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記事 28件
  • 「最悪の思い出を消し去りたい」デスマッチレスラー最後の来日理由

    2020-01-15 20:35  
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    アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは「最悪の思い出を消し去りたい」デスマッチレスラー最後の来日理由です!<1記事から買える関連記事>・「Bloodsport ブラッドスポート」を救った男は日本通・アメリカンプロレス改編の余波も……内部告発に揺れるROH・スマッシング・パンプキンズが古き良きNWAの世界を復活!!・AEWを支えるヤングバックスのルーツ「プロ・レスリング・ゲリラ」・デスマッチカメラマン “バーニング・ハンマー・フォトグラフィー”・「死ねばよかったのに」……デスマッチ大論争大勃発!・地獄の軍団GCW来日大作戦インサイドレポート一度は引退をしてリングを離れたデスマッチレスラー、ダニー・ハボックが日本に戻ってくる。
    現役中は「トーナメント・オブ・デス」「大虐殺杯」などのデスマッチトーナメントを制し、アメリカデスマッチ界のトップとして活躍したハボックであるが、2017年に腰部脊柱管狭窄症のため引退した。引退後は、H20レスリングに顔を見せたりしていたが、昨年10月のGレイバーベネフィット興行に“一夜限り”の復帰を果たすと、2月のGCWジャパンツアーにも参戦することが決定。およそ5年半ぶりの来日が発表された。
    今回、来日するGCWメンバーの中において、過去来日7回を数え、日本での知名度も高いレジェンドデスマッチレスラー、ダニー・ハボック。引退から復帰を決めた彼を振り返ってみたい。
    ダニー・ハボックは、アメリカ・アイオワ州のサイリンダーという人口100人にも満たない小さな田舎町で生まれ育った。幼い頃はプロレスにまったく興味がなかったハボックは、ハルク・ホーガンや“マッチョマン”ランディ・サベージの名前すら知らなかったという。そんな彼が13歳のときだった。父親の営む農場に、プロレスファンの若者が手伝いにやってきた。彼から勧められたプロレスを見るやいなや、その魅力に取り憑かれ、学校が終わると農場の納屋でプロレスごっこをやるようになった。そして、のちにUHW(アルティメット・ハードコア・レスリング)というバックヤード・レスリング団体を立ち上げるほど、プロレスにのめり込んでいったのだった。
    なかでも、2000年当時、その残虐性、暴力性溢れる過激なデスマッチスタイルで話題を呼んでいたCZW(コンバット・ゾーン・レスリング)に心を奪われ、自身のバックヤード・レスリングでも過激な方向性を目指すようになる。あるとき、CZWのVHSビデオを見ていると、そこに映っている葛西純に目が釘付けになった。その試合のためにはるばる日本からやってきて、背中や左腕を蛍光灯でザックリと切り裂かれ、血まみれになりながらも、異国の地で奮闘している姿だった。ハボックは、そのキチガイじみた試合、その葛西純のたたずまいにすっかり魅了された。
    「葛西純のようになりたい。そして葛西純のいる日本にも行ってみたい」

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  • 棚橋弘至vsクリス・ジェリコから見る新日本・AEW提携の可能性■斎藤文彦INTERVIEWS

    2020-01-13 22:15  
    100pt

    80年代からコラムやインタビューなどを通して、アメリカのプロレスの風景を伝えてきてくれたフミ・サイトーことコラムニスト斎藤文彦氏の連載「斎藤文彦INTERVIEWS」。マット界が誇るスーパースターや名勝負、事件の背景を探ることで、プロレスの見方を深めていきます! 今回のテーマは棚橋弘至vsクリス・ジェリコから見る新日本・AEW提携の可能性です!

    Dropkick「斎藤文彦INTERVIEWS」バックナンバー■エンド・オブ・デケイド――プロレス界の2010年代■新日本プロレスの“ケニー・オメガ入国妨害事件”という陰謀論■WWEvsAEW「水曜日テレビ戦争」の見方■WWEペイジの伝記的映画『ファイティング・ファミリー』■AEWチャンピオンベルト盗難事件■「ミスター・プロレス」ハーリー・レイスの偉大さを知ろう■ウルティモ・ドラゴンの偉大なる功績を再検証する■ネット社会に出現したニュータイプAEW、その可能性■都市伝説的試合映像ブレット・ハートvsトム・マギー、ついに発掘される ■レッスルマニアウィーク現地取材レポート■平成という「アントニオ猪木が去った時代」■アメリカの新団体AEWは脅威になりえるか■それでもケニー・オメガは新日本プロレスに残るか■【追悼・爆弾小僧】すべてはダイナマイト・キッドから始まった
    ■プロレス史上最大の裏切り「モントリオール事件」



    ■なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期


    ■“怪物脳”に覚醒したケニー・オメガ■怪物デイブ・メルツァーと『レスリング・オブザーバー』■新日本プロレスのMSG侵攻は「WWE一強独裁」に何をもたらすのか■怪物ブロック・レスナーを通して見えてくる「プロレスの作り方」■追悼・マサ斎藤さん……献杯はカクテル「SAITO」で■皇帝戦士ビッグバン・ベイダーよ、永遠に■ジャイアント馬場夫人と親友サンマルチノ、2人の死――■ベルトに届かず…されど「世界に届いた中邑真輔」のレッスルマニアを語ろう ■ステファニー・マクマホン、幻想と現実の境界線がない生活■ロンダ旋風、中邑&ASUKAダブル優勝!! ロイヤルランブル1万字総括■アメリカンドリーム、ゴールダスト、コーディ……ローデス親子それぞれの物語■ジェリコvsケニー実現で考える「アメリカから見たプロレスの国ニッポン」■旭日双光章受賞!! 白覆面の魔王ザ・デストロイヤー■みんなが愛した美人マネージャー、エリザベス!■職業は世界チャンピオン! リック・フレアー!!■怪死、自殺、大事故……呪われた鉄の爪エリック一家の悲劇■ミスターTからメイウェザーまで! WWEをメジャー化させたセレブリティマッチ
    ■馬場、猪木から中邑真輔まで!「WWEと日本人プロレスラー」■WWEの最高傑作ジ・アンダーテイカー、リングを去る■『1984年のUWF』はサイテーの本!
    ■プロレス史上最大の裏切り「モントリオール事件」


