなぜ、ゲイの男子ファイターがいないのか(仮説)
    ネイト・ディアスの約2年ぶりの復帰戦が発表されたことはみなさんもご存じの通りである。11月3日、UFC 230マジソン・スクエア・ガーデン大会でのダスティン・ポワリエ戦がそれである。
    8月3日に行われたUFC25周年記念記者会見には久々にネイトも登場、この2年間何をして過ごしていたのかと聞かれ、「裁判に巻き込まれていたんだ。なんで誰もこのことをキミら(記者)に言わないんだ?」と、本当なのか煙に巻いているのかよくわからない回答をしていたものだ。
    ディアス兄弟欠乏症に罹患(りかん)していた筆者などは、ネイトの姿を見ただけでそれなりに癒(い)やされ満足していたりするのだが、ふと思うことは、それにしてもネイトの兄貴である、あの暴力柔術、ニック・ディアスは一体何をしているのだろう、ということだ。
    何しろニックは2015年1月のアンデウソン・シウバ戦を最後に、試合をしていない。この試合では、攻めてこないシウバを挑発して、内藤哲也ばりにマット上にヒジを付いて寝転ぶという名シーンでファンを喜ばせつつ、結果はシウバの判定勝ちとなったものの、試合後に両者とも薬物検査で失格、結局ノーコンテスト裁定となっている。またニックの最後の勝利といえば2011年10月のBJペン戦にまで遡る。ニックも34歳になった。もうひと花、咲かせてくれても良さそうなものだ。
    そう思ってニック・ディアスの近況を調べてみたところ、何とネイトよりはむしろニックこそ、大きな裁判沙汰に巻き込まれていたのだった。時系列で追ってみよう。
    ●2018年5月24日、ニックはドメスティック・バイオレンス(DV)の疑いで逮捕されていた。
    警察発表によると、被害者女性からの通報を受けてディアスの自宅を訪れた警察官が、「非常に痛そうに見え」「自力では歩けなくなっている」女性を発見。女性は、ニックの不貞をめぐる口論の末、ニックから暴行を受けたと主張。女性によると、ニックはここ数日、コカインを使っており、暴力的になっていたのだという。
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  • “世界と戦う”ニッポン女子格ファイター、ニューヨークへ行く/魅津希インタビュー

    2018-08-14 18:57  
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    16歳でプロデビュー後、MMAではDEEPジュエルス王座戴冠、立ち技ではGirls S-cup2連覇するなど輝かしい戦績を残し、18歳で女子MMA最大団体インヴィクタと契約した魅津希インタビュー。今年で23歳になる彼女は今年の夏から練習拠点をニューヨークに移した。魅津希が所属するのはセラ・ロンゴ・ファイトチーム(SERRA LONGO FIGHT TEAM)。1週間の予定は以下のとおりだが、試合決定後のファイト・キャンプに入れば、選手の特性、そして対戦相手のによって調整が図られるという。・月曜日

    17時45分から18時45分

    MMAレススリングのクラス(先生はUFCファイターのアルジャメイン・スターリング)

    19時から20時

    ムエタイのクラス(先生はレイ・ロンゴ)

    ・火曜日

    12時30分から13時30分 フィジカル(先生はトニー・リッチー)

    14時から15時 レイ・ロンゴとマンツーマン

    18時から19時半 グラップリング(先生はマット・セラ)

    水曜日

    17時45分から18時45分

    MMAスパーリング

    19時から20時

    ムエタイのクラス(先生はレイ・ロンゴ)

    ・木曜日

    9時から10時 ロングアイランド大学で水中ランニング(膝に負担のかからないコンディショニングのトレーニング)

    17時45分から18時45分

    MMAマス・スパーリングまたは普通のMMAスパーリング

    19時から20時

    MMAグラップリングのクラス(先生は元UFCファイターのピート・ドラゴ・セル)

    ・金曜日

    12時30分から13時30分フィジカル(先生はトニー・リッチー)

    14時から15時レイ・ロンゴとマンツーマン

    ・土曜日

    午後1時からMMAスパーリング
    午後2時からフィジカル(先生はトニー・リッチー)・日曜日……はお休み! というわけでニューヨークのシュウ・ヒラタ邸にホームスティしている魅津希選手にスカイプインタビューしました!魅津希選手をマネジメントするシュウ・ヒラタ氏のインタビューはコチラ
    【井上姉弟NYへ飛ぶ】海外練習の環境作りはここまでやります!■シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク


