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記事 31件
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「いなべ市ってどこ?」

    2015-08-21 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/21───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「いなべ市ってどこ?」(元記事はコチラから) 『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!』というBSフジの番組にレギュラー出演している。 政治・経済などのかための話題をわかりやすく解説する雑談系「情報バラエティ番組」だ。
     ブラックマヨネーズの吉田さんがまず「最近、○○が話題ですけど~」と「今、身近に感じている心配」を訴える。
     それに呼応して<心配ズ>なる数名の若手芸人が、「僕もこんなことありました」と具体的なエピソードで広げる。
     「地球温暖化って言われているけど、灼熱地獄になるわけじゃないですよね?実際はどれくらい暑くなるんですか?」
     「TPP法案が可決されたけど、スーパーの野菜の値段はどうなるんですか?われわれ庶民には嬉しいことなの?」
     こんな感じで「今後のニッポンはどうなっていくのか」を独自の“心配性”な目線から提案。 僕を含めた何人かの専門家<文化人ズ>が、それにわかりやすい解説を加えるという形だ。
     この番組で、僕はかなり便利な存在として使われている。
     ふつう、文化人の先生は専門家だ。 だから説明が長い。 おまけに専門以外には答えてくれなかったりする。
     しかし<心配ズ>は若手の芸人さんだ。 だから話がどこに流れるか予想できない。
     専門知識を説明しても、面白がってくれない。
     僕みたいな、どんな質問に対しても、そこそこおもしろい解説をするヤツがいると、番組側としてはわりと便利なのだ。
    「先生がいるおかげでめっちゃ助かってます」とスタッフさんに言われると、嬉しくなってしまう。
     ギャラは一本5000円。 激安だけど、お役に立ってる感が味わえるので、オファーがあるときはできるだけ出るようにしている。
     その番組で、今回、初の公開収録があるという。
     最初、収録地は名古屋だと聞いていた。 名古屋の場合、交通費だけで宿泊費は出ないだろう。 よしもとはケチだから。
     日帰りで行って帰るのは、疲れるなぁ。
     4本撮り。 5000円で4本。 日当2万円かぁ……
     う~ん……
     と思ってたら、なんと、名古屋ですらないという。
     「三重県いなべ市」
     「いなべ市在住の方には失礼だけど、それってどのあたり?」とGoogle Mapで調べてみたら、東京から4時間50分……
     往復ほぼ10時間で、宿泊費も出ず、日帰り出張……
     名古屋ときいていたから、「行く」と答えたんだけど、いくらなんでも無茶ではないか!?
     一瞬、断ろうかと思った。
     でも、僕が一度休んだ時、「岡田さんがいなくてものすごく苦労した」と泣きつかれたのを思い出した。 出演者にも、スタッフにも言われたんだよね。
     だから「休んで、申し訳ありません」などと詫びながらも、頼りにされているのがかなり嬉しかったのだ。
     まぁ、行くしかないかぁ。
     「ほんま、先生がいるおかげでめっちゃ助かってます」
     という言葉を反芻して、気力をためているところなのだ。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「本当にできる男は、アンチファッションだ」

