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DDT退団、海外を放浪する入江茂弘のタチムカウ生き様■アメプロインディ通信「フリーバーズ」
2018-12-15 08:0062ptアメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマはDDT退団、海外を放浪する入江茂弘のタチムカウ生き様です!<1記事から買える関連記事>・エディ・ゲレロ「空白の5ヵ月間」とその死……・勝手にしやがれ! アメプロ開催中止騒動の歴史・新日本に続いてDDTも“裏レッスルマニア”に参戦!!・竹田誠志、米デスマッチトーナメント出撃! 「アメリカのファンをドン引きさせたい」・CMパンク、おまえはそんなところで何をやってるんだ?
デビュー当初から筋肉少女帯の「タチムカウ-狂い咲く人間の証明-」を入場曲に使用してきた入江茂弘は、常に自分を奮い立たせて「何か」に立ち向かってきた。まさに狂い咲く人間を証明するために。
しかし、ちょっと前の入江からは迷いらしきものを感じていたファンは多かったのではないか。今年1月から海外遠征を理由にDDTのリングから遠ざかっていた入江は、3月のDDT両国大会全試合終了後にリング上に現れ、DDT復帰を表明した。しかし、わずか半年後、入江はDDTを離れる決断を下した。ホームリングのDDTにはやはり安心感があった。しかし、海外生活で体験したような刺激が足りなかった。もっとワクワクしたい。そんな気持ちで過ごしていた。実際、DDT復帰当初から「ワクワクしなくなったら、ここ(DDT)をやめようと思っています」と何度もコメントしていた。今回の退団について「初めて海外に行ったときから、ずっと何かを考えていましたね」と語ってくれた入江茂弘の「何か」とは……
プロレスにハマるきっかけとなったのは、海外のプロレスだった。子供の頃テレビで見たアメリカンプロレスWCWのディスコ・インフェルノvsラ・パルカ戦でプロレスの面白さを知った。プロレスラーとしてデビューしてからも、プロレスにハマるきっかけとなった“海外のプロレス”を体験してみたいとは思っていたものの、なかなか踏み出すことができなかった。デビューしてから8年が経ち、DDTでチャンピオンにもなり、それなりに実績を積み上げてきた入江は勇気を出して海外遠征の希望を会社に伝えた。
「大きなチャンスがそこにはあるだろうから、そのチャンスを掴みにいってこい」
DDTは入江の背中を押してくれた。そして2016年7月、念願の海外遠征が実現することとなった。行き先はアメリカだ。
いざ渡米をするにはお金が必要だったため、アルバイトをして目標金額を貯めた。英語をまったく勉強せず旅立ってしまったので、コミニュケーション面でかなり苦労した。<会員ページへ続く>
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にわかに暗雲立ちこめるUFCのESPNデビュー大会:DV加害者とDV被害者が競演の異常事態
2018-12-15 08:0076ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「にわかに暗雲立ちこめるUFCのESPNデビュー大会:DV加害者とDV被害者が競演の異常事態」です!
【1記事50円から購入できるオススメ記事】・追悼、山本”KID”徳郁 米国からも押し寄せる悲しみの声・やばいUFC:ジョン・ジョーンズ減刑の本当の理由 / ハビブのロシアン・コネクション・レスリングオブザーバーのスターレーティングとは何か・米インディプロレスの記念碑的祭典『ALL IN』で起きたことUFCが2019年1月19日(現地時間)に開催するESPN時代の第1弾イベント、『UFC Fight Night on ESPN+ 1』ブルックリン大会に、元NFLのスター選手、30歳にしてUFCデビューを飾るグレッグ・ハーディがブッキングされた。
ハーディは2014年に当時の恋人に対するドメスティック・バイオレンス(DV)で逮捕された事件が米国のファンの記憶に鮮明な選手だ。レスリングオブザーバーは、ハーディといえばズバリ言って、元NFLスターというより、DV男としての認知度の方が高いほどだと評している。そんなハーディだから、もともと、UFCデビューするだけでも拒否反応を示すファンも少なからず存在する中、実はこの大会にはつい先日、DV被害を受けたばかりの女子ファイター、レイシェル・オストビッチもブッキングされていることが物議を醸している。DV加害者とDV被害者を同じ大会に並べるのは、あまりに無神経なのではないかと批判の声が上がっているのだ。
晴れのESPN第1回中継分で、このような不手際があっても大丈夫なのだろうか。(続きは会員ページへ!)
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「メイウェザーにパンチは当たらないでしょう……でも那須川天心に夢を見たい!」■鈴木秀明
2018-12-13 19:1376pt
現役時代は「ムエタイキラー」として名を馳せ、「キックぼんやり層」にその面白さを解説してくる鈴木秀明氏。今回のテーマはもちろん那須川天心vsメイウェザーです!
【1記事から購入できる関連企画】・「天心vs堀口はキックであってキックではない。まさに異種格闘技戦でした」■鈴木秀明
・「キックぼんやり層」必読!! 那須川天心vsロッタンはここがヤバかった■ムエタイキラー鈴木秀明・「ムエタイぼんやり層」必読!! 那須川天心と梅野源治はここが凄い!/山口元気×鈴木秀明
・天心vs堀口は「フェイクの天才」対決です/鈴木秀明
――メイウェザーvs天心の概要がようやく見えてきたので鈴木さんに見どころを語ってもらいます!
鈴木 ルールが決まらないと話はできないですけど、メイウェザーの試合っていつもこうなんですよ。パッキャオやマクレガーの試合のときも、こじれにこじれて。
――パッキャオのときはドーピング検査のやり方や、PPVの取り分を巡ってずいぶん揉めてましたよね。
鈴木 言い方は悪いですけど、それで結局、お互いの旬の時期を逃しちゃって。「もうやらないんだな……」って思っていたら急遽やることになって。
――今回の那須川天心戦も急な発表でした。
鈴木 いやあ、ビックリです。あのメイウェザーが日本でキックボクサーと闘う。これはもう大変なことだと思いますよ。たとえると、周富徳がそこらの中華料理屋に現れて、厨房で何か料理を……。
――それだと『浅草橋ヤング洋品店』で浅草キッドが案内人でやっていてもおかしくないです!(笑)。
鈴木 ああ、もっとスケールがないとダメですね(笑)。そうですね、マイケル・ジャクソンが日本の小さなクラブのステージにフラリと現れて、突然ライブをやるようなもんですよ!