    魅津希 おはようございます……あ、日本だと「こんばんは」ですか?(笑)。
    ――いま日本は夜23時ですね(笑)。NYはいま何時ですか?
    魅津希 朝10時ですね。
    ――今日は練習はお休みなんですか?
    魅津希 はい、オフです。今日は1日ゆっくりで。あとからウルカさん(佐々木憂流迦)の奥さんとホットヨガに行くんですけど(笑)。
    ――ああ、憂流迦夫妻は2階に住んでらっしゃいますもんね。NY生活はどれぐらい経つんですか?
    魅津希 3週目ですね。やっと慣れてきました。1週目は時差ボケもあって身体がだいぶ疲れてたんですけど。
    ――魅津希さんはいままでは愛知県豊橋の実家にお住まいだったんですよね。
    魅津希 はい。実家で両親と一緒でした。
    ――実家を出て初生活する場所がNYってなかなか凄くないですか?(笑)。
    魅津希 そうですね〜(笑)。おもいきったほうがいいかなと思って、日本から飛び出てみました。いろんな人の力を借りて、いまはいい感じで生活できています。
    ――海外に拠点を移す迷いはありませんでした?
    魅津希 迷いは……最初はあったんですけど、強くなるためには必要なのかなと思って。
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  • 竹田誠志、米デスマッチトーナメント出撃! 「アメリカのファンをドン引きさせたい」

    2018-08-14 18:13  
    62pt

    アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは竹田誠志、米デスマッチトーナメント出撃! 「アメリカのファンをドン引きさせたい」です!
    <1記事から買える関連記事>・「アメリカの大仁田信者」マット・トレモントの奇跡・ザンディグはどこに消えたのか……血と闇を抱えたデスマッチヒーロー・男vs女はドメスティックバイオレンスを連想させる?…ミックスドマッチ事情・CMパンク、おまえはそんなところで何をやってるんだ?・これはなんだ? レッスルマニアの裏側で「2018年のUWF」開催!!・【#MeToo】マイケル・エルガンはすべてを失ってしまったのか
    “真夏の祭典”G-1クライマックスは棚橋弘至が3度目の優勝を飾り、大盛況のうちに幕を閉じたが、アメリカでもデスマッチの熱いバトルがクライマックスを迎える。9月にGCWデスマッチトーナメント「ニック・ゲイジ・インビテーショナル3」が開催され、自他共に認める日本のデスマッチを背負う竹田誠志が参戦。竹田にとってアメリカ遠征は、昨年6月のGCW「トーナメント・オブ・サバイバル2」以来となる。
    「やはり日本のデスマッチ団体のベルトを2本巻いてるからには、アメリカのファンの見方も変わるだろうし、ヘタな試合したら『日本のチャンピオン、大したことねー』と思われるんで、いままでとは少し意識が違いますね。でも、基本的にベルトがあってもなくても、竹田誠志のデスマッチをやるだけなんで、アメリカのファンをドン引きさせるような戦いをしたいです」
    竹田がアメリカでのデスマッチに意気込むのはこんな理由がある。
    2014年6月14日――CZW(コンバット・ゾーン・レスリング)主催「トーナメント・オブ・デス(以下 TOD)13」のリングの上には、日本人初優勝という大偉業を達成した葛西純の姿があった。
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  • きみは大道塾の超人・加藤清尚の「当然の奇跡」を知っているか