    2015-08-20 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/20───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「本当にできる男は、アンチファッションだ」(元記事はコチラから) 「Facebook」の創設者、マーク・ザッカーバーグは「グレーのTシャツとジーンズ」しか着ない。
     理由を秘書に聞くと、単純明快に答えてくれる。
     「毎朝、どんな服を着るかを決める時間を短縮するためです。 ミスター・ザッカーバーグの時間はあまりに貴重だからです」
     オバマ大統領も、グレーか紺のスーツのみ。 無難なネクタイをしめているだけ。
     こちらも、服を選ぶ時間が無駄に感じるから。
     そういう人たちはファッションに鈍感な「ダサい」ひとなのか?
     いや、違う。
     ジョルジオ・アルマーニも、スラックスの上はいつも紺の長袖Tシャツしか着ない。 彼のように高名なファッションデザイナーでも、朝の時間は節約したいのだ。
     「何を着るのか考える時間を減らすため、同じ服しか着ない」というのは、僕も大賛成。
     僕もこの夏着ているのは、おなじ紺のポロシャツのみ。 おなじシャツを2枚買って、毎日洗濯しながら交換している。
     下にはいているカーゴ・パンツも同じものを2枚、これまた交換しながら毎日はいている。
     毎日、おなじ格好というのは本当に楽だ。できれば一生これでいきたい。
     ところで、「いつもおなじ格好」の代表と言えば、スティーブ・ジョブズ。
     彼がいつも着ていた黒のハイネックシャツ。 10着どころか、同じものを数百着も持っていたらしい。
     しかも彼の場合、理由は「時間の節約」ではなかった。
     ジョブズがSONYの見学したときに、「作業着」という存在に驚いた。
     創業者の盛田昭夫氏はジョブズにこのように教えた。
     「戦後、誰も服を持っていなかった。 だから作業着のようなものを配る必要があった。
     それから何年も経って、その作業着こそが彼ら独自のシグニチャースタイルとして発展していったのです。 作業着は【労働者とSONYの絆】のような存在になっていきました。」
     この話にジョブズは大感動!
     さっそく三宅一生にAPPLE社専用のユニフォームをデザインしてもらった。
     しかしアメリカに帰って、「社員みんなで制服を着よう!」ともちかけたけど、制服の文化がないアメリカでは受け入れられない。
     社員全員からブーイングの嵐。
     それでもジョブズはあきらめきれず、自分ひとりだけでも制服を着ると決意。 三宅一生に黒のハイネックシャツを何枚か作ってくれるよう依頼し、百着くらい送ってもらったらしい。 彼がいつも着ている黒のハイネックシャツがそれ。
     「制服を通して自分だけのスタイルを人に伝えることができる」と、いつのまにか目的がすり替わっていた。
     このあたり、「自分の失敗」を、まるで最初から考えていた戦略にすり替える上手さが、いかにもジョブズらしい
     僕も、例の紺色のポロシャツについてなにか「戦略」っぽく語ってみようかなぁ。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「24時間テレビのランナー決定演出にしらける」

    2015-08-19 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/19───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「24時間テレビのランナー決定演出にしらける」愛は地球を救ってないさん/32歳/地方公務員

     もうずいぶん前から、24時間テレビの演出に嫌気が差しています。
     チャリティーをうたうのであれば「ランナーやその他の出演者へのギャラ、番組制作費を全額ユニセフに募金したほうがよっぽどいいのでは」とも思ってしまいます。
     なぜ、テレビって毎回毎回こんなにくだらないお祭り放送を続けるのでしょうか。 岡田さんは昨今のテレビについてどう思われますか?
    ───────────────────────────────────
     24時間テレビを見なくなって随分経つから、何とも言えない。 でもみんなが見なければ、視聴率が下がって放送しなくなるはず。
    ■大型番組でも人気がなければ、時間帯がずれていく
     「鳥人間コンテスト」って、あったじゃん?  みんなが見てるときは視聴率が良くて、ゴールデンタイムに放送していた。 だんだんスポンサーも減って、今は 「岩谷産業」の1社になった。 ゴールデンタイムじゃなくて、オンエア時期もしょっちゅう変わるようになった。 夕方や日曜の昼間に放送された事もあるはず。
     視聴率が悪かったら大型番組であっても、どんどん時間帯がずれていく。 24時間テレビも視聴率が悪かったら、こんな事をいちいち嘆かなくても無くなると思う。 日本人は、"流行りモノ"が好きなんだよ。
    ■春夏秋冬、24時間テレビが放送される?
     僕はテレビが無くならないと思う。 テレビは究極の"流行りモノ"であって、"お祭り"なんだ。 テレビが「お祭りや流行りモノの装置」であるうちは、24時間テレビみたいな番組は無くならない。 逆に言えば、普段からテレビ番組は24時間テレビみたいな構造になっていくんじゃないかな。
     まだ年に1回しかしないけど、シーズン変換期の特番の視聴率が悪い状況がこのまま続いたらどうなるか。 おそらく、春夏秋冬24時間テレビを放送するようになると思うよ。
     「昨今のテレビについてどう思われますか?」(質問文)
     この頃、ノーマルな番組で視聴率がドンドン取れなくなってきてる。 ドラマでも10%を超えるのが難しくなってる。
     逆に言えば、24時間テレビを各シーズン毎に放送して、それの裏話番組やノーカット版やダイジェスト版をその前後に放送する。 ますますテレビは、流行ってるモノだけを追いかけるようになるんじゃないのかな。
    【まとめ】
     テレビは「お祭りや流行りモノの装置」です。 日本人は流行りモノが好きなので、24時間テレビのような番組は無くならないと思います。
     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「本当にできる男は、アンチファッションだ」

