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「MMA?絶対に無理!!」未来へ飛んだRENA――大晦日出撃その舞台裏!
2016-01-17 21:5955ptRENAの飛びつきで腕十字、鬼気迫るアンディ・サワーのラッシュ、総帥シーザー武志会長もレフェリーとして登場! RIZINで大活躍だったシュートボクシング勢。その舞台裏をシュートボクシング広報の森谷吉博氏が語る! あの飛びつき腕十字は「必然の奇跡」だった!!「正直、彼女は立ち技では先が見えていない状況。今年のどこかの後楽園でメインイベントで試合をさせてもらって引退でもいいかな……みたいなのがモチベーションというか最終目標になっちゃってたところはあったんです」
――昨年末のRIZINでシュートボクシング勢が大活躍されましたね!
森谷 RENAも凄かったし、サワーも強かったですね。曙vsボブ・サップのレフェリーをやられたシーザー(武志)会長も入場曲付きで登場させていただいたし(笑)。
――あんなVIP待遇のレフェリーは見たことないですから、さすがシーザー会長です(笑)。そもそもSBはどういった経緯で参戦されたんですか?
森谷 じつは一昨年の大晦日開催の話が、榊原(信行)さんと会長のあいだであったんです。
――昨年ではなく2年前にもやる計画があった、と。シーザー会長も出席された曙vsボブ・サップの会見のときにも、じつはシーザー会長がポロリとおっしゃってましたよね。
森谷 けっこう前からあったんですよ(笑)。だけど、一昨年の段階では準備が足りないということで流れて。それで昨年の6月7月くらいに、また榊原さんからお話があったそうで。そのときからRENAの名前は上がっていて、具体的に話を詰めたのは8月に入ったくらいですかね。会長は「SBルール以外は無理だと言うよ」とおっしゃっていたんですけど。
――というと、RENA選手にMMAルールの打診はあったんですね。
森谷 なんとなくあったっぽいです。会長は「やったことないんだから、そんなことはさせられないよ」なんて話をしてたんですけど。ウチの緒形(健一)がK−1MAXの日本トーナメントの1回戦で武田幸三選手とやったときに、ちょっと雰囲気が似てたんですよ。
――どういうことですか?
森谷 あのときウチの大会がそのK−1の2週間前にあったんですけど。そこでヒザのケガをした緒形に「K−1に出てくれないか」というオファーが谷川(貞治)さんからあったんですよね。
――かなりムチャなオファーですね(笑)。
森谷 もう無理じゃないですか。それでも谷川さんが会長に会いに来て話をしたんですけど。谷川さんが帰られたあとに、ボクが会長から呼ばれたんですが、開口一番「緒形の評価ってあんなに高いんだな!」って。
――話がまとまっちゃったんですか!(笑)。
森谷 いやもうビックリしちゃって(笑)。 ギャランティの話もそうですが、その年にS-cupにK−1からアルバート・クラウスと、もうひとりの選手も貸すと。
――かなりの条件だったんですね。
森谷 緒形本人を呼んで話をしたら、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしてて(笑)。「おまえがやりたくないなら無理をしなくてもいい」とは言うんですけど、緒形は「会長が行けというなら……」と。
――今回もその雰囲気に似てたんですね。
森谷 会長が榊原さんとの話し合いから帰ってきたら「フジテレビの放映も決まっている。対戦相手も選んでいいというし、こういう機会はRENAにとってもいいことじゃないか」と。ボクは「あ、同じだ!」と思ったわけですよ(笑)。
――ハハハハハハハハハハ!
森谷 その何度かの話し合いでRENAのMMAだけじゃなくて、曙vsサップをSBルールでやって、会長がレフェリーを務めることや、MMA挑戦を宣言していたアンディ・サワーの出場なども決まっていったんです。
(C)RIZIN FF/Sachiko Hotaka
――どらちも大人の交渉術が炸裂したんですね(笑)。
森谷 そういうことです(笑)。でも、ボクはRENA本人が「MMAやります!」と首を縦に振るのは難しいと思ったんですよ。K-1に出た緒形のときと違うのは、RENAがやったことのないMMAですから。
――無理をすればいいって話じゃないですね。
森谷 とくにRENAは昔からMMAが「怖い、怖い!」と怯えていて。「腕をギュ〜ッとやられたり、足をギュ〜ッとされたりするのが怖い」と(笑)。締められたり、極められることがイヤなんですよね。
――顔を「バコ〜ン!!」と殴られるのは大丈夫なんですかね?(笑)。
森谷 「おまえ、もっとエグいことやってるよ!」って話なんですけど(笑)。「パンチは意識が飛べば終わりじゃないですか。ギュ〜ッは耐えきゃいけないし、ボキッと折れたらどうするんですか?」と。RENAはあんまりプロレスを見ていないし、密着して絞り上げられることに恐怖心があるんですね。
――SBでも締めはあるんですけどね(笑)。
森谷 だから不思議なんですよ(笑)。青木(真也)選手が廣田(瑞人)選手の腕を折った衝撃映像を見てたりするんで、「MMAは絶対にイヤ!」ってなっちゃってて。総合を見に行っても立ち技の攻防は見てるんですけど、寝技になると顔を背けるくらい怖がってましたね。
――完全にMMA恐怖症!
森谷 だから難しいんじゃないかなって。RIZINの話をしたら案の定「無理無理無理無理無理無理〜!!」って。
――ハハハハハハハハハハ!
森谷 「でも、相手もある程度チョイスできるし、ギャラもいいし、テレビにも映るんだよ〜」って話をし続けて。
――説得が始まったんですね(笑)。森谷さんはRIZINからのオファーはどう思ったんですか?
