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新しい母屋と離れの関係
2015-04-29 15:47105pt統一地方選挙が終わった。
待機児童の解消や学童保育の整備、小児医療の無償化の年齢の引き上げ等々が約束されたが、その費用を誰がどう負担するかということは候補者も言わなかったし、有権者もたずねなかった。
ごみの収集を有料化して、それで小児医療の無償化年齢を引き上げますとか、固定資産税の減免を止めて中学校給食の費用を捻出しますとか、歳入と歳出がセットになった提案がどれだけあっただろうか。
内閣府の中長期の財政試算をみると、国のプライマリーバランスが大きく赤字になっているのに対して、地方のプライマリーバランスは黒字だ。
言わば母屋で両親が年金で暮らしているのに、離れでそのすねをかじっている子供が豪遊している。
内閣府の資産を見ると2015年度の地方財政の歳出総額は95兆円、2020年度には105兆円になっている。なぜか3兆円ずつ数字が小さい。
行革本部なりに2015年度の地方財政を分解してみると
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「9.4兆円」
2015-04-23 23:59105pt現在、自民党の中には政調会長をトップとした財政再建のための特命委員会が立ち上がって議論が行われている。
一部のマスコミから、この特命委員会はどこまで本気なのかという声も聞かれるなか、委員会の中でも、政調会長に対して、この委員会は適当に流すのか、本気で財政再建をやるのかを問う声が出た。
それに対して、稲田政調会長が、本気で財政再建をやりきる、プライマリーバランスを2020年度までに黒字化するとはっきり言い切った。
さて、我々、自民党の行政改革推進本部は、先に内閣府が提出した中長期の財政見通しについて検証するように、この特命委員会から依頼を受け、行革推進本部の中に財政の中長期見通しの検討チームを立ち上げて内閣府の推計を検証した。
内閣府の試算では、このままでは経済成長ケースでも9.4兆円のプライマリーバランスの赤字が2020年度に残る。
「9.4兆円の歳出削減」という言葉があちこちで踊るが、内 -
中長期試算の検証に関する報告と今後の課題
2015-04-23 17:22105pt
中長期試算の検証に関する報告と今後の課題
2015年3月27日
自民党・行政改革推進本部
中長期財政見通し検討委員会
行革本部では、昨秋に「中長期財政見通し検討委員会」を立ち上げ、財政健全化について議論を行い、本年1月に政調会長に対して4項目からなる報告を行った。
これを受けて党内に「財政再建に関する特命委員会」が設置され、あらためて、同特命委員会より、「中長期の経済財政に関する試算(以下、中長期試算)」(2月・内閣府)を『検証』するよう指示を受けたところである。
このため、2月26日より、有識者、関係省庁などからのヒアリングを行い、検討を続けてきたところであり、以下その結果を報告する。
記
1.マクロ経済前提の妥当性
…経済再生ケース(▲9.4兆円を議論のベースに)
中長期試算は、A一定のマクロ経済前提に基づくマ -
新議長に大島理森代議士
2015-04-21 21:12105pt町村衆議院議長が健康上の理由から(川端副議長の院への報告では一身上の都合となっていたが)議長を辞任された。
今日の本会議は、園遊会が午後に催されているので12時10分から10分間という予定だったものが、議長選挙があるので正午から50分間となった。
衆議院の定数475に対して投票総数は467、白票が1票の他は大島理森代議士が466票で議長に就任された。
白票の一というのは、大島代議士の性格を考えるとご自分ではないかと思うが。
かつて特別国会初日の副議長選挙で、「河野太郎」君に一票が投じられるという事件があった。
私はきちんと野党の副議長候補の名前を書いて投票していたが、随分と自分で入れたのではないかと疑われた。
そもそも自分で一票入れるならば、なんで副議長の時に入れなきゃいけないのだ!?