――それは大事です!
鈴木 しかもステージ衣装じゃなくて普段着ですからね。メイウェザーもボクシングの公式戦ならまだわからなくもないんですよ。いや、公式戦でもありえないんですけど、今回はそれ以上にありえない試合というか。
――得体の知れないことになってますもんね。
鈴木 メイウェザーが日本にやってくることがいかにありえないか。ボクはファイトスポーツ全般が大好きなんですが、その中でも一番凄いのがラスベガスのボクシングメガファイトだと思うんですよ。ボクは以前パッキャオvsシェーン・モズリー戦を見るためにラスベガスまで行ったことがあるんですよね。
――モズリーとはオスカー・デラホーヤに2度勝ったことのある3階級制覇王者ですね。
鈴木 2万円の一番安い席で見たんですけど、リングサイドは数百万円で。ラスベガスの街自体がボクシング一色だったんですよ。街中のいたるところに試合のポスターが貼られているし、パッキャオの母国フィリピンから観光客が押し寄せていたり、どのホテルでも特設コーナーが設けられて試合のグッズを売ってましたし。注目度や大会規模、動くお金……あらゆる面から、ラスベガスのメガファイトこそがファイトスポーツの頂点だと思ってるんです。その真ん中に君臨するのがメイウェザー。そのスーパースターが日本のキックボクシングに関わっちゃうんだっていう驚きがありますよね。
――ラスベガスから飛び出てきちゃうことすらありえないのに、キックボクサーと拳を交えるのはもっとありえないと。
鈴木 いまだに「本当なんですか?」っていう心境ですね。 メイウェザーの試合は昔から見てて、ライト級やスーパーライト級の時代が一番好きで、あの頃は動きが早いし、倒しに行くしで。一度ダウンさせられたときなんて、猛攻で逆転勝ちしちゃったり。昔のメイウェザーの試合は面白かったんですけど、階級を上げるにつれてさらに勝つことに徹し始めて。
――ディフェンシブになってるから面白くないという声は挙がってますね。
鈴木 いまのボクシングってメイウェザーにかぎらず、積極的に倒しにはいかないんですよね。倒すのがうまい選手はたくさんいるんですけど、強振はしないんですよ。アマチュアボクシング寄りに当てるポイントをつけるようになってから、 ガンガンとダメージを与えることはあまりしなくなってますね。
――でも、勝つことに徹して勝ち続けるんですから凄いですよね。普通のファイターは勝とうと思っても勝てないわけですから。
鈴木 そうなんですよね。50戦無敗ですからね。いまでもちゃんと練習はしてると思いますよ。40歳を過ぎてあの身体のキレ、スピードを維持できるのは凄いです。
――那須川天心は「メイウェザーを倒す」と宣言していますが、メイウェザーはエキシビジョンマッチを強調してるじゃないですか。どういう試合になると思いますか?
鈴木 メイウェザーって試合前は口で攻撃しまくるんですよ。試合前はなんだかんだ煽りながら、試合になると淡々と戦うんです。それは試合を盛り上げる意味もあるんですが、煽ることによって相手の動きを雑にさせる狙いもあるんです。
――メイウェザーの戦術なんですね。
メイウェザーの独演会と化したラスベガス会見
鈴木 相手を怒らせたら予想外の力を生み出すんじゃないかと小心者のボクは考えちゃうんですけど(笑)、彼からすれば相手が感情的になったほうがやりやすいんでしょうね。試合中にも舐めた顔で挑発するんですよ。わざと下アゴを突き出したりとか。試合ではメイウェザーはメイウェザーのボクシングしかしないと思います。そうやってファイターとしても、エンターテイナーとしても自分を誇張してでも大きく見せる。だからメイウェザーの試合ってアンチもたくさん見るんですよ。メイウェザーが負けるところが見てみたいと思わせるわけですから。
――そこはサイコロジーに長けている。プロレスにも通じますね。
鈴木 メイウェザーは人種の問題を含めて煽りますからね。パッキャオのときも「あの小人を踏み潰して、米を炊いて寿司でも作らせてやる!」って言うんですよ。フィリピン人と寿司はなんの関係もないのに(笑)。
――とんでもないことを言ってますね(笑)。こないだのラスベガス会見も面白かったですね。とにかく「俺は本気で闘わない」ことを強調して、隣に座っていた那須川天心がずっと渋い顔をしてるという。
鈴木 実際に日本のファンは「メイウェザー、ムカつく!! 天心頑張れ!」というムードになってたりしますから。
――一番のポイントはメイウェザーが真剣勝負で戦うかどうかなんですね。
鈴木 「俺は真剣には戦わないよ〜」というポーズは取ると思います。そこはメイウェザーのプライドの問題ですよね。あのメイウェザーが10キロも軽いキックボクシングの選手に「本気で戦ってる」というふうには見せたくないと思うんですよ。
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「受け身の天才」と呼ばれた男、ジェイミー・ノーブル■ジョバーのブルース
2018-12-13 18:5572ptかませ犬の影の物語を追うコラム「ジョバーのブルース」――今回は「受け身の天才」と呼ばれた男、ジェイミー・ノーブルです!!(文/鈴木喜勝)【関連記事】・「世界一時間のかかるチョップ」スコッティ・2・ホッティ“ジョバー”「負け役」「かませ犬」という意味のプロレスにおける隠語。プロレスに切っても切れない存在であり、その存在は多くの選手達を輝かせている。自分が負けることにより、他人を引き立たせる。その姿は、どこか哀愁を感じながらも、頼りがいのある大きな存在にも思える。このコラムでは、その“j(jobber)”たちに焦点をあて、彼らの生き様と負け様を伝えていきたい。
今回は「受け身の天才」と呼ばれた男。「ジェイミー・ノーブル」というレスラーについて紹介していきたい。
ジェイミー・ノーブル。アメリカ ウエストバージニア州出身のレスラー。ディーン・マレンコの元でレスリングを学び、1995年にプロレスデビュー。インディー団体で経験を積み、WCW、HWAを経て、2002年にWWFに入団し。スマックダウンにてクルーザー級のレスラーとして数々の名勝負を繰り広げていた。