    ■オペラ座の怪人スティング、「プロレスの歴史」に舞い戻る

    ■なぜ、どうして――? クリス・ベンワーの栄光と最期

    ■超獣ブルーザー・ブロディ

    ■「プロレスの神様」カール・ゴッチの生涯……
    ■『週刊プロレス』と第1次UWF〜ジャーナリズム精神の誕生〜




    ■伝説のプロレス番組『ギブUPまで待てない!!』 
    ■SWSの興亡と全日本再生、キャピトル東急『オリガミ』の集い
    ■「現場監督」長州力と取材拒否■ジェイク“ザ・スネーク”ロバーツ…ヘビに人生を飲み込まれなかった男■追悼ジミー・スヌーカ……スーパーフライの栄光と殺人疑惑■ドナルド・トランプを“怪物”にしたのはビンス・マクマホンなのか
    ――新年恒例の新日本プロレス東京ドームは、なんと1月4日と5日の2日連続開催でした。
    フミ 今回は2大会合わせて『WRESTLE KINGDOM14』という捉え方でしたね。
    ――1月4日の東京ドームのイベント名が『WRESTLE KINGDOM』になってから14回目になるんですね。
    フミ  古い話でいえば、新日本や全日本プロレス以前に存在していた日本プロレスという昭和の老舗団体が『ワールド大リーグ戦』というイベントを年に一度開催していました。そのリーグ戦も14回で終わっていますが、ひとつのイベントが14回も続くということは凄いことだと思います。みちのくプロレスの『宇宙大戦争』も去年で14回目でしたけどね。
    ――『WRESTLE KINGDOM』と『宇宙大戦争』は同級生だった(笑)。
    フミ どちらも2000年代から続く名物イベントになりますが、新日本の1月4日東京ドーム自体はそれ以前から開催されていて。旧・新日本のときは『闘強導夢』という大会名がよく使われていたイメージがありましたね。
    ――『WRESTLE KINGDOM』はゲーム会社ユークスが新日本のオーナーになる前に発売していたゲームソフト名で。そこから付けられたものですね。
    フミ 大会そのものがナンバリングされているので、これからも『WRESTLE KINGDOM』として続いていくと思われますが、要するにWWE年間最大イベントの『レッスルマニア』と同じですよね。現在隆盛を極める新日本プロレスの象徴的イベント。海外のプロレスファンにも1月4日の東京ドームは『WRESTLE KINGDOM』として通ってますから。
    ――いまは『WRESTLE KINGDOM』のほうが馴染み深いんでしょうね。もう変える必要がない。
    フミ 今年は1月4日&5日の2日連続開催。 1日目には内藤哲也とジェイ・ホワイトのIWGPインターコンチネンタル選手権と、メインでオカダ・カズチカvs飯伏幸太のIWGP選手権。この2試合の勝者、すなわちチャンピオン同士が2日目にタイトル統一戦を行なう。新日本ファンからすれば両日ともに見なきゃいけないという流れが作られて、2日目のセミには、初日に出場しなかった棚橋弘至とクリス・ジェリコがシングルマッチで戦いました。
    ――ボクは棚橋vsジェリコが一番楽しみで。今後のサインを見逃してはいけないと思って一生懸命見てました(笑)。
    フミ 大人のプロレスマニアはそうなるかもしれませんね。 新日本とAEWの政治的な絡みの“答え”がリングの中で用意されている、試合のどこかにヒントが埋め込まれている……というプロレスならではの醍醐味が充分ありましたからね。
    ――これまで新日本プロレスから「AEW」の3文字が出てきたことはなかったです。ところが今回は棚橋vsジェリコの試合が決まってしばらくしてから、降って湧いたかのようにAEWの話題を出してきた。それは「棚橋弘至がジェリコに勝てば、ジェリコの持つAEW世界王座に挑戦できる」というもので。これまで没交渉だった新日本とAEWの交流が始まるかもしれない、と。
    フミ 今回の動きは水面下で蠢いていたものが試合が近づくにつれて表面に浮き上がってくる……という面白さがありましたね。これまでの新日本の記者会見、とくにクリス・ジェリコ絡みのときは「試合以外の質問はご遠慮ください」という事前の“お達し”があったんですよ。AEWの名前を出さずに「アメリカの新団体の質問はしないでください」という言い方だったり。 ジェリコはAEWのチャンピオンですが、新日本としてはAEWと関係がないから名前を出されても困ると。
    ――どこの団体でもそうですよね。無関係の団体と選手の質問をされても答えようがないという。
    フミ ところがドームが迫ってくると、そのジェリコがメディアを通じて「棚橋が勝ったらこのベルトの挑戦権を与える」というメッセージを突然出した。それは新日本サイドがAEWの名前を出してもかまわない、というゴーサインを出したということになりますよね。
    ――ではないと、こういう流れは作られない。

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  • サイモン・ケリー インタビュー②「猪木事務所の暴走、ロス道場設立、猪木vsMMAファイター」

