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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「歯列が2重!身長7.5メートル!アメリカで次々と発見された巨人の化石が消えていた!」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「歯列が2重!身長7.5メートル!アメリカで次々と発見された巨人の化石が消えていた!」

2019-08-01 07:00

    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/08/01

     今日は、2019/07/14配信の岡田斗司夫ゼミ「『進撃の巨人』特集〜実在した巨人・考古学スキャンダルと「ウォール・ローゼから外を見ると何が見えるのか問題」」からハイライトをお届けします。


    nico_190714_03313.jpg【画像】スタジオから

     ここから先は『進撃の巨人』の話ですね。まあ、これもまたまた長いから、すみませんけど、途中でトイレ休憩を入れながらやりましょう。

     じゃあ、『進撃の巨人』始めます。
     まず、どこまで話していいかわからないので、最初にアンケートを2つ取りたいと思います。
     「『進撃の巨人』、どこまで体験してますか?」ということで、アンケートを出してください。


    Q.『進撃の巨人』をどこまで体験してますか?

    1. マンガもアニメも見ていない。
    2. アニメは見ている。
    3. マンガを途中まで読んだ。
    4. マンガを最新刊まで読んでる。

     「最新刊」というのは、「単行本で最新刊」でも、「雑誌の最新話」でもいいです。
     この4択で答えてみてください。

     みんな、どれくらい見ているのか? 昔はね、みんな見てたと思うんですけど、今はどうなのかな?
     はい、YouTubeライブで見ている人はすみません。ちょっと、ニコ生の方でアンケートを取っております。

     では、アンケート結果を出してください。
     はい、「どっちも見てない」という人が22%。「アニメは見ている」が24%。「マンガを途中まで読んだ」が29%。「マンガの最新刊まで」が24%ですね。
     これに関しては、プレミアムのアンケートも似たようなもんですね。ほぼ4分の1ずつくらい。
     原作マンガを読んでる人は、まあ25%くらいだから、多いのかなと。
     まあ、とはいいつつも、「途中まで読んだ」という人が、やっぱりね25%くらい。つまり、原作を読んだ人の半分くらいの人が、途中で辞めちゃうんじゃないかと思ってます。
     「何がよくないのかな? どこでくじけたのかな?」と思うんですけど。

     じゃあ、次はネタバレについてのアンケートです。
     「今日の話で、ネタバレはどこまでOKなのか?」というのを、ちょっと事前に確認させてください。


    Q.ネタバレはどこまでOK?

    1. アニメ版のラストまでOK!
    2. 単行本の最新刊までOK!
    3. なんでも話してOK!
    4. ネタバレは勘弁してください。

     はい、どうでしょうか?

     「アニメ版のラストまで」が11%。「単行本まで」が5.6%。「何を話してもいい」が80%くらい(笑)。「できるだけ話すな」が3.4%ですか。
     ああ、なるほどね、はいはい。プレミアムでも「なんでも話して」が86%ですね。じゃあ、もう、何を話してもいいのかな?
     とは言っても、これはあくまで「この放送を生で見ている人の意見」なんですよね。生で見ている人って、これを見ている人の中でも、だいたい1割くらいなので、まあ、このアンケートを全面的に採用していいのかという問題もありますけども。
     それはともかく、たぶん、この通りに、ガンガン行こうぜな態勢でやってみようと思います。

     流石に、今回「ネタバレ完全に禁止!」と言われると、ちょっと話しにくいので、ある程度は話しますけども。
     でも、この無料放送では、ちょっとネタバレ気をつけながら話します。
     なので、コメントを書く人も、一応、「できるだけ話すな」の人が4%くらいいるので、コメントを書くときにも、そこら辺をちょっと考えて調整してください。
     そもそも、今日の趣旨は「原作を追いかけていない人や、途中でやめちゃった人も、絶対にすごいクライマックスになるから、今から原作を読んで一緒にラストを迎えよう!」ということなので、そんな感じでお願いします。

     じゃあ、まず『進撃の巨人』を、今日、取り上げる値打ちについて。
     「何がそんなに面白いのか?」ですね。

     とにかく、『進撃の巨人』の面白さは、2大要素にあると思います。
     その1つ目が「巨人が人を喰う」ですね。
     2つ目が「壁に閉じ込められている」。
     この2つだと思います。