    2018-08-10 22:11  
    91pt
    総合格闘技が萌芽し、グローブ論争などで揺れ動く80年代後半の格闘技界――その震源地のひとつだった大道塾で「小さな巨人」と呼ばれた伝説の格闘家、加藤清尚師範インタビュー。格闘技ファンなら憧れの存在であった加藤師範に、格闘家たちが「狂っていた」あの時代の空気から、右足切断の危機に見舞われた交通事故からの復帰までを語っていただきました!【1記事から購入できる関連企画】・【和術慧舟會創始2万字語り】西良典インタビュー「総合格闘技がなかった時代の話をしよう」
    ・村浜武洋“流浪と怒り”のロングインタビュー「やるか!? おう、コラ! ああん!?」・「佐山先生に言われたんです。俺の影になってくれと」…中村頼永インタビュー<シューティング黎明編>・運命のバリジャパ、安生道場破り、幻の長州戦真相――中村頼永インタビュー<ヒクソン来襲編>・紀元前のシューティング……「スーパータイガー・ジムに通った高校生」/ソムチャーイ高津
    ――試合映像が見られなかったあの時代は『格闘技通信』なんかでその活躍を目にして興奮していましたが、加藤清尚さんといえば80・90年代の伝説の格闘家で。
    加藤 いえいえ(笑)。
    ――「グラップラー刃牙」の加藤清澄のモデルになるのも納得の存在感があったというか(笑)。しかし、いまでも身体はゴツいですよねぇ。
    加藤 まあ、これが仕事なんで。試合に出るわけじゃないんですけどね。
    ――165センチの加藤さんの体格で北斗旗無差別級を制覇したって凄いことですよね。
    加藤 やっぱり身体が小さくても大きい人に勝つっていうことに憧れがあったので。体重別ももちろん出ていましたけど。先輩に無差別で優勝した方がいたので。岩崎弥太郎先輩なんですけど、自分もそういう格闘家になりたいなっていう。
    ――岩崎さんは160センチなかったんですよね。当時は無差別志向は強かったですよね。
    加藤 そうですね。いま振り返ると、なかなか難しいことではあるんですけどね、無我夢中でしたから。
    ――加藤さんがもともと格闘技を始めたきっかけはなんですか?
    加藤 『空手バカ一代』を読んでからですよね。自分らの世代ってだいたいそうじゃないですか。あのマンガを読んで空手の世界に入って。それまでは野球とかやってたんですけど、団体競技が合わなかったので。個人競技で身体一つで強くなりたいってことですね。当時は空手で世界を旅するとかロマンがありましたし。
    ――ケンカは強かったんですか?
    加藤 いや、べつに。ケンカ自体全然しないですよ。でも、普通の男だったら強くなりたいっていうふうに思うじゃないですか。腕力的な強さ、単純な強さに憧れるっていうか。そのへんが動機でしたね。
    ――それで地元・仙台にあった大道塾に入ったんですね。
    加藤 当時の仙台には強い選手がたくさん集まってたんですよ。
    ――大道塾はスター軍団でしたよね。西良典、長田賢一……そのあとも続々と選手たちが集まって。
    加藤 強くなりなりたいと野望を持った若者がみんな仙台に来てたので(笑)。環境的にも恵まれてたなって思いますね。そこは東孝塾長の求心力は凄かったってことですけど。
    ――強くなることしか考えないという狂気性があったというか。
    加藤 いまもそういう人はいる……のかな(笑)。当時は「みんな変わってんなあ」と思ってましたよ。自分が一番まともだなって思ってましたからね(笑)。
    ――ハハハハハハハ! みんな自分が一番まともと思ってそうで(笑)。
    加藤 「この先輩凄いけど、ちょっと変だな……」って。そうでもなきゃ強くなれないのかもしれないですしね。
    ――以前、長崎で西先生を取材したときも、穏やかなんですけど、言ってることがおかしいんですよ。「当時は少年部の指導が面倒くさくてね。自分だけが強くなりたいのに邪魔くさくてしょうがなくて」とか(笑)。
    加藤 西先輩は自分が高校時代のときに一番お世話になった先輩で。高校三3年間は通いだったんですけど、毎日道場で一緒でしたね。西先輩は木村政彦先生の弟子ですからね。木村先生も凄かったわけじゃないですか。
    ――あの拓大柔道部出身ですからねぇ。
    加藤 当時の拓大柔道部なんて「やめる」といった部員の親まで呼び出されて大変な目に遭ったみたいですからね。
    ――日大タックルどころじゃない(笑)。
    加藤 あの当時の格闘家はみんなおかしいんですよ。山田学とは当時から親しかったんですけど、いまも凄いですよ。朝6時に起きて夏の暑いときに自転車で50キロ走って(笑)。競輪選手と一緒に練習してるみたいですけど「競輪選手に転向しろ」と勧められるくらい早くて。
    ――シューティングもその点は最高なんですよね。中井祐樹先生もいまは聖人君主みたいな扱いですけど、危ないですし(笑)。
    加藤 田中健一さんもステキでしたよ(笑)。あと本間聡とか。
    ――あ、じつは今度新潟で本間さんを取材するんですよ。