    2020-01-10 12:16  
    105pt
    アントニオ猪木の元・娘婿で新日本プロレスの社長を務めたサイモン・ケリーインタビュー第2弾。猪木事務所の暴走、ロス道場設立、猪木vsMMAファイター……を振り返ります! パート1はコチラ→サイモン・ケリー「プロレスに関わることは倍賞美津子さんに大反対されました」【1記事から購入できるバックナンバー】







    【インディの怪人、ついに語る】サバイバル飛田「もう客を焼き払うしかなくなった……」
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    「FMWアイドル女子レスラー」の今はキリスト教伝道師……里美和ロングインタビュー
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    【衝撃の破壊王伝説】至近距離から見た橋本真也――橋本かずみ☓田山正雄レフェリー 
    小原道由「石澤が止めなかったら、俺は◯◯を殺していたでしょうね」

    ――猪木さんと同じロス在住になったこともあって、サイモンさんは新日本プロレスの仕事もするようになったんですよね。
    サイモン 最初は猪木事務所とUFOの仕事をやってたんですけど、途中でUFOの興行が止まってからは、いつのまにか新日本の外国人のブッキングもお手伝いするようになって。当時は外国人レスラーのブッカーには大剛(鉄之助)さん、ブラッド・レイガンスさんがいたんですけど、そこの枠に自分も入った感じですね。 
    ――サイモンさんがプロレス業界に関わり始めた頃……1999年1月4日の橋本真也vs小川直也、いわゆる“1・4事変”を境にして、新日本に対する猪木さんの発言権は大きくなっていきました。
    サイモン 新日本の周辺には、この件を避けようとする人たちもいたんですけど、逆にこんなに面白いネタはないと思う人たちもいて。当時新日本の社長だった藤波(辰爾)さんたちがロスにきて、猪木さんとこの件で話をしてるうちに「これをマックスにしよう」と。
    ――盛り上げていこうとしたんですね。当事者の橋本さんも当初は猪木さんに対して恨みが強かったはずですよね。小川直也は猪木さんの命を受けてああいう試合をやった……と。
    サイモン あのあと橋本さんもロスにやってきて、猪木さんと食事をしてましたね。試合後はみんな怒ってたんですけど、猪木さんの話を聞いてるうちに怒りが収まっていくんですよ(笑)。違う発想や希望が生まれてくるというか。
    ――猪木さんも個人的な感情でああいう事件を起こしたというより、プロレスで凄いことがしたいってことですもんね。
    サイモン そうなんですよ。みんな話していくうちに猪木さんの色に染まってくるじゃないですけど、考えがまとまってくるという感じで。
    ――『橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退SP』で橋本さんが小川さんに負けて3連敗を喫したことも、橋本さんが最終的に猪木さんを信頼していた……ということですよね。
    サイモン だと思うんですよねぇ。橋本さんが負けたときの会場の凍りついた空気、いまだに忘れられないですよ。あそこで橋本さんが勝った方がハッピーエンドでよかったのかもしれないですけど……ビックリさせるのが新日本プロレスの良さの一つというか。橋本さんが負けたときのインパクトはとにかく凄かったから。
    ――勝った小川さんが居心地悪そうにしてましたもんね(笑)。
    サイモン あの試合前、ボクはロスにいたので日本で何が起きてるのかは詳しくは知らないんですよ。情報源は毎週アメリカに送られてくる『週刊プロレス』と、ネットで読める表向きなニュースだけ。 来日したあとに込みいったニュースがいろいろと入ってきて……それでも深くは知らないですけどね。
    ――あの頃の新日本ってやってるほうも、どう転ぶかはわかってないところがありましたよね。
    サイモン そうなんですよね。起きたことをどう転がしていくか?というイメージの方が強かったですよね。
    ――『負けたら即引退SP』もテレビ朝日のアイデアに新日本が乗っかりましたけど、テレビ朝日も3連敗の結末は想像してなかったでしょうし。
    サイモン ボクもそうですけど、みんな橋本さんの勝利だと思ってましたよね。あのときは生中継だったじゃないですか。村上(和成)さんと飯塚(高史)さんの試合も生でしたけど、猪木さんが試合の始まり方にも凄く拘って、村上さんにいろいろとアドバイスしてたことは覚えてますね。どうやったらインパクトのあるように始められるか。普通にスタートはダメだよと。
    ――猪木さんなりにヒントを与えて、あとは村上さんの力量に任せるという。
    サイモン それでゴングが鳴る前にいきなり乱闘で始まったんだと思いますね。せっかく生中継をするんだから、始まった瞬間に視聴者の心を掴むような……ビックリするようなことをやれってことですよね。
    ――ビックリする始まり方でいえば、小川直也vsグレート・ムタで猪木さんが特別レフェリーをやったときがあって。試合前、ムタが猪木さんに毒霧を浴びせたら、猪木さんが闘魂ビンタで返して試合開始のゴングを要請しましたけど……こういう話を聞くと、猪木さんとムタのあいだであらかじめリハーサルがあったと捉える読者がいると思うんですけど、そのへんはアドリブ性が強かったんでしょうね。
    サイモン 感性でやってきた。猪木さんはそういう緊張感が見えるプロレスが好きだったんでしょうね。引退SPのあと橋本さんと新日本がいろいろ揉めて、橋本さんはゼロワンを旗揚げしますよね。そこで何が起きたかはよく知らないんですけど、橋本さんとはそこから触れ合いが多くなるんですよね。 橋本さんがちょくちょくロスまでやってきて面白い外国人選手はいないか? とりあえずどんな外国人でも使うと。どんな外国人でも大谷(晋二郎)さんや高岩(竜一)さんがなんとかしちゃいますよね、うまいから。 
    ――ああ、たしかに。 スティーブ・コリノやトム・ハワードとか初期ゼロワンを沸かせた外国人軍団はサイモンさんのルートだったわけですか。
    サイモン プレデターやスパンキーもそうです。
    ――当時のゼロワンって新日本と対立していたのに、新日本側のサイモンさんがヘルプしていいんですか?
    サイモン ダメですね。だから隠れてやってました(苦笑)。
    ――ガハハハハハハハ! 

