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記事 10件
  • 中国の軍事能力の強化

    2020-06-29 21:11  
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    中国の公表国防費は、速いペースで増加しています。 公表国防費は、この30年間で44倍、20年間に11倍、直近の10年で2.4倍になっています。 日本の防衛関係費は、この20年間、ほぼ横ばいでした。 2020年度の日本の防衛関係費は5兆688億円、中国の公表国防費は1元を16円で換算すると、20兆2881億円になります。 中国は、いわゆる第四・第五世代戦闘機を1991年まで保有していませんでした。 しかし、国防費が急増するに伴い、第四・第五世代戦闘機の調達が急激に進み、2020年、中国は1080機を保有するに至りました。尚、自衛隊の保有する第四・第五世代戦闘機の数は309機です。 同様に中国は、近代的な潜水艦を1991年の時点で保有していませんでした。 しかし、2020年、近代的な潜水艦を52隻保有しています。 自衛隊が保有する近代的な潜水艦は20隻です。 近代的な駆逐艦・フリゲートも同様に

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  • 次期戦闘機

    2020-06-26 00:46  
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    航空自衛隊は、これまでF-4、F-15、F-2という三機種の戦闘機を運用してきました。 そのなかでF-4戦闘機は2020年度に全て退役し、F-35に置き換わります。 F-35戦闘機は、高いステルス性を誇る最新鋭の第五世代戦闘機であり、日本が導入するのは、F-35Aと短距離離陸・垂直離陸ができるF-35Bの二機種です。 また、F-15戦闘機は約70機について能力向上させる改修を行い、継続して使用します。 F-2戦闘機は2035年度頃から順次退役していくため、その後継となる戦闘機(次期戦闘機)が必要になります。 次期戦闘機は国際協力も視野に入れながら、日本主導で開発をしていきます。 将来的には、F-35、F-15能力向上機、次期戦闘機の三機種で日本の空を守ることになります。 このうち次期戦闘機は、航空優勢を獲得するため、主として空対空戦闘を行うことを想定しています。 そのために必要な能力・性能

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  • おすすめの一冊

    2020-06-23 21:49  
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    久しぶりにおすすめの数冊です。 いよいよ自衛隊のF-2戦闘機の後継となる次期戦闘機の開発が始まるので、コロナの自粛の最中に様々な関連書籍を読みあさりました。 その中から 「アメリカ空軍史から見たF-22への道」上下 夕撃旅団

    夕撃旅団というのはウェブサイトのようです。 誰が書いているのかもわからず、余り期待をしていませんでしたし、「アメリカ空軍史から見たF-22への道」というタイトルながら上巻にはF-22はこれっぽっちも出てきません。 アメリカ空軍史に関しては、全体的には、かなり思い入れのある、偏った内容かも知れませんが、戦闘機の開発に関する技術的な解説が、結構丁寧に書き込まれています。 ふむふむ、なるほどという頷きながら読みました。 超音速の壁を越えるための翼の設計、アフターバーナーと空気の取り入れ口、ステルス技術などが素人にもわかるように解説されています。 著者が誰

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  • 脱原発

    2020-06-21 20:35  
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    先日の生放送でも質問がありましたが、6月5日の記者会見の中の一コマです。 Q:再生可能エネルギーの話になるのですけれども、政治家の立場としてお伺いするのですけれども、原発というのはいつ頃に取り止めるべきだと思われますか。 A:経産省にお聞きください。 憲法第66条3項は「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」とあります。 また、内閣法第三条は「第三条 各大臣は、別に法律の定めるところにより、主任の大臣として、行政事務を分担管理する」とあります。 国務大臣は、行政事務を分担します。そして、閣内では、様々な議論が行われますが、内閣として決定したことに連帯責任を負います。 内閣が青と決めたことに対して、閣僚が赤と発言すれば、閣内不一致ということになり、国会で内閣の責任が問われます。 私が最初に行革大臣として入閣をする時に言われたのは、「このことをよく理解して発言、行動するよ

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  • イージス・アショア

    2020-06-18 22:17  
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    イージス・アショアに関する質問をいくつかいただきました。 Q イージス・アショアとはなんですか。 A イージス・アショアとは、イージス艦の弾道ミサイル防衛に関する装備、すなわち、レーダー、指揮通信システム、迎撃ミサイル発射機などで構成されるミサイル防衛システム(イージス・システム)を、陸上に配備したものです。 イージス艦同様に、大気圏外の宇宙空間を飛翔する弾道ミサイルを地上から迎撃する能力を有しています。 Q なぜイージス・アショアを導入しようとしたのですか。 A 北朝鮮が保有する日本を射程に収める各種の弾道ミサイルから、24時間、365日、我が国を守るために、自衛隊は、イージス艦を運用しています。 2017年の夏に、北朝鮮は弾道ミサイルの発射を繰り返し、弾道ミサイルが日本の上空を飛び越えるという事態まで発生しました。 イージス艦は、日本海で弾道ミサイル防衛の任務に就いていますが、艦艇の整