    加藤 ああ、本間ちゃんと親友なんですよ。30年くらいの付き合いで。東京に来たときは酒をよく飲みますし。
    ――加藤さん、酒が強いんですよね。ロシア人をウオッカでKOしたとか。
    加藤 ああ、自分が勝ちましたね。大道塾が初めてロシアに行ったときに歓迎パーティーがあるじゃないですか。
    ――「乾杯!」「乾杯!!」の連続でゲストが潰されるやつですね(笑)。
    加藤 塾長に「負けるなよ!」と言われて。あれはロシアで空手普及が解禁になったときで大和男子を見せましたよ。ロシア人はみんな吐いてました(笑)。
    ――大道塾のロシア進出にはウオッカの勝利も効いてたんですね(笑)。
    加藤 本間ちゃんとは自分が仙台から東京に移ってきたときは出稽古したり。彼は平直行さんと一緒にゼンショー総合格闘技部だったじゃないですか。
    ――すき家の親会社がそんなことやってたなんていまでは信じられないですけど。
    加藤 当時は俺も市原もフリーターだったこともあって、東塾長から「ゼンショーに入れ」って言われたんですよ。東塾長からすれば将来が不安があるんだったら入ったほうがいいと。当時自分はキックをやってましたけど、総合格闘技にも興味あったし。本間ちゃんはリングスに出てたじゃないですか。あれに出たかったんですよね。
    ――リングスの実験リーグですね。リングスで戦う加藤さんは見たかったです!
    加藤 ゼンショーは各団体のチャンピオンウラスを集めようとしていて、自分らが入るなら特待Aの扱いだったんですよ。特待Aは16時まで仕事をして、それ以降は練習できる。でも、平さんに聞いたら「残業があるよ」って(笑)。
    ――そんなに甘い話じゃないよと(笑)。
    加藤 真剣に考えましたよ。市原とも話をしたんですけど「続かないだろうな」ってことで。そうこうしているうちにキックをやるためにアメリカに行くことになったんですけどね。
    ――市原さんとはいまでも繋がりはあるんですか?
    加藤 自分は全然会ってないですね。会った人はいないんじゃないかな。
    ――最後に市原さんを確認できたのは『ゴング格闘技』で……。
    加藤 ああ、桜庭(和志)さんと対談したやつですよね。あれって2000年くらいですよね。でもまあ、アイツらしいですよ。人付き合いがいいわけでもないし、スパッとやめて格闘技界から姿を消して。アイツは天才でしたよ。変な奴かもしれないけど、天才。ホント強かったですよ。
    ――あのギラギラ感はいまの日本人格闘家にはないですよね。
    加藤 あの集中力、殺傷能力はヤバイですよね。
    ――話は戻りますが、総合格闘技誕生以前は顔面あり・なし、グローブ論争が激しかったじゃないですか。
    加藤 そうでしたね。大道塾が素面(スーパーセーフ)で素手の顔面ありを始めて。道着で無差別でやるっていうのが総合格闘技の走りじゃないですけど。
    ――かなり画期的でしたよね。
    加藤 自分らもまだ手探りの状態ではありましたよね。格闘技の知識はなく憧れしかないから、「そういうルールでやるんだ」って。やってくうちにいろいろなことがわかってきて、他の格闘技の研究を始めて。仙台にボクシングジムができたときは西先輩と一緒に通ったり、ボクシングやキックボクシング、極真空手とか他の空手の試合も見るんですけど。当時は映像がなかなか手に入らなかったんですよね。
    ――西先生も同じこと言ってましたね。
    加藤 何かのビデオが手に入ったらみんなで見たり、貸してもらったらテープが擦り切れるまで何度も見るから、どんどん画像も悪くなって(笑)。
    ――YouTubeなんかであたりまえのように転がってるいまとは違いますね(笑)。
    加藤 たとえばスイッチしてのミドルキックってあるじゃないですか。当時は教えてくれる人が近くにいないですし、蹴り方がよくわからなくて。仙台にキックボクシングジムはあったんですけど、交流はなかったし、出稽古に行くという発想もなかったんですよ。いまなら会場で知り合って練習するっていうこともあるんですけど。あの頃はムエタイのビデオを見て、どうやってミドルを蹴るのか何回も何回も見直すんです。コマ送りで(笑)。
    ――いや、ホント大変な時代ですね!(笑)。
    加藤 最初はどうしても蹴れないんですよね。何回も何回もビデオ見て、そのうちなんとか蹴れるようになってきて。あとになってタイに行ったときに左ミドルは直されませんでしたからね。その方法で間違いではなかったんです、フォーム的に。
    ――それだけ真剣に技術解析していたってことですね。
    加藤 ムエタイのビデオなんてめったに手に入らないですからね。長田先輩がタイで試合をしたときがあったじゃないですか。
    ――現役ウェルター級王者のラクチャート戦ですね。急に試合をすることになってKO負けしたもののダウンを奪って。
    加藤 帰ってきたときにその試合のビデオを見せてもらって。先輩も凄いけど、タイ人もやっぱり凄いなって。向こうでの練習もちゃんと撮ってきたんです。
    ――実地体験したうえで映像を持ち帰ってくる。命がけの資料映像ですね!(笑)。