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  • RIZIN大晦日が面白かった理由と視聴率が低かった理由

    2020-01-10 11:09  
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    この記事は「RIZIN大晦日が面白かった理由と視聴率が低かった理由」を語ったDropkickニコ生配信を編集したものです(語り:ジャン斉藤)【1記事から購入できるバックナンバー】・堀口恭司欠場と「マニアがジャンルを潰す」論・「明日からまた生きるぞ!」(船木誠勝)■名言で振り返るプロレス格闘技・アントニオ猪木の「環状線理論」から見るRIZIN大晦日
    ・「東京ドームを押さえろ!」(長州力)■名言で振り返るマット界の歴史
    メチャクチャ面白かった大晦日RIZIN20ですが、地上波の視聴率のほうは大晦日史上最低の結果になってしまって……大会内容は充実していただけにショックを受けてるファンは多いですね。やっぱり自分が「面白い!」と思ったものが他人にも受け入れられて欲しいのがファン心理ですし、それに視聴率ってバカでもアーダコーダ言えるモノサシとして使われるから、なおさらですよね。だって何もわかってないターザン山本さんに偉そうに語られるのはイヤですよね? 考えただけでイライラしますよね?(笑)。
    今回の結果を受けて「やっぱり飛び道具が必要だ」とか「編集の仕方ガー」とか「あの試合を流せば……」という声が挙がってますが、なんかそういったテクニカルな問題でもないような気がするんですよね。構造の問題なら絶望的じゃないかって話になっちゃうんですけど(笑)、飛び道具で視聴率が獲れるならとっくに投入してるはずですし、ボブ・サップvs大砂嵐でもそこまで数字は獲ってない。
    いまのRIZINにボブ・サップvs大砂嵐は必要じゃないと思うんです。サップなんていつの時代の人だって話じゃないですか。だけど「ボブ・サップvs大砂嵐的」なものは必要だとは考えています。ボクがツイッターで笑い者になりながらボブ・サップvs大砂嵐の再戦を訴えているのは、そういった幅がないと格闘技は見てもらえないと強く思ってるからです。
    ただ、「ボブ・サップvs大砂嵐的」なものっていまのMMAから作ろうと思っても簡単に作れないんですけどね。ボブ・サップを出すだけでは「ボブ・サップvs大砂嵐的」は作れません。
    そもそも地上波ゴールデンタイムという戦場が、もうよくわからないんですよねぇ。テレビって年配層しか見なくなっているし、良作だったNHK大河ドラマ「いだてん」があんな低視聴率の憂き目に遭う一方で、芸能人がスクラッチくじを削ってるだけで番組が成立してますからね。なんなんだこの世界は……と。
    正直、RIZINは格闘技番組として現状でやれることはすべてやっている感があるんですけど、やっぱりボクが以前から指摘している現代格闘技と地上波の相性の悪さはあったと思うんです。どういうことか? これは現代格闘技が相当面白くなってるからこそ夢も希望もない指摘かもしれないんですが……

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  • 北米を知り尽くした男が見た「RIZINvsベラトール対抗戦」■水垣偉弥

