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松元剛氏:知事選が問う、沖縄のこれから
2014-09-24 21:00550ptマル激!メールマガジン 2014年9月24日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第702回(2014年9月21日)知事選が問う、沖縄のこれからゲスト:松元剛氏(琉球新報編集局次長)────────────────────────────────────── 沖縄で9月20日、名護市の辺野古沖の米軍基地建設に反対する大規模な集会が開催された。今回、マル激ではこの集会を現地で取材した映像を織り交ぜながら、沖縄出張収録の特別編を2週に渡ってお送りする。 集会では、今年11月に行われる県知事選への立候補を表明した翁長雄志・那覇市長も参加し、「辺野古の海を埋め立てさせてはいけない。絶対に阻止しよう」と、建設に反対の姿勢を明確に表明した。 -
桂敬一氏:朝日新聞を叩いているだけでいいのか
2014-09-19 08:00550ptマル激!メールマガジン 2014年9月19日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第701回(2014年9月13日)朝日新聞を叩いているだけでいいのかゲスト:桂敬一氏(元東京大学教授・マスコミ研究家)────────────────────────────────────── 朝日新聞社は9月11日、今年5月に報じた、いわゆる「吉田調書」の記事に誤りがあったことを認めてこれを取り消し、謝罪した。朝日の木村伊量社長は謝罪会見の中で、「記者の思いこみとデスクのチェックミス」に原因があったとの見方を示した上で、 自らの進退にまで言及している。福島第一原発の職員が所長命令に違反して撤退したのか、単なる連絡不徹底だったのかがはっきりとわか -
宮島喬氏:スコットランドの独立が問う新しい国のカタチ
2014-09-17 20:00550ptマル激!メールマガジン 2014年9月17日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第700回(2014年9月13日)スコットランドの独立が問う新しい国のカタチゲスト:宮島喬氏(お茶の水女子大学名誉教授)────────────────────────────────────── スコットランドで9月18日、大英帝国からの分離独立を決める住民投票が実施される。1年前は反対派が多数を占め、まだ夢物語の感が強かった分離独立運動だが、投票日を1週間後に控えた世論調査では、僅かながら独立賛成派が反対派を上回ったという。 お茶の水女子大学名誉教授で、特にヨーロッパ社会を研究しているゲストの宮島喬氏は、サッチャー政権の成立以降、イギリスの中央政府が労働党政権から保守党政権に代わったことで、労働党が多数を占めるスコットランドでは不満がたまっていたと解説する。 しかし、今回のスコットランドの独立の動きを、単なるイギリスからの分離・独立運動として理解すべきではないと、宮島氏は言う。ヨーロッパがEUによって統合される中、スコットランドは既にEUにオブザーバーとして参加するほか、イギリス政府の頭越しに、EUから産業育成や地域活性化の補助金を受け取っているという。独立後、EUに加盟すれば、独立前とそう変わらない日常が送れるのではないかという見込みと期待がある。 これに対して英国中央政府は当然反対の立場だ。スコットランドの人口約520万人はイギリス全体の約8.5%を占め、GDPも約8%にのぼる。またEUも複雑な立場にある。EU内にはスコットランドの他にも、国家からの分離・独立を要求している地域が多く存在する。スコットランドが独立国としてすんなりとEUへの加盟が認められるようなことがあれば、そうした地域の独立の動きにも拍車がかかることは目に見えている。 宮島氏は独立運動が起きている地域では、地域内で支持される政治勢力が、中央では少数派となり、自分たちの意志が通りにくくなっていることへの不満があると指摘する。一方、現実的な独立運動に繋がるかどうかまだ未知数ではあるが、沖縄はまさに自分たちの主張と中央政府の政策の矛盾に晒されている典型的な地域と見ることができる。宮島氏は、分離独立運動で重要になるのが地域の交渉力だという。「日本の地域は、まだ国家への忠誠と自らのアイデンティティに引き裂かれているが、欧州では、地域が国家と交渉し、契約するという意識が強い」と言う。 スコットランドの独立運動が問題提起している既存の国家という枠組みの限界をわれわれはどう考えればいいのか。冷戦が終わり、グローバル化が進む中、国家が持つ意味や役割はどう変わるのか。ゲストの宮島喬氏とともに神保哲生と宮台真司が議論した。+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・スコットランド独立運動の経緯とは・スコットランドが意図する「EUの中での独立」・国家と交渉する、主体性を持った地域のあり方・“沖縄の自治”のリアリティ+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
