• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 22件
  • <今日の菊地成孔>2013.11.16

    2013-11-17 10:00  
    220pt
    13

    11月16日(土曜)

     ピットイン3デイズ及びDCPRGのツアーの余韻さめやらぬ中、明日は大谷君と夜電波生放送ですし、その前後にテレビ番組(日本のではないです。詳細は後ほど)の撮影があるので、そして明後日からいよいよペペの新譜「戦前と戦後」の録音が最終段階(ワタシの歌とサックス)に入るので、いろいろ準備もあり、ペン大をフタコマやって二丁目最強の蕎麦屋楽庵にてせいろを4枚喰って、これからロイホに行ってリリックを書き直したりいろいろな事をします。

     
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.14&15

    2013-11-16 10:00  
    220pt
    11

    11月14&15日(木~金曜)

     会場に向かう途中で電話が鳴りまして、これが何と旧知というかなんというか、9年ぶりの電話で、同い年の男性なので、ひょっとて、ひょっとして良くない知らせかなと(この歳に成ると、こうしたリアリティも出て来ますから)、やや硬化して電話をとると、全然良い調子で(ややハイで)「やあ菊地さん久しぶりです。ちょっと相談がね、あるんだけど」というので、話を聞いていたら、あのハリウッド女優であり、ワタシ的にはディオールとの仕事が本当に素晴らしかった、同じ菊地、しかも「池」ではなく「地」の方の、アカデミー賞の授賞式にも出た事がある若い女優さんがワタシと会いたがっているのだと、野田努氏がそう言うので「ウソつけ(笑)」と言って電話を切ろうとすると「今ちょっと本人に代わるわ」といって、いきなり「もしもし初めまして菊地凛子と申します」と言うので(本物かね)と思いながら「はいはじめまして、菊地成孔と申します」と言うと、まあまあ、書けないとは言いながら、まさかワタシと菊地凛子さんが二人で定食屋をやる訳もなし、用件と言ってもかなり限定される訳ですが、とにかく近々に会えないかと仰るので「今夜、今からワタシのライブがあります」と言うと、ワタシの知らない間に二児の父になっていた、松岡正剛門下である事はあまり知られていない野田努氏が「じゃあ、菊地さん凛子ちゃんとライブ行くから、終わったら会おう」と言って、電話を切りました。長沼が「聞こえてましたが、どんな話ですか」というので「よくわかんねえ。とにかく来るみたい。パスニ枚追加で頼むわ」と言ったところでリキッドルームに着きました。
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.12&13

    2013-11-13 22:00  
    220pt
    16

    11月12~13日(火曜~水曜) 

     大阪にDCPRGで伺ったのが何年ぶりなのか思い出すに、解散ツアーだと思いますので、そもそもあれが何年だったか?ワタシの記憶では07年か08年ですから、まあ大体7~8年は経っている訳です。その間に、 

    1)あっちこっちで話したので敢えて繰りかえしませんが、高見Pとマイケルヘンダーソンに「ヤラれる」形で活動を再開。
     

    2)ギターが一時的なサポート前提とはいえ元ジュディマリのTAKUYAさんで始動、大村君に変わり、
     

    3)盤が余り出ずにライブの高音質配信プロダクツが一杯出て(ワタシ個人的にアレ、好きとか嫌いとか言う前に聴けません。CDウォークマンしか持ってないので)、
     

    4)と思っていていた矢先に電撃的にユニヴァーサルと契約、そのままインパルス!レーベルと2枚契約が決まり、全米ツアーも含めたアメリカデビューだとか言われて、アートリンゼイ、SIMI LABそしてJAZZ DOMMUNISTERSとコラボ、インパルス!盤を出すも
     

    5)ユニヴァーサルのお家事情で、アメリカ盤(世界盤)は延期され(現在も事実上は「延期」中)、配信のみの全世界発売、しかしそんなもん誰も相手にせず
     

    6)しているうちにユニヴァーサルとの契約も終了。丈青とはスケジュール問題で脱退(つったって、コッチもソイルも、そんなに猛活動している訳ではなく、要するにどっちもメンバーのスケジュール問題がタイト過ぎるというだけの話)
     

    7)そんな中、復帰後の日比谷野音は恒例になり、今年も半年前に在日ファンク、SIMI LABとトリプルビルドで「ミクソロジー、ミクスト、ミックス」を(サポートキーボードのスミレデイ投入で)やったばかり。
     