    2020-01-07 10:04  
    100pt
    北米MMAを知り尽くした男が語る水垣偉弥が語る「RIZINvsベラトール対抗戦」!全5試合を解説します!!【1記事から購入できるバックナンバー】・コールドウェルはなぜパウンドを打てなかったのか?■水垣偉弥・帰ってきた中井りんインタビュー「だから、だから、私が悪いんです!」
    ・UFC女子ストロー級王者が「RENA、一緒に練習しよう」と言っています・地獄の青春!! 平成の昭和格闘技集団「和術慧舟會」を語ろう/門脇英基×大沢ケンジ――水垣さん、今回はRIZINvsベラトールの対抗戦を振り返っていただきます。
    水垣 よろしくお願いします!
    ――まず先鋒戦のゴイチ・ヤマウチvsダロン・クルックシャンクですが、ベラトールのゴイチがダロンに見せ場を一切作らせずに一本勝ちでした。
    水垣 試合内容の前に触れておきたいことが……今回ベラトールから派遣された中でいえば、トップファイターの部類に入るゴイチとロレンズ・ラーキンが計量オーバーしてしまったことはもの凄く残念ですね。
    ――対抗戦の盛り上がりに水を差しちゃいましたねぇ。
    水垣 ゴイチ選手がどこに住んでいるかはわからないですが、アメリカだとするならば縦の移動が基本。ボクのこれまでの経験からすると、日付変更線を超えるのが凄くキツいんですよ。これは科学的な根拠があるわけではなく体感的なものなんですけど、アメリカに行くほうがキツくてロシアやイギリスは楽だなって。移動時間だけでいえばイギリスのほうが遠いんですけど、アメリカと比べてそんなにダメージはなくて。
    ――日本の冬の寒さに対応できなかったこともありますか?
    水垣 うーん、ボクの場合は暑さや寒さは関係なかったですね。そこは個人差はあると思うんですけど、身体を動かす時間にまだ眠たかったりとかして、体調がなかなか整わないんですよね。
    ――90年代の昔から、来日する外国人格闘家って計量オーバーするケースが多いですけど、身体が時差に慣れてないというごくごくあたりまえの理由なのかもしれないですね。
    水垣 いつも通りにやっても体重が落ちない。それに外国人選手は日本人より体重のリミットを攻めてるところがあると思うんですよ。「これくらいは落とせるだろ」と。でも、慣れない土地ということで失敗してるのかなって。いろいろな事情があったにせよ、ちゃんとして落としてもらいたかったんですけどね。
    ――モヤモヤしちゃいますよね。
    水垣 試合でいえば、ゴイチ選手がやることは変わらないんだろうなとは思ってて。寝技で仕留める。クルックシャンクは最近は打撃ばっかりの印象になってますが、昔はもっとレスリングをやっていた感じはするので、今回はどっちで攻めるのかと見てたんですけど。最近よくやる回転ヒジを放った際にバックを取られて。 
    ――そのままゴイチ選手がリアネイキッドチョークまで運んでしまいました。
    水垣 ゴイチ選手のうまさが出ましたね。ゴイチ選手は下から極めるイメージが強かったんですけど、ああいう展開もしっかりできるんだなと。もうちょっと打撃戦が見たかったんですけどね。 
    ――バックを取られたクルックシャンクは何もできないまま……。
    水垣  バックに飛び乗られると、次の一手をどうするのか迷うところなんですよね。立ったままケージを使って相手を落とすのか。寝ちゃったほうがバックからは脱出しやすいですけど、トップが取られやすい。
    ――いずれにせよ厳しい展開が待っていると。
    水垣 ボクも相手に抱きつかれたままラウンドを取られたことがあって、スタンドバックだと相手も疲れるんですけどね。倒れるなら自分の意志で倒れたほうが少しはマシだったのかなと。あれはゴイチ選手がケージを蹴って下になっちゃったので。
    ――クルックシャンクが自ら倒れれば、その先もイメージしやすかったということですね。
    水垣 せめて相手の手が首に回らないように倒れることができたかもしれませんし。ゴイチ選手が仕掛けて倒れたのでクルックシャンクはまた後手を踏んでしまったなって。
    ――次鋒戦は渡辺華奈選手がイララ・ジョアニをパウンドTKOで下しました。これで1勝1敗。・朝倉選手の打撃はケージ向き・渡辺選手は課題の打撃が修正されてきている・ラーキンの危険回避能力、瞬時の決断力・元谷選手は相手に付き合ってしまった……

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  • 棚橋vsジェリコのほうがバッドエンド?■事情通Zの「プロレス 点と線」

    2020-01-07 09:43  
    90pt
    プロレス業界のあらゆる情報に精通する事情通Zの「プロレス 点と線」――。今回のテーマは棚橋vsジェリコのほうがバッドエンド?です!【1記事から購入できるバックナンバー】
    ・「明日からまた生きるぞ!」(船木誠勝)■名言で振り返るプロレス格闘技
    ・「ボクと真剣勝負してください!」(田村潔司)■名言で振り返るプロレス格闘技
    ・新日本プロレスの“ケニー・オメガ入国妨害事件”という陰謀論■斎藤文彦INTERVIEWS


    ・獣神サンダー・ライガーと山田恵一■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」



    ・【水曜カレープロレス】名古屋のプロレス文化を支える「スポルティーバアリーナ」秘話

    ・WWEvsAEW「水曜日テレビ戦争」の見方■斎藤文彦INTERVIEWS
    ・スマッシング・パンプキンズが古き良きNWAの世界を復活!!■アメプロインディ通信「フリーバーズ」
    ――Zさん、新年早々大変です! インフルエンザ・パンデミックによりIGFの興行が中止になりました!
    事情通Z パンデミックで大変な目に遭ったのは大日本プロレスだよ! 大日本は選手・関係者が10名近くインフルエンザで欠場。なんとか興行は行なったが、予防注射は打っていてもなかなか……。マスクをするとか最低限の予防策は必要だけど、かかってしまうものはかかってしまうから。年越しのこの時期はインフルエンザで欠場する選手はいたけど、ここまで大事になると各団体はもっと対策を練ってくるだろうね。新日本は誰も欠場してなかったから。
    ――新日本は史上初の東京ドーム2連戦を軽々とこなしました。
    Z 初日は外野席以外は満員。1DAYにしてたらライガーの引退試合も初日に持ってこれてら完璧に埋められたんじゃないかな。
    ――外野席が空いてるのに「満員!」と騒がれる中、「東京ドーム、超満員にならなかった!」と叫んだオカダ・カズチカはさすが煽り方がうまいですよね。まだまだ応援したくなる。
    Z 来年の正月のスケジュールはまだ出てないから再び2DAYの可能性も……今年は東京オリンピックの影響で夏の本場所だったG1クライマックスが10月の秋開催。これまでG1優勝者にはイッテンヨンドームのIWGPヘビー級選手権・挑戦権利証が与えられてきたけど……。
    ――G1は8月だからイッテンヨンまでだいぶ時間が空いてましたしね。権利書が他のレスラーの手に渡ったことは一度もないですけど。
    Z G1日程変更により何か変化が起きるのか……イッテンゴドームで内藤(哲也)選手がIWGPとインターコンチネンタルのベルトを統一したことも興行的にどんな影響があるのか。統一されたことでタイトルマッチの回数は減るしね。

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  • ハム・ソヒの強さが「キラー浜崎」を引き出した■藤井惠が見た年末女子格闘技

    2020-01-04 11:30  
    100pt
    RIZIN実況解説でおなじみ、伝説の女子格闘家フジメグこと藤井惠さんが大興奮の年末格闘技をあらためて解説!(聞き手/松下ミワ)【1記事から購入できる関連記事】・【フジメグ15000字】藤井惠インタビュー「あの頃の女子格闘技は“この先”がずっとなかったんです」 ・浜崎朱加×アミバ……雷神女王と女マネージャー(?)の女子格対談!
    ・【女子MMA大河ドラマ】浜崎朱加「ハムちゃんと大晦日に戦えることは、もの凄く感慨深いです……」


