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多事多難な1年の始まり、久し振りに晴れ間が覗いたような明るいニュースがあった。
「なんとか選手のグローブが届いたって朝会で校長先生が言ってた」
冬休み明けの学校から帰るなり娘が報告してくれた。
「男の子たちが大騒ぎしてたんだよ」
大谷選手やメジャーリーグはもちろん野球もよく知らない娘はピンと来ていなかったようだ。ぼくと妻は信じられない気持ちだった。全国の小学校にお大谷選手がグローブを3つずつ寄贈するというニュース自体は知っていたけれど、彼の存在そのものがそうであるように現実と結びついていなかったのだろう。それが我が子の小学校に届いたことに夢が現実になったような愕きがあった。比べるのも申し訳ないが、数年前、忘れた頃に総理大臣のマスクがポストに届いていたのとは雲泥の差だ。
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