森谷 正直、彼女は立ち技ではモチベーションが薄くなってるというか、先が見えていない状況だったんですね。
――立ち技では、やりべきことをやりつくしてしまった。
森谷 8年間プロでやってきて、ここ5年間負けていない。誰か若い選手にバトンを渡して去るというイメージもないですし、トップのまま走りぬけたい気持ちはある。それで、今年のどこかの後楽園でメインイベントで試合をさせてもらって引退でもいいかな……みたいなのがモチベーションというか最終目標になっちゃってたところはあったんです。
――引退も視野にあった! グローブを置く準備はできていたんですね。
森谷 はい。まだライバルがいたり、新世代に凄い選手が現われて……というなら、またモチベーションは違ってくるんでしょうけど。
――巨大なビジネスを背負ってるとかなら、ジャンルの責任感も出てきますけど。
森谷 いかんせん女子だけの大会やっても、男子よりもはるかに小さい会場ですし。そういう中で、このRIZINのオファーはRENAにとってひとつのチャンスかもしれないなって。これまでも、バラエティ番組でもなんでも積極的に出演させて、あの子の試合が地上波で流れるようにならないか、ということはやってきたんですけど。
――RENA選手ってメディアに出まくってますよね。PRIDE・K−1消滅以降の世代では一番かも。
森谷 出てますけど、そこから繋がっていかない。点で終わってしまっていたので。そこから「RENAの試合を見てみたい」という流れは作れてなくて。彼女のブログも一時的にアクセスは増加するんですけど。それにはもっと試合を露出しないといけないのかもしれないですし、RENAはシュートボクシング、女子格闘技が盛り上がることへのモチベーションは高いので。
――そういう意味ではRIZINはたしかにチャンスですよね。
森谷 なにせ一番はゴールデンタイムで試合できると。あの子とすれば当然SBルールでやりたいんでしょうけど、このチャンスはもの凄く大きい。とりあえずRIZINに出る、出ないは脇に置いといて、MMAの練習をしてみるというところまでもっていったんですよ。
――おお!この続きと、WJ屋形船、中村祥之、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ -
「全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準■小佐野景浩のプロレス歴史発見
2016-01-14 00:0055ptプロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回取り上げるレスラーは全日本プロレス社長、秋山準です! イラストレーター・アカツキ@buchosenさんによる昭和プロレスあるある4コマ漫画「味のプロレス」出張版付きでお届けします!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par23は大好評インタビュー9本、コラム6本、10万字で540円!!(税込み) 試し読みも可能です!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar939606
◯謙吾ロングインタビュー スーパールーキーが見たリングスvsパンクラス仁義なき戦い血を血で洗う格闘技抗争劇――前田日明NKホール襲撃事件の闇がいま語られる!◯小佐野景浩のプロレス歴史発見「天龍番」が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合――!!◯あなたはあの弱小団体をおぼえているか――レッスル夢ファクトリー90年代インディの夢と地獄!! 同団体代表の髙田龍が初めて口を開いた! ◯金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑤ 格闘家は占い師に頼りたくなる!?6年間勝ち星なし、ファイターはここまで精神的に追い込まれてしまうのだ……◯キックファン待望の一戦は永遠にマッチメイクできない!? ライター高崎計三がキック初心者にわかりやすく解説! 「武尊vs那須川天心はなぜ実現しないのか?〜あるいは馬場イズムのキック公園〜」
◯1990年代新日本プロレス居酒屋トーク! 高岩竜一×田山レフェリーの理不尽とは何か?
「先輩レスラーに呼びだされて飛んでいったら、『なんでもねえよ』ってぶん殴られるんですよ!」◯なぜ横綱は大晦日に再び挑むのか? そこには13年間にわたる怨念があった――曙インタビュー「プロレスファンの皆さん、俺と一緒に入場してください!」◯大沢ケンジ師匠の格闘技談義はUFCの女王ロンダ・ラウジーの敗戦を検証!なんとロンダはホーリー・ホルムにもう勝てない!?
◯業界楽屋トーク! 事情通Zの「プロレス 点と線」ヒョードルvsクートゥアは本当に動いていたのか/「東スポ」プロレス大賞/みんなが救われたNOAH最終決戦!!/潮崎豪NOAH登場/フジテレビの夢よもう一度
◯MMA Unleashed・ミルコ・クロコップ、13歳の息子を特訓中「私と同じサウスポーでね、クレイジーなハイキックを放つんだ」
・神秘のマクレガー〜引き寄せの法則とムーブメント・ドリル・コナー・マクレガーが仕掛ける同時多発的メンタルゲーム
・2015~2016年 UFCタイトル戦線総まくり!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar939606
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――『東京スポーツ』新聞社制定「2015年度プロレス大賞」の授賞式が1月21日に控えていますが、小佐野さんも選考委員として選考会議に出席されました。いまはプロレス団体の増加とスタイルの豊富さにより選考も年々難しくなっていますね。
小佐野 UWFが登場して以降、本当に難しくなってますよね。
――あ、80年代まで遡りますか(笑)。
小佐野 満場一致で決定できたのは80年代までですよ。UWFにしてもあのUスタイルをプロレスとして認めるかどうか。いや、もちろんプロレスなんだけど、「しょっぱい」という見方もできますよね。
――たしかに華のないスタイルとも受け取れますね。
小佐野 一方では「格闘技性のあるプロレス」と評価もできるし。そうなっていくと好き嫌いになっていくよね。UWFの中で一番いい試合を選ぶのは難しくないですよ。ヘビー級、ジュニア、デスマッチにしても同じです。でも、すべてひっくるめて選ぶとなると、そこはインパクトですよ。この1年間で何が一番インパクトがあったか。
――小佐野さんの審査基準はインパクト。
小佐野 たとえばベストバウトって昔だったら「この試合しかない!」って決められたけど、いまはいい試合はたくさんあるでしょ。「どれをおぼえてますか?」ってことになる。試合内容ってことになると、昔よりいまのほうが絶対に上。はてしなく高度になってるから、ファンもそういう試合を見慣れてるからね。
――そうなると、なかなか甲乙つけがたいですよね。以前、選考委員として参加されたターザン山本さんいわく、東スポの思惑で決められてるとしてますね。
小佐野 東スポは関係ない。審査員は東スポの人間だけじゃないし、各記者それぞれの思惑はあるでしょうけど、東スポという社としての思惑は一切ないですよ。記者それぞれに自分が1年間取材してきたプライドがあるから、それぞれの主張がぶつかり合ってますよ。だから面白いし、あんなにオープンな会議もないと思うよ。――透明性があるんですね。
小佐野 意見を言う合うわけだから、選考委員同士、険悪にもなるわけですよ。「そんなの選んだらおかしいだろ!」って雰囲気にもなるし。
――一番険悪になったシーンっておぼえてますか?