    ・ストリートファイト出身のヤバい女子格闘家!! 山崎桃子インタビュー
    ・元祖・女子総合格闘家 高橋洋子がジョシカク黎明期を語る・浜崎朱加×ジェシカ・アンドラージ「格闘技を続けない理由なんか、どこにもない!」――フジメグさん! 今回の年末の女子格闘技は本当に凄い試合だらけでした!
    フジメグ いやー、ホントに凄かったですねえ。私も解説ながら気持ちが入りすぎてしまって。ドッと疲れが出たせいか、いま若干風邪ぎみです(笑)。
    ――集中しすぎていたあまり(笑)。本当にお疲れさまです!
    フジメグ でも、それ以上のものを見せてもらったと思っているので、心は温まってますよ!
    ――そんなフジメグさんにまずお聞きしたいのは、やはりハム・ソヒvs浜崎朱加の一戦です。これ、とんでもない試合になりましたが、率直に判定はどっちだと思いました?
    フジメグ うーん、あれは本当にお互いに凄くしのぎを削って出し切った試合だったと思うんですけど、試合が終わった瞬間は「ギリギリで浜崎が勝ったかな?」 と思いましたかね。でも、RIZINの判定はラウンドマストではないですし、文句がつくような判定ではなく。実際の判定も2-1だったし、本当にどっちが勝ってもおかしくない試合だったと思います。
    ――それに2人ともいままでにない気迫が見られたというか。
    フジメグ そう、ハムちゃんがあそこまで気持ちを乗せて戦うことってあんまりなくて。もちろん倒せるパンチは持ってますけど、基本的にハムちゃんは様子を見ながら戦うタイプなのでね。そのおかげで、浜崎も自分からかなりガツガツ打撃を出していたし、浜崎のこういう試合展開ってなかなか見れませんからね。
    ――というか、浜崎選手の鋭い打撃にビックリしました!
    フジメグ まあ浜崎の場合って、ああいう打撃を出す前にテイクダウンをして極めてしまう試合が多かったので。
    ――つまり、いままでの試合は打撃を出す前に決着がついていたということなんですね。
    フジメグ 決して余裕を持って戦っているということではないんですけど、結果的にそういう試合が多いです。でも、私は浜崎のそういう潜在能力というか、それは昔から見えていた部分なんですけど、引き出し方がわからないし、本人も気づいていない。それをやっと引き出してくれたのがハムちゃんだったということです。
    ――相手がハム・ソヒだったからこそ!
    フジメグ だから、浜崎本人も「え? そんなに打撃が凄かったですか?」という感じなんですよ(笑)。あの人、本当にそういう感じで。
    ――自覚がないんですか(笑)。
    フジメグ 自分がどれだけの力を持っているかはわかってないですね。でも今回、私が思っている浜崎の力というのが出せたし、何万人もいる前で力を出し切って戦えたという部分で凄く感動しました。もしかしたら、そういうものを出さないまま引退していたかもしれない……今回は自分の能力をちゃんと知ることができたと思うので、次の試合は凄いことになると思います。ホント、あの人は引き出しだらけで、まだ整理しきれてない人ですから。
    ――試合後のコメントで浜崎選手は「打撃でもいける」とおっしゃっていて、最初から打撃でいく予定ではあったんですね。
    フジメグ そう、いけるはいけるんですけど、思っている以上にいけたということでしょうね。
    ――ただ、浜崎選手は「たった一つのミスでこうなってしまった」ともおっしゃっていて。それは、具体的にはどういうミスだったんでしょう?
    フジメグ 浜崎の言うミスというのは2ラウンドの三角で固められた部分だと思うんですけど、なぜ固められたかというと、1ラウンド目の打撃の勢いのまま気持ちが前のめりになりすぎちゃったせいだと思います。
    ――1ラウンドがうまくいきすぎた。
    フジメグ あそこで前に突っ込みすぎないで、普通に上からパウンドを取ったり、パスの仕掛けをしたりすればよかったんですけど、ちょっと勢いがありすぎてしまった。それがワンミスにつながったということだと思います。
    ――そこをハム選手も逃さなかったわけですね。
    フジメグ やっぱりイージーな相手じゃないので、ハムちゃんもその瞬間を逃さず、もう必死でしたよ。2ラウンド終わったあと、ハムちゃんも三角を極めていた足がフラフラだったじゃないですか。本当にあれぐらいの選手になるとワンミス、一回のミスで勝敗が変わってくる、それを取り戻せないというのがあるので。
    ――そんなハム選手も、判定には驚いた表情を見せていました。

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  • 【全文公開】おのののかRIZIN解説を褒めちぎる原稿

    2020-01-04 10:28  
    不定期更新「ジャン斉藤のMahjong Martial Artas」――なんと2年ぶりのコラムはおのののかRIZIN解説を褒めちぎる原稿です!
    【大晦日関連記事】・完全体・那須川天心――衝撃の大晦日徹底分析!!■鈴木秀明
    ・朝倉未来選手の試合に日本格闘技界の「希望」が見えた■川尻達也
    ・ハム・ソヒの強さが「キラー浜崎」を引き出した■藤井惠が見た年末女子格闘技スポーツの実況・解説の仕事とは「試合の中で起きていること」を視聴者にわかりやすく伝えることだが、その攻防を技術面から解説する以外にも、勝敗を左右する決定的場面などでは興奮の声などを持ってして迫力や熱気を届ける立場でもある。
    この2つの動画を見比べてほしい。どちらも2013年WBC日本vs台湾戦9回表の攻防だ。常識破りの二死一塁からの鳥谷盗塁から、鮮やかな井端の土壇場同点タイムリー。WBCの名場面のひとつに挙げられているシーンだ。
    J S
  • 鈴木秀樹×阿部史典 高円寺純情プロレスリング対談