    2015-08-18 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/18───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「本当にできる男は、アンチファッションだ」(元記事はコチラから) 「Facebook」の創設者、マーク・ザッカーバーグは「グレーのTシャツとジーンズ」しか着ない。
     理由を秘書に聞くと、単純明快に答えてくれる。
     「毎朝、どんな服を着るかを決める時間を短縮するためです。 ミスター・ザッカーバーグの時間はあまりに貴重だからです」
     オバマ大統領も、グレーか紺のスーツのみ。 無難なネクタイをしめているだけ。
     こちらも、服を選ぶ時間が無駄に感じるから。
     そういう人たちはファッションに鈍感な「ダサい」ひとなのか?
     いや、違う。
     ジョルジオ・アルマーニも、スラックスの上はいつも紺の長袖Tシャツしか着ない。 彼のように高名なファッションデザイナーでも、朝の時間は節約したいのだ。
     「何を着るのか考える時間を減らすため、同じ服しか着ない」というのは、僕も大賛成。
     僕もこの夏着ているのは、おなじ紺のポロシャツのみ。 おなじシャツを2枚買って、毎日洗濯しながら交換している。
     下にはいているカーゴ・パンツも同じものを2枚、これまた交換しながら毎日はいている。
     毎日、おなじ格好というのは本当に楽だ。できれば一生これでいきたい。
     ところで、「いつもおなじ格好」の代表と言えば、スティーブ・ジョブズ。
     彼がいつも着ていた黒のハイネックシャツ。 10着どころか、同じものを数百着も持っていたらしい。
     しかも彼の場合、理由は「時間の節約」ではなかった。
     ジョブズがSONYの見学したときに、「作業着」という存在に驚いた。
     創業者の盛田昭夫氏はジョブズにこのように教えた。
     「戦後、誰も服を持っていなかった。 だから作業着のようなものを配る必要があった。
     それから何年も経って、その作業着こそが彼ら独自のシグニチャースタイルとして発展していったのです。 作業着は【労働者とSONYの絆】のような存在になっていきました。」
     この話にジョブズは大感動!
     さっそく三宅一生にAPPLE社専用のユニフォームをデザインしてもらった。
     しかしアメリカに帰って、「社員みんなで制服を着よう!」ともちかけたけど、制服の文化がないアメリカでは受け入れられない。
     社員全員からブーイングの嵐。
     それでもジョブズはあきらめきれず、自分ひとりだけでも制服を着ると決意。 三宅一生に黒のハイネックシャツを何枚か作ってくれるよう依頼し、百着くらい送ってもらったらしい。 彼がいつも着ている黒のハイネックシャツがそれ。
     「制服を通して自分だけのスタイルを人に伝えることができる」と、いつのまにか目的がすり替わっていた。
     このあたり、「自分の失敗」を、まるで最初から考えていた戦略にすり替える上手さが、いかにもジョブズらしい
     僕も、例の紺色のポロシャツについてなにか「戦略」っぽく語ってみようかなぁ。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「『カドカワ株式会社』という新社名にモヤモヤする」

    2015-08-17 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/17───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「『カドカワ株式会社』という新社名にモヤモヤする」SDAさん/21歳/専門学生