小佐野 毎回多少は揉めるけど、議論を尽くした上での投票だから、最終的には全員が納得するかたちになるけども。ファンには談合のイメージがあるかもしれないけど、選考委員同士の真剣勝負、ガチンコです。だからけっこう気が重いんですよ(苦笑)。
――たしかに主張をぶつけあうってエネルギーがいりますね(笑)。
小佐野 あといまは興行数も多くて、全試合見てる人なんて誰もいないでしょ。自分が見ていない試合は言えないところはあるし、あとで映像を見るのでは印象も違ってくる。そのときの会場の空気感は感じられないしね。
――インパクトという点では、ベストタッグの大仁田厚&長与千種はまあわかりますね。
小佐野 タッグになるともうちょっと専門屋として評価してほしいなってことで、私は鈴木みのる&飯塚高史を推したんです。この2人はタイトルマッチにかかってないし、戦績もよくないんだけど、タッグとしてひじょうに素晴らしかった。好き勝手に暴れてるようでちゃんと役割分担ができてるし、試合をリードしていく。鈴木も飯塚も古いタイプのレスラーだから、反則をやるときはレフェリーに見られないようにやったりね。古いタッグ屋の戦法を踏襲していたりするから。好き勝手やってるように見えてなんて緻密なんですよ。
――そうやって選考会議でプレゼンするんですね。
小佐野 だから鈴木&飯塚はいいところまでいったんですよ。そういう意味ではプレゼン力は重要ですよね(笑)。
――興味深いお話でした! それで今回のテーマなんですが、現在全日本プロレスの社長を務める秋山準選手についておうかがいいたします。
小佐野 彼が全日本プロレスに入団したのは1992年なんですけど、私は天龍番としてSWSを担当していたこともあって、全日本を取材できなかったんですね。
――以前もお話されていましたが、政治的な問題が横たわっていたんですね。
小佐野 専修大学のレスリング部主将が入ると聞いて思ったのは、専修といえば新日本プロレスのイメージが強いじゃないですか。
――長州(力)さんに馳(浩)さん、中西学選手も専修出身ですね。
小佐野 「なぜ全日本に入るんだろう?」と不思議だったんです。それに背が190センチあるわけじゃないし、アマレスの実績はオリンピックに出たとか、そんなに凄いものがあるわけではない。しかも元横綱の輪島さんとは別格として、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、秋山だけですよ、入団会見をやったのは。
――ああ、完全にエース候補扱いだったんですね。
小佐野 それほど逸材だと馬場さんが評価したってことですよね。だから「秋山準はそんなに凄い選手なの?」という興味はあったんです。入団会見をやったあと『ゴング』編集部に挨拶に来たとき初めて会ったんですけど。
――へえー、挨拶回りもやったんです。
小佐野 それだけ売り出したかった人材だったんですね。そのとき私は『ゴング』の副編集長だったんだけど、「いまボクは全日本と仲が悪いから」なんて冗談めかしに挨拶した記憶がありますね(笑)。
作/アカツキ――秋山選手はプロレスラー志望だったわけではないんですよね?
小佐野 秋山本人はプロレスラーになるつもりはなかった。全日本とあいだを取り持った松浪(健四郎)先生に「今日、ホテルにメシを食いに行くからネクタイを締めてこい」って言われて。ホテルには馬場さん、元子さん、渕(正信)さんがいて、秋山は何も聞いていないのに「心配ないから」という話になっていた(笑)。
――本人の承諾もなく入団確定ですか(笑)。
小佐野 どこかの企業の就職内定が出ていたみたいですけど。本人が言うには「夕方、疲れきってバスの吊革にもたれているサラリーマンの姿を見て、こんな感じになるのは嫌だなあ」と。それだったらプロレスラーでもいいんじゃないかと思ったそうですね。
――自分が培ってきた技術、鍛えてきた肉体が活かせる職業ですし。
小佐野 秋山は物事を冷静に見れる人だから、長州や中西学という大先輩が専修にいたわけでしょ。彼らと比べたら「自分なんかがプロレスラーになれないだろう」と思っていたわけですよ。新日本から声がかかったわけじゃないし、全日本という頭もなかったと思うんですよね。どこかに書かれたらしいけど、秋山が新日本のテストに落ちたなんてのはまったくの事実無根で。
――それがエリート待遇で全日本入りして。馬場さんの眼力どおり、デビュー戦の小橋建太戦も新人離れした試合ぶりでしたね。
小佐野 あの試合は会場では見ていないんですよ。でも、テレビ画面を通しても「凄い!」と思った。こんなに早くプロレスに馴染むだって。馴染みすぎててフレッシュ感がむしろなかったかもしれない。面構えも初々しいというより、生意気な感じだったでしょ?(笑)。
――新人とは思えない面構えでしたね(笑)。
小佐野 後年親しくなって話をしたら、プロレスファンだったわけじゃないし、小橋のように挫折を味わってプロレスラーになったわけじゃない。まさにエリート。「ファンとしては感情移入しにくいレスラーだったと思いますよ」と自己分析してましたね。「プロレスファンに支持されないのはわかってましたよ」と。
――支持されてなかったですか? 評価は高かったような……。
小佐野 デビューしてから最強タッグまではよかったんですよ。年明けから川田(利明)にボッコボコにやられて、ファンも「そうだ、川田!秋山にプロの厳しさを教えてやれ!」というムードになっちゃったんですよ。川田の厳しい攻撃を受けてるうちに「色がない」「伸び悩んでる」と批判され始めて。そんな状態が3年くらい続いたんですよね。やっぱり常に先輩レスラーと対戦してるから、試合をコントロールできないんですよ。
――言うても新人レスラーですもんねぇ。
小佐野 とくに川田には完膚なきまで叩きのめされましたからね。「いまだに川田さんに会うと当時に戻っちゃいますよ」と。それくらい怖い先輩だった。
――まさにデンジャラスKの洗礼だったんですね。
小佐野 川田にやられてるときは「何回もやめたくなった。この人は俺のことが嫌いなんじゃないか……」と。やり返すこともプロレスのリングだと難しいでしょう。「よーいドン!」のケンカならともかく、プロレスという範疇の中ではね。それを超えちゃうときもあるのかもしれないけど、それでも川田には勝てないと思う。
――プロレスの強さでも勝てない。
小佐野 でも、秋山が一番吸収したのは川田利明だからね。
――馬場さんからも帝王学を学んだんですよね?