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  • マクレガー対ヌルマゴメドフ実現:全ての伏線はオクタゴン内で回収される!■MMA Unleashed

    2018-08-10 20:45  
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    Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「マクレガー対ヌルマゴメドフ実現:全ての伏線はオクタゴン内で回収される!」です!<1記事から購入できるMMA Unleashedオススメコラム>・新日本プロレス、ついにMSG進出! WWEは報復発動か?・舞台裏でガチンコ勝負! UFCとWWEの放映権はこうして売りさばかれた・コーミエ・レスナーのアングルは是か非か 「フェイクだと言っているヤツらは、一生貧乏してろ」・UFCのアーリー・ウェイイン廃止は、相次ぐ減量失敗の解決策となるのか今年4月のバス襲撃事件を受けて、12の罪状で起訴されていたコナー・マクレガーへの判決が7月26日にニューヨーク州のブルックリン刑事裁判所で下された。12の罪状全てが有罪となれば、マクレガーには懲役7年が課せられる計算になっていた。しかしマクレガーサイドが司法取引に応じた結果、12の罪状のうちのたった1つ、治安紊乱(びんらん)行為だけが有罪とされ、5日間の社会奉仕活動、1~3日間のアンガーマネジメントクラス受講、被害者への賠償金支払いが命じられた。また、マイケル・キエザ、レイ・ボーグら計3名の被害者に対する接近禁止命令も出された。
    マクレガーには懲役も執行猶予も罰金も科せられず、前科も付かなかった。マクレガーのやった行為を考えると信じられないほどの軽い処分で、この事件は法的には完了したことになる。
    そして、デミトリアス・ジョンソンが衝撃の敗北を喫したUFC 227の前日、8月3日に行われたUFC25周年記念記者会見で、コナー・マクレガー対ハビブ・ヌルマゴメドフが10月6日のUFC 229で実現することが発表された。判決からわずか1週間での、マクレガー戦線復帰のサプライズ発表だった。
    このカードの発表に、米MMAメディアも久々に沸き立っており、この試合をさまざまな角度、多様な切り口で論じる記事が急増している。今回はそんな華やいだ空気感のほんの一部を切り取って、まとめてお届けしよう。
    ●マクレガー対ヌルマゴメドフは史上最大のビッグマッチか?
    ここにきてUFCの報道が目に見えて充実してきているESPNのニュースサイトでは、複数のMMA記者が「マクレガー対ヌルマゴメドフは史上最大のビッグマッチか?」という共通のお題でコメントを寄せている。
    ブレット・オカモト記者:私は最大のビッグマッチだと思う。ネイト・ディアスとの連戦も非常にビッグマッチだったが、何と言ってもヌルマゴメドフはロシア人ファンとムスリムファン(イスラム教信者)を背負っている。マクレガーは昨年のメイウェザー戦を経て、これまでになく大きな存在となっている。この試合は史上最大の試合になると見る。
    アリエル・ハレワニ記者:考えるまでもなく、最大のビッグマッチだと思う。そうではないという人がいたら、話を聞いてみたいものだ。単純な話なのだ。マクレガーはMMA史上最大のスターで、世界でも最も有名なアスリートの1人だ。その2年ぶりの復帰戦の対戦相手、ヌルマゴメドフは、マクレガー最大のライバルにして、現在26連勝中、1ラウンドも落としたことがないであろう圧倒的な存在なのである。バス襲撃事件のビデオ、手錠をかけられるマクレガーの姿、軍団抗争。これぞ本物の戦いだ。こんなシナリオがどうすれば書けるだろうか。

