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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ロンブー淳 と ボクらの刀狩りなう 第10号

毎月第一月曜日はニコ生岡田斗司夫ゼミの放送日。 今号では、11月5日(月)に放送した『ニコ生岡田斗司夫ゼミ「タブー完全無視の一問一答地獄」~kindleからフクシマまで~』から、運営S田(助田)がおすすめするハイライトを紹介します。 この回のハイライトはズバリ 「刀狩り」 。 「芸能人のTwitter撤退祭り」「ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん生配信騒動」から、岡田斗司夫氏は、私達が手放せなくなった 「刀」 について語り始めました。 岡田:最近の芸能人のTwitter撤退って面白いよね。トータルテンボスの人がTwitterでいろいろ言われてやめたじゃん。 同じようにTwitterで痛い目にあって、どんどんやめる人が増えているんだよ。 一時期ブログの女王とか、ブログですごい有名になった芸能人がいたんだけれども、今勢力地図が変わり始めて。まず、いろんな事務所が、これまではブログやTwitterっていうのは宣伝になるんだからどんどんやりなさいというふうに言っていたんだけれども、売れたら危険だからやめろと。 つまり売れていない頃は安全だし、無料の宣伝だからなんでもやれっていうふうに言ってたのが、売れてきたらやめろ、というふうになってきたので、ブログやTwitterをやってる芸能人が徐々に減ってきているんだよね。 このあいだも、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが駐車違反かなにかで警官と揉めて、その一部始終をネット上で生配信しちゃったんだよね。 それでえらい騒がれて、結局謝罪までしたんだよね。 (コメント:「うちの会社はFacebook禁止だよ」)そうそう。そういうふうになってきてるんだよ。 (コメント:「最近のTwitterは2ちゃんねる以上にひどいイメージ」)うん。(コメント:「Twitterはやらないのが正解」)。そうなんだよな。 この件で俺が面白いと思ったのは、警官に何か言われたら、かつての日本の民衆だったらどう思ったか想像すると、「警官は権力を持って俺たちにあたってくるから怖い」と思うはず。権力対市民というか、権力対弱者の対立構造として処理される場合が多かったんだよ。 たぶん、ロンドンブーツの淳さんも同じように考えたんだと思う。俺は単なる芸人だから、それ(権力)に対抗するには……っていうふうに思ったんだと思うんだけど。 ところが、生放送で思ったより味方が増えない。本来だったら、ネット民だったら警官に怒られるところを生放送して、自己防衛をしたら「よくやった」とか「市民としては、権力に対抗するにはそうやって放送するしかないよ」みたいなことを言ってもいいはずだと。たぶん、彼は計算したはずなんだよ。だから生放送をしたと思うんだよ。ところが案外そうはならなかった。 何故なのかを考えてみたいと思う。 今や、警察といえども、警官というレベルだったら既に権力ではなくて、権力であるのは変わらないんだけれども、それを全国放送するとか生放送するとか、有名人であるというレバレッジをかけた上での生放送行為というのは、それよりも更に権力的に見える。つまり相手を萎縮させたり、相手をビビらせたりするように見える。だから、罪もない警官のやっていることを有名人が生放送で全国に放送したっていうことになってしまったんだよ。だから叩かれたと思うんだけれども。 そのツールっていうのはツイキャスにしてもニコ生にしても既に全国民に配られ済みだと思うんだよな。 だから、こっから先が面白い。社員のFacebook禁止とか社員のTwitter禁止とかよくあるじゃん。さっきからコメントでも、皆「あるある」って書いてくるわけだけれども、これってさ、現代の刀狩りだよ。 既に僕らは、ネットとか放送というものを手に入れてしまって、そして、それは実は武器だということに気がついている人が一杯いるはずなんだ。僕らはさっきまでそういうふうに思ってなかったかもしれないけれども、俺、今回のこの事件ではっきり自覚したんだけれども、僕らは情報時代の武器を手に入れちゃったんだよ。 アメリカ人っていうのは、銃刀法というものの中で国民は武装する権利があるから武器を手放さない。だからアメリカでは銃の乱射事件がいまだに起こる、と。それに対して日本は銃を持たない社会だから平和だと言われるんだけれども、今や日本人は子どもにまでスマホを持たせる。スマホ イコール 何かというと放送機材なんだよ。子どもにまでテレビの放送局を持たせる時代についになってしまった。つまり僕らはそこまで、個人的な兵器を持つようになってしまったわけ。だから刀狩りみたいに、会社に就職するときは「それを手放せ」って言われるわけだけど、そんなもの手放すはずがないんだよな。 そうなると、こっそり、実は武器を持っていますというようなアメリカ型の社会になっていく。何かされた時には復讐で放送するっていうのは、何かされた時に鬱屈したことがあったら、銃を持って乱射するのがアメリカ型の個人の追い詰められ方だとすると、たぶんこれからの僕等っていうのは何かあって鬱屈したら。それを罵詈雑言の形でネットに薄くバラ撒くか、もしくは、もっとすごいことをやるようになっていくんだろうなと思う。 なんかね、ネットとか携帯とか、こういうメディア装置っていうものは武器だと認識したほうが、世の中がちょっと見えやすいんじゃないかなと思います。 (コメント:「刀狩りをしても包丁は手放せない」)そのとおり。だから、僕らがなんで年収がどんどん下がっても生きていけるのかというと、実はネットがあるからなんだよな。 ネットこそが、日経平均が下がっていても僕らが暮らせる理由なんだ。 これまでだったらキャベツと卵しかないとか、なんとかしかない、となったらメニューがパターン化されていたのに。今や、クックパッドとかを見たら、色んな料理方法がわかるから。だから僕らは豊かに生きていけるっていうのがかなりあると思う。 実は、僕らの経済事情が悪くなっていても食っていけて、そしてそれなりに幸せなのはネットの力だと思うんだ。 それは同時に武器にもなる。なんだかすごいものを手に入れてしまったので、引き返すことが出来ないと思うんだけどね。 だからそこで、刀狩りとかしてもしょうがないんじゃないかなって僕はそんなふうに思います。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ロンブー淳 と ボクらの刀狩りなう 第10号
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著者イメージ

岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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