    8)そのうち高見PがEWEを退社、高見元Pに変身し、こちらビュロー菊地は法人格を持ち、菊地代表取締役の出現と、DCPRGというダイナソー(恐竜)を支える体制自体が一変。
     

    9)そのテストランに小田朋美さんと帯同して大阪と恵比寿のクラブを狙い、踊り狂ってもらおう(野音はオーラのある良い場所だが踊り狂う事は困難が故)

     と、思い出すままつらつらと書き綴るに、途中に震災を挟んでいるせいもあってか、けっこう激動の数年間を経た動きの中での今回のツアーだったのですが、実のところワタシ自身の記憶と感覚では、いろいろありながらもDCPRGはずっと活動しているし、日々進化しているし、気がついたら何とビックリ円熟とかもしちゃってたりして、次のアルバム(出ます。ワタシの契約先のメーカーから。この話題引っ張り過ぎでスミマセン。来月ご報告します)も含め、常に意欲的なので、逆に、あまりドラマチックには捉えておらず、むしろ今回は、音楽性と全く関係がない「DCPRGで大阪に行く」というノスタルジーが強烈で「うわー、ここ、バナナホールじゃないか。DCPRGどころじゃないぞ。原みどりさんのバックバンドのメンバーとして来たのが最後だ」とか、スパンクハッピー(しかも一期)以前にまで戻っちゃうという、いくら何でも戻り過ぎだろ。といった戻りっぷりがヤバかったのですが、始まってしまえば現実のノスタルジーなど(音楽に表現された、幻想のノスタルジーは別として)、墓場の聴くの花の香りぐらいのもんで、すぐ霧散してしまいます。 

     それよりも新曲と新メンバー(正式加入するかどうか審議中―――こっちが一方的にオーディションしている訳ではないですよ。小田さんのお気持ちもあるでしょうし、相互的に。ですが)の導入、更に「4対5」「4対7」の、メンバー全体への浸透のためのリハーサルの反復(そんなん、まだやってなかったのか?と言われるかもしれませんが、やってないのですね。いろんなメディアで申し上げた通り、バンド内でのリテラシーの差が色気になるのがマイルスウエイで、今まで採用して来たのですが、時期的にスポーツウエイーーリテラシーの共有――に移行する時かと思い、やってみました)、それに対するオーディエンスの反応、といった音楽的な要素の方が遥かに重要で、結果としては大成功でほっと胸をなで下ろしております(最後のだけウソ。絶対上手く行くに決まっていると思っていたので&なで下ろしたとしても胸ではなく腹)。 

     大変熱烈で理解と愛のあるレスポンスを頂きまして、大阪のクラウドの皆様には大変感謝しております。解散以前からのDCPRGのヘッズだった方々が思いのほか多かった事にも、驚き、喜んでいます。3時間大丈夫だったでしょうか?(笑)若干マジで心配しておりますが、ご覧の通り、メンバーの中でも、アリガスと大村くんに並び、全曲立ちっぱなしのワタシが大丈夫なのは、脱力して踊っているからで、インターロックとポリリズムを今から研究するか、若い方に我々を紹介する媒介者を兼ねて頂くと(笑)大変有り難いです。お若い人は我々を一昔前のジャムバンドだと思っており、どんどんガラパゴス化が進んでおりますので(笑)。 

     いつもワタシは「実際のライブを観ないとワタシの事はびた一文も解りません」と、残酷な真実を書いてしまっており、「だったらツアーに来てよ」と言われると、我が口から出た言葉の残酷さに打たれてしまいそうになりますが、とはいえ残酷とてテーゼはテーゼでして、調査した訳でもない事をレポートとして提出するつもりは去りませんが、多くの方が「ホントだその通りだ」と思われたと確信しています。もう一度申し上げますが、他の方ならいざ知らず、少なくともワタシに関しては、実際に演奏している所を見て頂く事に勝る経験はありません。 

     明日は恵比寿です。繰り返しますが、野音も確かに良い場所とて、敷地面積に限りがある、石造りの、クラシック用に作られた場所であり、好きなだけ自由に踊るにはどうしても制限があります。DCPRGはクラブでこそどうぞ。当日券はおそらくいっぱいあります。ではまた明日。あそうそう、うめだ阪急のパルファム屋さんブルーベルそして今年初めて食べたラーメンは素晴らしかったです。あんなミュグレーのエンジェル用のディスプレイなんかパリでも見た事無い!!
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.11

    2013-11-11 22:00  
    220pt
    16

    11月11日(月曜)

     

     