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  • スパイ映画

    2020-06-11 22:19  
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    先月、「メールマガジン応援版」で、西部劇の真っ昼間三部作や私の好きな西部劇ベスト10について書いたところ、なぜか次はスパイ映画のベスト10をあげろというご要望を複数いただきました。 なぜスパイ映画なのかわかりませんが、また、映画評論家になるつもりもないのですが、たまにはそういうメルマガもよいかと勝手に考え、私の選ぶスパイ映画ベスト10をお届けします。 第十七捕虜収容所不朽の名作です。オールジャンルで私の好きな映画ベスト10に入ります。 ロシアより愛をこめて007シリーズから一つ選ぶとすれば、やはりこれでしょう。 ジャッカルの日スパイ映画と呼ぶかどうか、さまざまなご意見はあるかと思いますが。原作も、映画も重厚です。 北北西に進路をとれ初めてこれをみたのがノースウエスト航空の飛行機の中でした。タイトルが「North by NorthWest(ノースウエスト航空で北へ)」なのだからノースウエスト

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  • ワシントンDC州兵

    2020-06-11 22:10  
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    最近のニュースにアメリカの首都ワシントンDCの州兵が登場していました。 私は学生時代にワシントンDCに住んでいましたが、ワシントンDCに州兵がいるということは知りませんでした。 アメリカの州兵とは、1636年、入植地を防衛するためにマサチューセッツ湾周辺で組織された「民兵組織」が起源です。 独立戦争、南北戦争を通じて、戦争の長期化による常備軍の兵力不足を補完する戦力として、民兵組織が拡大していきました。 1789年、米国憲法修正第二条で、民兵(militia)の存在が憲法上で規定されました。 そして1916年、民兵組織を受け継ぐ州兵(national guard)が法律で組織されました。 1947年には空軍州兵が創立されました。 陸軍州兵及び空軍州兵は、朝鮮戦争、湾岸戦争に従事し、2001年の同時多発テロ以降、大統領令に基づき、24ヶ月を超えない期間で連邦任務のために州兵が動員できることに

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  • スクランブル

    2020-06-04 23:11  
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    対領空侵犯措置は、これまで四半期ごとに集計結果を公表してきました。 しかし、2019年度は947回と過去三番目の多さとなりました。 そのため、国民の皆様に現状をよりご理解いただくために、緊急発進回数、航空方面隊別緊急発進回数、国・地域別緊急発進回数を月ごとに公開するように、私から指示いたしました。 2020年5月の緊急発進回数は、44回、そのうち中国に対するものが36回、対ロシア7回、その他1回でした。 2020年4月の緊急発進回数は91回でした。 昨年一年間の中国に対する一月あたりの緊急発進回数は56回、また、2020年4月の中国に対する緊急発進回数は64回でした。 航空方面隊別の緊急発進回数は、北空  7回中空  0回西空 13回南西空24回でした。 自衛隊は、国民の皆様の平和な暮らしと我が国の領土・領空・領海を断固として守り抜きます。

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  • 水際対策

    2020-06-03 21:55  
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    新型コロナウイルス感染症の水際対策強化に関連する自衛隊の災害派遣を終結する大臣命令を5月31日に発出しました。 3月28日、水際対策強化のための災害派遣の実施に関する大臣命令を発出。 4月3日、PCR検査対象国の増加に伴い態勢を強化。 4月27日、検査待ちの帰国者を宿泊施設に輸送する業務の民間事業者への移管が完了。 5月29日、生活支援の民間事業者への移管が完了。 5月31日、検疫支援を終了し、災害派遣終結の大臣命令を発出。 海外からの帰国者が1日最大で2700人にもなるなかで、厚労省だけで対応できない状況となり、災害派遣活動を実施しました。 輸送支援や生活支援に関しては、速やかに態勢を構築する必要があり、また、感染リスクや風評被害の懸念があったため、当初は民間事業者による実施が困難でした。 そのため、まず自衛隊がこれらの業務を行い、その後、OJTで民間事業者に感染防護のノウハウを教育した

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  • ブルーインパルス

    2020-06-01 19:20  
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    5月29日に都心上空をブルーインパルスが飛びました。 多くの方からメールその他をいただきました。ありがとうございます。 ブルーインパルスが都心上空を飛んだのは、東京五輪、さよなら国立競技場に次いで三回目です。 ブルーインパルスは、通常、T-4練習機6機からなる編隊で飛びますが、6機編隊で飛ぶのはしばらく見納めになります。 来年のオリンピックに備えた練習が始まるころに6機編隊に戻したいと思います。 なかにはこんなことにいくら予算をかけたんだというご批判めいたメールもありましたが、ブルーインパルスの予算は、T-4練習機の訓練飛行に要する経費と併せて計上していますが、今回、このなかで実施しています。 ブルーインパルスの燃料費、スモークに使う発煙油、随伴機と整備員を輸送するコスト、合計して約360万円です。 ブルーインパルスを飛ばすより、医療関係者に手当を配るのが先だろうというご意見もありました。

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