隣の席の大村秀章代議士らが、私が投票用紙にちゃんと記入していたのを見ていてくれて、疑いも晴れたが。
当時 -
偽装官民交流
2015-04-15 21:11105pt以前、官民交流人事が偽装天下りに使われていることについて触れた。
平成11年にできた官民交流人事に関する法律の第一条には、こう書いてある。
行政運営における重要な役割を担うことが期待される職員について・・・・民間企業の業務を経験させることを通じて、効率的かつ機動的な業務遂行の手法を体得させ、民間企業の実情に関する理解を深めさせることにより、行政の課題に柔軟かつ的確に対応するために必要な知識及び能力を有する人材の育成を図る。
にもかかわらず、この官民交流をおかしなことに使っている役所がある。
例えば経産省。
48歳の課長補佐を約5年間、広島銀行に派遣し、戻ってきて課長職を1年やったところで54歳で退職。どこが人材育成なのか。
大臣官房付の51歳を日本ゼオンに約2年間派遣し、戻って来ると同時に研究休職で京都大学へ。1年半後に54歳でそこから戻ると同時に退職し、1か月後に日本ゼオンへ就職。
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姉妹都市関係の充実に
2015-04-14 15:16105ptJETプログラムというものがある。
外国語、特に英語教育の充実と草の根の国際交流の推進のために外国から語学指導などを行う若者を招致するプログラムだ。
JETで来日し、その後に日本の専門家になったり、日本関係の仕事に就いたりすることになった外国人も多い。
非常勤特別職の地方公務員扱いで、最長五年間、初年度の給与が336万円、1週間に35時間勤務が条件だ。
JETの特徴は、各市町村にこのプログラムで来日した人員x472万円が地方交付税措置されることにある。
ところが各自治体がそれぞれの姉妹都市からJETのように語学指導のために人を招致しようとしても、交付税措置の対象になってこなかった。
例えば茅ヶ崎市はハワイ州ホノルル、平塚市はカンザス州ローレンス、大磯町はウィスコンシン州ラシンとオハイオ州デイトンと姉妹都市になっている。
姉妹都市の一環として、そこから語学指導のために若者を招致すると自治体が -
湘南のコメ
2015-04-12 08:59105pt農家の所得を増やすためには農協も大切な役割を果たす。
しかし、農協が今と同じことをやっていては農家の所得を増やすことはできない。
農家自身はもちろん、農協がより知恵を出すか、より汗をかくか、よりリスクをとるかしなければ、今よりも農家の所得を増やすことはできない。
今回の農協改革は、それができる農協をつくるための一歩だ。
JA湘南は、平塚市、大磯町、二宮町からなる。
JA湘南によれば、この一市二町でおそらく10万袋のコメが穫れている。
平成26年は、このうち24,170袋をJA湘南が集荷しているが、全体の約4分の1にすぎない。
ちなみに一袋=30kg一俵=60kg一畝=30坪一反=10畝=300坪一町歩=10反=3000坪
日本全国では生産される850万トンのコメのうち全農が集荷分が250万トン、約3割。神奈川では15000トンの生産量のうち、全農に来る分は2500トン、6分の1。
JA湘南 -
時代遅れの「ベースロード電源」
2015-04-04 23:34105ptエイプリルフールも終わったはずの4月2日、自民党本部で原子力政策・需給問題等調査会が開かれた。
その場で、「エネルギーミックスに関する提言(案)」なるものが提案された。
内容は、ほとんどどうでもよいものだが、その中に1行、エネ庁や電力業界をはじめとする原子力ムラが、「自民党からお墨付きをもらった」と言いたいがための文言が忍ばせてあった。
「安価で安定的に供給されるベースロード電源の比率を国際的に遜色ない水準となるよう6割程度を確保すること」というものがそれだ。
しかも、朝8時から始まったこの会議に初めて提案されたものであるこの提言の内容が、8時前にNHKであたかも既定事実のように報じられていた。
会議の席上、多数の議員から、この「6割」という数字を落とすべきという意見が出された。
しかし、この提言からこの6という数字を落とせば、まったく意味のない提言になるわけで、原子力ムラに属する議員は必 -
財政再建に向けた一歩
2015-04-02 17:54105pt自民党の財政再建に関する特命委員会に対して、行政改革推進本部が行った内閣府の財政に関する中長期試算の検証を報告しました。
詳細な内訳が一切示されていない中長期試算について、1.年金・医療・介護、2.その他社会保障、3.社会保障以外の歳出、4.特別会計・独立行政法人等の4つに分けて、2020年度までのそれぞれの歳出の伸びを試算し、検証しました。
その結果、2015年から2020年にかけて国・地方あわせたプライマリーバランス対象経費は、重複分を除いて約15兆円増加すると予測されますが、この中から9.4兆円の歳出削減を行ってプライマリーバランスの赤字解消を図ることは十分可能との結論となりました。
また、債務残高GDP比の推移についても検証しましたが、中長期試算で示されている2023年までの期間はたまたま、低い金利と高い成長率の恩恵を受けているだけで、2023年以降は、金利上昇の影響によって経済再 -
ちょっとおかしな人材育成
2015-04-01 12:15105pt平成11年に官民交流人事に関する法律ができた。
その第一条には、「行政運営における重要な役割を担うことが期待される職員について・・・・民間企業の業務を経験させることを通じて、効率的かつ機動的な業務遂行の手法を体得させ、民間企業の実情に関する理解を深めさせることにより、行政の課題に柔軟かつ的確に対応するために必要な知識及び能力を有する人材の育成を図る」と目的が記されている。
ところが民間企業に派遣されている職員のうち、40歳代、50歳代のものがごろころいる。
平成26年度に新たに民間企業に派遣された60人のうち、本来、この法律が目的としている若手職員は半数以下、40歳代、50歳代が33人もいるというおかしなことになっている。
しかも、民間企業から戻ってきて、即日辞めたりしている職員もごろごろいる。
なかには3月30日に派遣先を退職し31日に退職している者、7月14日に派遣先を退職し15日から
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