     今日はポッキーの日なわけですが、ポッキーの日だけじゃねえぞ。と少女時代のTHE BOYSをエクスパンドしてラップしたのが一昨年ですから懐かしいですなあ。あれですら「やってみた」ではないですからねえ、既にHOT HOUSEで何度もやってからの事ですし、そもそも部屋でいつもラップしてましたからなあ。THE BOYSの時なんて、あれ、ラジオのスタジオですから編集も出来ないし、テイクワンですよ。懐かしいなあ。

     

     と、スミマセン打ち上げで飲み過ぎて、書くには書いたんですけど、支離滅裂(というか、途中で終わってる・笑)で、2日ぶりになってしまいましたが、3デイズお陰さまで無事終了しました。9年目テンパイになりまして、毎年変わらぬご贔屓有り難うございました。毎年、秋の収穫の様に非常に豊かな音楽の収穫があるのですが、今年は奇しくも特別な年となりまして、山下洋輔氏の復帰、大友良英氏のブレイク直後、USOWA氏のリリーフ登板、といったファクターが総て良い方に転がり、吉田サラ太郎の野球帽も一段とカワイイ年になりました。Mr.サマーターイム。

     

     写真はキャプション無しでもご想像頂けると思うのですが、3デイズの大打ち上げは最終日でして、
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.08

    2013-11-09 10:00  
    220pt
    12

    11月8日(金曜) 
     こういう時に普段からネットはやっておいた方が良いなと思う訳ですが、ワタシは山下さんが療養されていた事、そしてそれが、どういう内容の療養であったか?という2点は、日本ジャズ界のトップシークレットであって、お客様に情報が行渡っている等とは露とも思っておらず、ですからMCではそれは言ってはいけないのだと思っていました。 
     山下さんが、今日、療養を終えられての復帰の演奏だという事も、考えてみればこの情報社会ではお見通しに決まっている訳ですが、特にピットインでジャズを演奏するとき、心身がインターネット定着以前の世界に飛びがちの(ワタシがピットインに初めて入店したのは80年、初めて出演したのは86年です)ワタシは、「客は誰もそんな事知らないで来ている」と、自然に思い込んでいたのでした。 
     山下さんのマネージャーである村松さんからは、療養が無事終わり、山下は元気です。というメールを頂戴していましたが、まさかマネージャーが「実はまだヤバいです」とは言いません。ワタシはとにかく、リハーサルが始まったら総てが解るのだから、どんな現実であろうと受け入れようと思っていました。 
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.07

    2013-11-08 11:00  
    220pt
    8

    11月7日(木曜)
     

     「ドミュニストの誕生」を100回ぐらい聴いてしまっているので、ソロライブの歌詞とリリックが憶えられねえっつうの!からっからに乾いた喉から!!とかいいながら今は「夜戦と恋愛」が流れています。ここでの「力の合わせ方」は本当に凄い。チームプレイは音楽の前提ですが、その中には霜降り肉のラルドのように個人プレーが挟まっている訳で、刺し無しの赤身の迫力は鮪と牛肉に共通するものですが、「夜戦と恋愛」は完全な赤身で、個人プレイの開陳合戦になりがちのジャズ~ヒップホップの中でもアンサンブルぶり(計画的な物ではないです。結果的なもの)が凄さまじいです。映画で言うと、すっかり娯楽映画の監督になって、誰も見ていない時期のカサベテスの「ビッグトラブル」並みですね。この映画の、利害関係が激しく複雑に対立する登場人物が最終的にまったく同じ目的を達成する同志になる。という構造は、類似製品がたくさんがありますが一番凄いと思います。クラブで爆音で聴くか、イヤフォンで聴く用にマスタリングしておりますので、難聴に成るまでいっちゃってください(既にDCPRGの活動によって左耳が難聴になっている人物の無責任な興奮によるフライング)。
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.06

    2013-11-07 10:00  
    220pt
    16

    11月6日(水曜)

     中村彼方さんと対談して、いろいろ聴いてしまったせいか(雑誌に載るのは50分の1なので)、何か聴き方に影響が出てしまっている気もしないでもないですが、せっかくの佳作「ギャラクシースーパーノヴァ」の次の少女時代のシングルが大変残念で、こんな事を言ったら、ソングライトチームの皆さんに失礼だとは思いますが(いろいろな縛りやリクエストの中、一生懸命取り組まれたのでしょうし)、あれだったらワタシに任せて下されば遥かに良い仕事をします。 