    2020-01-02 19:43  
    105pt
    2人ともスネークピットジャパン出身でアチコチのリングで活躍する鈴木秀樹と阿部史典の対談です!【1記事から購入できるバックナンバー】・人間風車ビル・ロビンソンから何を学べるか?■対談・中井祐樹×鈴木秀樹

    ・生臭坊主!? “僧侶プロレスラー”の自由すぎる説法/阿部史典・“ビル・ロビンソン最後の弟子”鈴木秀樹インタビュー「弱いプロレスラーは迷惑なだけです」

    ・キャッチはどこへ消えたのか? 宮戸優光×中井祐樹「プロ・レスリング」の文化と競技論
    鈴木 今日はなんなんですか?
    ――おふたりはプロレスデビューする以前からお知り合いだということで、ぜひ昔話に花を咲かせてもらいたいなと。
    鈴木 そんなんでいいんですか(笑)。
    阿部 斉藤さんらしい企画だと思いますね(笑)。
    ――初めて会ったのは2人が通われていた高円寺のスネークピットジャパンなんですよね?
    阿部 ボクが小学5年生のときですよ。ちなみに鈴木さんがIGFでデビューすると聞いてはじめてサインをもらったのはボクです(笑)。
    鈴木 会ったときのことはおぼえてるよ。ヒョロヒョロで小さかった。このまんま。
    阿部 当時は49キロしかなかったんですけどね(笑)。
    鈴木 コイツは「プロレスごっこ」ができると思ってスネークピットに来て。イメージ的にはアイスリボンのプロレスサークル?
    阿部 そんな感じです。プロレスゲームから好きになって、ここにくればロープワークや毒霧がマスターできると思って。もう全然そんな感じじゃなかったですけどね。
    鈴木 おぼえてないと思うけど、「ムーンサルトプレスとか練習しないいんですか?」と聞かれて「レスリングができないとしょうがないぞ」と返した記憶がある。
    阿部 おぼえてますよ。小学生がレスリングなんかわかるわけないのに。
    鈴木 何年くらい通ったんだっけ? 
    阿部 2~3年ですね。中3まで。
    鈴木 あの頃はビル・ロビンソン先生がまだいたし、いまプロでやってる選手でロビンソンに教わっていたのはボク、阿部……くらいかなあ。
    阿部 (さえぎって)いやいや、ボクは教わったとは言えないですよ(笑)。ロビンソン先生から英語でいろいろと言われましたけど、当時は小学生ですからよくわからなくて。 
    ――ビル・ロビンソンが偉大なレスラーだということは知らなかったんですか?
    阿部 申し訳ないですけど、知らなかったですね。
    鈴木 知らないよな? だってボクも最初は知りませんでしたからね。名前は知っていたけど、世代が違うからロビンソンの試合を見たこともないですし、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンの意味もわからなかったし。
    阿部 小学生がキャッチを知っていたら逆に怖いですよ。でも、教わったことができるようになると楽しかったりしますよね。
    鈴木 器用だったよ。うまかった。
    阿部  あとロビンソンに教わったのは定アキラくんですね。
    鈴木  アイツは部活やバンドもやってたからそんなにジムには来てなかったけどね。
    阿部 アキラくんは不良というか、ギャングなんです。ボクはタバコの吸い方を教えてもらいましたし(笑)。ケンカのときはキャッチ・アズ・キャッチ・キャンの技術を使ってましたからね、そりゃあ強いですよ。
    ――キャッチを使う不良って凄いですね(笑)。 
    阿部 指導のときに知ってる技が出てくると興奮しましたね。探りの中からロックアップとかは「こんなことをやりたかった!」って。
    鈴木 たしかにゲームの『ファイヤープロレスリング』はロックアップから始まるな(笑)。 
    阿部 あとスモールパッケージホールドやスクールボーイとか。スモールパッケージはテイクダウンにも使えるし、ボクは身体が小さいので相手の中に入りやすいんですよ。あとドラゴンスクリューもテイクダウンじゃないですか。プロレスでよく使われている形からはだいぶ遠いんですけどね。
    鈴木 ロビンソンはシングル・レッグダイブからのテイクダウンの一つとして教えてくれたんだけど、もともとは地味な技なんですよ。相手に密着してクルッと回るだけなんで。 そこから進化していっていまのかたちになって。
    ――武藤(敬司)さんが高田延彦戦でよみがえらせましたね。
    阿部 スパーリングでピンフォールがあるってのは新鮮でしたね。昔の全女の「抑え込みマッチ」みたいな。
    ――全女は「抑え込みマッチ」でベルトや引退を懸けてたのは強烈ですよね。
    鈴木 健全といえば健全な世界ですよね。ジャガー横田さんとか「抑え込みマッチ」で本当に強かったみたいで。だから女子プロレの中で一番上にいて。
    ――男子にはない戦いですよね。
    鈴木 そういう話のつながりでいうと、フォールしてもカウントを取りに来ないレフェリーもいるからね。試合が始まってレスリングをして肩をつけにいくじゃないですか。レフェリーに言わないとカウントを取らないときがあるんです。もちろん全員じゃないですよ。女子プロを経験しているレフェリーは取りにきますね。それは女子プロには抑え込みの文化があったからなんでしょうね。 
    ――全女の新人レスラーは勝ち負けによって試合機会や給料が違ってくるという話ですから。レフェリーも押さえ込みには敏感なんでしょうね。
    鈴木 女子のレフェリーじゃないですけど、和田京平さんは必ず選手の肩口に回り込んで確認しながら叩きますね。さすがだなって。
    阿部 京平さんは絶対に回り込んで叩きますね。際どいときは地面を確認して叩いて。
    鈴木 昔のレフェリーはそう。ダメなレフェリーは肩が見えるか、見えないかの位置で叩いちゃうから。
    ――鈴木さんとしては阿部さんがプロレスラーになると思いました?
    鈴木 ジムをいきなりやめちゃったんだよな。そこで記憶が止まってて。久しぶりに会ったのが澤宗紀さんの結婚式の2次会で。目の前の坊主頭のコイツが現れて。
    阿部 2014年頃ですね。あのときは愛知でお坊さんをやりながら、スポルティーバの練習生だったんですよ。 
    鈴木 ジムをやめるときも実家のお坊さんになるからなんとか……。
    阿部 そういう理由でやめましたけど、スネークピットをやめるときは怖かったですね。菓子折りを持って親に連れて行きましたから(笑)。
    ――なぜそこまで!?(笑)。
    鈴木 それは阿部だけじゃないんですよ。それでジムをやめられなかった人もいましたからね。
    阿部 やめるときは電話じゃダメなんですよ。
    鈴木 まあ、まだそれは常識としてわかるんだけどね。
    阿部 あのときは怖くて宮戸さんとどんな話をしたのかおぼえてないですよ(笑)。