     カドカワ・ドワンゴの今年10月からの新社名になんだか納得いきません。
     カドカワとドワンゴ双方の社名から2文字ずつを組み合わせて、「カドカワ」 社名変更の理由は「カドカワとドワンゴの経営統合を内外に強く示すため」だそうですが、どうみてもドワンゴ色ゼロじゃないですか。 何かの悪い冗談としか思えません。
     ドワンゴはカドカワに完全に吸収されたということなんでしょうか。 岡田さんはどう思われますか?
    ───────────────────────────────────
     僕は内情を知らないからね(笑)
     完全に吸収されたのではなく、「ドワンゴ」という社名に関して、思い入れを持ってる人がとても少ないと思う。 で、カドカワの方は社名に関して思い入れを持ってる。
    ■社名に思い入れがないドワンゴ
     カドカワの今の社長は4代目かな。 爺さんである角川源義がいて、角川春樹がいて、角川歴彦がいて、今の社長がいる、という流れでしょ?  爺さんの角川源義は角川書店をゼロから作った大人物なわけだから、名前を残さなきゃいけない。
     ドワンゴの方は、「ニコニコ動画」だよ? 普通、会社名は「ニコニコ」にするでしょ。 それを「ドワンゴ」にするという「名前はどうでもいいんです」目線がある(笑) だから社名が「カドカワ」になっただけだと、僕は思います。
    【まとめ】
     カドカワは社名に思い入れがありますが、ドワンゴには思い入れがありません。 それだけだと思います。
     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「インサイド・ヘッド」(後編)

    2015-08-16 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/16───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「インサイド・ヘッド」(後編)(元記事はコチラから) (前号からの続き)
    ***********以下は、『インサイドヘッド』ネタばれあり注意*****************
     主人公は11歳の少女ライリー。
     脳内は、ものすごく広い空間として表されている。 真中にコントロールタワーが高くそびえ立っていて、そこから四方八方へ向かって、細い架け橋が何本も伸びている。 その先には記憶の島が、ポツンポツンと空中に浮かぶように存在している。
     「性格を形作る大切な思い出」が、家族とか、友情とか、アイスホッケーといった記憶の種類ごとにまとめられて一つの島を作っている。 関係がある出来事と出会うたびに、その島全体が活性化する。
     色々な思い出は、メモリーボールとして保存される。
     アイスホッケーで胴上げされたという経験をすると、メモリーボールが作られ、「アイスホッケーの島」に送られ、島に保存される。
     メモリーボールは、ヨロコビの記憶なら黄色に、イカリの記憶なら赤に、カナシミの記憶なら青に・・・とそれぞれの感情の色で輝いている。
     ところがあるとき、ヨロコビの黄色に輝くメモリーボールに、カナシミが触れると青くかわり、嬉しかったはずの記憶が悲しい思い出にかわってしまうという大事件が起きる。
     そこから、人間にはなぜネガティブな感情が必要なのか、という大きなテーマが描かれる。
     恐れとか、怒り、悲しみというのは、味あわなくてすめばすむほど、より幸せな人生という気がする。
     だからどの親も、自分の子供にそういう気持ちを味あわなくてすむように気遣いながら育てている。
     子供にはカナシミなど不要。 まわりに関係なく、自分が楽しいことだけやっていればよい。
     しかし、その楽園も大人になる過程で消える。
     映画内では、カナシミがメモリーボールに触れて、嬉しい思い出がカナシミ色に変わると表現されている。
     そうすると、毎日笑っていられなくなる。
     かつては、両親が大好きで両親に好かれようと、明るくふるまう子供だった主人公も、映画の最後では、両親に口ごたえする反抗的な子供になる。
     このプロセス・思春期を経て子どもはおとなになる。 それは「困ったこと」でも「乗り越えなければならない問題」でもない。
     それこそがあたりまえの「成長」なのだ、という力強い主張が、『インサイド・ヘッド』で描かれているテーマだ。
     これはすでにディズニー映画ではない。
     「正しい」ディズニー映画なら逆になる。
     大人になってすべての記憶に「カナシミ」が入ってしまった主人公が、子供の頃の「100%のヨロコビ」を取り戻す、とかそういう話になったはずだ。
     しかし「カナシミ」「ヨロコビ」「ムカムカ」などの感情が複合しているからこそ人生には価値がある。
     宮﨑駿が、試写をみたあと立ち上がって拍手したそうだ。
     「なるほど、これは拍手するだけあるわ」というくらいおもしろかった。
     ピクサー/ディズニーは、それまでの子供向け映画では常識だった枠を、どんどん壊しつつある。
     『アナと雪の女王』では、女の幸せは恋愛ではないと言い切った。
     『インサイド・ヘッド』では、自虐や思春期を大肯定した。
     ただ、ものすごく残念なことがある。
     僕は『インサイド・ヘッド』をわざわざ、字幕で見に行った。
     というのも、アナ雪の時から、ディズニーアニメの吹き替えが大嫌いになったからだ。
     日本人の俳優さんが、日本語に翻訳した歌を歌う。それ自体は良い。
     でも、Let it goを、「ありのまま」にと訳しているのが、ありえない。
     Let it goは、ありのままでではなく『放っておいて』という意味だ。
     女性は社会的であることを強く意識して、まわりに協調しながら生きざるをえない。 しかしヒロインが「もう私のことは放っといてくれ」と高らかに歌うところに、カタルシスがある。 ディズニー映画の挑戦なのだ。
     それを、まるで人間の本来の生き方のように「ありのままに生きる」と表現してしまっては意味が逆になる。 せっかくのディズニーの挑戦も台なしだ。
     アナ雪は字幕で見られて本当に良かった。
     『インサイド・ヘッド』のCMでは、ドリカムの歌う日本語版のテーマ曲『愛しのライリー』が、流れまくっていた。
     あんな日本語の曲を、劇場で聴きたくはなかった。
     『インサイド・ヘッド』は、ミュージカルですらない。
     当然、ドリカムが歌っている曲は、本編では出てこない。
     だから何が何でもあの曲を聞かずにすませたいと思っていたので、字幕の映画館を探したのだ。
     ところが、探してみると字幕版を上映している映画館が本当に少ない。
     公開映画館の1/4程度。 日本ディズニーはそれぐらい「吹き替え推し」なのだ。
     僕は、負けずに探して字幕版を見に行った。これであの曲を聞かずにすむ。
     そう安心したのは間違いだった。
     予告編が終わって、おまけについている短編映画のあとに、いきなりドリカムの曲がかかったのだ。
     「これはあなたの頭のなかの話ですよ」という、ネタバレな歌詞!
     アニメの中身を、きれいごとでゆがめようとする内容!
     アナ雪の成功に味を占めて、この曲もヒットチャートにのせようという姑息な戦略!
     逃げられない映画館という場を選ぶ、卑怯な発想!
     僕の脳内は、『イカリ』で真っ赤になった。
     本編が始める直前でも、気分はマイナス百点だ。 心は『カナシミ』で青くそまり、見に来たことを後悔した。
     幸いにも前述の通り、映画は超名作。
     見終わった時は、ちゃんと百点満点の気分になっていた。
     あの歌さえなければ、120点だったのに、と思うと、いまだに『ムカムカ』が止まらない。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「インサイド・ヘッド」(前編)