ディーン・マレンコから学んだ堅実なレスリング技術と、そつなくこなす技の数々は、クルーザー級選手の中でも群を抜いていた。団体からのプッシュも厚く、当時のクルーザー級王座最長防衛記録も樹立ししている。名実ともに兼ね備えた彼は、TAJIRI、ビリー・キッドマン、グレゴリー・ヘルムズなどの名だたるクルーザー級レスラーたちとの抗争で観客を沸かせていた。彼の凄さは、どの選手と手が合い、数々の名勝負を作り出していたところだ。とくに、彼との試合で大きな飛躍を遂げた選手といえば、やはり同じ2002年にWWFに入団した、レイ・ミステリオだろう。
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【K-1MAXフォロワーの原点】那須川天心vs武尊実現のポイントは「ゴールデンタイム」ではないか
2018-12-11 17:4676ptこの記事は那須川天心vs武尊を語ったDropkickニコ生配信を編集したものになります(語り:ジャン斉藤)【関連記事】・武尊、爆弾発言!! 「時期はわからないですけど、ボクは必ず実現させようと思ってる」・格闘技界を解放できるのか……『覚醒』那須川天心/Dropkick読書会・那須川天心を信じないで何を信じろというのか〜メイウェザー騒動・解説〜・なぜ我々は「メイウェザーvs天心」の茶番・八百長扱いを大歓迎するのかいやあ、面白くなってきましたねぇ。武尊選手が新生K−1大阪大会試合後のリング上で、那須川天心戦に前向きである趣旨のマイクアピールをしました。皆さんご存知のように両雄の関係は、所属団体や周辺を巻き込んでガッチガチの緊張状態ですよね。那須川選手の「誰と見たいですか?」発言から、那須川選手本人とその父親、RIZIN、所属ジムが新生K−1の運営会社から訴えられたり(https://www.dailyshincho.jp/article/2018/06120559/?all=1&page=1)。格闘技マスコミは天心vs武尊を触ることはできなかったりするし、AbemaTVの格闘チャンネルでも「那須川天心」は一時期NGワードになっていた。今回の武尊選手にしたって、あれだけ熱く語っても実況席は何も触れないんですよ。おかしいですよ、あれ!! 放送事故!(笑)。ハリー・ポッターのラスボスであるヴォルデモードのように「名前を言ってはいけないあの人」扱いですよね。
武尊選手のアピールを受けたRIZIN榊原さんの発言からすると、新生K−1側が天心側と接触した様子は見えないので、武尊選手がどういう背景でメッセージを出したかですよね。武尊選手は「団体の壁」という表現を使ってましたが、これまで那須川天心の存在に触れてこなかった新生K−1も、武尊選手のコメントをオフィシャルサイトに掲載しています。今後いろいろ見えてくるんじゃないかなとは思いますが、「旬は過ぎた」とか「実現しないのは誰々が悪い」「日本格闘技界の姿勢ガー」とかケチをつける人も多いじゃないですか。いやいや、じつは一番ベストのタイミングが来たんですよって。もし実現すれば、2人は大金を稼げるだろうし、世間からも大注目されることになりますから。これがちょっと前の2人なら、ここまでのビッグマッチにはなってないと思いますしね。時が来た!
それで「新生K−1超ぼんやり層」のボクがなぜあんなに早く武尊選手のマイクアピールの書き起こしができたかといえば、試合後に絶対に何かしら那須川天心に対してアピールがあると確信していたからなんですよ!(笑)。ICレコーダーを持って待機してましたからね。それは武尊選手の今年3月の試合後のマイクアピールや、普段の発言を読み込んでいくとじつは予見できたところはあったんです。
今回はそのへんの解説をしていきたいんですが……
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柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」
2018-12-11 12:01110ptプロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回は東京スポーツの名物記者として活躍し、テレビ解説者としても有名な柴田惣一氏をゲストに迎えてお送りします! 12000字のプロレスマスコミ大御所対談!!
<1記事から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!>多発するプロレスラーのケガを考える愛すべき元横綱・輪島が戦った全日本プロレスの2年間全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さんあの日の全日本プロレス、SWSを語ろう■北原光騎×小佐野景浩最後まで全日本プロレスを愛した馬場元子さん
中邑真輔、棚橋弘至、柴田勝頼……新・闘魂三銃士最後のムーンサルトプレス……天才・武藤敬司縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生WARからイッテンヨンへ! ライオン・ハート時代のクリス・ジェリコ
「情」で生きる佐々木健介の激烈人生!
プロレスラーで初めて大臣になった男、馳浩大森隆男のワイルドな全日本プロレスLOVE 暴走親方、諏・訪・魔!!嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…完全無欠のプロレスラー!! ジャンボ鶴田超獣ブルーザー・ブロディ【涙のカリスマ】大仁田厚の邪道プロレス人生“四天王プロレス”の光と影――三沢光晴
癌に勝った絶対王者・小橋建太“プロレス巨大組織”NWAとは何だったのか?呪われたIWGPが最高権威になるまで悲運の闘将ラッシャー木村、耐えぬき続けた人生 燃える男、アニマル浜口――!!“天龍番”が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準馬場死去、三沢離脱……その後の全日本プロレスジョー樋口、和田京平…全日本プロレスを支えたレフェリーたち 我らが英雄ザ・ファンクスの凄み! 猪木を超えられなかった藤波辰爾――プロレス職人と野心の時代レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち!