     というか、やっぱ需要ですよね。K-popの日本でのマーケットは、今ちょっとワタシも判断出来ない様な特殊な感じにはなっており、48系列さんの明晰さと比べると謎めいていて、その分面白いとは言えますが(ワタシはピ<レイン>が北米に進出しMSGに出た時のMTV特番を見ておりまして、素晴らしく異様でしたし、少女時代のMSG記録映画もかわいらしく異様でしたし、「ユーチューブミュージックアワード第一回グランプリ曲<アイガットボーイ>」は、超大好きなツベが変な会社に売却されてしまうのではないかと思ってハラハラしています)、まあとにかくジャイオンTの新譜がどれもコレも素晴らしく、「ドミュニストの誕生」と「戦前と戦後」も凄く素晴らしいので、その事を心の糧にしています。端的に言うと、昨日書いたばかりのワタシの勘が、デイケイドの変化を感じていますね。いま、ジャームッシュの新作を観たばかりですが、それにも感じました。


     
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.05

    2013-11-06 10:00  
    220pt
    5

    11月5日(火曜)

     

     一般的な暦と関係の薄い世界に住んでいるせいか、今朝まで知らなかったのですが、世間様では三連休が終わったとの事ですね。コチラは三連符が続きっぱなしですが。これまたほとんど知らなかったのですが、食品衛生管理、というか、産地や材料の記名に偽造という事件が誘爆的に頻発している様ですけれども、これに関しては「時事ネタ嫌い」をお読みください。

     

     ワタシはデータよりも直感や天啓を(同じ物ですが・笑)、裏情報よりも表情報を優位に於いてあらゆる計算を導く一種の差別主義者ですが、これは別に、「データなんか信じるか。誰かが操作しているに違いないんだ!」とか、青年の様なことを言っているのではありません、それは裏返ったデータ主義であり、多くのデータ主義者(弱者)がそうであるように、「裏情報」という弱者の食品を貪るジャンキーですね。

     

     ワタシも勿論、基本的にはデータを信じます、いまなどダイエットをしているので、品書きに540キロカロリーと書かれていればなるほどな、と思う。が、これは挨拶や礼儀にも似た演舞性/儀礼性に属する物で、腹の底ではまったく信じていません。産地の偽造もよろしくはありませんが、あんなもん(カロリー表示)の記述が正当に行われている筈が無い。白衣を着てメガネをかけた係員が踏み込んで抜き打ちで一斉摘発すればよろしい。大変な、そして極めて安全な社会問題になるでしょう。みんな怒って、関係者が頭を下げて、そこそこの時間が潰れた後、みな忘れ去る訳です。と、大凡そういった事が「時事ネタ嫌い」に書いてあります。
     

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.04

    2013-11-05 10:00  
    8

    11月4日(火曜)
     

     当欄がニュースソースとしてどの程度の速報性と信憑性を持っているのか、代表取締役であり執筆者である当のワタシにも計りかねているのですが(笑)、ピットイン3デイズがソールドアウトしたのは本当ですので、当日いらっしゃっても入れません。あしからず&有り難うございます。
     

     次にジャズドミュニスターズ「ドミュニストの誕生」ですが、えー、1日にわたる長期の会議の結果、ライブ会場にて手売りする事にしました。
     

     ここでいう「会場」とは

    1)11月8~10日の新宿ピットイン
     

    2)11月12日の大阪UMEDA akaso
     

    3)11月14日の恵比寿リキッドルーム
     

     です。

     とはいえ「手売り」といっても、誰の手か?というと、ベーアと長沼取締役のですので(笑)、宜しくお願いします。「オマエ売らんのか直接!!偉くなったのう社長さーん!!

    記事を読む»

  • <今日の菊地成孔>2013.11.03

    2013-11-04 10:00  
    220pt
    8

    11月3日(日曜)

     今日はDCPRGのリハで、JAZZ DOMMUNISTERSの商品発送日であるという日ですが、今は爆音でスパンクハッピーの「コンピューターハウスオブモード」を聴いています。良いなあ。我が事ながら、何と良い音楽なんだろう。ポップなのにちゃんと去勢不安や近親相姦タブー、あらゆるフェティシズムや宗教への懐疑と崇拝を扱っているし、サウンドも作詞もカッチョ良いし、パクリも大胆だしオリジナリティも半端ないしこんな素晴らしいポップスが、、、、売れるわけないですよね(笑)。本当に、実際、ええとですねえ、言って良いのかなあまあ(ハイパーおっさんくさいですけど)もう時効かな、えー、今発送しているJAZZ DOMMNISTERSより売れてませんでした(笑)。
     

    記事を読む»