小佐野 秋山は頭でも理解できないとイヤだったんです。身体でもおぼえるんだけど「なぜこうなるのか?」って頭でわかりたいタイプ。そこは馬場さんが「それはこうなるんだよ」と教えてあげる。たとえばロックアップからヘッドロック、ロックアップからリストロックって、いまのレスラーの多くは動作としてやっているでしょ。
――型としての動きですね。
小佐野 秋山はロックアップから相手が押し返してきた力を利用して引きつけてヘッドロックに取るとか、相手が首にかけてきた左腕をアゴで押さえて、テコの応用で腕を取るとか、ちゃんと理論的に基本的な動きをやっているんですよ。
――その動きには意味があることがわかってるんですね。
小佐野 「そうじゃなきゃ戦いじゃないですよ」って言うんですよ。タックルで倒れて起き上がるときも、右から起き上がる場合と、左からの場合がある。そこも体勢によって違うんですよ。それが無意識でできるのがプロレスラーなんですね。
――型だけになったらお芝居になってしまいますよね。
小佐野 佐山サトルがよく「お芝居」「学芸会」とか辛辣な言い方でプロレスを批判するけど、秋山はナチュラルに動けるプロレスができるんですね。
――しかし、センスがあってそんな指導を受けても伸び悩むもんなんですね。
小佐野 秋山いわく「デビュー戦は小橋さんが充分に引き出してくれたこともあった。120点満点の試合をしちゃったんで、あとがつらかったんですよ(笑)」と。やっぱりまだ新人だし、ホントはそんなにできる人間じゃないのに、あの試合を基準で見られ続けたわけだから。ホントかどうかはわからないけど、小橋からすれば、期待の新人のデビュー戦だから責任重大でしょ。小橋が天龍さんと初めて試合をしたときの映像を見たってことをちらっと聞いたことがある。要はどうやって若い人間と相対して引き出してやるか、と。
――小橋さんのプロレス観って興味深いですよね。そのへんのことをあまりしゃべらないこともあるからなんですけど。
小佐野 ある意味で職人さんなんだろうね。そういうことは絶対にしゃべらない。口にするのは「ファンのために」という例のフレーズだけ(笑)。ホントはプロレスをもっと深く考えてるんだろうけど、そういう話をすることは好きではない。プレイヤー以外に話す必要はない、知る必要はないと。三沢光晴も同じようなところはあった。
――秋山選手が存在感を増していったのはNOAHに移ってからですよね。
小佐野 ある意味、彼が頑張らないとNOAHが成立しなかったから、物事を凄く考えていた。それまでの全日本の選手はしゃべらないし、「いい試合をすればいい」という考え方。でも、秋山は違った。発信しないと他人には伝わらないし、見てもらわないと意味がない。そのためには伝わるように努力しないといけない。言葉でプロレスをしようとしたんです。全日本の頃からも、彼はしゃべっていたほうだったと思う。「言い過ぎくらいがちょうどいい」ってのが秋山の考え方。「僕らが考えて『ちょっと言い過ぎじゃない?』っていうのは普通なんですよ。『それは絶対まずいよ!』でようやく記事になる載るぐらいですよ」と。ただし、言うからには責任も取らなきゃいけないから。
――言葉でプロレスをしようとしたきっかけはあるんですか?
小佐野 そこは四天王にはなれないからですよね。三沢光晴、川田利明、小橋建太、田上明、この4人は試合だけで表現できるけど、自分はあのレベルまではいけない。だったら違う何かでトッピングしないと勝負できない。それが何かといえば、あの人たちにはない言葉になるんですよね。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ
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今が旬!萌えるジャパニーズ・ディーバASUKA、WWEで大ブレイク中!■MMA Unleashed
2016-01-14 00:0055ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回は昨年WWE入りした華名ことASUKAの活躍について!
中邑真輔のWWE移籍が大きな話題を呼んでいる昨今であるが、一足先に昨秋、33歳にしてWWEと育成選手契約を結び、渡米したのが女子プロレスラーの華名だ。WWEが30歳台の選手と育成契約を結ぶことは異例のことである。アメリカでのリングネームはAsukaとされた。言葉の壁などもあり、KENTAですら苦しんでいるNXTでどの程度活躍できるのか、懸念もされたAsukaだったが、フタを開けてみれば、キックとサブミッションを中心としたUWF風のスピーディな動きで、まるで水を得た魚のようなノビノビとした試合ぶりで大ブレイクを果たしている。筆者も複数の動画を視聴したが、子供から大人まで、見る者を一発でファンにしてしまうような存在感で、あれ、この人はこんなにすごい選手だったっけと驚かされっぱなしだ。彼の地で緊張したり動じたりするどころか、むしろいつもより楽しんでいるかのようなハートの強さはあっぱれすぎる。無理に英語を話そうとしていないのもいい。豊かな表情と動きだけで、十分に観客とコミュニケーションができていて、むしろ幻想を高めているように見える。会場人気は完全にベビーフェイスのそれで、観客は「Asuka’s Gonna Kill You」(Asukaがおまえを殺す)の大合唱で、Asukaと一体化して試合に参加している有様だ。なーんだ、日本人レスラーはWWEでこうすればよかったのかと、目から鱗が落ちる思いだ。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ
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RIZINに燃えた川尻達也、UFC緊急出撃! 故郷に想いを馳せる新年インタビュー
2016-01-11 10:2655ptUFCファイターなのにRIZIN広報部隊のごとくRIZINの宣伝に力を入れていたクラッシャー川尻達也。RIZINは川尻が活躍したPRIDEやDREAMの流れをくむイベントだけに、故郷を想う気持ちの現われなのかもしれない。29日の「SARABAの宴」ではテレビ解説を務め、30日の格闘技EXPO、大晦日の「IZAの舞」も現地観戦。帰ってきたメジャーイベントをどう見たのか? 興奮のあまりUFCの緊急オファーを受けてしまった川尻さんのことを応援しましょう!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par23は大好評インタビュー9本、コラム6本、10万字で540円!!(税込み) 試し読みも可能です!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar939606◯謙吾ロングインタビュー スーパールーキーが見たリングスvsパンクラス仁義なき戦い血を血で洗う格闘技抗争劇――前田日明NKホール襲撃事件の闇がいま語られる!◯小佐野景浩のプロレス歴史発見「天龍番」が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合――!!◯あなたはあの弱小団体をおぼえているか――レッスル夢ファクトリー90年代インディの夢と地獄!! 同団体代表の髙田龍が初めて口を開いた! ◯金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑤ 格闘家は占い師に頼りたくなる!?6年間勝ち星なし、ファイターはここまで精神的に追い込まれてしまうのだ……◯キックファン待望の一戦は永遠にマッチメイクできない!? ライター高崎計三がキック初心者にわかりやすく解説! 「武尊vs那須川天心はなぜ実現しないのか?〜あるいは馬場イズムのキック公園〜」
◯1990年代新日本プロレス居酒屋トーク! 高岩竜一×田山レフェリーの理不尽とは何か?
「先輩レスラーに呼びだされて飛んでいったら、『なんでもねえよ』ってぶん殴られるんですよ!」◯なぜ横綱は大晦日に再び挑むのか? そこには13年間にわたる怨念があった――曙インタビュー「プロレスファンの皆さん、俺と一緒に入場してください!」◯大沢ケンジ師匠の格闘技談義はUFCの女王ロンダ・ラウジーの敗戦を検証!なんとロンダはホーリー・ホルムにもう勝てない!?