「俺のほうがUWFより強い!」 誇り高き仮面貴族ミル・マスカラスプロレス史上最も過酷な闘い! G1クライマックス『週刊ゴング』の創刊と休刊まで……闘いのゴングはこうして鳴った!80年代タイガー、90年代ライガー! ジュニアヘビー級の歴史!!“リングの現実”に殉じたNOAHの栄枯必衰昭和のプロレスを支えた影の実力者! さらば永源遥――!!史上最も愛されたヒール! 黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー
輪島、北尾、曙……プロレスラーになった横綱たち!!
全日本プロレスのすべてを知る男、渕正信
鈴木みのるを変えた“全日本プロレスイズム”
高山善廣が「帝王」と呼ばれるまで
「プロレス取材の難しさ」
一寸先はハプニング人生! アントニオ猪木!!オシャレでスマートな昭和の頑固親父! グレート小鹿――小佐野さんと柴田さんがいつからのお知り合いなんですか?
柴田 もう長いよね〜。ボクは1982年に東京スポーツ入社ですよ。
小佐野 俺は先に『ゴング』でアルバイトでやってたけど、その当時は月刊誌の編集者だったから、毎日張り付いている新聞記者とはスタンスが違うわけだよね。会場に頻繁に顔を出すようになったのは1984年に『週刊ゴング』になってからで。
柴田 東スポに入った最初の頃は忙しくて周りを見る余裕がなくて。しばらくしてからいろいろ話をするようになったんだよね。
小佐野 あとから『ゴング』の全日本担当として現場に行くようになったでしょ。柴田くんは馬場さんと並んでニコニコしゃべってるから凄いなあと思ってね。こっちは馬場さんに全然相手にされなかったんだから。口も聞いてくれないし。
柴田 そうだっけ?
小佐野 そうだよ。馬場さんには話しかけても適当にあしらわれる。からかわれるというか、まともに取材を受けてくれない。本当に困っていたら、そのシリーズのオフに初めて「小佐野くん」と普通に接してくれるようになった。馬場さんは1シリーズだけ新人記者の様子を見ていたってことだよね。
柴田 ああ、それはわかる。馬場さんは敵か、味方かを分ける人だから。いったん認めると凄くフレンドリーなんだけど。
――当時は試合がないときでも、新日本や全日本の事務所にそれぞれ担当記者が詰めていたんですよね。
柴田 そうそう。担当記者が事務所に詰めていたし、我々の時代は事務所の出入りが自由だから。
小佐野 いまは新日本の事務所に取材に行っても、入館証を持っていないからトイレにだってひとりでは行けないんだよね(笑)。
柴田 ハハハハハハ。
小佐野 昔は社員の机の上に重要資料とかがポンと置いてあったりするわけだから(笑)。ハッキリ言って会社としてどうかとは思うけどね。
柴田 ボードには切符が何枚売れているとか実数が書いてあるしね。それは団体が我々のことを信頼していたっていうことでもあるんだけどね。
小佐野 まあこっちも余計なことは書かなかったから。
柴田 あの頃はプロレスマスコミしか集まってなかったからね。いまはプロレス以外のマスコミも取材に来るわけでしょ。あんな自由に出入りさせるわけにはいかないよね。外には出したくない機密情報もあるよ。
小佐野 昔は会場の控室にも自由に入れたし。自由とはいっても、そのレスラーによってハードルはあるんだけどね。
柴田 控室で石油ストーブにあたりながら、猪木さんや坂口さんらと普通に茶飲み話できてたから。ある時点になったら、我々は控室から出て行く。
小佐野 そこは阿吽の呼吸。「そろそろ出ましょうか」と。
柴田 そういう信頼関係があったんだけど、あるときからガラリと変わったよね。
小佐野 新日本は長州さんが現場監督になってから。全日本の場合はしばらくOKだったんだよ。三沢光晴体制になってもオープンだったんだけど、NOAHになってから現場を仕切るようになった小川良成が「これがマズイ」ということで厳しくなった。
柴田 そこはね、FMW時代の大仁田(厚)選手が良くも悪くも変えちゃったところはあったよね。大仁田選手がマスコミを抱え込むために、いろんな情報をどんどんしゃべるようになっちゃったんですよ。「◯月◯日に何か事件が起こるよ」とかね。
小佐野 FMWからすれば会場へ取材に来てもらいたいからね。『ゴング』の編集部にも電話があったんだよ、「ここで何が起きますから、ぜひ取材を」って。当時の新日本や全日本はテレビマッチのときは会場取材してたんだけど、テレビ放送のないFMWがどうやってマスコミに来てもらうかといえば、事前に何かが起こるって先に伝えるしかないんだよね。
柴田 そうすると新日本・全日本になかなか踏み込めなかったマスコミは、FMWを応援するようになるよね。
小佐野 そのFMWも大仁田が離れてからエンタメ路線になって、プロレス以外のマスコミが取材に来るようになったから、さすがに冬木弘道が「これはマズイ」と。プロレスを知ってる人間だけならいいけど……ってことで一時期、規制を設けた。
柴田 それが古き良き時代だったかどうかはなんとも言えないけども、まあそういう時代でしたよね。
小佐野 ネタが欲しいときには道場に行って一緒にチャンコを食べればいいし。
柴田 そうそう(笑)。事務所に行くか、道場でチャンコを食べるか。
小佐野 チャンコの味のリクエストなんかもしちゃったりね(笑)。当時はシーリズオフになっても、『ゴング』は週に1冊作らなきゃいけなかったからね。選手を連れ出して変な特訓をやったり。
柴田 わけのわからないことをやらせたよね(笑)。
小佐野 当時は携帯なんかなかったから、選手の家に電話するしかない。選手の奥さんが電話に出ちゃったりしてね。
柴田 選手との付き合いはダイレクト。当時は団体も何も言わないわけですよ。
