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「海猫の歌」
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「海猫の歌」

2016-10-05 07:00
  • 2

 134号線沿いに見るたびに海猫が占拠している小さな浜がある。啼き声が猫に似ているから海猫と呼ばれている彼らがカモメの仲間だと知ったのはここで暮らすようになってからだ。ちなみに白い羽根の中に混じっている茶色い羽根の奴は今年生まれたばかりの子供たちだ。その日も40羽くらいの群れで浜に佇んで水平線を見つめていた。波はいつもよりも荒い。そういえば台風が近づいていると今朝ラジオで聴いた。彼らも迫り来る台風に備えているのだろうか。荒れ狂う波をじっと見つめ、強い風に吹かれている。やがて群れの先頭にいた4羽が次々と飛び立った。小魚を探しているのだろうか。海面ギリギリを舐めるように飛ぶと50メートルくらいのところで旋回して浜に戻って来る。羽根の茶色い子供が後に続こうとしていたが波打ち際ですてんと転んで白い羽根の親鳥に咥えられ群れに戻されていた。

 
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初めてコメントさせていただきます。魂ラジからずっと毎回楽しみにしています。「海猫だと思って育つかトラウマになるか…」とても深い意味が込められていて私は生の理不尽さも感じてしまいました。そし今私が仕事として関わっている方々の悲しみが少しだけわかったような気がして、朝からはっとしました。ぜひ素敵な画像も含めて、手元に置いていつでも読み返せるように、出版していただけたらうれしいです。

No.1 99ヶ月前
userPhoto 小原信治(著者)

>>1
ありがとうございます!出版したいと言って下さる会社があればすぐにでもと言いたいところなんですが・・・。

No.2 99ヶ月前
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