◯業界楽屋トーク! 事情通Zの「プロレス 点と線」ヒョードルvsクートゥアは本当に動いていたのか/「東スポ」プロレス大賞/みんなが救われたNOAH最終決戦!!/潮崎豪NOAH登場/フジテレビの夢よもう一度
◯MMA Unleashed・ミルコ・クロコップ、13歳の息子を特訓中「私と同じサウスポーでね、クレイジーなハイキックを放つんだ」
・神秘のマクレガー〜引き寄せの法則とムーブメント・ドリル・コナー・マクレガーが仕掛ける同時多発的メンタルゲーム
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――UFCのドーピング検査がルールが改定されてからしばらく経ちますけど、川尻さんのところに検査員がやってきました?
川尻 いや、来てないですね。ほかの日本人選手に検査員が来たという話が聞かないです。UFCにいつどこにいるかの報告はしてるんですけど。
――いつでも検査員が来られるように。ちょっと前にミルコ・クロコップが摘発されましたけど、わざわざクロアチアまで訪れてるということですよね。怖い(笑)。
川尻 ファイターひとりに付き平均で何回はチェックされるって話じゃないですか。「いつ来るんだろう?」ってドキドキしてるんですよね(笑)。
――厳しくなって何か変化は感じますか?
川尻 試合をしてみてはわからないですけど、試合を見てると感じますよね。バテるのが早くなったなって、正直(笑)。
――ブハハハハハハ!
川尻 検査を強化することで、ちょっとでもクリーンになればいいですけど。今日はそんな話なんですか?
――いや、「RAIZIN広報部隊」として年末のRIZINを振り返っていただこうかな、と。
川尻 フフフフフフ。頑張ったでしょ、俺?(笑)。
――UFCファイターなのに大丈夫なんですか?
川尻 べつにRIZINで試合するわけじゃないから。12月29日のテレビの解説と、30日の格闘技EXPOのトークイベントの出席の許可はちゃんと取りましたけど。
――それもすんなりOKが出るもんなんですか?
川尻 はい。MMAやキックの試合をする以外はとくに問題ないみたいですね。
――川尻さんがRIZINの解説をやるんじゃないかなって思ってたんですよ。
川尻 じつはRIZINをやることを発表したくらいに「解説やりたいです!」ってお願いしていて。
――売り込み!(笑)。
川尻 選手としては評価されなかったけど、解説者としては上々の評価をしてもらいましたよ(ニヤリ)。
――選手としても評価はされてましたよ(笑)。
川尻 ボク、長いんですよ、解説歴。みんな知らないと思いますけど、修斗のチャンピオンになる前からやっていて。起用された理由はなんだかわからないですけど(笑)。
――地上波の解説は初めてじゃないですか?
川尻 いや、DREAMで一回だけありますよ。ギャラは未払いですけど!(笑)。
――ここにもFEGの被害者が! 「巌流島」って待ちぼうけとかけてるのかな(笑)。地上波の解説だからって意識することってあるんですか?
川尻 スカパー!のほうが生だからヘタなことが言えないなって。地上波はディレイだから放送禁止用語を言ってもカットできるじゃないですか。
――言わないでしょ、放送禁止用語(笑)。
川尻 もし言っちゃったらの話ですよ。
――要は生中継の緊張感があるってことですね。
川尻 だからWOWOWのUFC中継に呼ばれたときも緊張しますよね。取り返しのつかないことを言っちゃうんじゃないかって。興奮して何を言うかわからないじゃないですか、シモネタじゃなくても。
――放送に適しない言葉ってありますもんね。「足を引きずってますね」を「びっこ」とかは言えないし。
川尻 「土方」もダメですよね。
――格闘技の試合で「土方」って使います?(笑)。
川尻 キング・モーと戦った(ブレット・)マクダーミットに「毎日石炭を運んでるから土方のパワーは強いっすね!」とか。
――あー、使いそうだ!(笑)。
川尻 そこは注意しましたよ(笑)。
――で、RIZINはひさしぶりのメジャーイベントじゃないですか。かつてのメジャーイベントPRIDEやDRRAMで戦ってきた川尻さんにとっても懐かしさみたいなものはありましたか?
川尻 もちろんありましたし、今回のRIZINってポジティブな雰囲気があったんですよ。選手のテンションが違いますよね。
――ああ、みんなギラギラしてましたよね。
川尻 DREAMのときは正直そんな感じじゃなかったんですよねぇ。DREAMの後半はいろいろと苦しかったこともあって、選手は必死にやってたんですけど……。
――あの頃は何か重たい雰囲気があったんですね。
川尻 今回は「一発当ててスーパースターになってやろう!」という選手の勢いがありましたし、それに伴ってファンも盛り上がってるし、主催者のやる気も違いましたよね。
――あのボブ・サップも珍しく試合を捨てませんでしたもんね。
川尻 そうっすよね(笑)。あのポジティブな雰囲気、PRIDE以来だなって。いまはどこのイベントも、なんか悲壮感があるんですよ。試合に勝ってもずぐに金持ちになれるわけじゃないし、あっという間にスーパースターになれるわけじゃない。必死にみんな戦ってるんですけど……。
――淡々と試合が消化されていくだけの世界なんですかね。
川尻 それがひさしぶりに「もしかしたら人生が変わるんじゃないかな……?」って選手たちが思えるようなポジティブなイベントになったなって。
――どストレートにいうと、金の臭いがするという(笑)。
川尻 そうそう(笑)。金の匂いに引きつられますよね。俺もそうですけど、ファイターなんて単純ですから(笑)。
――テレビに映って有名になりたいし。
川尻 「モテたい」「金がほしい」「有名になりたい」。それしかないですからね。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ -
ロシアで最強幻想を取り戻せ!■大沢ケンジ
2016-01-11 09:4255pt和術慧舟會HEARTS大沢ケンジ師匠の格闘技談義。今回のテーマは年末のRIZINあれこれです!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■非会員でも購入できる大好評インタビュー詰め合わせセット! par23は大好評インタビュー9本、コラム6本、10万字で540円!!(税込み) 試し読みも可能です!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar939606◯謙吾ロングインタビュー スーパールーキーが見たリングスvsパンクラス仁義なき戦い血を血で洗う格闘技抗争劇――前田日明NKホール襲撃事件の闇がいま語られる!◯小佐野景浩のプロレス歴史発見「天龍番」が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合――!!◯あなたはあの弱小団体をおぼえているか――レッスル夢ファクトリー90年代インディの夢と地獄!! 同団体代表の髙田龍が初めて口を開いた! ◯金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑤ 格闘家は占い師に頼りたくなる!?6年間勝ち星なし、ファイターはここまで精神的に追い込まれてしまうのだ……◯キックファン待望の一戦は永遠にマッチメイクできない!? ライター高崎計三がキック初心者にわかりやすく解説! 「武尊vs那須川天心はなぜ実現しないのか?〜あるいは馬場イズムのキック公園〜」
◯1990年代新日本プロレス居酒屋トーク! 高岩竜一×田山レフェリーの理不尽とは何か?