    2015-08-15 06:00  
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/15───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「インサイド・ヘッド」(前編)(元記事はコチラから) 昔から、自分の心の中でおきる葛藤を「脳内学級委員会」と呼んでいる。 脳内学級委員会には、いろんなヤツがいる。
     とにかく、目の前の欲望に邁進(まいしん)しようとするヤツ。
     周りの目ばかり気にして、気を使いまくるヤツ。
     プライドが高く、自分は偉いと思いたがるヤツ。
     損得を計算して、少しでも他人より得をしようとするヤツ。
     全員の意見を調整する学級委員長的なヤツ……
     僕が夜中に「つい」ポテチを食べてしまうのは、他の奴らが寝てたり、疲れてぼんやりしている隙をついて、「目の前の欲望に邁進しようとするヤツ」が強行採決してしまった結果だ。
     そのあと反省するのは、うっかり寝てしまった学級委員長で、結局ポテチに邁進したヤツは反省しない。
     だから、同じことが繰り返されてしまう。
     ピクサーの新作「インサイド・ヘッド」の宣伝を見たとき、この映画はきっと「脳内学級委員会」を映画にした作品に違いない。
     まるで僕のための映画じゃないか。 これは見なければ! 勝手に、そう意気込んでいた。
     脳内学級員会は、『脳内ポインズンベリー』という邦画で、すでにまんま、描かれている。
     どう違うのか。 正直、そこも気になった。
     『脳内ポインズンベリー』は、同名の少女漫画が原作で、今年5月に公開された恋愛映画だ。
     ヒロインは、三十歳の大台にのって気持ちがゆらいでいる独身女性。 現在、彼氏もいない、いわゆる干物女だ。
     そんな彼女が、年下のクリエイターでイケメン男子に恋をしてしまうところから、物語は始まる。
     恋をすると、彼女の脳内では、恋愛会議が開かれる。
     すぐネガティブなことばかり言うヤツ、逆にむりやりポジティブな意見を言うヤツ、ロマンチックで子供っぽいヤツ、それを調整するヤツ…… 
     そんなヤツらを実際の俳優たちが、それぞれそれっぽく演じて見せてくれる。
     まさに、「脳内学級員会」だ。
     せっかくうまくいきかけたイケメンと別れ、仕事で支えてくれた身近な男性と、また新しい恋が始まるかも? というラストで終る。
     恋愛映画としてはよくある話だが、「脳内の会議を実際に映像化したらどうなるだろうか」というワンアイディアものとして成功していた。
     さて、『インサイド・ヘッド』も、同じようなものなのか。
     実際に見てみると、嬉しい事に、おもいっきり期待を裏切ってくれた。
     まず、人間の脳内には、5人のキャラクター『ヨロコビ』、『イカリ』、『ムカムカ』、『ビビリ』、『カナシミ』がいる、という設定になっている。
     日本人の感性で考えると、『ムカムカ』と『怒り』が別というのはちょっと不思議な気がする。
     『ムカムカ』と『怒り』は同じ種類の感情で、どれくらい外に出すかだけの差の気がするからだ。
     かわりに、『照れ』『恥ずかしさ』を入れる方が、しっくりくる。
     それはともかく、脳内学級会は、5人のキャラクターの脳内感情会議として描かれる。
     普段は、話し合ってどのキャラが主導権を握るか決めているが、対立するとコントローラーを奪い合うこともある。
    (次号に続く)
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「バブルって来るんですか?」