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  • 「浅倉カンナvsRENA」の素晴らしさをチェール・ソネン、巌流島から語ってみる

    2018-08-07 21:51  
    72pt
    この記事は浅倉カンナvsRENAを語ったDropkickニコ生配信を編集したものになります(語り:ジャン斉藤)【1記事50円から購入できる関連企画】雷神学園の胡散臭さの「正体」とは?
    われわれは「浅倉カンナvsRENA再戦」に踊らされているのかわれわれは「那須川天心vsMMA」に踊らされているのか【徹底解説16000字】福田正人RIZIN審判部長に聞く「RIZINと競技運営の現状」【選手必読!!】判定基準が10倍よくわかるジャッジ対談■福田正人RIZIN審判部長×大沢ケンジこれでわかったRIZINの判定基準!■福田正人RIZIN審判部長×大沢ケンジ〜模擬ジャッジ編〜いやあ、面白かったですねRIZIN!! 今回の大会でも感じましたけど、RIZINというのは地上波中継に「間に合った人」と「これからやっていく人」がいいバランスでミックスされたイベントだと思うんですね。たとえば那須川天心といった新しい選手が世間に露出していくと同時に、地上波に間に合った選手も多い。DREAM消滅以降、地上波で格闘技が扱われることはなくなったじゃないですか。それまでのあいだ必死に戦い続けてきた格闘家たちが自分の存在を示す場でもあると思うんです。今回でいえば、五味ちゃんだってそうなんですよ。五味ちゃんってじつは地上波にはあまり乗ってない選手ですからね。今回の勝利を包み込む大歓声は大晦日に続いて「ああ、五味ちゃんが間に合ってよかった。報われたよかった〜」という幸福感もあったんじゃないかなって。
    浅倉選手の煽りVかなんかで、女子格闘技レジェンドのフジメグさんが「夢はオコタに入りながらテレビで女子格闘技の試合を見ることだった」なんてシミジミと語るじゃないですか。フジメグさんの思いも間に合ったんですよね。
    メインの浅倉カンナvsRENAの再戦も最終的によくまとまりましたよねぇ。マッチメイク時のダッチロール状態からああやって無事に着地できたのは、試合が白熱したところは大きいですし、試合後のバックステージで2人がチョークを掛けてじゃれ合うツーショットを披露したのもオチがつきましたよね。
    トラッシュトークをやりあったというか、罵りあった2人ならば試合後に意味もなくシェイクハンドするのは「チェール・ソネン理論」からすればNGなんですけど、RENA選手とカンナ選手は挑発しまくったわけじゃないですからね。ちなみにチェール・ソネンをこんなふうに言ってるんです。

    挑発は本心からリアルなことを言わないといけない。私は争いごとをでっち上げたことはないよ。これはとても大切なことだ。ほかの選手に何か教えるとしたら、レッスン1はおそらくこのことになる。エンターテインメントのために作り話をしてはならない。ほとんどの場合、対戦相手と何の因縁もないものなんだ。でも、もし思うことがあって、それに一理あって本気なのであれば、迷わず口にしなさい。
    私はかつて、「マイク・タイソン対レノックス・ルイス」のPPVを買った。試合前の記者会見で、タイソンはルイスに文字通り噛みつき、貴様の子どもの安全に注意しろ、とまで言ったんだ。ところが試合が終わったとたんに、タイソンはマイクを握って、本気じゃなかった、盛り上げようとしただけなんだと言って謝罪した。私は「なら私の50ドルを返してくれ。あなたは嘘をついた。嘘で私からカネを取った」と思った。
    ジョシュ・コスチェックとGSPの試合でもそうだった。戦前にGSPをこき下ろしていたジョシュは、試合後マイクを取って、本気ではなかったとGSPに謝罪した。じゃあキミは嘘つきだということなんだよ、ジョシュ。ケンカの結末が見たくてチケットを買った11,000人のファンを騙したんだ。こういうことは感心しない。私はそんなことはしたくない。チェール・ソネンかく語りき〜プロモーション論〜■MMA Unleashedhttp://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar391772