「先輩レスラーに呼びだされて飛んでいったら、『なんでもねえよ』ってぶん殴られるんですよ!」◯なぜ横綱は大晦日に再び挑むのか? そこには13年間にわたる怨念があった――曙インタビュー「プロレスファンの皆さん、俺と一緒に入場してください!」◯大沢ケンジ師匠の格闘技談義はUFCの女王ロンダ・ラウジーの敗戦を検証!なんとロンダはホーリー・ホルムにもう勝てない!?
◯業界楽屋トーク! 事情通Zの「プロレス 点と線」ヒョードルvsクートゥアは本当に動いていたのか/「東スポ」プロレス大賞/みんなが救われたNOAH最終決戦!!/潮崎豪NOAH登場/フジテレビの夢よもう一度
◯MMA Unleashed・ミルコ・クロコップ、13歳の息子を特訓中「私と同じサウスポーでね、クレイジーなハイキックを放つんだ」
・神秘のマクレガー〜引き寄せの法則とムーブメント・ドリル・コナー・マクレガーが仕掛ける同時多発的メンタルゲーム
・2015~2016年 UFCタイトル戦線総まくり!http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar939606
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――今回はひさしぶりに地上波付きの格闘技イベントとなったRIZINについてお聞きします!
大沢 29日の大会が終わったときは、選手や関係者たちから「やったぞ!」という余韻を感じましたよね。大会を通して、滑ったところがなかったじゃないですか。これまではDREAMなんかで連敗続きだったというか、テレビでやるたびにケチをつけられて(笑)。
――暗黒時代だったみたいな言い方ですね(笑)。
大沢 ハハハハハハハ。みんなが苦しい思いを味わってきたんですよね。何かしらケチをつけられるポイントがあって。試合内容がどうだとか、会場からの熱がないとか……。今回はテレビで見直しても面白かったんですけど、それが視聴率という数字に繋がるかはわからないじゃないですか。
――そこがネックなんですよね。
大沢 その数字もそんなに悪くなかった。みんな安心したんじゃないですかね。あと思ったのは、PRIDEやDREAMのときに、ほかの団体は参加していない感じってあったじゃないですか。
――距離がある団体がありましたね。
大沢 今回はほとんどの団体が協力してて。そこもよかったですよね。
――なんたって佐藤ルミナと高田延彦が並ぶんですからね。昔だったら考えられない(笑)。
大沢 ルミナさんがああやって表に出てくることもないですからね。それは格闘技界全体が「このままじゃヤバイ!」という危機感があったからだと思うんですよ。
――メジャー消滅後の世界を体験したことで何か考えが変わったのかもしれませんけど。
大沢 DREAMのときは、ボクもそう思ってたクチなんですけど(笑)。
――大沢さん、DREAMに出てましたよね?
大沢 なんだろ……うまくは言えないですけど、あのときは日本式のメジャーイベントのかたちは、いったんなくなったほうがいいのかなって。
――ああ、わかります。DREAM末期は疲弊しきってましたから、一度システムを刷新したほうがいいんじゃないかということですよね。
大沢 でも、ないとダメなんだなって。とくに民放で格闘技を扱ってないと一般の人に伝わらないんだなって。そこは想定はしてましたけどね。想定はしてたけど、ここまで一般には伝わらないのかと……。寂しさを感じるというか。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ -
アメリカでも中邑真輔のクネクネは浸透してる!?■二階堂綾乃のオールラウンダーAYANO
2016-01-11 09:1633pt新日本プロレスの選手イラストを描いてキャッキャしていたプオタ女子・二階堂綾乃がいつのまにかMMAジムに通いだし、ついに格闘技デビューをしてしまったこのコーナー。今回は「中邑真輔WWE入りの噂」について!アメリカでもクネクネは浸透していた!?「新日本プロレスの選手で誰が一番好き?」数年前まで、私はそう聞かれると必ず「真様!」と答えていました。しかし私はとっても恥ずかしがり屋なため、新日本プロレスで仕事をして中邑選手に私を知ってもらい、Dropkickで対談をさせていただき、撮影会等で中邑選手に会い、中邑選手に会う毎にだんだん「真様が大好きで有名な二階堂」というものが恥ずかしくなってしまいました。イケメンだから好きなんだとか、アイドルファンみたいなものだとか、プロレスが好きなんじゃなくて中邑が好きなんじゃないかと思われるのが嫌だったんです。だからだんだん「真様→中邑選手」と呼び方を変えたり、「中邑選手も好きだけど私の場合箱推しだから!団体愛だから!」と言ってみたり。私は選手をちょっと離れたところから応援するのが一番楽しいんです。知り合いになってしまうと恥ずかしくて応援しずらくなってしまうんです。あ、永田さんは例外ですけど。
まぁ何が言いたいかと言うと、私はツンデレなのです。「真様―!」って呼びたいのに、会場で中邑選手への黄色い声が増えるにつれ、腕を組んで椅子にふんぞり返り、知った風な口で「あー、今のボマイェ外したらもう勝てないわー」と言うようになってしまったのです。G1の決勝で中邑選手がオカダに負けたときはちょっと泣いちゃうくらい中邑選手が好きなのにね。
そんな中邑選手がWWEへ移籍するという噂を聞き、私はすごくショックを受けました。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ
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本当に怖いWWE――中邑真輔、電撃獲得か■「プロレス 点と線」
2016-01-08 10:0855pt事情通Zがプロレス業界のあらゆる情報を線に繋げて立体的に見せるコーナー「プロレス 点と線」。今回はのテーマは「中邑真輔WWE入りか!?」です(聞き手/ジャン斉藤)。――新年早々、日本プロレス界に大激震が走りました。まだ公式発表はされていませんが、新日本プロレスの中邑真輔が同団体を退団し、世界最大のプロレス団体WWEに入団するのではないか、というニュースが飛び込んできました。『東京スポーツ』の報道によれば、新日本は中邑選手の退団を了承したとのこと。中邑選手のWWE入りはまだ確定されてないですが、Zさんはこの衝撃情報を事前に聞いていました?
事情通Z いやあ、何も知らなかった。イッテンヨン前後では少なくともマスコミのあいだにそんな話は流れてなかったですね。
――ボクはこのDropkickチャンネルでニコ生配信を不定期でやってるんですが、ちょっと前の放送で「1月にとんでもないことが起きるかもしれない……」って言ってたんですよ。
Z あ、知ってたの!?