    2015-08-14 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/14───────────────────────────────────

    おはよう! 岡田斗司夫です。メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。かたっぱしから答えてみましょう。


    ───────────────────────────────────「バブルって来るんですか?」スカイツリーさん/41歳

     東京オリンピックを前に株や為替が好調というニュースを良く聞きます。 まったく実感が無いのですが、岡田さんは今後の経済についてどう思われますか? また、バブルを経験された年代だと思うのですが、あの頃ってどうだったんですか?───────────────────────────────────
     東京オリンピックがあるから、経済は好調化すると思うな。 本来、バブルは時限爆弾みたいなもの。 「そんなものに値打ちがないじゃないか」というのが真相なんだ。 つまり、値打ちがある気がしてドンドン上がって、最後にはじけてしまうようなものの事を言うはずなんだよ。
     その昔、オランダのチューリップ相場がきっかけなんだ。 本当はチューリップの球根ひとつに、そんな何百万とか何千万とかの値段が付くはずがない。 でもみんなが「値打ちが付くはずだ」と思い込んで、ドンドン投資してきたって事だと思う。
    ■今の日本にバブルの材料は見当たらない
     「バブルになるかどうか?」でいうと、そうはならない。 東京の地価や不動産物件、東京のこの場所に店を持ってるみたいな権利がある。 今後、地権に値段が付くかというと、値段が付かない気がするんだよね。
     バブルを起こす為の材料は昔だったら土地。 その後だったら株式投資、ITバブル。 でも今のところ、その材料がよく見えない。
     バブルじゃないけど、対中国、対韓国戦略のような報道の方がそう思うな。 韓国中国に対するネガティブな報道の仕方に対して、そういう報道をしたり、世論誘導したら、限界があるの分かっているハズなのにドンドンやってる。 そっちの方がちょっと気になる。
     「情報がフラットになりすぎた」(コメント)
     それはフラットなだけで、世論誘導は逆にしやすくなってると思うけどね。
    ■情報化社会は"偏見"を作りやすい社会
     貧乏人ばっかりの世界では、金持ちは作りにくい。 貧乏人と金持ちとが数が多くて、オマケに流通してるお金が大きいところでは、金持ちは作られやすい。 これが原則みたいなものだと思うんだ。
     今は情報が物凄く流れてて、情報を得る事がいわゆる社会的に成功するのか、個人として幸せをつかめるのか。
     インスタグラムでも写りをよくする"インスタジェニック"みたいな考え方がある。 「いかに自分を見せるのか」を考えてる人がいる。 つまり、「自分の情報を出す・出さない」と「こういうふうに出す・出さない」というのを考えてる。  こういう社会において、世論は誘導しやすい。
     「金持ちになりやすい世界」と同じように、この情報化社会は"偏見"を作りやすい社会だと思うんだよな。 つまり、発展すればするほど偏見がなくなるんではなくて、流行の偏見が作られる。
     たとえば、「ここに関してネガティブに思え!」「これに関してスゴイと言え!」という波があって、乗せられてる間はひたすら、「これがいいんだ!」「コイツ悪いんだ!」と、ひたすら追いかけてる。
     たとえばドローン少年のノエル君に関しても、「誰が悪い?」「コイツが悪い!」という犯人探しをする。 で、「そいつがダメだ!」ってなるけど、3,4日したら忘れて、次のスゴイものやダメなものを探す。
     みんなは何が欲しいのか。 その日その日の感動や、いい話が欲しい。 悪者が欲しい、怒りが欲しい、ということで動いている。
     株式バブルじゃなくて、感情の操作をしやすい社会になってきちゃってる。 戦争に関しては、正直イヤな予感はしてるはしてるよ。
    【まとめ】
     現在の日本にはバブルを起こす材料が見当たりません。 東京オリンピックによって経済は好調になっても、バブルは起きないと思います。
     