小佐野 ああ、じつは週刊誌の場合はそうじゃなくて、全日本は許可がないと取材するのはダメだったんだよ。
柴田 ああ、そう。
小佐野 会場での取材は自由だったから、電話で取材したんだけど、会場で話を聞いたことにしてね(笑)。
柴田 ああ、なるほどね。
小佐野 元子さん(ジャイアント馬場夫人)にいろいろ言われたけどね。「控室でこんなに長く話をしてた?」って(笑)。全日本がうるさくなったのは、輪島さんが入団してから。元横綱のプロレス転向ということで、一般マスコミも全日本に取材に来るようになっちゃったからね。団体側からすれば勝手に取材されるのは困るし、どうしても原稿チェックしたくなるわけですよ。
柴田 でも、新聞の場合はいちいち許可をもらってる時間はないからね。
小佐野 そこは週刊誌からすれば羨ましかったよね。プロレス界自体がチェックを厳しくやり始めたのは、UWFインターの宮戸(優光)くんからだよね。彼は原稿チェックが厳しかったから。
柴田 新聞の場合はそんな面倒なことを言われたら「じゃあ、載せませんから」って感じだったし。
小佐野 まあそうなるよね。あの原稿チェックによって高田延彦は非常につまらない男になっちゃったんだよね。高田延彦の地が出たのは『ハッスル』に入ってからですよ(笑)。昔から面白い男だったんですけどね。
柴田 選手を変にガードをしちゃダメってことだよね。
小佐野 なるべくその選手の口調は残したいわけじゃない。「俺」が「私」に変えられちゃうだけでも硬い内容に見えちゃうから。
柴田 そこは「こっちに任せてくれ!!」って言いたくなるよね。こっちは普段から話を聞いてるから、あらためて取材しなくても選手が何を考えてるのかはわかるから。
小佐野 いまは団体のチェックもあたりまえだし、けっこう大変だよね。
――選手もSNSで直接、発信できちゃう時代でもありますしね。
小佐野 あの長州現場監督時代の厳しい中でも、選手はみんな言いたいことは言ってたんだけどね。
柴田 とくに規制があったわけじゃなくて、選手が自己主張するのはOKだったよね。
小佐野 それが本当に面白かったら、あとから長州さんが追っかけてくる。
柴田 うん、面白かったら長州さんも一緒に走るんだよね。
小佐野 でも、長州さんはNOなものは絶対にNOだから怒っちゃうこともある。そこは選手たちも勝負だから、マスコミの力を借りて一か八かで発信する。長州さんが面白がるか、怒られるか。
柴田 紙面を通じて長州さんの顔色を伺う……っていうのはあるよね。
小佐野 新日本時代の大谷晋二郎がクビになりかけたときがあったでしょ。あのときは長州さんが大仁田とやる・やらないが話題になっていて、それがスーパージュニアを開催している時期だったから、大谷がキツめの批判をしたんだよね。それに長州さんは怒っちゃって「オマエはクビだ!!」と。大谷も「じゃあ、やめます」って巡業先から帰っちゃった。 あの佐々木健介が必死に大谷をなだめるというね(笑)。
柴田 西村修選手も長州さんとは相当揉めたよね。そこは勝負してたんですよ。
――紙面を通じてキャッチボールをすると。
柴田 基本的にガチンコですよ。もともと流れがあるものもあるけど、ガチンコから流れが作られるのもあるし。そこは周囲の反応を見ながら動いていく。それは猪木流ですよね
小佐野 それでいえば、全日本が東京ドームでやったときに藤波さんが「出たい」と言い出したんだよね。あの人はあまりしゃべるのがうまくないでしょ。こっちが藤波さんの言いたいことをうまく書いてあげたんだけど、その発言が新日本で問題になって会議が開かれたときに、藤波さんは自分のインタビューが載った『ゴング』を持ち出して「ボクが言いたいことはこれです!」と(笑)。
柴田 選手がなかなかうまく言えないときは、マスコミがサポートしてあげるってことだよね。東スポを読んで「あー、俺がやりたいことはこれなんだな」って納得する選手はいたんですよ。武藤選手なんかもそうでしたよ(笑)。そこは持ちつ持たれつの関係。
――蝶野さんも東スポの使い方はうまかったですよね。
柴田 いまの内藤哲也選手なんかは蝶野選手みたいなやり方ですよね。
小佐野 内藤もあの反逆さが売りになってるわけだから。昔で言えばアントニオ猪木というプロレスラーのイメージは、東スポの桜井康雄さんが作ったようなもんだし。
柴田 もちろんその選手の面白くないと、いくらマスコミが盛り上げてもスターになれない。マスコミが魅力を引き出してあげるということだね。
小佐野 天龍革命もそうだったよね。天龍さんが自分で団体やマスコミを動かしたのが天龍革命の面白さで。長州さんたちが新日本に戻ってしまった。どうするか? 自分がジャンボ鶴田ら本隊とやりあうしかないって阿修羅・原さんとコンビを組んでね。そうやって盛り上がることで、あのジャイアント馬場があとから天龍さんについていくかたちになったんだから。
柴田 天龍革命は全日本プロレスの中では画期的なことだよね。本当の革命だった。
小佐野 だから俺らマスコミも面白がって応援してしたわけだもんね。でも、マスコミが「天龍、全日本離脱か」みたいに煽ったときは天龍さん本人は内心焦ってたらしいんだよね。「本当に全日本をクビになったらどうするんだ?」って。
柴田 馬場さんの性格をよく知ってるからね。
小佐野 馬場さんはバッサリと切り捨てる人だからね。紙が売れる、選手も人気が出る、団体のチケットも売れる……うまく進めば八方うまく収まるし(笑)。
柴田 俺らマスコミが「面白い!!」と思ったことは、ファンが「面白い!」とも思うだろうしね。そうすれば団体も乗ってくるだろうし。だから楽しかったですよ。活字メディアが力を持っていた時代だったから。
――東スポだと毎日記事を書かないといけないですから、大変だったんじゃないですか?