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  • 完全体・那須川天心――衝撃の大晦日徹底分析!!■鈴木秀明

    2020-01-02 19:16  
    99pt
    現役時代は「ムエタイキラー」として名を馳せ、「キックぼんやり層」にその面白さを解説してくる鈴木秀明氏。今回のテーマは完全体・那須川天心――衝撃の大晦日徹底分析!!を解説します! 
    【1記事から購入できるバックナンバー】・天心選手に勝てる日本人の最右翼は江幡塁選手です■鈴木秀明
    ・【格闘技ラブストーリー】那須川天心vs武尊はなぜ実現しないのか?・ボクシング門戸解放の裏側…那須川天心のバンテージは誰が巻く?■山田武士・【メイウェザーAサイド劇場】「天心くんもやるべきことはやってたんですが……」・「天心vs堀口はキックであってキックではない。まさに異種格闘技戦でした」

    ・「キックぼんやり層」必読!! 那須川天心vsロッタンはここがヤバかった
    ――鈴木さん! 那須川天心vs江幡塁の結果に衝撃を受けている格闘技関係者が多いです。 那須川天心はどれだけ強いんだ!?と……。
    鈴木 ボクもまさにそのとおりですね。「56キロの那須川天心」はこんなに速いんだと。いつもより増して動きが早かったですよね。
    ――これが完全体の那須川天心ってことですね……。
    鈴木 ここ最近は58キロでやってたじゃないですか。56キロに戻したときにどうなるのかな?という興味があったんです。58キロだからこそスピードが際立つとところがあったのか、体重を戻すことでパワーも落ちてしまうんじゃないか……でも、全然そんなことはなかったですね。
    ――圧倒的な強さを見せつけました……。
    鈴木 那須川選手は「日本人対決」になると鬼のような強さを発揮しますよね。自分がやってきたこととの差を見せつけるというか、怖さを見せる。以前内藤大樹選手がRISEのトーナメントを勝ち上がって何年か越しの那須川選手との再戦を決めたときも、そんな内藤選手の思いを弾き飛ばすかのように一気に倒しちゃって。
    ――相手には「もう1回戦いたい」なんて思わせない、見る方にも「もう1回見たい」と思わせないよように叩き潰すというか。
    鈴木 普通は倒しきるのはなかなか難しかったりするし、相手を見ながら戦わないとリスキーなんですけどね。みんな忘れてるかもしれないですけど、今回の那須川選手は拳のケガ明けの復帰戦。不安はあるはずなんですよね。
    ――そういえば!
    鈴木 那須川選手は試合後、拳を冷やしてましたし、ちょっと話をしたら「拳が痛い」と言ってましたから。話をしてみてわかったのは技術的な進化はまだまだ止まらないでしょうね。
    ――まだまだこれから!(笑)。
    鈴木 今回のために右フックを用意していたし、ジャブもいつもと違う使い方をしてたし。いままでの那須川選手は左ストレートで倒してきたじゃないですか。今回は右フックで仕留めているんです。
    ――右フックは流れの中で出たわけじゃなくて新しく装備してきたもの。
    鈴木 新しく装備してきたらしいです。ジャブの使い方がいつもと違うことを尋ねたら、その流れで「右フックを用意してきたんです」と。
    ――素人で申し訳ないんですが、そもそもジャブはいつもとどう違ったんですか?
    鈴木 江幡選手のガードは固くてしっかり上がっているので、その隙間を縫うようなジャブを出してましたね。ガードの上から縦っぽく入れるジャブ。ボクシングの井上尚弥選手がこないだドネアと戦っていたときにも使っていたジャブなんですけどね。
    ――対・江幡用のジャブなんですね。
    鈴木 ダウンを奪った右フックの前には江幡選手のワンツーに対してカウンターで当ててるんですよ。――対戦相手に有効だしても、新しい技をそんなに簡単に習得できるもんなんですか? しかもひとつだけじゃなくて?
    ・江幡選手のワンツーに対して那須川選手は……
    ・那須川天心はディオ・ブランドーだった!?
    ・前蹴りで江幡選手のマウスピースが飛びましたが、なぜ外れたかわかりますか?



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