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「両足のない女の子が殺し屋のライバル!『キングスマン』」(後編)

    2015-08-13 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/13───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「両足のない女の子が殺し屋のライバル!『キングスマン』」(後編)(元記事はコチラから) (前号からの続き)
     もうあんな荒唐無稽な映画は作られないのかと僕ががっかりしていた頃に公開されたのがマシュー・ヴォーン監督の「キックアス」というアクションヒーロー映画だった。
     「キックアス」は、これまでのヒーローものを見直して、路線変更しようとした作品だ。
     主人公は、交通事故で痛みをあまり感じられなくなった高校生。 骨がぼきぼきに折れたせいで、骨に鋼鉄が入っているし、末梢神経の麻痺で殴られても痛くない、という設定になっている。
     彼がAmazonの通販で買った全身タイツをつけ、痛みを感じにくいという長所を生かし、ヒーローとして戦う。
     バットマンなどのいわゆるヒーローものに対して、コメディっぽい設定だけど、実は現実ってこうじゃないの?という主張が明確に打ち出された作品だ。
     また「ヒットガール」という小4の女の子の存在が大きい。 お父さんに徹底的に殺人マシーンとしての教育を受けた彼女が主人公の相棒として一緒に戦うという設定なのだ。
     日本では「少女が強い」というのは、当たり前すぎる設定だが、アメリカ文化としてはありえないほど画期的なことなのだ。
     手塚治虫が「鉄腕アトム」をアメリカで売ったとき、「アトムが10万馬力なんだったら、なぜもっと体が大きくないのだ?子供のロボットが、大人のロボットに勝てるはずはない」と言われたらしい。 それほどアメリカ人の「サイズ=強さ」信仰は深い。
     しかし「キックアス」では、日本のアニメがすごく好きなヴォーン監督が、全部ひっくり返してみせた。 そこが受けたのだ。
     「キックアス」が大ヒットしたため、「キックアス2」も制作された。 が、残念ながらこちらは、ヴォーン監督ではなかった。
     ヒーローになっちゃった主人公と、相棒の女の子が、それぞれ普通の生活に戻ろうとして悩むという設定になってしまった。
     007新シリーズと同様、リアリティはあるけど、僕としてはおもしろくない方向転換だ。 興行成績もふるわなかった。
     さて、ここまで説明して、いよいよ僕が先日見た「キングスマン」の話。 「キックアス」を作ったマシュー・ヴォーン監督の最新作、それが「キングスマン」なのだ。
     舞台は謎の情報部キングスマン
     運動神経を見込まれた不良少年が、スパイ養成学園で鍛えられるというストーリーだ。
     つまり、スパイものであると同時に、学園ものにもなっている。
     「ハリー・ポッター」の成功は、魔法モノではなくて、魔法学園モノだったからだと、僕は思う。
     同じくキングスマンは、スパイ学校モノというヘンなジャンルを作り出してしまった。 観客の目線は「学園の新入生」として、新しい世界に徐々にはいっていけるのだ。
     マシンガンになる傘とか、靴の先から毒入りナイフが飛び出てくるとか、ヴォーン監督らしく、いかにも荒唐無稽な設定が続出する。
     敵のボディガードは、20歳くらいの女の子だ。 ここもヴォーン監督らしい。
     ひざ下が両足とも義足で、それに刀が入ってて、敵を切りまくる。 かっこいい!
     僕はもちろん、かつての007シリーズが好きだった人にはたまらない。
     つまり「殺人帽子をかぶるボディガード」「スイッチひとつで自動車が潜水艦」とかいうムチャクチャな設定が大好きな人には、たまらないおもしろさだ。
     家族映画として観るには、残酷シーンがあるのでイマイチだが、カップルや男友達と観るには、盛り上がれる最高の映画だと思うよ。
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら! 
  • 岡田斗司夫の解決!ズバっと 「両足のない女の子が殺し屋のライバル!『キングスマン』」(前編)