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関谷直也氏:災害と原発・自分の身を守るための避難を考える
2014-09-10 18:00550ptマル激!メールマガジン 2014年9月10日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第699回(2014年9月6日)災害と原発・自分の身を守るための避難を考えるゲスト:関谷直也氏(東京大学大学院特任准教授)────────────────────────────────────── 福島の反省は活かされているのか。今回は避難について考えてみたい。 8月20日に広島市を襲った豪雨と土砂災害は多くの犠牲者を出した。市による避難指示の遅れが批判を受けているが、仮に土砂災害が発生する前に避難勧告が出ていたとしても、深夜の豪雨の中で避難が現実的に可能だったかと言えば疑問が残る。その一方で、土砂災害の多発地域でありながら、住民の間では危険な区 -
伊勢崎賢治氏:カシミール、パレスチナ、世界紛争の根っこにあるもの
2014-09-03 23:00550ptマル激!メールマガジン 2014年9月3日号(発行者:ビデオニュース・ドットコム http://www.videonews.com/ )──────────────────────────────────────マル激トーク・オン・ディマンド 第698回(2014年8月30日)5金スペシャル カシミール、パレスチナ、世界紛争の根っこにあるものゲスト:伊勢崎賢治氏(東京外国語大学大学院教授)────────────────────────────────────── 5週目の金曜日に特別企画を無料でお届けする恒例の5金スペシャル。今回の5金では世界で起きている武力紛争について、関連映画を参照しながら考えた。 インド、パキスタンの国境付近に位置するカシミール地方は、住民の大半こそイスラム教徒だが多様な文化が混在している地域で、1947年にインドとパキスタンが独立して以来、常に二国間の紛争の種だった。インド、パキスタンの独立後も3次にわたる印パ戦争の舞台となり、局地的な武力衝突も後を絶たない。 世界の紛争地で武装解除などの任務に携わり、カシミールも度々訪れている東京外国語大学大学院教授の伊勢崎賢治氏は、カシミール紛争に乗じてイスラム過激派がこの地に浸透して以来、カシミールは現代テロの起源であると言う。インドは陸軍の半分をカシミールに投入し、治安組織や現地警察勢力も加えると地域住民の実に5分の1にも相当する90万人の軍・警察・治安関係者によって、地域の安定を維持している状態だという。ここで取り上げた映画『アルターフ 復讐の名のもとに』は、カシミールが舞台のインド映画だ。家族を殺されたパシュトゥーン人の主人公と、彼を養子として育てるが実は彼の家族を殺した本人であるイスラム教徒の警察署長の、復讐を巡るアクション映画だ。そこにも怨念の連鎖とテロという、カシミール情勢の複雑さが垣間見える。 今回の5金スペシャルで取り上げたもう1つの映画は、パレスチナ人ラッパーの活動を取り上げたドキュメンタリー映画『自由と壁とヒップホップ』だ。パレスチナ人ヒップホップグループ「DAM」が、パレスチナ特有の困難や制約の中で活動する姿を追ったこの作品は、イスラエルとの対立構図だけではなく、パレスチナ人同士にも存在する問題が描かれている。パレスチナ情勢は現在も短期間の停戦をはさみながら、イスラエル軍による空爆や、パレスチナ過激派によるテロが繰り返されているが、カシミールと同様に解決の糸口を見出すことが困難になっている。その他、世界にはカシミールやパレスチナのような地域紛争が無数にある。なぜ紛争はなくならないのか。冷戦というイデオロギー対立が終結した今、世界の紛争の根本にあるものは何なのか。ゲストの伊勢崎賢治氏とともにジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今週の論点・3つの核保有国が地上戦を行うカシミールの現状・モディ政権がイニシアティブを握る印パ情勢・パレスチナ問題は宗教紛争ではない・紛争の構造と日本の「平和主義」+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
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