柴田 たしかに毎日書くのは大変。会場に行く前に「今日はこのネタでどうだろう」とデスクと相談してから取材をしてね。ハマればそのネタで書くんだけど、試合を見てからでは遅いよね。
小佐野 柴田くんはとにかくネタを探してたよね。
柴田 亡くなった仲田龍リングアナウンサーとは世代が近いから「何かネタはない?」ってよく話をしたりして。昔のマスコミはリングサイドの本部席の隣に座れたから、そこでリングアナと会話できることは大きかったんだよね。ただ、話をしてる姿をテレビで見た元子さんが怒って、別の場所になっちゃったんだけど(笑)。
小佐野 「何を雑談してるの?」ってことでね。一時期はテレビマッチのときはしゃべらないようにして(笑)。たしかに本部席にの隣に座れるのはマスコミとして大きいよね。リングアナが一番内部情報に詳しいんだから。
柴田 そこで得た情報をもとに選手取材して記事にするわけだよね。選手もいろいろとしゃべりたいことはあるんだけど、勝手には発信はできないから、こっちから聞いてあげて。
小佐野 「こんな話を聞いたけど……」なんてきっかけを作ってあげるってことね。
柴田 選手の結婚話なんて、そういうとこから入手するわけですよ。
小佐野 東スポは結婚ネタを他紙に絶対に抜かれちゃいけないという宿命があったでしょ(笑)。
柴田 大変なんだよ〜。東スポはプロレスメディアの王様じゃないといけないというプライドがあって、結婚は一番最初に記事にすると使命があった。もう必死でしたよ(笑)。この続きと、メイウェザーvs天心、高橋奈七永、追悼・爆弾小僧、柴田惣一…などの記事がまとめて読める「11万字・記事20本の詰め合わせセット」はコチラ
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武尊、爆弾発言!! 「時期はわからないですけど、ボクは必ず実現させようと思ってる」
2018-12-08 20:58武尊がついに「あの男」との対戦をぶち上げた!? 12月8日、挑戦者の皇治を破り、K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級タイトルマッチを防衛した武尊が試合後のリング上で爆弾発言! そのマイクアピールの一部を紹介します。
やっぱり、いろいろ団体の壁とか、いろいろありますけど。
(観客からドヨメキが起こる)……正直わかってますよ。正直実現するのはメチャクチャ難しいことなんですよ。………わかってますよ。なんで、ボクはあえてやっぱり実現、まったくできない状況でこんなことを発言したらファンの人たちを裏切ることになってしまうので。ボクは中途半端なことを口にしたくないんですよ。
だからボクは……中途半端なことをファンの人たちに伝えたくないし……ボクは格闘技界を背負う、変えるってずっと言ってきてるので……時期はわからないですけど。ボクは必ず実現させようと思ってるので(大歓声)
そして実現させるだけじゃ -
世界を驚かせる妖しい仕掛けとは何か? 「世紀の呼び屋」康芳夫インタビュー
2018-12-07 13:2087ptどうなるメイウェザーvs天心!? エキシビジョンか否かでも話題沸騰の大晦日RIZIN。こうやって世界を驚かせる仕掛けと言えば、モハメド・アリを招聘し、「アントニオ猪木vsアフリカの人喰い大統領」「空手家vs虎」をマッチメイクした「世紀の呼び屋」「虚業家」こと康芳夫!! ということで以前掲載した怪しげなインタビューをあらためてご紹介します!
1000記事の中から厳選! 必読記事BEST50http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1704378――康さんがこれまで手がけられた仕事はワクワクするものが多いですね。 康 あの時代はダイナミックな波があったというか、いまみたいに平凡な時代ではなかったから。いろんなことがやりすかったですよね。いまは世の中が安定しちゃってるから、何かやろうとしてもなかなか乗ってこないというかね。
――途方もない夢の話に振り向いてくれない。 康 いまは広告代理店なんかが動いてやるでしょ。だからキミが「◯◯を呼びたい」と思って代理店を通せばなんだって実現しますよ。そういう時代になっちゃった。
――たしかにそこにロマンはないですよね。 康 ボクのときは自前だから。すべてのリスクを冒してやるわけですよ。お金を集めるにしろね。銀行は貸してくれませんよ。担保とかないわけですからね。
――康さんがプロデューサーを務めた“ネッシー探検隊”にしても、銀行はお金は貸さないですよね(笑)。 康 あのときは「ネッシーを捕まえてエリザベス女王陛下に献上する」ということでね。元・東京都知事の石原慎太郎とネス湖のネッシーを探しにいったんですよ。彼がまだ34、35歳。芥川賞を取ったあとで参議院議員のとき。話を持って行ったら「俺が総隊長をやる」と。本当はSF作家の小松左京さんが隊長を引き受けていたんですよ。でも、石原慎太郎が「俺にやらせろ」と(笑)。
――石原慎太郎が小松左京から横取りする世界(笑)。 康 小松さん、亡くなりましたけど、残念がってましたよ。「ネス湖に行きたかったなあ」って(苦笑)。それでボクがプロデューサー、慎太郎が総隊長でネス湖に乗り込んだんだけど、国際的に批判されてね。ネッシーって向こうでは神聖な生き物なんですよ。それを日本人がお金にかこつけて捕らえるなんてとんでもない、と。要は当時の日本人って、金で物を言わせるいまの中国人みたいなもんでね。しかも総隊長が国会議員だから(笑)。
