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記事 4件
  • 村上誠一郎氏:なぜ違憲の安保法制に党内から異論が出ないのか

    2015-06-24 23:00  
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    マル激!メールマガジン 2015年6月24日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第741回(2015年6月20日)なぜ違憲の安保法制に党内から異論が出ないのかゲスト:村上誠一郎氏(自民党衆議院議員)────────────────────────────────────── どうも自民党の様子がおかしい。もちろん自民党には結党当時から自主憲法の制定を主張する、いわゆる「タカ派」の人々も大勢いた。しかし、その一方で、党のタカ派色が前面に出過ぎるようになると、いわゆる保守本流と呼ばれる穏健派の政治家たちを中心に極端な右派路線に対する異論が巻き起こり、党はある種の自浄作用を発揮して、極端な路線は修正されてきた。その絶妙なバランスこそが、有権者が安心して自民党に政権を託してきた理由であり、正に自民党が国民政党であり続けてきた最大の理由でもあった。 ところが、2012年に民主党から政権を奪い返してからの自民党は、武器輸出三原則の緩和、NSCの設置、特定秘密保護法、そして集団的自衛権の行使を可能にする安保政策の転換と、過去のどの政権もが為し得なかった右寄りの重要政策を矢継ぎ早に打ち出し、実際にそれを数の論理で実現してきた。 政治に決断力や実行力があること自体は決して悪いことではない。しかし、一連の政策の多くは、戦後の日本が培ってきたかけがえのない国際的な評価や、我々日本人の多くが国是として大切に守ってきた価値を根底から覆すようなものを多く含んでおり、慎重にも慎重を尽くす必要があるものばかりだった。 にもかかわらず、自民党内からこうした一連の政策転換に対する異論はおろか、懸念を表す声さえ、ほとんど聞こえてこないのはなぜだろうか。現在、自民党にあって、政府が推進する政策に唯一といってもいい反対の声を公然とあげている村上誠一郎衆院議員は、個人レベルでは安倍政権の方向性を批判したり懸念を表明する議員は多いが、それを公然と口にする人が自分以外は誰もいなくなってしまったことを嘆く。 村上氏は現在自分は孤軍奮闘の状態にあり、自分の力だけで自民党を変えることは容易ではないが、有権者の多くが現在の自民党の路線の危うさに気がつけば、自民党内部からも声を上げる人が出てくるだろうとの見通しを語る。 自民党はなぜこうも変質してしまったのか。そして、なぜ誰も異論を挟めない政党になってしまったのか。われわれ有権者はそのことをどう受け止めるべきなのか。自民党の変質とその背景などについて、安倍政権と党の執行部に公然と反旗を翻す自民党の村上誠一郎氏と、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
    +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・曖昧模糊とした安保法制と、政権が右傾化する理由・自民党はなぜ、どのように変質したか・ターニングポイントとなった「小選挙区制」の導入・戦後民主主義は「虚妄」だったのか+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
     

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  • 森山高至氏:国立競技場は設計段階からやり直すしかない