――いやいや、最初はなんの根拠もない妄想だったんです。10月くらいですかね。あるマスコミの人間に「中邑真輔がWWEに行くとしたらこのタイミングしかないよね」と言われて、新日本やWWE、中邑選手本人を取り巻く状況をいろいろと考えているうちに「ああ、中邑真輔はWWEに行くんだ? 行くんだ!?……そう、WWEに行くんだぁぁぁぁ!」って完全に思い込んでしまって。
Z ブハハハハハ、自己暗示にかかった(笑)。
――それからというもの、中邑真輔のやることなすことがすべてWWE行きのサインに見えてたんですよ。「あ、これはWWEに行くための……」「もしかして、さよならのメッセージ???」とか。
Z それ、完全に精神を病んでるよ! 病院で診てもらったほうがいい(笑)。
――中邑選手と親交の深い雀鬼・桜井章一はボクの麻雀の師匠でしょ? 雀鬼が今回のイッテンヨンに最前列で招待されてるのも「きっと最後の大舞台だからに違いない!WWEに行くんだぁぁぁぁ!」と。
Z おお、それはなんか説得力ある。
――まあ、雀鬼は毎年招待されてるんですけどね。
Z いい加減にしろよ(笑)。私がチラリと耳にしたのは、去年の夏頃、WWE日本公演が行なわれた前後のこと。多くの日本人レスラーがWWEのトライアウトを受けたという話が流れてたんだけど、その中で「WWEが中邑選手に接触した」と聞いたんです。
――日本を主戦場としてた外国人レスラーがWWEに移籍するのはよく見る光景ですけど、日本のトップ中のトップがWWEに移るって例がないですよね。
Z 現在、伊丹英雄としてNXTで活躍しているKENTA選手はNOAHのトップだったんだけど、あのときは「日本のトップがWWEに移籍!」という印象はそこまで強くなかった。もちろんKENTA選手の移籍もビッグニュースではあったけど。
――KENTA選手はNOAHのブランドが落ちてきた最中の出来事。中邑選手の場合はプロ野球でいうと、巨人の松井秀喜がホームラン50発打って日本シリーズも制覇してそのままニューヨークヤンキースに入団したインパクトがあるというか。
Z 言わんとしてることはわかる(笑)。あのとき巨人は松井流失をファンに詫びるほどの緊急事態だった。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ -
さらなる飛躍へ――堀口恭司、アメリカン・トップチームに移籍!!
2016-01-08 09:4655ptUFCフライ級で活躍する堀口恭司がUFC王座獲得を目指して練習拠点をアメリカへ――。デメトリアス・ジョンソンとのチャンピオンシップは敗れはしたが、現在25歳。ファイターとしてこれからピークを迎える堀口恭司にとって名門チームへの移籍は大きな飛躍のきっかけになる。その背景を語っていただくのは、堀口恭司をはじめ山本KID徳郁など多くのファイターをマネジメントする石井文彦氏だ。――日本人UFCファイターの堀口恭司選手が1月11日から練習拠点をアメリカに移すそうですね。
石井 はい。期間は無期限というか「チャンピオンになるまで日本に帰らせない」と言っています(笑)。受け入れ先はアメリカン・トップチーム(ATT)になるんですけど。
――ATTを選んだ理由は?
石井 以前、堀口選手はATTのほかにアメリカンキックボクシングアカデミー(AKA)にも練習へ行ったんですけども。AKAは重い階級の選手が主に所属してるチームなんですよ。ご存知ケイン・ヴェラスケス、ダニエル・コーミエ、先日UFCミドル級王座を防衛したばかりのルーク・ロックホールド。そこには素晴らしい選手たちと充分な練習環境があるんですけど、軽い階級の選手が数名しかいない。それだと日本のほうが軽量級のいい選手はたくさんいますから、わざわざアメリカに渡る意味がなくなってしまう。
――そこでATTを選んだんですね。
石井 あとコーチの存在です。AKAにも専任のコーチがいるんですけど、ATTには15人のコーチがいるんです。
――15人も!!
石井 ATTのジムは一般会員もいるんですけど、一般会員のコーチとはまた別に、プロ専門のコーチだけで15人。
――一般とプロを完全に分けてるんですね。
石井 フィジカル、レスリング、ボクシング、柔術と全分野のコーチが揃っています。すべての練習が一箇所のジムでできるので、日本のようにあちこち出稽古する必要はない。それもそのはずで、ATTにはUFCファイターが40人、ベラトールの王者が2人も所属していますからね。
――選ばれし者の中で切磋琢磨するわけですね。なんだかゾクゾクするなあ(笑)。
石井 ATTを選んだ理由がもうひとつあって。AKAにはサンノゼにあって、そこはAppleやグーグルの本社があることもあり、物価も家賃も高いんです。ATTのあるフロリダは物価は安いし、気候もいい。釣りの本場でもあるから、趣味が釣りの堀口選手からすると最高の環境であると(笑)。
――釣りで気分転換もできるわけですね(笑)。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ -
米MMA記者が語るRIZIN観戦記:J-MMAの未来は見えたのか■MMA Unleashed
2016-01-08 09:4035ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回はアメリカら見たRIZIN!
「桜庭・青木」戦は犯罪ギリギリにも見えたし、「サップ・曙」戦も本当にひどかった。サップ戦はさすがに米スパイクTVでも放送されなかったよね。大晦日の地上波テレビに10年ぶりに復活したニッポン製格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GP2015」。今回は、この大会を見たアメリカMMA記者が、著名ポッドキャスト番組で徒然に語ったRIZIN観戦記をお届けしよう。皆さん自身の感想と比べながら、この格闘祭典を味わい直して欲しい。
●Wrestling Observer Radio (デイブ・メルツァー、ブライアン・アルバレス)より
A RIZINの印象はどうでしたか。
M 29日のショーは楽しかったという人が多いね。演出といい、タカダのパフォーマンスといい、本当に日本的でノスタルジックで、UFCとの違いを感じた。試合は玉石混淆で、フリークショーもあったけれど、ファーストラウンドKOも多くて、面白い試合もあった。ただしメインイベントの「青木 vs. 桜庭」は悲しかったねえ。
A 桜庭はもう試合をすべきではないと思います。
M 70発近い打撃を受け続けていたね。日本的には、闘魂伝承の意味合いがあったのかも知れないし、桜庭がテレビ的にどうしても必要だったということだったのかもしれない。それでもやはり、長年のダメージを蓄積しすぎていると思う。
A 高阪の試合は素晴らしかったです。
M 高阪の試合は私もうれしかった。もっとひどい結果になってしまうのではないかと恐れていたんだ。ジェームス・トンプソンの準備不足も明らかだったけれどね。
A トンプソンは2か月前にヒザをケガしていませんでしたっけ?