    RENAvsカンナを取り巻く状況が険悪なムードになってしまったことはリアルな出来事なんですが、よくよく振り返ると周囲が勝手に騒いでるところは大きかったんですよ。実際本人たちが内心どう思ってるのか知りませんよ。RENA選手が「なんだよ、あのチュー写真は」と心の中で嘲笑ってるかもしれないですけど!(笑)。
    カンナvsRENAは基本的にはベビーフェイス対決だったんですけど、向き合う以上はどちらかがヒールになってしまうという雰囲気がありました。マッチメイクの経緯からしてRENA選手のほうがヒールのポジションでしたが、カンナ選手がヒールに見えていた人間だっていたはずで。
    2人とも「なぜこんなに荒れてしまったの?」という見解は一致していて、それでもプロとして炎上物件を見事に処理したわけですから、試合後にシェイクハンドするのは、プロレス視点でいえばじつに正しいんです。「こんな場面でやりたくなかったけど、やるしかなかったし、やり遂げたよね」と。
    それに、あの和解の儀式がなかったら「再戦を経て、この2人の距離はどうなってるんだろう??」と心に引っかかってたファンもいたはずですし。まさかの「3度目の対戦」を見据えた場合だって、しばらくその機会はないでしょうから、この物語自体はいったんリセットする意味でもシェイクハンドを見せておくべきなんですね。そうしないと次の展開に進めない。プロレス者としてはそう見えましたね。
    こうしてメインが締まったこともあって今回のRIZINは全体的に面白かったんですけど、唯一グダグダだった巌流島代表のシビサイ選手の試合も、あれはあれでカンナvsRENAに意味があってですね……。
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  • 「プロレスラーは強いんです!!」……金原弘光が大病から奇跡のリング復帰!!

    2018-08-07 18:38  
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    伝説のプロレス団体UWFインターナショナルでデビューして、キングダム、リングス、PRIDEと渡り歩いた日本格闘技の生き証人金原弘光が格闘技界黎明期を振りかえる。今回はプロレス復帰について!
    【1記事50円から購入できる関連企画】金原弘光、重病で緊急入院!! 「高山くんはもっと大変。またリングに立てるように頑張るよ」【アメフト悪質タックル問題】プロレス界の「潰せ!」とは何か?【伊調馨問題・告発者B氏】「安達さんがUインターにレスリングを教えてくれたんだよ」UWFが柔術を知った日〜道場はどう変わっていったのか〜 金原 Dropkickに占い師みたいな人が出てたでしょ?
    ――高岡さんのことをご存知なんですか?Uのミライを見た女――高岡左千子「私は運気からUWFのスケジュールを組んでいたんです」
    金原 あの人のことは知らないけど、UWF系の選手たちは占いが大好きなんだよ。まあ、プロスポーツや勝負の世界にいる人はそういったものが気になるんだろうね。改名するスポーツ選手ってけっこう多いし、俺なんかも改名したことがあるし(笑)。
    ――ありましたねぇ、作字しないとない難しい漢字に(笑)。
    金原 あれは占い師じゃなくて新人の頃からお世話になってる寿司屋の大将が考えたんだけどね(笑)。周りが占い師とかに話を聞いてるから「俺もやったほうがいいのかな……」なんて考えちゃってね。
    ――運気が変えたいところがあるんですね。
    金原 流れの悪さを感じると、何かにすがりたくなるんだろうねぇ。高田(伸彦)さんがヒクソンとやったときも、前田(日明)さんが紹介された祈祷師から言われて、セコンドも含めて紫のTシャツを着てたし。高田さんが高田道場を作ったときも、そういった方の助言があったという話も聞いたことあるしね。 
    ――Uインターの宮戸優光さんも何かやってましたよね。
    金原 「邪気下し風呂」ね。あれは新生UWFの頃の話だよね。温泉の素じゃないですけど、そういう人からもらったヤツを合宿場の風呂に入れるんだよ
    ――邪気を下すと。
    金原 垣原(賢人)さんがその「邪気下し風呂」に入るように命令されてたけど、匂いがキツイらしいんだよね(笑)。Uインターのときは「邪気下し風呂」はなかっけど、占いが好きな選手がいっぱいいてね。「この人は動物と話せるから見てきてもらったほうがいいですよ」とか。
    ――動物を話せる!(笑)。
    金原 リングスでは前田さんがそういうのが好きだったから、俺もいろんな人に見てもらったりしたよ。一時期、江原浩之さんが流行ったときは、江原さんの弟子という方に見てもらったことがあるし。
    ――それだけ見てもらってると「怪しいな……」と思う人いませんでした?
    金原 いま考えると……みんな怪しいよね(笑)。

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