    2015-06-17 23:00  
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    マル激!メールマガジン 2015年6月17日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第740回(2015年6月13日)国立競技場は設計段階からやり直すしかないゲスト:森山高至氏(建築家・建築エコノミスト)────────────────────────────────────── 東京オリンピックの目玉プロジェクトの一つとされる新国立競技場の建設が暗礁に乗り上げている。このままでは国立競技場の建設が2019年のラグビーワールドカップはおろか、2020年の東京オリンピックにも間に合わなくなりかねない深刻な事態だ。 新国立競技場の建設に伴うさまざまな問題を指摘し続けている建築エコノミストの森山高至氏によると、現状は、そもそも国際コンペで決定した当初の計画通りに競技場を建設することが本当に可能なのかどうかすら定かではなく、仮に可能だったとしてもコストがどこまで膨れあがるか見当がつかないと指摘する。そのため、旧競技場の解体がほぼ完了している現段階でも、本体工事の受注業者さえ決まらない状態が続いているのだ。 前回の番組でも森山氏が指摘しているが、そもそもザハ案は日本の消防法との整合性に問題があり、またキールアーチと呼ばれるザハ特有の構造が、予定地の条件と合わないなど、建築設計上無理があることもわかってきた。それを無理矢理建てようとすれば、膨大なコストがかかる上にどれだけ時間がかかるかも定かではないということのようだ。 ここは誰かがリーダーシップを取り、ザハ案を破棄し、より現実的な計画への転換を図ることが最も現実的だと森山氏は言う。通常のスタジアムの建設であれば、まだ時間は十分に間に合うし、コストも従来のスタジアム並で済む。ところが、この現実的な選択肢を選ぼうとすると、コンペで有識者に選んでもらったザハ案を破棄するという決断を下せる人が誰もいないという、ガバナンスの問題が立ちはだかる。 行政官僚が、一度決まったことは何があっても推し進める「暴走列車」的な習性を持っていることは、数々の無駄な公共事業がごり押しされる場面でわれわれはこれまでも繰り返し見てきた。それを仕切れるのは政治しかない。 ザハ氏は優れたデザイナーかもしれないが、元々、明治神宮の風致地区でも神宮の杜には、ザハ氏の巨大な脱構造的建築物は似つかわしくないとの異論が根強かった。そして、それが構造的にもコスト的にも、そして何よりも時間的に難しいことがわかった以上、政府は一度下した決定に固執せずに、ここで設計変更の英断を下すべきだと森山氏は言う。 新国立競技場問題の現状と今後の見通し、そしてそのドタバタから透けて見える「日本国の問題」について、森山高至氏とともに神保哲生と宮台真司が議論した。
    +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・新国立競技場の問題点と、ここまでの経緯・ザハ案を推進する“有識者”の幼稚園児的発想・東京都との関係に見るJSCの不透明さ・森山氏の提案する「真国立競技場」とは+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
     

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  • 柳澤協二氏:なぜ「安保法制」は間違っているのか

    2015-06-10 23:00  
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    マル激!メールマガジン 2015年6月10日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第739回(2015年6月6日)なぜ「安保法制」は間違っているのかゲスト:柳澤協二氏(国際地政学研究所理事長)────────────────────────────────────── リスクは確実に高まるのに、メリットが見えない。それが安倍政権が成立を目指す安全保障関連法案をめぐる国会論争でここまで明らかになったことだ。 憲法9条を変更しないまま集団的自衛権の行使を可能にする法改正を行うことは論理的に不可能との指摘が、多くの憲法学者や国防の専門家から行われているが、政府はのらりくらりとした答弁で国会審議を乗り越え、数の論理で押し切れると考えているようだ。 国家の「存立危機事態」という新たな概念を作り、その場合に限って、自国が攻撃を受けていない場合でも他国を攻撃できるとするのが「安保法制」の肝だが、野党側が繰り返し「存立危機事態」とはどのような事態を指すのかを質しても「政府が総合的に判断する」とした答弁しか返ってこないのだから話にならない。ここまでの議論を聞く限り、政府が武力攻撃をしたい時にできるようにする法律を作ろうとしていると言わざるを得ない。 今回の法改正には大きな問題がある。それはこの法改正がどのような形で日本の安全保障に寄与するかが、まるで見えてこない点だ。今回の法改正を適用し、日本が自国を攻撃していない国に武力攻撃を行ったり、存立危機事態と並ぶ新要件である「重要影響事態」を理由に、アメリカの戦争に兵站を提供した場合、日本の自衛隊が攻撃を受けるリスクはもとより、敵国とみなされた日本人が海外で殺害されたり誘拐されたりするリスクや、日本の国土が武力攻撃を受けるリスクが増すことは明らかだ。その一方で、そのリスクと引き替えに日本がどのようなメリットを享受できるのかが、さっぱり見えてこない。 論理的にどのような可能性があるかを考えてみても、日本が集団的自衛権を行使してまでアメリカに尽くす意思を見せれば、万が一中国が攻めてきた時に、アメリカが日本を助けてくれる可能性がより高まるというようなものしか考えられない。しかし、常に自国の国益を最優先するアメリカにそのようなナイーブな論理が通用するとは到底思えないのだ。 なぜ今、集団的自衛権に踏み出す必要があるのか。その場合のリスクとメリットはどのような関係にあるのか。この法律が成立すれば日本の防衛政策は根本的に変質し、これまで70年間かけて日本が世界に築いてきた平和ブランドが深く傷ついてしまうことへの強い危機感を募らせる東京外国語大学教授の伊勢崎賢治氏とジャーナリストの神保哲生が、元防衛官僚で第1次安倍内閣で内閣官房副長官補を務めた柳澤協二氏と議論した。
    +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・安保法制の概要と、その意味・「後方支援」とは何を指すのか・「存立危機事態」という、矛盾のデパート・日本が戦端を開くというリスクと、国民がいますべきこと+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
     