     この「壁に閉じ込められている」という話は、ちょっと後半で話そうと思います。
     まずは「なぜ、人はこんな巨人の話が好きなのか?」について話そうと思います。

     よく、オカルト系のニュースサイトに行くと、こういう写真が出てくるんですけど。
    (パネルを見せる。巨大な人骨の発掘現場を写した写真)

    nico_190714_03810.jpg【画像】巨人発掘現場

     「かつて、地球上には7メートルを超える巨人族というのが存在した」というふうに言われているんですね。
     こういう記事に関して、今週は検証してみようと思うんですけども。

     1933年、カリフォルニアのランポック牧場というところで、全長4メートルの巨人の骸骨が、地中より掘り出されました。
     その頭蓋骨には、上顎にも下顎にも、2列の歯が並んでいたというんですね。つまり、サメとかああいう生物と同じく、歯が何列にもなっている、と。
     イコール、物を噛んだ時、もし、歯が抜けちゃった場合でも、内側からどんどん新しい歯が前の方に出てきて、肉食に有利に働いているのではないかと言われているんですけども。
     じゃあ、彼らは野蛮人だったのかというと、これまた同じ牧場から、大量に土器とか不思議な埋葬品が発見された、と。
     この骸骨の正体が何だったのか、いまだにわからないんですよ。なぜかというと、その当時の新聞に掲載されていた記事によれば、「これを調査した役人達が、埋め戻すように指示したから、今となってはわからない」と。

     こういう話は、この『ストレンジ・ワールド』という本にいっぱい書いてあります。
    (本を見せる)

    nico_190714_03927.jpg【画像】『ストレンジ・ワールド』表紙

     これを書いたのは、フランク・エドワーズさんという、20世紀半ばに活躍した、こういう話を専門で調査したり、本を書いたりしている有名なイギリスのおじさんなんですけど。
     この人は、イギリスでラジオ番組を長いこと持っていて、こういう細かい話についても、いっぱい書いてるんですね。
     このフランク・エドワーズの書いた本が、だいたい、昭和から平成にかけてのオカルトブームの元ネタになっていると思ってくれて良いんですけど。

     で、この歯が2列になっている巨人というのは、その後も、世界中いろんなところで発見されました。
     例えば、サンタ・ロサ島という、カリフォルニアの沖にある島で発見された頭蓋骨も同じタイプです。
     この島では、頭蓋骨が発見されたのと同じ地層から、象の骨が大量に発見されたんですけど、ある時代から、出土がピッタリとなくなってしまっている。
     なぜかというと、「サンタ・ロサ島に流れ着いた、歯が2列生えている巨人達が、その島の象を食べ尽くしてしまったからだろう」と言われているんですね。

     他にも、こういう話があります。
     20世紀半ば、この手の「巨人を発見した!」という報告は、アメリカだけでなく、世界中で多かったので、スミソニアン博物館が正式に調査を行おうとしました。
     この当時、本当にアメリカでは、こういう巨人の骨の出土が多かったんですよ。ちょうど、アメリカ大陸全体で鉄道網とかが発達して、誰でもどこへでも行きやすくなったということもあるんでしょうけど。巨人の骨とか足跡の化石とか、いろんなものが出てきたんです。
     しかし、なぜだか、そういう骨とか化石が、発掘後に行方不明になるという事件が多かったんです。
     そのうち、「巨人の骨を発見した!」とか、「足跡を発見した!」というニュースも、途絶えてしまいました。

     これについて、アメリカ考古学会は「これはスミソニアン博物館が主導して巨人の存在を隠そうとする隠蔽工作だ!」というふうに主張して、最高裁判所に提訴した結果、スミソニアン側が敗北し、隠されていた巨人存在の証拠数千点を提出することを命じられたというニュースが、5年くらい前に出たんです。

     だけど、今話したスミソニアンの下りは、完全なウソだったんですね。
     これ、ロシアかどこかのウソばっかり流してるニュース通信社が出したフェイクニュースなんですけど。
     なぜ、こんなニュースが出るのかというと、そもそも、こういった巨人発見のニュースって、フェイクである可能性がすごく高いんですよ。