M ボビー・ラシュリー戦でタックルを辛抱して負傷したんだね。
A ゴラン・レリッジも2か月前にノックアウトされていました。
M アメリカのコミッションの管轄下なら、こうした選手の出場には許可が出なかっただろう。今回見ていて感じたのは、こうした規制されていないからこその要素が、昔は楽しいものだと感じたのだが、いまはそうも思えなくなったということだ。「桜庭・青木」戦は犯罪ギリギリにも見えたし、「サップ・曙」戦も本当にひどかった。サップ戦はさすがに米スパイクTVでも放送されなかったよね。
A でもサップは、少なくとも努力をしていましたね。
M その点についてはたしかに驚いたねえ、勝つつもりでやっていたよね。こんな姿を見せてくれたのはいつ以来だろう。なぜやる気になったんだろうね。勝てば今後も稼げると皮算用したのだろうか。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ
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格闘技ド素人の母親と格闘技マニアの祖母が見たRIZIN■「MMAオレンジ色の手帖」
2016-01-06 00:3635pt格闘技ブログ「MMA THE ORANGE」の管理人オレンジがディープなエピソードをお届けする「MMAオレンジ色の手帖」! 今回のテーマは「格闘技ド素人の母親と格闘技マニアの祖母が見たRIZIN」テレビ観戦レポートです!RIZINの視聴率に見るテレビ格闘技新年あけましておめでとうございます。今年も観客席から見た総合格闘技を背面、側面、裏面からゆる~く綴っていきたいと思いますので、2016年も引き続きよろしくお願い致します。さて、そろそろおとそ気分も抜けてきた頃だと思いますが、皆さんはどんなお正月を過ごしたでしょうか。私はというと怒涛のテレビ三昧。「ガキの使い」では板尾の「お前も田中と同じ気持ちか」の連打にお腹がよじれ、「相棒」では水谷豊が演じる杉下右京の華麗なノースサウスチョークのとりこ。「芸人キャノンボール」のバカっぷりには家族一同で爆笑し、「大食い世界一決定戦」ではロシアン佐藤ともえあずの食いっぷりを堪能させてもらいました。休暇に入ったその日から自宅のテレビは休みなくフル稼働。録画も駆使してまさしくテレビ尽くしの日々を送りました。その中でも血眼になって凝視した番組と言えば、久しぶりに地上波に帰ってきた総合格闘技「RIZIN」以外にはないでしょう。大晦日にフジテレビで総合格闘技がオンエアされるのは10年ぶりだそうな。あれからもうそんなに経ちますか。現在の小学生は生まれてないか、PRIDEの記憶すら残っていないくらいの昔話。そりゃ桜庭と曙が46歳になっているわけですよ。時が経つの早さと残酷さを改めて痛感させられました。そんなRIZINの「格闘技」や「競技」としての評価はいろんな場所で語られていますが、今回は「テレビ番組」としてどうだったのか。テレビっ子としての視点から独断と偏見で振り返ってみたいと思います。まずはテレビ番組としての最大の評価ポイント・視聴率。大晦日の他局の番組と比較すると結果は次の通りです。■第1位 NHK 「紅白歌合戦」:39.2%(第2部)■第2位 日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!絶対に笑ってはいけない名探偵24時!」:17.6%(第1部)■第3位 テレビ朝日「くりぃむVS林修!年越しクイズサバイバー2015」:10.0%(第1部)■第4位 TBS「KYOKUGEN」:9.0%(第3部)■第5位 フジテレビ「RIZIN」:7.3%(第2部)■第6位 テレビ東京「プロボクシング THE BEST OF BEST 大晦日2大世界戦SP」:3.7%数字だけ見ると紅白の圧勝。民放ではガキの使いが安定感のある強さを見せつけ、RIZINは魔裟斗×KIDの再戦を擁したTBSの後塵を拝する第5位。「振り返ればテレ東」というありがたくない格言がいよいよオーバーラップしてきます。さらに比較の対象を過去に置き換えてみると、フジテレビが10年前の大晦日に放送した「PRIDE男祭り2005頂」は第2部で17.0%という高視聴率を叩き出している事もあって「敗戦」「惨敗」と感じる方も多いでしょう。それでも最近のフジテレビの低迷ぶりを考えたらむしろ大健闘じゃないかなと。ノリにノッていた過去の栄華は今や昔。先日発表された2015年の年間高世帯視聴率番組トップ30には辛うじて29位に「全日本フィギュアスケート選手権2015女子フリー」が滑り込んだだけという厳しい状況。特に大晦日は鬼門で2012年には2020年の東京オリンピック開催決定をテーマにした番組で2%台に落ち込むと、2013年にはあろうことか劇場版のワンピースを再放送して3.3%で撃沈。フジテレビの地盤沈下を象徴する結果に終わっています。そんな鬼門の大晦日で前年から4%も伸ばして7.3%はもう御の字でしょう。フジテレビが及第点と評したのも頷けます。しかも「格闘技」というカテゴリーで見ると、フジのRIZIN、TBSのKYOKUGEN、テレ東のボクシングと3局が競合していたのも何気にポイント。ざっくり計算ですが、3局の視聴率を合算するとちょうど20%ですよ。PRIDEとDynamiteを合わせて40%近くを稼いでいた格闘技全盛期にはとても及びませんが、この数字を見る限り、まだまだ格闘技にはポテンシャルが残ってるのではないかなと。これからRIZINの認知度が増して、魅力的なカードを揃える事でさらなる上乗せを期待出来るのではないでしょうか。そんな大晦日のRIZIN。今回は帰省のため、会場ではなく家族と一緒にスカパー&地上波で観戦したのですが、これがなかなかの妙味。普段格闘技を見ない人や高齢者がどんなところに食いつくのかを目の当たりにして本当によい勉強になりました。ここにRIZINの浮揚、視聴率向上のヒントがあるのかも!?せっかくなので、格闘技ド素人の母親と格闘技マニアの祖母(御年80歳・好きな格闘家は小比類巻貴之)のリアクションから「テレビ格闘技」への食いつきポイントを洗い出してみたいと思います。この続きと、WJ屋形船、中村祥之、RENAの大晦日、中邑WWE、プロレス点と線、金原弘光インタビュー、中井祐樹日記などが読めるお得な「13万字詰め合わせセット」はコチラ
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