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  • ジャン・ユンカーマン氏:5金スペシャル 映画が描く沖縄基地問題と日本の選択

    2015-06-04 08:00  
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    マル激!メールマガジン 2015年6月3日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第738回(2015年5月30日)5金スペシャル 映画が描く沖縄基地問題と日本の選択ゲスト:ジャン・ユンカーマン氏(映画監督・ジャーナリスト)────────────────────────────────────── 5週目の金曜日に特別企画を無料でお届けする5金スペシャル。今回はエミー賞受賞監督のジャン・ユンカーマン氏をゲストに迎え、第二次大戦から現在に至る沖縄を描いた同氏の最新ドキュメンタリー映画『沖縄 うりずんの雨』を取り上げながら、「沖縄の米軍基地問題」とわれわれがどう向き合うべきかを議論した。 沖縄には、日本にある米軍基地や関連施設の約74%が集中し、沖縄本島の18%が戦後米軍によって接収されたままの状態にある。ユンカーマン氏は、この問題を「日本のみならずアメリカの問題でもある」との認識の下で映画を製作したという。沖縄の視点と並行して、常にアメリカ側の視点が描かれているところに、この作品の大きな特徴がある。 日本政府が沖縄に対し米軍基地負担の74%を押しつけ、日米地位協定の下でそこに住む人々が蹂躙されるのを指をくわえて見ている裏には、本土の人間の沖縄に対する差別意識があることも強調する。映画には1995年に沖縄で起きた少女暴行事件の犯人のインタビューが収められている。この事件によって「戦利品」としての扱いを強いられてきた沖縄の怒りが頂点に達し、事件そのものやその後の大規模な県民集会は日本にとどまらず、広く世界に報じられることとなった。 沖縄県の翁長雄志知事は、5月27日から訪米し、在沖縄米海兵隊の再編にともなってその受け入れ先となっているハワイの州知事や米政府関係者との会談を通じて、沖縄の主張を直接アメリカに届けようとしている。ユンカーマン氏は、これまでは抗議だった沖縄の声は、いまや主張になっていると指摘する。辺野古沖に基地は作らせない、沖縄に基地はいらないという沖縄の人々の強い思いが主張となって、安全保障政策を推し進める日本政府、そしてその背後にいるアメリカと真っ向からぶつかっている状態だという。 果たして沖縄の希望は実るのか。沖縄の覚醒は日本に何をもたらすのか。沖縄戦から現在に至る歴史や現在の米軍基地の辺野古沖への移設問題、日米の安全保障政策の歪みと今後に向けた課題などを、ゲストのジャン・ユンカーマン氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。番組ではまた辺野古の反対運動をドキュメントした三上智恵監督による「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」、芥川賞作家目取真俊氏の小説を東陽一監督が映画化した「風音(ふうおん)」を取り上げた。+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・「戦利品」としての沖縄・『沖縄 うりずんの雨』で知る、戦争と性暴力の関係・アメリカの帝国主義敵意識と、それにすがる日本政府・合わせてチェックしたい『戦場ぬ止み』/『風音』+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
     

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