    2015-08-12 06:00  
    220pt
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/08/12───────────────────────────────────

    おはようございます。
    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。───────────────────────────────────

    「両足のない女の子が殺し屋のライバル!『キングスマン』」(前編)(元記事はコチラから) 「キングスマン」という映画を、試写会で見てきた。 結論から言うと、すごく面白い。
     「おおむかしの007映画みたいにデタラメで面白い」、と言ってもわかんないだろうから、解説しよう。
     007シリーズ原作は、イアン・フレミングというイギリス人作家が書いたベストセラー小説だ。
     インタビューで「どうやればあんな面白い小説が書けるのですか?」と聞かれたイアンは、
     「簡単だよ、読者が絶対に次のページをめくるように書けばいいだけだよ」と答えたのは有名なエピソード。
     この思わずページをめくってしまう面白さの一つが、国際諜報社会、という新しい視点だった。
     国家の裏には諜報組織という存在があって、ここが敵国の秘密情報を手に入れたり、破壊工作をしたりする。 実はその段階で、既に戦争の勝敗は決まっているのだ。
     こういう考え方を、初めてベストセラー小説で世界中に知らしめたのが007シリーズだった。
     ちなみに007は「ダブルオー・セブン」と発音する。 ゼロゼロセブンと読んだらダメ。
     それが1960年代にハリウッドで映画化され、007シリーズは大ヒットした。 映画がヒットしたのは、大ゲサな敵の設定や荒唐無稽な小道具が楽しかったからだ。
     世界の悪を牛耳る犯罪者連合とか。 マフィアの親分が核兵器を所有しようと画策したりとか。 スイッチ一つで自動車が潜水艦になったりとか。 敵の用心棒がシルクハットを投げると、鋼鉄の刃が飛び出して敵の首が斬れたりとか。
     大人が楽しめるアクション映画でありながら、こういうファンタジーに近いぶっとんだ設定が受けたのだ。
     大人気の007は現在までに24回も映画化され続けた。
     初代ジェームズ・ボンド役のショーン・コネリー、70~80年代のロジャー・ムーアと代を重ねて人気だったけど、徐々にマンネリ化しはじめた。
     シリーズ11作目の「ムーンレイカー」ではスターウォーズブームに乗っかろうと、ついにボンドはスペースシャトルで宇宙まで行ってしまった。 こういう荒唐無稽な設定が観客に飽きられたのか、観客動員数が落ち込み始めた。
     それを何とか打開しようと路線変更を試みたのが、1987年15作目の「リビング・デイライツ」 ティモシー・ダルトンを新ボンド役にして、シリアスでハードな映画に切り替えたのが成功の鍵と言われている。
     昔の007映画のウリであった「むちゃな秘密兵器」や「おおげさすぎる設定」を排除した路線は大人気になり、ふたたび007シリーズはヒット映画に返り咲いた。
     この夏に公開される24作目の最新作「スペクター」はダニエル・クレイグが主役だ。 昔の007とは、完全に毛色が違っている。
     豪華だが、リアリティがあって、まじめなスパイものになってしまった。
    (次号に続く)
    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。バックナンバーはこちら!