――反感も買いますね。資金はどうやって集めたんですか? 康 お金はね、当時の自民党幹事長・福田赳夫先生、のちの元総理大臣が紹介してくれたんですよ。マスコミから批判されたんで「名前を出さないでくれ」って表には出なかったんだけど。福田先生には、ある人を介して相談に行ったわけ。そのときは福田先生の相談役として川内康範もいたね。
――『月光仮面』の原作者であり、『おふくろさん』の作詞家、そして政界にも影響力を持っていた! 登場人物が全員凄いですね(笑)。 康 あの人も政界の顔役を自称していたけどね。それで福田先生からスポンサーを紹介してもらったんだけど、マスコミに異様な書き方をされちゃったんで、どのスポンサーも「名前を出さないでくれ」となってしまってね。あのときは世界中から取材に来たから。ニューヨークタイムスから何から。それまでネッシーを徹底的に調査した機会もなかったからね。
――まだネッシーが神秘的な存在だったんですね。 康 イギリスの軍事産業が開発した小型潜水艦を借りてネス湖を潜ろうとしたら政府から止められたんですよ。ボクはネッシーは存在すると思ってました。ネス湖は北海と繋がっているからトドが潜り込んでいたのかもしれないけど(笑)。実際にネッシーは見つからなかったけど、事実かどうかはそれほど重要ではなくてね。退屈をどう紛らわせるかだから。
――“究極の暇つぶし”なんですね。康さんは全盛期のモハメド・アリを日本に初めて呼んで世界タイトルマッチ(マック・フォスター戦)を実現させたわけですが、そのとき康さんは20代だったんですよね。 康 そう。アリを呼ぶべく動いたのがボクが20代のときで、実際にアリが試合をしたのが30代のときだけどね。
――当時のボクシング世界チャンピオンを日本に呼ぼうとする発想が凄いですよね。 康 そんな計画を考えるだけでキチガイと言われたけどね(笑)。まともに相手されなかったよ。
――アリ側と交渉することも厳しいですよね。 康 大変ですよ。彼はモスリムに傾倒していたでしょ。ボクもモスリムの“にわか信者”になって近づいてね(笑)。
――そこまでしたんですね(笑)。 康 あと大変だったのは、当時のボクシングはマフィアが興行権を握っていて、彼らの中で興行の順番が決まってるんですよ。そこはお金だけの問題じゃなくて信用も関わってくる。ボクがアリを呼ぼうとしていた頃はFBIがマフィアに強い態度に出ていたみたいで。
――そこに東洋の島国の人間が割って入ったんですねぇ。 康 でも、ボクはマフィアが怖いと思ったことはないから。そこは神経がおかしかったのかもしれないけど(笑)。
――日本のボクシング界から反発はあったんですよね? 康 そう。ボクがアリ招聘をニューヨークで発表したら、日本のボクシング界から「絶対にやらせない」と言ってきたの。なんでかっていうと、表向きに理由があってボクはプロモーターライセンスを持っていない。そこでいまの協栄ジムの金平(桂一郎)くんのお父さん(金村正紀)と組んでやることにしたんですよ。それよりもお金の調達とか、向こうのマフィアとの交渉のほうがよっぽど大変で。マスコミは「日本では興行はできない」とか騒ぐけど、まあ気にしていなかった。
――興行というのは何かしら妨害が起きるわけですね。 康 ボクがボリショイサーカスを日本で初めて呼んだときも、既成のサーカスと反社会的勢力が妨害してくるんですよ。そこで考えたのは、その土地で興行をやるときにその土地の新聞社を主催者として立てるわけ。そうするとヤクザも裏からお金を回すだけで静かになりましたね。
――昔の興行には反社会的勢力がついて回るんですね。 康 それは芸能界、歌謡界なんかもそうですよね。たとえば美空ひばりを山口組が押さえていたのは有名な話ですよね。プロレスも場所によってはそういう付き合いはあったし。
――アリを呼んだ経緯もあって、康さんはその後に行われた猪木vsアリ戦のアドバイサーを務めたんですね。 康 ボクのやり方に猪木くんが刺激を受けたのか、参考にしてね。ボクがアリを呼んだときとアリの弁護士やマネージャーは同じですから。だからボクがいろいろとアドバイスをしたというか、助けてあげて。それがきっかけになって、アフリカのウガンダ大統領アミンと猪木くんの試合を組もうとしたんですよ。
――“人喰い大統領”と言われて映画化もされたアミンですね(笑)。 康 レフェリーはアリですよ。ちゃんと契約書も交わしてね。ところがね、ウガンダに内戦が起きちゃってアミンがサウジアラビアに亡命しちゃったんですよ。それで自然消滅しちゃったんだけど。
――猪木さんはアミン戦に乗り気だったんですよね? 康 もちろん。話題性が強いから猪木くんも大歓迎ですよ。
――さすが猪木さんですね(笑)。 康 猪木くんの右腕だった新間(寿)くんと一緒に京王プラザで記者会見をやってね。ウガンダの大きな競技場でやるはずだったんですよ。アミンはその昔ボクシングで東アフリカヘビー級のチャンピオンになったこともあって、モスリムでもあったから、アリのことを非常に尊敬していた。そんなアリがアミンを仲介していたから話が非常に早かった。
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UFCのラスト・ストリートファイター、ブライアン・オルテガがガレージからアメリカンドリームをつかむ!
2018-12-07 11:3476ptOmasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「UFCのラスト・ストリートファイター、ブライアン・オルテガがガレージからアメリカンドリームをつかむ!」です!!