     一番有名な巨人発見の捏造事件として、カーディフの巨人事件というのがあるんですけど。
     1869年、今から150年くらい前に、葉巻製造をやっているジョージ・ハルというオッサンが、親戚に呼ばれて田舎に帰った時に、牧師と言い合いになったんです。
     そこで、その牧師さんをからかうために、「巨人の化石を作って一儲けしてやろう」と思ったそうなんですね。
     ハルは、7トンの石膏の塊を買ってきて、彫刻家に頼んで、自分自身をモデルに巨人の像を掘って、化石を捏造して、それを従兄弟の家の農場に埋めたそうです。……みんな農場に埋めるのが好きですよね。このハルも農場に埋めた、と(笑)。
     その一週間後、ハルは作業員に頼んで「井戸を掘る」という名目で、農場を掘らせたんですよ。そしたら、作業員はビックリですよね。この石像を掘り出した。
    (パネルを見せる)

    nico_190714_04231.jpg【画像】カーディフの巨人

     これが、その時の写真なんですけど。その結果、大騒ぎになったんですね。
     アメリカ中から詰めかけた見物客から、ハルは50セントから1ドルくらいの安い料金を取って、結構、大儲けしたんです。

     このカーディフの巨人事件というのは、オカルトの世界では有名な偽物事件なんですけど。もう1つ、これが有名になった理由があって。
     この当時の新聞は、かなり早い段階で、これが偽物だということがわかってたんです。ところが、偽物だとは報じなかったんですね。なぜかというと「本物かも!?」と書いた方が、やっぱ圧倒的に新聞が売れるんですよ。
     考古学者も、わりと初期の段階、たぶん発見から3日目だか4日目だかに来て、「こんなもん、完全に偽物だよ。古く見えるのは、全部これ塗装だよ」って言ってたんですけど。新聞はこういう証言をあんまり報道しなかったんですね。

     なぜかというと、やっぱり「その方が新聞が売れる」という理由があるんですけど。その他にも、キリスト教の原理主義というのが、この1869年の頃からあったんでしょうね。
     「聖書は歴史的な書物である。旧約聖書の創世記の中には、ちゃんと人類以前に巨人族がいたということが書いてある」と。なので、こういうふうに巨人が見つかったということになれば、聖書は本当に歴史的な書物であるということが証明される。
     なので、「ウソだった」とか「捏造だった」という記事を、あまり載せないようにしたという。

     こんな、現代でもありがちな事件が当時からあったと言われています。本当に、こんな事件が山程ありました。

     1877年、このカーディフの事件から10年も経たない頃、ニューヨーク州のホテルの拡張工事をしている最中に、巨人の化石が掘り出されました。
     しかし、これは酒に酔った発掘者が「自分でこれを作って埋めたんだ」と酒場で白状したことにより、バレてしまったと(笑)。

     あとは、現代でも、こういうニュースがまだ出てくるんですよ。
     これは、21世紀に入ってからの話なんですけど。南アフリカ共和国のトランスバール……これ、「トランスバール事件」で検索したらすぐ出てきますけど。トランスバールで、身長7.5メートルのサイズの人間の足跡が見つかった、と。
     でも、このトランスバール事件がちょっと変なのが「発見されたのは31億年前の地層だ」というところなんですよ。
     これ、20世紀型の巨人捏造事件だったら、だいたい6千年前とか8千年前の地層に埋めてから「発見した!」と言うんですよ。
     なぜかというと、キリスト教の歴史上ではノアの方舟の大洪水というのが、だいたい4千年前とか5千年前に起きたことになっているので、これに合わせるために、それくらいの時代の地層に埋めるんですけど。

     じゃあ、この31億年というのは何かというと。
     実は、オカルト業界には「今から1億年とか2億年前までは、地球の重力は今より小さかった!」という説があるんですね。
     「恐竜が巨大なのもそのせいだ! 昔、巨人がいたのもそのせいだ! 昔は地球の重力は今よりもずっと軽くて、巨大な生物というのがいっぱいいた!」と。
     しかし、ある日、ものすごく質量の高い、密度の濃い金属の塊のような隕石が落ちてきて、それが地球の中にまだとどまっているから、一気に地球の重力が数倍に跳ね上がった。
     その結果、恐竜とか巨人族は、自分の身体の重みに耐えられず絶滅した、と。
     こういうですね説を唱える人が結構いるので、トランスバールの不思議な巨人族も、31億年前という……「そんな時代に地層があるのか? 31億年前って、まだ地球が固まってねえんじゃねえのか?とは思うんですけど(笑)。
     そういう怪しげな話があります。

     まあ、巨人が実在したかどうかはわからないですけど、1つ確かなことは、「人間というのは、それくらい巨人が好き」なんですね。
     なんかね、本当に「巨人発見」で検索すると、3ヶ月か4ヶ月に一度くらい、新しいネタが引っかかる。
     それくらい、人間というのは巨人が好きだという話です。


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