【1記事50円から購入できるオススメ記事】・米MMAメディア「メイウェザーは帰国して、那須川の動画でも見たんじゃないんでしょうか」・MMA業界初の大型トレード! その幸福な結末・メイウェザーも困惑? PPVは死んだか!? 米国ボクシング放送配信事情が大激変・実録!マクレガー・ヌルマゴメドフ試合後の乱闘劇で、オクタゴンに上がった素人がいた
「『あれ、独り言を言っている人がいるよ。何だか気の毒だね』と思うことがあるだろう。ある日僕が車を運転していると、ちょうどそんな人がいたんだけど、よく見たら自分の姉だったんだ。僕は姉を車の中に引きずりこんで家まで連れて帰った」
それはなかなかに大変なドライブだったとブライアン・オルテガは少年時代の出来事を振り返る。車はおんぼろなマニュアル車だし、ドラッグで酩酊(めいてい)している姉は暴れて走行中にも外に飛び出そうとした。家に着くと、今度は姉がドラッグを買いに出かけないよう、見張っていなければならなかった。
そこからオルテガの人生最悪の瞬間が始まる。
「ついうっかりと居眠りをしてしまったんだ」とオルテガは言う。「その隙(すき)に姉が出かけようとしたので、僕はあわてて姉の身体にしがみついた。そうしたら姉は僕のことをたたいたり引っかいたりしてきた。それで僕もカッときてしまって、姉を壁に押しつけると、チョークのように締め上げたんだ。すると妹が僕の背後からやってきて、僕のことを締め落とそうとした。サイテー3兄弟のどうしようもないケンカだよ。その時、母親の顔を見てみたら、私が一体何をしたというの、と言わんばかりに、泣いていたんだよ。あの風景は頭から離れない」
オルテガが生まれ育ったロサンゼルス・ハーバー地区の治安は最悪だった。90年代、00年代にはギャングも盛んに活動していた。オルテガは低所得者向け公営住宅に暮らしていたが、父親は夜になると家の前に、銃弾よけとしてトレーラーハウスを駐車させていた。近所の家も全部そうしていて、朝になると弾丸であいた穴の数を比べるような日々だった。
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プロはこう見る!「コールドウェルが固く攻めてきたら堀口くんが有利です」■大沢ケンジ
2018-12-06 10:2372pt
「おしゃべりアベマ野郎」こと大沢ケンジ師匠が「堀口恭司vsダリオン・コールドウェル」「浜崎朱加vs浅倉カンナ」を分析!
【関連企画】
・【天心vs堀口をプロはこう見た】堀口恭司はなぜ笑ったのか?■大沢ケンジの原理主義トーク・「天心vs堀口はキックであってキックではない。まさに異種格闘技戦でした」■鈴木秀明
・「今日もダメだけど、まあいいか」と諦める……みんなボブ・サップを抱えて生きているのだ・「おい、ウソだろ? 天心の左カウンターが当たらないって……」■山田武士――大沢さん! RIZIN大晦日に実現する堀口恭司vsダリオン・コールドウェルのチャンピオン対決の予想をお願いします!
大沢 いやあ、凄い試合を組みましたねぇ! 今時ベラトールクラスの団体が他団体にチャンピオンを貸し出すことってなかなかないですよね。
――現代MMAではまずありえないマッチメイクですね。
大沢 こうやって選手を貸し出すことにベラトールになんのメリットがあるのかな?って考えちゃいますよね。交渉の裏側も面白そうですよ。
――一つだけ言えるのは、ベラトールのバンタム級ってそこまで人気ファイターが揃っている階級ではないんですよね。こういうスーパーカードを組んだり、堀口選手をベラトールに出すことで広がりを持たせいというベラトールの考えもあるのかもしれません。
大沢 ああ、そうですよね。 ベラトールのバンタム級にUFC上がりって誰かいましたっけ? マイケル・マクドナルドって引退しちゃいましたっけ?
――つい最近引退しちゃいましたね。
大沢 というと、ベラトールのバンタム級は他の階級と比べて手薄ではあるんですよね。そこに元UFCでRIZINで勝ち続けてる堀口くんが来たら面白くなりそうですもんね。
――大沢さんはコールドウェルにはどんな印象がありますか?
大沢 ハッキリ言ってヤバイですよね。バンタム級にしては178センチの長身でリーチ差もある。それでいてレスリングエリートですからね。
――コールドウェルを知らなくても、リング上で堀口選手と向かい合ったときの体格差に「これ、堀口はどうやって倒すの??」ってお客さんはビックリしそうですよね。
大沢 ただね、コールドウェルが強いのは承知の上で言いますけど、この試合は堀口くんが有利ですね。
――おお〜。
大沢 まあ、ボクは日本人だから日本人を応援するっていうスタンスではあるんですけども(笑)。
――でも、最近の大沢さんの解説を聞いていると、日本人にちょっと厳しいところがありますよね?
大沢 あっ、そうですか?(笑)。
――日本人が外国人ファイターに勝っても、内容によっては満足してない雰囲気が漂ってますけど(笑)。
大沢 あー、出ちゃってるのかなあ……。「その戦い方で上に行けるの?」って思っちゃうんですよね。そのレベルなら勝てるけど……って。いままで抑えてきた感情が抑えられなくなってきてるとかもしれない(笑)。
――日本人ヒイキをするだけじゃないからいいと思いますけど。
大沢 ツイッターでも書いてたり、Dropkickでもさんざん言ってますけど(笑)、組み主体では世界レベルではもう勝てないですよ。
――もうここ1〜2年近くずっと言ってます!(笑)。
大沢 こういう言い方をすると、グラップラータイプの選手から反感を買うかもしれないですけどね。「外国人に打撃に勝てないでしょ?」とか言われますけど、ボクシングやK-1でも勝負できてるんだからそんなわけないと思うんですよね。
――組みは組みで重要だけど。
大沢 組みを覚えるのは凄く大変なんですよ。組みに時間を使っちゃうから打撃が甘くなってるところもあるし、外国人なんかは組みのかたちが崩れてもフィジカルでなんとかしちゃうところはありますから。逆に日本人はきれいにやろうとしちゃうんですよ。ボクもきれいに指導しようとしてますからね(笑)。
――取材前に大沢さんの指導を見てましたけど、凄く細かくやらないといけないんですよね。
大沢 ホントは「そんなことよりフィジカルでも鍛えておけ!」ってやりたいんですけどね(笑)。
――話は戻りますが、最近日本人応援スタンスが陰り気味の大沢さんでも「堀口恭司有利」だと。
大沢 コールドウェルはヤバイ奴なんですけど、堀口くんかなあ。なぜかというと、コールドウェルって強い奴と戦うときって固く攻めるんですよ。ジョー・ウォーレンをジャーマンでぶん投げたシーンの印象が強いかもしれませんけど、それ以外の試合って堅実に攻めてるんですよね。この続きと、メイウェザーvs天心、高橋奈七永、追悼・爆弾小僧、柴田惣一…などの記事がまとめて読める「11万字・記事20本の詰め合わせセット」はコチラ
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